JP2004146434A - 電子部品の実装構造 - Google Patents

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Takeshi Iwama
岩間 武司
Akira Tanahashi
棚橋 昭
Hirokazu Imai
今井 博和
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Abstract

【課題】複数個の電極を有する電子部品における各電極を基板の基板電極パッドにはんだ接続してなる電子部品の実装構造において、各電極間で応力の大きさに差があっても、基板電極パッドの無駄な大型化を抑えつつ、はんだ接続部におけるクラックの発生を抑制する。
【解決手段】電子部品10において、各々の電極13a、13bの間ではんだ30による接続部に発生する応力の大きさが異なるものである場合、基板電極パッド21a、21bのうち応力の大きい方のパッド21aが応力の小さい方のパッド21bに比べて、応力の大きい方のパッド21aにおける応力の加わる方向に長くなっていることで、パッド間における発生応力の均一化を図った。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数個の電極を有する電子部品における各電極を基板の基板電極パッドにはんだ接続してなる電子部品の実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の実装構造としては、複数個の電極を有する電子部品として複数個のリード電極を有する樹脂モールド部品を、基板の一面上に搭載し、各リード電極を基板の一面上に設けられた基板電極パッドにはんだ接続してなる構造が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−156431号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の実装構造においては、セラミックや樹脂からなる基板と電子部品との熱膨張係数の差により、温度変化によってはんだ接続部に応力が発生する。
【0005】
ここにおいて、本発明者らは以下のような検討を行い、その結果、電子部品の各電極が互いに非対称な構造であるとき、各電極の間ではんだ接続部に発生する応力の大きさに差が生じ、この応力の差によって特定の電極側ではんだにクラックが発生しやすいことを見出した。
【0006】
図9は、従来のこの種の実装構造に基づいて本発明者が試作した試作品としての実装構造を示す図であり、(a)は概略断面図、(b)は(a)の上視平面図である。
【0007】
電子部品10は、シリコンチップからなるダイオードチップ11をエポキシからなる樹脂12にてモールドするとともに、この樹脂12から突出する2個のCuからなる電極13a、13bを有するものである。各電極13a、13bは樹脂12の内部にてダイオードチップ11にはんだ等にて接続されている。
【0008】
また、アルミナからなる基板20の一面には、電子部品10の各電極13a、13bに対応して互いに同一パターンのCu等からなる基板電極パッド21が形成されており、各電極13a、13bと基板電極パッド21とは、はんだ30を介して接続されている。
【0009】
ここで、電子部品10における各電極13a、13bは、その基板電極パッド21とのはんだ接続面がほぼ同一サイズ且つ同一形状であり、このような電子部品10に対しては、従来、基板電極パッド21も互いに同一パターンとしていた。
【0010】
このことは、図9では、両基板電極パッド21が互いに同一サイズの矩形状をなし、左側のパッド21おける電極13aから外側にはみ出している長さL1と、右側のパッド21における電極13bから外側にはみ出している長さL2とが等しい(L1=L2)ことで示されている。
【0011】
しかしながら、図9(a)に示すように、電子部品10における樹脂12の内部では、互いの電極13a、13bは非対称な構造を呈している。例えば、図では、左側の電極13aは2個の部分が途中部がはんだ14で接続されたものであり、右側の電極13bは1個の電極であるというような相違がある。
【0012】
このような電子部品10では、電子部品10と基板20との熱膨張係数の差によりはんだ接続部に発生する応力の大きさに、各電極13a、13bの間で差が生じる。各応力の大きさや方向は、有限要素法(FEM)解析により容易に求めることができる。FEM解析によれば、図9に示す試作品では、左側の電極13aの方が右側の電極13bよりもはんだ接続部に発生する応力が大きい。
【0013】
実際に、本発明者らは、この応力の差によって特定の電極側ではんだにクラックが発生しやすいことを、次のような信頼性試験により確認した。
【0014】
上記試作品において、Cuからなる厚さ0.2mmの電極13a、13bと基板電極パッド21とを、Sn−Ag−Cu系はんだ30を用いて接続した。このものを、−40℃と125℃との冷熱衝撃試験に供して、各電極13a、13bにおけるはんだ接続部にてクラック発生率を調べた。その結果を図10に示す。
【0015】
図10では、線Aが図9の実装構造における左側の電極13aのはんだ接続部、線Bが右側の電極13bのはんだ接続部についての結果である。この結果から、応力の大きい左側の電極13aのはんだ接続部の方がクラックが発生しやすいことが確認できた。
【0016】
このような問題に対しては、すべての基板電極パッドを大きくしてはんだのフィレット長さを長くし、フィレットをよりなだらかにすることによって上記応力を低減することが考えられる。しかし、その場合、発生する応力が小さいはんだ接続部においても基板電極パッドサイズが大きくなる。このことは、基板電極パッドの無駄な大型化を招き、高密度実装の点から好ましくない。
【0017】
本発明は上記した本発明者らが見出した問題に鑑みてなされたものであり、複数個の電極を有する電子部品における各電極を基板の基板電極パッドにはんだ接続してなる電子部品の実装構造において、各電極間で応力の大きさに差がある場合に、基板電極パッドの無駄な大型化を抑えつつ、はんだ接続部におけるクラックの発生を抑制することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、複数個の電極(13、13a、13b)を有する電子部品(10)と、一面側に各々の電極に対応した位置にそれぞれ基板電極パッド(21、21a、21b)が設けられた基板(20)とを有し、電子部品を基板の一面上に搭載し、各々の電極と基板電極パッドとをはんだ(30)を介して接続してなり、電子部品は、各々の電極の間ではんだによる接続部に発生する応力の大きさが異なるものである電子部品の実装構造において、基板電極パッドのうち応力の大きい方のパッド(21a)が応力の小さい方のパッド(21b)に比べて、応力の大きい方のパッドにおける応力の加わる方向に長くなっていることを特徴とする。
【0019】
上述したように、電子部品において、各々の電極の間ではんだによる接続部に発生する応力の大きさが異なる場合、各応力の方向や大きさはFEM解析にて求めることができる。
【0020】
そして、本発明では、基板電極パッドのうち上記応力の大きい方のパッドを、上記応力の小さい方のパッドに比べて当該応力の加わる方向に長くしており、当該パッドを長くした分、はんだのフィレット長さを長くすることができる。
【0021】
そのため、従来構造における上記応力が大きい方のパッドにおいて、はんだ接続部に発生する応力を小さくすることができ、結果、応力の小さい方のパッドとの応力差を小さくできる。
【0022】
そして、本発明では、基板電極パッド全部を従来に比べて大きくするのではなく、実用上の接合強度を確保できないような大きな応力の発生する基板電極パッドに対してのみ、そのパッドサイズを大きくした構成をとることができる。
【0023】
よって、本発明によれば、各電極間で応力の大きさに差があっても、基板電極パッドの無駄な大型化を抑えつつ、はんだ接続部におけるクラックの発生を適切に抑制することができる。
【0024】
請求項2に記載の発明では、複数個の電極(13、13a、13b)を有する電子部品(10)と、一面側に各々の電極に対応した位置にそれぞれ基板電極パッド(21、21a、21b)が設けられた基板(20)とを有し、電子部品を基板の一面上に搭載し、各々の電極と基板電極パッドとをはんだ(30)を介して接続してなり、電子部品は、各々の電極の間ではんだによる接続部に発生する応力の大きさが異なるものである電子部品の実装構造において、基板電極パッドのうち応力の小さい方のパッド(21b)が応力の大きい方のパッド(21a)に比べて、応力の小さい方のパッドにおける応力の加わる方向に短くなっていることを特徴とする。
【0025】
本発明では、基板電極パッドのうち上記応力の小さい方のパッドを、上記応力の大きい方のパッドに比べて当該応力の加わる方向に短くしており、当該パッドを短くした分、はんだのフィレット長さを短くすることができる。
【0026】
そのため、従来構造における上記応力が小さい方のパッドにおいて、はんだ接続部に発生する応力を大きくすることができ、結果、応力の大きい方のパッドとの応力差を小さくできる。
【0027】
つまり、本発明は、上記応力が大きい方のパッドにおいてはんだ接続部に発生する応力が、実用上の接合強度を確保できる範囲にある場合において、有効である。この場合、上記応力が小さい方のパッドにおける発生応力を大きくしてもかまわないためである。そして、本発明では、基板電極パッドの一部を従来に比べて小さくした構成をとることになる。
【0028】
よって、本発明によっても、各電極間で応力の大きさに差があっても、基板電極パッドの無駄な大型化を抑えつつ、はんだ接続部におけるクラックの発生を適切に抑制することができる。
【0029】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態相互において互いに同一部分には、図中、同一符号を付してある。
【0031】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る電子部品の実装構造を示す構成図であり、(a)は概略断面図、(b)は(a)の上視平面図である。
【0032】
電子部品10は、シリコンチップからなるダイオードチップ11をエポキシ等からなる樹脂12にてモールドするとともに、この樹脂12から突出する2個のCu等からなる電極としてのリード電極13a、13bを有するものである。各リード電極13a、13bは樹脂12の内部にてダイオードチップ11にはんだ等にて接続されている。
【0033】
また、基板20の一面には、電子部品10の各リード電極13a、13bに対応した位置に基板電極パッド21a、21bが形成されている。そして、各リード電極13a、13bと基板電極パッド21a、21bとは、はんだ30を介して接続されている。
【0034】
ここで、基板20はアルミナや窒化アルミ等のセラミック基板からなり、基板電極パッド21a、21bはCu、Ag、Au等からなる。また、電子部品10と基板20とのはんだ接続部を構成するはんだ30は、Sn−Pb共晶はんだやPbフリーはんだ等からなる。
【0035】
ここで、本例では、樹脂12はエポキシ樹脂からなる。また、リード電極13a、13bはCuからなり、その線膨張係数αは18ppm程度である。本例では、基板20は線膨張係数αが7.5ppm程度のアルミナ基板である。
【0036】
また、図1(b)に示すように、電子部品10における各リード電極13a、13bは、その基板電極パッド21a、21bとのはんだ接続面がほぼ同一サイズ且つ同一形状の矩形をなしている。
【0037】
さらに、図1(a)に示すように、各々のリード電極13a、13bは、電子部品10の樹脂12の内部における形状が互いに非対称である。図示例では、左側のリード電極13aは2個の部分が途中部がはんだ14で接続されたものであり、右側のリード電極13bは1個の電極であるというように非対称構成となっている。
【0038】
このような電子部品10では、各リード電極13a、13b同士で、はんだ接続部におけるはんだ30のサイズおよび形状を同一としたときに、電子部品10と基板20との熱膨張係数の差によりはんだ接続部に発生する応力の大きさに、各リード電極13a、13bの間で差が生じる。
【0039】
各応力の大きさや方向は、有限要素法(FEM)解析により容易に求めることができる。本発明者らの行ったFEM解析によれば、図1に示す実装構造では、各リード電極13a、13b同士で、はんだ接続部におけるはんだ30のサイズおよび形状を同一としたときに、左側のリード電極13aの方が右側のリード電極13bよりもはんだ接続部に発生する応力が大きい。
【0040】
この応力は、左右両リード電極13a、13bにおけるはんだ接続部において、図1中の左右方向すなわち両リード電極13a、13bが隔てられている方向に沿って発生する。そして、左右の応力について、左側の方が大きく右側の方が小さい様子が図1中の両矢印にて示されている。
【0041】
このような電子部品10の非対称構成を考慮して、本実装構造では、基板電極パッド21a、21bのうち上記応力の大きい方のパッドすなわち左側のリード電極13aに対応するパッド(左側パッド)21aが、上記応力の小さい方のパッドすなわち右側のリード電極13bに対応するパッド(右側パッド)21bに比べて、左側パッド21aに加わる応力の方向(本例では図1中の左右方向)に長くなっている。
【0042】
このことは、図1では、左側パッド21aにおけるリード電極13aから外側にはみ出している長さL1が、右側パッド21bにおけるリード電極13bから外側にはみ出している長さL2よりも長いものとなっていることで示されている。
【0043】
それによって、基板電極パッド21a、21b間ではんだ接続部におけるはんだ30のサイズおよび形状を同一と仮定したときに応力の大きい左側パッド21aの方が、応力の小さい右側パッド21bの方よりも、左側パッド21aに加わる応力の方向へはんだ30のフィレット長さが長くなっている。
【0044】
そのため、各基板電極パッド同士でパッド形状およびサイズが同一であった従来構造の場合に上記応力が大きいものであった左側パッド21aにおいて、本実施形態では、そのはんだ接続部に発生する応力を小さくすることができ、結果、右側パッド21bとの応力差を小さくすることができる。
【0045】
この応力の均一化について、具体的に示す。はんだ30の厚さを30μmとし、基板20としてアルミナ基板(α=7.5ppm)、リード電極13a、13bとしてCuからなるリード(α=18ppm)を用いた。このような基板20と電子部品10のリード電極との熱膨張係数の差が大きい条件とした場合について具体例を示す。
【0046】
この例の実装構造において、各基板電極パッド同士でパッド形状およびサイズが同一と仮定した場合に、FEM解析により各基板電極パッド21a、21bのはんだ接続部に発生する歪み(%)を算出した。その結果、発生応力が大きい左側パッド21aのはんだ接続部で歪みは1.53%、発生応力が小さい右側パッド21bのはんだ接続部で歪みは1.18%であった。
【0047】
ここで、実用上の接合強度を確保するために必要な歪みすなわち仕様に対する目標歪みが1.3%程度である場合、発生応力が大きい左側パッド21aのはんだ接続部の発生歪みは大きすぎることになる。
【0048】
なお、この目標歪みは、はんだ材料毎に求められている冷熱サイクル数(N)とはんだに発生する応力(S)との関係(S−N特性)から、仕様に対して必要な冷熱サイクル数が決まれば、容易に求めることができる。
【0049】
そこで、本例では、左側パッド21aのはんだ接続部の発生歪みを小さくして、右側パッド21bのはんだ接続部の発生歪みに近づけるように、最終的なはんだ30のフィレット形状をFEM解析によって求めた。
【0050】
この求めたはんだ30のフィレット形状から、上記図1に示す長さL1、L2が求められ、左右両基板電極パッド21a、21bの形状およびサイズを求めることができる。本例では、左側パッド21aにおける長さL1が右側パッド21bにおける長さL2の1.2〜1.5倍と長くなる。
【0051】
また、上記FEM解析にて求めたはんだ30のフィレット形状から、左右のはんだ接続部におけるはんだ30の体積(リフロー・固化後の体積)が求められ、この体積を換算すれば、はんだの印刷パターンと印刷膜厚を求めることができる。本例では、右側パッド21bにおけるはんだ30の体積を1としたとき、左側パッド21aにおけるはんだ30の体積が1.55〜1.7となった。
【0052】
そして、このような左右のはんだ体積の違いに基づいてはんだ30の印刷を行う。その印刷パターンの一例を図2に示す。図2中、各寸法線にて示す寸法値は単位mmの数値である。また、印刷膜厚は80μmである。
【0053】
なお、従来では、単純に基板電極パッドのサイズの例えば1.2倍の印刷面積とする、というように、基板電極パッドサイズからはんだ印刷パターンを求めていたが、本実施形態では、発生応力を小さくできる適切なフィレット形状から求めた印刷量に基づいて印刷パターンを決めている。
【0054】
こうして、印刷されたはんだ30の上に、電子部品10を搭載し、はんだ30をリフロー、固化することにより、上記図1に示す実装構造が完成する。
【0055】
本実施形態の具体例における応力の均一化の様子を図3に示す。図3に示すように、左右の基板電極パッドサイズを同一とした従来構造に比べて、左側パッド21aのはんだ接続部における発生歪み(黒丸プロット)が小さくなって、右側パッド21bのはんだ接続部における発生歪み(白丸プロット)と同程度に均一化されている。
【0056】
以上のように、本実施形態では、基板電極パッド全部を従来に比べて大きくするのではなく、実用上の接合強度を確保できないような大きな応力の発生する基板電極パッドに対してのみ、そのパッドサイズを大きくした構成をとることができる。
【0057】
よって、本実施形態によれば、従来構造を採用した場合には各リード電極間で応力の大きさに差があるときであっても、基板電極パッドの無駄な大型化を抑えつつ、はんだ接続部におけるクラックの発生を適切に抑制することができる。
【0058】
なお、本第1実施形態において、上記図1では、左側パッド21aを電子部品10の外側に長くしたが、図4に示すように、左側パッド21aに加わる応力の方向において電子部品10の内側へ左側パッド21aを長くしたものでも良い。なお、図4において(a)は概略断面図、(b)は(a)の上視平面図である。
【0059】
(第2実施形態)
図5は本発明の第2実施形態に係る電子部品の実装構造を示す構成図であり、(a)は概略断面図、(b)は(a)の上視平面図である。
【0060】
上記第1実施形態では、基板電極パッド21a、21b間ではんだ接続部におけるはんだ30のサイズおよび形状を同一と仮定したときに基板電極パッド21a、21bのうち応力の大きい方の左側パッド21aを、応力の小さい方の右側パッド21bに比べて、当該左側パッド21aにおける応力の加わる方向に長くした。
【0061】
それに対して、本実施形態では、基板電極パッド21a、21b間ではんだ接続部におけるはんだ30のサイズおよび形状を同一と仮定したときに基板電極パッド21a、21bのうち応力の小さい方の右側パッド21bを、応力の大きい方の左側パッド21aに比べて、当該右側パッド21aにおける応力の加わる方向に短くしたものである。
【0062】
このことは、図5では、右側パッド21bにおけるリード電極13bから外側にはみ出している長さL2が、左側パッド21aにおけるリード電極13aから外側にはみ出している長さL1よりも短いものとなっていることで示されている。
【0063】
それによって、基板電極パッド21a、21b間ではんだ接続部におけるはんだ30のサイズおよび形状を同一と仮定したときに応力の小さい右側パッド21bの方が、応力の大きい左側パッド21aの方よりも、右側パッド21bに加わる応力の方向(本例では図5中の左右方向)へはんだ30のフィレット長さが短くなっている。
【0064】
そのため、各基板電極パッド同士でパッド形状およびサイズが同一であった従来構造の場合に上記応力が小さいものであった右側パッド21bにおいて、本実施形態では、そのはんだ接続部に発生する応力を大きくすることができ、結果、左側パッド21aとの応力差を小さくすることができる。
【0065】
この応力の均一化について、図6も参照して具体的に示す。具体例の条件は上記第1実施形態にて述べた具体例と同様である。各基板電極パッド同士でパッド形状およびサイズが同一と仮定した場合に、FEM解析により各基板電極パッド21a、21bのはんだ接続部に発生する歪み(%)を算出した。その結果は、上記第1実施形態の具体例と同様であり、図6中にも示されている。
【0066】
ここで、実用上の接合強度を確保するために必要な歪みすなわち仕様に対する目標歪みが1.7%程度である場合、発生応力が大きい左側パッド21aのはんだ接続部の発生歪み(黒丸プロット)、発生応力が小さい右側パッド21bのはんだ接続部の発生歪み(白丸プロット)ともに仕様内であることになる。
【0067】
このように、信頼性仕様が緩く、はんだ接続寿命が短くても良い場合には、応力が小さい方の右側パッド21bにおける発生応力を大きくしてもかまわない。そこで、本例では、右側パッド21bのはんだ接続部の発生歪みを大きくして、左側パッド21aのはんだ接続部の発生歪みに近づけるように、最終的なはんだ30のフィレット形状をFEM解析によって求めた。
【0068】
この求めたはんだ30のフィレット形状から、上記図5に示す長さL1、L2を求めたところ、本例では、右側パッド21bにおける長さL2が左側パッド21aにおける長さL1の0.5〜0.8倍と短くなる。
【0069】
また、上記FEM解析にて求めたはんだ30のフィレット形状から、左右のはんだ接続部におけるはんだ30の体積(リフロー・固化後の体積)が求めたところ、本例では、左側パッド21aにおけるはんだ30の体積を1としたとき、右側パッド21bにおけるはんだ30の体積が0.6〜0.7となった。
【0070】
そして、このような左右のはんだ体積の違いに基づいてはんだ30の印刷を行い、印刷されたはんだ30の上に、電子部品10を搭載し、はんだ30をリフロー、固化することにより、上記図5に示す実装構造が完成する。
【0071】
その結果、本実施形態の具体例では、図6に示すように、左右の基板電極パッドサイズを同一とした従来構造に比べて、右側パッド21bのはんだ接続部における発生歪み(白丸プロット)が大きくなって、左側パッド21aのはんだ接続部における発生歪み(黒丸プロット)と同程度に均一化されている。
【0072】
以上のように、本実施形態では、基板電極パッドの一部を従来に比べて小さくした構成をとることができる。よって、本実施形態によっても、各リード電極間で応力の大きさに差があっても、基板電極パッドの無駄な大型化を抑えつつ、はんだ接続部におけるクラックの発生を適切に抑制することができる。
【0073】
(他の実施形態)
複数個の電極を有する電子部品の他の例を図7、図8に平面構成として示す。
【0074】
図7は電子部品10がモールドトランジスタである場合を示すものであり、図8は電子部品10がモールドSOP(シングルアウトラインパッケージ)である場合を示す。図7、図8において(a)は電子部品10の単体平面図、(b)は電子部品10を基板20へ実装した状態を示す平面図である。
【0075】
図7(a)に示すように、モールドトランジスタ10では、樹脂12から突出する3個のリード電極13が設けられている。これら3個のリード電極13には、それぞれ図7(a)中の矢印に示すような方向に応力が加わる。
【0076】
その場合、各リード電極13に対応する基板電極パッド21は、それぞれ図7(b)に示すように、各パッド21における応力の方向に沿って長くすることができる。なお、図7(b)では3個すべての基板電極パッド21を長くしているが、実際には、3個のパッド21のうち応力の大きい方のパッドを長くするものである。
【0077】
また、図8(a)に示すように、モールドSOP10では、樹脂12から突出する多数(図では左右4個ずつ)のリード電極13が設けられている。これら各リード電極13には、それぞれ図8(a)中の矢印に示すような方向に応力が加わる。
【0078】
ここで、四隅のリード電極13の応力が他のものに比べて大きい場合、図8(b)に示すように、四隅の各リード電極13に対応する基板電極パッド21を、各パッド21における応力の方向に沿って長くすることができる。なお、本発明は樹脂モールド品以外の電子部品であっても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子部品の実装構造を示す構成図である。
【図2】上記図1に示す実装構造を作るためのはんだ印刷パターンの一例を示す平面図である。
【図3】上記第1実施形態における応力の均一化の一具体例を示す図である。
【図4】上記第1実施形態の変形例を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る電子部品の実装構造を示す構成図である。
【図6】上記第2実施形態における応力の均一化の一具体例を示す図である。
【図7】電子部品がモールドトランジスタである場合の変形例を示す平面図である。
【図8】電子部品がモールドSOPである場合の変形例を示す平面図である。
【図9】本発明者が試作した試作品としての実装構造を示す図であり、(a)は概略断面図、(b)は(a)の上視平面図である。
【図10】上記図9に示す試作品におけるクラック発生率を調べた結果を示す図である。
【符号の説明】
10…電子部品、13、13a、13b…電極としてのリード電極、
20…基板、21、21a、21b…基板電極パッド、30…はんだ。

Claims (2)

  1. 複数個の電極(13、13a、13b)を有する電子部品(10)と、
    一面側に各々の前記電極に対応した位置にそれぞれ基板電極パッド(21、21a、21b)が設けられた基板(20)とを有し、
    前記電子部品を前記基板の一面上に搭載し、各々の前記電極と前記基板電極パッドとをはんだ(30)を介して接続してなり、
    前記電子部品は、各々の前記電極の間で前記はんだによる接続部に発生する応力の大きさが異なるものである電子部品の実装構造において、
    前記基板電極パッドのうち前記応力の大きい方のパッド(21a)が前記応力の小さい方のパッド(21b)に比べて、前記応力の大きい方のパッドにおける前記応力の加わる方向に長くなっていることを特徴とする電子部品の実装構造。
  2. 複数個の電極(13、13a、13b)を有する電子部品(10)と、
    一面側に各々の前記電極に対応した位置にそれぞれ基板電極パッド(21、21a、21b)が設けられた基板(20)とを有し、
    前記電子部品を前記基板の一面上に搭載し、各々の前記電極と前記基板電極パッドとをはんだ(30)を介して接続してなり、
    前記電子部品は、各々の前記電極の間で前記はんだによる接続部に発生する応力の大きさが異なるものである電子部品の実装構造において、
    前記基板電極パッドのうち前記応力の小さい方のパッド(21b)が前記応力の大きい方のパッド(21a)に比べて、前記応力の小さい方のパッドにおける前記応力の加わる方向に短くなっていることを特徴とする電子部品の実装構造。
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JP2013072093A (ja) * 2011-09-26 2013-04-22 Toyota Motor Corp 異種の金属部材の接続構造

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