JP2004144234A - 軸継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1延長片及び第2延長片に大きなねじり力や揺動力が作用してもトルク伝達を確実に行える構造の軸継手を実現する。
【解決手段】第1継手主体1A及び第2継手主体1Bの各々には取付け平面13に固定される第1延長片22A及び第2延長片22Bの両側辺部に対向する側壁部15を設けると共に第1延長片22A及び第2延長片22Bの先端部に対向する立壁部16を設ける。側壁部15のみならず立壁部16によっても第1延長片22A及び第2延長片22Bに作用するねじり力及び揺動力が受け止められる。また、板バネ中間体2のコーナ部2Rには衝撃吸収用孔25を設ける。衝撃吸収用孔25によって第1延長片22A及び第2延長片22Bに直接作用するねじり力や揺動力が緩和される。従って、大きな偏心や偏角等が生じていても、トルク伝達が確実に行われ、その結果、伝達トルクを大きくすることもできる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸継手に関し、特に、第1継手主体と第2継手主体とが板バネ中間体によって締結される軸継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような軸継手としては、図6に示すように、回転入力または回転出力の軸Jと軸Jとを締結するための第1継手主体100Aおよび第2継手主体100Bと、これら第1継手主体100Aおよび第2継手主体100Bを連結させる板バネ中間体200とを備える。
【0003】
板バネ中間体200は、軸線に略直角な平面となる板状部221と、この板状部221の周縁の対称位置から第1継手主体100A側に延びる一対の第1延長片222Aと、第2継手主体100B側に延びる一対の第2延長片222Bとから構成される。そして、一対の第1延長片222Aと一対の第2延長片222Bとは、軸線を中心にして相互に略90度ずれている。
【0004】
また、第1継手主体100Aは、外周部に一対の凹み部112が設けられ、これら凹み部112の取付け平面113に前記板バネ中間体200における一対の第1延長片222AがネジNでネジ止めされる。また、前記取付け平面113の両端には軸線方向に側壁部115が設けられ、これら側壁部115が前記第1延長片222Aの両側辺部に対向して接触される。同様に、第2継手主体100Bも、外周部に一対の凹み部112が設けられ、これら凹み部112の取付け平面113に前記板バネ中間体200における一対の第2延長片222BがネジNでネジ止めされ、そして、前記取付け平面113の両端には第2延長片222Bの両側辺部に対向して接触される側壁部115が設けられている。
【0005】
このような板バネ中間体200を備える軸継手によると、板バネ中間体200(板状部221、第1延長片222A、第2延長片222B)自体が撓むことができるので、第1継手主体100Aの軸線と第2継手主体100Bの軸線とが段違いになった状態(いわゆる偏心)や、第1継手主体100Aの軸線と第2継手主体100Bの軸線とが交差する状態(いわゆる偏角)が生じても、第1継手主体100Aと第2継手主体100Bとの間でトルク伝達を可能とする。
【0006】
また、このトルク伝達状態では、第1延長片222Aおよび第2延長片222Bには、取付け平面113上でねじり力や揺動力が作用するが、第1延長片222Aおよび第2延長片222Bは、ともに両側辺部が側壁部115に対向して接触されているから、前記側壁部115が前記ねじり力および前記揺動力を受け止める。これにより、板バネ中間体200と第1継手主体100Aおよび第2継手主体100Bとの間でのトルク伝達が確実に行われる。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−125265号公報
【特許文献2】
特開平11−125264号公報
【特許文献3】
特開平8−277846号公報
【特許文献4】
実開平4−101023号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1延長片222Aおよび第2延長片222Bは、金属製の板バネ(弾性金属板)から構成されているので、偏心、偏角が大きかったりトルクが大きすぎる場合など、第1延長片222Aおよび第2延長片222Bに予想外の大きなねじり力や揺動力が加わると、これら第1延長片222A、第2延長片222Bが浮き上がったりズレたりし、トルク伝達に支障を来たす場合があった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、第1延長片および第2延長片に大きなねじり力や揺動力が作用してもトルク伝達を確実に行える構造の軸継手を実現するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1に係る発明の軸継手は、第1継手主体と、第2継手主体と、前記第1継手主体と前記第2継手主体とを連結させる板バネ中間体とを備える軸継手であって、
前記板バネ中間体は、軸線に略直角な平面となる板状部と、前記板状部の周縁の対称位置から前記第1継手主体側に延びる一対の第1延長片と、前記軸線を中心に前記一対の第1延長片に対して前記板状部の周方向に略90度ずれた周縁の他の対称位置から前記第2継手主体側に延びる一対の第2延長片とを備え、
前記第1継手主体および前記第2継手主体は、各々の外周部において、前記第1延長片および前記第2延長片を固定部材により固定させる取付け平面と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における両側辺部に対向する側壁部と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における先端部に対向する立壁部とを備えることを特徴とする。
このものでは、第1延長片および第2延長片の各々が側壁部と立壁部とによって囲まれた状態となるので、取付け平面に固定された第1延長片および第2延長片のねじり剛性が強化される。すなわち、この軸継手のトルク伝達状態では、第1継手主体と第2継手主体との軸心の偏心や偏角等によって第1延長片および第2延長片に大きなねじり力や揺動力が作用しても、前記側壁部のみならず前記立壁部によっても前記ねじり力および前記揺動力が受け止められる。これにより、第1延長片および第2延長片それ自体の揺動が確実に抑制されてこれら第1延長片および第2延長片の浮き上がりやズレ等が確実に防止される。
【0010】
(2)請求項2に係る発明の軸継手は、第1継手主体と、第2継手主体と、前記第1継手主体と前記第2継手主体とを連結させる板バネ中間体とを備える軸継手であって、
前記板バネ中間体は、軸線に略直角な平面となる板状部と、前記板状部の周縁の対称位置から前記第1継手主体側に延びる一対の第1延長片と、前記軸線を中心に前記一対の第1延長片に対して前記板状部の周方向に略90度ずれた周縁の他の対称位置から前記第2継手主体側に延びる一対の第2延長片とを備え、
前記第1継手主体および前記第2継手主体は、各々の外周部において、前記第1延長片および前記第2延長片を固定部材により固定させる取付け平面と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における両側辺部に対向する側壁部とを備え、
前記バネ板中間体は、前記板状部と前記第1延長片および前記第2延長片とを連設するコーナ部、または、前記第1延長片および前記第2延長片において、衝撃吸収用孔が設けられていることを特徴とする。
このものでは、この軸継手のトルク伝達状態では、第1継手主体と第2継手主体との軸心の偏心や偏角等によって第1延長片および第2延長片に大きなねじり力や揺動力が作用しても、前記コーナ部、または、前記第1延長片および前記第2延長片において設けられた衝撃吸収用孔によって前記ねじり力および前記揺動力を吸収することができる。これにより、第1延長片および第2延長片それ自体の揺動が抑制されてこれら第1延長片および第2延長片の浮き上がりやズレ等が確実に防止される。
【0011】
(3)請求項3に係る発明の軸継手は、第1継手主体と、第2継手主体と、前記第1継手主体と前記第2継手主体とを連結させる板バネ中間体とを備える軸継手であって、
前記板バネ中間体は、軸線に略直角な平面となる板状部と、前記板状部の周縁の対称位置から前記第1継手主体側に延びる一対の第1延長片と、前記軸線を中心に前記一対の第1延長片に対して前記板状部の周方向に略90度ずれた周縁の他の対称位置から前記第2継手主体側に延びる一対の第2延長片とを備え、
前記第1継手主体および前記第2継手主体は、各々の外周部において、前記第1延長片および前記第2延長片を固定部材により固定させる取付け平面と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における両側辺部に対向する側壁部と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における先端部に対向する立壁部とを備え、
前記バネ板中間体は、前記板状部と前記第1延長片および前記第2延長片とを連設するコーナ部、または、前記第1延長片および前記第2延長片において、衝撃吸収用孔が設けられていることを特徴とする。
このものでは、この軸継手のトルク伝達状態では、第1継手主体と第2継手主体との軸心の偏心や偏角等によって第1延長片および第2延長片に大きなねじり力や揺動力が作用しても、前記コーナ部、または、前記第1延長片および前記第2延長片において設けられた衝撃吸収用孔によって前記ねじり力および前記揺動力を吸収し第1延長片および第2延長片に直接作用する揺動が緩和される。
しかも、第1延長片および第2延長片が側壁部と立壁部とによって囲まれた状態となるから、前記側壁部のみならず前記立壁部によっても第1延長片および第2延長片に作用するねじり力や揺動力が受け止められる。これにより、第1延長片および第2延長片それ自体の揺動が一層確実に抑制されてこれら第1延長片および第2延長片の浮き上がりやズレ等が一層確実に防止される。
【0012】
(4)請求項4に係る発明の軸継手は、前記軸継手(請求項1乃至3)において、
前記第1延長片および前記第2延長片の先端部には、両側に横方向に突出した突片が形成され、
前記側壁部には、前記突片と係合される窪み部が形成されていることを特徴とする。
このものでは、前記第1延長片および前記第2延長片の突片を前記側壁部の窪み部に係合させることによって、前記取付け平面に前記第1延長片および前記第2延長片が強固に固定されるから、これら第1延長片、第2延長片のねじり剛性が一層強化される。これによって、第1延長片および第2延長片に作用するねじり力や揺動力が受け止められて、第1延長片および第2延長片それ自体の揺動が確実に抑制される。従って、トルク伝達状態における第1延長片および第2延長片の浮き上がりやズレ等が一層確実に防止される。
【0013】
(5)請求項5に係る発明の軸継手は、前記軸継手(請求項4)において、
前記側壁部または前記立壁部を内側下方に塑性変形させて前記第1延長片および前記第2延長片が取付け平面にカシメ止めされるようにしたことを特徴とする。
このものでは、前記第1延長片および前記第2延長片が取付け平面により強固に固定され第1延長片および第2延長片のねじり剛性を一層強くすることができる。
【0014】
(6)請求項6に係る発明の軸継手は、前記軸継手(請求項1乃至5)において、
前記板バネ中間体は、積層された複数の板バネで構成され、且つ前記板状部と前記第1延長片および前記第2延長片とを連設するコーナ部において前記各板バネ間に空間が設けられていることを特徴とする。
このものでは、板バネ中間体は、各板バネのコーナ部に設けた隙間の分だけ変位できるので、第1延長片および第2延長片に直接作用するねじり力や揺動力を吸収することができ、これによって、第1延長片および第2延長片それ自体の揺動が抑制されてこれら第1延長片および第2延長片の浮き上がりやズレ等が確実に防止される。
また、前記板バネ中間体は、複数の積層された板バネによって構成されるので、1枚の板バネで構成する場合に比べて板バネ中間体の強度、剛性を高くすることができ、これによって、延長片が側壁部等に強く押付けられても、浮き上がったり変形したりすることも防止される。
【0015】
(7)請求項7に係る発明の軸継手は、前記軸継手(請求項1乃至6)において、
過負荷が加わった場合に前記第1延長片および前記第2延長片が対向する前記側壁部に接触するように、前記第1延長片および前記第2延長片における側辺部と前記側壁部との間に隙間が設けられていることを特徴とする。
このものでは、何らかの原因で過負荷が加わっても、前記第1延長片および前記第2延長片が対向する前記側壁部に接触するので、これによって、過負荷を第1延長片および第2延長片の所定部分で受けることができ、固定された部分のみで過負荷を受ける場合に比べて第1延長片および第2延長片の受ける過負荷を抑えることができる。従って、過負荷が加わっても第1延長片および第2延長片が変形してしまうことが生じ難くなる。
また、通常の回転状態では、前記第1延長片および前記第2延長片における側辺部と前記側壁部との間に隙間が設けられているので、第1延長片および第2延長片の側辺の所定部分が各対応の側壁部に接触しながらずれたりすることもなく、第1延長片および第2延長片に傷がつくような破損、損傷が生じることも防止される。
【0016】
(8)請求項8に係る発明の軸継手は、前記軸継手(請求項1乃至7)において、
前記板バネ中間体の第1延長片および第2延長片にピン貫通孔を設けると共に、前記第1継手主体および前記第2継手主体における取付け平面に前記ピン貫通孔と対応するピン挿入孔を設け、前記ピン貫通孔と前記ピン挿入孔とに前記固定部材となるピン部材を圧入させていることを特徴とする。
このものでは、ピン部材を前記ピン貫通孔と前記ピン挿入孔とに圧入させるので、取付け平面での第1延長片および第2延長片の固定が強固となり、取付け平面に固定された第1延長片、第2延長片のねじり剛性が一層強化される。従って、第1延長片および第2延長片に大きなねじり力や揺動力が作用しても、前記ピン部材の圧入によっても前記ねじり力および前記揺動力が受け止められ、その結果、第1延長片および第2延長片それ自体の揺動が確実に抑制されてこれら第1延長片および第2延長片の浮き上がりやズレ等が確実に防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、この軸継手は、一方の軸(回転出力側)の回転を他方の軸(回転入力側)に伝達するものであり、第1継手主体1A、第2継手主体1B、板バネ中間体2を備える。第1継手主体1Aおよび第2継手主体1Bは、鉄製、アルミ製等の切削、鍛造、鋳造等で製作され、また、板バネ中間体2は、ステンレス板、鉄板等の金属板のプレス加工で製作される。
【0018】
[板バネ中間体2]
板バネ中間体2は、図2に示すように、中心部に中心孔20が設けられた正八角形の板状部21と、この板状部21の対向する一対の辺から軸方向に延びる一対の第1延長片22Aと、この第1延長片22Aが延びる一対の辺から90度ずらした対向する一対の辺から前記第1延長片22Aの反対側に延びる一対の第2延長片22Bとからなる。従って、第1延長片22Aと第2延長片22Bとは、相互に90度ずれた構成となる。そして、前記板状部21は軸継手の軸線に略直角な平面となり、前記第1延長片22Aは第1継手主体1A側に延び、前記第2延長片22Bは第2継手主体1B側に延びる。
【0019】
また、第1延長片22Aの先端部及び第2延長片22Bの先端部には、両側に横方向に突出した半円状突片23が形成されている。これら半円状突片23の円の中心部にピン貫通孔24がそれぞれ設けられている。
【0020】
また、この板バネ中間体2は、前記板状部21と前記第1延長片22Aおよび前記第2延長片22Bとを連設するコーナ部2Rには、衝撃吸収用孔25が設けられている。なお、この衝撃吸収用孔25は、前記第1延長片22Aおよび前記第2延長片22Bに設けられてもよく、この場合、後述する取付け平面13と接する境界付近か、取付け平面13と接しない部分に設けるのがよい。
【0021】
[継手主体]
第1継手主体1Aおよび第2継手主体1Bの夫々は、その全体が円筒形のブロック体に形成され、中心部には、入力軸または出力軸となる軸Jを嵌入するための軸孔部10が貫通形成されている。そして、これら第1継手主体1Aおよび第2継手主体1Bは、外周面に中心の軸孔部10に達するすり割溝11が形成され、このすり割溝11の両端部を周方向に締め付ける締結ボルトBが取付けられている。この締結ボルトBを締め付けることにより、継手主体1A(1B)が縮径されて軸孔部10に挿通する軸Jを保持させる。なお、第1継手主体1Aと第2継手主体1Bとは、同様の構成を有するので、以下では、第1継手主体1Aに着目して説明する。
【0022】
第1継手主体1Aの外周面には、前記板バネ中間体2の一対の第1延長片22Aが配置される凹み部12が対応して一対形成されている。この一対の凹み部12には、第1延長片22Aの先端部が取付けられる取付け平面13と、内側にこの取付け平面13よりも低くなった平面部14とが各々設けられている。なお、一対の凹み部12における各取付け平面13は、相互に平行な面となっている。
【0023】
また、前記凹み部12は、取付け平面13に固定される第1延長片22Aの両側辺部に対向する側壁部15と、この第1延長片22Aの先端部に対向する立壁部16とを形成している。そして、前記凹み部12は、前記立壁部16付近の両側に横方向に円形状に窪んだ半円状窪み部17を有し、第1延長片22Aの先端の半円状突片23と係合される(図1中の左側の第2継手主体1B側を参照)。また、取付け平面13には、第1延長片22Aのピン貫通孔24の各々に対応してピン挿入孔18が2つ設けられている。
【0024】
[組付け]
次に、この軸継手の組付けを説明する。前記板バネ中間体2によって第1継手主体1Aと第2継手主体1Bとを連結するには、まず、一方の第1延長片22Aを第1継手主体1Aの凹み部12の取付け平面13に配置させ、第1延長片22Aの先端の半円状突片23を凹み部12の半円状窪み部17に係合させる。そして、固定部材となるピン部材Pを第1延長片22Aのピン貫通孔24および取付け平面13のピン挿入孔18に圧入させ、第1延長片22Aを取付け平面13に強固に固定させる。なお、ピン部材Pの先端部にネジ溝を設け、取付け平面13のピン挿入孔18の奥部にもネジ溝を設けて、このピン部材Pをネジ止めすると同時に圧入するようにしてもよい。次いで、他方の第2延長片22Bについても、同様にして、第2継手主体1Bの取付け平面13に強固に固定させると、第1継手主体1Aと第2継手主体1Bとが連結される。
【0025】
このものでは、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの各々が側壁部15と立壁部16とによって囲まれた状態となるので、取付け平面13に固定された第1延長片22A、第2延長片22Bのねじり剛性が強化される。また、第1延長片22Aの先端部の半円状突片23を凹み部12の半円状窪み部17に係合させることによっても、前記取付け平面13に前記第1延長片22Aおよび前記第2延長片22Bが強固に固定されるから、第1延長片22A、第2延長片22Bのねじり剛性が強化されている。しかも、ピン部材Pを前記ピン貫通孔24と前記ピン挿入孔18とに圧入させることによって、取付け平面13に第1延長片22Aおよび第2延長片22Bが強固に固定されるから、これによっても第1延長片22A、第2延長片22Bのねじり剛性が一層強化される。
【0026】
[動作]
次に、この軸継手の動作を説明する。この軸継手を用いて入力側と出力側の軸JJ相互を連結するには、第1継手主体1Aおよび第2継手主体1Bの締付ボルトBを緩めた状態で、軸孔部10に軸Jの先端部を挿入し、その後、前記締付ボルトBを締め付ける。これにより、第1継手主体1Aおよび第2継手主体1Bが縮径されて軸Jが強固に固定され、前記軸Jが伝動状態に連結されたものとなる。なお、前記軸Jを締結する構成は、公知の他の構成を採用してもよい。
【0027】
このような軸継手によると、板バネ中間体2(板状部21、第1延長片22A、第2延長片22B)が撓むことができる。特に、凹み部12には、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bを固定させた取付け平面13よりも低い平面部14が設けられているので、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの撓みが大きく許容される構造となっている。従って、第1継手主体1Aの軸線と第2継手主体1Bの軸線とが段違いになった状態(いわゆる偏心)や、第1継手主体1Aの軸線と第2継手主体1Bの軸線とが交差する状態(いわゆる偏角)が生じても、板バネ中間体2が撓むことによって第1継手主体1Aと第2継手主体1Bとの間でトルク伝達を可能とする。
【0028】
そして、この軸継手によるトルク伝達状態では、第1継手主体1Aと第2継手主体1Bとの軸心の偏心や偏角等によって第1延長片22Aおよび第2延長片22Bに大きなねじり力や揺動力が作用しても、板バネ中間体2のコーナ部2Rに設けられた衝撃吸収用孔25によって前記ねじり力および前記揺動力を吸収することができる。これによって、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bに直接作用する揺動が大幅に緩和される。
【0029】
しかも、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bが側壁部15と立壁部16とによって囲まれた状態となって取付け平面13に固定された第1延長片22Aおよび第2延長片22Bのねじり剛性が強化されているので、前記側壁部15のみならず前記立壁部16によっても前記ねじり力や前記揺動力が受け止められる。これにより、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bそれ自体の揺動が一層確実に抑制されてこれら第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの浮き上がりやズレ等が一層確実に防止される。
【0030】
従って、この軸継手によれば、大きな偏心や偏角等が生じていても、また、大きな伝達トルクが加わっても、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの浮き上がりやズレ等が確実に防止されるので、板バネ中間体2と第1継手主体1Aおよび第2継手主体1Bとの間でのトルク伝達が一層確実に行われる。その結果、伝達トルクを大きくすることもできる。
【0031】
[その他]
なお、本発明の軸継手は、前記実施の形態のものに限定されず、以下の変更が可能である。そして、以下の変更例は、そのすべてまたは任意に組合わせることも可能である。
【0032】
(1)板バネ中間体2は、前記衝撃吸収用孔25を設けないものでもよい。
【0033】
(2)前記衝撃吸収用孔25を設ける板バネ中間体2を使用するのであれば、第1継手主体1Aおよび第2継手主体1Bの各々の凹み部12においては、図6に示す従来のものと同様に前記立壁部16を設けず端部が開放されているものでもよい。
【0034】
(3)前記取付け平面13に第1延長片22Aおよび第2延長片22Bを固定した状態で、前記側壁部15、前記立壁部16の両方または一方を内側下方に押し潰して塑性変形させ、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bが取付け平面13にカシメ止めされるようにしてもよい。これにより、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bが取付け平面13により強固に固定され第1延長片22Aおよび第2延長片22Bのねじり剛性を一層強くすることができる。
【0035】
(4)図3に示すように、前記板バネ中間体2は、積層された複数の板バネ2a,2bで構成され、且つ前記板状部21と前記第1延長片22Aおよび前記第2延長片22Bとを連設するコーナ部2Rにおいて前記各板バネ間2a,2bに空間Sが設けられているものでよい。
このものでは、板バネ中間体2は、各板バネ2a,2bのコーナ部2Rに設けた空間Sの分だけ変位できるので、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bに作用するねじり力や揺動力を吸収することができ、これによって、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bそれ自体の揺動が確実に抑制されてこれら第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの浮き上がりやズレ等が確実に防止される。
しかも、板バネ中間体2は、複数の積層された板バネ2a,2bによって構成されるので、1枚の板バネで構成する場合に比べて板バネ中間体2の強度、剛性を高くすることができ、これによって、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bが側壁部15等に強く押付けられても、浮き上がったり変形したりすることも防止される。
【0036】
(5)図4に示すように、過負荷が加わった場合に前記第1延長片22Aおよび前記第2延長片22Bが対向する前記側壁部15に接触するように、前記第1延長片22Aおよび前記第2延長片22Bにおける側辺部と前記側壁部15との間に隙間Xが設けられているものでもよい。
このものでは、何らかの原因で過負荷が加わっても、前記第1延長片22Aおよび前記第2延長片22Bが対向する前記側壁部15に接触するので、これによって、過負荷を第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの所定部分で受けることができ、固定された部分のみで過負荷を受ける場合に比べて第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの受ける過負荷を抑えることができる。従って、過負荷が加わっても第1延長片22Aおよび第2延長片22Bが変形してしまうことが生じ難くなる。
また、通常の回転状態では、前記第1延長片22Aおよび前記第2延長片22Bにおける側辺部と前記側壁部15との間に隙間Xが設けられているので、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの側辺の所定部分が各対応の側壁部15に接触しながらずれたりすることもなく、第1延長片22Aおよび第2延長片22Bに傷がつくような破損、損傷が生じることも防止される。
【0037】
(6)図5に示すように、前記第1延長片22Aおよび前記第2延長片22Bにおける側辺部と前記側壁部15との間に隙間Xが設けられる場合、樹脂製の介在部材Wを第1延長片22Aおよび第2延長片22Bに外装させるようにしてもよい。そして、介在部材Wは、凹み部12の平面部14と対応する個所に配置させ、側壁部15に摺動可能な状態で接触させる。
このものでは、何らかの原因で過負荷が加わっても、介在部材Wによって第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの受ける衝撃を和らげることができ、過負荷による第1延長片22Aおよび第2延長片22Bの変形を防止できる。
【0038】
(7)その他、前記第1継手主体22Aおよび前記第2継手主体22Bには、凹み部12を形成して取付け平面13、側壁部15および立壁部16を設けるが、該凹み部12を設けずに外周面上に取付け平面13、側壁部15および立壁部16を設けるようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明の軸継手によれば、大きな偏心や偏角等が生じていても、また、大きな伝達トルクが加わっても、第1延長片および第2延長片の浮き上がりやズレ等が確実に防止されるので、板バネ中間体と第1継手主体および第2継手主体との間でのトルク伝達が一層確実に行われる。その結果、伝達トルクを大きくすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による軸継手を示す側面図である。
【図2】板バネ中間体を示す斜視図である。
【図3】他の実施の形態による軸継手の板バネ中間体におけるコーナ部を示す側面図である。
【図4】また、他の実施の形態による軸継手を示す側面図である。
【図5】さらに、他の実施の形態による軸継手を示す側面図である。
【図6】従来の軸継手を示す側面図である。
【符号の説明】
1A 第1継手主体
1B 第2継手主体
2 板バネ中間体
2R コーナ部
2a,2b 板バネ
10 軸孔部
11 すり割溝
12 凹み部
13 取付け平面
14 平面部
15 側壁部
16 立壁部
17 半円状窪み部
18 ピン挿入孔
20 中心孔
21 板状部
22A 第1延長片
22B 第2延長片
23 半円状突片
24 ピン貫通孔
25 衝撃吸収用孔
B 締結ボルト
J 軸
P ピン部材(固定部材)
S 空間
W 介在部材
X 隙間

Claims (8)

  1. 第1継手主体と、第2継手主体と、前記第1継手主体と前記第2継手主体とを連結させる板バネ中間体とを備える軸継手であって、
    前記板バネ中間体は、軸線に略直角な平面となる板状部と、前記板状部の周縁の対称位置から前記第1継手主体側に延びる一対の第1延長片と、前記軸線を中心に前記一対の第1延長片に対して前記板状部の周方向に略90度ずれた周縁の他の対称位置から前記第2継手主体側に延びる一対の第2延長片とを備え、
    前記第1継手主体および前記第2継手主体は、各々の外周部において、前記第1延長片および前記第2延長片を固定部材により固定させる取付け平面と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における両側辺部に対向する側壁部と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における先端部に対向する立壁部とを備えることを特徴とする軸継手。
  2. 第1継手主体と、第2継手主体と、前記第1継手主体と前記第2継手主体とを連結させる板バネ中間体とを備える軸継手であって、
    前記板バネ中間体は、軸線に略直角な平面となる板状部と、前記板状部の周縁の対称位置から前記第1継手主体側に延びる一対の第1延長片と、前記軸線を中心に前記一対の第1延長片に対して前記板状部の周方向に略90度ずれた周縁の他の対称位置から前記第2継手主体側に延びる一対の第2延長片とを備え、
    前記第1継手主体および前記第2継手主体は、各々の外周部において、前記第1延長片および前記第2延長片を固定部材により固定させる取付け平面と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における両側辺部に対向する側壁部とを備え、
    前記バネ板中間体は、前記板状部と前記第1延長片および前記第2延長片とを連設するコーナ部、または、前記第1延長片および前記第2延長片において、衝撃吸収用孔が設けられていることを特徴とする軸継手。
  3. 第1継手主体と、第2継手主体と、前記第1継手主体と前記第2継手主体とを連結させる板バネ中間体とを備える軸継手であって、
    前記板バネ中間体は、軸線に略直角な平面となる板状部と、前記板状部の周縁の対称位置から前記第1継手主体側に延びる一対の第1延長片と、前記軸線を中心に前記一対の第1延長片に対して前記板状部の周方向に略90度ずれた周縁の他の対称位置から前記第2継手主体側に延びる一対の第2延長片とを備え、
    前記第1継手主体および前記第2継手主体は、各々の外周部において、前記第1延長片および前記第2延長片を固定部材により固定させる取付け平面と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における両側辺部に対向する側壁部と、前記取付け平面に固定される前記第1延長片および前記第2延長片における先端部に対向する立壁部とを備え、
    前記バネ板中間体は、前記板状部と前記第1延長片および前記第2延長片とを連設するコーナ部、または、前記第1延長片および前記第2延長片において、衝撃吸収用孔が設けられていることを特徴とする軸継手。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の軸継手において、
    前記第1延長片および前記第2延長片の先端部には、両側に横方向に突出した突片が形成され、
    前記側壁部には、前記突片と係合される窪み部が形成されていることを特徴とする軸継手。
  5. 請求項4に記載の軸継手において、
    前記側壁部または前記立壁部を内側下方に塑性変形させて前記第1延長片および前記第2延長片が取付け平面にカシメ止めされるようにしたことを特徴とする軸継手。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の軸継手において、
    前記板バネ中間体は、積層された複数の板バネで構成され、且つ前記板状部と前記第1延長片および前記第2延長片とを連設するコーナ部において前記各板バネ間に空間が設けられていることを特徴とする軸継手。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の軸継手において、
    過負荷が加わった場合に前記第1延長片および前記第2延長片が対向する前記側壁部に接触するように、前記第1延長片および前記第2延長片における側辺部と前記側壁部との間に隙間が設けられていることを特徴とする軸継手。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の軸継手において、
    前記板バネ中間体の第1延長片および第2延長片にピン貫通孔を設けると共に、前記第1継手主体および前記第2継手主体における取付け平面に前記ピン貫通孔と対応するピン挿入孔を設け、前記ピン貫通孔と前記ピン挿入孔とに前記固定部材となるピン部材を圧入させていることを特徴とする軸継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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