JP2004143681A - 低温タンク等の壁面の防熱施工法 - Google Patents

低温タンク等の壁面の防熱施工法 Download PDF

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西崎 丈能
Tomoki Ushida
牛田 智樹
Fumio Kamata
鎌田 文男
Shuji Hata
畑 修二
Toshihiko Furuta
古田 俊彦
Etsuji Iida
飯田 悦治
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Abstract

【課題】既製スペーサーの使用を省く、あるいは、その使用を最少限にして工程数の削減、工期の短縮、施工コストの低減及び省力化を図るとともに、仕上がりのよい断熱層を施工できる低温タンク等の壁面の防熱施工法を提供する。
【解決手段】施工機Aの上昇走行により表面材5を順次繰り出しながら該表面材5と低温タンク等の壁体1の壁面2との間のウレタン注入空間9にウレタン原液を注入し発泡することで単位幅の断熱層6を施工する時、空間9の一端開放部9bは先行PUF6’の側面により閉じる一方、他端開放部9aは施工機A側から順次繰り出される離型性面材15により閉じて、ウレタン原液の漏れ出しを防止する。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば液化天然ガス(LNG)や液化石油ガス(LPG)などの低温タンクの壁面に硬質ウレタンフォーム(以下、単に硬質ウレタンと称するものも含む)による断熱層を現場施工によって形成する低温タンク等の壁面の防熱施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
低温タンク等の壁面に硬質ウレタンによる断熱層を形成するにあたっては、熱衝撃や温度勾配に起因した温度応力による有害なひび割れの発生とその進展を防ぐ表面補強のために、硬質ウレタンの表面にガラス繊維織物などの表面材を貼付けて両者が一体化された断熱層を形成する手段が一般的に採用されている。
【0003】
このような硬質ウレタンと表面材とが一体化された断熱層を施工する方法として、本出願人らは、壁面との間に所定の断熱層の仕上がり厚さに相当するウレタン注入空間を形成する状態で壁面に沿い昇降操作可能な施工機側の押え面板の上昇走行に同期して空間の表面側に表面材を順次繰り出すとともに、その繰り出した表面材と壁面との間の空間にウレタン原液を注入し発泡させて硬質ウレタンと表面材とが一体化した単位幅の断熱層を形成し、この単位幅の断熱層の施工を複数回繰り返すことにより壁面全域を防熱施工する方法を既に提案している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−173894号公報
【0005】
ところで、上記したような防熱施工法において、単位幅毎に施工される断熱層の端部形状を整え、かつ、壁面全域に亘って平滑で連続性のある断熱層を確実に形成するためには、単位幅の断熱層の施工時にウレタン注入空間の両端開放部からのウレタン原液の漏れ出しを防ぐことが非常に重要な技術事項である。この重要な技術事項であるウレタン原液の漏れ出し防止手段として、既提案技術では、図7に示すように、繰り出し表面材21と低温タンク22の壁面23との間に形成されるところの単位幅断熱層施工用のウレタン注入空間24の幅方向両端に相当する壁面23に、硬質ウレタンと同一厚み及び同等の断熱性能を持つ既製スペーサー25を予め(ウレタン注入による単位幅断熱層の施工前に)貼付け施工した後、この既製スペーサー25に沿わせて施工機(図示省略)を上昇走行させながら、ウレタン注入空間24にウレタン原液を注入し発泡させることにより、ウレタン原液の両側方への漏れ出しをスペーサー25によって防止する手段が採られていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、既製スペーサー25を用いてウレタン原液の両側方への漏れ出しを防止する既提案技術の場合は、多数の既製スペーサー25の作製、保管、搬入等が必要となるなうえに、施工機による断熱層施工作業前に各ウレタン注入空間24の幅方向両端に相当する壁面23に人手を介してスペーサー25を先行して貼付ける工程が必要であるために、防熱施工全体としての工程数が多くなり、その分工期と施工コストを要する。また、スペーサー25の貼付け作業は高所作業であり、スペーサー25を全面接着により壁面23に強固に接着させるようにするために、下地(壁面23)が平滑な面でない場合は、予め壁面23の形状に合わせる加工を施す前処理等が必要にあり、この点でも改善の余地が残されていた。
【0007】
本発明は上記のような状況を鑑みてなされたもので、既製スペーサーの使用を不要にする、あるいは、最少限にして全体工程数の削減、工期の短縮、施工コストの低減及び省力化を図ることができる低温タンク等の壁面の防熱施工法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る低温タンク等の壁面の防熱施工法は、低温タンク等の壁面との間に所定の断熱層の仕上がり厚さに相当するウレタン注入空間を形成する状態で壁面に沿い昇降走行可能な施工機側の押え面板の上昇走行に同期して上記空間の表面側に表面材を順次繰り出すとともに、その繰り出し表面材と壁面との間にウレタン原液を注入し発泡して硬質ウレタンフォームと表面材とが一体化された単位幅の断熱層を施工し、この単位幅の断熱層の施工を複数回繰り返すことにより壁面全域を防熱施工する低温タンク等の壁面の防熱施工法であって、
上記単位幅の断熱層の各施工時に、上記ウレタン注入空間の少なくとも一端開放部は施工機側に取り付けた離型性ガイドもしくは施工機から該開放部に向けて順次繰り出される離型性面材により閉じた状態でウレタン原液を注入し発泡することを特徴とするものである。
【0009】
すなわち、本発明の請求項1に係る低温タンク等の壁面の防熱施工法は、施工機の上昇走行に伴い表面材を繰り出しながら、その表面材と壁面との間の空間にウレタン原液を注入し発泡させて硬質ウレタンフォームと表面材とが一体化された単位幅の断熱層を施工する際のウレタン注入空間の一端又は両端開放部からのウレタン原液の漏れ出し防止に、事前に壁面への貼付け工程が必要な既製スペーサーを用いるのでなく、施工機自体に取り付けた離型性ガイドあるいは施工機の走行に伴って開放部に繰り出される離型性面材を用いることにより、多数の既製スペーサーの作製、保管、搬入、さらには事前の貼付け作業工程が不要となり、防熱施工全体の工程数を大幅に削減して工期の短縮、施工コストの低減、高所作業の不要化及び省力化を図ることが可能である。また、施工の自動化が促進されることと、下地(壁面)が平滑な面でない場合であっても離型性ガイドあるいは離型性面材を壁面に密着させ開放部を確実に閉じてウレタン原液の漏れ出し防止の確実化を図ることが可能である。
【0010】
本発明の請求項1に係る低温タンク等の壁面の防熱施工法において、請求項2のように、二列目以降の単位幅断熱層の施工時におけるウレタン注入空間の一端開放部は上記施工機側の離型性ガイドもしくは離型性面材により閉塞するとともに、他端開放部は隣接する先行施工した硬質ウレタンフォームの側面により閉じた状態でウレタン原液を注入し発泡する手段を採用することにより、既製スペーサーの使用を省けるとともに、二列目以降の単位幅断熱層の施工時におけるウレタン注入空間の一端開放部からのウレタン原液の漏れ出し防止に、先行施工した硬質ウレタンフォームの側面を有効に利用することが可能である。
【0011】
また、本発明の請求項3に係る低温タンク等の壁面の防熱施工法は、低温タンク等の壁面との間に所定の断熱層の仕上がり厚さに相当するウレタン注入空間を形成する状態で壁面に沿い昇降走行可能な施工機側の押え面板の上昇走行に同期して上記空間の表面側に表面材を順次繰り出すとともに、その繰り出し表面材と壁面との間にウレタン原液を注入し発泡して硬質ウレタンフォームと表面材とが一体化された単位幅の断熱層を施工し、この単位幅の断熱層の施工を複数回繰り返すことにより壁面全域を防熱施工する低温タンク等の壁面の防熱施工法であって、
一列目を含め奇数列部に対応するウレタン注入空間の両端開放部を上記施工機側に取り付けた離型性ガイドもしくは施工機から両開放部に向けて順次繰り出される離型性面材により閉じた状態でウレタン原液を注入し発泡して奇数列の単位幅断熱層を先行施工し、その後、先行施工した奇数列の単位幅断熱層の間の偶数列部に対応するウレタン注入空間の両端開放部を先行施工した奇数列の単位幅断熱層における硬質ウレタンフォームの側面により閉じた状態でウレタン注入空間にウレタン原液を注入し発泡して偶数列の単位幅断熱層を施工して、壁面全域の断熱層を形成することを特徴とするとするものである。
【0012】
すなわち、本発明の請求項3に係る低温タンク等の壁面の防熱施工法は、奇数列部の単位幅断熱層を施工する際のウレタン注入空間の両端開放部からのウレタン原液の漏れ出し防止に、事前に壁面への貼付け工程が必要な既製スペーサーを用いるのでなく、施工機自体に取り付けた離型性ガイドあるいは施工機の走行に伴って開放部に繰り出される離型性面材を用い、また、偶数列の単位幅断熱層を施工する際のウレタン注入空間の両端開放部からのウレタン原液の漏れ出し防止にも、既製スペーサーを用いるのでなく、先行施工した奇数列の単位幅断熱層における硬質ウレタンフォームの側面を用いることにより、多数の既製スペーサーの作製、保管、搬入、さらには事前の貼付け作業工程が不要となり、防熱施工全体の工程数を大幅に削減して工期の短縮、施工コストの低減、高所作業の不要化及び省力化を図ることが可能であるとともに、施工機に取り付けた離型性ガイドあるいは施工機の走行に伴って開放部に繰り出される離型性面材も用いる必要がないため、先行施工した奇数列の単位幅断熱層とそれに隣接する偶数列の単位幅断熱層の硬質ウレタンフォームの側面間に離型性ガイドの走行跡が残ったり、離型性面材が存在したりすることもなく、隣接する硬質ウレタンフォームの側面同士を密着させて壁面全域に亘り仕上がりのよい断熱層を形成することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
図1は本発明に係る低温タンク等の壁面の防熱施工法のうち、請求項1及び請求項2に記載の防熱施工法の実施に用いられる施工機の概略構成及び防熱施工状況の概要を示す正面図、図2はその側面図である。この施工機Aは、低温タンク等の壁体1の壁面2に沿って昇降操作可能に吊持されるゴンドラ3を備え、このゴンドラ3に、硬質ウレタンフォーム(以下、PUFと称する)4とこのPUF4の表面を覆い補強する表面材5とがウレタンの発泡により一体化された単位幅の断熱層6を一体形成するための設備7が装備されている。
【0014】
上記ゴンドラ3に装備されている断熱層一体形成設備7は、図3に示すように、当該施工機Aにより先行施工された単位幅断熱層6’の表面に押し当てられゴンドラ3の上昇走行に伴い一体に上昇移動して壁面2との間に施工すべき断熱層6の仕上がり厚さtに相当するウレタン注入空間9を形成保持可能な矩形状の押え面板10と、ゴンドラ3内の下部に配置されて表面材5をロール状に巻回保持するとともにゴンドラ3の上昇走行に伴い案内ローラー11を経て上記ウレタン注入空間9の表面側に順次繰り出し可能な表面材供給装置12と、ゴンドラ3内の上部に配置されて表面材供給装置12から繰り出される表面材5と壁面2との間にウレタン原液を注入するウレタン注入ヘッド13及びその注入ヘッド13を横方向に往復移動させるためのトラバーサー14とから構成されている。
【0015】
また、上記ゴンドラ3の幅方向一端側には、ロール状に巻回保持されている離型性面材15を単位幅の断熱層6の施工時に、摺接ガイド板16を経て上記ウレタン注入空間9の両端開放部9a,9bのうち一端開放部9aに向けて順次繰り出して該一端開放部9aを閉じる離型性面材供給装置17が装着されている。
【0016】
次に、上記のような構成の施工機Aを用いて低温タンク等の壁体1の壁面2に単位幅の断熱層6を順次形成して該壁面2全域を防熱施工する方法について説明する。
図3に示すように、先行施工した単位幅断熱層6’の表面に押え面板10が接触するように施工機Aをセツトする。
【0017】
この状態で、施工機Aのゴンドラ3を壁面2に沿って上昇走行させる。このゴンドラ3の上昇走行に伴う押え面板10の上昇移動によって該押え面板10と壁面2との間に施工予定の単位幅断熱層6の仕上がり厚みtに相当するウレタン注入空間9を形成させながら、このウレタン注入空間9の表面側に、表面材供給装置12にロール状に巻回保持されている表面材5が案内ローラー11を経て順次繰り出されると同時に、その繰り出された表面材5と壁面2との間の空間9にトラバーサー14を介し横方向に往復移動されるヘッド13からウレタン原液が注入され発泡される。
【0018】
このとき、ゴンドラ3側に装着されている離型性面材供給装置17からウレタン注入空間9の一端開放部9aに向けて離型性面材15が順次繰り出されて該一端開放部9aが閉じられる一方、他端開放部9bは先行施工された単位幅断熱層6’の側面で閉じられているため、ウレタン原液が注入空間9から両側方へ漏れ出すことは防止されており、空間9内で発泡し成形されたPUF4とその表面の表面材5とが一体化された所定厚みtの単位幅断熱層6が施工される。
【0019】
なお、一列目の単位幅断熱層6の施工に際しては、開放部9bにも開放部9aと同様な離型性面材15を順次繰り出し可能な離型性面材供給装置17を装着するか、あるいは、断熱性能が同等な既製スペーサーを事前に貼り付けて施工すればよい。
【0020】
また、上記実施の形態では、ウレタン注入空間9の一端開放部9aを、施工機Aの上昇走行に伴い該側面開放部9aに向けて順次繰り出される離型性面材15で閉じるようにしたものについて説明したが、これに代えて、施工機Aの一端側に機械的な漏れ出し防止用ガイドを取り付けてもよい。このガイドとしては、表面が離型処理された平板やキャタピラー、ローラー等の使用が考えられる。
【0021】
図4は本発明に係る低温タンク等の壁面の防熱施工法のうち、請求項3に記載の防熱施工法の実施に用いられる施工機の概略構成を示す正面図である。この施工機A’は、コンドラ3の幅方向両側にそれぞれ離型性面材15,15をウレタン注入空間9の両端開放部9a,9bに向けて順次繰り出す離型性面材供給装置17,17が装着されている。その他の構成は図1に示す施工機Aと同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0022】
次に、上記のような構成の施工機A’を用いて低温タンク等の壁体1の壁面2に単位幅の断熱層6を順次形成して該壁面2全域を防熱施工する方法について説明する。
【0023】
まず、図5に示すように、施工機A’のゴンドラ3を一列目,三列目,五列目,七列目,…といった奇数列部に対応する壁面2に沿って順番に上昇走行させ、この上昇走行に伴う押え面板10の上昇移動によって該押え面板10と壁面2との間に形成されるウレタン注入空間9の表面側に表面材5を繰り出すと同時に、その繰り出し表面材5と壁面2との間の空間9にウレタン原液を注入し発泡することによって、奇数列の単位幅断熱層6A…を順次先行施工する。
【0024】
この奇数列の単位幅断熱層6A…の先行施工時には、ゴンドラ3の幅方向両側に装着されている離型性面材供給装置17,17からウレタン注入空間9の両端開放部9a,9bに向けて離型性面材15,15が順次繰り出されて両端開放部9a,9bが閉じられるため、ウレタン原液の注入空間9から両側方への漏れ出しが防止されてPUF4と表面材5が一体化された所定厚みの単位幅断熱層6A…が施工される。
【0025】
ついで、図6に示すように、施工機A’のゴンドラ3を二列目,四列目,六列目,…といった先行施工した奇数列の単位幅断熱層6A…の間の偶数列部に対応する壁面2に沿って順番に上昇走行させて上記奇数列の場合と同様に、表面材5の繰り出しと同時にウレタン原液を注入し発泡することによって、偶数列の単位幅断熱層6B…を順次後続施工する。
【0026】
この偶数列の単位幅断熱層6B…の後続施工時には、ゴンドラ3の幅方向両側に装着されている離型性面材供給装置17,17から離型性面材15,15を繰り出さない、あるいは、それら離型性面材供給装置17,17をゴンドラ3から離脱させ、ウレタン注入空間9の両端開放部9a,9bを先行施工した奇数列の単位幅断熱層6A…のうち隣接し対向する単位幅断熱層6A,6AにおけるPUF4,4の側面により閉じることによって、ウレタン注入空間9から両側方へのウレタン原液の漏れ出しを防止してPUF4と表面材5が一体化された所定厚みの単位幅断熱層6B…が施工される。
【0027】
このように先行施工された単位幅断熱層6A…と後続施工された単位幅断熱層6B…との接続により壁面2全域の断熱層が形成される。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1によれば、施工機の上昇走行に伴い順次繰り出される表面材と低温タンク壁面との間に形成される空間にウレタン原液を注入し発泡させて硬質ウレタンと表面材とが一体化された単位幅の断熱層を施工する時、施工機自体に取り付けた離型性ガイドあるいは施工機の走行に伴ってウレタン注入空間の一端又は両端開放部に繰り出される離型性面材を用いて該開放部を閉じることにより、壁面への事前貼付けが必要な既製スペーサーの使用を全く不要にする、あるいは、その使用を最少限に抑えることが可能であり、これによって、多数の既製スペーサーの作製、保管、搬入、さらには人手による事前貼付け作業を不要あるいは最少限として防熱施工全体の工程数を大幅に削減でき、工期の著しい短縮、施工コストの低減及び省力化を図ることができる。しかも、施工の自動化が促進されることと、下地(壁面)が平滑な面でない場合でも離型性ガイドあるいは離型性面材を壁面に密着させてウレタン原液の漏れ出しを確実に防止できることによって、所定の断熱層を仕上がりよく施工することができるという効果を奏する。
【0029】
また、本発明の請求項3によれば、奇数列部の単位幅断熱層の施工を先行し、その後に偶数列部の単位幅断熱層を施工するといったように、多数列の単位幅断熱層の施工手順を前後二つのグループに分けて先行する奇数列部の単位幅断熱層の施工時におけるウレタン原液の漏れ出し防止に、事前に壁面への貼付け工程が必要な既製スペーサーを用いるのでなく、施工機自体に取り付けた離型性ガイドあるいは施工機の走行に伴って開放部に繰り出される離型性面材を用い、また、後続の偶数列の単位幅断熱層の施工時におけるウレタン原液の漏れ出し防止にも、既製スペーサーを用いるのでなく、先行施工した奇数列の単位幅断熱層における硬質ウレタンフォームの側面を利用することによって、請求項1の場合と同様に、多数の既製スペーサーの作製、保管、搬入、さらには事前の貼付け作業工程を不要にして防熱施工全体の工程数の大幅削減による工期短縮、施工コストの低減、高所作業の不要化及び省力化を図ることができるのはもちろん、施工機に取り付けた離型性ガイドあるいは施工機の走行に伴って開放部に繰り出される離型性面材も用いる必要がないため、先行施工した奇数列の単位幅断熱層とそれに隣接する偶数列の単位幅断熱層の硬質ウレタンフォームの側面間に離型性ガイドの走行跡が残ったり、離型性面材が存在したりすることもなく、隣接する硬質ウレタンフォームの側面同士を密着させて壁面全域に亘り仕上がりのよい断熱層を形成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る低温タンク等の壁面の防熱施工法のうち請求項1及び請求項2に記載の防熱施工法の実施に用いられる施工機の概略構成及び防熱施工状況の概要を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】二列目以降の単位幅断熱層の施工状況を説明する要部の平面図である。
【図4】本発明に係る低温タンク等の壁面の防熱施工法のうち請求項3に記載の防熱施工法の実施に用いられる施工機の概略構成を示す正面図である。
【図5】奇数列の単位幅断熱層の先行施工状況を説明する要部の平面図である。
【図6】偶数列の単位幅断熱層の後続施工状況を説明する要部の平面図である。
【図7】既提案技術による単位幅断熱層の施工状況を説明する要部の平面図である。
【符号の説明】
1 低温タンク等の壁体
2 壁体の壁面
3 ゴンドラ
4 硬質ウレタンフォーム(PUF)
5 表面材
6 単位幅の断熱層
6’先行施工した単位幅断熱層
6A 奇数列の単位幅断熱層
6B 偶数列の単位幅断熱層
9 ウレタン注入空間
9a,9b 開放部
10 押え面板
15 離型性面材
A,A’ 施工機

Claims (3)

  1. 低温タンク等の壁面との間に所定の断熱層の仕上がり厚さに相当するウレタン注入空間を形成する状態で壁面に沿い昇降走行可能な施工機側の押え面板の上昇走行に同期して上記空間の表面側に表面材を順次繰り出すとともに、その繰り出し表面材と壁面との間にウレタン原液を注入し発泡して硬質ウレタンフォームと表面材とが一体化された単位幅の断熱層を施工し、この単位幅の断熱層の施工を複数回繰り返すことにより壁面全域を防熱施工する低温タンク等の壁面の防熱施工法であって、
    上記単位幅の断熱層の各施工時に、上記ウレタン注入空間の少なくとも一端開放部は施工機側に取り付けた離型性ガイドもしくは施工機から該開放部に向けて順次繰り出される離型性面材により閉じた状態でウレタン原液を注入し発泡することを特徴とする低温タンク等の壁面の防熱施工法。
  2. 二列目以降の単位幅断熱層の施工時におけるウレタン注入空間の一端開放部は上記施工機側の離型性ガイドもしくは離型性面材により閉塞するとともに、他端開放部は隣接する先行施工した硬質ウレタンフォームの側面により閉じた状態でウレタン原液を注入し発泡する請求項1に記載の低温タンク等の壁面の防熱施工法。
  3. 低温タンク等の壁面との間に所定の断熱層の仕上がり厚さに相当するウレタン注入空間を形成する状態で壁面に沿い昇降走行可能な施工機側の押え面板の上昇走行に同期して上記空間の表面側に表面材を順次繰り出すとともに、その繰り出し表面材と壁面との間にウレタン原液を注入し発泡して硬質ウレタンフォームと表面材とが一体化された単位幅の断熱層を施工し、この単位幅の断熱層の施工を複数回繰り返すことにより壁面全域を防熱施工する低温タンク等の壁面の防熱施工法であって、
    一列目を含め奇数列部に対応するウレタン注入空間の両端開放部を上記施工機側に取り付けた離型性ガイドもしくは施工機から両開放部に向けて順次繰り出される離型性面材により閉じた状態でウレタン原液を注入し発泡して奇数列の単位幅断熱層を先行施工し、その後、先行施工した奇数列の単位幅断熱層の間の偶数列部に対応するウレタン注入空間の両端開放部を先行施工した奇数列の単位幅断熱層における硬質ウレタンフォームの側面により閉じた状態でウレタン注入空間にウレタン原液を注入し発泡して偶数列の単位幅断熱層を施工して、壁面全域の断熱層を形成することを特徴とする低温タンク等の壁面の防熱施工法。
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