JP2004142568A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両に設けられた吹出口から吹き出される空調風を変化させることで、障害物の方向と距離からなる障害物情報の報知が的確に報知できることを可能とした車両用空調装置を実現する。
【解決手段】複数個の吹出口30a〜30hと、この吹出口30a〜30hに空調風を送風する空調ユニット10とを備える車両用空調装置において、車両外周に複数個設けられ、所定の検出範囲内に存在する障害物を検出するとともに、障害物の方向およびその障害物と車両との距離からなる障害物情報を検出する障害物検出手段40a〜40hと、この障害物検出手段40a〜40hにより検出された障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風を変化させて障害物情報を運転者に報知する制御装置20とを有する。これにより、障害物情報が的確に報知できる。
【選択図】 図1
【解決手段】複数個の吹出口30a〜30hと、この吹出口30a〜30hに空調風を送風する空調ユニット10とを備える車両用空調装置において、車両外周に複数個設けられ、所定の検出範囲内に存在する障害物を検出するとともに、障害物の方向およびその障害物と車両との距離からなる障害物情報を検出する障害物検出手段40a〜40hと、この障害物検出手段40a〜40hにより検出された障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風を変化させて障害物情報を運転者に報知する制御装置20とを有する。これにより、障害物情報が的確に報知できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に設けられた吹出口から車室内に温度調節された空調風を吹き出す車両用空調装置に関するものであり、特に、車両周辺の障害物を検出してその障害物情報を運転者へ報知する制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両周辺の障害物をセンサにより検知してディスプレー表示や警告音によって運転者への車両走行の注意を報知するための障害物検出装置が各種開示され知られている。例えば、特公平8−27187、特許第2903728号公報などこれら公報記載の装置は、イメージセンサもしくはレーダセンサなどを用いて車両周辺の障害物を検知するとともに、その障害物との距離を検出して、障害物が所定の検出範囲内に接近したときに、ディスプレーの画面に表示もしくは警告音を運転者に報知して車両走行の注意を促しているのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報によれば、所定の検出範囲内に接近してきた障害物の方向を運転者が認識するためには、概してディスプレーの表示画面を視覚によって確認することで障害物の方向が認識できるものである。つまり、咄嗟の判断が必要とされるときに、障害物がどの方向にあるか否かを認識しようとすると、ディスプレーの表示画面を確認する余裕がないため障害物情報を運転者に報知することが困難である。
【0004】
また、車両を運転中のときは、特に、車両側面や車両後方の方向においては死角となるため、障害物がそちらの方向から接近するときには、運転者の危険予知もしくは危険回避のためにこれらの障害物情報の報知を確実に認識させるように制御する装置が望まれる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、車両に設けられた吹出口から吹き出される空調風を変化させることで、障害物の方向と距離からなる障害物情報の報知が的確に報知できることを可能とした車両用空調装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記、目的を達成するために、請求項1ないし請求項8に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1および請求項2に記載の発明では、車両に配設され、車室内に温度調節された空調風を吹き出す複数個の吹出口(30a〜30h)と、この吹出口(30a〜30h)に空調ダクトを介して接続させて吹出口(30a〜30h)に空調風を送風する空調ユニット(10)とを備える車両用空調装置において、
車両外周に複数個設けられ、所定の検出範囲内に存在する障害物を検出するとともに、障害物の方向およびその障害物と車両との距離からなる障害物情報を検出する障害物検出手段(40a〜40h)と、この障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風を変化させて障害物情報を運転者に報知する制御手段(20)とを有することを特徴としている。
【0007】
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、車両周辺の障害物情報を検出して運転者に注意を促すために従来の障害物検出装置では、ディスプレーへの画面表示や警告音を発して報知している。これによると、特に障害物の方向を運転者が認識するにはディスプレーの画面にて視覚確認を必要とするため障害物の方向を認識までに時間を要してしまう。
【0008】
そこで、本発明では、障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風を変化させて障害物情報を運転者に報知する制御手段(20)を有することにより、具体的には、請求項2に記載のように、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向とその空調風の吹き出し風速とを制御することで、運転者への空調風の方向および風速から障害物情報の報知を得ることにより、迅速、かつ的確に障害物の状況の認識ができる。
【0009】
請求項3に記載の発明では、制御手段(20)は、障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物の方向と、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向が略同一の方向に設けられた吹出口(30a〜30h)から吹き出すように制御することを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、障害物の方向と略同一の方向の吹出口(30a〜30h)から吹き出すように制御することにより、障害物の方向の報知が空調風の吹き出す方向と一致しているため障害物の方向の認識が容易で分かり易い。
【0011】
請求項4に記載の発明では、障害物検出手段(40a〜40h)は、障害物の方向を検出するために少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向に対して検出するように車両外周に複数個設けられたことを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、車両前後方向の他に、特に車両左右方向および車両斜め左右後方方向に設けられたことにより、運転中に死角となりやすい方向も検出できることで、咄嗟のときにおいても迅速に危険予知または危険回避の処置が容易にできる。
【0013】
請求項5に記載の発明では、吹出口(30a〜30h)は、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向が少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向から吹き出されるように車両に配設されたことを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、上記請求項4に記載の障害物検出手段(40a〜40h)と略同一方向に吹出口(30a〜30h)を車両に配設されたことにより、障害物の方向の報知が空調風の吹き出す方向と一致しているため障害物の方向を運転者に的確に認識させることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明では、空調ユニット(10)には、吹出口(30a〜30h)への送風を開閉する開閉手段(13)が設けられ、制御手段(20)は、障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物の方向と略同一の方向に設けられた吹出口(30a〜30h)から吹き出すように開閉手段(13)を制御することを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、障害物の方向と略同一の方向に設けられた吹出口(30a〜30h)から吹き出すように開閉手段(13)を制御することにより、簡素でかつ容易な開閉手段(13)で障害物の方向と略同一の方向の吹出口(30a〜30h)の一つを選択することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明では、制御手段(20)は、障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物と車両との距離が近づくにつれて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し風速が増加するように制御することを特徴としている。
【0018】
請求項7に記載の発明によれば、車両と障害物との距離の報知が風速の大小により認識できるため迅速な報知ができるとともに容易で分かり易い。
【0019】
請求項8に記載の発明では、空調ユニット(10)には、吹出口(30a〜30h)へ温度調節された空調風を送風する送風手段(12)が設けられ、制御手段(20)は、障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物と車両との距離が近づくにつれて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し風速が増加させるように送風手段(12)を制御することを特徴としている。
【0020】
請求項8に記載の発明によれば、空調風の吹き出し風速を増加するように送風手段(12)を制御するにより、容易な制御により送風手段(12)を制御できる。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図3に基づいて説明する。図1および図2は、本実施形態の車両用空調装置を車両に搭載したときの全体構成を示す模式図である。まず、図1に示すように、車両用空調装置は、車室内に温度調節された空調風を吹き出す複数個の吹出口30a〜30hと、この吹出口30a〜30hに空調ダクト31を介して接続させて吹出口30a〜30hに空調風を送風する空調ユニット10と、空調ユニット10を制御する制御手段である制御装置20から構成されている。
【0023】
本実施形態の吹出口30a〜30hは、後述する障害物検出手段40a〜40hにより検出された障害物の方向を吹出口から吹き出される空調風の吹き出し方向によって運転者に報知するために、運転席の周辺に少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向、および車両斜め左右後方方向の8方向から運転席に向けて吹き出されるように車両に設けられている。
【0024】
因みに、30aは運転席に向けて車両の前方方向から空調風を吹き出すための吹出口であって、ステアリングの間から空調風が吹き出すようにインストルメントパネルに設けられている。30bは車両の後方方向から吹き出すための吹出口であって、運転席シートの背部に設けられている。30c、30dは車両左方向および車両右方向から吹き出すための吹出口であって、助手席側および運転席側のドア内側にそれぞれ設けられている。
【0025】
30eは車両斜め左前方方向から吹き出すための吹出口であって、従来のセンタフェイスに相当する車両前方中央部のインストルメントパネルに設けられている。同様に、30fは車両斜め右前方方向から吹き出すための吹出口であって、従来のサイドフェイスに相当する車両前方右側のインストルメントパネルに設けられている。30gは車両斜め左後方方向から吹き出すための吹出口であって、コンソール部に設けられ、30hは車両斜め右後方方向から吹き出すための吹出口であって、運転席側のドア内側に設けられている。
【0026】
そして、これらの吹出口30a〜30hは、それぞれの空調ダクト31を介して空調ユニット10に接続されている。空調ユニット10は、いずれも図示しないが冷風を生成するための冷却器および温風を生成するための暖房器が配設されている。また、冷却器および暖房器の上流側には送風機と電動モータから構成される送風手段12が配設されている。この送風手段12を駆動させることで、必要に応じて冷風、温風または冷風と温風の混合された空調風が空調ダクト31に供給されるように構成されている。なお、送風手段12は、後述する制御装置20に電気的に接続され、電動モータに印加する電圧を制御させて吹出口30a〜30hから吹き出される送風量を可変するように制御装置20により制御される。
【0027】
また、空調ユニット10の下流には、それぞれの空調ダクト31に供給する空調風の送風を開閉する開閉手段13が複数個設けられ、それぞれの開閉手段13は後述する制御装置20に電気的に接続され、制御装置20により制御される。なお、開閉手段13は、開閉ドアと、その開閉ドアを回動駆動させるサーボモータなどのアクチュエータとから構成されている。
【0028】
制御装置20はマイクロコンピュータなどから構成されており、車両外周に設けられた複数個の障害物検出手段40a〜40hから障害物情報を入力して、上述の送風手段12、および開閉手段13を制御する障害物報知制御手段20aが設けられている。障害物報知制御手段20aは運転者に車両周辺の障害物情報を報知するために、障害物が所定の検出範囲内に接近してきたときに、障害物検出手段40a〜40hにより検出された障害物情報に基づいて送風手段12、および開閉手段13を制御して吹出口30a〜30hから吹き出される空調風を変化させて運転者に報知する制御手段である。
【0029】
障害物検出手段40a〜40hは、超音波もしくはレーダ光を発信させて所定の検出範囲内に存在する障害物の有無を検出するとともに、障害物と車両との距離を検出するセンサである。
【0030】
本実施形態では、図2に示すように、車両外周に障害物検出手段40a〜40hを車両前方右側から時計回りに40a〜40hまで少なくとも8個所設けられている。これは、障害物の方向を車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方向および車両斜め左右後方向の8箇所に区分するために設けたものである。
【0031】
従って、図2に示すように、障害物検出手段40aの所定の検出範囲A(図中に示す一点鎖線)内に障害物が存在したときは、車両右側前方に設けた障害物検出手段40aにより、車両斜め右前方向に距離B離れて障害物が存在している障害物情報が制御装置20に入力される。
【0032】
なお、上記方向以外のとき、車両前方方向に存在する障害物を検出するには、障害物検出手段が40aおよび40bの隣り合うセンサによって検出させ、車両後方方向に存在する障害物を検出するには、障害物検出手段が40dおよび40hの隣り合うセンサによって検出させるようにしている。
【0033】
以下、同じように、車両左方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40f、40gのセンサで、車両右方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40b、40cのセンサで、車両斜め左前方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40eのセンサで、車両斜め左後方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40hのセンサで、車両斜め右後方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40dのセンサによって検出させるようにしている。
【0034】
なお、車室内に設けられた吹出口30a〜30hは、障害物検出手段40a〜40hにより検出された障害物の方向と、吹出口30a〜30hから吹き出される空調風の吹き出し方向と略同一となるように車室内に配設されている。
【0035】
以上の構成による車両用空調装置の作動を図3に示す障害物報知制御手段20aの制御処理に基づいて説明する。まず、ステップ100にて、データ処理用メモリー(RAM)の記憶内容などの初期化を行なう。次に、ステップ110にて、障害物検出手段40a〜40hにより所定の検出範囲内に障害物が存在しているか否かを判定する手段であって、障害物があればステップ120に移行する。逆に、障害物がなければステップ130に移行する。
【0036】
ステップ130では、空調ユニット10の制御が定常モードであって、図示しない内気温度センサなどの各種センサや操作信号に基づいた温度制御が実行される。詳しい制御内容は省略する。次に、ステップ120にて、検出された障害物の方向を検出する手段であって、例えば、障害物検出手段40a〜40hのうち、例えば、40aのセンサによって障害物を検出したときは障害物の方向を車両斜め右前方として検出する。
【0037】
次のステップ140にて、運転席に向けて空調風が吹き出している吹出口30a〜30hが障害物の方向と同一の方向から吹き出す吹出口30a〜30hであるか否かを判定する。例えば前ステップ120において、障害物の方向が車両斜め右前方であったので、ここでは、目標とする吹出口は、吹出口30fであって、この吹出口30fから空調風が吹き出されていないときはステップ150に移行して、目標吹出口30fから吹き出すように開閉手段13を制御して吹出口を切り換える。このときに、目標とする吹出口30fから空調風が吹き出されているときは、そのまま継続させておく。
【0038】
次に、ステップ160にて、障害物と車両との距離を求めるとともに、この距離に応じて目標ブロア風量を求めるとともに、併せて目標ブロア風量に応じた吹き出し温度を求める。なお、ここで求める目標ブロア風量は、検出された距離が近づくにつれて増加するように予め設定されている。これにより、障害物が車両に接近してくると吹出口30a〜30hから吹き出される風速が増加するようになっている。
【0039】
そして、次のステップ170において、障害物の方向と同一の吹出口30fから吹き出されている空調風の風量および吹き出し温度が一致しているか否かを判定するものであり、目標ブロア風量および吹き出し温度が一致していなければ、ステップ180に移行してブロア風量および吹き出し温度を変更する。なお、ブロア風量の変更は送風手段12に印加する印加電圧を制御させ、吹き出し温度の変更は、図示しないエアミックスドアの開度を変更させて冷風と温風との混合割合を調節している。
【0040】
なお、ステップ170において、障害物の方向と同一の吹出口30fから吹き出されている空調風の風量および吹き出し温度がステップ160で求めた目標ブロア風量および吹き出し温度に対して一致しておればそのまま継続させるように制御するものである。
【0041】
以上の一実施形態による車両用空調装置によれば、車両周辺の障害物情報を検出して運転者に注意を促すために従来の障害物検出装置では、ディスプレーへの画面表示や警告音を発して報知している。これによると、特に障害物の方向を運転者が認識するにはディスプレーの画面にて視覚確認を必要とするため障害物の方向を認識までに時間を要してしまう。
【0042】
そこで、本発明では、障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風を変化させて障害物情報を運転者に報知する障害物報知制御手段20aを有することにより、具体的には、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向とその空調風の吹き出し風速とを制御することで、運転者への空調風の方向および風速から障害物情報の報知を得ることにより、迅速、かつ的確に障害物の状況の認識ができる。
【0043】
また、障害物の方向を検出するために、障害物検出手段40a〜40hを少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向に対して検出するように車両外周に複数個設けたことにより、このうちの、車両左右方向や車両斜め左右後方方向では、特に、運転中に死角となりやすい方向も検出できることで、咄嗟のときにおいても迅速に危険予知または危険回避の処置が容易にできる。
【0044】
また、検出される障害物の方向に対して略同一方向に吹出口30a〜30hを、少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向から吹き出されるように設けたことにより、障害物の方向の報知が空調風の吹き出す方向と一致しているため運転者に的確に認識させることができる。
【0045】
また、検出された障害物と車両との距離が近づくにつれて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し風速が増加するように制御することにより、車両と障害物との距離の報知が風速の大小により認識できるため迅速な報知ができるとともに容易で分かり易い。
【0046】
また、障害物の方向と略同一の方向に設けられた吹出口30a〜30hから吹き出すように開閉手段13を制御することにより、簡素でかつ容易な開閉手段13で障害物の方向と略同一方向の吹出口30a〜30hの一つを選択することができる。
【0047】
(他の実施形態)
以上の一実施形態では、開閉手段13を空調ユニット10の上流に設けたが、これに限らず、空調ダクト31内に設けても良い。
【0048】
また、以上の実施形態では、障害物検出手段40a〜40hを車両外周に8箇所設けたが、この数に限定されるものではなく、障害物検出手段40a〜40hにより検出される障害物の方向と、車室内に設けられた吹出口の吹き出し方向が略同一となるように、障害物検出手段40a〜40hと吹出口30a〜30hとが配設されたことに特徴を有するものである。
【0049】
また、以上の実施形態では、障害物情報を運転者に報知するために、障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向とその空調風の吹き出し風速とを制御させたが、このうちの運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向のみを制御させても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用空調装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態における障害物検出手段40a〜40h配設形態を示す車両の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態における障害物報知制御手段20aの制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…空調ユニット
12…送風手段
13…開閉手段
20…制御装置(制御手段)
30a〜30h…吹出口
40a〜40h…障害物検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に設けられた吹出口から車室内に温度調節された空調風を吹き出す車両用空調装置に関するものであり、特に、車両周辺の障害物を検出してその障害物情報を運転者へ報知する制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両周辺の障害物をセンサにより検知してディスプレー表示や警告音によって運転者への車両走行の注意を報知するための障害物検出装置が各種開示され知られている。例えば、特公平8−27187、特許第2903728号公報などこれら公報記載の装置は、イメージセンサもしくはレーダセンサなどを用いて車両周辺の障害物を検知するとともに、その障害物との距離を検出して、障害物が所定の検出範囲内に接近したときに、ディスプレーの画面に表示もしくは警告音を運転者に報知して車両走行の注意を促しているのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報によれば、所定の検出範囲内に接近してきた障害物の方向を運転者が認識するためには、概してディスプレーの表示画面を視覚によって確認することで障害物の方向が認識できるものである。つまり、咄嗟の判断が必要とされるときに、障害物がどの方向にあるか否かを認識しようとすると、ディスプレーの表示画面を確認する余裕がないため障害物情報を運転者に報知することが困難である。
【0004】
また、車両を運転中のときは、特に、車両側面や車両後方の方向においては死角となるため、障害物がそちらの方向から接近するときには、運転者の危険予知もしくは危険回避のためにこれらの障害物情報の報知を確実に認識させるように制御する装置が望まれる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、車両に設けられた吹出口から吹き出される空調風を変化させることで、障害物の方向と距離からなる障害物情報の報知が的確に報知できることを可能とした車両用空調装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記、目的を達成するために、請求項1ないし請求項8に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1および請求項2に記載の発明では、車両に配設され、車室内に温度調節された空調風を吹き出す複数個の吹出口(30a〜30h)と、この吹出口(30a〜30h)に空調ダクトを介して接続させて吹出口(30a〜30h)に空調風を送風する空調ユニット(10)とを備える車両用空調装置において、
車両外周に複数個設けられ、所定の検出範囲内に存在する障害物を検出するとともに、障害物の方向およびその障害物と車両との距離からなる障害物情報を検出する障害物検出手段(40a〜40h)と、この障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風を変化させて障害物情報を運転者に報知する制御手段(20)とを有することを特徴としている。
【0007】
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、車両周辺の障害物情報を検出して運転者に注意を促すために従来の障害物検出装置では、ディスプレーへの画面表示や警告音を発して報知している。これによると、特に障害物の方向を運転者が認識するにはディスプレーの画面にて視覚確認を必要とするため障害物の方向を認識までに時間を要してしまう。
【0008】
そこで、本発明では、障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風を変化させて障害物情報を運転者に報知する制御手段(20)を有することにより、具体的には、請求項2に記載のように、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向とその空調風の吹き出し風速とを制御することで、運転者への空調風の方向および風速から障害物情報の報知を得ることにより、迅速、かつ的確に障害物の状況の認識ができる。
【0009】
請求項3に記載の発明では、制御手段(20)は、障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物の方向と、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向が略同一の方向に設けられた吹出口(30a〜30h)から吹き出すように制御することを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、障害物の方向と略同一の方向の吹出口(30a〜30h)から吹き出すように制御することにより、障害物の方向の報知が空調風の吹き出す方向と一致しているため障害物の方向の認識が容易で分かり易い。
【0011】
請求項4に記載の発明では、障害物検出手段(40a〜40h)は、障害物の方向を検出するために少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向に対して検出するように車両外周に複数個設けられたことを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、車両前後方向の他に、特に車両左右方向および車両斜め左右後方方向に設けられたことにより、運転中に死角となりやすい方向も検出できることで、咄嗟のときにおいても迅速に危険予知または危険回避の処置が容易にできる。
【0013】
請求項5に記載の発明では、吹出口(30a〜30h)は、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向が少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向から吹き出されるように車両に配設されたことを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、上記請求項4に記載の障害物検出手段(40a〜40h)と略同一方向に吹出口(30a〜30h)を車両に配設されたことにより、障害物の方向の報知が空調風の吹き出す方向と一致しているため障害物の方向を運転者に的確に認識させることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明では、空調ユニット(10)には、吹出口(30a〜30h)への送風を開閉する開閉手段(13)が設けられ、制御手段(20)は、障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物の方向と略同一の方向に設けられた吹出口(30a〜30h)から吹き出すように開閉手段(13)を制御することを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、障害物の方向と略同一の方向に設けられた吹出口(30a〜30h)から吹き出すように開閉手段(13)を制御することにより、簡素でかつ容易な開閉手段(13)で障害物の方向と略同一の方向の吹出口(30a〜30h)の一つを選択することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明では、制御手段(20)は、障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物と車両との距離が近づくにつれて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し風速が増加するように制御することを特徴としている。
【0018】
請求項7に記載の発明によれば、車両と障害物との距離の報知が風速の大小により認識できるため迅速な報知ができるとともに容易で分かり易い。
【0019】
請求項8に記載の発明では、空調ユニット(10)には、吹出口(30a〜30h)へ温度調節された空調風を送風する送風手段(12)が設けられ、制御手段(20)は、障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物と車両との距離が近づくにつれて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し風速が増加させるように送風手段(12)を制御することを特徴としている。
【0020】
請求項8に記載の発明によれば、空調風の吹き出し風速を増加するように送風手段(12)を制御するにより、容易な制御により送風手段(12)を制御できる。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図3に基づいて説明する。図1および図2は、本実施形態の車両用空調装置を車両に搭載したときの全体構成を示す模式図である。まず、図1に示すように、車両用空調装置は、車室内に温度調節された空調風を吹き出す複数個の吹出口30a〜30hと、この吹出口30a〜30hに空調ダクト31を介して接続させて吹出口30a〜30hに空調風を送風する空調ユニット10と、空調ユニット10を制御する制御手段である制御装置20から構成されている。
【0023】
本実施形態の吹出口30a〜30hは、後述する障害物検出手段40a〜40hにより検出された障害物の方向を吹出口から吹き出される空調風の吹き出し方向によって運転者に報知するために、運転席の周辺に少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向、および車両斜め左右後方方向の8方向から運転席に向けて吹き出されるように車両に設けられている。
【0024】
因みに、30aは運転席に向けて車両の前方方向から空調風を吹き出すための吹出口であって、ステアリングの間から空調風が吹き出すようにインストルメントパネルに設けられている。30bは車両の後方方向から吹き出すための吹出口であって、運転席シートの背部に設けられている。30c、30dは車両左方向および車両右方向から吹き出すための吹出口であって、助手席側および運転席側のドア内側にそれぞれ設けられている。
【0025】
30eは車両斜め左前方方向から吹き出すための吹出口であって、従来のセンタフェイスに相当する車両前方中央部のインストルメントパネルに設けられている。同様に、30fは車両斜め右前方方向から吹き出すための吹出口であって、従来のサイドフェイスに相当する車両前方右側のインストルメントパネルに設けられている。30gは車両斜め左後方方向から吹き出すための吹出口であって、コンソール部に設けられ、30hは車両斜め右後方方向から吹き出すための吹出口であって、運転席側のドア内側に設けられている。
【0026】
そして、これらの吹出口30a〜30hは、それぞれの空調ダクト31を介して空調ユニット10に接続されている。空調ユニット10は、いずれも図示しないが冷風を生成するための冷却器および温風を生成するための暖房器が配設されている。また、冷却器および暖房器の上流側には送風機と電動モータから構成される送風手段12が配設されている。この送風手段12を駆動させることで、必要に応じて冷風、温風または冷風と温風の混合された空調風が空調ダクト31に供給されるように構成されている。なお、送風手段12は、後述する制御装置20に電気的に接続され、電動モータに印加する電圧を制御させて吹出口30a〜30hから吹き出される送風量を可変するように制御装置20により制御される。
【0027】
また、空調ユニット10の下流には、それぞれの空調ダクト31に供給する空調風の送風を開閉する開閉手段13が複数個設けられ、それぞれの開閉手段13は後述する制御装置20に電気的に接続され、制御装置20により制御される。なお、開閉手段13は、開閉ドアと、その開閉ドアを回動駆動させるサーボモータなどのアクチュエータとから構成されている。
【0028】
制御装置20はマイクロコンピュータなどから構成されており、車両外周に設けられた複数個の障害物検出手段40a〜40hから障害物情報を入力して、上述の送風手段12、および開閉手段13を制御する障害物報知制御手段20aが設けられている。障害物報知制御手段20aは運転者に車両周辺の障害物情報を報知するために、障害物が所定の検出範囲内に接近してきたときに、障害物検出手段40a〜40hにより検出された障害物情報に基づいて送風手段12、および開閉手段13を制御して吹出口30a〜30hから吹き出される空調風を変化させて運転者に報知する制御手段である。
【0029】
障害物検出手段40a〜40hは、超音波もしくはレーダ光を発信させて所定の検出範囲内に存在する障害物の有無を検出するとともに、障害物と車両との距離を検出するセンサである。
【0030】
本実施形態では、図2に示すように、車両外周に障害物検出手段40a〜40hを車両前方右側から時計回りに40a〜40hまで少なくとも8個所設けられている。これは、障害物の方向を車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方向および車両斜め左右後方向の8箇所に区分するために設けたものである。
【0031】
従って、図2に示すように、障害物検出手段40aの所定の検出範囲A(図中に示す一点鎖線)内に障害物が存在したときは、車両右側前方に設けた障害物検出手段40aにより、車両斜め右前方向に距離B離れて障害物が存在している障害物情報が制御装置20に入力される。
【0032】
なお、上記方向以外のとき、車両前方方向に存在する障害物を検出するには、障害物検出手段が40aおよび40bの隣り合うセンサによって検出させ、車両後方方向に存在する障害物を検出するには、障害物検出手段が40dおよび40hの隣り合うセンサによって検出させるようにしている。
【0033】
以下、同じように、車両左方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40f、40gのセンサで、車両右方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40b、40cのセンサで、車両斜め左前方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40eのセンサで、車両斜め左後方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40hのセンサで、車両斜め右後方向の障害物を検出するには、障害物検出手段が40dのセンサによって検出させるようにしている。
【0034】
なお、車室内に設けられた吹出口30a〜30hは、障害物検出手段40a〜40hにより検出された障害物の方向と、吹出口30a〜30hから吹き出される空調風の吹き出し方向と略同一となるように車室内に配設されている。
【0035】
以上の構成による車両用空調装置の作動を図3に示す障害物報知制御手段20aの制御処理に基づいて説明する。まず、ステップ100にて、データ処理用メモリー(RAM)の記憶内容などの初期化を行なう。次に、ステップ110にて、障害物検出手段40a〜40hにより所定の検出範囲内に障害物が存在しているか否かを判定する手段であって、障害物があればステップ120に移行する。逆に、障害物がなければステップ130に移行する。
【0036】
ステップ130では、空調ユニット10の制御が定常モードであって、図示しない内気温度センサなどの各種センサや操作信号に基づいた温度制御が実行される。詳しい制御内容は省略する。次に、ステップ120にて、検出された障害物の方向を検出する手段であって、例えば、障害物検出手段40a〜40hのうち、例えば、40aのセンサによって障害物を検出したときは障害物の方向を車両斜め右前方として検出する。
【0037】
次のステップ140にて、運転席に向けて空調風が吹き出している吹出口30a〜30hが障害物の方向と同一の方向から吹き出す吹出口30a〜30hであるか否かを判定する。例えば前ステップ120において、障害物の方向が車両斜め右前方であったので、ここでは、目標とする吹出口は、吹出口30fであって、この吹出口30fから空調風が吹き出されていないときはステップ150に移行して、目標吹出口30fから吹き出すように開閉手段13を制御して吹出口を切り換える。このときに、目標とする吹出口30fから空調風が吹き出されているときは、そのまま継続させておく。
【0038】
次に、ステップ160にて、障害物と車両との距離を求めるとともに、この距離に応じて目標ブロア風量を求めるとともに、併せて目標ブロア風量に応じた吹き出し温度を求める。なお、ここで求める目標ブロア風量は、検出された距離が近づくにつれて増加するように予め設定されている。これにより、障害物が車両に接近してくると吹出口30a〜30hから吹き出される風速が増加するようになっている。
【0039】
そして、次のステップ170において、障害物の方向と同一の吹出口30fから吹き出されている空調風の風量および吹き出し温度が一致しているか否かを判定するものであり、目標ブロア風量および吹き出し温度が一致していなければ、ステップ180に移行してブロア風量および吹き出し温度を変更する。なお、ブロア風量の変更は送風手段12に印加する印加電圧を制御させ、吹き出し温度の変更は、図示しないエアミックスドアの開度を変更させて冷風と温風との混合割合を調節している。
【0040】
なお、ステップ170において、障害物の方向と同一の吹出口30fから吹き出されている空調風の風量および吹き出し温度がステップ160で求めた目標ブロア風量および吹き出し温度に対して一致しておればそのまま継続させるように制御するものである。
【0041】
以上の一実施形態による車両用空調装置によれば、車両周辺の障害物情報を検出して運転者に注意を促すために従来の障害物検出装置では、ディスプレーへの画面表示や警告音を発して報知している。これによると、特に障害物の方向を運転者が認識するにはディスプレーの画面にて視覚確認を必要とするため障害物の方向を認識までに時間を要してしまう。
【0042】
そこで、本発明では、障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風を変化させて障害物情報を運転者に報知する障害物報知制御手段20aを有することにより、具体的には、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向とその空調風の吹き出し風速とを制御することで、運転者への空調風の方向および風速から障害物情報の報知を得ることにより、迅速、かつ的確に障害物の状況の認識ができる。
【0043】
また、障害物の方向を検出するために、障害物検出手段40a〜40hを少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向に対して検出するように車両外周に複数個設けたことにより、このうちの、車両左右方向や車両斜め左右後方方向では、特に、運転中に死角となりやすい方向も検出できることで、咄嗟のときにおいても迅速に危険予知または危険回避の処置が容易にできる。
【0044】
また、検出される障害物の方向に対して略同一方向に吹出口30a〜30hを、少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向から吹き出されるように設けたことにより、障害物の方向の報知が空調風の吹き出す方向と一致しているため運転者に的確に認識させることができる。
【0045】
また、検出された障害物と車両との距離が近づくにつれて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し風速が増加するように制御することにより、車両と障害物との距離の報知が風速の大小により認識できるため迅速な報知ができるとともに容易で分かり易い。
【0046】
また、障害物の方向と略同一の方向に設けられた吹出口30a〜30hから吹き出すように開閉手段13を制御することにより、簡素でかつ容易な開閉手段13で障害物の方向と略同一方向の吹出口30a〜30hの一つを選択することができる。
【0047】
(他の実施形態)
以上の一実施形態では、開閉手段13を空調ユニット10の上流に設けたが、これに限らず、空調ダクト31内に設けても良い。
【0048】
また、以上の実施形態では、障害物検出手段40a〜40hを車両外周に8箇所設けたが、この数に限定されるものではなく、障害物検出手段40a〜40hにより検出される障害物の方向と、車室内に設けられた吹出口の吹き出し方向が略同一となるように、障害物検出手段40a〜40hと吹出口30a〜30hとが配設されたことに特徴を有するものである。
【0049】
また、以上の実施形態では、障害物情報を運転者に報知するために、障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向とその空調風の吹き出し風速とを制御させたが、このうちの運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向のみを制御させても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用空調装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態における障害物検出手段40a〜40h配設形態を示す車両の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態における障害物報知制御手段20aの制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…空調ユニット
12…送風手段
13…開閉手段
20…制御装置(制御手段)
30a〜30h…吹出口
40a〜40h…障害物検出手段
Claims (8)
- 車両に配設され、車室内に温度調節された空調風を吹き出す複数個の吹出口(30a〜30h)と、前記吹出口(30a〜30h)に空調ダクトを介して接続させて前記吹出口(30a〜30h)に空調風を送風する空調ユニット(10)とを備える車両用空調装置において、
車両外周に複数個設けられ、所定の検出範囲内に存在する障害物を検出するとともに、障害物の方向およびその障害物と車両との距離からなる障害物情報を検出する障害物検出手段(40a〜40h)と、
前記障害物検出手段(40a〜40h)により検出された前記障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風を変化させて前記障害物情報を運転者に報知する制御手段(20)とを有することを特徴とする車両用空調装置。 - 前記制御手段(20)は、前記障害物検出手段(40a〜40h)により検出された前記障害物情報に基づいて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向とその空調風の吹き出し風速とを制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記制御手段(20)は、前記障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物の方向と、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向が略同一の方向に設けられた前記吹出口(30a〜30h)から吹き出すように制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記障害物検出手段(40a〜40h)は、障害物の方向を検出するために少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向に対して検出するように車両外周に複数個設けられたことを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
- 前記吹出口(30a〜30h)は、運転席に吹き出される空調風の吹き出し方向が少なくとも車両前後方向、車両左右方向、車両斜め左右前方方向および車両斜め左右後方方向の8方向から吹き出されるように車両に配設されたことを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
- 前記空調ユニット(10)には、前記吹出口(30a〜30h)への送風を開閉する開閉手段(13)が設けられ、前記制御手段(20)は、前記障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物の方向と略同一の方向に設けられた前記吹出口(30a〜30h)から吹き出すように前記開閉手段(13)を制御することを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
- 前記制御手段(20)は、前記障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物と車両との距離が近づくにつれて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し風速が増加するように制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記空調ユニット(10)には、前記吹出口(30a〜30h)へ温度調節された空調風を送風する送風手段(12)が設けられ、前記制御手段(20)は、前記障害物検出手段(40a〜40h)により検出された障害物と車両との距離が近づくにつれて、運転席に吹き出される空調風の吹き出し風速を増加させるように前記送風手段(12)を制御することを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置。
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Cited By (4)
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JP2014167726A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Fuji Heavy Ind Ltd | 走行支援装置 |
JP2019008468A (ja) * | 2017-06-22 | 2019-01-17 | 株式会社デンソー | 覚醒維持装置 |
JP2020006855A (ja) * | 2018-07-10 | 2020-01-16 | 京セラ株式会社 | 電子機器、電子機器の制御方法、及び制御プログラム |
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-
2002
- 2002-10-23 JP JP2002308974A patent/JP2004142568A/ja active Pending
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