JP2004142108A - 遠心成形型における蓋のロック装置及び蓋の着脱方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金型本体に対する蓋の着脱操作を容易に行うことができ、シール性にも優れており、しかも自動化への対応も容易な遠心成形型における蓋のロック装置及びこのロック装置を備えた蓋の着脱方法を提供する。
【解決手段】管状の金型本体11の開口を閉塞する蓋12のロック装置21であって、蓋12の外周に設けたロック爪支持部22に、蓋接線方向の支軸(ピン25)により軸支されたロック爪23と、ロック爪後端部27を蓋外周側に付勢するスプリング24とを設け、ロック爪の先端部内側に金型本体外周面に設けられているスクリューネジ13に螺合可能なネジ部26を設けるとともに、ネジ部が前記スクリューネジに螺合した状態でロック爪後端部を蓋外面より外側に突出させた状態とする。
【選択図】 図1
【解決手段】管状の金型本体11の開口を閉塞する蓋12のロック装置21であって、蓋12の外周に設けたロック爪支持部22に、蓋接線方向の支軸(ピン25)により軸支されたロック爪23と、ロック爪後端部27を蓋外周側に付勢するスプリング24とを設け、ロック爪の先端部内側に金型本体外周面に設けられているスクリューネジ13に螺合可能なネジ部26を設けるとともに、ネジ部が前記スクリューネジに螺合した状態でロック爪後端部を蓋外面より外側に突出させた状態とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心成形型における蓋のロック装置及び蓋の着脱方法に関し、詳しくは、中空円筒体を成形するための管状の金型本体における両端開口に着脱可能に設けられる蓋のロック装置及びこのロック装置を備えた蓋の着脱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂製中空円筒体を成形する方法として、管状の金型本体と、該金型本体の開口を閉塞する蓋とからなる遠心成形型内に原料樹脂を注入し、該金型を軸線を中心として回転させながら原料樹脂を硬化させる遠心成形法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−335931号公報(第3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の遠心成形型における蓋は、金型本体の端部に設けられているフランジに対して複数のボルトで固定していたため、成形品を金型内から取り出すには、ボルトを抜いて蓋を取り外す必要がある。さらに、一方の蓋を取り外しただけでは、成形品が収縮しないと金型内から取り出すことができず、冷却されるまで待たなければならなかった。また、一方の開口側から他方の開口に向けて成形品を押し出して取り出すためには、両方の蓋を取り外す必要がある。
【0005】
このように、従来の遠心成形型では、遠心成形を行うたびに多数のボルトを着脱する必要があり、作業性が悪く、生産性も低かった。また、金型本体に対する蓋のロック機構として、キャッチクリップのような市販のロック手段を使用することも行われているが、シール力の点で問題があったり、自動化への適合が困難であったりするなどの難点があった。
【0006】
そこで本発明は、金型本体に対する蓋の着脱操作を容易に行うことができ、シール性にも優れており、しかも自動化への対応も容易な遠心成形型における蓋のロック装置を提供するとともに、このロック装置を備えた蓋の着脱方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の遠心成形型における蓋のロック装置は、中空円筒体を遠心成形するための管状の金型本体と、該金型本体の開口を閉塞する蓋とを有する遠心成形型における蓋のロック装置であって、前記蓋の外周に設けたロック爪支持部に、蓋接線方向の支軸により中央部が軸支されて蓋法線方向に傾動可能としたロック爪と、該ロック爪の後端部を蓋外周側に付勢するスプリングとを設け、前記ロック爪の先端部内側に金型本体外周面に設けられているスクリューネジに螺合可能なネジ部を設けるとともに、該ネジ部が前記スクリューネジに螺合した状態でロック爪後端部を蓋外面より外側に突出させたことを特徴としている。
【0008】
さらに、前記スクリューネジ及び前記ネジ部は、両者の金型端面側の接触面が、金型本体内周側が金型端面方向に向かう傾斜面で形成されていることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の蓋の着脱方法は、上記構成のロック装置を備えた蓋の着脱方法であって、前記金型本体に前記蓋を装着するときには、前記ロック爪の後端部を前記スプリングの付勢力に抗して蓋内周側のロック解除位置に傾動させ、前記ロック爪先端部のネジ部を開いた状態として蓋を金型本体の開口を閉塞するように装着した後、ロック爪の前記ロック解除位置への傾動を解除し、スプリングの付勢力によって前記スクリューネジとネジ部とが螺合するロック位置に傾動させ、次いで、ネジ締め付け方向に蓋を回動させることによって金型本体と蓋とを密着させた状態とし、金型本体から蓋を取り外すときには、蓋外面より外側に突出した前記ロック爪後端部をスプリングの付勢力に抗して前記ロック解除位置に傾動させ、スクリューネジとネジ部との螺合状態を解除した状態で、金型本体から蓋を離脱させることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の蓋のロック装置を使用した遠心成形型の一形態例を示す断面図、図2はロック装置を設けた蓋の平面図、図3はロック装置におけるロック状態を示す断面図、図4はロック装置におけるロック解除状態を示す断面図である。
【0011】
まず、遠心成形型10は、管状の金型本体11と、該金型本体11の両端開口を閉塞するための一対の蓋12とを有するものであって、一方の蓋を金型本体に装着した状態で金型本体11内に原料樹脂を注入し、他方の蓋を装着して金型本体の両端開口を閉塞した後、金型軸線を中心として高速回転させることにより、金型本体11の内周面に沿う筒状の成形品を得るものである。
【0012】
蓋12を金型本体11に固定するためのロック装置21は、蓋12の外周3箇所に等間隔で設けられたロック爪支持部22と、各ロック爪支持部22にそれぞれ取り付けられたロック爪23と、ロック爪23をロック方向に付勢するためのスプリング24とを有するものであって、ロック爪支持部22は、蓋12の外周を切削して形成されるとともに、ロック爪支持部22の上部外面22aを内方に傾斜させた状態としている。また、ロック爪支持部22には、ロック爪23を軸支するための支軸(ピン)25を取り付けるピン孔が設けられている。
【0013】
ロック爪23は、長手方向(金型軸線方向)の中央部が前記ピン25に軸支されて蓋法線方向に傾動可能な状態となっており、その先端部には、金型本体11の外周面に設けられているスクリューネジ13に螺合するネジ部26が設けられている。また、ロック爪23の後端部が前記スプリング24によって蓋外周側に付勢されることにより、前記ネジ部26がスクリューネジ13に螺合する方向、即ちロック方向に付勢された状態となっている。また、前記ロック爪23のネジ部26がスクリューネジ13に螺合したロック状態では、ロック爪後端部27が蓋外面より外側に突出した状態になるようにしている。さらに、ロック爪支持部22に、ロック爪23の傾動量を規制するためのストッパーピン28を設け、ロック爪23のネジ部26側が内側に傾きすぎることを防止して蓋着脱時の操作性を向上させている。
【0014】
このように形成したロック装置21を備えた蓋12の着脱操作は、次のようにして行うことができる。まず、金型本体11に蓋12を装着するときには、前記ロック爪23の後端部を前記スプリング24の付勢力に抗して蓋内周側のロック解除位置に傾動させ、図4に示すように、前記ロック爪先端部のネジ部26を開いた状態として蓋12を金型本体11の開口を閉塞するように金型軸線方向から装着する。次に、ロック爪23の前記ロック解除位置への傾動を解除し、図3に示すように、スプリング24の付勢力によって前記スクリューネジ13とネジ部26とが螺合するロック位置に傾動させる。
【0015】
そして、蓋12を金型本体11に対してネジ締め付け方向に数十度乃至百度程度回動させることにより、スクリューネジ13とネジ部26との螺合力によって金型本体11と蓋12とを密着させた状態とする。このようにして金型本体11と蓋12とを密着させることにより、優れたシール性を得ることができる。したがって、蓋12を装着した金型を自動機等による高速で搬送しても、金型内に投入した原料(液体、ゲル、粉体)が漏れ出すことを確実に防止することができるので、大量の原料を金型内に投入して大型の中空円筒体を成形することが可能となる。
【0016】
一方、金型本体11から蓋12を取り外すときには、蓋外面より外側に突出した状態になっている前記ロック爪後端部27をスプリング24の付勢力に抗して図4に示すロック解除位置に傾動させた状態で、蓋12を金型本体11から金型軸線方向に離脱させるだけで行うことができる。
【0017】
したがって、金型本体11を保持する手段、蓋12を金型軸線方向に移動可能に保持する手段、ロック爪後端部27をロック解除位置に傾動させる手段、及び、金型本体11と蓋12とを相対的にネジ締め付け方向に回動させる手段を設けることにより、金型本体11に対する蓋12の着脱操作を自動的に行うことが可能となる。
【0018】
さらに、本形態例に示すように、金型本体両側の開口に前記ロック装置21を備えた蓋12を設けておくことにより、成形後に両方の蓋12を取り外して一方の開口から他方の開口に向けて成形品を押し出して金型本体内から取り出すことができるので、従来のように成形品が収縮するのを待ってから取り出す場合や、多数のボルトを取り外す場合に比べて大幅な時間短縮を図ることができる。
【0019】
図5及び図6は、本発明の他の形態例を示すもので、図5はロック装置部分を示す断面図、図6は要部の拡大断面図である。
【0020】
本形態例は、ロック爪23の所定位置に雌ねじ孔31を設け、この雌ねじ孔31にスプリング24を挿入した後、雄ねじ駒32を雌ねじ孔31にねじ込むことによってスプリング24を組み込むように形成している。
【0021】
このように、雄ねじ駒32を使用してスプリング24を組み込むように形成することにより、スプリング24の装着や交換、スプリング24の付勢力の調節を容易に行うことができる。
【0022】
さらに、本形態例では、前記スクリューネジ13及び前記ネジ部26における両者の金型端面側の接触面13a、26aを、金型本体内周側が金型端面方向に向かって角度θで傾斜した傾斜面で形成している。
【0023】
このように両者の金型端面側の接触面13a,26aを金型端面方向に向かう傾斜面で形成することにより、スクリューネジ13とネジ部26との螺合によってロック爪23が食い込む方向に作用するので、蓋12が外れる方向に大きな力が働いても、スクリューネジ13とネジ部26との螺合状態が外れることがなく、金型本体11と蓋12との密着状態を確実に保持することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、金型本体に対する蓋の着脱を容易に行うことができるとともに、スクリューネジとネジ部との螺合によってより確実なシール性を得られるので、金型本体内への原料の注入(投入)や成形品の取り出しを自動化することが可能となり、シール性の向上によって原料等の内容物が漏れ出すことを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋のロック装置を使用した遠心成形型の一形態例を示す断面図である。
【図2】ロック装置を設けた蓋の平面図である。
【図3】ロック装置におけるロック状態を示す断面図である。
【図4】ロック装置におけるロック解除状態を示す断面図である。
【図5】ロック装置の他の形態例を示すロック装置部分の断面図である。
【図6】要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
10…遠心成形型、11…金型本体、12…蓋、13…スクリューネジ、13a…接触面、21…ロック装置、22…ロック爪支持部、23…ロック爪、24…スプリング、25…ピン、26…ネジ部、26a…接触面、27…ロック爪後端部、28…ストッパーピン、31…雌ねじ孔、32…雄ねじ駒
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心成形型における蓋のロック装置及び蓋の着脱方法に関し、詳しくは、中空円筒体を成形するための管状の金型本体における両端開口に着脱可能に設けられる蓋のロック装置及びこのロック装置を備えた蓋の着脱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂製中空円筒体を成形する方法として、管状の金型本体と、該金型本体の開口を閉塞する蓋とからなる遠心成形型内に原料樹脂を注入し、該金型を軸線を中心として回転させながら原料樹脂を硬化させる遠心成形法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−335931号公報(第3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の遠心成形型における蓋は、金型本体の端部に設けられているフランジに対して複数のボルトで固定していたため、成形品を金型内から取り出すには、ボルトを抜いて蓋を取り外す必要がある。さらに、一方の蓋を取り外しただけでは、成形品が収縮しないと金型内から取り出すことができず、冷却されるまで待たなければならなかった。また、一方の開口側から他方の開口に向けて成形品を押し出して取り出すためには、両方の蓋を取り外す必要がある。
【0005】
このように、従来の遠心成形型では、遠心成形を行うたびに多数のボルトを着脱する必要があり、作業性が悪く、生産性も低かった。また、金型本体に対する蓋のロック機構として、キャッチクリップのような市販のロック手段を使用することも行われているが、シール力の点で問題があったり、自動化への適合が困難であったりするなどの難点があった。
【0006】
そこで本発明は、金型本体に対する蓋の着脱操作を容易に行うことができ、シール性にも優れており、しかも自動化への対応も容易な遠心成形型における蓋のロック装置を提供するとともに、このロック装置を備えた蓋の着脱方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の遠心成形型における蓋のロック装置は、中空円筒体を遠心成形するための管状の金型本体と、該金型本体の開口を閉塞する蓋とを有する遠心成形型における蓋のロック装置であって、前記蓋の外周に設けたロック爪支持部に、蓋接線方向の支軸により中央部が軸支されて蓋法線方向に傾動可能としたロック爪と、該ロック爪の後端部を蓋外周側に付勢するスプリングとを設け、前記ロック爪の先端部内側に金型本体外周面に設けられているスクリューネジに螺合可能なネジ部を設けるとともに、該ネジ部が前記スクリューネジに螺合した状態でロック爪後端部を蓋外面より外側に突出させたことを特徴としている。
【0008】
さらに、前記スクリューネジ及び前記ネジ部は、両者の金型端面側の接触面が、金型本体内周側が金型端面方向に向かう傾斜面で形成されていることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の蓋の着脱方法は、上記構成のロック装置を備えた蓋の着脱方法であって、前記金型本体に前記蓋を装着するときには、前記ロック爪の後端部を前記スプリングの付勢力に抗して蓋内周側のロック解除位置に傾動させ、前記ロック爪先端部のネジ部を開いた状態として蓋を金型本体の開口を閉塞するように装着した後、ロック爪の前記ロック解除位置への傾動を解除し、スプリングの付勢力によって前記スクリューネジとネジ部とが螺合するロック位置に傾動させ、次いで、ネジ締め付け方向に蓋を回動させることによって金型本体と蓋とを密着させた状態とし、金型本体から蓋を取り外すときには、蓋外面より外側に突出した前記ロック爪後端部をスプリングの付勢力に抗して前記ロック解除位置に傾動させ、スクリューネジとネジ部との螺合状態を解除した状態で、金型本体から蓋を離脱させることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の蓋のロック装置を使用した遠心成形型の一形態例を示す断面図、図2はロック装置を設けた蓋の平面図、図3はロック装置におけるロック状態を示す断面図、図4はロック装置におけるロック解除状態を示す断面図である。
【0011】
まず、遠心成形型10は、管状の金型本体11と、該金型本体11の両端開口を閉塞するための一対の蓋12とを有するものであって、一方の蓋を金型本体に装着した状態で金型本体11内に原料樹脂を注入し、他方の蓋を装着して金型本体の両端開口を閉塞した後、金型軸線を中心として高速回転させることにより、金型本体11の内周面に沿う筒状の成形品を得るものである。
【0012】
蓋12を金型本体11に固定するためのロック装置21は、蓋12の外周3箇所に等間隔で設けられたロック爪支持部22と、各ロック爪支持部22にそれぞれ取り付けられたロック爪23と、ロック爪23をロック方向に付勢するためのスプリング24とを有するものであって、ロック爪支持部22は、蓋12の外周を切削して形成されるとともに、ロック爪支持部22の上部外面22aを内方に傾斜させた状態としている。また、ロック爪支持部22には、ロック爪23を軸支するための支軸(ピン)25を取り付けるピン孔が設けられている。
【0013】
ロック爪23は、長手方向(金型軸線方向)の中央部が前記ピン25に軸支されて蓋法線方向に傾動可能な状態となっており、その先端部には、金型本体11の外周面に設けられているスクリューネジ13に螺合するネジ部26が設けられている。また、ロック爪23の後端部が前記スプリング24によって蓋外周側に付勢されることにより、前記ネジ部26がスクリューネジ13に螺合する方向、即ちロック方向に付勢された状態となっている。また、前記ロック爪23のネジ部26がスクリューネジ13に螺合したロック状態では、ロック爪後端部27が蓋外面より外側に突出した状態になるようにしている。さらに、ロック爪支持部22に、ロック爪23の傾動量を規制するためのストッパーピン28を設け、ロック爪23のネジ部26側が内側に傾きすぎることを防止して蓋着脱時の操作性を向上させている。
【0014】
このように形成したロック装置21を備えた蓋12の着脱操作は、次のようにして行うことができる。まず、金型本体11に蓋12を装着するときには、前記ロック爪23の後端部を前記スプリング24の付勢力に抗して蓋内周側のロック解除位置に傾動させ、図4に示すように、前記ロック爪先端部のネジ部26を開いた状態として蓋12を金型本体11の開口を閉塞するように金型軸線方向から装着する。次に、ロック爪23の前記ロック解除位置への傾動を解除し、図3に示すように、スプリング24の付勢力によって前記スクリューネジ13とネジ部26とが螺合するロック位置に傾動させる。
【0015】
そして、蓋12を金型本体11に対してネジ締め付け方向に数十度乃至百度程度回動させることにより、スクリューネジ13とネジ部26との螺合力によって金型本体11と蓋12とを密着させた状態とする。このようにして金型本体11と蓋12とを密着させることにより、優れたシール性を得ることができる。したがって、蓋12を装着した金型を自動機等による高速で搬送しても、金型内に投入した原料(液体、ゲル、粉体)が漏れ出すことを確実に防止することができるので、大量の原料を金型内に投入して大型の中空円筒体を成形することが可能となる。
【0016】
一方、金型本体11から蓋12を取り外すときには、蓋外面より外側に突出した状態になっている前記ロック爪後端部27をスプリング24の付勢力に抗して図4に示すロック解除位置に傾動させた状態で、蓋12を金型本体11から金型軸線方向に離脱させるだけで行うことができる。
【0017】
したがって、金型本体11を保持する手段、蓋12を金型軸線方向に移動可能に保持する手段、ロック爪後端部27をロック解除位置に傾動させる手段、及び、金型本体11と蓋12とを相対的にネジ締め付け方向に回動させる手段を設けることにより、金型本体11に対する蓋12の着脱操作を自動的に行うことが可能となる。
【0018】
さらに、本形態例に示すように、金型本体両側の開口に前記ロック装置21を備えた蓋12を設けておくことにより、成形後に両方の蓋12を取り外して一方の開口から他方の開口に向けて成形品を押し出して金型本体内から取り出すことができるので、従来のように成形品が収縮するのを待ってから取り出す場合や、多数のボルトを取り外す場合に比べて大幅な時間短縮を図ることができる。
【0019】
図5及び図6は、本発明の他の形態例を示すもので、図5はロック装置部分を示す断面図、図6は要部の拡大断面図である。
【0020】
本形態例は、ロック爪23の所定位置に雌ねじ孔31を設け、この雌ねじ孔31にスプリング24を挿入した後、雄ねじ駒32を雌ねじ孔31にねじ込むことによってスプリング24を組み込むように形成している。
【0021】
このように、雄ねじ駒32を使用してスプリング24を組み込むように形成することにより、スプリング24の装着や交換、スプリング24の付勢力の調節を容易に行うことができる。
【0022】
さらに、本形態例では、前記スクリューネジ13及び前記ネジ部26における両者の金型端面側の接触面13a、26aを、金型本体内周側が金型端面方向に向かって角度θで傾斜した傾斜面で形成している。
【0023】
このように両者の金型端面側の接触面13a,26aを金型端面方向に向かう傾斜面で形成することにより、スクリューネジ13とネジ部26との螺合によってロック爪23が食い込む方向に作用するので、蓋12が外れる方向に大きな力が働いても、スクリューネジ13とネジ部26との螺合状態が外れることがなく、金型本体11と蓋12との密着状態を確実に保持することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、金型本体に対する蓋の着脱を容易に行うことができるとともに、スクリューネジとネジ部との螺合によってより確実なシール性を得られるので、金型本体内への原料の注入(投入)や成形品の取り出しを自動化することが可能となり、シール性の向上によって原料等の内容物が漏れ出すことを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋のロック装置を使用した遠心成形型の一形態例を示す断面図である。
【図2】ロック装置を設けた蓋の平面図である。
【図3】ロック装置におけるロック状態を示す断面図である。
【図4】ロック装置におけるロック解除状態を示す断面図である。
【図5】ロック装置の他の形態例を示すロック装置部分の断面図である。
【図6】要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
10…遠心成形型、11…金型本体、12…蓋、13…スクリューネジ、13a…接触面、21…ロック装置、22…ロック爪支持部、23…ロック爪、24…スプリング、25…ピン、26…ネジ部、26a…接触面、27…ロック爪後端部、28…ストッパーピン、31…雌ねじ孔、32…雄ねじ駒
Claims (3)
- 中空円筒体を遠心成形するための管状の金型本体と、該金型本体の開口を閉塞する蓋とを有する遠心成形型における蓋のロック装置であって、前記蓋の外周に設けたロック爪支持部に、蓋接線方向の支軸により中央部が軸支されて蓋法線方向に傾動可能としたロック爪と、該ロック爪の後端部を蓋外周側に付勢するスプリングとを設け、前記ロック爪の先端部内側に金型本体外周面に設けられているスクリューネジに螺合可能なネジ部を設けるとともに、該ネジ部が前記スクリューネジに螺合した状態でロック爪後端部を蓋外面より外側に突出させたことを特徴とする遠心成形型における蓋のロック装置。
- 前記スクリューネジ及び前記ネジ部は、両者の金型端面側の接触面が、金型本体外周から内周に向けて金型端面方向に向かう傾斜面で形成されていることを特徴とする請求項1記載の遠心成形型における蓋のロック装置。
- 請求項1又は2記載のロック装置を備えた蓋の着脱方法であって、前記金型本体に前記蓋を装着するときには、前記ロック爪の後端部を前記スプリングの付勢力に抗して蓋内周側のロック解除位置に傾動させ、前記ロック爪先端部のネジ部を開いた状態として蓋を金型本体の開口を閉塞するように装着した後、ロック爪の前記ロック解除位置への傾動を解除し、スプリングの付勢力によって前記スクリューネジとネジ部とが螺合するロック位置に傾動させ、次いで、ネジ締め付け方向に蓋を回動させることによって金型本体と蓋とを密着させた状態とし、金型本体から蓋を取り外すときには、蓋外面より外側に突出した前記ロック爪後端部をスプリングの付勢力に抗して前記ロック解除位置に傾動させ、スクリューネジとネジ部との螺合状態を解除した状態で、金型本体から蓋を離脱させることを特徴とする遠心成形型における蓋の着脱方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108588629A (zh) * | 2018-04-17 | 2018-09-28 | 深圳市玖品空气净化科技有限公司 | 一种加工效果好的安全性能高的新材料生产设备 |
WO2019215452A1 (en) * | 2018-05-11 | 2019-11-14 | Leafield Environmental Limited | Modular mould for rotational moulding cases as well as corresponding method, case body and lid |
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2002
- 2002-10-21 JP JP2002306302A patent/JP2004142108A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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