JP2004142025A - 工具管理方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】提供されるNCプログラムを編集したり、工具マガジンに装填されている工具のポット番号を変更することなく、NCプログラム上の使用工具と工具マガジン上の工具とを関連づけること。
【解決手段】NC工作機械23の工具マガジン管理装置25が保有する工具マガジン管理情報と、提供されるNCプログラムに記載されている工具情報とを対応づける工具管理方法において、NC装置27が保持するNCプログラム31を解析し、該NCプログラム31から工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報33を抽出し、該工具情報33と、工具マガジン管理装置25が保持する工具マガジン管理情報29とを比較して使用工具を選択し、工具マガジン管理装置25が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対してNCプログラム上の工具番号を割付けるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】NC工作機械23の工具マガジン管理装置25が保有する工具マガジン管理情報と、提供されるNCプログラムに記載されている工具情報とを対応づける工具管理方法において、NC装置27が保持するNCプログラム31を解析し、該NCプログラム31から工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報33を抽出し、該工具情報33と、工具マガジン管理装置25が保持する工具マガジン管理情報29とを比較して使用工具を選択し、工具マガジン管理装置25が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対してNCプログラム上の工具番号を割付けるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、NC工作機械の工具マガジンに装填されている工具を、NCプログラム上に記載されている使用工具に関連づける工具管理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、NC工作機械が保持している工具は、工具ポットに装着された状態で工具マガジンに搭載されており、各工具ポットには工具マガジンの搭載位置に対応させて番号(ポット番号)を割り当てて、ポット番号により管理されている。一方、NC工作機械は、CAMやDNCのNCプログラム格納装置から提供されるNCプログラム上に指定されている工具を正しく主軸に装着し、NCプログラムを実行しなければならない。NCプログラムは、CAMオペレータによりCAM室において作成されているために、CAMオペレータが作成するNCプログラム上では、工具マガジン上で工具がどのように管理されているかについて考慮されていない。従って、NC工作機械のオペレータは、NCプログラム上で指示される使用工具を間違いなく主軸に装着できるように、該使用工具とポット番号との対応をとらなければならない。
【0003】
こうした作業を自動化する装置として、特開昭63−250713号公報には、同一名称の加工プログラム上のポット番号とNC工作機械のセルコントロール装置上のポット番号とが齟齬した場合に、加工プログラム上のポット番号を書き換えるようにしたNC工作機械の工具管理装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−250713号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記公報に開示された工具管理装置では、NCプログラムを書き換えてしまうために、同一のNCプログラムを他のNC工作機械で利用しにくい問題がある。
本発明はこうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、NC工作機械のオペレータが提供されるNCプログラムを編集したり、NC工作機械の工具マガジンに装填されている工具のポット番号を変更することなく、かつ、NCプログラムそれ自体を変更することなく、NCプログラム上の使用工具と工具マガジン上の工具とを関連づけることができる工具管理方法および装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、NC工作機械の工具マガジン管理装置が保有する工具マガジン管理情報と、提供されるNCプログラムに記載されている工具情報とを対応づける工具管理方法において、
提供されるNCプログラムを解析し、前記NCプログラムから工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報を抽出し、
前記工具情報と前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報とを比較して、使用工具を選択し、
前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対して前記NCプログラム上の工具番号を割付けることを特徴とする工具管理方法を要旨とする。
【0007】
また、請求項3に記載の本発明は、NC工作機械の工具マガジン管理装置が保有する工具マガジン管理情報と、提供されるNCプログラムに記載されている工具情報とを対応づける工具管理装置において、
前記工具マガジン管理装置から工具マガジン管理情報を取得する工具マガジン管理情報取得手段と、
NC装置又は外部のNCプログラム格納装置からNCプログラムを取得するNCプログラム取得手段と、
前記NCプログラム取得手段が取得したNCプログラムを解析し、前記NCプログラムから工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報を抽出する工具情報抽出手段と、
前記工具マガジン管理情報取得手段が取得した工具マガジン管理情報と、前記工具情報抽出手段がNCプログラムから抽出した工具情報とを比較して、使用工具を選択し使用工具リストを作成する工具選択手段と、
前記使用工具リストに基づき、前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対して前記NCプログラム上の工具番号を割付ける工具番号割付手段とを具備したことを特徴とする工具管理装置を要旨とする。
【0008】
前記NCプログラムは、NCプログラムの実行に寄与しない工具に関する情報を記載したコメント文を含むことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
先ず、図1を参照すると、本実施形態による工具管理装置11は、典型的には、CPU(中央演算素子)、メモリ、ハードディスク、キーボード、マウス、モニタ、LAN(Local Area Network)ボード、パラレルポート、シリアルポート等のハードウェア要素を具備したパーソナルコンピュータから形成することができ、LANボード、パラレルポート、シリアルポート等の通信手段を介してNC工作機械23、特にそのNC装置27および工具マガジン管理装置25にネットワーク接続されている。図1の構成では、1つの工具管理装置11に対して1台のNC工作機械23が接続されているが、1つの工具管理装置11に対して複数のNC工作機械23を接続するようにしてもよい。工具管理装置11は、また、その中核を形成するアプリケーションソフトウェアより成る工具マガジン管理情報取得手段13、NCプログラム取得手段15、工具情報抽出手段17、工具選択手段19、工具番号割付手段21を具備している。
【0010】
一般に、NC工作機械23が保持している工具は工具ポットに装着された状態で工具マガジン(図示せず)に搭載されており、各工具ポットには工具マガジンの搭載位置に対応させて番号(ポット番号)が割り当てられ、工具マガジン管理装置25の工具マガジン管理情報(表1参照)に登録される。工具マガジン管理装置25は、NC工作機械23の機械制御装置に組み込むことができ、工具マガジンに搭載されている工具に関する情報を、当該工具が装着されている工具ポットのポット番号に関連づけて管理する工具マガジン管理情報を保持している。表1に示す工具マガジン管理情報では、工具の種類名称、工具寿命、工具の状態といった情報がポット番号に関連づけられている。
【表1】
【0011】
表1を参照すると、例えば、1番の工具ポットには、ドリル1という種類名称の工具が装着されており、この工具は残っている工具寿命が100分で、つまり、あと100分使用することが可能で、現在使用可能な状態にあることが分る。2番の工具ポットにはボールエンドミル1という種類名称の工具が装着されており、この工具は、工具寿命は120分残っているが、例えば、切刃が欠けたりした等の理由により使用することができない状態である。3番の工具ポットには正面フライス1という種類名称の工具が装着されており、この工具は、工具寿命は200分残っており現在使用可能な状態にある。4番の工具ポットには1番の工具ポットと同じ工具が装着されており、使用可能な状態であるが、工具寿命は20分しか残っていない。このように、工具マガジン上では、複数の工具が、工具マガジン管理装置25により、その各々の種類名称ではなく、装着した工具ポットに割合てられたポット番号で管理されている。
【0012】
工具管理装置11の工具マガジン管理情報取得手段13は、工具マガジン管理装置25にアクセスして、該工具マガジン管理装置25から工具マガジン管理情報29を取得する。一方、工具管理装置11のNCプログラム取得手段15は、NC装置27にアクセスして、該NC装置27に既に提供されているNCプログラム31を取得する。一般的に、NCプログラム上では、使用工具は、その種類名称により指示されるのではなく工具番号により指示されている。また、一例として図2に示すように、典型的なNCプログラムは、実行命令が記載されている部分よりも前の部分に、NCプログラムの実行とは無関係なコメント文aが記載されており、該コメント文にはCAMオペレータにより工具の種類名称と工具番号との対応をとった工具情報(表2参照)が記載される。
【0013】
工具情報抽出手段17は、NCプログラム取得手段15によりNC装置27から取得したNCプログラム31から工具情報33を抽出する。こうして抽出された工具情報33の一例を表2に示す。表2は、正面フライス1、ドリル1、ボーリングバー3…という種類名称の工具の各々に工具番号T1、T2、T3…が割り当てられていることを示している。
【表2】
【0014】
工具選択手段19は、工具情報抽出手段17がNCプログラム31から抽出した工具情報33に基づき、工具マガジン管理情報29から当該NCプログラム31を実行するために必要な工具を選択し、工具番号とポット番号とを対応させた使用工具リスト35を作成する。その際、NCプログラム31が要求する工具が工具マガジン管理情報29に掲載されていない場合または使用不可能な状態にある場合には、工具管理装置11は「工具不足」または「工具使用不可」を前記モニタに表示する。また、工具マガジン管理情報29に同種の工具が複数掲載され各々が使用可能な状態である場合に、例えば「工具寿命の長い工具を優先的に選択する」とか、「工具の使用時間が均一となるように選択する」といったルールを定めることにより、工具の選択を最適化することができる。
【表3】
【0015】
工具番号割付手段21は、工具選択手段19が作成した工具使用リスト35に基づき、表4に示すように、工具マガジン管理装置25が保持する工具マガジン管理情報を書き換え、使用工具に対応したポット番号に対してNCプログラムに記載されている使用工具の工具番号を割り付ける。
【表4】
【0016】
以下、図3を参照して、本実施形態の作用を説明する。
CAM装置(図示せず)またはDNC装置(図示せず)から、NC装置27にNCプログラムが提供されると、工具管理装置11は、NCプログラム取得手段15を通じてNC装置27が保持するNCプログラムを取得する(ステップS10)。NCプログラム取得手段15のNCプログラム取得動作は、NC工作機械23のオペレータが手操作で行っても、或いは、NC装置27がNCプログラムの提供を受けたときに、工具管理装置11のNCプログラム取得手段15へ向けて信号を送出するようにしてもよい。次いで、工具情報抽出手段17がNCプログラム取得手段15が取得したNCプログラム31を解析し、該NCプログラム31から工具情報33を抽出する(ステップS12)。
【0017】
工具情報33が抽出されると、工具マガジン管理情報取得手段13が、工具マガジン管理装置25へアクセスして工具マガジン管理情報を取得する(ステップS14)。次いで、工具選択手段19が、工具情報33および工具マガジン管理情報29とを比較すると共に、工具マガジン管理情報29に記載されている工具の状態を勘案して使用工具を選択することにより、使用工具リスト35を作成する(ステップS16)。次に、工具番号割付手段21が、使用工具リスト35に基づいて工具マガジン管理装置25が保持する工具マガジン管理情報を書き換え、工具番号を割付ける(ステップS18)。
【0018】
一方、機械制御装置は、NC装置27から工具交換指令を受けたときに、工具マガジン管理装置25の保持する工具マガジン管理情報に基づき、前記工具交換指令中に含まれる工具番号から次に使用する工具が装着されているポット番号を指定する。工具マガジンは、この指定された工具ポットを選択して、これを装着されている工具と共に工具交換装置(図示せず)との間の工具受渡位置へ移送する。工具交換装置は、該工具受渡位置において、工具ポットから工具を取り外すと共に、工具を取り外した該工具ポットに、直前の加工工程で使用し主軸から取り外してきたばかりの工具を装着する。そして、工具マガジンは、該工具および工具ポットを、この工具が従前に割付けられていたポット番号で指定されている位置に戻す。
【0019】
このように、本実施形態によれば、工具管理装置11がNCプログラム上の使用工具の工具番号と、工具マガジン管理装置25上のポット番号とを自動的に関連づけるようにしたので、CAMオペレータは、工具マガジン上の工具の位置を意識しながらNCプログラムを作成する必要が無く、かつ、NC工作機械21のオペレータはNCプログラムを意識しながら工具および工具ポットを工具マガジンに装填する必要がなくなる。本実施形態では、NCプログラム取得手段15は、NC装置27からNCプログラムを取得したが、CAMやDNCなどの外部のNCプログラム格納装置からNCプログラムを取得するようにしても良い。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、提供されるNCプログラムを解析し、該NCプログラムから工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報を抽出し、該工具情報と、工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報とを比較して、使用工具を選択し、前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対してNCプログラム上の工具番号を割付けるようにしたので、NC工作機械のオペレータがNC装置に提供されるNCプログラムを編集したり、NC工作機械の工具マガジンに装填されている工具のポット番号を変更することなく、また、NCプログラムそれ自体を変更することなく、NCプログラム上の使用工具と工具マガジン上の工具とを関連づけることが可能となる。これにより、CAMオペレータは、工具マガジン上の工具の位置を意識しなくともNCプログラムを作成可能となり、また、NC工作機械のオペレータはNCプログラムを意識しないで工具および工具ポットを工具マガジンに装填することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による工具管理装置を示すブロック図である。
【図2】NCプログラムの一例を示す図である。
【図3】工具管理装置の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…工具管理装置
13…管理情報取得手段
15…NCプログラム取得手段
17…工具情報抽出手段
19…工具選択手段
21…工具番号割付手段
23…NC工作機械
25…工具マガジン管理装置
27…NC装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、NC工作機械の工具マガジンに装填されている工具を、NCプログラム上に記載されている使用工具に関連づける工具管理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、NC工作機械が保持している工具は、工具ポットに装着された状態で工具マガジンに搭載されており、各工具ポットには工具マガジンの搭載位置に対応させて番号(ポット番号)を割り当てて、ポット番号により管理されている。一方、NC工作機械は、CAMやDNCのNCプログラム格納装置から提供されるNCプログラム上に指定されている工具を正しく主軸に装着し、NCプログラムを実行しなければならない。NCプログラムは、CAMオペレータによりCAM室において作成されているために、CAMオペレータが作成するNCプログラム上では、工具マガジン上で工具がどのように管理されているかについて考慮されていない。従って、NC工作機械のオペレータは、NCプログラム上で指示される使用工具を間違いなく主軸に装着できるように、該使用工具とポット番号との対応をとらなければならない。
【0003】
こうした作業を自動化する装置として、特開昭63−250713号公報には、同一名称の加工プログラム上のポット番号とNC工作機械のセルコントロール装置上のポット番号とが齟齬した場合に、加工プログラム上のポット番号を書き換えるようにしたNC工作機械の工具管理装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−250713号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記公報に開示された工具管理装置では、NCプログラムを書き換えてしまうために、同一のNCプログラムを他のNC工作機械で利用しにくい問題がある。
本発明はこうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、NC工作機械のオペレータが提供されるNCプログラムを編集したり、NC工作機械の工具マガジンに装填されている工具のポット番号を変更することなく、かつ、NCプログラムそれ自体を変更することなく、NCプログラム上の使用工具と工具マガジン上の工具とを関連づけることができる工具管理方法および装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、NC工作機械の工具マガジン管理装置が保有する工具マガジン管理情報と、提供されるNCプログラムに記載されている工具情報とを対応づける工具管理方法において、
提供されるNCプログラムを解析し、前記NCプログラムから工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報を抽出し、
前記工具情報と前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報とを比較して、使用工具を選択し、
前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対して前記NCプログラム上の工具番号を割付けることを特徴とする工具管理方法を要旨とする。
【0007】
また、請求項3に記載の本発明は、NC工作機械の工具マガジン管理装置が保有する工具マガジン管理情報と、提供されるNCプログラムに記載されている工具情報とを対応づける工具管理装置において、
前記工具マガジン管理装置から工具マガジン管理情報を取得する工具マガジン管理情報取得手段と、
NC装置又は外部のNCプログラム格納装置からNCプログラムを取得するNCプログラム取得手段と、
前記NCプログラム取得手段が取得したNCプログラムを解析し、前記NCプログラムから工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報を抽出する工具情報抽出手段と、
前記工具マガジン管理情報取得手段が取得した工具マガジン管理情報と、前記工具情報抽出手段がNCプログラムから抽出した工具情報とを比較して、使用工具を選択し使用工具リストを作成する工具選択手段と、
前記使用工具リストに基づき、前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対して前記NCプログラム上の工具番号を割付ける工具番号割付手段とを具備したことを特徴とする工具管理装置を要旨とする。
【0008】
前記NCプログラムは、NCプログラムの実行に寄与しない工具に関する情報を記載したコメント文を含むことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
先ず、図1を参照すると、本実施形態による工具管理装置11は、典型的には、CPU(中央演算素子)、メモリ、ハードディスク、キーボード、マウス、モニタ、LAN(Local Area Network)ボード、パラレルポート、シリアルポート等のハードウェア要素を具備したパーソナルコンピュータから形成することができ、LANボード、パラレルポート、シリアルポート等の通信手段を介してNC工作機械23、特にそのNC装置27および工具マガジン管理装置25にネットワーク接続されている。図1の構成では、1つの工具管理装置11に対して1台のNC工作機械23が接続されているが、1つの工具管理装置11に対して複数のNC工作機械23を接続するようにしてもよい。工具管理装置11は、また、その中核を形成するアプリケーションソフトウェアより成る工具マガジン管理情報取得手段13、NCプログラム取得手段15、工具情報抽出手段17、工具選択手段19、工具番号割付手段21を具備している。
【0010】
一般に、NC工作機械23が保持している工具は工具ポットに装着された状態で工具マガジン(図示せず)に搭載されており、各工具ポットには工具マガジンの搭載位置に対応させて番号(ポット番号)が割り当てられ、工具マガジン管理装置25の工具マガジン管理情報(表1参照)に登録される。工具マガジン管理装置25は、NC工作機械23の機械制御装置に組み込むことができ、工具マガジンに搭載されている工具に関する情報を、当該工具が装着されている工具ポットのポット番号に関連づけて管理する工具マガジン管理情報を保持している。表1に示す工具マガジン管理情報では、工具の種類名称、工具寿命、工具の状態といった情報がポット番号に関連づけられている。
【表1】
【0011】
表1を参照すると、例えば、1番の工具ポットには、ドリル1という種類名称の工具が装着されており、この工具は残っている工具寿命が100分で、つまり、あと100分使用することが可能で、現在使用可能な状態にあることが分る。2番の工具ポットにはボールエンドミル1という種類名称の工具が装着されており、この工具は、工具寿命は120分残っているが、例えば、切刃が欠けたりした等の理由により使用することができない状態である。3番の工具ポットには正面フライス1という種類名称の工具が装着されており、この工具は、工具寿命は200分残っており現在使用可能な状態にある。4番の工具ポットには1番の工具ポットと同じ工具が装着されており、使用可能な状態であるが、工具寿命は20分しか残っていない。このように、工具マガジン上では、複数の工具が、工具マガジン管理装置25により、その各々の種類名称ではなく、装着した工具ポットに割合てられたポット番号で管理されている。
【0012】
工具管理装置11の工具マガジン管理情報取得手段13は、工具マガジン管理装置25にアクセスして、該工具マガジン管理装置25から工具マガジン管理情報29を取得する。一方、工具管理装置11のNCプログラム取得手段15は、NC装置27にアクセスして、該NC装置27に既に提供されているNCプログラム31を取得する。一般的に、NCプログラム上では、使用工具は、その種類名称により指示されるのではなく工具番号により指示されている。また、一例として図2に示すように、典型的なNCプログラムは、実行命令が記載されている部分よりも前の部分に、NCプログラムの実行とは無関係なコメント文aが記載されており、該コメント文にはCAMオペレータにより工具の種類名称と工具番号との対応をとった工具情報(表2参照)が記載される。
【0013】
工具情報抽出手段17は、NCプログラム取得手段15によりNC装置27から取得したNCプログラム31から工具情報33を抽出する。こうして抽出された工具情報33の一例を表2に示す。表2は、正面フライス1、ドリル1、ボーリングバー3…という種類名称の工具の各々に工具番号T1、T2、T3…が割り当てられていることを示している。
【表2】
【0014】
工具選択手段19は、工具情報抽出手段17がNCプログラム31から抽出した工具情報33に基づき、工具マガジン管理情報29から当該NCプログラム31を実行するために必要な工具を選択し、工具番号とポット番号とを対応させた使用工具リスト35を作成する。その際、NCプログラム31が要求する工具が工具マガジン管理情報29に掲載されていない場合または使用不可能な状態にある場合には、工具管理装置11は「工具不足」または「工具使用不可」を前記モニタに表示する。また、工具マガジン管理情報29に同種の工具が複数掲載され各々が使用可能な状態である場合に、例えば「工具寿命の長い工具を優先的に選択する」とか、「工具の使用時間が均一となるように選択する」といったルールを定めることにより、工具の選択を最適化することができる。
【表3】
【0015】
工具番号割付手段21は、工具選択手段19が作成した工具使用リスト35に基づき、表4に示すように、工具マガジン管理装置25が保持する工具マガジン管理情報を書き換え、使用工具に対応したポット番号に対してNCプログラムに記載されている使用工具の工具番号を割り付ける。
【表4】
【0016】
以下、図3を参照して、本実施形態の作用を説明する。
CAM装置(図示せず)またはDNC装置(図示せず)から、NC装置27にNCプログラムが提供されると、工具管理装置11は、NCプログラム取得手段15を通じてNC装置27が保持するNCプログラムを取得する(ステップS10)。NCプログラム取得手段15のNCプログラム取得動作は、NC工作機械23のオペレータが手操作で行っても、或いは、NC装置27がNCプログラムの提供を受けたときに、工具管理装置11のNCプログラム取得手段15へ向けて信号を送出するようにしてもよい。次いで、工具情報抽出手段17がNCプログラム取得手段15が取得したNCプログラム31を解析し、該NCプログラム31から工具情報33を抽出する(ステップS12)。
【0017】
工具情報33が抽出されると、工具マガジン管理情報取得手段13が、工具マガジン管理装置25へアクセスして工具マガジン管理情報を取得する(ステップS14)。次いで、工具選択手段19が、工具情報33および工具マガジン管理情報29とを比較すると共に、工具マガジン管理情報29に記載されている工具の状態を勘案して使用工具を選択することにより、使用工具リスト35を作成する(ステップS16)。次に、工具番号割付手段21が、使用工具リスト35に基づいて工具マガジン管理装置25が保持する工具マガジン管理情報を書き換え、工具番号を割付ける(ステップS18)。
【0018】
一方、機械制御装置は、NC装置27から工具交換指令を受けたときに、工具マガジン管理装置25の保持する工具マガジン管理情報に基づき、前記工具交換指令中に含まれる工具番号から次に使用する工具が装着されているポット番号を指定する。工具マガジンは、この指定された工具ポットを選択して、これを装着されている工具と共に工具交換装置(図示せず)との間の工具受渡位置へ移送する。工具交換装置は、該工具受渡位置において、工具ポットから工具を取り外すと共に、工具を取り外した該工具ポットに、直前の加工工程で使用し主軸から取り外してきたばかりの工具を装着する。そして、工具マガジンは、該工具および工具ポットを、この工具が従前に割付けられていたポット番号で指定されている位置に戻す。
【0019】
このように、本実施形態によれば、工具管理装置11がNCプログラム上の使用工具の工具番号と、工具マガジン管理装置25上のポット番号とを自動的に関連づけるようにしたので、CAMオペレータは、工具マガジン上の工具の位置を意識しながらNCプログラムを作成する必要が無く、かつ、NC工作機械21のオペレータはNCプログラムを意識しながら工具および工具ポットを工具マガジンに装填する必要がなくなる。本実施形態では、NCプログラム取得手段15は、NC装置27からNCプログラムを取得したが、CAMやDNCなどの外部のNCプログラム格納装置からNCプログラムを取得するようにしても良い。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、提供されるNCプログラムを解析し、該NCプログラムから工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報を抽出し、該工具情報と、工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報とを比較して、使用工具を選択し、前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対してNCプログラム上の工具番号を割付けるようにしたので、NC工作機械のオペレータがNC装置に提供されるNCプログラムを編集したり、NC工作機械の工具マガジンに装填されている工具のポット番号を変更することなく、また、NCプログラムそれ自体を変更することなく、NCプログラム上の使用工具と工具マガジン上の工具とを関連づけることが可能となる。これにより、CAMオペレータは、工具マガジン上の工具の位置を意識しなくともNCプログラムを作成可能となり、また、NC工作機械のオペレータはNCプログラムを意識しないで工具および工具ポットを工具マガジンに装填することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による工具管理装置を示すブロック図である。
【図2】NCプログラムの一例を示す図である。
【図3】工具管理装置の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…工具管理装置
13…管理情報取得手段
15…NCプログラム取得手段
17…工具情報抽出手段
19…工具選択手段
21…工具番号割付手段
23…NC工作機械
25…工具マガジン管理装置
27…NC装置
Claims (4)
- NC工作機械の工具マガジン管理装置が保有する工具マガジン管理情報と、提供されるNCプログラムに記載されている工具情報とを対応づける工具管理方法において、
提供されるNCプログラムを解析し、前記NCプログラムから工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報を抽出し、
前記工具情報と前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報とを比較して、使用工具を選択し、
前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対して前記NCプログラム上の工具番号を割付けることを特徴とする工具管理方法。 - 前記NCプログラムは、NCプログラムの実行に寄与しないコメント文を含み、前記コメント文に使用する工具に関する情報が記載されている請求項1に記載の工具管理方法。
- NC工作機械の工具マガジン管理装置が保有する工具マガジン管理情報と、提供されるNCプログラムに記載されている工具情報とを対応づける工具管理装置において、
前記工具マガジン管理装置から工具マガジン管理情報を取得する工具マガジン管理情報取得手段と、
NC装置又は外部のNCプログラム格納装置からNCプログラムを取得するNCプログラム取得手段と、
前記NCプログラム取得手段が取得したNCプログラムを解析し、前記NCプログラムから工具の種類名称と工具番号とを対応づけた工具情報を抽出する工具情報抽出手段と、
前記工具マガジン管理情報取得手段が取得した工具マガジン管理情報と、前記工具情報抽出手段がNCプログラムから抽出した工具情報とを比較して、使用工具を選択し使用工具リストを作成する工具選択手段と、
前記使用工具リストに基づき、前記工具マガジン管理装置が保持する工具マガジン管理情報中の使用工具のポット番号に対して前記NCプログラム上の工具番号を割付ける工具番号割付手段と、
を具備することを特徴とした工具管理装置。 - 前記NCプログラムは、NCプログラムの実行に寄与しないコメント文を含み、前記コメント文に使用する工具に関する情報が記載されている請求項3に記載の工具管理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002309968A JP2004142025A (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | 工具管理方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002309968A JP2004142025A (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | 工具管理方法および装置 |
Publications (1)
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