JP2004141892A - 遠心鋳造設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】金型の芯出し作業を必要とせず、金型の交換を極めて容易に且つ短時間に行うことができ、そして、熱膨張等が生じても長期間に亘って安定して使用することのできる遠心鋳造設備を提供する。
【解決手段】内部に筒状の金型本体3を備えた、その軸芯回りに回転する金型2と、該金型を回転可能に支持する一対の回転支持装置5,5と、前記金型を回転させる金型駆動装置8と、前記金型及び金型駆動装置を搭載する鋳造台車1と、を具備した遠心鋳造設備であって、前記一対の回転支持装置は連結手段7によって連結されると共に、前記鋳造台車には、金型本体の軸芯高さ及び金型本体の左右位置が所定位置となるように回転支持装置を受ける受台31が設けられており、金型は上方から吊り下げられて鋳造台車に載せられるだけで金型本体の上下左右の芯出しが完了する。
【選択図】      図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダクタイル鋳鉄管等の遠心鋳造管を鋳造する遠心鋳造設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダクタイル鋳鉄管等の遠心鋳造管を製造する遠心鋳造設備は、図7にその概略図を示すように、略水平に設置され、その軸芯回りに回転する金型2と、回転する金型2を保持する鋳造台車1と、金型2を回転させる駆動装置として鋳造台車1に搭載された電動機8と、鋳造台車1をレール11上で移動させる台車駆動装置16と、溶湯17を収容し、鋳込み用取鍋として使用される三角取鍋12と、三角取鍋12から注入される溶湯17を金型2内に中継供給するための注入用樋として使用されるシュート13及びトラフ14とを備えており、電動機8により回転している金型2内の奥まで挿入されたトラフ14の先端から溶湯17を注入しながら、台車駆動装置16を用いて金型2を鋳造台車1と共に三角取鍋12の反対側へ移動させることによって、注入した溶湯17を順次凝固させ、溶湯17から遠心鋳造管18を直接製造している。図中、符号5は回転する金型2を鋳造台車1に固定するために設置された一対の回転支持装置、6は金型2を冷却する冷却水の給水及び排水のために設けられた一対の冷却水ジャケット、9は電動機8の動力を伝えるベルト、10は車輪、15は中子である。中子15は、製造される遠心鋳造管18の端面形状を形成すると共に、トラフ14から供給される溶湯17の漏洩を防止している。
【0003】
ところで、サイズの異なる遠心鋳造管18を製造する場合には、金型2を交換する必要があるが、従来の遠心鋳造設備ではベアリングを内装した回転支持装置5のベアリングケースを、鋳造台車1に設置されたベアリング受けケースに直接係合ないしは嵌合する構造(例えば、特許文献1参照)であるため、脱着作業が非常に煩雑であるうえに、鋳造台車上で作業しなければならず、金型の交換には多大な時間と労力とを必要とし、生産性低下の原因となっていた。
【0004】
この問題を解決する手段として、特許文献2が提案されている。特許文献2では、金型の外周に固設した内レースと、この内レースとベアリング球を介して配置した外レースとからなる回転支持装置を用い、この回転支持装置の一対を予め金型に設置し、当該金型をリフト等で持ち上げ、次いで、前記外レースが鋳造台車の受台位置に一致するように降下させることによって、金型の迅速交換を可能としている。
【0005】
【特許文献1】
特公平7−115142号公報
【特許文献2】
特開平10−156506号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2においても幾つかの問題点がある。即ち、回転支持装置を設置した金型を吊り上げた場合、回転支持装置は自在に回る或いは重心位置に基づく所定の回転位置となるため、金型を鋳造台車に降下させる際には、回転支持装置が所望の位置になるようにその位置を作業者が修正する等の必要がある。又、金型は溶湯の熱に受けて軸心方向に膨張・伸縮するが、この温度変化に伴う膨張・収縮を許容できる構造になっておらず、長期間の使用には対処できない恐れがある。更に、水冷構造の金型を用いておらず、水冷構造の金型の場合にはどのような構造が好ましいのか、何ら開示していない。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、遠心鋳造管を鋳造するための遠心鋳造設備において、金型の芯出し作業を必要とせず、金型の交換を極めて容易に且つ短時間に行うことができ、そして、熱膨張等が生じても長期間に亘って安定して使用することのできる遠心鋳造設備を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の発明に係る遠心鋳造設備は、内部に筒状の金型本体を備えた、その軸芯回りに回転する金型と、該金型を回転可能に支持する一対の回転支持装置と、前記金型を回転させる金型駆動装置と、前記金型及び金型駆動装置を搭載する鋳造台車と、を具備した遠心鋳造設備であって、前記一対の回転支持装置は連結手段によって連結されると共に、前記鋳造台車には、金型本体の軸芯高さ及び金型本体の左右位置が所定位置となるように回転支持装置を受ける受台が設けられ、金型は上方から吊り下げられて鋳造台車に載せられるだけで金型本体の上下左右の芯出しが完了することを特徴とするものである。
【0009】
第2の発明に係る遠心鋳造設備は、第1の発明において、前記鋳造台車には、鋳造台車長手方向における金型の位置を定めるための案内台が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
第3の発明に係る遠心鋳造装置は、第1又は第2の発明において、前記回転支持装置の一方は、金型本体の軸芯方向において鋳造台車に固定され、回転支持装置の他の一方は、金型本体の軸芯方向において鋳造台車と摺動可能に設置されていることを特徴とするものである。
【0011】
第4の発明に係る遠心鋳造設備は、第1ないし第3の発明の何れかにおいて、前記連結手段には、金型をワイヤーで吊り上げた際に、当該ワイヤーを通す孔が設置されていることを特徴とするものである。
【0012】
第5の発明に係る遠心鋳造設備は、第1ないし第4の発明の何れかにおいて、前記金型には、金型本体を冷却するための冷却水を給排水する冷却水ジャケットが設置されており、当該冷却水ジャケットは、前記連結手段によって一対の回転支持装置と連結されていることを特徴とするものである。
【0013】
第6の発明に係る遠心鋳造装置は、第1ないし第5の発明の何れかにおいて、前記金型駆動装置が鋳造台車の所定位置に搭載された状態において、吊り下げられる金型が当該金型駆動装置と干渉しないように、金型は鉛直方向斜め上方から吊り下げられることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図6は、本発明の実施の形態の1例を示す図であって、図1は、組み立てられた遠心鋳造用金型の概略構造を示す斜視図、図2は、鋳造台車に設置された金型の一部分を金型の軸芯に対して直交する方向から示した断面図、図3は、図2のX−X’矢視による断面図、図4は、図2のY−Y’矢視による断面図、図5〜図6は、金型を鋳造台車に搭載する様子を示す概略図で、図5は、斜めに傾斜させた状態の金型を吊り下げる様子を示す図、図6は、鋳造台車の所定位置に金型を吊り下げた様子を示す図である。
【0015】
図1に示すように、金型本体3及びスリーブ4からなる金型2は、一対の回転支持装置5,5により回転可能に支持され、金型2の管端には、金型2内を流れて金型2を冷却する冷却水の給水及び排出のために設けられた一対の冷却水ジャケット6,6が設置されており、一対の回転支持装置5,5と、一対の冷却水ジャケット6,6とは、連結手段として設けられた連結用金具7により一体的に連結されている。そして、一対の回転支持装置5,5の間にはプーリー38が設置されており、又、冷却水ジャケット6,6には冷却水の給水口及び排水口(図示せず)が設けられている。
【0016】
図2に示すように、金型2は、筒状の金型本体3とこの金型本体3の外周に設けられたスリーブ4とを備え、金型本体3とスリーブ4との間隙が冷却水の流路となっており、一方の冷却水ジャケット6から給水された冷却水はこの間隙を通って金型本体3を冷却し、他方の冷却水ジャケット6から排出されるようになっている。金型本体3は、トラフ等の注入用樋から溶湯を受け、凝固させて遠心鋳造管を製造する部位であり、モールドとも呼ぶ。この場合、金型本体3の軸心と金型2の軸心とが同一になるよう構成されている。
【0017】
回転支持装置5は、ベアリング24により金型2を回転自在に支持する構造となっている。具体的には、ベアリングケース20に固定された軸受外輪23と、スリーブ4のベアリング受座19に固定された軸受内輪25との間にベアリング24が配置されており、軸受外輪23はベアリングケース蓋21,21により両側からベアリングケース20に固定され、又、軸受内輪25はベアリングナット22によりベアリング受座19に固定されている。そして、ベアリングケース20は、ボルト45によって連結用金具7と連結されている。他方の回転支持装置5も同一構造になっており、連結用金具7と固定されている。
【0018】
但し、一方の回転支持装置5(「固定側回転支持装置」と云う)は、ボルト45によって連結用金具7に対して移動しないように固定されているが、他方の回転支持装置5(「自由側回転支持装置」と云う)は、ボルト45によって連結用金具7に対して上下方向及び左右方向には分離しないように連結されているが、連結用金具7の長手方向には滑合自由に取り付けられており、金型2の温度変化に伴う膨張・収縮を許容できる構造になっている。具体的には、自由側の回転支持装置5と連結する連結用金具7に設けられたボルト孔が、連結用金具7の長手方向に長円形状(図示せず)をしており、金型2の膨張・収縮に伴って、回転支持装置5に固定したボルト45が移動しても、その移動を妨げないようになっている。尚、ベアリング受座19はボルト締めや溶接等の適宜の手段によってスリーブ4に固定されている。
【0019】
冷却水ジャケット6は冷却水を給排水するための水箱26を備え、この水箱26は可塑性の水シール材27を介して金型2と密着されており、冷却水を漏洩させずに水箱26内で金型2が回転できるようになっている。図2中の符号28及び29は固定用金物で、金型本体3及びスリーブ4を水箱26内の所定の位置に設置するためのものである。そして、冷却水ジャケット6はピン46によって連結用金具7と連結・固定されている。この場合、冷却水ジャケット6と金型2とは水シール材27を介して密着しているだけであり、金型2が温度変化に伴って膨張・収縮しても、水シール材27でこの膨張・収縮を許容できるので、冷却水ジャケット6は連結用金具7と鋳造台車1の長手方向には固定してもよい。このように、水冷構造の遠心鋳造設備の場合には、金型2の鋳造台車1への取付け・取外しを容易とするために、冷却水ジャケット6,6も連結用金具7に連結させ、回転支持装置5,5と一体的に構成することが好ましい。
【0020】
図2及び図3に示すように、鋳造台車1には、回転支持装置5が配置される部位に基台47が設置され、この基台47上に、回転支持装置5を受ける受台31が設置されている。図3に示すように、受台31の両側は上方に向かって開いた傾斜面31aとなっており、一方、回転支持装置5を構成するベアリングケース20の側面下部は、逆に下方に向かって閉じた傾斜面となっている。従って、回転支持装置5を受台31に載せると、ベアリングケース20の傾斜面が受台31の傾斜面31aに嵌まり込み、金型2の鋳造台車1における左右方向の芯合わせ、並びに、金型2の鋳造台車1における上下方向の芯合わせができるようになっている。この場合、ベアリングケース20の底面(水平面)は受台31とは接触していない。
【0021】
又、図3に示すように、鋳造台車1には、固定側の回転支持装置5が配置される部位に、鋳造台車1の長手方向における固定側回転支持装置5の位置を定めるための案内台33が設置されている。この案内台33は、図5に示すように、両側の側面上部が上方に向かって開き、その下部がほぼ鉛直な受溝33aを有しており、この受溝33a内に固定側回転支持装置5のベアリングケース20が嵌まり込むことによって、鋳造台車1の長手方向における固定側回転支持装置5の位置即ち金型2の位置が、最終固定位置に対して±0.3mm以内程度の誤差で決まるようになっている。
【0022】
更に又、図3に示すように、固定側回転支持装置5が配置される部位の左右の鋳造台車1のフレーム30には、一対のクランプシリンダー34,34が設置され、このクランプシリンダー34には、先端を平面上に切り下ろした直円錐形(載頭直円錐形)のクランプ軸35が設置されている。クランプ軸35はクランプシリンダー34に供給される油圧によって動作すると共に、油圧を解放した場合には、クランプシリンダー34に内装されたバネ(図示せず)によって駆動するようになっている。一方、固定側回転支持装置5を構成するベアリングケース20の側面には、このクランプ軸35と対向して凹面をなす一対のライナー36がボルト(図示せず)で取り付けられている。
【0023】
クランプ軸35はライナー36と嵌合し、これによって固定側回転支持装置5は、鋳造台車1に対して、その長手方向の最終固定位置に固定され、同時に鉛直下方方向に固定される。尚、ライナー36はクランプ軸35の芯から下半分180度分の凹面を持ち、固定側回転支持装置5には鉛直上方向の力が作用しないようになっている。本実施の形態では、クランプシリンダー34に油圧を供給し、クランプ軸35を後退させ、クランプを解放状態とし、金型2の設置後は油圧を解放し、クランプシリンダー34に内装されたバネによってクランプ軸35を前進させ、固定側回転支持装置5をクランプする方式を用いている。この方式では、油圧配管等の破損があってもクランプ状態が保持できると云う利点がある。但し、供給する油圧力によってクランプ軸35を前進させ、クランプする方式であってもよい。
【0024】
一方、自由側の回転支持装置5は、上下及び左右方向の芯が調整された状態で受台31に載っているだけであり、金型2の温度変化による膨張・収縮が生じた場合には、受台31の傾斜面31aを自由に滑合し、金型2の膨張・収縮に対処する。従って、金型2の膨張・収縮に起因する過度の力が金型2や回転支持装置5に作用しないようになっている。
【0025】
このように、連結された一対の回転支持装置5,5が取り付けられた金型2を上方から吊り下げて鋳造台車1の所定位置に載せるだけで、金型本体3の上下左右の芯出し、並びに、金型2の鋳造台車1における長手方向位置決めが行われるようになっている。そして、固定側回転支持装置5はクランプ軸35により、鋳造台車1の長手方向及び鉛直方向上方に移動しないように押さえ込まれている。従って、金型2の回転による振動力や中子を取り付ける際の軸心方向の力が作用しても、金型2は所定の位置に固定されるようになっている。
【0026】
尚、前述したように冷却水ジャケット6と連結用金具7とはピン46で連結されているので、連結用金具7と冷却水ジャケット6とは滑合自在であり、従って、固定側回転支持装置5のベアリングケース20が受溝33a内に嵌まり込むことによって金型2の長手方向の位置が調整されるが、冷却水ジャケット6はこの位置調整を妨げることがない。
【0027】
図2及び図4に示すように、鋳造台車1の冷却水ジャケット6が配置される部位には、冷却水ジャケット6を支持するための受台32が設置されている。図4に示すように、受台32の両側は上方に向かって開いた傾斜面32aとなっており、一方、冷却水ジャケット6を構成する水箱26の側面下部は、逆に下方に向かって閉じた傾斜面となっている。従って、冷却水ジャケット6を受台32に載せると、水箱26の傾斜面が受台32の傾斜面32aに嵌まり込み、金型2の鋳造台車1における左右方向の芯合わせ、並びに、金型2の鋳造台車1における上下方向の芯合わせができるようになっている。この場合、水箱26の底面(水平面)は受台32とは接触していない。又、冷却水ジャケット6はフレーム30に取り付けられた押え金具37により上方に移動しないように押さえ込まれている。このように、受台32及び押え金具37により金型回転時の冷却水ジャケット6の振動が防止・抑制されている。図4中の符号10は車輪である。
【0028】
但し、この場合、金型2の芯出しのために受台32は前述した受台31に合わせて左右位置及び高さ位置を調整する必要がある。尚、冷却水ジャケット6は金型2と水シール材27を介して接触しているのみであり、冷却水ジャケット6では金型2の質量を支持することはできず、従って、受台32は冷却水ジャケット6を支持していることになる。遠心鋳造設備のその他の構成は、前述の図7に示す遠心鋳造設備と同一であり、その説明は省略する。
【0029】
このような構成の遠心鋳造設備において、製造される遠心鋳造管のサイズ変更に伴って金型2を交換する必要が生じた場合には、一対の回転支持装置5,5並びに一対の冷却水ジャケット6,6が連結用金具7に連結された、図1に示すような金型2を予め準備しておき、使用中の金型2をクレーン等の吊り具により鋳造台車1から抜き上げた後、新たに使用する金型2を、図5に示すように、クレーン等の吊り具のフック43に掛けたワイヤー42,42により吊り上げる。この場合、ワイヤー42は金型2の外周部に取り付けた一対の吊りピース39を通り、そして、連結用金具7に設置された孔7aを貫通している。一方のワイヤー42はフック43に直接掛かっているが、他方のワイヤー42はチェーンブロック44を介してフック43に掛かっている。チェーンブロック44は金型2の傾斜角度を調整するためのものである。ワイヤー42,42がそれぞれ孔7a,7aを貫通しているので、回転支持装置5,5及び冷却水ジャケット6,6を回転させることなく、所望の位置のままで金型2を吊り上げることができる。
【0030】
鋳造台車1には、図5に示すように、電動機8、回転速度検出器40及びプーリー41を備えた金型駆動装置が、鋳造台車1のフレーム(図示せず)の所定の位置に搭載されている。そのため、金型2を鉛直方向に降ろした場合には、金型駆動装置と金型2とが干渉する。これを防止するため、金型2を鉛直方向斜め上方から吊り降ろす必要がある。従って、図5に示すように、鋳造台車1の金型駆動装置が搭載されていない側から、鋳造台車1側に移動させながら金型2を鋳造台車1上に降ろす。鋳造台車1には受台31、受台32及び案内台33が設置されており、先ず、固定側の回転支持装置5を案内台33の受溝33a内に嵌合させ、次いで、徐々に降下させる。すると、図6に示すように、回転支持装置5,5が受台31,31に載ると共に、冷却水ジャケット6,6が受台32,32に載って、金型2の上下・左右の芯出しが完了すると同時に金型2が鋳造台車長手方向所定位置に設置される。その後、クランプ軸35をライナー36にクランプさせ、プーリー38とプーリー41とをベルト(図示せず)で接続し、ワイヤー42,42を取り除く。このようにして金型2の交換を行う。
【0031】
このように、本発明の遠心鋳造設備によれば、金型2を鋳造台車1の上方から吊り下げて鋳造台車1の所定位置に載せるだけで、金型本体3の上下左右の芯出し並びに鋳造台車長手方向の位置決めが金型2の設置と同時に行われるので、金型2の設置後の芯出し作業及び位置決め作業が全く不要となり、金型2の交換を極めて容易に且つ短時間に行うことができる。
【0032】
この場合、異なるサイズの金型本体3を備えた金型2において、回転支持装置5及び冷却水ジャケット6に対して金型本体3の軸芯位置が一定の位置となるように配置することで、どのサイズの金型2を鋳造台車1に搭載した場合でも金型本体3の軸芯位置が空間的に一定位置となるため、注入用樋として使用されるトラフ(図示せず)の挿入高さ位置を修正する必要がなく、常に一定位置に保つことができ、金型2の交換作業をより一層短時間で行うことが可能となる。当然ではあるが、回転支持装置5の外殻及び冷却水ジャケット6の外殻は、金型本体3のサイズに拘わらず常に一定形状とする必要がある。
【0033】
尚、本発明は上記実施の形態で説明した遠心鋳造設備に限るものではなく、例えば冷却水ジャケットを一箇所とする遠心鋳造設備や冷却水ジャケットのない遠心鋳造設備でも、上記に沿って本発明を適用することができる。要は、遠心鋳造設備において、一対の回転支持装置同士を連結しておくと共に、金型本体の軸芯高さ及び金型本体の左右位置が所定位置となるような、回転支持装置を支持する受台を鋳造台車に設けておくことであり、各設備の詳細構造はどのような形態であってもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、金型を吊り具により鋳造台車の上方から吊り下げて鋳造台車に載せるだけで、金型本体の上下左右の芯出し並びに金型本体の鋳造台車長手方向の位置決めが、金型の設置と同時に行われるので、金型設置後の芯出し作業及び位置決め作業が全く不要となり、金型の交換を極めて容易に且つ短時間に行うことができ、遠心鋳造設備の稼働率の向上や生産性の向上等の工業上有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す図であって、組み立てられた遠心鋳造用金型の概略構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の1例を示す図であって、鋳造台車に設置された金型の一部分を金型の軸芯に対して直交する方向から示した断面図である。
【図3】図2のX−X’矢視による断面図である。
【図4】図2のY−Y’矢視による断面図である。
【図5】本発明に係る金型を鋳造台車に搭載する様子を示す概略図で、斜めに傾斜させた状態の金型を吊り下げる様子を示す図である。
【図6】本発明に係る金型を鋳造台車に搭載する様子を示す概略図で、鋳造台車の所定位置に金型を吊り下げた様子を示す図である。
【図7】従来の遠心鋳造設備の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 鋳造台車
2 金型
3 金型本体
4 スリーブ
5 回転支持装置
6 冷却水ジャケット
7 連結用金具
8 電動機
9 ベルト
10 車輪
11 レール
12 三角取鍋
13 シュート
14 トラフ
15 中子
16 台車駆動装置
17 溶湯
18 遠心鋳造管
19 ベアリング受座
20 ベアリングケース
21 ベアリングケース蓋
22 ベアリングナット
23 軸受外輪
24 ベアリング
25 軸受内輪
26 水箱
27 水シール材
28 固定用金物
29 固定用金物
30 フレーム
31 受台
32 受台
33 案内台
34 クランプシリンダー
35 クランプ軸
36 ライナー
37 押え金具
38 プーリー
39 吊りピース
40 回転速度検出器
41 プーリー
42 ワイヤー
43 フック
44 チェーンブロック
45 ボルト
46 ピン
47 基台

Claims (6)

  1. 内部に筒状の金型本体を備えた、その軸芯回りに回転する金型と、該金型を回転可能に支持する一対の回転支持装置と、前記金型を回転させる金型駆動装置と、前記金型及び金型駆動装置を搭載する鋳造台車と、を具備した遠心鋳造設備であって、前記一対の回転支持装置は連結手段によって連結されると共に、前記鋳造台車には、金型本体の軸芯高さ及び金型本体の左右位置が所定位置となるように回転支持装置を受ける受台が設けられ、金型は上方から吊り下げられて鋳造台車に載せられるだけで金型本体の上下左右の芯出しが完了することを特徴とする遠心鋳造設備。
  2. 前記鋳造台車には、鋳造台車長手方向における金型の位置を定めるための案内台が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の遠心鋳造装置。
  3. 前記回転支持装置の一方は、金型本体の軸芯方向において鋳造台車に固定され、回転支持装置の他の一方は、金型本体の軸芯方向において鋳造台車と摺動可能に設置されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の遠心鋳造設備。
  4. 前記連結手段には、金型をワイヤーで吊り上げた際に、当該ワイヤーを通す孔が設置されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の遠心鋳造設備。
  5. 前記金型には、金型本体を冷却するための冷却水を給排水する冷却水ジャケットが設置されており、当該冷却水ジャケットは、前記連結手段によって一対の回転支持装置と連結されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載の遠心鋳造装置。
  6. 前記金型駆動装置が鋳造台車の所定位置に搭載された状態において、吊り下げられる金型が当該金型駆動装置と干渉しないように、金型は鉛直方向斜め上方から吊り下げられることを特徴とする、請求項1ないし請求項5の何れか1つに記載の遠心鋳造装置。
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JP2008068541A (ja) * 2006-09-14 2008-03-27 Ricoh Co Ltd 射出成形用金型分離装置
CN113231609B (zh) * 2021-04-16 2022-07-22 中国重型机械研究院股份公司 一种方坯结晶器快速定位方法

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