JP2004141160A - メチル化検出用オリゴヌクレオチド固定化基板 - Google Patents

メチル化検出用オリゴヌクレオチド固定化基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2004141160A
JP2004141160A JP2003343652A JP2003343652A JP2004141160A JP 2004141160 A JP2004141160 A JP 2004141160A JP 2003343652 A JP2003343652 A JP 2003343652A JP 2003343652 A JP2003343652 A JP 2003343652A JP 2004141160 A JP2004141160 A JP 2004141160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oligonucleotide
immobilized
substrate
dna
hybridization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003343652A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004141160A5 (ja
Inventor
Nagahide Matsubara
松原 長秀
Takeshi Nagasaka
永坂 岳司
Naoki Kimura
木村 直紀
Osamu Suzuki
鈴木 収
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshinbo Industries Inc, Nisshin Spinning Co Ltd filed Critical Nisshinbo Industries Inc
Priority to JP2003343652A priority Critical patent/JP2004141160A/ja
Publication of JP2004141160A publication Critical patent/JP2004141160A/ja
Publication of JP2004141160A5 publication Critical patent/JP2004141160A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

  【課題】 DNA中のメチル化シトシンを簡便、かつ、正確に検出する方法及びそれに必要なオリゴヌクレオチド固定化基板を提供する。
  【解決手段】 CpGジヌクレオチドを含む標的配列を含む試料DNA中のCpGジヌクレオチドのCのメチル化の有無を、基材上に固定化され、前記標的配列のすべてのCpGジヌクレオチドのC以外のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと、前記標的配列のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含む複数のキャプチャーオリゴヌクレオチドと、メチル化されていないシトシンを脱アミノ化してウラシルに変換させた試料DNA又はその増幅産物との間でハイブリダイゼーションを行い、前記ハイブリダイゼーションの結果によって、判定する。
  【選択図】 図1

Description

 本発明は、DNA上のシトシンのメチル化の検出用オリゴヌクレオチド固定化基板及び方法に関するものである。
 DNAのメチル化は、DNAの複製や発現の調節において重要な役割を果たしている。真核細胞のDNAのメチル化は、G(グアニン)の5’側に位置するC(シトシン)(以下、「CpGジヌクレオチド」という)の5’位で生じることが多い。特に多くの遺伝子のプロモーター領域には多くのCpGジヌクレオチドが見られ、CpGアイランドと呼ばれている(非特許文献1)。一般に、常染色体のこれらCpGアイランドの大部分はメチル化されているが、プロモーター領域に密集して存在するCpGアイランドはメチル化されていない(非特許文献2)。また、白血病や骨髄腫において、ガン抑制遺伝子であるP16やP15のプロモーター領域のCpGアイランドがメチル化され、その結果これらの遺伝子が不活化されるか発現量の変化によってガン化することが知られている(非特許文献3、4)。
 また、G以外のヌクレオチドの5’側に位置するCも、メチル化を受けることが報告されている(非特許文献5)。
 さらに、メチル化はエピジェネティックな変化を司るDNAの修飾方法であり、ゲノムインプリンティングでは、発現抑制のために対立する遺伝子のどちらかがメチル化されることで発現が抑制され、どちらかの親由来の遺伝子が発現する機構がある。したがってメチル化状態が変化すると胎生致死や遺伝病などの発症などを引き起こすこともある(非特許文献6、7、8)
 以上のようなことから、シトシンのメチル化は、遺伝子の発現制御で大きな役割を担っていると考えられている。したがって、メチル化の有無の検出は、疾病の治療および予後を推し量る上で重要な情報である。
 従来、例えば細胞の癌化を引き起こすと考えられているMGMT、hMLH1、MRD1等の遺伝子のプロモーター領域では、メチル化の有無は、CpGアイランドの中でもCpGジヌクレオチド毎に異なっていると考えられてきた(図1A)。したがって、キャプチャーオリゴヌクレオチドを用いたハイブリダイゼーションによりメチル化を検出しようとする場合、メチル化のパターンに応じた数のキャプチャーオリゴヌクレオチドが用いられてきた。そのため、キャプチャーオリゴヌクレオチドの設計及び合成は煩雑となり、検出に高価な装置も必要であった。
 ところで、5−メチルシトシンを検出する方法として、染色体DNAを、5−メチルシトシンとシトシンが異なった反応をする化学試薬で処理し、オリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションとポリメラーゼ反応を行い、メチル化状態により伸長が左右されることによって、5−メチルシトシンを検出する方法が開示されている(特許文献1)。この方法においても、5−メチルシトシンの検出は、個々に行われる。
国際公開第01/62064号パンフレット(WO 01/62064 A2) Bird, A., Cell, 70, 5-8, 1992 Ng, H-H. et al., Curr. Opin. Genet. Dev., 9, 158-163, 1999 Shu-Xia Gao et al., Leukemia Res., 24, 39-46, 2000 M. Gonzalez et al., Leukemia, 14, 183-187, 2000 Gruenbaum, H., et al 1981. Nature 292:860-62 Li, E., et al., Cell, 69, 915-926, 1992 Okano, M., et al., Cell, 99, 247-257, 1999 Xu, G-L., Nature, 402, 187-191, 1999
 本発明は、DNA中のメチル化シトシンを簡便に検出する方法及びそれに必要なオリゴヌクレオチド固定化基板を提供することを課題とする。
 本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定の領域中のCpGアイランドにおけるシトシンのメチル化は、個々のCpGジヌクレオチド毎に異なっているものではなく、ほとんどのCpGジヌクレオチドでメチル化されているか、されていないかに二分されていることを見い出した(図1B、C)。さらに、そして、すべてのCpGジヌクレオチドにおいてメチル化された配列を検出し得るオリゴヌクレオチドと、全くメチル化されていない配列を検出し得るオリゴヌクレオチドを用いることにより、メチル化の有無を検出できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
 すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)試料DNA中のCのメチル化の有無を検出するために用いられ、複数のキャプチャーオリゴヌクレオチドが基材上に固定化された、オリゴヌクレオチド固定化基板であって、
 前記試料DNAは、メチル化され得るCと、その3’側に存在するGとからなるジヌクレオチド(以下、「CpGジヌクレオチド」という)を複数箇所に含む標的配列を含み、
 前記複数のキャプチャーオリゴヌクレオチドは、前記標的配列のすべてのCpGジヌクレオチドのC以外のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと、前記標的配列のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含み、
 メチル化されていないシトシンを脱アミノ化してウラシルに変換させた試料DNA又はその増幅産物とキャプチャーオリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションによって、前記メチル化の有無を検出する、オリゴヌクレオチド固定化基板。
(2)前記キャプチャーオリゴヌクレオチドが基材上にドット状で固定化され、各々のドットの占有面積が0.1cm2以下である(1)に記載のオリゴヌクレオチド固定化基板。
(3)前記キャプチャーオリゴヌクレオチドが100mer以下のオリゴヌクレオチドである(1)又は(2)に記載のオリゴヌクレオチド固定化基板。
(4)前記試料DNAは複数の標的配列を含み、各々の標的配列に対応するキャプチャーオリゴヌクレオチドが固定化された(1)〜(3)のいずれかに記載のオリゴヌクレオチド固定化基板。
(5)CpGジヌクレオチドを含む標的配列を含む試料DNA中のCpGジヌクレオチドのCのメチル化の有無を検出する方法であって、
 基材上に固定化され、前記標的配列のすべてのCpGジヌクレオチドのC以外のすべて
のCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと、前記標的配列のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含む複数のキャプチャーオリゴヌクレオチドと、メチル化されていないシトシンを脱アミノ化してウラシルに変換させた試料DNA又はその増幅産物との間でハイブリダイゼーションを行い、
 前記ハイブリダイゼーションの結果によって前記メチル化の有無を判定することを特徴とする方法。
(6)試料DNAを重亜硫酸ナトリウムで処理することによって、前記メチル化されていないシトシンを脱アミノ化する、(5)に記載の方法。
 本発明によれば、多数のオリゴヌクレオチドを必要とせずに、DNA中のメチル化シトシンを簡便、かつ、正確に検出することができる。
 以下、本発明を詳細に説明する。
 本発明のオリゴヌクレオチド固定化基板は、試料DNA中のCのメチル化の有無を検出するために用いられるものである。試料DNAはメチル化され得るCと、その3’側のGからなるジヌクレオチド(CpGジヌクレオチド)を複数箇所に含む標的配列を含む。標的配列は、試料DNAにつき一個存在してもよく、複数存在してもよい。
 前記オリゴヌクレオチド固定化基板は、基材と、同基材上に固定化された複数のキャプチャーオリゴヌクレオチドからなる。キャプチャーオリゴヌクレオチドは、前記標的配列のすべてのCpGジヌクレオチドのC以外のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(以下、「C特異的オリゴヌクレオチド」ともいう)と、前記標的配列のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(以下、「T特異的オリゴヌクレオチド」ともいう)を少なくとも含む。
 上記のようなキャプチャーオリゴヌクレオチドと、メチル化されていないCを脱アミノ化してウラシルに変換させた試料DNA又はその増幅産物との間でハイブリダイゼーションを行うと、標的配列中のCpGジヌクレオチドのCがメチル化されている場合は、このCはウラシルに変換されず、CpGジヌクレオチドのC以外のCはウラシルに変換されるため、標的配列にC特異的オリゴヌクレオチドはハイブリダイズするが、T特異的オリゴヌクレオチドはハイブリダイズしない。一方、標的配列中のCpGジヌクレオチドのCがメチル化されていない場合は、このCを含め、すべのCがウラシルに変換されるため、標的配列にC特異的オリゴヌクレオチドはハイブリダイズしないが、T特異的オリゴヌクレオチドはハイブリダイズする。したがって、上記ハイブリダイゼーションの結果から、CpGジヌクレオチドのCのメチル化の有無を検出することができる。
 尚、本発明においては、CpGアイランド中の個々のCpGジヌクレオチドにおけるメチル化を検出せずに、隣接する複数のCpGジヌクレオチドのメチル化をまとめて検出する。
 図1に、メチル化の状態のモデルを示す。(A)は個々のCpG毎にメチル化の有無が異なる状態を示す。(B)は、隣接する複数のCpGアイランドがメチル化されているか、あるいはメチル化されていない状態を示す。(C)は、すべてのCpGがメチル化されていない状態を示す。このモデルにおいては、キャプチャーオリゴヌクレオチドは、(B)のメチル化され得るCpGアイランドのうち、隣接する複数のCpGに対応するように設計される。その結果、C特異的オリゴヌクレオチドとT特異的オリゴヌクレオチドでは、2塩基以上の違いがある。したがって、一塩基の置換のみを検出する場合に比べて、高
感度かつ正確な検出が可能となる。
 本発明によりメチル化を検出する対象である試料DNAは、好ましくはヒトDNAである。また、標的配列は、メチル化され得る領域であれば特に制限されないが、発癌に関与する遺伝子、例えばMGMT、hMLH1、MRD1、MINT31、CACNA1G、DCC、P16、MINT1、MINT2、COX2、p16、p14、p15、APC、RASSF1A、THBS1、COX2、MLH1、MGMT、GSTP1、DAPK、SOCS3、RUNX3、E-CADHERIN、CACNA1G、CHFR遺伝子が挙げられる。特に、このような遺伝子のプロモーター領域が好ましい。
 試料DNAは、一本鎖DNAでも二本鎖DNAでもよい。一本鎖DNAの場合には、キャプチャーオリゴヌクレオチドは、標的配列のCpGジヌクレオチドのC以外のCをTに置換した塩基配列に相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと、前記標的配列のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドである。一方、二本鎖DNAの場合は、標的配列を含む鎖と、それに対して相補的な配列を有する鎖を含んでおり、CpGジヌクレオチドは各々の鎖で対称的であるから、キャプチャーオリゴヌクレオチドは、一本鎖DNAの場合と同じオリゴヌクレオチドであってもよく、それらに相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドであってもよい。
 キャプチャーオリゴヌクレオチドは、複数塩基の相違をハイブリダイゼーションにより検出できるものであれば、配列及び長さは特に制限されないが、通常、10〜100mer、好ましくは10〜25mer、特に好ましくは13〜25merの長さが好ましい。
 キャプチャーオリゴヌクレオチドとして用いるオリゴヌクレオチドは、通常の固相合成法によって、化学合成することができる。上記キャプチャーオリゴヌクレオチドは、基板上に固定化される。一つの基板には、少なくとも一つの標的配列に対応するキャプチャーオリゴヌクレオチド対(T特異的オリゴヌクレオチド及びC特異的オリゴヌクレオチド)が固定化されるが、複数の標的配列に対応した複数のキャプチャーオリゴヌクレオチド対が固定化されてもよい。
 各々のオリゴヌクレオチドは、好ましくは5’末端部分又は3’末端部分で、基材に固定化される。本発明で用いる基材は、物理的吸着又は化学結合によってオリゴヌクレオチドを固定化することができ、通常のハイブリダイゼーションの条件に耐えうるものであれば特に制限されない。具体的には、オリゴヌクレオチドの固定及びハイブリダイゼーション等に用いる溶剤に不溶であり、かつ常温若しくはその付近の温度範囲内(例えば0℃〜100℃)で固体又はゲル状であるものが挙げられる。尚、基材が溶剤に不溶性であるとは、基材に後述のようにしてカルボジイミド基等のオリゴヌクレオチドに結合性を有する基材が胆持され、ついでオリゴヌクレオチドが固定化され、その後、例えば、DNAチップ等として使用される際の各過程で用いられる水性溶剤、有機溶剤等の各種溶剤に実質的に不溶性であることをいう。
 このような基材の材質として、具体的には、プラスチック、無機高分子、金属、天然高分子、セラミック等が挙げられる。
 上記プラスチックとして具体的には、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレン、ポリイミド及びアクリル樹脂等が挙げられる。
 また、無機高分子として具体的には、ガラス、水晶、カーボン、シリカゲル及びグラファイト等が挙げられる。
 また、金属として具体的には、金、白金、銀、銅、鉄、アルミニウム、磁石、パラマグ
ネット及びアパタイト等が挙げられる。
 また、天然高分子としては、ポリアミノ酸、セルロース、キチン、キトサン、アルギン酸及びそれら誘導体が挙げられる。
 また、セラミックとして具体的には、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素及び炭化ホウ素等が挙げられる。
 上記基材の形状としては、例えば、フィルム、平板、粒子、成形品(ビーズ、ストリップ、マルチウェルプレートのウェルまたはストリップ、チューブ、メッシュ、連続発砲フォーム、膜、紙、針、ファイバー、プレート、スライド及び細胞培養容器等)、ラテックス等を挙げることができる。また、それらの大きさについては、特に制限は無い。
 上記基材にオリゴヌクレオチドを固定化するにあたって、基材にオリゴヌクレオチドを直接固定化してもよく、担体を基材に担持させて、担体を介してオリゴヌクレオチドを基材に固定化してもよい。基材としては、基材自体がオリゴヌクレオチドに結合性を有していてもよく、オリゴヌクレオチドに結合性を有するリガンドを介してオリゴヌクレオチドを固定化できるものであってもよい。ここで、「担持」とは、基材にオリゴヌクレオチドを固定化する際や、オリゴヌクレオチド固定化基材をDNAチップ等として使用する際等に用いられる水溶性溶剤、有機溶剤等の各種溶剤中で、基材からオリゴヌクレオチドが実質的に脱離しないことを意味する。
 本発明に用いられる担体は、上記基材上に担持される限り、単に物理的な接着性を利用して担持されていてもよく、また、化学的に共有結合等を介して担持されていてもよい。また、上記担体は、必要に応じ、基材上の全面において担持されても、また、その一部において胆持されてもよい。
 担体としては、有機低分子、プラスチック、無機高分子、金属、天然高分子、セラミック等が挙げられる。
 上記有機低分子として具体的には、カルボジイミド基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、窒素イペリット基含有化合物、アルデヒド基含有化合物、アミノ基含有化合物等が挙げられる。
 また、プラスチックとして具体的には、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレン、ポリイミド及びアクリル樹脂等が挙げられる。
 また、無機高分子として具体的には、ガラス、水晶、カーボン、シリカゲル及びグラファイト等が挙げられる。
 また、金属として具体的には、金、白金、銀、銅、鉄、アルミニウム、磁石、パラマグネット及びアパタイト等が挙げられる。
 また、天然高分子としては、ポリアミノ酸、セルロース、キチン、キトサン及びそれらの誘導体が挙げられる。
 また、セラミックとして具体的には、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素及び炭化ホウ素等が挙げられる。
 このような担体は、上記基材に対して高い接着性を有するものであり、この接着性を利用して基材に担持されるものである。尚、前記担体が基材上に物理的な接着性を利用して担持される際の代表的な形態は皮膜である。前記基材上に前記担体を皮膜で担持させる方
法としては、スプレー、浸漬、ブラッシング、スタンプ、蒸着、フィルムコータを用いたコーティング等の公知の方法を用いることができる。
 例えば、ガラス基材の表面全体にカルボジイミド基を有する樹脂を担持させるには、まず、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ置換オルガノアルコキシシランを適当な溶媒に溶解して得られた溶液に、70〜80℃程度の温度条件下でガラス基材を概ね2〜3時間程度浸漬したあと、これを取り出して溶液を水洗し、さらに、100〜120℃程度で約4〜5時間加熱乾燥する。乾燥後、適当な溶媒中に浸し、カルボジイミド樹脂を加え30〜170℃程度の温度条件下で12時間程度攪拌し洗浄すれば良い。また、上記3−アミノプロピルトリエトキシシランのアミノ基と窒素イペリット基のオリゴヌクレオチド結合基以外の官能基を適当な溶媒を用いて反応させ、ガラス基材の表面に窒素イペリット基を導入することもできる。
 また、ガラス基材にアミノ基以外の官能基を存在する場合や、基材がガラス以外の材料からなる場合においても、上記基材の説明で挙げた各種材料表面に種々の官能基を導入することは、従来より一般的に行われていることであり、その方法も公知であるので、このような公知の方法を用いて基材表面への官能基の導入を行うことができる。
 さらに、上記で挙げた基材のプラスチック基材の中には、基材表面に既に上記のような官能基を有するものも有り、この場合には基材表面に官能基を導入することなしに、これをそのまま基材の製造に用いることも可能である。また、このようなプラスチック基材であってもさらに官能基を導入して上記基材の製造に用いることも可能である。
 キャプチャーオリゴヌクレオチドは、上記のような基材上に、5’末端部分又は3’末端部分で固定化される。オリゴヌクレオチドの固定化の方法は、基材、基材表面の官能基、リガンドの種類等に応じて、適宜設定すればよい。
 キャプチャーオリゴヌクレオチドは、基材に固定化する末端側に、3塩基又はそれ以上の長さのホモポリマーを結合させてもよい。特に、表面にカルボジイミド基を有する基材を用いる場合、ホモポリマーを有するオリゴヌクレオチドは、基材により強固に固定化される。
 上記のようなオリゴヌクレオチドの末端にホモポリマーを結合する方法としては、公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、市販されている核酸合成器を用いて、オリゴヌクレオチドの末端に核酸塩基が少なくとも3塩基以上重合するように、一体として合成する方法が挙げられる。また、ホモポリマーを、オリゴヌクレオチドと化学的または酵素的な手法を用いて結合する方法等が挙げられる。ホモポリマーを構成する核酸塩基は、核酸がDNAである場合はアデニン、グアニン、シトシン又はチミンであり、RNAである場合はアデニン、グアニン、シトシン又はウラシルである。
 ホモポリマーの長さとしては、3塩基以上100塩基以下が好ましく、5塩基以上50塩基以下がより好ましく、10塩基以上40塩基以下が特に好ましい。この塩基数が2塩基以下であると、十分な量の核酸を基材上に固定できず、また、塩基数が101塩基以上であると核酸製造工程で著しく収率が低下する。
 また、ホモポリマーは、ある塩基から構成されるホモポリマーと、他の塩基から構成されるホモポリマーが連結したものであってもよい。
 また、オリゴヌクレオチドの5’末端は、アミノリンカーを介して固定化してもよい。
 オリゴヌクレオチドを固定化するに際し、基材上にオリゴヌクレオチドをドット状に固
定することが好ましい。ドット状に固定するとは、基材の大きさに対して、オリゴヌクレオチド固定部位が複数個所設けられる程度に充分小さいことをいう。前記ドットの形状は、特に制限されないが、通常は円形が好ましい。キャプチャーオリゴヌクレオチドは、通常、基材上の複数個所に固定化され、いわゆるDNAアレイ又はDNAチップとして調製される。
 具体的には、例えば、オリゴヌクレオチドと基材との接触反応において固定化されるオリゴヌクレオチドの活性が維持されるように、通常、オリゴヌクレオチドは水またはバッファー中に含まれる形で供給される。また、接触の際の温度としては固定化されるオリゴヌクレオチドの活性が失われないように、概ね0〜100℃とすることが好ましい。
 また、オリゴヌクレオチドと基材の接触後にUV等の電磁波を照射することによって固定することもできる。さらに、オリゴヌクレオチドとカルボジイミド樹脂、窒素イペリット、ポリアミノ酸、ニトロセルロール等の公知の化合物を化学的に結合又は物理的に結合した状態で、これら混合物と基材を接触させ固定させても良く、また、このときUV等の電磁波を照射して固定しても良い。
 本発明においてオリゴヌクレオチドを、通常は、オリゴヌクレオチドを含有する水またはバッファーを、基材にドット状に供給する手段として、ディスペンサを用いる方法、ピンを用いる方法、インクジェットを用いる方法等があるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、このように溶液を微量に供給する装置は、一般に市販されており、本発明においてもこれらを用いることが可能である。
 キャプチャーオリゴヌクレオチドを固定化した基材は、試料DNAが非特異的に結合することを防ぐため、上記のようにしてドット状にキャプチャーオリゴヌクレオチドを基材に固定化した後に、過剰量のウシ血清アルブミン(BSA)、カゼイン、サケ精子DNA等を接触させ、未反応部分をブロックしておくことが好ましい。
 本発明は、上記キャプチャーオリゴヌクレオチドを固定化した基板を用い、キャプチャーオリゴヌクレオチドと試料DNA、又は又はその増幅産物との間でのハイブリダイゼーションを行う。
 試料DNAは、CpGジヌクレオチドを含み、Cのメチル化の存在が予想されるものであれば特に制限されず、目的に応じて、種々の生物由来のDNAが使用される。試料DNAは、微生物細胞、又は動物もしくは植物の種々の組織から調製される。試料DNAの調製は、通常の細胞からのDNAの調製と同様にして行うことができる。また、試料DNAとしては、細胞から調製したDNAをそのまま使用することもできるが、PCR法等によって標的配列又は標的配列を含む領域を増幅したものを用いてもよい。
 従来のメチレーション特異的PCRでは、1箇所のCpGについて少なくとも3種類のプライマーが必要となるが、本発明においては2種類のプライマーで、複数のCpGを含む領域の増幅を行うことができる。また、メチレーション特異的PCRでは、プライマーの3'末端がCpGのシトシンに対応するように設計されるため、CpGアイランドのようにCpGジヌクレオチドが多数存在する場合は、比較的狭い範囲のCpGのメチル化しか検出することができない。一方、本発明においては、プライマーは、3'末端にCpGのCが対応しないようにプライマーを設計すればよく、CpGのCがメチル化されているか否かにかかわらず、PCR増幅が可能である。
 試料DNA、又はその増幅産物は、ハイブリダイゼーションに先立ち、メチル化されていないCを脱アミノ化してウラシルに変換させる。この非メチル化Cの選択的脱アミノ化
は、試料DNAを重亜硫酸ナトリウムで処理することによって行うことができる。具体的には、試料DNAを含む溶液に重亜硫酸ナトリウム(pH5)を2.5M〜3.0Mとなるように加え、50℃で16時間加熱する(J. G. Herman et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 93,
9821-9826, 1996)。加熱反応後シリカベースの精製用フィルターに試料DNAを吸着させ重亜硫酸ナトリウムを除去する。除去後シリカベースのフィルターより試料DNAを回収し、エタノール沈殿などで濃縮する。
 ハイブリダイゼーションの具体的方法は特に制限されないが、例えば、キャプチャーオリゴヌクレオチドを固定化した基板を、試料DNAを含む溶液に浸漬するか、基板上のキャプチャーオリゴヌクレオチドを固定化した部分に試料DNAを含む溶液をスポットすることによって、行うことができる。また、基板上のキャプチャーオリゴヌクレオチドを固定化した部分を囲むように枠で覆い、その中に試料DNAを含む溶液を流し込んでもよい。
 溶液は、DNAのハイブリダイゼーションが可能であれば特に制限されず、各種緩衝液を用いることができる。例えば、pH6.5〜8程度のTris-HClが挙げられる。溶液は、通常、DNAやオリゴヌクレオチドの分子内で形成される塩基対が解離する程度の温度、例えば90〜100℃程度に高められた後、キャプチャーオリゴヌクレオチドと試料核酸中の標的配列がアニールする温度に調整される。具体的には、キャプチャーオリゴヌクレオチドの長さにもよるが、通常5〜80℃であることが好ましい。
 ハイブリダイゼーションの検出の方法は特に制限されないが、例えば、試料核酸を予め標識物質で標識しておき、ハイブリダイゼーションに続いて基板を洗浄た後に、標識を検出することによって、行うことができる。標識物質としては、特に制限されないが、通常ハイブリダイゼーションの検出に用いられている物質、例えば放射性同位元素、蛍光色素、ビオチン、ハプテン、又は抗原等が挙げられる。例えば、標識物質としてビオチンを用いた場合、ハイブリダイゼーション操作後に、ビオチンに特異的に結合する蛋白質(アビジン又はストレプトアビジン)とこれに化学的に結合された酵素の複合体を結合させ、更に同酵素によって分解されると沈着性の色素を形成する化合物を加えて反応を行うと、ハイブリダイゼーションの有無及び位置を容易に検出することができる。
 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。しかしながら、本発明はこの遺伝子のみに適用されるものではない。
〔実施例1〕
<1>オリゴヌクレオチドの合成
 常法に従い、オリゴヌクレオチド合成機(Perkin-elmer Applied biosystems)を用いて、配列番号1〜13に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを合成した。尚、配列番号3、4、5に示すオリゴヌクレオチドは、5’末端をビオチン化した。これらのオリゴヌクレオチドを1pmol/μlになるように1×TE緩衝液(10mM Tris塩酸, pH 8/1mM EDTA)に溶解した。
<2>キャプチャーオリゴヌクレオチドの基板への固定化
 特開平8−334509号公報に記載の方法にしたがって作製したポリカルボジイミド樹脂コートスライドガラスの所定の位置に、上記配列番号6〜13のオリゴヌクレオチド溶液それぞれを、3箇所づつスポットした。スポットの量は0.5μlづつであり、スポットの大きさは直径約1mmであった。この平板を乾燥機に入れ、42℃で20分乾燥した。次にUvstratalinker 2400(STRATAGENE社製)を用い、波長280nmを含む紫外線を600mJ/cm2照射した。その後、前記スライドガラスを水中で30分間振とうして洗浄した後、乾燥さ
せた。
 一方、コントロールとして核酸を含まない溶液(1×TE緩衝液)も同様にスライドガラスにスポットし、固定化の操作を行った。
<3>核酸プローブの調製(被検生体試料中のDNAの重亜硫酸修飾及びPCR反応)
 大腸癌と診断された癌患者について、同一患者の患部細胞及び通常細胞からMGMT蛋白質をコードする遺伝子プロモーター領域のCpG領域のPCR増幅をそれぞれ行なった。同領域の塩基配列を配列番号14に示す。同配列中、「y」は、「c」又は「t」を表す。また、同塩基配列と、各プライマー(配列番号1〜5)及びキャプチャーオリゴヌクレオチド(配列番号6〜13)の対応する位置を、図2に示す。
 検体1〜10はいずれも手術の実施以前に化学療法及び放射線療法を受けていない患者に由来するものである。被検体生体試料は手術時に切除し、直ちに−80℃にて凍結保存した。
 上記生体試料からDNAを通常のフェノール/クロロホルム法で抽出し、得られたDNA100ngに対し、DNA修飾キット[CpGenome(Intergen社)]を用いて重亜硫酸ナトリウムによる非メチル化シトシンの修飾を行なった。
 次いで、重亜硫酸ナトリウム修飾済みのDNAをテンプレートとして、配列番号1及び配列番号2に示すPCRプライマーを用いてそれぞれPCR増幅を行なった。さらに、得られたPCR産物1μLをテンプレートとして、配列番号3及び配列番号4(癌細胞由来遺伝子をテンプレートとした。)あるいは配列番号4及び配列番号5(通常細胞由来遺伝子をテンプレートとした。)に示すPCRプライマーを用いてそれぞれPCR増幅を行なった。得られたPCR産物の塩基数をアガロース電気泳動・エチジウムブロマイド染色にて分析すると、癌細胞由来及び通常細胞由来の検体1〜10はすべて約500bpであった。得られた核酸プローブはビオチンで標識されている。
<4>ハイブリダイゼーション
 前記オリゴヌクレオチド固定化スライドガラスの核酸を固定化した部分に、癌細胞由来及び通常細胞由来の検体1の核酸プローブ(約500bp)を含むハイブリダイゼーション溶液Arrayit UniHyb (Telechem International, Inc.)10μlを載せ、スライドガラスに水が浸入しないケース(ハイブリカセット、Telechem International Inc.)に入れて、そのケースごとウォーターバスに沈め、45℃で1時間加熱した。
<5>ポストハイブリダイゼーション
 上記ハイブリダイゼーションの後、2×SSCを用いて、室温で1分間ポストハイブリダイゼーション洗浄を1回行い、オリゴヌクレオチド固定化スライドガラスに非特異的に吸着したプローブを除去した。
<6>固定化されたオリゴヌクレオチド及びハイブリダイゼーションの検出
 スライドガラスのハイブリダイゼーション溶液を載せた部分に、乳タンパクを含むブロッキング溶液(ブロックエース 雪印乳業製)1.5mlを載せ、室温で30分間ブロッキングを行った。ブロッキング溶液を除いた後、ストレプトアビジン−アルカリホスファターゼコンジュゲート溶液(VECTOR社製)を1.5ml載せ、室温で30分間反応させた。
 つぎに、スライドガラスをTBST(50mM Tris-HCl(pH7.5), 0.15M NaCl, 0.05% Tween 20)溶液に浸し、5分間振とうして反応しなかったコンジュゲートを除去した。最後に、スライドガラスのハイブリダイゼーション溶液を載せた部分に基質溶液(TMB)を1.5ml載せ
て、30分間放置し、発色反応を行った。
 その結果を表1に示す。配列番号6、配列番号8、配列番号10及び配列番号12に示すオリゴマーは、癌細胞由来DNAと相補的であり、配列番号7、配列番号9、配列番号11及び配列番号13に示すオリゴマーは、通常細胞由来DNAと相補的である。
Figure 2004141160
 表1の結果から明らかなように、2塩基以上の違いを含む配列を検出することによって、癌細胞由来DNAと通常細胞由来DNAを明瞭に区別することができた。
〔実施例2〕
<1>オリゴヌクレオチドの合成
 常法に従い、オリゴヌクレオチド合成機(Perkin-elmer Applied biosystems)を用いて、配列番号15〜28に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを合成した。尚、配列番号15及び16に示すオリゴヌクレオチドは、5'末端をビオチン化した。これらのオリゴヌクレオチドを1pmol/μlになるように1×TE緩衝液(10mM Tris塩酸, pH 8/1mM EDTA)に溶解した。
<2>キャプチャーオリゴヌクレオチドの基板への固定化
 実施例1と同様にして、ポリカルボジイミド樹脂コートスライドガラスに、配列番号15〜28のオリゴヌクレオチドを固定化した。
 一方、コントロールとして核酸を含まない溶液(1×TE緩衝液)も同様にスライドガラスにスポットし、固定化の操作を行った。
<3>核酸プローブの調製(被検生体試料中のDNAの重亜硫酸修飾及びPCR反応)
 大腸癌と診断された癌患者について、同一患者の患部細胞及び通常細胞からhMLH1蛋白質をコードする遺伝子プロモーター領域のCpG領域のPCR増幅をそれぞれ行なった。同領域の塩基配列を配列番号29に示す。同配列中、「y」は、「c」又は「t」を表す。また、同塩基配列と、各プライマー(配列番号15及び16)及びキャプチャーオリゴヌクレオチド(配列番号17〜28)の対応する位置を、図3に示す。
 検体11及び12はいずれも手術の実施以前に化学療法及び放射線療法を受けていない患者に由来するものである。被検体生体試料は手術時に切除し、直ちに−80℃にて凍結保存した。
 上記生体試料からDNAを通常のフェノール/クロロホルム法で抽出し、得られたDNA100ngに対し、DNA修飾キット[CpGenome(Intergen社)]を用いて重亜硫酸ナトリウムによる非メチル化シトシンの修飾を行なった。
 次いで、重亜硫酸ナトリウム修飾済みのDNAをテンプレートとして、配列番号15及び配列番号16に示すPCRプライマーを用いてそれぞれPCR増幅を行なった。得られたPCR産物の塩基数をアガロース電気泳動・エチジウムブロマイド染色にて分析すると、癌細胞由来及び通常細胞由来の検体11及び12はすべて約780bpであった。得られた核酸プローブはビオチンで標識されている。
<4>ハイブリダイゼーション
 前記オリゴヌクレオチド固定化スライドガラスの核酸を固定化した部分に、癌細胞由来及び通常細胞由来の検体11の核酸プローブ(約780bp)を含むハイブリダイゼーション溶液Arrayit UniHyb (Telechem International, Inc.)20μlを載せ、スライドガラスに水が浸入しないケース(ハイブリカセット、Telechem International Inc.)に入れて、そのケースごとウォーターバスに沈め、55℃で2時間加熱した。
<5>ポストハイブリダイゼーション、固定化されたオリゴヌクレオチド及びハイブリダイゼーションの検出
 実施例1と同様にして、ポストハイブリダイゼーション、固定化されたオリゴヌクレオチド及びハイブリダイゼーションの検出を行った。
 その結果を表2に示す。配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25及び配列番号27に示すオリゴマーは、癌細胞由来DNAと相補的であり、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26及び配列番号28に示すオリゴマーは、通常細胞由来DNAと相補的である。
Figure 2004141160
 表2の結果から明らかなように、2塩基以上の違いを含む配列を検出することによって、癌細胞由来DNAと通常細胞由来DNAを明瞭に区別することができた。
CpGのメチル化のモデルを示す図。●はCpGのCがメチル化されている状態を、○はメチル化されていない状態を表す。 (A)は個々のCpG毎にメチル化の有無が異なる状態を、(B)は隣接する複数のCpGアイランドがメチル化されているか、あるいはメチル化されていない状態を、(C)は、すべてのCpGがメチル化されていない状態を示す。 MGMT蛋白質をコードする遺伝子プロモーター領域の配列と、PCR用プライマー及びキャプチャーオリゴヌクレオチドの対応する位置を示す図。 hMLH1蛋白質をコードする遺伝子プロモーター領域の配列と、PCR用プライマー及びキャプチャーオリゴヌクレオチドの対応する位置を示す図。

Claims (6)

  1. 試料DNA中のCのメチル化の有無を検出するために用いられ、複数のキャプチャーオリゴヌクレオチドが基材上に固定化された、オリゴヌクレオチド固定化基板であって、
     前記試料DNAは、メチル化され得るCと、その3’側に存在するGとからなるジヌクレオチド(以下、「CpGジヌクレオチド」という)を複数箇所に含む標的配列を含み、
     前記複数のキャプチャーオリゴヌクレオチドは、前記標的配列のすべてのCpGジヌクレオチドのC以外のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと、前記標的配列のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含み、
     メチル化されていないシトシンを脱アミノ化してウラシルに変換させた試料DNA又はその増幅産物とキャプチャーオリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションによって、前記メチル化の有無を検出する、オリゴヌクレオチド固定化基板。
  2. 前記キャプチャーオリゴヌクレオチドが基材上にドット状で固定化され、各々のドットの占有面積が0.1cm2以下である請求項1に記載のオリゴヌクレオチド固定化基板。
  3. 前記キャプチャーオリゴヌクレオチドが100mer以下のオリゴヌクレオチドである請求項1又は2に記載のオリゴヌクレオチド固定化基板。
  4. 前記試料DNAは複数の標的配列を含み、各々の標的配列に対応するキャプチャーオリゴヌクレオチドが固定化された請求項1〜3のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド固定化基板。
  5. CpGジヌクレオチドを含む標的配列を含む試料DNA中のCpGジヌクレオチドのCのメチル化の有無を検出する方法であって、
     基材上に固定化され、前記標的配列のすべてのCpGジヌクレオチドのC以外のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドと、前記標的配列のすべてのCをTに置換した塩基配列に相補的又は同一の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含む複数のキャプチャーオリゴヌクレオチドと、メチル化されていないシトシンを脱アミノ化してウラシルに変換させた試料DNA又はその増幅産物との間でハイブリダイゼーションを行い、
     前記ハイブリダイゼーションの結果によって前記メチル化の有無を判定することを特徴とする方法。
  6. 試料DNAを重亜硫酸ナトリウムで処理することによって、前記メチル化されていないシトシンを脱アミノ化する、請求項5に記載の方法。
JP2003343652A 2002-10-04 2003-10-01 メチル化検出用オリゴヌクレオチド固定化基板 Pending JP2004141160A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003343652A JP2004141160A (ja) 2002-10-04 2003-10-01 メチル化検出用オリゴヌクレオチド固定化基板

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002292122 2002-10-04
JP2003343652A JP2004141160A (ja) 2002-10-04 2003-10-01 メチル化検出用オリゴヌクレオチド固定化基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004141160A true JP2004141160A (ja) 2004-05-20
JP2004141160A5 JP2004141160A5 (ja) 2006-11-09

Family

ID=32473438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003343652A Pending JP2004141160A (ja) 2002-10-04 2003-10-01 メチル化検出用オリゴヌクレオチド固定化基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004141160A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU772002B2 (en) Method for relative quantification of methylation of cytosin-type bases in DNA samples
JP4718181B2 (ja) マイクロアレイ上での逆転写
KR100557329B1 (ko) 혼성화 부위 조절 올리고뉴클레오타이드 및 그의 용도
CA2390312C (en) Oligomer array with pna and/or dna oligomers on a surface
EP1713936B1 (en) Genetic analysis by sequence-specific sorting
US8143001B2 (en) Methods for analysis of nucleic acid methylation status and methods for fragmentation, labeling and immobilization of nucleic acids
JP2003527867A (ja) ポリヌクレオチド配列改変のマイクロアレイベースの分析
JP2003523752A (ja) Dnaプローブにおいてシトシンのメチル化を検出するリガーゼ/ポリメラーゼ法
KR20080005188A (ko) 선별 프로브 증폭
JP2013535986A (ja) 核酸の捕捉法および配列決定法
EP1312685A2 (en) Oligonucleotide array for detecting the methylation state
WO2003048732A2 (en) Multiplexed methylation detection methods
US20030152950A1 (en) Identification of chemically modified polymers
US7238518B2 (en) Oligonucleotide-immobilized substrate for detecting methylation
KR20040037015A (ko) 핵산 프로브 고정화 기체 및 그것을 이용한 표적 핵산의존재를 검출하는 방법
JP4189495B2 (ja) ゲノムdnaのメチル化検出方法
WO2018049260A1 (en) Reusable microarray compositions and methods
JP2004141160A (ja) メチル化検出用オリゴヌクレオチド固定化基板
JP4731081B2 (ja) 核酸を選択的に単離するための方法
JP2002171992A (ja) 標的核酸の検出法及びキット
JP2004141160A5 (ja)
JP2006304810A (ja) 核酸プローブ固定化基体およびそれを用いた標的核酸の存在を検出する方法
JP2004191098A (ja) オリゴヌクレオチド固定化基材
JP2003061656A (ja) 標的核酸の検出法及びキット
JP2006340651A (ja) Rnaの調整方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060921

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060921

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090825

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091222