JP2004139932A - 端子金具 - Google Patents

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Masayasu Fujii
藤井 雅康
Riichi Sakurai
櫻井 利一
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Abstract

【課題】板厚を薄くした場合でも、端子本体と電線圧着部の間の連結部の強度が十分確保可能となる端子金具を提供すること。
【解決手段】端子金具10の本体部17と連結部30には補強板6が重ね合わされることで、連結部30の補強が可能となる。また、本体部17と連結部30の境界部分には嵌合突部42が上方へ叩き出され、嵌合突部42が補強板6の嵌合孔40の開口縁に密着して加締められることで補強板6と端子金具10とが板厚方向に離間しない。また、補強板6の連結補強部8に設けられた切り欠き部34と、連結部30の加締め部37とが長さ方向に引っ掛かり合うため、端子金具10と補強板6が長さ方向にずれることを規制可能となっており、且つ連結部分が連結部30と補強板6と加締め部37の3枚構造となるため、さらに強度が高められる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、端子金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の端子金具として、図12に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、所定形状に打ち抜いた所定厚さの金属板材を曲げ加工してなり、平板状の端子本体101と、端子本体101の外周縁より延出する延出部の先端側に形成された電線圧着部102が設けられている。そして、この端子本体101と電線圧着部102の間を連結部105が連結している。電線圧着部102は、端子本体101に連なる底壁103の両側縁から一対のカシメ部104を立ち上げたオープンバレルと称される形状をなし、底壁103に電線(図示せず)を載置し、その電線を包み込むようにカシメ部104を塑性変形させることにより、電線圧着部102に電線が圧着される。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−236184号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、ワイヤーハーネスにおいて電線の小径化が要望されているが、上記のような電線圧着部102を備えた端子金具では、電線を小径化した場合に以下のような不具合が生じる。それは、電線圧着部102のカシメ部104はその板厚が厚くなるほど曲げ難くなることから、圧着可能な電線の最小線径はカシメ部104の板厚によって制約を受ける、という事情によるものであって、カシメ部104の板厚に対して電線の径が細くなり過ぎると、電線に対するカシメ部104の固着力が低下し、ひいては、端子金具と電線の接触信頼性低下を招くことになる。
【0005】
そこで、細い電線に対応させるためには、カシメ部104の板厚、即ち端子金具全体の板厚を薄くすればよいのであるが、板厚を薄くすることは端子金具の強度低下を意味する。そのため、端子金具が通常はハウジング内に収容されずに剥き出しのままで取り扱われる、ということを考慮すると、板厚を薄くした場合には、端子金具が他の部材によって容易に変形や折損を来すことが懸念される。特に、当該端子金具の取付先に固定される端子本体101と電線圧着部102の間を連結する連結部105は、応力が集中しやすく、変形・折損が生じやすい。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、板厚を薄くした場合であっても、端子本体と電線圧着部の間の連結部の強度が十分確保可能となる端子金具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、平板状の本体部と、この本体部の端縁から延出され前記本体部より幅狭な連結部と、この連結部の延出端からさらに延出された電線圧着部とを備えてなる端子金具であって、前記本体部と前記連結部のうち少なくとも前記連結部には平板状の補強板が重ね合わされており、前記連結部と前記補強板には、相互に係止し合うことで前記連結部と前記補強板の板厚方向に沿った方向へのずれあるいはこれらの対向面の平面方向に沿った方向へのずれを規制可能な位置ずれ規制手段が設けられている構成としたところに特徴を有する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記位置ずれ規制手段には、嵌合孔と嵌合突部とが設けられ、前記嵌合孔は、前記連結部と前記補強板のいずれか一方に設けられ、前記連結部と前記補強板が重ね合わされた領域のうち、前記連結部もしくは前記連結部に近接した部分に貫通して形成され、一方、前記嵌合突部は、前記連結部と前記補強板の他方において前記嵌合孔と対応する位置に、前記連結部と前記補強板とが当接し合う側に向けて叩き出しにより設けられて前記嵌合孔と嵌合可能となっており、且つこの嵌合突部は前記嵌合孔の孔深さよりも長く形成されることにより、前記嵌合突部が前記嵌合孔に嵌合された状態では前記嵌合突部の先端が前記嵌合孔の孔内から突出すると共に、この突出部分は前記嵌合孔の開口縁に対して板厚方向に密着して加締められているところに特徴を有する。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記位置ずれ規制手段には、切り欠き部と加締め部とが設けられており、前記切り欠き部は、前記連結部と前記補強板のいずれか一方に、その側縁を切り欠いて形成され、且つこの切り欠き部には長さ方向に沿う方向に互いに向きあう一対の端縁が設けられており、一方、前記加締め部は、前記連結部と前記補強板の他方に設けられており、この加締め部は前記切り欠き部に対応する位置にこの切り欠き部が設けられた前記連結部もしくは前記補強板を挟むようにしてこの面上に密着して加締められるようになっており、且つこの加締め部の長さ方向側の両端縁は前記切り欠き部の両端縁に対して軸方向に沿う方向にそれぞれ当接し合うようになっているところに特徴を有する。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、組み合わせの対象となる端子金具同士を、初期の組付け位置から相対移動させて正規の組付け位置へ至る際に、前記各本体部に設けられた戻り防止手段が凹凸嵌合するようになっている端子金具において、前記戻り防止手段は、前記組み合わせ対象となる端子金具のうちの一方側に設けられた戻り止め孔と、他方側の端子金具に設けられた戻り止め突部とからなり、かつ前記戻り止め突部は切り起こしによって形成され、しかも前記戻り止め突部に係る切り込み辺の両端は前記本体部に共に連結されているところに特徴を有する。
【0011】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
細い電線に対応させるために端子金具全体の肉厚を薄くしても、連結部には補強板が重ね合わされているため、応力が集中しやすい連結部を補強可能となり、連結部分の強度を確保できる。
【0012】
また、補強板が連結部に対して正しく重なり合っていないと、補強板による補強が不十分となり、連結部分において板厚方向へ離間してしまったり、あるいは平面方向へずれてしまったりすると、連結部単品の持つ強度しか得られない虞がある。しかし、請求項1の発明では、連結部と補強板に位置ずれ規制手段が設けられていることで、連結部に補強板が確実に重なり合い、補強板による連結部の補強アップが確実になされる。
【0013】
<請求項2の発明>
連結部と補強板とを重ね合わせる際には、嵌合孔に嵌合突部が嵌め込まれ、嵌合孔から突出した嵌合突部の先端が嵌合孔の開口縁に対して密着して加締められる。したがって、嵌合突部が嵌合孔から抜け出ないため、連結部と補強板とが板厚方向に離間することを規制可能となる。
また、嵌合孔と嵌合突部とが嵌まり合っていることから、連結部と補強板とが平面方向にずれることも規制可能となる。
【0014】
<請求項3の発明>
加締め部が加締められると、切り欠き部の両端縁と、加締め部の両端縁とが長さ方向に沿う方向にそれぞれ当接し合う。したがって、加締め部が切り欠き部と長さ方向に引っ掛かり合う関係となり、連結部と補強板の長さ方向へのずれが規制可能となる。
【0015】
また、加締め部は連結部もしくは補強板を板厚方向に挟むようにしてこの面上に密着して加締められるため、連結部分は連結部と補強板と加締め部の3重構造となり、より強度が増すとともに、連結部と補強板の板厚方向への開きも防止できる。
【0016】
<請求項4の発明>
端子金具同士を組み合わせる際には、これらを初期の組付け位置から相対移動させて正規の組付け位置へと導く。このときに、戻り止め孔と戻り止め突部が嵌り合うことで、端子金具同士は正規組付け状態に保持される。
【0017】
このようなものにおいて、請求項4の発明では、戻り止め突部は両端を共に本体部に連結状態としたままで切り起こして形成されるものであるから、捲れ上がり変形を生じにくい。すなわち、例えばこの戻り止め突部が、一端側を自由端とした片持ち状のものとした場合、この戻り止め突部の3辺が本体部から切り離されているため本体部との連結部分は自由端の付け根の一辺のみとなり、自由端側を無理に引っ張り上げるような強い力が加えられてしまうと、自由端側が比較的容易に捲れ上がってしまう虞があり、抜け止めの機能が損なわれてしまう。しかし、請求項4の発明のように、戻り止め突部の切り込み辺の両端がこの周辺の本体部と連結されているため、上記したような捲れ上がりが生じにくく、戻り止め孔と嵌合した際の保持力を確実に保持することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1ないし図8によって説明する。これらの図に示す端子金具10は、図示しないボディ(アース用取り付け部材等)にボルトにより取り付けて使用されるものであり、且つ、詳しくは後述するが、複数の端子金具10、50(図では二つの端子金具)とが板厚方向に重ね合わされて組み付けられることが可能なものとなっている。なお、この実施形態では両端子金具10,50は共に同一構造のものを使用している(図1参照)。
【0019】
まず、個々の端子金具10の構造から説明する。図2ないし図4に示すように、端子金具10は均一の板厚をもった金属板を所定の展開形状に打ち抜いたものによって製作される。この展開形態に示されるように、端子金具10には折り返し線16を介して補強板6が連続した形態となっている。但し、この実施形態においては、補強板6を折り返し線16を中心として重ね合わせた際に、両者が整合して二枚重ねとなる積層構造部分と、端子金具10が補強板6からはみ出して単層構造となる部分とが生じる。
【0020】
まず、図3及び図4のように、端子金具10において単層構造の部分は電線圧着部11であり、これは電線1の被覆2を一対の圧着片13によって圧着するインシュレーションバレル12と、芯線3を一対の圧着片15によって圧着するワイヤーバレル14とからなっている。
【0021】
一方、端子金具10において積層構造となる部分は本体部17と連結部30である。すなわち、補強板6は折り返し線16を中心として端子金具10側へ折り返したときに本体部17及び連結部30と整合可能に形成されている。以下、補強板6のうち、本体部17と重なる部分は本体補強部7と呼び、連結部30と重なる部分を連結補強部8と呼ぶ。
但し以下では説明の便宜上、補強板6が重ね合わされる側(図4における上側)を上方、この反対側を下方とする。
【0022】
図3と図4に示すように、本体部17及び本体補強部7は、相互に整合可能なボルト孔18を有し、かつこれと同心の円弧状の外周縁を持った円形部17Aを有している。円形部17A同士は共に張り出し部19が張り出し、折り返し線16を境にして連続するようになっている。
【0023】
本体部17と本体補強部7の外周縁において、張り出し部19の時計回り(図3における時計回り)の前方に隣接する位置と、この位置からボルト孔18を境とした反対側の位置には、押さえ片24が形成されていると共に、各押さえ片24の時計回りの前方には潜り込み片25が径方向に張り出して形成されている。潜り込み片25の上面を形成している本体補強部7の時計回り方向(図3における時計回り)の前端縁には、テーパ状のガイド面26が形成されている。また潜り込み片25の上面には圧入部27が上方へ湾曲状に叩き出して形成されている。
【0024】
各押さえ片24は、本体部17及び本体補強部7側のそれぞれの部分を密着させたままの状態で共に上方へ立ち上げ、さらにそれらの先端部分を径方向内方へ密着させたまま屈曲させて全体が逆L字型に形成されている。
【0025】
また、各押さえ片24の内側空間には、組み合わせ対象となる他の端子金具50との組み付けの際に、他の端子金具50の潜り込み片25が圧入状態で潜り込み可能となっている(図1と図8参照)。つまり、この実施形態では、押さえ片24内の空間の高さ寸法t(図4参照)は、本体部17と本体補強部7の2枚分の板厚とほぼ同じ寸法となっており、潜り込み片25に圧入部27が突出形成されていることで、圧入部27が押さえ片24の内部に入り込む際に、圧入部27の高さ寸法分だけ押さえ片24を押し上げながら潜り込むようになっている。
【0026】
次に、前記した連結部30及び連結補強部8は、図3及び図4に示すように、本体部17より幅狭となるように延出され、前記した電線圧着部11と本体部17との間にこれらを連結するように介在している。連結部30のうち、本体部17寄りの部分は、本体部17から延出端方向へ向けて所定の位置まで徐々に幅が狭くなるよう形成され、所定の位置からは定幅のストレート部31が形成されている。また、ストレート部31の端部からは徐々に幅狭となり前記した電線圧着部11へと繋がっている。
【0027】
この連結部30は、本体部17より幅狭なため、応力が集中しやすく強度が必要となる。そこで、連結部30に対する複数種の補強手段が設けられている。
まず、前記したように連結部30の上面に連結補強部8が重ね合わされ、また、連結部30と連結補強部8の幅方向中央部分には、連結部30と連結補強部8の双方において整合可能に叩き出されたリブ32が、長さ方向に沿って設けられている。これにより、連結部分が長さ方向に折れ曲がり難いように補強されている。
【0028】
さらに、連結部30側において、このストレート部31の電線圧着部11と連結されている端部には、連結補強部8の幅方向両側縁に沿って補強壁33がほぼ垂直に立ち上げられ、且つこの補強壁33はワイヤーバレル14の圧着片15に連なって形成されている。したがって、この補強壁33により、連結部30と電線圧着部11との境界付近の補強が可能となっている。
【0029】
また、次に述べるように、連結部30及び本体部17は補強板6との積層構造となっていることから、本実施形態ではこれら2枚のずれを規制する位置ずれ規制手段が設けられている。
【0030】
連結補強部8側のストレート部31の幅方向両側縁には、一対の切り欠き部34が形成されている。この切り欠き部34の長さ方向の両端縁35,35は、長さ方向に直交する方向に沿って形成されている。一方、連結部30側のストレート部31において、この切り欠き部34と対応する位置には、一対の加締め部37が両側縁から側方へ帯状に張り出されている。加締め部37は、連結補強部8側のストレート部31の側縁に沿うように上方へ向けて立ち上げられ、さらに両先端が内方へ向けて折り曲げられて、連結補強部8の上面に密着して加締められている。なお、両加締め部37の先端は、前記したリブ32の両側方に位置してリブ32に重ならないようになっている。
【0031】
この加締められた状態では、図3ないし図5のように、加締め部37の内方へ折り曲げられた折り曲げ部分における長さ方向の両端縁38,38は、切り欠き部34の両端縁35,35にそれぞれ当接するように若干切り欠き部34内に入り込むようにしてある。したがって、加締め部37の両端縁38,38と、切り欠き部34の両端縁35,35とが、長さ方向に直交するように当接し合うこととなり、2枚重ねとなった連結部30と連結補強部8の長さ方向へのずれを有効に規制可能となっている。また、加締め部37が加締められた部分は、連結部30と連結補強部8と加締め部37との3枚構造となっているため、この加締め部37は、連結部分の強度を高める役目も果たしている。
【0032】
連結部30と本体部17との境界付近には、図3のように、嵌合突部42が設けられ、連結補強部8と本体補強部7において嵌合突部42と対応する位置には、補強板6を折り返した際に嵌合突部42と嵌合可能な嵌合孔40が設けられており、これらも前記した位置ずれ規制手段を構成する。
【0033】
図6に示すように、嵌合突部42は、上方に向けて叩き出されて形成されている。この嵌合突部42の突出高さは、嵌合孔40の深さ寸法よりも長く形成されており、嵌合孔40に嵌合突部42が嵌まり込んだ状態では、嵌合突部42が嵌合孔40から所定寸法だけ突出するように設定されている。
【0034】
さらに、本体部17と連結部30に補強板6が重ね合わされた状態では、嵌合孔40から突出した嵌合突部42の上端部を図6に示すように加締め工具4を用いて板厚方向に加締めることにより、上端部が圧潰されて(圧潰部43)嵌合孔40の開口縁41に密着するようになっている。したがって、嵌合突部42の圧潰部43と、嵌合孔40の開口縁41とが板厚方向に向かい合うように密着しているため、嵌合突部42が嵌合孔40から抜け出ることはできず、つまり、補強板6が連結部30及び本体部17から板厚方向に離間することを規制可能となっている。また、嵌合孔40と嵌合突部42の嵌まり合いにより、2枚の板が平面方向にずれることも規制されている。なお、嵌合突部42を加締めるために、嵌合突部42周辺の連結部30及び本体部17の下面には、治具当て凹部5が凹設されている。
【0035】
次に、端子金具10(以下には、補強板6を折り重ねた状態のものを端子金具10と呼ぶこととする)と組み合わせの対象となる他の端子金具50の組み付けについて説明する。
【0036】
まず、端子金具10,50に、電線1をそれぞれ加締める。次に、端子金具10の上面に、相互のボルト孔18を整合させた状態で端子金具50が重ねられる。このとき、端子金具10の押さえ片24の後方に、端子金具50の潜り込み片25が位置するように(初期の組み付け位置)両端子金具10,50を配置する。この状態から、端子金具50を時計回り方向に回動して、端子金具50の潜り込み片25がガイド面26に案内されながら端子金具10の押さえ片24内に圧入されると、潜り込み片25が押さえ片24により支持されることで、ボルト孔18の整合状態を保った状態で両端子金具10,50を正規の組み付け位置(図1及び図8に示す位置)に向けて相互に回動可能となる。
【0037】
また、この正規の組み付け位置では、端子金具10,50の張り出し部19に設けられた戻り防止手段により、両端子金具10,50が正規の組み付け位置から初期の組み付け位置へ戻される方向への回動が規制されている。
【0038】
即ち、戻り防止手段として、張り出し部19に戻り止め突部21及び戻り止め孔20が設けられている。戻り止め孔20は、張り出し部19の周方向一端寄り(時計回り方向の前方)の位置に方形状に貫通して設けられている。
【0039】
一方、戻り止め突部21は、張り出し部19の上面を形成している本体補強部7のみの周方向他端側寄りの位置に、切り起こしにより設けられている。戻り止め突部21は、戻り止め孔20に嵌合可能な方形状に形成され、周方向における前方側の辺のみが張り出し部19からの切り込み辺22となり、他の3辺は張り出し部19と連結されている。戻り止め突部21の切り込み辺22側の端縁は、戻り止め孔20と係止可能となるように、上方へ切り立たった突出端縁22Aとなっている。また、戻り止め突部21において、切り込み辺22とは反対側の辺から突出端縁22Aにかけての背面は、斜め上方への勾配となった案内面23が形成されている。
【0040】
したがって、両端子金具10,50が正規の組み付け位置へ向けて回動される際には、端子金具50の下面が端子金具10の戻り止め突部21の案内面23に沿ってこれに乗り上げながら端子金具10の上面を摺動する。そして、両端子金具10,50が、正規の組み付け位置まで回動されると、端子金具50の潜り込み片25が端子金具10の押さえ片24内に完全に入り込むと共に、端子金具50の押さえ片24の前端が、端子金具10の押さえ片24の後端に当接するため、両端子金具10,50が正規の組み付け位置からさらに回動することが規制される。これと同時に、端子金具50の戻り止め孔20が、端子金具10の戻り止め突部21と嵌合し、戻り止め突部21の突出端縁22Aが戻り止め孔20の孔縁と係止し合うことで、初期の組み付け位置側へ戻る方向への両端子金具10,50の回動が規制される。また、端子金具50の戻り止め孔20が、端子金具10の戻り止め突部21と嵌合することで、端子金具50の下面が端子金具10の上面から若干浮き上がっていた状態から、密着状態で配されるようになる。したがって、両端子金具10,50は、図1及び図8に示すように、ボルト孔18が整合し、且つ電線圧着部11が重なり合わない位置において、上下方向への離間と、回転方向への回動を相互に規制された状態で組み付けられるようになっている。
【0041】
以上述べたように、本発明の実施形態においては、本体部17及び連結部30に補強板6を重ね合わせたことで、本体部17と共に、本体部17より幅狭な連結部30の補強を行うことが可能となる。また、これら2枚の板に、嵌合孔40と嵌合突部42、及び切り欠き部34と加締め部37を設けたことで、2枚の板が板厚方向に離間したり、長さ方向にずれたり等の位置ずれを規制することが可能となり、補強板6による連結部分に対する補強を確実なものとすることができる。
【0042】
また、端子金具10と端子金具50の組み付け時においては、戻り止め突部21が戻り止め孔20と嵌合することで、両端子金具10の組み付け方向とは逆の反時計回りの方向への戻りが規制されているが、仮に、戻り止め突部の形状が、一端側が自由端となった片持ち形状であった場合、自由端の両側は、張り出し部から切り離されているため、自由端にこれを持ち上げる方向に無理な力が加えられると、自由端が捲れ上がるような変形が生じ、戻り止めの機能が損なわれる虞がある。
【0043】
しかし、この実施形態における戻り止め突部21は、一辺のみが切り欠かれてこれを切り起こした形態とすることで、この切り込み辺22の両端部が張り出し部19と連結されるため、戻り止め突部21の保持力を高めることができ、戻り防止の機能が向上する。
【0044】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記した実施形態では、補強板6を端子金具10と連続形成して折り返して重ね合わせるものを示したが、端子金具と別体のものであっても良い。
(2)上記した実施形態では、補強板6を本体部17にも重ね合わせたが、連結部のみに補強板を重ね合わせても良い。
(3)上記した実施形態では、端子金具10の上面に補強板6を重ね合わせたが、下面側に重ねても良い。
(4)上記した実施形態では、端子金具50として端子金具10と同一のものを示したが、他の構造のものでも組み付け可能である。
【0045】
(5)上記した実施形態では、例えばアース用取り付け部材に取り付けて使用し、且つ複数の端子金具と組み付け可能な端子金具10について示したが、これ以外の端子金具、例えば以下のようなものにおいても適用可能である。
この端子金具は、図9ないし図11に示すように、バネ部55と端子本体60とから形成されている。バネ部55には、平板状の基板56の幅方向両側縁から立ち上がりつつ先端が内方へ向けて屈曲した一対の弾性接触片59が形成されている。
【0046】
端子本体60には、接続板61と電線圧着部65とこれらを連結する連結部62とが設けられ、接続板61がバネ部55内に入り込んで基板56上に組み付けられる。この組み付け状態におて、弾性接触片59と接続板61との間に相手側の図示しない雄端子金具が入り込み、弾性接触片59と雄端子金具とが接触可能となっている。
【0047】
また、端子本体60とバネ部55が組み付けられた状態では、バネ部55の基板56が連結部62の下面に重ねられているため、連結部62が補強されている。さらに、この連結部62には、基板56に設けられた加締め部57が連結部62の上面に密着して加締められているため、連結部分が3枚構造となってより強度が高められている。また、連結部62の幅方向両側縁に切り欠き部63が設けられ、切り欠き部63と加締め部57とにより長さ方向へのバネ部55と端子本体60とのずれが規制されている。また、接続板61とバネ部55には嵌合突部64と嵌合孔58とが設けられ、嵌合突部64が嵌合孔58の開口縁に密着して加締められることで、前述した実施形態と同様に接続板61と基板56とが板厚方向に離間することを規制可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における端子金具の組み付け状態の斜視図
【図2】端子金具と補強板の展開図
【図3】端子金具の平面図
【図4】端子金具の側面図
【図5】切り欠き部と加締め部の状態を示す図
【図6】嵌合突部と嵌合孔の状態を示す図
【図7】戻り止め突部の拡大断面図
【図8】端子金具の組み付け状態の平面図
【図9】本発明の他の実施形態における端子金具の分解平面図
【図10】バネ部の一部切り欠き断面図
【図11】バネ部と端子本体とが組み付いた状態の平面図
【図12】従来例を示す平面図
【符号の説明】
6…補強板
10…端子金具
11…電線圧着部
17…本体部
20…戻り止め孔
21…戻り止め突部
22…切り込み辺
30…連結部
34…切り欠き部
35…端縁
37…加締め部
38…端縁
40…嵌合孔
41…開口縁
42…嵌合突部
50…端子金具(組み合わせの対象となる端子金具)

Claims (4)

  1. 平板状の本体部と、この本体部の端縁から延出され前記本体部より幅狭な連結部と、この連結部の延出端からさらに延出された電線圧着部とを備えてなる端子金具であって、
    前記本体部と前記連結部のうち少なくとも前記連結部には平板状の補強板が重ね合わされており、
    前記連結部と前記補強板には、相互に係止し合うことで前記連結部と前記補強板の板厚方向に沿った方向へのずれあるいはこれらの対向面の平面方向に沿った方向へのずれを規制可能な位置ずれ規制手段が設けられていることを特徴とする端子金具。
  2. 前記位置ずれ規制手段には、嵌合孔と嵌合突部とが設けられ、
    前記嵌合孔は、前記連結部と前記補強板のいずれか一方に設けられ、前記連結部と前記補強板が重ね合わされた領域のうち、前記連結部もしくは前記連結部に近接した部分に貫通して形成され、
    一方、前記嵌合突部は、前記連結部と前記補強板の他方において前記嵌合孔と対応する位置に、前記連結部と前記補強板とが当接し合う側に向けて叩き出しにより設けられて前記嵌合孔と嵌合可能となっており、且つこの嵌合突部は前記嵌合孔の孔深さよりも長く形成されることにより、前記嵌合突部が前記嵌合孔に嵌合された状態では前記嵌合突部の先端が前記嵌合孔の孔内から突出すると共に、この突出部分は前記嵌合孔の開口縁に対して板厚方向に密着して加締められていることを特徴とする請求項1記載の端子金具。
  3. 前記位置ずれ規制手段には、切り欠き部と加締め部とが設けられており、
    前記切り欠き部は、前記連結部と前記補強板のいずれか一方に、その側縁を切り欠いて形成され、且つこの切り欠き部には長さ方向に沿う方向に互いに向きあう一対の端縁が設けられており、
    一方、前記加締め部は、前記連結部と前記補強板の他方に設けられており、この加締め部は前記切り欠き部に対応する位置にこの切り欠き部が設けられた前記連結部もしくは前記補強板を挟むようにしてこの面上に密着して加締められるようになっており、且つこの加締め部の長さ方向側の両端縁は前記切り欠き部の両端縁に対して軸方向に沿う方向にそれぞれ当接し合うようになっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の端子金具。
  4. 組み合わせの対象となる端子金具同士を、初期の組付け位置から相対移動させて正規の組付け位置へ至る際に、前記各本体部に設けられた戻り防止手段が凹凸嵌合するようになっている端子金具において、
    前記戻り防止手段は、前記組み合わせ対象となる端子金具のうちの一方側に設けられた戻り止め孔と、他方側の端子金具に設けられた戻り止め突部とからなり、かつ前記戻り止め突部は切り起こしによって形成され、しかも前記戻り止め突部に係る切り込み辺の両端は前記本体部に共に連結されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の端子金具。
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