JP2004139783A - 高分子電解質型燃料電池 - Google Patents

高分子電解質型燃料電池 Download PDF

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泉 伸太郎
Makoto Uchida
内田 誠
Yasuhiro Kamiyama
上山 康博
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Abstract

【課題】電池の稼働時と未稼働時とで、セル内の温度および湿度が大きく変化してもその影響を受けない高分子電解質型燃料電池を提供することを目的とするものである。
【解決手段】触媒層20およびガス拡散層21よりなる燃料極22と、高分子膜23と、触媒層24およびガス拡散層25よりなる空気極26の各層が重なって構成されたMEAの面上の同一部分において、燃料極22と高分子膜23と空気極26の3層にまたがって三次元的に規則性を持ったエンボス形状27を形成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ガス、メタノール、石炭等の燃料から得られる水素等の燃料ガスと空気等酸素を含有する酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることで電気エネルギーを発生させる高分子電解質型燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、燃料電池は使用する電解質によって各種の燃料電池に分類され、りん酸水溶液を電解質として使用するりん酸型燃料電池、高分子電解質膜を使用する高分子電解質型燃料電池等があり、図7は本発明の対象である高分子電解質型燃料電池の一般的な従来の単セルの断面図、図8は、図7の高分子電解質型燃料電池の単セルにおいて、高分子電解質の両面に電極を付けたMEAの拡大斜視図であり、1は水素イオン伝導性高分子電解質として働く高分子膜、2は前記高分子膜1の一方の面上に転写、印刷、塗布、射出等により付けられた触媒層3と多孔質の導電性カーボンシートを主成分とするガス拡散層4とから構成される燃料極、5は前記燃料極2の高分子膜1と反対側の面上に付けられた金属製セパレータ、6は前記金属製セパレータ5の表面上に形成された溝により、前記燃料極2を構成するガス拡散層4と金属製セパレータ5との間に形成された燃料を供給する流路、7、8は、前記のように、高分子膜1の一方の面上に設けられた燃料極2、金属製セパレータ5と同様、高分子膜1の他方の面上に順次設けられた触媒層9とガス拡散層10とからなる空気極と金属製セパレータ、11は前記金属製セパレータ8の表面上に形成された溝により、前記空気極7を構成するガス拡散層10と金属製セパレータ8との間に形成された酸素を供給する流路、12は前記高分子膜1上に積層して設けた燃料極2と金属製セパレータ5の積層端面において、燃料極2の積層のない金属製セパレータ5上に、高分子膜1に対向して設けられたガスケット(型枠)、13は、前記ガスケット(型枠)12と同様、前記高分子膜1上に積層して設けた空気極7と金属製セパレータ8の積層端面において、空気極7の積層のない金属製セパレータ8上に、高分子膜1に対向して設けられたガスケット(型枠)、14、15は前記ガスケット(型枠)12、13と高分子膜1の間に設けられたシール材である。
【0003】
上記構成の高分子電解質型燃料電池は、燃料極2に水素やメタノール等の燃料を、空気極7に酸素をそれぞれ流路6、11を通じて供給することにより、燃料は燃料極2の触媒層3によって水素イオンとなって前記高分子膜1内を移動し、空気極7の触媒層9の触媒反応により酸素と反応して水となり、この過程で空気極7から燃料極2へ電子が移動する。
【0004】
また、ガスケット(型枠)12、13とシール材14、15は、セル内部の燃料および酸素の外部への漏れを防止しているとともに、高分子膜1を中心とした燃料極2および空気極7よりなるMEAの内部位置関係を固定する役割を果たしている。
【0005】
その他、燃料極2および空気極7において集電体として働くガス拡散層4およびガス拡散層10の構造関係を工夫して電気的な効率を上げる手法は数多く考えられているが、MEAの強度を強化する手法としては高分子膜1を構成する電解質層にフェブリルを入れる等の材料的強化を図ることが一般的である。
【0006】
また、金属製セパレータ5、8は高分子膜1を中心とした燃料極2および空気極7よりなるMEAを接合して燃料電池を構成するとき、燃料極2に入る水素と空気極7に入る空気とが混じるのを防止する役割を果たしている。
【0007】
しかし、前記構成の高分子電解質型燃料電池においては、セル内の雰囲気は、電池稼働時、すなわち、水素および酸素の供給時には水素イオンと酸素との化学反応により80℃以上の高温になり、電池未稼働時、すなわち、水素および酸素の供給停止時には外気と同じ温度になり、その温度変化が大きく、また、MEAの水素イオンの交換を効率よく行うために水分管理が必要であり、電池稼働時にはMEAの乾燥を防ぐために、加湿した燃料および酸素を供給し、電池未稼働時には外気と同じ湿度になり、その湿度変化が大きい。
【0008】
そこで、MEAとしては、そのような大きな温度変化や湿度変化による膨張収縮に伴い発生する応力に耐え得ることが必要となる。
【0009】
上記温度変化および湿度変化が生じたときのMEAに働く力は、図9のMEAの膨張時における断面モデル図および図10のMEAの収縮時における断面モデル図のようになる。
【0010】
図9においては、高分子膜1を中心とした燃料極2および空気極7よりなるMEAが膨張した場合、MEAの内部位置関係がガスケット(型枠)12、13とシール材14、15等によって固定されているため、MEAの中央部から外側に向かって力が働き、逆に、MEAが収縮した場合、図10に示すように、MEAの外側から中央部に向かって力が働く。
【0011】
また、上記の膨張収縮を繰り返した場合、MEAの疲労や高温状況下のクリープ現象等による疲労により、前記図7の単セルの断面図において示すように、応力集中の起こり易いガスケット(型枠)12、13のガスケットエッジ部16、17と高分子膜1との接点や燃料および酸素の通過する流路6、11のセパレータエッジ部18、19とガス拡散層4、10との接点でMEAの割れもしくは電極の剥離等の不良(以下、破壊という)に至ることが多い。
【0012】
また、前記構成の高分子電解質型燃料電池において、金属製セパレータ5、8と燃料極2を構成するガス拡散層4、空気極7を構成するガス拡散層10との間に形成される燃料および酸素を供給する流路6、11を確保するために、金属製セパレータ5、8と燃料極2、空気極7間の接触面積が小さくなり、接触抵抗が大きくなるのを防止するため、金属製セパレータ5、8の燃料極2、空気極7に接触する突起部をジグザグ長にして接触面積を稼ぎ、接触抵抗の増大化を防ぐものが考えられているが、この場合は、金属製セパレータ5、8の燃料極2、空気極7に接触する突起部だけを燃料極2、空気極7の面方向にジグザグ形状にして両者の接触長を大きくしたものであり、前記MEA全体の膨張収縮に影響を与えるものではない(例えば、特許文献1参照)。
【0013】
【特許文献1】
特開平8−130023号公報(第4頁[0036]、第9図)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、従来の高分子電解質型燃料電池においては、セル内の雰囲気が電池稼働時と電池未稼働時とで、温度変化および湿度変化が大きく、MEAの膨張収縮が大きくなるために、MEAの応力集中箇所に生じるMEAの割れもしくは電極の破壊により、電池の効率が低下したり、電池として全く機能しなくなるという問題を有していた。
【0015】
本発明は上記の課題を解決するもので、電池の稼働時と未稼働時とで、セル内の温度および湿度が大きく変化してもその影響を受けない高分子電解質型燃料電池を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、電池稼働時と電池未稼働時との間に発生するセル内の大きな温度変化や湿度変化によるMEAの面方向への膨張収縮を吸収するように、高分子膜の一方の面上に燃料極を、他方の面上に空気極をそれぞれ積層して構成したMEA上に、表面上に溝の形成された金属製セパレータを積層して、前記燃料極および空気極と金属製セパレータとの間に燃料および酸素を供給する流路を形成した高分子電解質型燃料電池において、MEAの燃料極、高分子膜、空気極の全ての層にわたって、積層面と垂直方向に凹凸を有するエンボス形状を規則的に形成し、そのエンボス形状でMEAの面方向への膨張収縮を吸収する高分子電解質型燃料電池であり、温度変化や湿度変化によるMEAの面方向への膨張収縮が吸収されることにより、MEAの面方向への膨張収縮に基づくMEAの応力集中箇所に生じるMEAの割れもしくは電極の破壊がなくなり、電池の効率低下や電池機能の停止ということがなくなるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、高分子膜の一方の面上に燃料極を、他方の面上に空気極をそれぞれ積層して構成したMEA上に、表面上に溝の形成された金属製セパレータを積層して、前記燃料極および空気極と金属製セパレータとの間に燃料および酸素を供給する流路を形成した高分子電解質型燃料電池において、MEAの燃料極、高分子膜、空気極の全ての層にわたって、積層面と垂直方向に凹凸を有するエンボス形状を規則的に形成し、そのエンボス形状でMEAの面方向への膨張収縮を吸収する高分子電解質型燃料電池であり、MEAの燃料極、高分子膜、空気極の全ての層にわたって、積層面と垂直方向に凹凸を有するエンボス形状を規則的に形成することにより、温度変化や湿度変化によるMEAの面方向への膨張収縮が吸収されるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項2に記載の発明は、高分子膜の一方の面上に燃料極を、他方の面上に空気極をそれぞれ積層して構成したMEA上に、表面上に溝の形成された金属製セパレータを積層して、前記燃料極および空気極と金属製セパレータとの間に燃料および酸素を供給する流路を形成した高分子電解質型燃料電池において、MEAの燃料極、高分子膜、空気極の全ての層にわたって、積層面と垂直方向に波を打つ蛇腹形状を形状を規則的に形成し、その蛇腹形状でMEAの面方向への膨張収縮を吸収する高分子電解質型燃料電池であり、MEAの燃料極、高分子膜、空気極の全ての層にわたって、積層面と垂直方向に波を打つ蛇腹形状を規則的に形成することにより、温度変化や湿度変化によるMEAの面方向への膨張収縮が吸収されるという作用を有する。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、前記図7に示す高分子電解質型燃料電池の一般的な従来の単セルにおけるMEAを抜き出して、本発明を適用した実施の形態1におけるMEAの概念斜視図、図2(a)は図1の一部拡大斜視図、図2(b)は図1のA−A線における一部拡大断面図であり、実施の形態1におけるMEAの構造が一般的な従来例を示す図7、図8の高分子電解質型燃料電池におけるMEAの構造と異なるところは、一般的な従来例を示す図7、図8においては、MEAを構成する燃料極2、高分子膜1、空気極7の各層が何の処理もされずに、フラットな状態で積層されているのに対し、本実施の形態1における高分子電解質型燃料電池を示す図1、図2においては、触媒層20およびガス拡散層21よりなる燃料極22と、高分子膜23と、触媒層24およびガス拡散層25よりなる空気極26の各層が重なって構成されたMEAの面上の同一部分において、MEAの燃料極22、高分子膜23、空気極26の全ての層にわたって、積層面と垂直方向に凹凸を有するエンボス形状27を規則的に形成し、そのエンボス形状27でMEAの面方向への膨張収縮を吸収する点であり、その他は一般的な従来例を示す図7、図8と同じである。
【0021】
上記構成の実施の形態1における高分子電解質型燃料電池によれば、電池稼働時と電池未稼働時との間に発生するセル内の大きな温度変化や湿度変化によるMEAの膨張収縮が、触媒層20およびガス拡散層21よりなる燃料極22と、高分子膜23と、触媒層24およびガス拡散層25よりなる空気極26の各層が重なって構成されたMEAの面上の同一部分に、燃料極22と高分子膜23と空気極26の3層にまたがって形成された三次元的に規則性を持つエンボス形状27により吸収され、前記図7において示したMEAの膨張収縮に基づくMEAの応力集中箇所、すなわち、ガスケット(型枠)12、13のガスケットエッジ部16、17と高分子膜1との接点や燃料および酸素の通過する流路6、11のセパレータエッジ部18、19とガス拡散層4、10との接点に生じるMEAの割れもしくは電極の破壊がなくなり、電池の効率低下や電池機能の停止ということがなくなるという効果が得られる。
【0022】
上記効果を示す実験結果を表わしたのが、実施の形態1における高分子電解質型燃料電池と従来の高分子電解質型燃料電池の水素および酸素の供給、停止の繰り返し回数、すなわち、温度変化および湿度変化の回数に対する耐久性を比較するための、水素および酸素の供給、停止の繰り返し回数−電圧関係図である図3であり、図3は、高分子電解質型燃料電池の面積25cmの単セルに、作動温度100℃、常圧下で加湿した水素および酸素の供給、停止を1000回繰り返して行い、その繰り返し回数と電流密度0.3A時の単セル電圧Vの関係を横軸と縦軸にとった図面である。
【0023】
図3中、丸印〇のプロットは図7、図8に示すMEAを構成する燃料極2、高分子膜1、空気極7の各層がその面上に何も処理をせずに積層されている従来の高分子電解質型燃料電池の場合であり、白抜き△印のプロットは、図1、図2に示すMEAを構成する燃料極22、高分子膜23、空気極26の各層が重なった面上に三次元的に規則性を持たせた大きさ3mmのエンボス形状27を1000個形成した実施の形態1における高分子電解質型燃料電池の場合であり、四角印□のプロットは、図5のMEAの断面図に示すように、MEAの高分子膜28の両面上に形成した燃料極29および空気極30を非規則的な空隙率50%のポーラス形状31にした高分子電解質型燃料電池の場合である。白抜き△印で示す実施の形態1における高分子電解質型燃料電池の場合は水素および酸素の供給、停止の繰り返し回数の増加とともに単セル電圧Vの低下は見られるものの、繰り返し回数1000回においても単セル電圧Vが0.4〜0.5Vを維持しているのに対し、丸印〇で示す従来の高分子電解質型燃料電池の場合は繰り返し回数400回程度で、MEAの膨張収縮に基づくMEAの応力集中箇所、すなわち、ガスケット(型枠)12、13のガスケットエッジ部16、17と高分子膜1との接点や燃料および酸素の通過する流路6、11のセパレータエッジ部18、19とガス拡散層4、10との接点においてMEAに破壊が発生し、急激に電圧低下をきたし、電池としての使用に耐えられなくなり、四角印□で示す高分子電解質型燃料電池の場合は繰り返し回数300回程度で、燃料極29および空気極30をポーラス形状31にしたMEAでクロスリークが発生して短絡に至り、急激に電圧低下をきたし、電池としての使用に耐えられなくなった。
【0024】
また、前記図3において説明した丸印〇、白抜き△印、四角印□の3種類の単セルに引張試験を実施し、その結果を示したのが図4であり、横軸に単セルの伸びを、縦軸に単セルに掛かる荷重をプロットしている。
【0025】
図4から分かるように、白抜き△印で示す実施の形態1における高分子電解質型燃料電池の場合は35gfの荷重に対し、30mmの変位を示すのに対し、丸印〇で示す従来の高分子電解質型燃料電池の場合は35gfの荷重に対し、20mmの変位、四角印□で示す高分子電解質型燃料電池の場合は25gfの荷重に対し、10mmの変位と引張強度が弱い。
【0026】
なお、実施の形態1においてMEA面上に形成された三次元的に規則性のあるエンボス形状27の凸部と凹部は燃料および酸素を供給する流路6、11の1本につき、1cm当たり2個以上有ることが望ましい。
【0027】
また、前記図5に示す燃料極29および空気極30をポーラス形状31にした高分子電解質型燃料電池のMEAの破壊、引張強度等を調べたのは、燃料極29および空気極30をポーラス形状31にすることが、実施の形態1におけるエンボス形状27と同様、MEAの表面積を拡げ、MEAの膨張収縮が吸収できることになると考えられるので、使用可能かどうかを調べるためである。
【0028】
しかしながら、上記試験により、図5に示すMEAは図3、図4における黒△印で示すように、破壊、引張強度等において、実施の形態1におけるMEAよりも劣ることが分かった。
【0029】
(実施の形態2)
図6は、前記図7に示す高分子電解質型燃料電池の一般的な従来の単セルにおけるMEAを抜き出して、本発明を適用した実施の形態2におけるMEAの一部拡大断面図であり、前記実施の形態1においては、触媒層20およびガス拡散層21よりなる燃料極22と、高分子膜23と、触媒層24およびガス拡散層25よりなる空気極26の各層が重なって構成されたMEAの面上に三次元的に規則性を持たせたエンボス形状27を形成しているのに対し、実施の形態2における高分子電解質型燃料電池においては、触媒層32およびガス拡散層33よりなる燃料極34と、高分子膜35と、触媒層36およびガス拡散層37よりなる空気極38の各層が重なって構成されたMEAの面上の同一部分において、積層面と垂直方向に波を打つ蛇腹形状39を燃料極34と高分子膜35と空気極38の3層にまたがって三次元的に規則性を持ち、かつ、前記図7における燃料および酸素を供給する流路6、11に対して斜め方向に形成した点であり、その他は一般的な従来例を示す図7、図8と同じである。
【0030】
上記構成の実施の形態2における高分子電解質型燃料電池によれば、電池稼働時と電池未稼働時との間に発生するセル内の大きな温度変化や湿度変化によるMEAの膨張収縮が、燃料極34と高分子膜35と空気極38の3層にまたがって三次元的に規則性を持ち、かつ、燃料および酸素を供給する流路6、11に対して斜め方向に形成した蛇腹形状39により吸収され、前記図7において示したMEAの膨張収縮に基づくMEAの応力集中箇所、すなわち、ガスケット(型枠)12、13のガスケットエッジ部16、17と高分子膜1との接点や燃料および酸素の通過する流路6、11のセパレータエッジ部18、19とガス拡散層4、10との接点に生じるMEAの割れもしくは電極の破壊がなくなり、電池の効率低下や電池機能の停止ということがなくなるという効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明の高分子電解質型燃料電池によれば、電池稼働時と電池未稼働時との間に発生するセル内の温度変化や湿度変化によるMEAの膨張収縮が吸収され、MEAの膨張収縮に基づくMEAの応力集中箇所に生じるMEAの割れもしくは電極の破壊がなくなり、電池の効率低下や電池機能の停止ということがなくなるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における高分子電解質型燃料電池のMEAの概念斜視図
【図2】(a)図1の一部拡大斜視図
(b)図1のA−A線における一部拡大断面図
【図3】本発明の本実施の形態1における高分子電解質型燃料電池と従来の高分子電解質型燃料電池の水素および酸素の供給、停止の繰り返し回数−電圧関係図
【図4】本発明の本実施の形態1における高分子電解質型燃料電池と従来の高分子電解質型燃料電池の引張試験における荷重−変位関係図
【図5】燃料極および空気極をポーラス形状にした高分子電解質型燃料電池のMEAの断面図
【図6】本発明の実施の形態2におけるMEAの一部拡大断面図
【図7】高分子電解質型燃料電池の一般的な従来の単セルの断面図
【図8】図7の高分子電解質型燃料電池の単セルにおけるMEAの拡大斜視図
【図9】一般的な高分子電解質型燃料電池の膨張時のMEAの断面モデル図
【図10】一般的な高分子電解質型燃料電池の収縮時のMEAの断面モデル図
【符号の説明】
1,23,28,35 高分子膜
2,22,29,34 燃料極
3,9,20,24,32,36 触媒層
4,10,21,25,33,37 ガス拡散層
5,8 金属製セパレータ
6,11 流路
7,26,30,38 空気極
12,13 ガスケット(型枠)
14,15 シール材
16,17 ガスケットエッジ部
18,19 セパレータエッジ部
27 エンボス形状
31 ポーラス形状
39 蛇腹形状

Claims (2)

  1. 高分子膜の一方の面上に燃料極を、他方の面上に空気極をそれぞれ積層して構成した膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly、以下、MEAという)上に、表面上に溝の形成された金属製セパレータを積層して、前記燃料極および空気極と金属製セパレータとの間に燃料および酸素を供給する流路を形成した高分子電解質型燃料電池において、MEAの燃料極、高分子膜、空気極の全ての層にわたって、積層面と垂直方向に凹凸を有するエンボス形状を規則的に形成し、そのエンボス形状でMEAの面方向への膨張収縮を吸収する高分子電解質型燃料電池。
  2. 高分子膜の一方の面上に燃料極を、他方の面上に空気極をそれぞれ積層して構成したMEA上に、表面上に溝の形成された金属製セパレータを積層して、前記燃料極および空気極と金属製セパレータとの間に燃料および酸素を供給する流路を形成した高分子電解質型燃料電池において、MEAの燃料極、高分子膜、空気極の全ての層にわたって、積層面と垂直方向に波を打つ蛇腹形状を規則的に形成し、その蛇腹形状でMEAの面方向への膨張収縮を吸収する高分子電解質型燃料電池。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008103073A1 (ru) * 2007-02-22 2008-08-28 Obschestvo S Ogranichennoi Otvetstvennost'yu 'natsional'naya Innovatsionnaya Kompaniya 'novye Energeticheskie Proekty' Мембранно -электродный блок (мэб) для топливного элемента и способ его изготовления (варианты)
CN106033819A (zh) * 2015-03-10 2016-10-19 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 一种平板型电极支撑的陶瓷电解质电池及其制备方法

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