JP2004138825A - レーザ発光装置及び写真処理装置 - Google Patents

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Masakazu Yokoo
横尾 雅一
Tomoyuki Ishii
石井 智之
Kozo Mano
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
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Abstract

【課題】光ファイバと光導波路型SHG素子間で、レーザ光の高い伝達効率を実現する。
【解決手段】所定波長のレーザ光を発生する半導体レーザ素子1063と、半導体レーザ素子1063から射出されたレーザ光を用いてそのレーザ光の第2高調波を生成する光導波路型SHG素子1066と、レーザ光源1063の射出側端部と光導波路型SHG素子1066の入射側端部との間に介設された光ファイバ106aとを備え、光ファイバ106aの光導波路型SHG素子1066側の端部と光導波路型SHG素子1066の入射側端部との間隔を使用レーザ光の波長の1/4〜1/2とした。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定波長のレーザ光を射出する半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子から射出され、光導波路に入射されるレーザ光の第2高調波を生成する光導波路型SHG素子とを備えるレーザ発光装置、及びレーザ発光装置を用いた写真処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、写真フィルムに写されたコマ画像をイメージスキャナで読み取って得られた画像データや、撮像素子を備えたデジタルカメラで撮像し、ICカード(メモリカード)に保存された画像データを感光材に転写するレーザ露光装置が知られている。このレーザ露光装置は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色のレーザ光を発生し、特定方向に射出するレーザ発生部と、レーザ発生部からのR、G、B各色のレーザ光をR、G、B各色の画像データのレベルに対応させて変調するレーザ強度変調素子と、変調されたレーザ光を感光材面上で走査するポリゴンミラーを含む光学系とを備える。そして、レーザ露光装置によるレーザ光の走査方向と交差する方向に感光材を定速搬送することで、感光材面上に2次元のカラー画像を形成している。
【0003】
レーザ露光装置のうち、G、B色用のレーザ露光装置、例えばG色用の場合、半導体レーザ素子から射出される波長1060nmのレーザ光からそのレーザ光の第2高調波を生成する光導波路型SHG素子を採用し、この光導波路型SHG素子を通過した第2高調波のレーザ光をG色用の露光光源とすることでG色のレーザ光を得、また同様な構成でB色用のレーザ光を得ている。
【0004】
ところで、光導波路型SHG素子に形成された光導波路のサイズは、長さは10mm程度を有する一方、幅は4μm程度、厚み(高さ)は2μm程度のものが一般的であって極めて小型であることから、半導体レーザ素子の射出端と光導波路型SHG素子の入射端との位置を正確に一致させることは容易ではない。また、半導体レーザ素子と光導波路型SHG素子とは固有の温度特性を有することから、両者を一体的に配設する構成は温度調整、管理の点で容易ではない。そこで、出願人は、半導体レーザ素子と光導波路型SHG素子とを光ファイバで結合する技術を提案した(特願2002−011322)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−011322号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、半導体レーザ素子と光導波路型SHG素子との間にレーザ光の光路となる所定長の光ファイバを介設することで、半導体レーザ素子と光ファイバとの端部の位置調整が容易になると共に、半導体レーザ素子及び光導波路型SHG素子を適正温度に調整することを可能とした。
【0007】
半導体レーザ素子及び光導波路型SHG素子と光ファイバとの結合は連結構造にすることが接続作業の容易さ、特に出力端と入力端との位置合わせの点で好ましく、レーザ光の伝達効率に関しても、両者端面の位置合わせに注意を払っている程度であった。しかしながら、特に光導波路型SHG素子の構造上、光ファイバとの直結は必ずしも最高の伝達効率を実現しているかどうかは不明であった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、光ファイバと光導波路型SHG素子との接続間隔を所定寸法に規定することで、光ファイバと光導波路型SHG素子間で、レーザ光の高い伝達効率を実現するレーザ発光装置及び写真処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のレーザ発光装置は、所定波長のレーザ光を射出する半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子から射出され、光導波路に入射されるレーザ光の第2高調波を生成する光導波路型SHG素子とを備えるレーザ発光装置において、前記半導体レーザ素子の射出端部と前記光導波路型SHG素子の入射端部との間に介設された所定長を有する光ファイバを備え、前記光ファイバは、その出力端と前記光導波路型SHG素子の入射端部との間隔が前記所定波長の1/4〜1/2であることを特徴とする。
【0010】
上記の構成によれば、半導体レーザ素子によって、所定波長のレーザ光が発生され、光導波路型SHG素子によって、半導体レーザ素子から射出されたレーザ光を用いてそのレーザ光の第2高調波が生成される。ここで、光ファイバが半導体レーザ素子の射出側端部と光導波路型SHG素子の入射側端部との間に介設されているため、この光ファイバによって、半導体レーザ素子からのレーザ光が光導波路型SHG素子に伝送される。加えて、光ファイバの光導波路型SHG素子側の端部と光導波路型SHG素子の入射側端部との距離が半導体レーザ素子から射出されたレーザ光の波長の1/4〜1/2であるため、伝送損失が低減され、光導波路型SHG素子から高効率にレーザ光が射出される。
【0011】
ここで、光ファイバの光導波路型SHG素子側の端部と光導波路型SHG素子の入射側端部との距離が半導体レーザ素子から射出されたレーザ光の波長の1/4〜1/2である場合に伝送損失が低減されることは、後述するように実験によって確認されている。
【0012】
請求項2に記載のレーザ発光装置は、前記光ファイバが、シングルモード光ファイバであることを特徴としている。上記の構成によれば、光ファイバが、シングルモード光ファイバであるため、半導体レーザ素子から射出されたレーザ光が効率的に伝送される。
【0013】
請求項3に記載のレーザ発光装置は、前記半導体レーザ素子の射出側端部と前記光ファイバの前記半導体レーザ素子側の端部との間に、レーザ光を集光するレンズを介設したことを特徴としている。上記の構成によれば、半導体レーザ素子の射出側端部と光ファイバの半導体レーザ素子側の端部との間に、レーザ光を集光するレンズが介設されているため、半導体レーザ素子から射出されたレーザ光が効率的に伝送される。
【0014】
請求項4に記載の写真処理装置は、感光材を収納する感光材収納部と、請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ発光装置を有し、前記感光材収納部から搬出された感光材に画像の露光を行なうレーザ光走査装置と、このレーザ光走査装置で露光された感光材面上の画像を顕在化する現像部とを備えたことを特徴としている。
【0015】
上記の構成によれば、レーザ光走査装置が、請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ発光装置を有しているため、高効率にレーザ光が射出されるレーザ発光装置を有するレーザ光走査装置及び写真処理装置が実現される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るレーザ発光装置が適用される写真処理装置の一構成例を示す外観斜視図である。写真処理装置1はフィルム(ネガ、ポジ)からイメージスキャナで読み取られた画像データや、デジタルカメラで撮影された画像データ、パソコンで作成された画像データを感光材(印画紙)に露光するレーザ光走査装置100と、ロール状に巻回された印画紙をレーザ光走査装置100に向けて送り出し可能に収納する感光材収納部200と、露光後の印画紙を現像、漂白定着及び安定処理する現像部300、安定処理された印画紙を乾燥する乾燥部400、及びこれら部材間に亘る印画紙搬送系(図略)等から構成されている。
【0017】
図2は、レーザ光走査装置100の構造を説明する斜視図である。なお、図2では、筐体102の上部を省略して図示しているが、筐体102は暗室構造にされると共に塵が入り込みを防止するべく密閉構造とされている。筐体102内の所定位置には、それぞれビーム状のレーザ光を射出する3個のレーザ光源104、106、108(レーザ発光装置)が配設されている。レーザ光源104は、例えば波長685nmのR(赤)色のレーザ光を発生する半導体レーザ素子(LD)1041を備えている。レーザ光源106は、例えば波長1060nmのレーザ光を発生するレーザ発光ユニット1061と、レーザ発光ユニット1061から射出されたレーザ光を、その第2高調波である波長530nmのG(緑)色のレーザ光に変換して出力するSHG(Second Harmonic Generation)ユニット1062とを備えている。同様に、レーザ光源108は、例えば波長946nmのレーザ光を発生するレーザ発光ユニット1081と、レーザ発光ユニット1081から射出されたレーザ光を、その第2高調波である波長473nmのB(青)のレーザ光に変換して出力するSHGユニット1082とを備えている。
【0018】
レーザ光源104、106、108のレーザ射出側には、コリメータレンズ110、レーザ強度変調部材として機能する音響光学変調素子(Acousto−Optic Modulator;以下、AOMという)112、レーザ整形開口114、ミラー116が順に配置されており、該ミラー116の反射側には、球面レンズ118、シリンドリカルレンズ120及びポリゴンミラー122が順に配置されている。
【0019】
ポリゴンミラー122の反射側には、fθレンズ124、シリンドリカルレンズ126、ミラー128,130が順に配置されている。そして、矢印C方向から搬送されてきた印画紙2はミラー130で反射されたR、G、Bのレーザ光に照射され、画像が露光される。なお、前記レーザ整形開口114からミラー130までの部材によって光学系が構成されている。
【0020】
AOM112は、超音波光学効果の作用によって入射レーザ光に対して回折を生じさせることで出力強度を変更可能にする音響光学媒質を内蔵するもので、レーザ光源104、106、108からのレーザ光の光軸上に音響光学媒質の位置を一致させるべく筐体102の所定位置にそれぞれ配置されるとともに、それぞれAOMドライバ(図略)に接続されている。図略の画像メモリから処理対象の画像データ(R、G、B各色の濃度データ)がAOMドライバを介して各AOM112に入力されると、AOM112の音響光学媒質はAOMドライバの出力に応じた超音波光学効果が作用して回折が生じ、AOM112に入射されたレーザ光を濃度データに応じた強度に変換(光変調)する。
【0021】
つぎに、上記の構成のレーザ光走査装置の動作について説明する。レーザ光源104から射出されたレーザ光はコリメータレンズ110を介してAOM112に入射する。画像データのR、G、B各色の濃度データに応じた信号がAOM112に入力されることで、AOM112に入射したレーザビームが画像の濃度に対応した強度に変調されて出力される。AOM112から出力されたレーザ光は、矢印の向きに一定速度で回転するポリゴンミラー122によって主走査方向に走査された後、印画紙2に照射される。印画紙2は、主走査方向と直交する矢印Cの向きに図略の印画紙搬送系により搬送され、これによって印画紙2上に2次元のカラー画像が形成される。
【0022】
<第1実施形態>
図3は、第1実施形態のレーザ光源106、108の外観斜視図を示している。図4(a)は図3の側面図を示し、(b)は図3の上面図を示している。以下、レーザ光源106、108は同一構成を有しているため、レーザ光源106のみ説明する。レーザ光源106は、直方体状の筐体(図略)によって覆われており、筐体の内部には、半導体レーザ素子1063を含むレーザ発光ユニット1061と、レーザ発光ユニット1061の射出側に配設されたSHGユニット1062とを備えている。レーザ発光ユニット1061は、半導体レーザ素子1063の温度調整が可能な部材、例えばペルチェ素子により構成され、筐体の底面に取り付けられた略直方体形状のベース部材1064と、ベース部材1064の上面に取り付けられ、半導体レーザ素子1063を支持するレーザ支持部材1065とを備え、半導体レーザ素子1063は、レーザ支持部材1065のほぼ中心部に一部が露出するように埋設されている。
【0023】
SHGユニット1062は、光導波路型SHG素子1066の温度調整が可能な部材、例えばペルチェ素子により構成され、筐体の底面に取り付けられた略直方体状のベース部材1067と、ベース部材1067の上面に取り付けられたSHG支持部材1068とを備えており、光導波路型SHG素子1066は、SHG支持部材1068の上面に取り付けられている。半導体レーザ素子1063と光導波路型SHG素子1066とは所定長を有する光ファイバ106aを介して所定距離d離間して配設され、光導波路型SHG素子1066の導波路を通過したレーザビームはその波長が1/2とされて射出される。
【0024】
半導体レーザ素子1063は、例えば二重へテロ構造を有する、AlGaAsレーザあるいはInGaAsPレーザなどのレーザダイオードが用いられ、所定波長、例えば946nmのレーザビームを射出する。また、半導体レーザ素子1083は、半導体レーザ素子1063と同一構成を有し、所定波長、例えば946nmのレーザ光を射出する。
【0025】
光導波路型SHG素子1066は、LiNbOからなり、分極反転層がレーザ光の進行方向に向かって周期的に配列形成された構造を有している。光導波路型SHG素子1066の上面であって、分極反転層の配列方向と直交する方向には、レーザ光を透過するための導波路1069が形成されている。半導体レーザ素子1063から射出された波長が1060nmのレーザ光は、光導波路型SHG素子1066を通過すると、波長が1/2である530nmの緑色のレーザ光に変換される。また、半導体レーザ素子1083から射出された波長946nmのレーザ光は、光導波路型SHG素子1086を通過すると、波長が1/2である473nmの青色のレーザ光に変換される。
【0026】
光ファイバ106aは、所定波長の光のみを透過させる単一モード(シングルモード)光ファイバである。
【0027】
図5は、第1実施形態に係るレーザ発光装置を用いて行った効果確認のための実験結果を示すグラフであり、縦軸は光ファイバ106aから出力されるレーザ光の強度を所定強度のレーザ光に対する相対値で表した出力レベルWを示し、横軸は光ファイバ106aの出力端面P2と光導波路型SHG素子1066の入射端面P1との(隙間)間隔dを示している。なお、λは光導波路型SHG素子1066から出力されるレーザ光の波長を示す。
【0028】
光導波路型SHG素子1066から出力されるレーザ光の出力レベルWは、半導体レーザ素子1063から射出されるレーザ光の波長をλとすると、距離dが、λ/4(μm)〜λ/2(μm)の範囲において、値2.5を示しており、最も強い強度を示し、λ/2(μm)以上になると、出力レベルWが周期的に変動し、そのピークはいずれも値2.5よりも低く、かつ、距離dが増大するにつれて漸減する傾向にある。また、距離dが、λ/4(μm)よりも小さい範囲では、レーザ光の出力レベルWは、値2.1付近をほぼ横ばいに変化している。レーザ光の出力レベルWがこのような特性を示すのは、光導波路型SHG素子1066の端面P1での境界反射により反射し、戻ってきた光の内、光ファイバ106aの端面P2で再反射した光が、P1〜P2間距離の2倍の伝搬路によって、光導波路型SHG素子1066から出力する本来の光と位相が合致すれば強め合い、伝搬路が変化するに従って、位相がずれ、強め合う成分が減少する。一方、位相が反転する伝搬路長になったときは、弱め合う。従って、出力強度は、波長ベースで周期性を有する。P1とP2との間隔が狭いほど、光ファイバ106aから光導波路型SHG素子1066に進入する光量が多いことから、1/2から1/4までは出力レベルは1/2に対して、トータル的にはさほど減少しない。それより近づくと、位相ずれの方の影響も強くなり、値2.1当たりで落ち着く。一方、間隔が1/2より大きくなると、その分、光ファイバ106aから光導波路型SHG素子1066に進入せず、漏れる光が増大することから、漸減する。
【0029】
本レーザ発行装置では、P1〜P2間の距離dがλ/4〜λ/2の範囲内のいずれかの値をとるように設定している。そのため、光導波路型SHG素子1066からは強度が高いレーザ光が射出されることとなる。なお、光導波路型SHG素子1066は、SHG支持部材1068に対してレーザ光の射出方向に対して前後にスライド可能に取り付けられているため、例えばマイクロメータ等を用いて、P1〜P2間の距離dを調節することができる。
【0030】
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係るレーザ発光装置を示した図である。第2実施形態のレーザ発光装置は、半導体レーザ素子1063の射出側端部と光ファイバ106aの半導体レーザ素子1063側の端部との間に、レーザ光を集光するレンズ106cが、そのレンズ面がレーザ光の進行方向と直交するように介設されて構成された構成を有している。レンズ106cは、両面が凸状のレンズである。半導体レーザ素子1063から射出されたレーザ光は、レンズ106cによって集光されて光導波路型SHG素子1066に導かれる。そのため、レーザ光の伝送効率が向上することとなる。
【0031】
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態に係るレーザ発光装置の主要部分を示した模式図である。第3実施形態のレーザ発光装置は、第1実施形態のレーザ発光装置において、光ファイバ106aに代えて、ファイバーグレーティング106dを配設した構成を有している。ファイバーグレーティング106dは、光ファイバのコアに周期的な屈折率変調を形成したもので、特定波長の光のみを透過する光フィルターとして機能する。本実施形態では、ファイバーグレーティング106dは、波長が1060nmのレーザ光のみを透過させ、それ以外の波長成分を有するレーザ光の透過を抑制する。また、ファイバーグレーティング108dは、946nmのレーザ光のみを透過させ、それ以外の波長成分のレーザ光の透過を抑制する。また、本実施形態に係るレーザ発光装置においても、ファイバーグレーティング106dと、光導波路型SHG素子1066との距離dをλ/4〜λ/2の範囲に設定している。そのため、光導波路型SHG素子1066から強度の高いレーザ光が射出されることとなる。
【0032】
半導体レーザ素子1063から射出された波長1060nmのレーザ光には、波長1060nm以外の波長成分を有するレーザ光が含まれていないとは限らない。そのため、このレーザ光を用いて印画紙Pを露光すると、印画紙Pは、530nm以外の波長成分のレーザ光にも強く感光してしまい、画質の低下を招くおそれがある。そこで、本実施形態のレーザ発光装置では、ファイバーグレーティング106dを配設し、波長1060nm以外の波長成分のレーザ光の透過を抑制して、不要な波長成分のレーザ光による印画紙Pの露光を防ぎ、画質の向上を図っている。
【0033】
図8は、第3実施形態に係るレーザ発光装置の効果を確認するために行った実験結果を示したグラフであり、縦軸はファイバーグレーティング106dから射出されるレーザ光の強度Wを示し、横軸は波長を示している。図7中、点線で示す曲線G1は、ファイバーグレーティング106dを介設しない場合を示し、実線で示す曲線G2は、ファイバーグレーティング106dを介設した場合を示している。図8に示すように、ファイバーグレーティング106dを介設することにより、波長が1060nmのレーザ光のみが透過され、それ以外の波長成分のレーザ光の透過が抑制されていることが分かる。
【0034】
<第4実施形態>
図9は、レーザ発光装置の第4実施形態を示した模式図である。第4実施形態のレーザ発光装置は、第3実施形態のレーザ発光装置において、半導体レーザ素子1063の射出側とファイバーグレーティング106dとの間にレンズ106cを介設した構成を有している。この構成によれば、半導体レーザ素子1063から射出されたレーザ光は、レンズ106cにより集光された後、ファイバーグレーティング106dにより、1060nmの波長成分のレーザ光のみが透過される。そのため、波長が1060nmのレーザ光が高効率で伝送されることとなる。
【0035】
なお、本発明は以下の形態をとることができる。
【0036】
(1)本実施形態においては、レーザ光源104は半導体レーザ素子1041だけで構成しているが、半導体レーザ素子及び光導波路型SHG素子の両方で構成することも可能である。また、レーザ光源106,108は半導体レーザ素子及び光導波路型SHG素子の両方で構成しているが、半導体レーザ素子だけで構成することも可能である。
【0037】
(2)本実施形態においては、レーザ光走査装置100を写真処理装置1に適用したものを例示したが、これに限定されるものではなく、例えば複写機、医療用のCTスキャナーからの画像形成に適用することも可能である。
【0038】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、光ファイバの光導波路型SHG素子側の端部と光導波路型SHG素子の入射側端部との距離が半導体レーザ素子から射出されたレーザ光の波長の1/4〜1/2であるため、伝送損失が低減され、光導波路型SHG素子から高効率にレーザ光を射出することができる。
【0039】
請求項2記載の発明によれば、半導体レーザ素子から射出されたレーザ光を効率的に伝送することができる。
【0040】
請求項3記載の発明によれば、半導体レーザ素子から射出されたレーザ光を効率よく伝送することができる。
【0041】
請求項4記載の発明によれば、高効率のレーザ光が射出されるレーザ発光装置を有するレーザ光走査装置及び写真処理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ発光装置が用いられる写真処理装置の一構成例を示す図である。
【図2】レーザ光走査装置の構造を説明する斜視図である。
【図3】レーザ発光装置の全体斜視図を示した図である。
【図4】第1実施形態に係るレーザ発光装置の主要部分を示した図である。
【図5】第1実施形態に係るレーザ発光装置の効果を示したグラフである。
【図6】第2実施形態に係るレーザ発光装置の主要部分を示した図である。
【図7】第3実施形態に係るレーザ発光装置の主要部分を示した図である。
【図8】第3実施形態のレーザ発光装置の効果を示したグラフである。
【図9】第4実施形態にかかるレーザ発光装置の主要部分を示した図である。
【符号の説明】
1 写真処理装置
2 感光材(印画紙)
100 レーザ光走査装置
104 レーザ光源
1041 1063 1083 半導体レーザ素子
1066 1086 光導波路型SHG素子
106a 108a 光ファイバ
1069 1089 導波路
106b 108b ファイバーグレーティング
106c 108c レンズ
200 感光材収納部
300 現像部

Claims (4)

  1. 所定波長のレーザ光を射出する半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子から射出され、光導波路に入射されるレーザ光の第2高調波を生成する光導波路型SHG素子とを備えるレーザ発光装置において、前記半導体レーザ素子の射出端部と前記光導波路型SHG素子の入射端部との間に介設された所定長を有する光ファイバを備え、前記光ファイバは、その出力端と前記光導波路型SHG素子の入射端部との間隔が前記所定波長の1/4〜1/2であることを特徴とするレーザ発光装置。
  2. 前記光ファイバは、シングルモード光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ発光装置。
  3. 前記半導体レーザ素子と前記光ファイバとの間に、レーザ光を集光するレンズが介設されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ発光装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ発光装置からのレーザ光を画像データで光変調し、所定方向に走査させるレーザ露光装置と、レーザ光の走査上で該走査方向と交差する方向に感光材を搬送する搬送手段とを備えたことを特徴とする写真処理装置。
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