JP2004012828A - レーザ露光装置 - Google Patents

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Atsushi Hirooka
廣岡 淳
Akihiko Toki
土岐 明彦
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Abstract

【課題】光学部材の温度変化に起因して光学部材の特性が変化することによって、走査露光によって形成される画像の品質が低下するのを抑制する。
【解決手段】レーザ光源70B、70G、70Rからそれぞれ出射され、画像データに基づいて変調された3つのレーザビームが通過させられるfθレンズ76およびカバーガラス77の光路の周囲を取り囲むように熱線80、81を配置する。そして、fθレンズ76およびカバーガラス77の光路の温度が、所定温度範囲を外れて低くなった場合には、熱線80、81の電源状態を所定時間だけオン状態にすることによって、所定温度範囲内に維持されるようにする。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームを利用して画像の走査露光を行うレーザ露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
写真処理装置には、印画紙や感光ドラムなどの感光媒体に対してレーザビームを走査露光を行うレーザ露光装置が備えられているのが一般的である。ここで、レーザ露光装置には、所定の波長のレーザビームを出射するレーザ光源と、各レーザ光源に対応するように配置された回折格子型の音響光学変調器(以下、「AOM(acousto optic modulator)」と称する)などの変調器および変調器で画像データに基づいて変調されたレーザビームをビーム成形する少なくとも1つのレンズと、変調器およびレンズを通過したレーザビームを用いて感光媒体に対して走査露光を行うポリゴンミラーと、ポリゴンミラーで反射されたレーザビームを感光媒体上に結像させるfθレンズとを備えているものがある。
【0003】
また、かかるレーザ露光装置では、レーザ光源およびポリゴンミラーなどは、塵埃がレーザビームの光路を遮ることによる画質劣化を防止するためにハウジング内に収納されていることが多く、ハウジングのレーザビームが外部に向かって出射される部分にはカバーガラスが設けられていることがある。
【0004】
従って、かかるレーザ露光装置では、3つのレーザ光源からそれぞれ出射されたレーザビームは、AOMに入射して画像データに基づいてそれぞれ変調され、そしてレンズを通過した後で、共通のポリゴンミラー、fθレンズおよびカバーガラスを経て感光媒体上に導かれる。
【0005】
なお、fθレンズとしては、これまでガラス製のものが用いられることが一般的であったが、近年では、製造コストを低下させるために、プラスチィック製のものが用いられることが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーザ露光装置が使用される場所の温度(環境温度)が変化すると、fθレンズおよびカバーガラスの温度が変動して、fθレンズおよびカバーガラスにおけるレーザビームの屈折率が変化することが知られている。このように、fθレンズおよびカバーガラスにおけるレーザビームの屈折率が変化すると、焦点の位置が不可避的にずれてしまい、感光媒体上に形成される画像の品質が低下するという問題が生じる。なお、特にプラスチィック製のfθレンズでは、ガラス製のfθレンズと比較して、その屈折率は環境温度によって変化し易く、画像の品質の低下が顕著である。
【0007】
そこで、本発明の主な目的は、光学部材の温度変化に起因して光学部材の特性が変化することによって、走査露光によって形成される画像の品質が低下するのを抑制することができるレーザ露光装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1のレーザ露光装置は、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されるレーザビームを所定方向に走査するための走査光学素子と、レーザビームが通過させられる1または複数の光学部材と、少なくとも1つの前記光学部材近傍に配置され、その温度を調節可能な温度調節機構とを備えていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項1によると、温度調節機構を制御することにより光学部材の温度が所定温度範囲から外れるのをほぼ防止することができるので、環境温度が大きく変動したとしても、光学部材の特性(例えば屈折率など)が大きく変化することがほとんどない。従って、光学部材の温度変化に起因して光学部材の特性が変化することによって、走査露光によって形成される画像の品質が低下するのが抑制される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係るレーザ露光装置を備えた写真露光装置の概略構成を示す図である。
【0011】
図1に示す写真処理装置1は、レーザビームによるデジタル走査露光方式が採用された写真処理装置であって、スキャナ部20と、プリンタ部30と、プロセッサ部40と、仕上げ処理部50とを具備している。また、写真処理装置1には、ペーパーマガジン31、32が装填されており、それらに収納されている長尺の印画紙2は、図1において1点鎖線で示した経路18に沿って、後述するカッター34まで搬送される。そして、カッター34で幅方向に沿って所定長さに切断された印画紙2は、経路18に沿って、プリンタ部30からプロセッサ部40を経て仕上げ処理部50へと搬送される。
【0012】
スキャナ部20では、主に、フィルムの各コマに記録された画像の読み取り処理、および、読み取られた画像データに対してディジタル変換などの各種処理が行われる。プリンタ部30では、主に、感光媒体である印画紙2に対してディジタル画像データに基づく露光処理が施される。プロセッサ部40では、露光済みの印画紙2に対して現像、漂白定着、安定化などの処理が施される。仕上げ理部50では、プロセッサ部40から排出された画像が顕在化した印画紙2に対して乾燥処理が施され、さらに乾燥して排出口19から排出された印画紙2がオーダーごとに仕分けられる。
【0013】
スキャナ部20は、フィルムが装着されるフィルム装着ユニット21と、スキャニング時にフィルムを照射する光源が収納されたスキャナ光源ユニット22とを具備している。フィルム装着ユニット21の下方にはフィルム画像を撮像するためのCCDなどの撮像素子(図示せず)が配置されている。撮像素子から出力される画像信号は、A/Dコンバータ(図示せず)でデジタル変換された後に、後述する制御ユニット10に供給される。
【0014】
プリンタ部30は、巻回された長尺の印画紙2をそれぞれ収納しており且つ選択的に使用される2つのペーパーマガジン31、32と、ペーパーマガジン31、32から印画紙2を引き出すアドバンスユニット33と、ペーパーマガジン31、32から引き出された所定幅を有する印画紙2を幅方向に沿ってプリントサイズに応じた所望の長さに切断するカッター34と、印画紙2の感光乳剤層が形成されていない面(裏面)に所望の文字を印字するための印字ユニット35と、所望の長さに切断された印画紙2を露光位置の前段にまで2〜3列で並列搬送するチャッカ36と、印画紙2に露光処理を施すためのレーザ露光装置3と、印画紙2を搬送するための複数のローラ対37と、ローラ対37を駆動するためのモータ38とを有している。なお、複数のローラ対37は、切断された印画紙2が脱落しないように、印画紙2が切断される可能性のある最も短い長さよりも短い間隔で配置されている。
【0015】
プロセッサ部40は、プリンタ部30から供給された印画紙2に対して現像、漂白定着、安定化の各処理を施すための処理槽41a〜41fと、処理槽41a〜41fに蓄えられた処理液の廃液および補充液のタンク42a〜42dと、印画紙2を搬送するための複数のローラ対43と、ローラ対43を駆動するためのモータ(図示せず)とを具備している。
【0016】
仕上げ処理部50は、プロセッサ部40から排出された印画紙2を迅速に乾燥させるためのヒータ51と、排出口19から排出された印画紙2を図1の紙面垂直方向に搬送するためのベルトコンベア52と、印画紙2を搬送するための複数のローラ対53と、ローラ対53を駆動するためのモータ(図示せず)とを具備している。なお、複数のローラ対43、53も、複数のローラ対37と同様に、切断された印画紙2が脱落しないように、印画紙2が切断される可能性のある最も短い長さよりも短い間隔で配置されている。
【0017】
また、図1に示す写真処理装置1は、その各部の動作を制御する制御ユニット10と、写真処理装置1に関する様々な情報を表示してオペレータに告知するディスプレイ23とを具備している。
【0018】
次に、本実施の形態のレーザ露光装置3の詳細な構成について説明する。図2は、レーザ露光装置の概略構成を示す図である。図3は、fθレンズの概略構成を示す図である。図4は、カバーガラスの概略構成を示す図である。
【0019】
レーザ露光装置3は、3つの異なる波長領域のレーザビームを利用して印画紙2の感光乳剤層を感光走査することによって画像の潜像を形成するためのものである。レーザ露光装置3は、図2に示すように、筐体60内に、青(B)、緑(G)、赤(R)の3色にそれぞれ対応した3つのレーザ光源70B、70G、70Rと、各レーザ光源70B、70G、70Rに対応した3つの音響光学変調器(Acousto−Optic−Modulator:以下、「AOM」と称する)であるAOM71B、71G、71Rと、AOM71B、71G、71Rから出射されたレーザビームをそれぞれビーム成形する3つのレンズ72B、72G、72Rと、レンズ72B、72G、72Rにそれぞれ対応した3つの反射ミラー73B、73G、73Rと、反射ミラー73B、73G、73Rにそれぞれ対応した3つのダイクロイックミラー74B、74G、74Rと、ダイクロイックミラー74B、74G、74Rで反射されて1本に合成されたレーザビームを走査する断面6角形のポリゴンミラー75と、ポリゴンミラー75で反射されたレーザビームが通過させられるfθレンズ76とを備えている。そして、筐体60のレーザビームが外部に向かって出射される部分には、カバーガラス77が配置されている。
【0020】
レーザ光源70B、70G、70Rは、青、緑、赤の3色にそれぞれ対応した互いに異なる波長領域のレーザビームをそれぞれ出射することができるものであって同一平面内に配置されている。これら3つのレーザビームは、互いに平行となるようにレーザ光源70B、70G、70Rから出射される。そして、これらのレーザビームを組み合わせて印画紙2に露光処理を施すことにより、さまざまな色を有するカラー画像の潜像を印画紙2に形成することができる。
【0021】
ここで、レーザ光源70Bは、青色成分の波長領域のレーザビームを出射する光源として機能するものであって、半導体レーザ、例えばNd:YAG結晶から成る固体レーザ結晶、例えばKTP結晶から成るSHG素子(いずれも図示しない)を含む固体励起レーザである。なお、固体レーザ結晶は、半導体レーザから出射されるレーザビームにより励起されることによって、レーザビームの波長を所定の波長に変更させるためのものである。また、SHG素子は、固体レーザ結晶から出射されたレーザビームからその第2高調波であるレーザビームを生成するためのものである。従って、レーザ光源70Bでは、例えば固体レーザ結晶から940nmの波長のレーザビームが出射される場合には、SHG素子において470nmの波長(青色成分)のレーザビームが生成されて出射されることになる。
【0022】
また、レーザ光源70Gは、緑色成分の波長領域のレーザビームを出射する光源として機能するものであって、レーザ光源70Bと同様に、半導体レーザ、固体レーザ結晶、SHG素子(いずれも図示しない)を含む固体励起レーザである。従って、レーザ光源70Gでは、例えば、固体レーザ結晶から1080nmの波長のレーザビームが出射される場合には、SHG素子において540nmの波長(緑色成分)のレーザビームが生成されて出射されることになる。
【0023】
レーザ光源70Rは、赤色成分の波長領域のレーザビームを出射する光源として機能するものであって、半導体レーザである。従って、例えば690nmの波長(赤色成分)のレーザビームを直接出射することができる。
【0024】
AOM71B、71G、71Rは、いずれも音波により透明媒質中に作り出された屈折率分布が位相回折格子として働くことによる回折現象、いわゆる音響光学回折を利用した光変調器である。従って、AOM71B、71G、71Rでは、印加する超音波の強度を変えることによって、画像データに基づいてレーザビームの強度を変調することができる。
【0025】
レンズ72B、72G、72Rは、AOM71B、71G、71Rで生成されたそれぞれのレーザビームの径(ビーム径)を縮小する、つまり、ビーム成形するためのものである。また、反射ミラー73B、73G、73Rは、ビーム成形されたレーザビームの方向をダイクロイックミラー74B、74G、74Rに向かう方向に変更するためのものである。
【0026】
ダイクロイックミラー74B、74G、74Rは、それぞれ特定の色に対応する波長のレーザビームだけを反射させ、その他の波長のレーザビームを透過させる機能を有している。ここでは、ダイクロイックミラー74Bは青色に対応する波長のレーザビームだけを反射させ、ダイクロイックミラー74Gは緑色に対応する波長のレーザビームだけを反射させ、ダイクロイックミラー74Rは赤色に対応する波長のレーザビームだけを反射させる。ダイクロイックミラー74B、74G、74Rは、これらで反射された青色、緑色および赤色に対応する波長のレーザビームが1本のレーザビームに合成されるような位置および角度に配置されており、1本の合成されたレーザビームは、ポリゴンミラー75に向かう。
【0027】
ポリゴンミラー75は、正六角柱のそれぞれの側面に反射ミラーが配置されたもので、正六角柱の軸のまわりを一定の速度で回転可能となるようになっている。従って、ダイクロイックミラー74B、74G、74Rによって1本に合成されたレーザビームは、正六角柱の1つの側面に配置された反射ミラーで反射されることによって、ポリゴンミラー75の回転に伴って走査される。
【0028】
fθレンズ76は、ポリゴンミラー75とカバーガラス77との間に配置されており、ポリゴンミラー75で走査されたレーザビームを印画紙2上に結像するためのものである。なお、fθレンズ76は、プラスチックで形成されており、青、緑、赤に対応する波長の異なる3つのレーザビームについての色収差がすべて同じになるように構成されている。ここで、fθレンズ76の温度が所定温度範囲内に維持されていれば、fθレンズ76の色収差は、走査露光によって形成される画像の品質が低下する程度まで変化することはほとんどない。
【0029】
fθレンズ76は、上方から見ると、図2に示すように凸形状であり、水平方向から見ると、図3に示すように略矩形状である。そして、fθレンズ76のカバーガラス77に近接する側の凸形状になっている面がレーザビームの出射面となり、それに対向する凸形状になっていない面がレーザビームの入射面となる。ここで、fθレンズ76の鉛直方向中心位置近傍の水平面上において、その入射面と出射面とを結ぶ略扇形状の平板状の領域が、ポリゴンミラー75に反射されたレーザビームの光路76a(図2および図3において細線の斜線で示される領域)となる。
【0030】
また、fθレンズ76の内部には、図2および図3に示すように、fθレンズ76の入射面に平行な面上において、光路76aに対応する部分の周囲を取り囲むように熱線80が配置されている。ここでは、熱線80は、fθレンズ76の光路76aに対応する部分とfθレンズ76の外周面との間において、光路76aに対応する部分からの距離がどの部分でもほぼ同じになるように配置されている。従って、熱線80によって、fθレンズ76の光路76aに対応する部分の温度がほぼ均一になるように調整することができる。このように、本実施の形態では、fθレンズ76の少なくとも光路76aに対応する部分の温度が所定温度範囲内に維持されるように調整される。
【0031】
ここで、熱線80は、所定の径を有する針金状の部材であり、電流が流されることによって発熱するものであって、加熱装置として機能することができる。また、熱線80は、制御ユニット10に接続されており、熱線80の電源状態(ON/OFF)は制御ユニット10により制御することが可能である。従って、制御ユニット10により熱線80の電源状態を制御することによって、fθレンズ76の光路76aに対応する部分の温度を、温度が上昇する方向に調節することができる。
【0032】
カバーガラス77は、fθレンズ76と印画紙2との間に配置されており、fθレンズ76から出射されたレーザビームを印画紙2に向かって通過させるためのものである。なお、カバーガラス77は、ガラスで形成されており、青、緑、赤に対応する波長の異なる3つのレーザビームについての色収差がすべて同じになるように構成されている。ここで、カバーガラス77の温度が所定温度範囲内に維持されていれば、カバーガラス77の色収差は、走査露光によって形成される画像の品質が低下する程度まで変化することはほとんどない。
【0033】
カバーガラス77は、略直方体形状を有している。従って、図2および図4に示すように、上方から見ても水平方向から見ても、略矩形状である。そして、カバーガラス77のfθレンズ76に近接する側の面がレーザビームの入射面となり、それに対向する面がレーザビームの出射面となる。ここで、カバーガラス77の鉛直方向中心位置近傍の水平面上において、その入射面と出射面とを結ぶ略扇形状の平板状の領域が、fθレンズ76から出射されたレーザビームの光路77a(図2および図3において太線の斜線で示される領域)となる。
【0034】
また、カバーガラス77の入射面近傍には、図2および図4に示すように、カバーガラス77の入射面に平行な面上において、光路77aに対応する部分の周囲を取り囲むように熱線81が配置されている。ここでは、熱線81は、カバーガラス77の光路77aに対応する部分とカバーガラス77の外周面との間において、光路77aに対応する部分からの距離がどの部分でもほぼ同じになるように配置されている。従って、熱線81によって、カバーガラス77の光路77aに対応する部分の温度がほぼ均一になるように調整することができる。このように、本実施の形態では、カバーガラス77の少なくとも光路77aに対応する部分の温度が所定温度範囲内に維持されるように調整される。
【0035】
ここで、熱線81は、熱線80と同様に、所定の径を有する針金状の部材であり、電流が流されることによって発熱するものであって、加熱装置として機能することができる。また、熱線81は、制御ユニット10に接続されており、熱線81の電源状態(ON/OFF)は制御ユニット10により制御することが可能である。従って、制御ユニット10により熱線81の電源状態を制御することによって、カバーガラス77の光路77aに対応する部分の温度を、温度が上昇する方向に調節することができる。
【0036】
このように、環境温度が低温側に大きく変動することによって、fθレンズ76およびカバーガラス77のそれぞれの光路76a、77aに対応する部分の温度が、所定温度範囲を外れて低くなった場合には、熱線80、81の電源状態を所定時間だけオン状態にすることによって、fθレンズ76およびカバーガラス77のそれぞれの光路76a、77aに対応する部分の温度が所定温度範囲に維持されるように調整することができる。
【0037】
なお、fθレンズ76およびカバーガラス77のそれぞれの光路76a、77aに対応する部分の温度は、ある一定の温調温度(所望温度)近傍の範囲に維持されればよく、当該温調温度の絶対値は任意に変更することが可能である。本実施の形態においては、fθレンズ76およびカバーガラス77のそれぞれの光路76a、77aに対応する部分の温度を、温度が上昇する方向に調節することができる構成になっているため、当該温調温度は、レーザ露光装置3が通常使用される環境温度よりも高くなるように設定されることが好ましい。例えば、写真処理装置1内のレーザ露光装置3が配置される部分周辺の温度(庫内温度)が40℃程度まで上昇する場合には、fθレンズ76およびカバーガラス77のそれぞれの光路76a、77aに対応する部分の温調温度を45℃程度に設定することが好ましい。
【0038】
また、本実施の形態では、fθレンズ76の加熱装置である熱線80が、fθレンズ76内の入射面に平行な面上に配置されているが、熱線は必ずしも同一平面上に配置される必要はなく、3次元的に配置することも可能である。従って、例えばfθレンズのように3次元形状(異形な形状)を有する光学部材であって、熱線を光学部材に均一に分布させることが可能となって、光学部材の温度をほぼ均一にすることができる。
【0039】
このようにして、本実施の形態のレーザ露光装置3を含む写真処理装置1によると、環境温度が低温側に大きく変動することによって、fθレンズ76およびカバーガラス77のそれぞれの光路76a、77aに対応する部分の温度が、所定温度範囲を外れて低くなった場合には、熱線80、81の電源状態を所定時間だけオン状態にすることによって、fθレンズ76およびカバーガラス77のそれぞれの光路76a、77aに対応する部分の温度が所定温度範囲に維持されるように調整することができる。そのため、fθレンズ76およびカバーガラス77のそれぞれの光路76a、77aに対応する部分の温度が所定温度範囲から外れるのをほぼ防止することができるので、環境温度が大きく変動したとしても、fθレンズ76およびカバーガラス77におけるレーザビームの屈折率が大きく変化することがほとんどない。従って、fθレンズ76およびカバーガラス77の温度変化に起因して、それらのレーザビームの屈折率が変化することによって、それらの色収差が変化することがほとんどなくなり、かかる変化に起因して走査露光によって形成される画像の品質が低下するのが抑制される。
【0040】
なお、本実施の形態では、走査露光によって形成される画像の品質が低下する原因が、fθレンズ76およびカバーガラス77におけるレーザビームの屈折率が変化して、それらの色収差が変化することである場合について説明しているが、fθレンズ76およびカバーガラス77の屈折率以外の特性が変化することが当該原因である場合もある。
【0041】
以上、本発明の好適な一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。例えば、上述の実施の形態では、fθレンズ76およびカバーガラス77に対する温度調節機構として、加熱装置として機能する熱線80、81が設けられている場合について説明しているが、これに限らず、fθレンズおよびカバーガラスのそれぞれの温度(本実施の形態では、それぞれの光路に対応する部分の温度)を調整することができるものであれば、その他の公知の加熱装置(例えば温水を流す配管など)であってもよい。
【0042】
また、上述の実施の形態では、fθレンズ76およびカバーガラス77に対する温度調節機構として、熱線80、81から構成される加熱装置だけが設けられている場合について説明しているが、これに限らず、冷却装置(例えばファン、冷却水を流す配管など)だけが設けられていてもよい。この場合には、環境温度が高温側に大きく変動したとしても、fθレンズおよびカバーガラスの温度を、温度が下降する方向に調整することが可能となる。さらに、加熱装置および冷却装置の両方(例えばペルチェ素子など)が設けられていてもよい。この場合には、環境温度が低温側および高温側のどちらに大きく変動したとしても、fθレンズおよびカバーガラスの温度を、温度が上昇する方向および温度が下降する方向のいずれにも調整することが可能となる。
【0043】
また、上述の実施の形態では、fθレンズ76およびカバーガラス77の温度が熱線80、81の電源状態が制御されることによって、fθレンズ76およびカバーガラス77の温度が所定温度範囲に維持されるように調整される場合について説明しているが、これに限らず、fθレンズおよびカバーガラスの温度を検出するための温度検出部材が配置されており、fθレンズおよびカバーガラスの温度が所望値になるように調整されてもよい。
【0044】
また、上述の実施の形態では、fθレンズ76およびカバーガラス77内に熱線80、81がそれぞれの光路76a、77aに対応する部分の周囲を取り囲むように配置されている場合について説明しているが、これに限らず、fθレンズおよびカバーガラスの温度がほぼ均一になるように調整できれば、熱線の配置は任意に変更することができる。従って、熱線は、例えば光路に対応する部分に対して片側だけに配置されていてもよい。但し、熱線が、光路に進入しないように配置する必要がある。
【0045】
また、上述の実施の形態では、青、緑、赤の3色にそれぞれ対応した3つのレーザ光源70B、70G、70Rが備えられており、カラー画像が形成されるものについて説明しているが、これに限らず、1つのレーザ光源だけが備えられており、モノクロ画像が形成されるものであってもよい。
【0046】
また、上述の実施の形態では、レーザビームが通過させられる光学部材であるAOM71B、71G、71R、レンズ72B、72G、72R、fθレンズ76およびカバーガラス77のなかのfθレンズ76およびカバーガラス77の温度が所定温度範囲内に維持される場合について説明しているが、これに限らず、上述の4種類の光学部材の少なくとも1つの温度が所定温度範囲内に維持される場合にも本実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらに、レーザ露光装置が、上述の4種類の光学部材以外のその他の光学部材を備えている場合には、その他の光学部材の温度が所定温度範囲内に維持されてもよい。
【0047】
また、上述の実施の形態では、レーザ光源70B、70G、70Rから出射されるレーザビームを変調する変調器として、音響光学変調器(AOM)71B、71G、71Rが用いられている場合について説明しているが、これに限らず、例えば電気光学変調器(EOM)、磁気光学変調器(MOM)などのその他の変調器を適用してレーザビームの強度変調を行う構成としてもよい。また、レーザ光源が、変調されたレーザビームを出射可能なものであって、レーザ光源から出射されたレーザビームを変調する必要がない場合には、光変調器は無くてもよい。
【0048】
また、上述の実施の形態では、写真露光装置1に含まれるレーザ露光装置3について示しているが、本発明のレーザ露光装置は、写真露光装置に限らず、レーザビームを使用して画像の走査露光が行われる機器であればレーザプリンタやその他のどのような機器であっても適用することが可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によると、温度調節機構を制御することにより光学部材の温度が所定温度範囲から外れるのをほぼ防止することができるので、環境温度が大きく変動したとしても、光学部材の特性(例えば屈折率など)が大きく変化することがほとんどない。従って、光学部材の温度変化に起因して光学部材の特性が変化することによって、走査露光によって形成される画像の品質が低下するのが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ露光装置を備えた写真露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】レーザ露光装置の概略構成を示す図である。
【図3】fθレンズの概略構成を示す図である。
【図4】カバーガラスの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 写真露光装置
2 印画紙
3 レーザ露光装置
70B、70G、70R レーザ光源
71B、71G、71R AOM(光学部材)
72B、72G、72R レンズ(光学部材)
75 ポリゴンミラー(走査光学素子)
76 fθレンズ(光学部材)
77 カバーガラス(光学部材)
80、81 熱線(温度調節機構)

Claims (1)

  1. レーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されるレーザビームを所定方向に走査するための走査光学素子と、
    レーザビームが通過させられる1または複数の光学部材と、
    少なくとも1つの前記光学部材近傍に配置され、その温度を調節可能な温度調節機構とを備えていることを特徴とするレーザ露光装置。
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