JP2004137848A - 立坑掘削機 - Google Patents
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Abstract
【課題】排土効率をよくでき、ケーソンの断面が変化しても対応でき、小さな掘削動力で済み、しかも、広い範囲の土質に対応できる立坑掘削機を提供する。
【解決手段】立坑掘削機1は、複数のカッタビット3がカッタスポーク5に設けられてカッタ7が形成され、回転モータ9により回転する。このカッタスポーク7の掘削側とは反対側(図1上側)を覆うフード11が設けられる。このフード11によって囲まれる空間13に連通するように、排土管15が、フード11の一部に接続される。回転するカッタスポーク5、フード11、及び排土管15を有するスウィング部17は、スウィング軸19回りに、スウィングジャッキ21により首振り(スウィング)動作される。また、スウィング部17、スウィング軸19、及びスウィングジャッキ21を有する旋回部23は、略垂直な旋回軸25回りに、旋回モータ27、旋回輪ベアリング33により旋回される。
【選択図】 図1
【解決手段】立坑掘削機1は、複数のカッタビット3がカッタスポーク5に設けられてカッタ7が形成され、回転モータ9により回転する。このカッタスポーク7の掘削側とは反対側(図1上側)を覆うフード11が設けられる。このフード11によって囲まれる空間13に連通するように、排土管15が、フード11の一部に接続される。回転するカッタスポーク5、フード11、及び排土管15を有するスウィング部17は、スウィング軸19回りに、スウィングジャッキ21により首振り(スウィング)動作される。また、スウィング部17、スウィング軸19、及びスウィングジャッキ21を有する旋回部23は、略垂直な旋回軸25回りに、旋回モータ27、旋回輪ベアリング33により旋回される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ケーソンの沈設工法で、ケーソンの内部を掘削して立坑を構築する立坑掘削機の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
(ケーソン沈設工法一般)
ケーソンの沈設工法は、例えば、地上で1ロットずつ鉄筋コンクリート製のリング状の躯体を築造し、コンクリート養生後に、ケーソンの内部を掘削し、または自重や圧入力を利用して、沈設する工法である。あるいは、コンクリートの現場での養生はせず、鋼製、鉄筋コンクリート製、又は両者合成の既製ケーソン躯体を工場から現場に搬入し、1ロットごと組立てて沈設する工法である。なお後者においては、複数ピースを周方向に組立てて1ロットとする場合もある。
【0003】
前者の工法をさらに詳しく説明する。
沈設現場において鉄筋コンクリート製の躯体を1ロットごと築造し、コンクリート養生後に、ケーソン内部の土を掘削しながらケーソンを自重や圧入力を加えることで沈設し、沈設完了後に、沈設された分のロットの上に次のロットの築造を行って、所定の深度の沈設が完了するまで同様の作業を繰り返す。
【0004】
また、後者の工法では、周方向の結合やロット間の結合はボルトを用いるのが一般的であるが、ロット間の結合をPC鋼材を用いて、軸方向に圧縮力を導入する方法もある。
【0005】
(従来のケーソン掘削方法)
ケーソン内部の土の掘削は、地下水位を低下させる工法などによって、内部を人力で掘削する方法や、水中掘削の方法としてはグラブ掘削などによる掘削方法などが行われてきた。グラブは吊り下げられて、地上とケーソンの内底部を往復し、一往復でグラブ一杯分の土を排土する。
【0006】
しかし、このようなクラブ掘削は、ケーソンの規模の小さな立坑の場合には、適当であるが、規模が大きい立坑の場合、精度よい掘削管理ができない、堅硬な土質に対しては掘削効率が低下する、また深度が大きくなると効率が低下するなどの難点があった。
すなわち、ケーソン規模が大きくなり、大深度、大口径(大断面)のケーソンを設置する場合は、従来方法では掘削効率が悪く、より効率的に掘削する方法が望まれていた。
【0007】
(一般的な掘削方法)
ケーソン掘削の分野に限らず、トンネル掘削の分野なども含めて、機械的に掘削する方法としては、カッタ部分が1回転すると掘削断面の全体の掘削が可能となるように設計製作された全断面掘削方式と、任意部分の掘削が可能な掘削機を用いケーソン断面の各部分の掘削を自由に行う自由断面掘削方式の2つに分けられる。
【0008】
(全断面掘削方式)
前者の全断面掘削方式の例として、例えば特開平8−284579号公報に示される方法がある。この技術は、拡縮できる屈曲式のカッタを用いて、ケーソンの最下端部に形成される刃口の真下の部分を容易に掘削するものである。真下の部分の掘削により、刃口部の貫入抵抗を低減してケーソン沈設時の沈設抵抗を低減できる。
【0009】
しかし、この技術は、
(1−1)カッタの拡径や縮径は拡径ジャッキを用いて行うが、その拡径や縮径の機構が複雑である。
(1ー2)全断面掘削のためにケーソンの径にあわせたカッタが必要であり、ケーソン径が異なった場合に転用が利かない。
(1−3)拡径ジャッキの構造上、拡径縮径動作の間、拡径縮径を行うカッタの周囲の地盤がケーソンで支持されないで、地盤が崩壊しやすい無支保の部分ができてしまう。
(1−4)全断面掘削のためにケーソンの径にあわせた大きなカッタを回転させるために、大きな動力が必要であり、また設備費が嵩む。
(1ー5)掘削土の排土は、ケーソン内に送り込まれた水と掘削土とが混ぜ合わされた泥水として、カッター部分の排泥口より吸い上げられ、坑外に設置した泥水処理装置に排出される。その泥水は、排土が処理され、再びケーソン内へ送られ、循環利用される。このため、排土には大量の水が必要になり、また、排土が泥水の中に分散し、大量の水を吸い上げても、実際の排土量は小さいというように排土効率が悪くなる。
などの問題があった。
【0010】
また、シールド工法をそのまま立坑築造に適用する工法として、例えば球体シールド工法があり、すでにいくつかの実施技術がある(「土木施工」第42巻第6号(2001.5)特集 シールド工法技術最前線)。
しかし、この技術の場合には、基本的にシールド工法によるわけで、
(2−1)初期発進時、掘進反力を得るためのアンカが必要である。
(2−2)前記(1−2)と同様に、ケーソン径が変わった場合掘削機の転用が利かない。
(2−3)前記(1−4)と同様に、特に大口径となった場合、大きな動力が必要であり、また設備費が嵩む。
などの問題があった。
【0011】
(自由断面掘削方式)
後者の自由断面掘削方式は、山岳トンネルの掘削に用いられる掘削機を応用するものである。すなわち、カッタドラムにカッタビットが設けられ、比較的高速(例えば30r.p.m.)でカッタドラムを回転させて切削を行うもので、カッタドラムの部分はジャッキ操作により任意の掘削位置に自由に動かすことができる。
本方式は、例えば軟岩などに対しては、効率的な掘削が可能であるが、粘性土と砂礫質土を同じ効率で掘削することは不可能である。粘性土に対しては掘削土がカッタビット間に付着し、効率が極度に落ちることが考えられる。また、砂礫質土に対し高速でカッタ部分を回転させた場合、カッタビットが破損する可能性が十分ある。
【0012】
さらに、当然のことながら、別に掘削土を集めて排土する機構が必要で、本方式の掘削機を用いて掘削土を従来の機構で集積することは非能率的である。また、本方式の掘削機の場合、掘削土を直ちにカッタビット付近から排除しないと掘削効率が著しく低下する。すなわち、本方式は全断面掘削方式の場合の問題は解決されるものの、
(3−1)効率よく掘削できる土質が限られる。
(3−2)掘削土の排土は別途検討する必要がある。
などの問題点があった。
【0013】
【特許文献】
特開平8−284579号
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、以上の問題点を背景に、
[1]前記(1−5)(3−2)に鑑みて、排土効率をよくでき、
[2]全断面掘削式の問題である(1−2)(1−3)(2−2)(2−3)に鑑みて、ケーソンの断面が変化しても対応でき、比較的小さな掘削動力で済み、
[3]自由断面掘削方式の問題である(3−1)に鑑みて、広い範囲の土質に対応できる、立坑掘削機を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、第一の発明は、沈設するケーソンの内部を掘削して立坑を構築するため、以下の構成を備えたことを特徴とする立坑掘削機である。
a.複数のカッタビットが設けられ、回転モータにより回転するカッタスポークと、
b.前記回転するカッタスポークの掘削側とは反対側を覆うフードと、
c.前記フードによって囲まれる空間のいずれかに連通して接続され、掘削土を排土する排土管。
【0016】
第二の発明は、前記排土管は、前記カッタスポークの筒状の回転軸に接続され、この筒状の回転軸の先端が開口することを特徴とする立坑掘削機である。
【0017】
第三の発明は、沈設するケーソンの内部を掘削して立坑を構築するため、以下の構成を備えたことを特徴とする立坑掘削機である。
a.複数のカッタビットが設けられ、回転モータにより回転するカッタスポークと、
b.前記回転するカッタスポークを有するスウィング部を、スウィング軸回りに首振り動作させるスウィングジャッキと、
c.前記スウィング部、スウィング軸、及びスウィングジャッキを有する旋回部を、略垂直な旋回軸回りに旋回させる旋回モータ。
【0018】
【発明の実施の形態】
(全体概略)
図1、図2、及び図3に示すように、この実施形態の掘削機1は、複数のカッタビット3がカッタスポーク5に設けられてカッタ7が形成され、このカッタスポーク5は回転モータ9により回転する。回転モータ9として通常の場合減速機は電動機を用いる。この回転するカッタスポーク7の掘削側(図1下側)とは反対側(図1上側)を覆うフード11が設けられる。このフード11によって囲まれる空間13に連通するように、排土管15が、フード11の一部に接続される。回転するカッタスポーク5、フード11、及び排土管15を有するスウィング部17は、スウィング軸19回りに、スウィングジャッキ21により首振り(スウィング)動作される。また、スウィング部17、スウィング軸19、及びスウィングジャッキ21を有する旋回部23は、略垂直な旋回軸25回りに、旋回モータ27により旋回される。
【0019】
(カッタ)
図2(A)(B)に示すように、カッタ7は、中心から伸びる4本のスポーク5上に複数のカッタビット3が配置される構造とする。カッタビット3は、各スポーク5の長手方向に配置されるメインビット3a、各スポーク3の先端に配置され掘削範囲の周辺を掘削する周辺ビット3b、中心に配置される中心ビット3cなどからなる。各カッタビット3は、全方向からの掘削が可能となるビットを用い、また深さ方向の掘削のために周面ビット3bも設ける。
【0020】
カッタスポーク5の断面の形状は、底面が平面になるもの(図2(A)(B))、下に凸な球面形とするもの、又は逆に上に凸な球面形又は三角形状となるもの(図2(C)、(D))、各カッタースポーク5の先端が一つのカッタリング6の内側に接続された車輪のような形状を有するもの(図2(C)(D))など、施工条件等によって最適のものを選ぶ。
【0021】
例えば、下に凸な球面とした場合(図示せず)に、曲率半径を、図1に示すスウィング軸とカッタ7間での距離である機械中心軸長Lと等しくすることにより、それぞれのカッタビット3の貫入量が一定となり、ビット3にかかる負荷がすべてのビット3で同じとなり、切削効率を向上させることができる。
また、逆の曲率を持たせる(図2(C)(D))ことによって、特に機械の中央から排土させる場合(後述する他の実施形態)は、排土効率を向上させることができる。このカッタ7は回転モータ9である減速機付電動機によって、適正な周速度で回転しケーソン29の底部の土31の掘削を行う。また、インバータ制御により、この周速度を可変とし、その時々に最適なものにできる。
【0022】
(フード及び排土管)
フード11によって囲まれる空間13に連通するように、排土管15が、フード11の背部(掘削側とは反対側)から接続される。
【0023】
(スウィング部)
カッタ7、回転モータ9、及びフード11はスウィング部17に設けられ、このスウィング部17はスウィングジャッキ21によって、左右にたとえばスウィング角θを45度程度まで振らせることができる。この実施形態においては、スウィングジャッキ21は1本であり、一端部がスウィング部17にピン結合21aされ、他端部が後述する旋回部23にビン結合21bされ、スウィング部17の片側(図中右側)において45度程度振らせることができるのみであるが、旋回により掘削断面の全体を完全に掘削できる。
【0024】
(旋回部)
スウイング部17、スウィング軸19、スウィングジャッキ21を含む部分が旋回部23に設けられ、この旋回部23が、旋回輪ベアリング33の外輪に支持され、一方旋回輪ベアリング33の内輪は適当な方法で、図示しない固定ベースに支持される。さらに固定ベースに設けられる旋回モータ27に直結するピニオンギア39と旋回輪ベアリング33の外輪外側のギア37がかみ合う構造となっている。
【0025】
油圧モータである旋回モータ27を回転させると、ピニオンギア39が回転するのに応じて、旋回輪ベアリング33の外輪も旋回軸25回りに回転し、旋回部23の旋回動作が行われる。この旋回動作と、スウィングジャッキ21による首振り動作と併せて、ケーソン29内部のすべての範囲の土の掘削が可能となる。なお、旋回部23やスウィング部17に対する給電は、スリップリング41により行われる。また、油圧の供給や、排土管15と鉛直排土管43との接続は、各々、スイベルジョイント45、47により行われる。
【0026】
(排土)
掘削された土は、フード11内部で攪拌され、細かく混ざった濃い泥水となって、フード11に取付けられた排土管15、43を通じ、ポンプ(図示しない)によって、吸い上げられ立坑外へ排土され、排土処理プラントにより処理される。
【0027】
(掘削方法)
スウィング(首振り)動作と旋回動作の組み合わせは、立坑の底面部の土の掘削がくまなく行えるようにカッタ7を動かせるものであればいいが、この実施形態では首振りだけでなく旋回を行うので、精度よく円形の断面の掘削が可能となる。すなわち円形立坑を掘削する場合に、精度良く、ケーソン29の最下端に形成される刃口49の真下部分の掘削が可能となり、立坑の沈設時の制御に効果的である。したがって、精度のよいオーバカット(ケーソン29の全体の断面よりも大きく掘削を行い、よって、沈設されるケーソン29の周面51と掘削された地盤壁53との間に間隙55をつくり、ケーソン29の周面摩擦を小さくすること)が行える。また、立坑断面が非円形の場合でも、本機構全体の駆動方式を工夫することにより精度のいいオーバーカットが可能である。
【0028】
[実施例]
この発明の実施例として、シールド工事用の発進立坑として内径6,000mmの立坑を、ケーソンを60m沈設して、構築した例を以下に説明する。
図3に示すように、この本実施例の立坑掘削機1は、ケーソン沈設工法における掘削手段の例である。
【0029】
このケーソン沈設工法は、ケーソン29の下端の刃口49の真下部分を掘削して貫入抵抗の低減を行うのみならず、この掘削によりケーソン29の周面51より地盤53側にオーバカットをして、このオーバカット部分(間隙55)に潤滑剤を充填することで周面摩擦も同時に低減するものである。精度よく刃口49の真下の掘削を行いオーバカットをするために、本発明の立坑掘削機1を用いたものである。
【0030】
この立坑掘削機1は、スウィング動作と旋回動作により、ケーソン29下端の刃口49の真下を掘削して、ケーソン29の周面より地盤壁53側にオーバカットできる。図示しない潤滑剤供給装置は、オーバカット部分である間隙55に潤滑剤57を充填し、この潤滑剤13と周辺地盤53との水頭差を自動的に制御する。上端部拘束機構59は、ケーソン29の地上の上端部で、鉛直方向以外の動きを拘束する。下端部拘束機構61は、ケーソン29の下端部付近に備えられ、ケーソン29の下端部を周辺地盤53側に拘束する。両拘束機構59、61は、連携しながら、ケーソン29の上端部と下端部とでケーソン29の鉛直方向以外の動きを拘束しながら、ケーソン29を自重により沈設する。
【0031】
ケーソン29周面には円周方向にリング状のシール19が設けられ、オーバーカット部分(隙間55)に充填された潤滑剤57を閉じこめる。
(土質条件)
施工現場の土質は、概略以下のようである。
すなわち、地表面から15mまでは沖積粘度層でN値はほぼ3から10である。以下深度25mまではN値50以上の洪積砂層、42mまではN値30〜40の洪積粘性土が続き、以下100m付近までは洪積砂礫層を所々に含むN値が50以上の洪積砂層となっている。
【0032】
(ケーソン)
ケーソン29として、鋼製セグメント様の工場製作の分割式材料を現場でリング状に組立て、それを1ロットとし、順次、沈設した。ケーソン29の外径は6,412mm、1ロットの幅は1,000mm、厚さ(桁高)は200mm、各ロットを構成するスキンプレートの厚さは6mmであり、主桁として板厚14mmの部材が3本配されており、縦リブとしては板厚16mmの部材が使用されている。材質はSM490YAを用いた。ケーソン29は、1リング分が7等分割されており、現場でピース間の継手をボルト締結して1リングとする。
今回は、鋼製セグメント様の材料をケーソンとして用いたが、鉄筋コンクリート製、鋳鋼製、鋼とコンクリートの合成の既製材料又は場所打鉄筋コンクリートケーソンでも本発明の実施は可能である。
【0033】
(初期掘削)
初めの5リングはこの立坑掘削機を用いないで、グラブによる掘削を行い、地表部の沈設姿勢制御装置である上端部拘束機構59のジャッキを用いて圧入した。N値(標準貫入試験値)が小さな沖積粘土層であるために圧入力は小さくて済んだ。
【0034】
(本掘削)
初期掘削としてケーソン29を5m沈設したあと、本実施例の立坑掘削機1をケーソン29の下端部付近に取付け、また地上に排土処理プラントを設け、立坑掘削機1に排土管15、43を接続し、さらに排土装置のポンプを経て排土処理プラントへ接続し、本掘削に移った。
地表部に、上端部拘束機構59が設けられており、これにより沈設の姿勢を制御しながら、自重による沈設を行った。
図には詳しく示されないが、旋回輪ベアリング33をケーソン29の下端部にH型鋼などを用いて取付けた。ケーソン29の取付部は必要に応じて補強した。
【0035】
本実施例では、カッタ7の構造は図2(A)(B)に示すように十字状のスポーク5にカッタビット3を配置した構造とし、カッタ部外径Dc(周面ビット3cまでを含んだ径)は2,000mmとした。カッタ7は減速機付電動機で、2r.p.m.で回転できるようにしたが、インバータ制御を用いてカッタ回転数を可変とし、掘削土質の変化に対応できるようにした。なお電動機出力は18.5kWである。カッタ部回転数が2r.p.m.のときのカッタ部の外周部周側は12.5m/minである。またカッタ部分の掘削トルクは8.0tf・mである。
【0036】
また、図1に示す機械中心軸長Lは3,534mmとし、スウィング角θを45°としたとき、ケーソン躯体外周より20mmがオーバカットされ、掘削径が6,440mmとなるようにした。
カッタ7にはフード11を設け、掘削土が効率よく排土できるようにした。掘削機部はスウィングジャッキ21によりスウィング角θ=50°まで振ることができるようにした。
【0037】
この立坑掘削機による掘削は、先ずスウィング角θを45°とし環状に掘削を行い、次にθを0°として中心部分の掘削を行った。
本実施例は、特に掘削機1を軸方向にストロークさせる機構は設けてないので、ケーソン29を沈設させるとき適量の貫入量を与え、全断面の掘削が完了したときに、再び新たな貫入量を与え、以後同様に繰り返した。
【0038】
(結果)
この立坑掘削機1を用いることにより、多種多様にわたる土性の土の掘削・排土を効率よく行うことができた。また、掘削完了後にカッタ7を回収し、カッタビット3を調査した結果、砂礫層を掘削したにもかかわらず、特にカッタビット3の磨耗は見られなかった。
また、掘削に当たっては、スウィング角を45°に設定し、1周旋回させた後はスウィング角を0°にし、中心部分の掘削をすることを繰り返せばよく、効率的な掘削ができた。
【0039】
本実施例では、沈設時の周面摩擦力を低減するために、ケーソン29の周面より20mmオーバーカットすることが設計上求められていたが、この立坑掘削機1を用いることにより精度よく掘削することができ、周面摩擦力が効果的に低減され、ケーソンの自重による沈設が実現できた。
【0040】
(実施形態、実施例の作用効果)
以上のように、カッタスポーク5の掘削側とは反対側を覆うフード11によって囲まれる空間に、エアリフト用の排土管15を連通して接続する。よって、掘削された土は、フード11内部で閉じこめられ、フード11外に逃がされず、フード11内で攪拌され、排土管15、43を通って吸い上げられる。このように、掘削と同時に掘削土を砕いて攪拌し排土できるので、排土効率を向上できる。これにより、ケーソン沈設の施工の効率化が図れ、工期短縮できる。さらに、多種多様の土質の土をビット交換を行うことがなく掘削できた。
【0041】
そして、掘削土を直ちに排土できることから、カッタビット3付近に掘削土が残らないので、カッタビット3の掘削負荷としては純粋な掘削抵抗に近い値となる。したがって掘削効率が向上するとともに、掘削時に負荷が小さくて済み、回転モータ9の出力を小さくできるとともに、カッタビット3の耐久性の向上にもつながる。
【0042】
また、地盤が礫層の場合の掘削性に関しては、礫の強度や堆積状況にもよるが、径30mm程度までは本立坑掘削機で十分可能である。他の実施例の状況でも、十分な予備調査を行いカッタビットの設計を行えば、一般にビット交換をしなくても礫層掘削が可能であると思われる。
また、カッタスポーク5により大きなカッタ7を構成して全断面掘削方式の特徴を有し、首振りと旋回の動作を行う機構を持って自由断面掘削方式の特徴を有し、よって両方式の中間の方式の立坑掘削機となる。したがって、全断面掘削方式に比べケーソンの断面が変化しても対応でき、比較的小さな掘削動力で済み、また、初期発進時に掘進反力を得るためのアンカがあまり必要なくなる。さらに、自由断面掘削方式に比べ広い範囲の土質に対応できる。
【0043】
また、カッタの拡径縮径を行う従来技術に比べ、機構が簡単で、コストが安くでき、メンテナンスが容易で、故障が少ない。また、カッタ7の拡径縮径動作がないので、動作中にカッタの周囲の地盤がケーソンで支持されない無支保の部分ができてしまうことが、少ない。
この立坑掘削機1は、カッタ径を立坑径に応じた径として掘削効率を上げ、また巨礫層、岩盤層を除く多種多様の土層の効率的掘削が可能である。
【0044】
(他の実施形態)
以上の実施形態においては、首振り動作と旋回動作を1本のスウィングジャッキ21と旋回ベアリング33を用いて行ったが、他の実施形態においては、別の駆動形式によって動作させて立坑底面の土を掘削することも可能である。以下にその例を挙げる。
【0045】
▲1▼ ケーソン29の刃口49付近に取付けた環状軌条の上を、この立坑掘削機1を走行させ、ケーソン29の底部掘削を行う。例えば、カッタ7の径をケーソン径の1/2以上とすれば、軌条上を1周させるだけで、ケーソン底部の全断面の掘削が可能となる。
▲2▼ この立坑掘削機1を水中自由走行車両に搭載する。自由に走行できるので、非円形断面のケーソン掘削に適用できる。
▲3▼スウィングジャッキ21を周方向に3本以上設け、旋回を行わずに掘削を行うことも可能である。スウィングジャッキ21を多く用いれば、平面上の掘削範囲の形状が凸凹の少ない掘削が行える。
【0046】
また、以上の実施形態においては、カッタ7の構造は、スポーク式構造であったが、他の実施形態においては、カッタの構造として、カッタ面板にスリットを設け、このスリット近傍にカッタビットを配した面板式構造や、さらにはドラム形状のカッタドラム上にカッタビットを配したドラム式構造も可能であり、土質条件その他によって適当な構造形式のものを選ぶことができ、これらのカッタを覆うフードを設けることで本発明を実施できる。
【0047】
また、以上の実施形態においては、排土管15はフード11自体に接続されたが、他の実施形態においては、排土管15は、フード11と掘削面とによって囲まれる空間のいずれかに連通して接続されればよい。
例えば、図4に示すように、排土管15を、カッタスポーク5の筒状の回転軸5aに接続し、この筒状の回転軸5aの先端が、掘削側で開口するものとしてよい。中心ビット3c(図2参照)は、この開口に跨った状態で残すことができる。すなわち、回転モータ9を構成する電動機の軸心、減速機も軸心に中空部を設け、前記筒状の回転軸5aに連通させ、この回転軸5aの開口より排土する。
【0048】
また、この場合に、カッタスポーク5の断面形状を上に凸(図2(C)(D))にすればさらに排土効率の向上が望める。これにより、カッタスポーク5により掘削された掘削土が、カッタスポーク5を越えなくても直ちに排土可能となり、掘削土が掘削の邪魔にならずに済み、掘削効率を向上できる。
【0049】
この場合に、フード11自体に接続した排土管15を併設してもよい。
また、他の実施形態においては、掘削機1全体に軸方向にストロークする機構を与えることももちろん可能である。方法としては、例えば、旋回輪ベアリング33が支持される支持部分に複数本のジャッキを設ければよい。
また、他の実施形態においては、掘削土を攪拌するために、掘削機の中心部分から注水することも考えられる。
【0050】
また、掘削機中心軸に排土管を設ける他の実施例(図示しない)では、カッタ形状を面板状とし、かつ断面形を上に凸にすることによって、フードを省略することも可能である。すなわちカッタ面板がフードの機能を兼ねることができ、掘削された土の散逸を防ぎ、排土効率を高める。ただし一般的に、排土管径を大きく取ることは難しいので、例えば砂礫層がある場合等は適用が難しい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、第一、又は第二の発明によれば、カッタスポーク、又はカッタドラムの掘削側とは反対側を覆うフードによって囲まれる空間のいずれかに、エアリフト用の排土管が連通して接続され、よって、掘削と同時に掘削土を排土でき、排土効率を向上できる。
【0052】
また、第二の発明によれば、さらに、カッタスポークにより掘削された掘削土が、カッタスポークを越えなくても排土でき、掘削土が掘削の邪魔にならずに済み、掘削効率を向上できる。
【0053】
また、第三の発明によれば、全断面掘削方式と自由断面掘削方式との中間の方式の立坑掘削機を提供できるので、全断面掘削方式に比べケーソンの断面が変化しても対応でき、比較的小さな掘削動力で済むと同時に、また、自由断面掘削方式に比べ広い範囲の土質に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る立坑掘削機の縦断面図である。
【図2】この発明の立坑掘削機に用いられるカッタを示すもので、
(A)は図1の実施形態のカッタの平面図
(B)は(A)の縦断面図
(C)は他の実施形態のカッタの平面図
(D)は(C)の縦断面図である。
【図3】図1の立坑掘削機が使用される状態を示すケーソン沈設作業の縦断面図である。
【図4】この発明の他の実施形態に係る立坑掘削機の縦断面図である。
【符号の説明】
1 掘削機
3 カッタビット
3a メインビット
3b 周辺ビット
3c 中心ビット
5 カッタスポーク
7 カッタ
9 回転モータ
11 フード
13 空間
15 排土管
17 スウィング部
19 スウィング軸
21 スウィングジャッキ
23 旋回部
25 旋回軸
27 旋回モータ
29 ケーソン
31 底部の土
33 旋回輪ベアリング
37 旋回輪ベアリングギア
39 ピニオンギヤ
41 スリップリング
43 鉛直排土管
45、47 スイベルジョイント
49 刃口
51 ケーソンの周面
55 間隙
57 潤滑剤
59 上端部拘束機構
61 下端部拘束機構
【発明の属する技術分野】
この発明は、ケーソンの沈設工法で、ケーソンの内部を掘削して立坑を構築する立坑掘削機の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
(ケーソン沈設工法一般)
ケーソンの沈設工法は、例えば、地上で1ロットずつ鉄筋コンクリート製のリング状の躯体を築造し、コンクリート養生後に、ケーソンの内部を掘削し、または自重や圧入力を利用して、沈設する工法である。あるいは、コンクリートの現場での養生はせず、鋼製、鉄筋コンクリート製、又は両者合成の既製ケーソン躯体を工場から現場に搬入し、1ロットごと組立てて沈設する工法である。なお後者においては、複数ピースを周方向に組立てて1ロットとする場合もある。
【0003】
前者の工法をさらに詳しく説明する。
沈設現場において鉄筋コンクリート製の躯体を1ロットごと築造し、コンクリート養生後に、ケーソン内部の土を掘削しながらケーソンを自重や圧入力を加えることで沈設し、沈設完了後に、沈設された分のロットの上に次のロットの築造を行って、所定の深度の沈設が完了するまで同様の作業を繰り返す。
【0004】
また、後者の工法では、周方向の結合やロット間の結合はボルトを用いるのが一般的であるが、ロット間の結合をPC鋼材を用いて、軸方向に圧縮力を導入する方法もある。
【0005】
(従来のケーソン掘削方法)
ケーソン内部の土の掘削は、地下水位を低下させる工法などによって、内部を人力で掘削する方法や、水中掘削の方法としてはグラブ掘削などによる掘削方法などが行われてきた。グラブは吊り下げられて、地上とケーソンの内底部を往復し、一往復でグラブ一杯分の土を排土する。
【0006】
しかし、このようなクラブ掘削は、ケーソンの規模の小さな立坑の場合には、適当であるが、規模が大きい立坑の場合、精度よい掘削管理ができない、堅硬な土質に対しては掘削効率が低下する、また深度が大きくなると効率が低下するなどの難点があった。
すなわち、ケーソン規模が大きくなり、大深度、大口径(大断面)のケーソンを設置する場合は、従来方法では掘削効率が悪く、より効率的に掘削する方法が望まれていた。
【0007】
(一般的な掘削方法)
ケーソン掘削の分野に限らず、トンネル掘削の分野なども含めて、機械的に掘削する方法としては、カッタ部分が1回転すると掘削断面の全体の掘削が可能となるように設計製作された全断面掘削方式と、任意部分の掘削が可能な掘削機を用いケーソン断面の各部分の掘削を自由に行う自由断面掘削方式の2つに分けられる。
【0008】
(全断面掘削方式)
前者の全断面掘削方式の例として、例えば特開平8−284579号公報に示される方法がある。この技術は、拡縮できる屈曲式のカッタを用いて、ケーソンの最下端部に形成される刃口の真下の部分を容易に掘削するものである。真下の部分の掘削により、刃口部の貫入抵抗を低減してケーソン沈設時の沈設抵抗を低減できる。
【0009】
しかし、この技術は、
(1−1)カッタの拡径や縮径は拡径ジャッキを用いて行うが、その拡径や縮径の機構が複雑である。
(1ー2)全断面掘削のためにケーソンの径にあわせたカッタが必要であり、ケーソン径が異なった場合に転用が利かない。
(1−3)拡径ジャッキの構造上、拡径縮径動作の間、拡径縮径を行うカッタの周囲の地盤がケーソンで支持されないで、地盤が崩壊しやすい無支保の部分ができてしまう。
(1−4)全断面掘削のためにケーソンの径にあわせた大きなカッタを回転させるために、大きな動力が必要であり、また設備費が嵩む。
(1ー5)掘削土の排土は、ケーソン内に送り込まれた水と掘削土とが混ぜ合わされた泥水として、カッター部分の排泥口より吸い上げられ、坑外に設置した泥水処理装置に排出される。その泥水は、排土が処理され、再びケーソン内へ送られ、循環利用される。このため、排土には大量の水が必要になり、また、排土が泥水の中に分散し、大量の水を吸い上げても、実際の排土量は小さいというように排土効率が悪くなる。
などの問題があった。
【0010】
また、シールド工法をそのまま立坑築造に適用する工法として、例えば球体シールド工法があり、すでにいくつかの実施技術がある(「土木施工」第42巻第6号(2001.5)特集 シールド工法技術最前線)。
しかし、この技術の場合には、基本的にシールド工法によるわけで、
(2−1)初期発進時、掘進反力を得るためのアンカが必要である。
(2−2)前記(1−2)と同様に、ケーソン径が変わった場合掘削機の転用が利かない。
(2−3)前記(1−4)と同様に、特に大口径となった場合、大きな動力が必要であり、また設備費が嵩む。
などの問題があった。
【0011】
(自由断面掘削方式)
後者の自由断面掘削方式は、山岳トンネルの掘削に用いられる掘削機を応用するものである。すなわち、カッタドラムにカッタビットが設けられ、比較的高速(例えば30r.p.m.)でカッタドラムを回転させて切削を行うもので、カッタドラムの部分はジャッキ操作により任意の掘削位置に自由に動かすことができる。
本方式は、例えば軟岩などに対しては、効率的な掘削が可能であるが、粘性土と砂礫質土を同じ効率で掘削することは不可能である。粘性土に対しては掘削土がカッタビット間に付着し、効率が極度に落ちることが考えられる。また、砂礫質土に対し高速でカッタ部分を回転させた場合、カッタビットが破損する可能性が十分ある。
【0012】
さらに、当然のことながら、別に掘削土を集めて排土する機構が必要で、本方式の掘削機を用いて掘削土を従来の機構で集積することは非能率的である。また、本方式の掘削機の場合、掘削土を直ちにカッタビット付近から排除しないと掘削効率が著しく低下する。すなわち、本方式は全断面掘削方式の場合の問題は解決されるものの、
(3−1)効率よく掘削できる土質が限られる。
(3−2)掘削土の排土は別途検討する必要がある。
などの問題点があった。
【0013】
【特許文献】
特開平8−284579号
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、以上の問題点を背景に、
[1]前記(1−5)(3−2)に鑑みて、排土効率をよくでき、
[2]全断面掘削式の問題である(1−2)(1−3)(2−2)(2−3)に鑑みて、ケーソンの断面が変化しても対応でき、比較的小さな掘削動力で済み、
[3]自由断面掘削方式の問題である(3−1)に鑑みて、広い範囲の土質に対応できる、立坑掘削機を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、第一の発明は、沈設するケーソンの内部を掘削して立坑を構築するため、以下の構成を備えたことを特徴とする立坑掘削機である。
a.複数のカッタビットが設けられ、回転モータにより回転するカッタスポークと、
b.前記回転するカッタスポークの掘削側とは反対側を覆うフードと、
c.前記フードによって囲まれる空間のいずれかに連通して接続され、掘削土を排土する排土管。
【0016】
第二の発明は、前記排土管は、前記カッタスポークの筒状の回転軸に接続され、この筒状の回転軸の先端が開口することを特徴とする立坑掘削機である。
【0017】
第三の発明は、沈設するケーソンの内部を掘削して立坑を構築するため、以下の構成を備えたことを特徴とする立坑掘削機である。
a.複数のカッタビットが設けられ、回転モータにより回転するカッタスポークと、
b.前記回転するカッタスポークを有するスウィング部を、スウィング軸回りに首振り動作させるスウィングジャッキと、
c.前記スウィング部、スウィング軸、及びスウィングジャッキを有する旋回部を、略垂直な旋回軸回りに旋回させる旋回モータ。
【0018】
【発明の実施の形態】
(全体概略)
図1、図2、及び図3に示すように、この実施形態の掘削機1は、複数のカッタビット3がカッタスポーク5に設けられてカッタ7が形成され、このカッタスポーク5は回転モータ9により回転する。回転モータ9として通常の場合減速機は電動機を用いる。この回転するカッタスポーク7の掘削側(図1下側)とは反対側(図1上側)を覆うフード11が設けられる。このフード11によって囲まれる空間13に連通するように、排土管15が、フード11の一部に接続される。回転するカッタスポーク5、フード11、及び排土管15を有するスウィング部17は、スウィング軸19回りに、スウィングジャッキ21により首振り(スウィング)動作される。また、スウィング部17、スウィング軸19、及びスウィングジャッキ21を有する旋回部23は、略垂直な旋回軸25回りに、旋回モータ27により旋回される。
【0019】
(カッタ)
図2(A)(B)に示すように、カッタ7は、中心から伸びる4本のスポーク5上に複数のカッタビット3が配置される構造とする。カッタビット3は、各スポーク5の長手方向に配置されるメインビット3a、各スポーク3の先端に配置され掘削範囲の周辺を掘削する周辺ビット3b、中心に配置される中心ビット3cなどからなる。各カッタビット3は、全方向からの掘削が可能となるビットを用い、また深さ方向の掘削のために周面ビット3bも設ける。
【0020】
カッタスポーク5の断面の形状は、底面が平面になるもの(図2(A)(B))、下に凸な球面形とするもの、又は逆に上に凸な球面形又は三角形状となるもの(図2(C)、(D))、各カッタースポーク5の先端が一つのカッタリング6の内側に接続された車輪のような形状を有するもの(図2(C)(D))など、施工条件等によって最適のものを選ぶ。
【0021】
例えば、下に凸な球面とした場合(図示せず)に、曲率半径を、図1に示すスウィング軸とカッタ7間での距離である機械中心軸長Lと等しくすることにより、それぞれのカッタビット3の貫入量が一定となり、ビット3にかかる負荷がすべてのビット3で同じとなり、切削効率を向上させることができる。
また、逆の曲率を持たせる(図2(C)(D))ことによって、特に機械の中央から排土させる場合(後述する他の実施形態)は、排土効率を向上させることができる。このカッタ7は回転モータ9である減速機付電動機によって、適正な周速度で回転しケーソン29の底部の土31の掘削を行う。また、インバータ制御により、この周速度を可変とし、その時々に最適なものにできる。
【0022】
(フード及び排土管)
フード11によって囲まれる空間13に連通するように、排土管15が、フード11の背部(掘削側とは反対側)から接続される。
【0023】
(スウィング部)
カッタ7、回転モータ9、及びフード11はスウィング部17に設けられ、このスウィング部17はスウィングジャッキ21によって、左右にたとえばスウィング角θを45度程度まで振らせることができる。この実施形態においては、スウィングジャッキ21は1本であり、一端部がスウィング部17にピン結合21aされ、他端部が後述する旋回部23にビン結合21bされ、スウィング部17の片側(図中右側)において45度程度振らせることができるのみであるが、旋回により掘削断面の全体を完全に掘削できる。
【0024】
(旋回部)
スウイング部17、スウィング軸19、スウィングジャッキ21を含む部分が旋回部23に設けられ、この旋回部23が、旋回輪ベアリング33の外輪に支持され、一方旋回輪ベアリング33の内輪は適当な方法で、図示しない固定ベースに支持される。さらに固定ベースに設けられる旋回モータ27に直結するピニオンギア39と旋回輪ベアリング33の外輪外側のギア37がかみ合う構造となっている。
【0025】
油圧モータである旋回モータ27を回転させると、ピニオンギア39が回転するのに応じて、旋回輪ベアリング33の外輪も旋回軸25回りに回転し、旋回部23の旋回動作が行われる。この旋回動作と、スウィングジャッキ21による首振り動作と併せて、ケーソン29内部のすべての範囲の土の掘削が可能となる。なお、旋回部23やスウィング部17に対する給電は、スリップリング41により行われる。また、油圧の供給や、排土管15と鉛直排土管43との接続は、各々、スイベルジョイント45、47により行われる。
【0026】
(排土)
掘削された土は、フード11内部で攪拌され、細かく混ざった濃い泥水となって、フード11に取付けられた排土管15、43を通じ、ポンプ(図示しない)によって、吸い上げられ立坑外へ排土され、排土処理プラントにより処理される。
【0027】
(掘削方法)
スウィング(首振り)動作と旋回動作の組み合わせは、立坑の底面部の土の掘削がくまなく行えるようにカッタ7を動かせるものであればいいが、この実施形態では首振りだけでなく旋回を行うので、精度よく円形の断面の掘削が可能となる。すなわち円形立坑を掘削する場合に、精度良く、ケーソン29の最下端に形成される刃口49の真下部分の掘削が可能となり、立坑の沈設時の制御に効果的である。したがって、精度のよいオーバカット(ケーソン29の全体の断面よりも大きく掘削を行い、よって、沈設されるケーソン29の周面51と掘削された地盤壁53との間に間隙55をつくり、ケーソン29の周面摩擦を小さくすること)が行える。また、立坑断面が非円形の場合でも、本機構全体の駆動方式を工夫することにより精度のいいオーバーカットが可能である。
【0028】
[実施例]
この発明の実施例として、シールド工事用の発進立坑として内径6,000mmの立坑を、ケーソンを60m沈設して、構築した例を以下に説明する。
図3に示すように、この本実施例の立坑掘削機1は、ケーソン沈設工法における掘削手段の例である。
【0029】
このケーソン沈設工法は、ケーソン29の下端の刃口49の真下部分を掘削して貫入抵抗の低減を行うのみならず、この掘削によりケーソン29の周面51より地盤53側にオーバカットをして、このオーバカット部分(間隙55)に潤滑剤を充填することで周面摩擦も同時に低減するものである。精度よく刃口49の真下の掘削を行いオーバカットをするために、本発明の立坑掘削機1を用いたものである。
【0030】
この立坑掘削機1は、スウィング動作と旋回動作により、ケーソン29下端の刃口49の真下を掘削して、ケーソン29の周面より地盤壁53側にオーバカットできる。図示しない潤滑剤供給装置は、オーバカット部分である間隙55に潤滑剤57を充填し、この潤滑剤13と周辺地盤53との水頭差を自動的に制御する。上端部拘束機構59は、ケーソン29の地上の上端部で、鉛直方向以外の動きを拘束する。下端部拘束機構61は、ケーソン29の下端部付近に備えられ、ケーソン29の下端部を周辺地盤53側に拘束する。両拘束機構59、61は、連携しながら、ケーソン29の上端部と下端部とでケーソン29の鉛直方向以外の動きを拘束しながら、ケーソン29を自重により沈設する。
【0031】
ケーソン29周面には円周方向にリング状のシール19が設けられ、オーバーカット部分(隙間55)に充填された潤滑剤57を閉じこめる。
(土質条件)
施工現場の土質は、概略以下のようである。
すなわち、地表面から15mまでは沖積粘度層でN値はほぼ3から10である。以下深度25mまではN値50以上の洪積砂層、42mまではN値30〜40の洪積粘性土が続き、以下100m付近までは洪積砂礫層を所々に含むN値が50以上の洪積砂層となっている。
【0032】
(ケーソン)
ケーソン29として、鋼製セグメント様の工場製作の分割式材料を現場でリング状に組立て、それを1ロットとし、順次、沈設した。ケーソン29の外径は6,412mm、1ロットの幅は1,000mm、厚さ(桁高)は200mm、各ロットを構成するスキンプレートの厚さは6mmであり、主桁として板厚14mmの部材が3本配されており、縦リブとしては板厚16mmの部材が使用されている。材質はSM490YAを用いた。ケーソン29は、1リング分が7等分割されており、現場でピース間の継手をボルト締結して1リングとする。
今回は、鋼製セグメント様の材料をケーソンとして用いたが、鉄筋コンクリート製、鋳鋼製、鋼とコンクリートの合成の既製材料又は場所打鉄筋コンクリートケーソンでも本発明の実施は可能である。
【0033】
(初期掘削)
初めの5リングはこの立坑掘削機を用いないで、グラブによる掘削を行い、地表部の沈設姿勢制御装置である上端部拘束機構59のジャッキを用いて圧入した。N値(標準貫入試験値)が小さな沖積粘土層であるために圧入力は小さくて済んだ。
【0034】
(本掘削)
初期掘削としてケーソン29を5m沈設したあと、本実施例の立坑掘削機1をケーソン29の下端部付近に取付け、また地上に排土処理プラントを設け、立坑掘削機1に排土管15、43を接続し、さらに排土装置のポンプを経て排土処理プラントへ接続し、本掘削に移った。
地表部に、上端部拘束機構59が設けられており、これにより沈設の姿勢を制御しながら、自重による沈設を行った。
図には詳しく示されないが、旋回輪ベアリング33をケーソン29の下端部にH型鋼などを用いて取付けた。ケーソン29の取付部は必要に応じて補強した。
【0035】
本実施例では、カッタ7の構造は図2(A)(B)に示すように十字状のスポーク5にカッタビット3を配置した構造とし、カッタ部外径Dc(周面ビット3cまでを含んだ径)は2,000mmとした。カッタ7は減速機付電動機で、2r.p.m.で回転できるようにしたが、インバータ制御を用いてカッタ回転数を可変とし、掘削土質の変化に対応できるようにした。なお電動機出力は18.5kWである。カッタ部回転数が2r.p.m.のときのカッタ部の外周部周側は12.5m/minである。またカッタ部分の掘削トルクは8.0tf・mである。
【0036】
また、図1に示す機械中心軸長Lは3,534mmとし、スウィング角θを45°としたとき、ケーソン躯体外周より20mmがオーバカットされ、掘削径が6,440mmとなるようにした。
カッタ7にはフード11を設け、掘削土が効率よく排土できるようにした。掘削機部はスウィングジャッキ21によりスウィング角θ=50°まで振ることができるようにした。
【0037】
この立坑掘削機による掘削は、先ずスウィング角θを45°とし環状に掘削を行い、次にθを0°として中心部分の掘削を行った。
本実施例は、特に掘削機1を軸方向にストロークさせる機構は設けてないので、ケーソン29を沈設させるとき適量の貫入量を与え、全断面の掘削が完了したときに、再び新たな貫入量を与え、以後同様に繰り返した。
【0038】
(結果)
この立坑掘削機1を用いることにより、多種多様にわたる土性の土の掘削・排土を効率よく行うことができた。また、掘削完了後にカッタ7を回収し、カッタビット3を調査した結果、砂礫層を掘削したにもかかわらず、特にカッタビット3の磨耗は見られなかった。
また、掘削に当たっては、スウィング角を45°に設定し、1周旋回させた後はスウィング角を0°にし、中心部分の掘削をすることを繰り返せばよく、効率的な掘削ができた。
【0039】
本実施例では、沈設時の周面摩擦力を低減するために、ケーソン29の周面より20mmオーバーカットすることが設計上求められていたが、この立坑掘削機1を用いることにより精度よく掘削することができ、周面摩擦力が効果的に低減され、ケーソンの自重による沈設が実現できた。
【0040】
(実施形態、実施例の作用効果)
以上のように、カッタスポーク5の掘削側とは反対側を覆うフード11によって囲まれる空間に、エアリフト用の排土管15を連通して接続する。よって、掘削された土は、フード11内部で閉じこめられ、フード11外に逃がされず、フード11内で攪拌され、排土管15、43を通って吸い上げられる。このように、掘削と同時に掘削土を砕いて攪拌し排土できるので、排土効率を向上できる。これにより、ケーソン沈設の施工の効率化が図れ、工期短縮できる。さらに、多種多様の土質の土をビット交換を行うことがなく掘削できた。
【0041】
そして、掘削土を直ちに排土できることから、カッタビット3付近に掘削土が残らないので、カッタビット3の掘削負荷としては純粋な掘削抵抗に近い値となる。したがって掘削効率が向上するとともに、掘削時に負荷が小さくて済み、回転モータ9の出力を小さくできるとともに、カッタビット3の耐久性の向上にもつながる。
【0042】
また、地盤が礫層の場合の掘削性に関しては、礫の強度や堆積状況にもよるが、径30mm程度までは本立坑掘削機で十分可能である。他の実施例の状況でも、十分な予備調査を行いカッタビットの設計を行えば、一般にビット交換をしなくても礫層掘削が可能であると思われる。
また、カッタスポーク5により大きなカッタ7を構成して全断面掘削方式の特徴を有し、首振りと旋回の動作を行う機構を持って自由断面掘削方式の特徴を有し、よって両方式の中間の方式の立坑掘削機となる。したがって、全断面掘削方式に比べケーソンの断面が変化しても対応でき、比較的小さな掘削動力で済み、また、初期発進時に掘進反力を得るためのアンカがあまり必要なくなる。さらに、自由断面掘削方式に比べ広い範囲の土質に対応できる。
【0043】
また、カッタの拡径縮径を行う従来技術に比べ、機構が簡単で、コストが安くでき、メンテナンスが容易で、故障が少ない。また、カッタ7の拡径縮径動作がないので、動作中にカッタの周囲の地盤がケーソンで支持されない無支保の部分ができてしまうことが、少ない。
この立坑掘削機1は、カッタ径を立坑径に応じた径として掘削効率を上げ、また巨礫層、岩盤層を除く多種多様の土層の効率的掘削が可能である。
【0044】
(他の実施形態)
以上の実施形態においては、首振り動作と旋回動作を1本のスウィングジャッキ21と旋回ベアリング33を用いて行ったが、他の実施形態においては、別の駆動形式によって動作させて立坑底面の土を掘削することも可能である。以下にその例を挙げる。
【0045】
▲1▼ ケーソン29の刃口49付近に取付けた環状軌条の上を、この立坑掘削機1を走行させ、ケーソン29の底部掘削を行う。例えば、カッタ7の径をケーソン径の1/2以上とすれば、軌条上を1周させるだけで、ケーソン底部の全断面の掘削が可能となる。
▲2▼ この立坑掘削機1を水中自由走行車両に搭載する。自由に走行できるので、非円形断面のケーソン掘削に適用できる。
▲3▼スウィングジャッキ21を周方向に3本以上設け、旋回を行わずに掘削を行うことも可能である。スウィングジャッキ21を多く用いれば、平面上の掘削範囲の形状が凸凹の少ない掘削が行える。
【0046】
また、以上の実施形態においては、カッタ7の構造は、スポーク式構造であったが、他の実施形態においては、カッタの構造として、カッタ面板にスリットを設け、このスリット近傍にカッタビットを配した面板式構造や、さらにはドラム形状のカッタドラム上にカッタビットを配したドラム式構造も可能であり、土質条件その他によって適当な構造形式のものを選ぶことができ、これらのカッタを覆うフードを設けることで本発明を実施できる。
【0047】
また、以上の実施形態においては、排土管15はフード11自体に接続されたが、他の実施形態においては、排土管15は、フード11と掘削面とによって囲まれる空間のいずれかに連通して接続されればよい。
例えば、図4に示すように、排土管15を、カッタスポーク5の筒状の回転軸5aに接続し、この筒状の回転軸5aの先端が、掘削側で開口するものとしてよい。中心ビット3c(図2参照)は、この開口に跨った状態で残すことができる。すなわち、回転モータ9を構成する電動機の軸心、減速機も軸心に中空部を設け、前記筒状の回転軸5aに連通させ、この回転軸5aの開口より排土する。
【0048】
また、この場合に、カッタスポーク5の断面形状を上に凸(図2(C)(D))にすればさらに排土効率の向上が望める。これにより、カッタスポーク5により掘削された掘削土が、カッタスポーク5を越えなくても直ちに排土可能となり、掘削土が掘削の邪魔にならずに済み、掘削効率を向上できる。
【0049】
この場合に、フード11自体に接続した排土管15を併設してもよい。
また、他の実施形態においては、掘削機1全体に軸方向にストロークする機構を与えることももちろん可能である。方法としては、例えば、旋回輪ベアリング33が支持される支持部分に複数本のジャッキを設ければよい。
また、他の実施形態においては、掘削土を攪拌するために、掘削機の中心部分から注水することも考えられる。
【0050】
また、掘削機中心軸に排土管を設ける他の実施例(図示しない)では、カッタ形状を面板状とし、かつ断面形を上に凸にすることによって、フードを省略することも可能である。すなわちカッタ面板がフードの機能を兼ねることができ、掘削された土の散逸を防ぎ、排土効率を高める。ただし一般的に、排土管径を大きく取ることは難しいので、例えば砂礫層がある場合等は適用が難しい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、第一、又は第二の発明によれば、カッタスポーク、又はカッタドラムの掘削側とは反対側を覆うフードによって囲まれる空間のいずれかに、エアリフト用の排土管が連通して接続され、よって、掘削と同時に掘削土を排土でき、排土効率を向上できる。
【0052】
また、第二の発明によれば、さらに、カッタスポークにより掘削された掘削土が、カッタスポークを越えなくても排土でき、掘削土が掘削の邪魔にならずに済み、掘削効率を向上できる。
【0053】
また、第三の発明によれば、全断面掘削方式と自由断面掘削方式との中間の方式の立坑掘削機を提供できるので、全断面掘削方式に比べケーソンの断面が変化しても対応でき、比較的小さな掘削動力で済むと同時に、また、自由断面掘削方式に比べ広い範囲の土質に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る立坑掘削機の縦断面図である。
【図2】この発明の立坑掘削機に用いられるカッタを示すもので、
(A)は図1の実施形態のカッタの平面図
(B)は(A)の縦断面図
(C)は他の実施形態のカッタの平面図
(D)は(C)の縦断面図である。
【図3】図1の立坑掘削機が使用される状態を示すケーソン沈設作業の縦断面図である。
【図4】この発明の他の実施形態に係る立坑掘削機の縦断面図である。
【符号の説明】
1 掘削機
3 カッタビット
3a メインビット
3b 周辺ビット
3c 中心ビット
5 カッタスポーク
7 カッタ
9 回転モータ
11 フード
13 空間
15 排土管
17 スウィング部
19 スウィング軸
21 スウィングジャッキ
23 旋回部
25 旋回軸
27 旋回モータ
29 ケーソン
31 底部の土
33 旋回輪ベアリング
37 旋回輪ベアリングギア
39 ピニオンギヤ
41 スリップリング
43 鉛直排土管
45、47 スイベルジョイント
49 刃口
51 ケーソンの周面
55 間隙
57 潤滑剤
59 上端部拘束機構
61 下端部拘束機構
Claims (3)
- 沈設するケーソンの内部を掘削して立坑を構築するため、以下の構成を備えたことを特徴とする立坑掘削機。
a.複数のカッタビットが設けられ、回転モータにより回転するカッタスポークと、
b.前記回転するカッタスポークの掘削側とは反対側を覆うフードと、
c.前記フードによって囲まれる空間のいずれかに連通して接続され、掘削土を排土する排土管。 - 前記排土管は、前記カッタスポークの筒状の回転軸に接続され、この筒状の回転軸の先端が開口することを特徴とする請求項1に記載の立坑掘削機。
- 沈設するケーソンの内部を掘削して立坑を構築するため、以下の構成を備えたことを特徴とする立坑掘削機。
a.複数のカッタビットが設けられ、回転モータにより回転するカッタスポークと、
b.前記回転するカッタスポークを有するスウィング部を、スウィング軸回りに首振り動作させるスウィングジャッキと、
c.前記スウィング部、スウィング軸、及びスウィングジャッキを有する旋回部を、略垂直な旋回軸回りに旋回させる旋回モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002305801A JP2004137848A (ja) | 2002-10-21 | 2002-10-21 | 立坑掘削機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002305801A JP2004137848A (ja) | 2002-10-21 | 2002-10-21 | 立坑掘削機 |
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Publication Number | Publication Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004137848A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20070008198A (ko) * | 2005-07-13 | 2007-01-17 | 김경숙 | 확갱장치를 이용한 수직터널의 확갱공법 |
JP2013019251A (ja) * | 2011-07-14 | 2013-01-31 | Sanwa Kiko Kk | 岩盤の掘削方法 |
CN113250702A (zh) * | 2021-06-15 | 2021-08-13 | 中国铁建重工集团股份有限公司 | 一种分级开挖刀盘的刀箱伸缩结构 |
-
2002
- 2002-10-21 JP JP2002305801A patent/JP2004137848A/ja active Pending
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