JP2004137823A - 電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法及び電磁シールド壁 - Google Patents

電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法及び電磁シールド壁 Download PDF

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Junichi Hirai
平井 淳一
Yorihaya Yokota
横田 依早彌
Tomokazu Ezaki
江嵜 智和
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Abstract

【課題】目地部分で十分な電磁シールド性能が得られる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法及び電磁シールド壁を提供する。
【解決手段】電波減衰性誘電体を混入したプレキャストコンクリート板20を形成する。そのPC板20を所定幅dの目地21を隔てて並べて壁面をつくる。目地21の幅dより大きい外径の弾性紐状封止材26の表面に導電性被膜27を設けて弾性目地遮蔽材25をつくる。前記目地21にその弾性目地遮蔽材25を圧入して電波の前記壁面通過を防ぎ、前記壁面を電磁シールド壁とする。弾性紐状封止材26は、目地21内へのシーリング材の流れ込み阻止用のバックアップ材又は目地21のガスケット材の構成材料と同一材料製とすることができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法及び電磁シールド壁に関し、とくに電波減衰性誘電体を混入したプレキャストコンクリート板を利用した電磁シールド工法及び電磁シールド壁に関する。
【0002】
本発明は、建物の内外間又は建物内部の室内外間の電波漏洩防止に広く適用できる。その適用対象の例は、建物内でワイヤレスマイク(800MHz)を使用する場合の室内から室外へ・建物内から建物外への電波漏洩による混信防止、建物外から建物内へ・室外から室内への到来電波による混信防止、無線LANシステム(Local Area Network System、例えば2.4GHz、5.2GHz又は60GHz帯)を使用する場合の室内から室外へ・建物内から建物外への電磁波の漏洩防止、屋内PHS(Personal Handy Phone System)を使用する場合の電波の進入・漏洩の防止による電波有効利用とセキュリティの確保、コンサートホール等における携帯電話の呼び出し音防止、その他の建物外から建物内へ・室外から室内への到来電波による混信防止や電子機器の誤動作防止等である。
【0003】
【従来の技術】
情報化の進展に応じオフィスビル等において電波通信の利用が進み、無線LANシステムや屋内PHS等のシステムが普及している。これらのシステムでは、コンピュータや精密機器の障害防止、機密保持・盗聴防止等のセキュリティ及び混信防止を確保する必要があるため、電波が建物壁面を通過するのを抑止する遮蔽即ち電磁シールドに対する要求が高まっている。また、電波の伝播範囲を建物内の一定空間に限定して電波を効率的に利用するためにも、電波遮蔽や電磁シールドが求められている。
【0004】
従来のオフィスビル等における電磁シールドは、シールド空間の床・天井・側面等の全壁面を導電性の高い部材(金属板、銅箔、金属メッシュ、金属メッキ製材料等)で被覆する工法によることが多い。但しこの工法では、導電性部材の接合部の導電性が保たれるように接続施工の必要があり、接続板のビス止め、ハンダ仕上げ、溶接、溶着、導電性テープの貼着け等の煩雑な作業を要する問題点がある。接続部に僅かな隙間が生じても、そこからの電波漏洩が原因で所望の電磁シールド性能が得られない場合がある。
【0005】
特許文献1は、建物の外壁や間仕切り壁の効率的な電波シールド工法として、電磁波遮蔽性プレキャストコンクリート板(以下、PC板ということがある。)利用の建物外壁構造を提案している。図11を参照するに、特許文献1のPC板1は、同一平面上の縦横方向に並べた外装化粧パネル4と裏打ちコンクリート2との間に導電層3を有する。隣接する化粧パネル4の導電層3を第1導電性接続部材9で接続し、裏打ちコンクリート2の周囲端面5に第2導電性接続部材10により導電層3と接続された導電性エッジ金具又は導電性成形部材6を設ける。また、PC板1間の目地にシーリング材7と導電性充填部材11(導電性ガスケット11Aや導電性バックアップ材11B等)とを挿入し、両PC板1を水密に結合しながら電気的に接続し、広い面積の電磁シールド壁を構築する。なお、図示例では隣接する二枚のPC板1のうち右側PC板1のみの構成を示すが、左側PC板1も同一構成である。
【0006】
特許文献1の電磁シールド工法によれば、工場で裏打ちコンクリート2と一体に導電層3をPC板1に組込むので、導電性部材を現場で取扱う作業を省き、電磁シールド壁の構築の効率化が図れる。但し、強風や地震等により隣接するPC板1が導電層3の面と直角方向に異なる向きに相対運動すると、エッジ金具及び導電性成形部材6による隣接PC板1の電気的接触が低下する問題点がある。この電気的接触の低下は、この部分での電波漏洩を招き、シールド効果を低下させる欠点を生じる。
【0007】
これに対し特許文献2は、図12に示すように、裏打ちコンクリート2の周縁の導電性成形部材6に凹入部6Bを設けた導電層3付きPC板1を提案している。例えば導電性ガスケット13により隣接するPC板1の導電性成形部材6を接続すると共に、導電性ガスケット13の両側面に設けたガスケット脚部13Aを各PC板1の導電性成形部材6の凹入部6Bに差し込む。隣接するPC板1が相互に一定限度内の相対運動をしても、導電性成形部材6の凹入部6Bにおける導電性ガスケット13の対応脚部13Aの存在により、両PC板1の導電性成形部材6間の電気的接続を維持できる。各PC板1における導電性成形部材6の他の凹部15は、PC板1の導電性成形部材6の室内側端をシーリング材16により裏打ちコンクリート2へ固定し、各PC板1の相互移動の際にも両者の導電性成形部材6間の電気的接続を一層確実に維持するものである。
【0008】
更に特許文献2は、図13に示すように、垂直方向目地と水平方向目地との交差部における両PC板1の相対運動時の電気的接続を確保するために、四分割ガスケット14の相互の当接部分に差込可能な導電性の弾性フィン18を設けたガスケット構造を提案している。この弾性フィン18の導電性により、目地交差部における四つのPC板1が相対運動をしても、それら相互の電気的接続を確保することができ、PC板1で構成される壁の電波漏洩を確実に防止できる。
【0009】
【特許文献1】特開2000−144969号公報
【特許文献2】特開2002−129672号公報
【特許文献3】特開2002−138593号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献2の電磁シールド工法で、目地部分における電磁シールド性能を2.4GHz帯域の電波に対して50dB程度の実用的な性能を得るには、バックアップ材12及びガスケット材13の両者に導電性材料を用い、しかもバックアップ材及びガスケット材に多量の導電性材料を混入する必要がある。このため、この導電性材料により両者は硬度を増し、施工性が劣ると共に、要求される水密性、耐候性、耐久性を損なう可能性がある。このため、目地部分で充分な電磁シールド性能が得られる電磁シールド工法の開発が望まれている。
【0011】
また従来の電磁シールド工法では、バックアップ材12やガスケット材13を導電性微粉末材料やカーボン繊維などを混入し特殊な遮蔽材を用いて調製しているため、目地部分の施工作業が非常に複雑になり、コスト高となる問題点もある。更に特許文献2の方法では、導電層3が含まれるPC板1の製造段階で、導電層3の配置及び導電層3と導電性成形部材6との電気的接続を確保する作業を必要とするため、PC板1の製造コストが高くなる問題点もある。
【0012】
そこで本発明の目的は、目地部分で充分な電磁シールド性能が得られる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法及び電磁シールド壁を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、電波減衰性誘電体の混入により遮蔽対象周波数の電波に対する誘電率を高めた電磁シールドコンクリートに注目した。例えば本発明者等は、酸化第二鉄(Fe、ヘマタイト)及び四三酸化鉄(Fe、マグネタイト)が主成分である酸化鉄粉体を一種の電波減衰性誘電体として混入することにより誘電率を高めた電磁シールドモルタル及びコンクリートを提案している(特許文献3及び特願2001−116826号参照)。電波減衰性誘電体の他の例は、製鉄ダスト(例えばFe70%、Fe20%、その他10%の酸化鉄粉体を含む。)、鉄鉱石の一種であるロメラル鉱石(Fe60%、Fe30%、その他10%の酸化鉄粉体を含む)、砂鉄、カーボン繊維等である。
【0014】
表1は、前記製鉄ダストと普通ポルトランドセメントと水とを重量比1:1:0.5の割合で混練した電磁シールドモルタルA製のパネル材19(厚さd=50mm)、及び前記ロメラル鉱石を同様の態様で混練した電磁シールドモルタルB製のパネル材19(厚さd=50mm)の電磁シールド性能(遮蔽性能)を示す。表1には、砂と普通ポルトランドセメントと水とを同様の態様で混練した普通モルタル(比較モルタル)製のパネル材19(厚さd=50mm)の電磁シールド性能も併せて示す。表1から分かるように電波減衰性誘電体の混入したパネル材19は、図11及び図12に示すように導電層3や導電性成形部材6を設けなくとも、1GHz以上の周波数帯に対する電波減衰が約20dB以上の電磁シールド性能を有する。また、電波減衰性誘電体の混入割合の調整により、遮蔽対象周波数の電波に対するシールド性能の調節が可能である。
【0015】
【表1】
Figure 2004137823
【0016】
表1に示すシールド性能は、図10の測定装置により求めた。同図の測定装置において、電波吸収部材35aで囲んだシールドルーム35に発信器36を設置し、その発信器36から1、3及び5GHz帯域の電波を電波吸収部材35aで囲まれたパネル材19の面に対して垂直となるように送出した。送出された電波は、電波吸収部材35aを透過することなく、電波吸収部材35aに囲まれたパネル材19のみを透過し、受信器37がその透過電波を受信し、アナライザー38で透過電波の振幅を測定した。隔壁39の開口部からパネル材19を取り外し、その開口部を介して受信した電波の振幅を測定し、パネル材19の透過電波の振幅との比(透過係数T)からパネル材19の遮蔽性能(電磁波減衰量)を次式により求めた。
【0017】
【数1】
遮蔽性能=−20・log(透過係数T)…………………………………………(1)
【0018】
電波減衰性誘電体を混入したモルタル板やコンクリート板は、金属のような導電性はなく、電磁シールド効果は誘電体による電波反射・吸収作用に基づく。本発明者は、前記測定用パネル19と同様に電波減衰性誘電体を混入したコンクリートによりPC板20(カーテンウォールやパネル等)を形成し、それらを図1(A)に示すように並置して電磁シールド壁とし、隣接するPC板20間の目地21を遮蔽するため、目地幅dを跨いで導電性テープ23を両側のPC板20の表面へ10mm以上重ねて貼り付けることを試みた。その結果、実験室レベルでは2.4GH帯域の電波に対し50dB以上の高度な電磁シールド性能が得られた。この目地21の部分における高性能な遮蔽は、目地21に進入した電波が導電性テープ23を透過した場合でも、PC板20の目地対向面の電波反射・吸収作用により減衰するためと考えられる。しかし、目地21の表面に導電性テープ23を貼り付ける方法では長期間の安定性に欠ける問題点があり、実際の電磁シールド工事では作業性及びコスト面から採用が難しい。
【0019】
本発明者は、図7(A)に示すように、電波減衰性誘電体を混入したPC板20の間の目地21に、バックアップ材12又はガスケット材13(図3参照)からなる弾性紐状封止材26の表面に導電性被膜27を設けることにより(図2参照)、PC板20自体の電波反射・吸収作用を利用して、前記導電性テープ23と同等の目地21の電磁シールド性能(2.4GH帯域の電波に対し50dB以上)が得られることを実験的に見出した。弾性目地遮蔽材25は、導電性テープ23に比し物理・化学的特性を長期間に亘り安定に保ち、しかも地震時等のPC板20の変形に対しても充分追従して電磁シールド性能を安定に維持できる。本発明は、この知見に基づく更なる実験研究の結果、完成したものである。
【0020】
図1(B)及び図2を参照するに、本発明の電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法は、電波減衰性誘電体を混入したプレキャストコンクリート板20を所定目地21の幅dで並べて壁面とし、目地21の幅dより大きい外径の弾性紐状封止材26の表面に導電性被膜27を設けた弾性目地遮蔽材25を目地21に圧入して電波の壁面通過を防いでなるものである。
【0021】
また図1(B)及び図2を参照するに、本発明の電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド壁は、電波減衰性誘電体を混入し且つ所定面上に所定目地21の幅dで並べたプレキャストコンクリート板20の群、及び目地21の幅dより大きい外径を有し当該目地21に圧入された導電性被膜27付き弾性紐状封止材26を備えてなるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は、図1(B)に示すように、電波減衰性誘電体を混入したPC板20を並置し、電波減衰性誘電体の電波反射・吸収作用を利用した電磁シールド壁を形成する。電波減衰性誘電体は、前記のようにPC板20に電波反射・吸収作用を与えるものである。これらの電波減衰性誘電体が粉体又は粒体であるときは、その粉体・粒体を骨材に代えて使用することができる。PC板20を並置して電磁シールド壁を作る場合に、隣接するPC板20の間に目地21が生じる。本発明は、その目地21に弾性目地遮蔽材25を圧入することにより電波漏洩を防止する。弾性目地遮蔽材25は、図2に示すように、目地21の幅dより大きい外径の弾性紐状封止材26の表面に導電性被膜(導電性表面層)27を設けたものである。
【0023】
弾性目地遮蔽材25は、図2及び図3に示すように、外径が目地21の幅dより大きい紐状のバックアップ材又はガスケット材製の弾性紐状封止材26を作り、その表面に金属箔、金属メッシュ等により導電性被膜27を設けて形成される。紐状封止材26の材料として、例えば発泡ポリエチレンの紐状体等を用いることができる。また、導電性被膜27の材料として、亜鉛、ステンレス・スチール、ニッケル等の導電性金属を用いることができる。
【0024】
図7(A)に示すように、本発明では目地21に進入した電波を弾性目地遮蔽材25で一定程度遮断すると共に、遮蔽材25を透過した電波が目地21において対向すPC板20の側面間での反射と吸収とにより減衰される。例えば、PC板20に含まれる電波減衰性誘電体が鉄鉱石であって誘電体マグネタイト(Fe)を含む場合は、目地21への入射電波エネルギーPiが目地21で対向するPC板20の表面又は内部の誘電体マグネタイトに吸収され、コンクリート内部で熱に変換される。このため、透過電波エネルギーPtは入射電波エネルギーPiより小さくなり、目地21においても有効な遮蔽が得られる。目地21への入射電波エネルギーPiと透過電波エネルギーPtとの関係は、反射電波エネルギーをPr、吸収電波エネルギーをPaとすれば、(2)式のように表わすことができる。また(1)式は、入射電波エネルギーPiと透過電波エネルギーPtとを用いて、(3)式のように表わすことができる。
【0025】
【数2】
Pi=Pr+Pa+Pt…………………………………………………………………(2)
シールド効果(dB)=−20・log(Pt/Pi)…………………………………(3)
【0026】
従って、目地21と弾性目地遮蔽材25との間に格別の接触圧を必要とせず、従来の施工方法の寸法を用い適度の接触を保っていれば足りる。本発明者の実験によれば、目地幅に対し直径が5mm程度大きい弾性目地遮蔽材25を使用すれば、2.4GHで50dB〜60dB程度の電磁シールド性能を維持できる。
【0027】
また、目地幅に対し直径が5mm程度大きい弾性目地遮蔽材25を用いれば、目地21が広がった場合でも、広がる前と同程度の電波シールド性能を維持できる。例えば、弾性目地遮蔽材25の紐状封止材26として柔軟性及び変形追従性に優れたバックアップ材12(例えば発泡ポリエチレン製)を用いることにより、地震時の変形に対しても充分に追従し且つ変位回復後に元の形状に復帰して安定した電磁シールド性能が維持できる電磁シールド壁とすることができる。
【0028】
更に図4に示すように、目地21が垂直方向と水平方向とに伸びる場合にも、目地21に圧入する垂直方向及び水平方向の弾性目地遮蔽材25の導電性被膜27を相互に接触させることにより、目地交差部における電磁シールド性能を維持できる。従って、弾性目地遮蔽材25の施工は格別の配慮を要さずに容易に行うことができる。例えば図4の例では、垂直目地21と水平目地21との交差部において水平方向の遮蔽材25を切断し、垂直方向の遮蔽材25をその切断部に貫通させると共にその遮蔽材25の導電性被膜27を水平方向の遮蔽材25の導電性被膜27と接触させている。図13に示す従来の四分割ガスケット14及びフィン18を用いる水平・垂直接合部に比し、本発明の弾性目地遮蔽材25によれば、容易に且つ低コストで目地交差部における電磁シールドを施工できる。
【0029】
[実験例1]
表2の調合組成(単位kg/m)の電磁シールドコンクリートを用いて縦横2400mm×1300mmで厚さ130mmのPC板20を形成し、縦及び横の目地21の幅d(図1参照)=25mmを隔てて図1(C)に示すように配列してシールド壁を試作した。水平目地21は、シールド壁の表面から裏面へ向け上昇させ、水切りの便を図った。バックアップ材12製の弾性紐状封止材26の表面に導電性被膜27を施した外径30mmの弾性目地遮蔽材25を作成し、前記目地21に圧入した。
【0030】
【表2】
Figure 2004137823
【0031】
図1(C)の試作シールド壁の遮蔽性能を、目地21への弾性遮蔽材25の圧入前後において、図10のベクトルネットワークアナライザ(VNA)38と電波発信器36及び受信器(ホーンアンテナ)37とからなる測定装置を使って測定した。発信器36及び受信器37を隔壁39で仕切られたシールドルーム35、35にそれぞれ隔壁22の所定位置と対向させて配置した。シールドルーム35、35の内面と隔壁22の両面とを電波吸収部材35aで被覆することにより、外部からの進入電波やシールドルーム内面での反射電波が受信器37で受信されるのを防止した。目地21へ弾性遮蔽材25を圧入する前及び後のシールド性能測定の場合には、隔壁39の所定位置に設けた孔に、図10におけるパネル材19に代えて、前記試作シールド壁に用いた2枚のPC板20を幅d=25mmで並べて嵌め込み、PC板20と隔壁39との間を電波が漏れないように密着させて固定した。
【0032】
電波周波数として1〜6GHz帯域を使用し、目地21に弾性目地遮蔽材25を圧入した後に送信器36からPC板20の面に対して垂直となるように電波を送出し、PC板20の面を透過した電波を受信器37で受信し、アナライザー38で透過電波の振幅を測定した。またPC板20の目地21から弾性目地遮蔽材25を取り外し、目地遮蔽なしで前記のように電波を発信し且つ透過電波の振幅を測定した。目地21へ弾性遮蔽材25を圧入する前及び後の送信器36の発信電波振幅と受信器37の透過電波振幅との比(透過係数T)から電磁シールド性能(電磁波減衰量)を(3)式により算出した。実験結果を図5に示す。
【0033】
図5の実験結果は、電波減衰性誘電体混入のPC板20を所定目地幅dで並べ(図1(B)参照)、その目地21へ導電性被膜27付きバックアップ材製の弾性目地遮蔽材25を普通の方法で圧入することにより、2〜6GHzの周波数帯で50dB〜60dBの高レベル電磁シールドが得られることを実証する。しかも本実験結果は、従来の特許文献2のようなバックアップ材12とガスケット材13との2部材組合せによる方法に比し、単一の目地遮蔽材25のみにより充分な電磁シールド効果が確保できることを示す。弾性目地遮蔽材25は、バックアップ材12製に限られず、例えば目地21の封止にシーリング材16を使わない場合には、ガスケット材13製の弾性紐状封止材26に導電性被膜27を施して作ることもできる。このバックアップ材12又はガスケット材13に対する導電性被膜27の加工は、PC板20の製造時に工場で行うことができる。
【0034】
[実験例2]
実験例1における弾性紐状封止材26の表面に設けた導電性被膜27の材料を種々の金属に代えながら、材料別の電磁シールド効果確認の実験を行った。その結果を図6に示す。図中カーブAは亜鉛メッシュ製、カーブBはアルミニウム製、カーブCは亜鉛テープ製の導電性被膜27を用いた場合の電磁シールド効果をそれぞれ示す。図6の実験結果から、これら3種の材料製導電性被膜27は実質上同等のシールド性能を示すことが確認できる。本発明者は、更なる実験により、導電性被膜27は導電性材料であれば所要の電磁シールド性能を満たすことを確認した。
【0035】
こうして本発明の目的である「目地部分で充分な電磁シールド性能が得られる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法及び電磁シールド壁」の提供が達成できる。
【0036】
【実施例】
本発明は、電波減衰性誘電体混入のPC板20相互間の目地21に進入する電波を、目地21への導電性被膜27付き弾性目地遮蔽材25の圧入により、その目地遮蔽材25の電波反射作用とPC板20内の誘電体による電波反射・吸収作用との相乗作用を効果的に使って減衰させる。PC板20の目地対向面に水切り等の溝形状の凹凸を設ければ、この電波反射・吸収作用の更なる向上も期待できる。
【0037】
更に、電波減衰性誘電体にヘマタイト(Fe)を含めることにより、PC板20の導電性を低くし、その下限を例えば四電極法によるコンクリート抵抗率を20kΩ・cm以上とすることができる。一般に、コンクリートの抵抗率が低い場合は腐食性が大きく、抵抗率が大きい場合は腐食性が小さい。従来の塩分による鉄筋腐食の調査等から、コンクリート抵抗率が5kΩ・cm未満の場合は腐食性が非常に大きく、20kΩ・cm以上であれば腐食性は非常に小さいことが知られている(防錆管理(1998−5)、p14−18、除村ほか、「コンクリート構造物の鉄筋腐食診断システム」)。本発明者は、PC板20にヘマタイトを混入することによりコンクリート抵抗率を20kΩ・cm以上となし得ることを実験的に見出した。即ち、ヘマタイトは絶縁性であり、それのみを混入したコンクリートはシールド性能をほとんど有していないが、コンクリートの抵抗率の低下を抑える働きがある。抵抗率を20kΩ・cm以上とすることにより、例えばPC板20中に配設した鉄筋の腐食性が非常に小さく且つGHz帯電波に対するシールド性能が大きい実用的なPC板20とすることができる。
【0038】
更に、電波減衰性誘電体を混入したPC板20は一般に比重が大きくなるが、表2に示すように粗骨材として多孔質骨材を使用することにより軽量化を図ることができる。多孔質骨材としては、内部がポーラス状の人工軽量骨材、例えば岩石を高温加熱処理したバーミキュライト、パーライト、ロックウール、メサライト(日本メサライト株式会社製)等を用いることができる。また、多孔質骨材を使用することにより、通常のコンクリート粗骨材を用いた場合に比し、PC板20のシールド性能を高めることができる。多孔質骨材の使用によってシールド性能が高まる原理の詳細は不明であるが、多孔質骨材の混入によってコンクリート中に多数の微小空隙が形成され、空隙内の空気とコンクリートとの境界面で電波の反射が起こり、反射された電波がコンクリートに吸収されるからと考えられる。つまり、多孔質骨材の混入によりコンクリート中の電波伝播距離が長くなり、電波の反射と吸収の効率が高まると考えられる。多孔質骨材の混入によりどの程度シールド性能が高まるかは微小間隙の散在の状態によって異なり得るが、多孔質骨材の混入割合の調節によりシールド性能を増減させることも考えられる。
【0039】
本発明者は、電波減衰性誘電体としてマグネタイト30.54%、ヘマタイト62.41%、純鉄0%であるロメラル鉱石と多孔質粗骨材とを用い、鉄鉱石濃度が51.0重量%の電磁シールドコンクリートを混練し、図8(A)、(B)、及び(C)に示す長さLの矩形パネル、長さL/2の矩形パネル2枚の組、及び長さL/2で傾斜重ね合せ面付き矩形パネル2枚の組からなる試料を調製した。なお、この電磁シールドコンクリートの組成(kg/m)は次の表3の通りであった。
【0040】
【表3】
Figure 2004137823
【0041】
図10の測定装置を用い、図8の各試料の電波減衰特性を実測した。その結果を図9に示す。図9中の数字及びcmは図8(C)における長さL/2の矩形パネル間の距離を示し、点線は図8(A)の長さLの矩形パネルについての測定値を示す。この電磁シールドコンクリートによれば、1GHz帯以上の周波数で45dB以上の減衰が得られる。図9から明らかなように、多孔質粗骨材を用いれば、図5に示す本発明の実施例と同等以上の優れた電波シールド性能を有する電磁シールド壁とすることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法及び電磁シールド壁は、電波減衰性誘電体を混入したプレキャストコンクリート板を所定目地幅で並べて壁面とし、目地幅より大きい外径の弾性紐状封止材の表面に導電性被膜を設けた弾性目地遮蔽材を目地に圧入して電波の壁面通過を防ぐので、次の顕著な効果を奏する。
【0043】
(イ)2〜6GHzの周波数帯において50dB〜60dBの高い電磁シールド性能を実現することができる。
(ロ)また、GHz帯だけに限らず、例えば800MHz帯などの低い周波数帯に対しても、誘電体の混入量を増すことにより十分なシールド性能が得られる。
(ハ)電波減衰性誘電体の混入量が同一であれば、電波シールド性能はコンクリート厚さに対応する。従って、誘電体の混入量とコンクリート厚さとの二者をパラメータとして、所要のシールド性能を与える設計ができる。
(ニ)コンクリート板の周縁に金属層を形成する必要がないので、目地の周縁面からの電波反射がなく、電波反射による目地部分の電磁シールド性能の低下を抑えることができる。
(ホ)従来方法に比し、コンクリート板に設けた導電性部材とバックアップ材やガスケット材等との電気的接続作業が不用であり、電磁シールド工事の容易化を図ることができる。
【0044】
(ヘ)誘電体混入コンクリート板及び弾性目地遮蔽材は従来のコンクリート壁成形技術と同様に施工でき、電磁シールドのための特別な作業を必要としないので、シールド施工コストを低く抑えることができる。
(ト)電磁シールド壁の目地からの電波進入を避け、情報漏洩や通信障害を防ぐことができる。
(チ)ワイヤレスマイク(800MHz)からの電波の屋内から屋外への漏れ、及び屋外から屋内への干渉を防止できる。
(リ)無線LAN用電波(2.4GHz、5.2GHz又は60GHz帯)の室内・室外間の漏洩を防止できる。
(ヌ)電磁シールド室内での携帯電話の呼出し音を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例の説明図である。
【図2】は、本発明で用いる弾性目地遮蔽材の一例の断面図である。
【図3】は、本発明の目地部分のシーリング方法の他の一例の説明図である。
【図4】は、水平目地と垂直目地との交差部のシーリング方法の説明図である。
【図5】は、本発明の電磁シールド壁による電波減衰測定値のグラフである。
【図6】は、異なる材料製の導電性被膜付き弾性目地遮蔽材を用いた本発明の電磁シールド壁による電波減衰測定値のグラフである。
【図7】は、本発明によるシールド作用の図式的説明図である。
【図8】は、コンクリート板の電波減衰測定用試料の説明図である。
【図9】は、多孔質粗骨材を用いたコンクリート板の電波減衰測定値のグラフである。
【図10】は、電波減衰を測定する装置の図式的説明図である。
【図11】は、従来の電磁シールドコンクリート板の一例の図式的断面図である。
【図12】は、従来の電磁シールドコンクリート板の他の一例の図式的断面図である。
【図13】は、図12のコンクリート板による目地交差部分のシールド方法の説明図である。
【符号の説明】
1…PC板        2…裏打ちコンクリート
3…導電層       4…化粧パネル
5…端面        6…導電性成形部材
7…シーリング材    8…二次シーリング材
9…第1導電性接続部材 10…第2導電性接続部材
11A、11B…導電性充填部材
12…バックアップ材   13…ガスケット
14…四分割ガスケット
15…凹部        16…シーリング材
18…フィン       19…パネル材
20…電波減衰性誘電体を混入したPC板
21…目地        23…導電性シールドテープ
25…弾性目地遮蔽材   26…弾性紐状封止材
27…導電性被膜     35…シールドルーム
35a…電波吸収部材    36…発信器
37…受信器       38…アナライザー
39…隔壁

Claims (15)

  1. 電波減衰性誘電体を混入したプレキャストコンクリート板を所定目地幅で並べて壁面とし、前記目地幅より大きい外径の弾性紐状封止材の表面に導電性被膜を設けた弾性目地遮蔽材を前記目地に圧入して電波の壁面通過を防いでなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法。
  2. 請求項1のシールド工法において、前記弾性目地遮蔽材を、前記目地内へのシーリング材の流れ込み阻止用の導電性被膜付きバックアップ材としてなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法。
  3. 請求項1のシールド工法において、前記弾性目地遮蔽材を、前記目地を封止する導電性被膜付きガスケット材としてなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法。
  4. 請求項1から3の何れかのシールド工法において、前記電波減衰性誘電体をマグネタイト系鉄鉱石、砂鉄、製鉄ダスト又はカーボン繊維としてなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法。
  5. 請求項1から4の何れかのシールド工法において、前記電波減衰性誘電体にヘマタイト(Fe)を含め、前記コンクリート板の四電極法によるコンクリート抵抗率を20kΩ・cm以上としてなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法。
  6. 請求項1から5の何れかのシールド工法において、前記コンクリートに粗骨材として多孔質骨材を混入してなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド工法。
  7. 電波減衰性誘電体を混入し且つ所定面上に所定目地幅で並べたプレキャストコンクリート板群、及び前記目地幅より大きい外径を有し当該目地に圧入された導電性被膜付き弾性紐状封止材を備えてなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド壁。
  8. 請求項7のシールド壁において、前記弾性目地遮蔽材を、前記目地内へのシーリング材の流れ込み阻止用の導電性被膜付きバックアップ材としてなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド壁。
  9. 請求項7のシールド壁において、前記弾性目地遮蔽材を、前記目地を封止する導電性被膜付きガスケット材としてなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド壁。
  10. 請求項7から9の何れかのシールド壁において、前記電波減衰性誘電体をマグネタイト系鉄鉱石、砂鉄、製鉄ダスト又はカーボン繊維としてなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド壁。
  11. 請求項7から9の何れかのシールド壁において、前記電波減衰性誘電体にヘマタイト(Fe)を含め、前記コンクリート板を四電極法によるコンクリート抵抗率が20kΩ・cm以上のものとしてなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド壁。
  12. 請求項7から11の何れかのシールド壁において、前記コンクリートに粗骨材として多孔質骨材を混入してなる電磁シールドコンクリート利用の電磁シールド壁。
  13. 電波減衰性誘電体を混入し且つ所定目地幅で並べて壁面としたプレキャストコンクリート板間の目地に圧入する弾性目地遮蔽材において、前記目地幅より大きい外径の弾性紐状封止材の表面に導電性被膜を設けてなる弾性目地遮蔽材。
  14. 請求項13の弾性目地遮蔽材において、前記弾性紐状封止材を、前記目地内へのシーリング材の流れ込み阻止用のバックアップ材としてなる弾性目地遮蔽材。
  15. 請求項13の弾性目地遮蔽材において、前記弾性紐状封止材を、前記目地を封止するガスケット材としてなる弾性目地遮蔽材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114108857A (zh) * 2021-11-22 2022-03-01 广州新莱福新材料股份有限公司 电磁屏蔽模块、电磁屏蔽结构及电磁屏蔽结构的施工方法

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