JP2004137344A - ポリエステル系フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリエステルフィルム特有の機械的特性を有するため、腰感に優れ、かつ薄肉化対応が可能であるとともに熱的特性に優れ、かつ耐屈曲疲労性に優れた配向フィルムを提供するものである。
【解決手段】融点225℃以上のエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルとポリエチレン又はエチレン系共重合体(但し、α,β−不飽和カルボン酸をイオン化したエチレン系共重合体は除く)の中から選ばれた2種以上のエチレン系ポリマーからなり、前記ポリエステルの重量と前記エチレン系ポリマーの合計の重量の比率が80/20〜99/1(重量%)の範囲であることを特徴とする配向フィルム。
【選択図】 なし
【解決手段】融点225℃以上のエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルとポリエチレン又はエチレン系共重合体(但し、α,β−不飽和カルボン酸をイオン化したエチレン系共重合体は除く)の中から選ばれた2種以上のエチレン系ポリマーからなり、前記ポリエステルの重量と前記エチレン系ポリマーの合計の重量の比率が80/20〜99/1(重量%)の範囲であることを特徴とする配向フィルム。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステル系フィルムに関するものである。さらに詳細には、機械的特性,熱的特性,耐屈曲疲労性に優れた包装用途に好適なポリエステル系フィルムに関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、包装用分野において、ポリエステルフィルムの代表例である2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは良好な機械的特性及び熱的特性から広く使用されていた。しかしながら、耐衝撃性,耐屈曲疲労性が重要視される用途では、ポリエチレンテレフタレートの強靭さの裏返しである硬さにより上記特性が劣るため、2軸延伸ナイロンフィルムが多用されてきた。しかしながら、ナイロンポリマーの本質的な性質(吸湿率及び温度膨張率が大きいという性質)のため、2軸延伸ナイロンフィルムは保管条件によっては寸法変化を起こすことが多く、印刷、製袋等の加工適性が低下するという欠点があった。又、耐ボイル性,耐レトルト性を要求される用途、さらにラミネート用基材,金属又は金属酸化物を蒸着する基材として用いられる場合、制約を受けることが多いという欠点があった。
かかる欠点を解消するため、耐衝撃性又は耐屈曲疲労性等が改良されたポリエステルフィルムが検討されている。
例えば、線状ポリエステル,該ポリエステルと非相溶なポリエチレン樹脂,及びアイオノマー樹脂のブレンドからなるポリエステルフィルムがあるが、アイオノマー樹脂をブレンドした原料を押出機で溶融させメルトラインを通してダイスからキャストした場合、押出機又はメルトラインにポリマーが溶融状態で滞留しやすく、その結果、キャストした樹脂膜にポリマー劣化物,ゲル状物等が発生しやすいという欠点があった。(例えば、特許文献1参照)
かかる欠点を回避するため、炭素数10以上のアルキレン基を有する長鎖脂肪族ジカルボン酸含有したポリエステルを2軸配向させてヤング率が10〜250kg/mm2かつ突刺強度が10kg/mm以上である柔軟性ポリエステルフィルムがある(例えば、特許文献2参照)。
又、アルコール成分としてHO−(CH2)2n−OH(n:1〜10)から選ばれた2種以上のジオール残基と芳香族ジカルボン酸残基が40〜99モル%、長鎖脂肪族ジカルボン酸残基60〜1モル%よりなる柔軟性ポリエステルフィルムもある(例えば、特許文献3参照)。
しかしながらこれらのポリエステルフィルムは耐衝撃性又は耐屈曲疲労性等は満足されるものの、ポリエステルフィルムの特徴である機械的特性(例えば、引張弾性率)が小さいため、フィルムの腰が弱いという欠点があり、包装材料の減量化(薄肉化)が強く要望される昨今の包装用分野において、これらのフィルムは満足されるものではなかった。
【0003】
【特許文献1】
特公平6−68065号公報
【0004】
【特許文献2】
特公平7−71820号公報
【0005】
【特許文献3】
特開平3−231930号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来技術の問題点を解消することを目的とするものである。即ち、ポリエステルフィルム特有の機械的特性を有するため、腰感に優れ、かつ薄肉化対応が可能であるとともに熱的特性に優れ、かつ耐屈曲疲労性に優れたポリエステル系フィルムを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は融点225℃以上のエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルとポリエチレン又はエチレン系共重合体(但し、α,β−不飽和カルボン酸をイオン化したエチレン系共重合体は除く)の中から選ばれた2種以上のエチレン系ポリマーからなり、前記ポリエステルの重量と前記エチレン系ポリマーの合計の重量の比率が80/20〜99/1(重量%)の範囲であることを特徴とするポリエステル系フィルムによって達成される。
この場合において、前記フィルムの引張弾性率が2500MPa以上であり、かつ屈曲ピンホール数が20以下であることが好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリエステルは機械的特性及び熱的特性を確保するため、融点225℃以上のエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルであることが必要である。エチレンテレフタレート以外の繰返し単位を主成分とするポリエステルを使用した場合、配向フィルムの機械的特性が損なわれることが多く好ましくない。又、融点が225℃未満のエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルを使用した場合、配向フィルムの熱的特性が損なわれることが多く好ましくない。
【0009】
但し、本発明では、機械的特性及び熱的特性が損なわれない範囲であれば、テレフタル酸以外の酸成分及び/又はエチレングリコール以外のグリコール成分よりなるポリエステルを使用できる。特に、エチレンテレフタレート単位とエチレンイソフタレート単位よりなり、融点が225℃以上のポリエステルは本発明の目的を達成する上で好ましいポリエステルである。
【0010】
テレフタル酸及び/又はイソフタル酸以外のジカルボン酸として、オルソフタル酸,ナフタレンジカルボン酸,ジフェニルスルホンジカルボン酸,5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸,コハク酸,アジピン酸,セバシン酸,デカンジカルボン酸,マレイン酸,フマル酸,ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸が使用できる。
又、エチレングリコール以外のグリコール成分として、プロパンジオール,ブタンジオ−ル,ペンタンジオール,ヘキサンジオール,ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタンール等の脂環族グリコール、ビスフェノールA,ビスフェノールS等の芳香族グリコールが使用できる。
本発明におけるポリエステルには、必要に応じて酸化防止剤,熱安定剤,紫外線吸収剤,可塑剤,顔料,帯電防止剤,潤滑剤,結晶核剤,無機又は有機粒子よりなる滑剤等を配合させてもよい。
【0011】
本発明におけるポリエステルの製造方法については特に限定しない。即ち、エステル交換法又は直接重合法のいずれの方法で製造されたものであっても使用できる。又、分子量を高めるために固相重合法で製造されたものであってもかまわない。さらに、減圧固相重合法で製造されたオリゴマー含有量が低いポリエステルも使用できる。
【0012】
本発明におけるエチレン系ポリマーはポリエチレン又はエチレン系共重合体(但し、α,β−不飽和カルボン酸をイオン化したエチレン系共重合体は除く)の中から選ばれた2種以上のエチレン系ポリマーであることが必要である。
エチレン系ポリマーが1種類の場合、耐屈曲疲労性の改良効果が小さいため好ましくない。
【0013】
本発明では、エチレン系ポリマーとして、低密度ポリエチレン,中密度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,直鎖状低密度ポリエチレン,超高分子量ポリエチレン,エチレンープロピレン共重合体,エチレンーブテン共重合体,エチレンー酢酸ビニル共重合体,エチレンーエチルアクリレート共重合体,エチレンーメチルアクリレート共重合体、エチレンーメチルメタアクリレート共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンーエチルアクリレートー無水マレイン酸共重合体、エチレンー無水マレイン酸グラフト共重合体、エチレンービニルアルコール共重合体等が使用できる。又、本発明で使用するエチレン系ポリマーのうち、少なくとも1種がα,β−不飽和カルボン酸又はα,β−不飽和カルボン酸エステル誘導体を共重合したエチレンの場合、耐屈曲疲労性を改良する上で好ましい。
【0014】
本発明ではポリエステルの重量とエチレン系ポリマーの重量の合計の比率は80:20〜99:1(重量%)であることが必要である。エチレン系ポリマーが20重量%を超える場合、耐屈曲疲労性の改良効果が飽和するばかりでなく、熱的特性が損なわれることが多く好ましくない。逆に、エチレン系ポリマーが1重量%未満の場合、耐屈曲疲労性の改良効果が小さいため好ましくない。
【0015】
本発明ではポリエステルとエチレン系ポリマーをドライブレンド又は溶融混合して得たポリマーを公知の1軸又は2軸押出機内で溶融させた後、T−ダイスから層状に溶融した樹脂を回転させた冷却ロールに接触させ樹脂膜を得る。溶融樹脂を冷却ロールに接触させる際、強制的にエアーを吹き付ける方法又は静電気で密着させる方法を採用することが好ましい。さらに、溶融樹脂が冷却ロールに接触する際、反対側を減圧して随伴流を低減させる方策(例えば、バキュームチャンバー,バキュームボックス等の装置)を併用することがより好ましい。
【0016】
本発明では冷却固化させた樹脂膜をポリエステルのガラス転移点以上かつ冷結晶化温度未満の温度で少なくとも1軸方向に2倍以上延伸した後、緊張下でポリエステルの融点−80℃〜ポリエステルの融点−10℃の温度で1〜20秒間熱処理し、次いで必要に応じて加熱下で緩和処理を実施し、次いで両端部を切断除去し、さらに必要に応じてコロナ処理等の表面処理を実施した後巻取って、配向フィルムを得る。なお、延伸方法はロール法による縦1軸延伸,テンター法による横1軸延伸,逐次2軸延伸,同時2軸延伸(チューブラー法,テンター法)等の公知の方法が使用できる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例をもとに本発明を説明する。
[評価方法]
(1)ポリエステルの融点
ポリエステル組成物を300℃で5分間加熱溶融した後、液体窒素で急冷して得たサンプル10mgを用い、窒素気流中、示差走査型熱量計(DSC)を用いて10℃/分の昇温速度で発熱・吸熱曲線(DSC曲線)を測定したときの、融解に伴う吸熱ピークの頂点温度を融点Tm(℃)とした。
【0018】
(2)引張弾性率
JIS K 7127に準じて評価した。
【0019】
(3)耐屈曲疲労性(屈曲ピンホール数)
配向フィルムから直径150mmの円形状に切取った試料フィルムの中に空気を入れて風船型の袋状にし、屈曲機のガラス管の先端に装着した。屈曲機で圧空(加圧70kPa)の送気と排気(減圧1000hPa)を交互に行い、23℃、65%RH下で7.5回/分の速度で風船型の袋状フィルムに膨張と収縮を5000回繰り返し屈曲疲労を与えた。5000回屈曲疲労後に発生した孔の数を目視により、n数=3で測定した。孔の数の最小値と最大値をもって屈曲ピンホール数評価とした。
【0020】
(4)熱収縮率
JIS Z 1715に準じて評価した。
【0021】
(5)極限粘度(IV)
オルトクロルフェノール中25℃で測定した値(dl/g)である。
【0022】
[実施例・比較例に用いたポリエステルとエチレン系ポリマーの略号と内容](1)PET :ポリエチレンテレフタレート(IV:0.75)
(2)PET−I(5) :ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(エチレイソフタレートの繰り返し単位5モル%、IV:0.80)
(3)PET−I(10):ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(エチレイソフタレートの繰り返し単位10モル%、IV:0.81)
(4)PET−I(15):ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(エチレイソフタレートの繰り返し単位15モル%、IV:0.79)
(5)エチレンA :低密度ポリエチレン(住友化学社製、スミカセンG401:商品名)
(6)エチレンB :エチレン−ブテン共重合体(三井化学社製、タフマーA4085:商品名)
(7)エチレンC :エチレン−アクリル酸共重合体(ダウ・ケミカル日本社製、プリマコール3440:商品名)
(8)エチレンD :エチレン−メチルアクリレート共重合体(イーストマンケミカル社製、EMAC SP2205:商品名)
(9)エチレンE :アイオノマー(三井デュポンポリケミカル社製、ハイミラン1706:商品名)
【0023】
[実施例 1]
PET/エチレンA/エチレンC=94.0/3.0/3.0重量%を2軸押出機を用いて280℃で溶融させ、T−ダイスから層状にキャストし、正電荷を印加しながら回転させた25℃の冷却ロールに密着させて樹脂膜を得た。次いで、110℃で縦方向に3.3倍ロール延伸し、次いで、テンターに通して110℃で横方向に3.6倍延伸し、228℃で3秒間の緊張熱処理と1秒間の緩和処理(横方向に5%)を実施した後、両端部を切断除去して厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0024】
[実施例 2]
原料をPET/エチレンA/エチレンD=94.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0025】
[実施例 3]
原料をPET/エチレンB/エチレンD=94.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0026】
[実施例 4]
原料をPET−I(5)/エチレンA/エチレンC=94.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0027】
[実施例 5]
原料をPET/PET−I(10)/エチレンA/エチレンC=47.0/47.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0028】
[実施例 6]
原料を実施例1で配向フィルムを得る前に切断除去した両端部を造粒して得たポリマーを30重量%とPET/エチレンA/エチレンC=94.0/3.0/3.0重量%の原料を70重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0029】
[実施例 7]
原料をPET/エチレンA/エチレンC=76.0/12.0/12.0重量%を2軸押出機を用いて280℃で混練・造粒して得たポリマー25重量%とPET75重量%とし、単軸押出機を用いて280℃で溶融溶融させ、T−ダイスから層状にキャストした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0030】
[比較例 1]
原料をPET単体とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。この配向フィルムは、引張弾性率が大きく腰感に優れ、かつ熱的特性に優れていたが、耐屈曲疲労性が劣るため好ましくない。
【0031】
[比較例 2]
原料をPET/エチレンA=94.0/6.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。この配向フィルムは、引張弾性率が大きく腰感に優れていたが、耐屈曲疲労性が劣るため好ましくない。
【0032】
[比較例 3]
原料をPET−I(15)/エチレンA/エチレンC=94.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして製膜しようとしたが、横延伸後半から熱処理工程で破断が発生したため配向フィルムが得られなかった。
【0033】
[比較例 4]
原料をPET/エチレンE=94.0/6.0重量%とした以外は実施例1同様にして製膜しようとしたが、冷却ロールに密着させて得た樹脂膜にゲル状物が発生し、横延伸時にゲル状物を起点とした破断が発生したため配向フィルムが得られなかった。
【0034】
[比較例 5]
原料をPET/エチレンA/エチレンC=75.0/12.5/12.5重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、耐屈曲疲労性は優れていたが、引張弾性率が小さく腰感がやや劣り、かつ熱的特性が劣るため好ましくない。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
本発明の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れているため、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと2軸延伸ナイロンフィルムの良好な特性を兼ね備えたフィルムであり、包装用フィルムとして極めて有用なフィルムといえる。
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステル系フィルムに関するものである。さらに詳細には、機械的特性,熱的特性,耐屈曲疲労性に優れた包装用途に好適なポリエステル系フィルムに関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、包装用分野において、ポリエステルフィルムの代表例である2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは良好な機械的特性及び熱的特性から広く使用されていた。しかしながら、耐衝撃性,耐屈曲疲労性が重要視される用途では、ポリエチレンテレフタレートの強靭さの裏返しである硬さにより上記特性が劣るため、2軸延伸ナイロンフィルムが多用されてきた。しかしながら、ナイロンポリマーの本質的な性質(吸湿率及び温度膨張率が大きいという性質)のため、2軸延伸ナイロンフィルムは保管条件によっては寸法変化を起こすことが多く、印刷、製袋等の加工適性が低下するという欠点があった。又、耐ボイル性,耐レトルト性を要求される用途、さらにラミネート用基材,金属又は金属酸化物を蒸着する基材として用いられる場合、制約を受けることが多いという欠点があった。
かかる欠点を解消するため、耐衝撃性又は耐屈曲疲労性等が改良されたポリエステルフィルムが検討されている。
例えば、線状ポリエステル,該ポリエステルと非相溶なポリエチレン樹脂,及びアイオノマー樹脂のブレンドからなるポリエステルフィルムがあるが、アイオノマー樹脂をブレンドした原料を押出機で溶融させメルトラインを通してダイスからキャストした場合、押出機又はメルトラインにポリマーが溶融状態で滞留しやすく、その結果、キャストした樹脂膜にポリマー劣化物,ゲル状物等が発生しやすいという欠点があった。(例えば、特許文献1参照)
かかる欠点を回避するため、炭素数10以上のアルキレン基を有する長鎖脂肪族ジカルボン酸含有したポリエステルを2軸配向させてヤング率が10〜250kg/mm2かつ突刺強度が10kg/mm以上である柔軟性ポリエステルフィルムがある(例えば、特許文献2参照)。
又、アルコール成分としてHO−(CH2)2n−OH(n:1〜10)から選ばれた2種以上のジオール残基と芳香族ジカルボン酸残基が40〜99モル%、長鎖脂肪族ジカルボン酸残基60〜1モル%よりなる柔軟性ポリエステルフィルムもある(例えば、特許文献3参照)。
しかしながらこれらのポリエステルフィルムは耐衝撃性又は耐屈曲疲労性等は満足されるものの、ポリエステルフィルムの特徴である機械的特性(例えば、引張弾性率)が小さいため、フィルムの腰が弱いという欠点があり、包装材料の減量化(薄肉化)が強く要望される昨今の包装用分野において、これらのフィルムは満足されるものではなかった。
【0003】
【特許文献1】
特公平6−68065号公報
【0004】
【特許文献2】
特公平7−71820号公報
【0005】
【特許文献3】
特開平3−231930号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来技術の問題点を解消することを目的とするものである。即ち、ポリエステルフィルム特有の機械的特性を有するため、腰感に優れ、かつ薄肉化対応が可能であるとともに熱的特性に優れ、かつ耐屈曲疲労性に優れたポリエステル系フィルムを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は融点225℃以上のエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルとポリエチレン又はエチレン系共重合体(但し、α,β−不飽和カルボン酸をイオン化したエチレン系共重合体は除く)の中から選ばれた2種以上のエチレン系ポリマーからなり、前記ポリエステルの重量と前記エチレン系ポリマーの合計の重量の比率が80/20〜99/1(重量%)の範囲であることを特徴とするポリエステル系フィルムによって達成される。
この場合において、前記フィルムの引張弾性率が2500MPa以上であり、かつ屈曲ピンホール数が20以下であることが好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリエステルは機械的特性及び熱的特性を確保するため、融点225℃以上のエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルであることが必要である。エチレンテレフタレート以外の繰返し単位を主成分とするポリエステルを使用した場合、配向フィルムの機械的特性が損なわれることが多く好ましくない。又、融点が225℃未満のエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルを使用した場合、配向フィルムの熱的特性が損なわれることが多く好ましくない。
【0009】
但し、本発明では、機械的特性及び熱的特性が損なわれない範囲であれば、テレフタル酸以外の酸成分及び/又はエチレングリコール以外のグリコール成分よりなるポリエステルを使用できる。特に、エチレンテレフタレート単位とエチレンイソフタレート単位よりなり、融点が225℃以上のポリエステルは本発明の目的を達成する上で好ましいポリエステルである。
【0010】
テレフタル酸及び/又はイソフタル酸以外のジカルボン酸として、オルソフタル酸,ナフタレンジカルボン酸,ジフェニルスルホンジカルボン酸,5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸,コハク酸,アジピン酸,セバシン酸,デカンジカルボン酸,マレイン酸,フマル酸,ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸が使用できる。
又、エチレングリコール以外のグリコール成分として、プロパンジオール,ブタンジオ−ル,ペンタンジオール,ヘキサンジオール,ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタンール等の脂環族グリコール、ビスフェノールA,ビスフェノールS等の芳香族グリコールが使用できる。
本発明におけるポリエステルには、必要に応じて酸化防止剤,熱安定剤,紫外線吸収剤,可塑剤,顔料,帯電防止剤,潤滑剤,結晶核剤,無機又は有機粒子よりなる滑剤等を配合させてもよい。
【0011】
本発明におけるポリエステルの製造方法については特に限定しない。即ち、エステル交換法又は直接重合法のいずれの方法で製造されたものであっても使用できる。又、分子量を高めるために固相重合法で製造されたものであってもかまわない。さらに、減圧固相重合法で製造されたオリゴマー含有量が低いポリエステルも使用できる。
【0012】
本発明におけるエチレン系ポリマーはポリエチレン又はエチレン系共重合体(但し、α,β−不飽和カルボン酸をイオン化したエチレン系共重合体は除く)の中から選ばれた2種以上のエチレン系ポリマーであることが必要である。
エチレン系ポリマーが1種類の場合、耐屈曲疲労性の改良効果が小さいため好ましくない。
【0013】
本発明では、エチレン系ポリマーとして、低密度ポリエチレン,中密度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,直鎖状低密度ポリエチレン,超高分子量ポリエチレン,エチレンープロピレン共重合体,エチレンーブテン共重合体,エチレンー酢酸ビニル共重合体,エチレンーエチルアクリレート共重合体,エチレンーメチルアクリレート共重合体、エチレンーメチルメタアクリレート共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンーエチルアクリレートー無水マレイン酸共重合体、エチレンー無水マレイン酸グラフト共重合体、エチレンービニルアルコール共重合体等が使用できる。又、本発明で使用するエチレン系ポリマーのうち、少なくとも1種がα,β−不飽和カルボン酸又はα,β−不飽和カルボン酸エステル誘導体を共重合したエチレンの場合、耐屈曲疲労性を改良する上で好ましい。
【0014】
本発明ではポリエステルの重量とエチレン系ポリマーの重量の合計の比率は80:20〜99:1(重量%)であることが必要である。エチレン系ポリマーが20重量%を超える場合、耐屈曲疲労性の改良効果が飽和するばかりでなく、熱的特性が損なわれることが多く好ましくない。逆に、エチレン系ポリマーが1重量%未満の場合、耐屈曲疲労性の改良効果が小さいため好ましくない。
【0015】
本発明ではポリエステルとエチレン系ポリマーをドライブレンド又は溶融混合して得たポリマーを公知の1軸又は2軸押出機内で溶融させた後、T−ダイスから層状に溶融した樹脂を回転させた冷却ロールに接触させ樹脂膜を得る。溶融樹脂を冷却ロールに接触させる際、強制的にエアーを吹き付ける方法又は静電気で密着させる方法を採用することが好ましい。さらに、溶融樹脂が冷却ロールに接触する際、反対側を減圧して随伴流を低減させる方策(例えば、バキュームチャンバー,バキュームボックス等の装置)を併用することがより好ましい。
【0016】
本発明では冷却固化させた樹脂膜をポリエステルのガラス転移点以上かつ冷結晶化温度未満の温度で少なくとも1軸方向に2倍以上延伸した後、緊張下でポリエステルの融点−80℃〜ポリエステルの融点−10℃の温度で1〜20秒間熱処理し、次いで必要に応じて加熱下で緩和処理を実施し、次いで両端部を切断除去し、さらに必要に応じてコロナ処理等の表面処理を実施した後巻取って、配向フィルムを得る。なお、延伸方法はロール法による縦1軸延伸,テンター法による横1軸延伸,逐次2軸延伸,同時2軸延伸(チューブラー法,テンター法)等の公知の方法が使用できる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例をもとに本発明を説明する。
[評価方法]
(1)ポリエステルの融点
ポリエステル組成物を300℃で5分間加熱溶融した後、液体窒素で急冷して得たサンプル10mgを用い、窒素気流中、示差走査型熱量計(DSC)を用いて10℃/分の昇温速度で発熱・吸熱曲線(DSC曲線)を測定したときの、融解に伴う吸熱ピークの頂点温度を融点Tm(℃)とした。
【0018】
(2)引張弾性率
JIS K 7127に準じて評価した。
【0019】
(3)耐屈曲疲労性(屈曲ピンホール数)
配向フィルムから直径150mmの円形状に切取った試料フィルムの中に空気を入れて風船型の袋状にし、屈曲機のガラス管の先端に装着した。屈曲機で圧空(加圧70kPa)の送気と排気(減圧1000hPa)を交互に行い、23℃、65%RH下で7.5回/分の速度で風船型の袋状フィルムに膨張と収縮を5000回繰り返し屈曲疲労を与えた。5000回屈曲疲労後に発生した孔の数を目視により、n数=3で測定した。孔の数の最小値と最大値をもって屈曲ピンホール数評価とした。
【0020】
(4)熱収縮率
JIS Z 1715に準じて評価した。
【0021】
(5)極限粘度(IV)
オルトクロルフェノール中25℃で測定した値(dl/g)である。
【0022】
[実施例・比較例に用いたポリエステルとエチレン系ポリマーの略号と内容](1)PET :ポリエチレンテレフタレート(IV:0.75)
(2)PET−I(5) :ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(エチレイソフタレートの繰り返し単位5モル%、IV:0.80)
(3)PET−I(10):ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(エチレイソフタレートの繰り返し単位10モル%、IV:0.81)
(4)PET−I(15):ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(エチレイソフタレートの繰り返し単位15モル%、IV:0.79)
(5)エチレンA :低密度ポリエチレン(住友化学社製、スミカセンG401:商品名)
(6)エチレンB :エチレン−ブテン共重合体(三井化学社製、タフマーA4085:商品名)
(7)エチレンC :エチレン−アクリル酸共重合体(ダウ・ケミカル日本社製、プリマコール3440:商品名)
(8)エチレンD :エチレン−メチルアクリレート共重合体(イーストマンケミカル社製、EMAC SP2205:商品名)
(9)エチレンE :アイオノマー(三井デュポンポリケミカル社製、ハイミラン1706:商品名)
【0023】
[実施例 1]
PET/エチレンA/エチレンC=94.0/3.0/3.0重量%を2軸押出機を用いて280℃で溶融させ、T−ダイスから層状にキャストし、正電荷を印加しながら回転させた25℃の冷却ロールに密着させて樹脂膜を得た。次いで、110℃で縦方向に3.3倍ロール延伸し、次いで、テンターに通して110℃で横方向に3.6倍延伸し、228℃で3秒間の緊張熱処理と1秒間の緩和処理(横方向に5%)を実施した後、両端部を切断除去して厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0024】
[実施例 2]
原料をPET/エチレンA/エチレンD=94.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0025】
[実施例 3]
原料をPET/エチレンB/エチレンD=94.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0026】
[実施例 4]
原料をPET−I(5)/エチレンA/エチレンC=94.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0027】
[実施例 5]
原料をPET/PET−I(10)/エチレンA/エチレンC=47.0/47.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0028】
[実施例 6]
原料を実施例1で配向フィルムを得る前に切断除去した両端部を造粒して得たポリマーを30重量%とPET/エチレンA/エチレンC=94.0/3.0/3.0重量%の原料を70重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0029】
[実施例 7]
原料をPET/エチレンA/エチレンC=76.0/12.0/12.0重量%を2軸押出機を用いて280℃で混練・造粒して得たポリマー25重量%とPET75重量%とし、単軸押出機を用いて280℃で溶融溶融させ、T−ダイスから層状にキャストした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れていた。
【0030】
[比較例 1]
原料をPET単体とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。この配向フィルムは、引張弾性率が大きく腰感に優れ、かつ熱的特性に優れていたが、耐屈曲疲労性が劣るため好ましくない。
【0031】
[比較例 2]
原料をPET/エチレンA=94.0/6.0重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。この配向フィルムは、引張弾性率が大きく腰感に優れていたが、耐屈曲疲労性が劣るため好ましくない。
【0032】
[比較例 3]
原料をPET−I(15)/エチレンA/エチレンC=94.0/3.0/3.0重量%とした以外は実施例1同様にして製膜しようとしたが、横延伸後半から熱処理工程で破断が発生したため配向フィルムが得られなかった。
【0033】
[比較例 4]
原料をPET/エチレンE=94.0/6.0重量%とした以外は実施例1同様にして製膜しようとしたが、冷却ロールに密着させて得た樹脂膜にゲル状物が発生し、横延伸時にゲル状物を起点とした破断が発生したため配向フィルムが得られなかった。
【0034】
[比較例 5]
原料をPET/エチレンA/エチレンC=75.0/12.5/12.5重量%とした以外は実施例1同様にして厚みが25μmの配向フィルムを得た。
ポリエステルの融点,引張弾性率,耐屈曲疲労性,熱収縮率を表1に示す。本実施例の配向フィルムは、耐屈曲疲労性は優れていたが、引張弾性率が小さく腰感がやや劣り、かつ熱的特性が劣るため好ましくない。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
本発明の配向フィルムは、引張弾性率が大きいため腰感に優れ、かつ耐屈曲疲労性と熱的特性に優れているため、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと2軸延伸ナイロンフィルムの良好な特性を兼ね備えたフィルムであり、包装用フィルムとして極めて有用なフィルムといえる。
Claims (2)
- 融点225℃以上のエチレンテレフタレートを主体とするポリエステルとポリエチレン又はエチレン系共重合体(但し、α,β−不飽和カルボン酸をイオン化したエチレン系共重合体は除く)の中から選ばれた2種以上のエチレン系ポリマーからなり、前記ポリエステルの重量と前記エチレン系ポリマーの合計の重量の比率が80/20〜99/1(重量%)の範囲であることを特徴とするポリエステル系フィルム。
- 請求項1記載のフィルムの引張弾性率が2500MPa以上であり、かつ屈曲ピンホール数が20以下であることを特徴とするポリエステル系フィルム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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2002
- 2002-10-16 JP JP2002302119A patent/JP2004137344A/ja active Pending
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