JP2004137034A - 搬送ベルトクリーニング装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被記録媒体を搬送する搬送ベルトにインクが付着しても、インクを除去し、被記録媒体を汚すことのない搬送ベルトクリーニング装置を提供する。
【解決手段】画像形成手段によって記録される被記録媒体3を保持搬送して回動する無端ベルト状の搬送ベルト4と、搬送ベルト4に当接して清掃する回転可能な吸収ローラ10と、吸収ローラ10に洗浄液11を供給して吸収ローラ10の水分率を10%以下に湿らせる水分供給手段と、を有する搬送ベルトクリーニング装置。
【選択図】 図1
【解決手段】画像形成手段によって記録される被記録媒体3を保持搬送して回動する無端ベルト状の搬送ベルト4と、搬送ベルト4に当接して清掃する回転可能な吸収ローラ10と、吸収ローラ10に洗浄液11を供給して吸収ローラ10の水分率を10%以下に湿らせる水分供給手段と、を有する搬送ベルトクリーニング装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方式によるプリンタ、布帛染色装置、電子写真装置などに適用可能な搬送ベルトクリーニング装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット方式によるプリンタ等の被記録媒体を搬送する装置として、駆動ローラ及び従動ローラによって張架された無端状のベルトによる搬送ベルト装置が知られている。
【0003】
ところで、インクジェットヘッドから出射されたインクが被記録媒体から外れることや、インクが被記録媒体中を透き抜けるなどの原因で、搬送ベルトにインクが付着し、次にプリントするときに被記録媒体を汚してしまう。これを除去する装置に、不織布などをローラに巻いた吸収ローラを搬送ベルトに当接する方法が知られている。
【0004】
特開平5−131618号に開示されたインクジェット記録装置のベルトクリーニング機構は、搬送ベルトの印字面側に形成した凹部にクリーニングローラを配置して、搬送ベルト上面に当接させるものである。
【0005】
また、電子写真装置においては、画像形成手段により形成されたトナー像を被記録媒体に転写した後、搬送ベルトによって保持して定着装置に搬送する際に、画像形成部材において飛散したトナーが搬送ベルトに付着し記録用紙を汚す問題がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−131618号公報(特許請求の範囲及び段落番号0011)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の搬送ベルトのクリーニング装置において、吸収ローラを当接するのみでは、搬送ベルトに付着したインクのすべてを吸収できないことがある。また、一旦、吸収したインクが吸収ローラから搬送ベルトに逆転写することがあり、かえって搬送ベルトを汚してしまう。さらに、吸収ローラにて吸収できるインク量には限りがあるので、吸収ローラを新品に交換する必要がある。単位時間あたりに記録するためのインク量が増大すると、吸収ローラを交換する頻度が高くなり、ユーザに過大な交換の手間と費用をかけている。
【0008】
本発明は、被記録媒体を搬送するベルトにインクが付着しても、インクを除去し、被記録媒体を汚すことのない搬送ベルトクリーニング装置を提供する事を目的とする。
【0009】
また、本発明は、吸収ローラの交換頻度を少なく、かつ被記録媒体を汚さない搬送ベルトクリーニング装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、電子写真装置において、画像形成手段により形成されたトナー像を被記録媒体に転写して、搬送ベルトによって保持して定着装置に搬送する際に、飛散したトナーが搬送ベルトに付着して、被記録媒体の裏面汚れを発生する事を防止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の下記の搬送ベルトクリーニング装置及び画像形成装置により解決される。
【0012】
(1) 画像形成手段によって記録される被記録媒体を保持搬送して回動する無端ベルト状の搬送ベルトと、前記搬送ベルトに当接して清掃する回転可能な吸収ローラと、前記吸収ローラに洗浄液を供給して前記吸収ローラの水分率を10%以下に湿らせる水分供給手段と、を有することを特徴とする搬送ベルトクリーニング装置。
【0013】
(2) 搬送される被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、前記被記録媒体を保持搬送する搬送ベルトと、前記(1)に記載の搬送ベルトクリーニング装置と、を備えて成ることを特徴とする画像形成装置。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
[搬送ベルトクリーニング装置]
図1は、画像形成装置の一例であるインクジェット記録装置の被記録媒体搬送機構を示す断面図である。
【0016】
被記録媒体(記録紙、布帛等)3は、複数の搬送ローラ5A,5B,5Cを巻回する搬送ベルト4の上面に保持されて搬送され、記録部にてインクジェット記録ヘッド(画像形成手段)1より吐出されたインク滴2により記録像を形成され、搬送ベルト4の搬送方向に沿って排出される。搬送ベルト4によって搬送される被記録媒体3は、搬送ローラ5Bの曲面部において搬送ベルト4と分離され、図示しない搬送手段により搬送される。
【0017】
従動ローラ5Dはバネ付勢され、搬送ベルト4を介して搬送ローラ5Aを圧接する。搬送ベルト4のインクジェット記録ヘッド1に対向する面の裏面側には、搬送ベルト4を移動可能に支持する支持板5Eが固設されている。
【0018】
次に、本発明の搬送ベルトクリーニング装置について説明する。被記録媒体3を搬送する搬送ベルト4に付着したインク6は、搬送ローラ5Bを介してから、搬送ベルト4の回動方向下流側で当接している吸収ローラ(クリーニングローラ)10によって吸収される。
【0019】
搬送ベルト4に付着したインク6をすべて吸収するために、吸収ローラ10は、下方に設けてある容器12に入れてある水などの洗浄液11に濡らされて、搾り部材13によって吸収ローラ10の水分率を一定以下にした状態になっている。ここで水分率とは、洗浄液11を含んだ吸収ローラ10の吸収体の質量に対する洗浄液11の質量で示す。
【0020】
吸収ローラ10は、不織布を軸に巻いたもので、容器12に収容された洗浄液11と搾り部材13によって水分率を10%以下に湿らせてある。吸収されたインク6は容器12に収容された洗浄液11中に拡散されることで、吸収ローラ10が吸収できるインク量は多くなる。
【0021】
吸収ローラ10の水分率が10%より高い場合には、吸収ローラ10の当接により搬送ベルト4に付着した洗浄液11が乾燥せずに、被記録媒体3を濡らすことがある。
【0022】
また、容器12中にてインク6が拡散された洗浄液のインク濃度と、被記録媒体の汚れとの関係を調べたところ、水分率が10%の場合、洗浄液11のインク濃度が20%でも被記録媒体3が汚れていると認識されない完全なクリーニングが可能であり、容器12に収容されている洗浄液11の交換頻度を低減できることとなった。これにより、吸収ローラ10の水分率を10%としている。
【0023】
ここでのインク濃度は、洗浄液11の全容積に対する所定のインク6の容積で示す。なお、吸収ローラ10の水分率が10%より高い場合においても、インク濃度が2%未満であれば、吸収ローラ10から搬送ベルト4へのインク転写は、きわめて微少で、被記録媒体3が汚れていると認識されない完全なクリーニングが可能である。
【0024】
水などの洗浄液11によって水分率10%以下に湿らせた吸収ローラ10を搬送ベルト4に当接させて湿らせることにより、搬送ベルト4に付着したインク6を除去できる。また、吸収したインク6を洗浄液11が溜まっている容器12中に拡散させることで、吸収ローラ10が許容できるインク量が多くなるので、吸収ローラ10の交換頻度を低減できる。
【0025】
また、吸収ローラ10は、搬送ベルト4とのすべり摩擦を大きくして、吸収効率を上げるために、電動機などの駆動源によって、搬送ベルト4の搬送方向と対向する方向に回転している。吸収ローラ10に吸収されたインク6は、容器12に収容された洗浄液11中に拡散される。
【0026】
吸収ローラ10、洗浄液11、容器12、搾り部材13から成るクリーニング装置は、搬送ベルト4のインク6が付着しない方法でプリントする場合には、それぞれ搬送ベルトより離れることが可能になっている。また、長期の使用によるクリーニング機能の劣化を改善するために、吸収ローラ10を新品に交換可能にしている。
【0027】
[クリーニング装置の要部構成部材]
搬送ベルト4:ガラスクロスにフッソ樹脂をコーティングした無端状のベルト
吸収ローラ10:ポリエステル不織布を回転軸に巻いたもの
[吸収ローラの駆動手段]
画像形成装置の入力部において、搬送ベルト4の清掃が設定されると、吸収ローラ10は図示しない駆動手段によって図示矢印方向に回転する。ほぼ同時に、吸収ローラ10、容器12、搾り部材13を保持する枠体16は、図示しない駆動手段により前進して、吸収ローラ10を搬送ベルト4に圧接する。吸収ローラ10と搬送ベルト4との圧接位置において、吸収ローラ10の回転方向と、搬送ベルト4の搬送方向とがカウンタ状態で圧接して、搬送ベルト4を清掃する。
【0028】
なお、吸収ローラ10による搬送ベルト4の圧接位置は、図1に示す位置に限定されるものではない。例えば、吸収ローラ10を、搬送ローラ5Cの搬送ベルト4の巻回領域に圧接させるようにしてもよい。
【0029】
また、吸収ローラ10の代わりに、洗浄液11を含んだスポンジ又は不織布等を搬送ベルト4の表面に摺接させるようにしてもよい。
【0030】
[搬送ベルトクリーニング装置を備えた画像形成装置]
図2は搬送ベルトクリーニング装置を備えた布帛染色装置の断面図である。
【0031】
元巻き部17に保持されたロール状の被記録媒体(布帛)3は、装置上方に配置された搬送ベルト4によって搬送され、インクジェット記録ヘッド1から吐出されるインク滴2によって画像が形成される。画像を担持した被記録媒体3は搬送ベルト4から分離してアキューム部18においてUターンされて巻き取り部19においてロール状に巻き取られる。
【0032】
[搬送ベルトクリーニング装置を備えた電子写真装置]
図3は、電子写真装置(画像形成装置とも称す)Aの全体構成図である。
【0033】
電子写真装置Aは、回転する静電潜像担持体(以下、像担持体と称す)21の周囲に、帯電器22、像露光装置(画像書込部)23、現像装置24、転写器25A、除電器25B、及びクリーニング手段26を配置した画像形成部を有する。画像形成部は、帯電器22によって像担持体21の表面に一様帯電を行った後に、像露光装置23のレーザビームによって原稿から読み取られた画像データに基づく露光走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像装置24により反転現像して像担持体21の表面にトナー像を形成する。
【0034】
一方、画像形成装置Aの中段に配置された給紙カセット27A,27B、下段に配置された大容量給紙トレイ27C,27D、側方に配置された手差し給紙トレイ27E等から給紙された被記録媒体(記録用紙、以下、用紙と称す)Sは、レジストローラ27Fを経由して転写位置へ送られる。
【0035】
転写位置において転写器25Aにより前記トナー像が用紙S上に転写される。その後に、用紙Sは除電器25Bにより裏面の電荷が消去されて像担持体21から分離され、定着装置28により加熱定着され、反転搬送部29Cにより搬送され、排紙ローラ29Aにより排出される。
【0036】
用紙Sの両面に画像形成を行う場合には、定着装置28により加熱定着された用紙Sを、搬送路切り換え板29Bにより通常の排紙通路から分岐し、反転搬送部29Cにおいてスイッチバックして表裏反転した後、再び画像形成部を通過し、用紙Sの裏面に画像を形成し、定着装置28を経て、排紙ローラ29Aにより装置外に排出される。
【0037】
上述の用紙搬送経路において、除電器25Bにより像担持体21から分離された用紙Sは、複数のプーリに巻架されて回動する搬送ベルト31によって搬送され、定着装置28に送り込まれる。
【0038】
搬送ベルト31の底部側には、吸収ローラ(クリーニングローラ)33が配置され、搬送ベルト31に圧接して、画像形成部において飛散して搬送ベルト31上に付着したトナーを除去して清浄化する。
【0039】
【発明の効果】
本発明の搬送ベルトクリーニング装置によって、吸収ローラが10%以下の低い水分率で湿らせているので、搬送ベルトに付着する洗浄液量が少なくなり、被記録媒体を濡らさないで搬送ベルト上のインクを完全に除去できる。また、吸収したインクを洗浄液が溜まっている容器中に拡散させることで、吸収ローラの許容可能なインク量が増し、吸収ローラの交換頻度を低減できる。さらに、吸収ローラが10%以下の低い水分率で湿らせているので、湿らせる水の交換頻度を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の被記録媒体搬送機構を示す断面図。
【図2】搬送ベルトクリーニング装置を備えた布帛染色装置の断面図。
【図3】電子写真装置の全体構成図。
【符号の説明】
1 インクジェット記録ヘッド(画像形成手段)
3 被記録媒体(記録紙、布帛等)
4,31 搬送ベルト
5A,5B,5C 搬送ローラ
6 インク
10,33 吸収ローラ(クリーニングローラ)
11 洗浄液
12 容器
13 搾り部材
17 元巻き部
19 巻き取り部
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方式によるプリンタ、布帛染色装置、電子写真装置などに適用可能な搬送ベルトクリーニング装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット方式によるプリンタ等の被記録媒体を搬送する装置として、駆動ローラ及び従動ローラによって張架された無端状のベルトによる搬送ベルト装置が知られている。
【0003】
ところで、インクジェットヘッドから出射されたインクが被記録媒体から外れることや、インクが被記録媒体中を透き抜けるなどの原因で、搬送ベルトにインクが付着し、次にプリントするときに被記録媒体を汚してしまう。これを除去する装置に、不織布などをローラに巻いた吸収ローラを搬送ベルトに当接する方法が知られている。
【0004】
特開平5−131618号に開示されたインクジェット記録装置のベルトクリーニング機構は、搬送ベルトの印字面側に形成した凹部にクリーニングローラを配置して、搬送ベルト上面に当接させるものである。
【0005】
また、電子写真装置においては、画像形成手段により形成されたトナー像を被記録媒体に転写した後、搬送ベルトによって保持して定着装置に搬送する際に、画像形成部材において飛散したトナーが搬送ベルトに付着し記録用紙を汚す問題がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−131618号公報(特許請求の範囲及び段落番号0011)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の搬送ベルトのクリーニング装置において、吸収ローラを当接するのみでは、搬送ベルトに付着したインクのすべてを吸収できないことがある。また、一旦、吸収したインクが吸収ローラから搬送ベルトに逆転写することがあり、かえって搬送ベルトを汚してしまう。さらに、吸収ローラにて吸収できるインク量には限りがあるので、吸収ローラを新品に交換する必要がある。単位時間あたりに記録するためのインク量が増大すると、吸収ローラを交換する頻度が高くなり、ユーザに過大な交換の手間と費用をかけている。
【0008】
本発明は、被記録媒体を搬送するベルトにインクが付着しても、インクを除去し、被記録媒体を汚すことのない搬送ベルトクリーニング装置を提供する事を目的とする。
【0009】
また、本発明は、吸収ローラの交換頻度を少なく、かつ被記録媒体を汚さない搬送ベルトクリーニング装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、電子写真装置において、画像形成手段により形成されたトナー像を被記録媒体に転写して、搬送ベルトによって保持して定着装置に搬送する際に、飛散したトナーが搬送ベルトに付着して、被記録媒体の裏面汚れを発生する事を防止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の下記の搬送ベルトクリーニング装置及び画像形成装置により解決される。
【0012】
(1) 画像形成手段によって記録される被記録媒体を保持搬送して回動する無端ベルト状の搬送ベルトと、前記搬送ベルトに当接して清掃する回転可能な吸収ローラと、前記吸収ローラに洗浄液を供給して前記吸収ローラの水分率を10%以下に湿らせる水分供給手段と、を有することを特徴とする搬送ベルトクリーニング装置。
【0013】
(2) 搬送される被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、前記被記録媒体を保持搬送する搬送ベルトと、前記(1)に記載の搬送ベルトクリーニング装置と、を備えて成ることを特徴とする画像形成装置。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
[搬送ベルトクリーニング装置]
図1は、画像形成装置の一例であるインクジェット記録装置の被記録媒体搬送機構を示す断面図である。
【0016】
被記録媒体(記録紙、布帛等)3は、複数の搬送ローラ5A,5B,5Cを巻回する搬送ベルト4の上面に保持されて搬送され、記録部にてインクジェット記録ヘッド(画像形成手段)1より吐出されたインク滴2により記録像を形成され、搬送ベルト4の搬送方向に沿って排出される。搬送ベルト4によって搬送される被記録媒体3は、搬送ローラ5Bの曲面部において搬送ベルト4と分離され、図示しない搬送手段により搬送される。
【0017】
従動ローラ5Dはバネ付勢され、搬送ベルト4を介して搬送ローラ5Aを圧接する。搬送ベルト4のインクジェット記録ヘッド1に対向する面の裏面側には、搬送ベルト4を移動可能に支持する支持板5Eが固設されている。
【0018】
次に、本発明の搬送ベルトクリーニング装置について説明する。被記録媒体3を搬送する搬送ベルト4に付着したインク6は、搬送ローラ5Bを介してから、搬送ベルト4の回動方向下流側で当接している吸収ローラ(クリーニングローラ)10によって吸収される。
【0019】
搬送ベルト4に付着したインク6をすべて吸収するために、吸収ローラ10は、下方に設けてある容器12に入れてある水などの洗浄液11に濡らされて、搾り部材13によって吸収ローラ10の水分率を一定以下にした状態になっている。ここで水分率とは、洗浄液11を含んだ吸収ローラ10の吸収体の質量に対する洗浄液11の質量で示す。
【0020】
吸収ローラ10は、不織布を軸に巻いたもので、容器12に収容された洗浄液11と搾り部材13によって水分率を10%以下に湿らせてある。吸収されたインク6は容器12に収容された洗浄液11中に拡散されることで、吸収ローラ10が吸収できるインク量は多くなる。
【0021】
吸収ローラ10の水分率が10%より高い場合には、吸収ローラ10の当接により搬送ベルト4に付着した洗浄液11が乾燥せずに、被記録媒体3を濡らすことがある。
【0022】
また、容器12中にてインク6が拡散された洗浄液のインク濃度と、被記録媒体の汚れとの関係を調べたところ、水分率が10%の場合、洗浄液11のインク濃度が20%でも被記録媒体3が汚れていると認識されない完全なクリーニングが可能であり、容器12に収容されている洗浄液11の交換頻度を低減できることとなった。これにより、吸収ローラ10の水分率を10%としている。
【0023】
ここでのインク濃度は、洗浄液11の全容積に対する所定のインク6の容積で示す。なお、吸収ローラ10の水分率が10%より高い場合においても、インク濃度が2%未満であれば、吸収ローラ10から搬送ベルト4へのインク転写は、きわめて微少で、被記録媒体3が汚れていると認識されない完全なクリーニングが可能である。
【0024】
水などの洗浄液11によって水分率10%以下に湿らせた吸収ローラ10を搬送ベルト4に当接させて湿らせることにより、搬送ベルト4に付着したインク6を除去できる。また、吸収したインク6を洗浄液11が溜まっている容器12中に拡散させることで、吸収ローラ10が許容できるインク量が多くなるので、吸収ローラ10の交換頻度を低減できる。
【0025】
また、吸収ローラ10は、搬送ベルト4とのすべり摩擦を大きくして、吸収効率を上げるために、電動機などの駆動源によって、搬送ベルト4の搬送方向と対向する方向に回転している。吸収ローラ10に吸収されたインク6は、容器12に収容された洗浄液11中に拡散される。
【0026】
吸収ローラ10、洗浄液11、容器12、搾り部材13から成るクリーニング装置は、搬送ベルト4のインク6が付着しない方法でプリントする場合には、それぞれ搬送ベルトより離れることが可能になっている。また、長期の使用によるクリーニング機能の劣化を改善するために、吸収ローラ10を新品に交換可能にしている。
【0027】
[クリーニング装置の要部構成部材]
搬送ベルト4:ガラスクロスにフッソ樹脂をコーティングした無端状のベルト
吸収ローラ10:ポリエステル不織布を回転軸に巻いたもの
[吸収ローラの駆動手段]
画像形成装置の入力部において、搬送ベルト4の清掃が設定されると、吸収ローラ10は図示しない駆動手段によって図示矢印方向に回転する。ほぼ同時に、吸収ローラ10、容器12、搾り部材13を保持する枠体16は、図示しない駆動手段により前進して、吸収ローラ10を搬送ベルト4に圧接する。吸収ローラ10と搬送ベルト4との圧接位置において、吸収ローラ10の回転方向と、搬送ベルト4の搬送方向とがカウンタ状態で圧接して、搬送ベルト4を清掃する。
【0028】
なお、吸収ローラ10による搬送ベルト4の圧接位置は、図1に示す位置に限定されるものではない。例えば、吸収ローラ10を、搬送ローラ5Cの搬送ベルト4の巻回領域に圧接させるようにしてもよい。
【0029】
また、吸収ローラ10の代わりに、洗浄液11を含んだスポンジ又は不織布等を搬送ベルト4の表面に摺接させるようにしてもよい。
【0030】
[搬送ベルトクリーニング装置を備えた画像形成装置]
図2は搬送ベルトクリーニング装置を備えた布帛染色装置の断面図である。
【0031】
元巻き部17に保持されたロール状の被記録媒体(布帛)3は、装置上方に配置された搬送ベルト4によって搬送され、インクジェット記録ヘッド1から吐出されるインク滴2によって画像が形成される。画像を担持した被記録媒体3は搬送ベルト4から分離してアキューム部18においてUターンされて巻き取り部19においてロール状に巻き取られる。
【0032】
[搬送ベルトクリーニング装置を備えた電子写真装置]
図3は、電子写真装置(画像形成装置とも称す)Aの全体構成図である。
【0033】
電子写真装置Aは、回転する静電潜像担持体(以下、像担持体と称す)21の周囲に、帯電器22、像露光装置(画像書込部)23、現像装置24、転写器25A、除電器25B、及びクリーニング手段26を配置した画像形成部を有する。画像形成部は、帯電器22によって像担持体21の表面に一様帯電を行った後に、像露光装置23のレーザビームによって原稿から読み取られた画像データに基づく露光走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像装置24により反転現像して像担持体21の表面にトナー像を形成する。
【0034】
一方、画像形成装置Aの中段に配置された給紙カセット27A,27B、下段に配置された大容量給紙トレイ27C,27D、側方に配置された手差し給紙トレイ27E等から給紙された被記録媒体(記録用紙、以下、用紙と称す)Sは、レジストローラ27Fを経由して転写位置へ送られる。
【0035】
転写位置において転写器25Aにより前記トナー像が用紙S上に転写される。その後に、用紙Sは除電器25Bにより裏面の電荷が消去されて像担持体21から分離され、定着装置28により加熱定着され、反転搬送部29Cにより搬送され、排紙ローラ29Aにより排出される。
【0036】
用紙Sの両面に画像形成を行う場合には、定着装置28により加熱定着された用紙Sを、搬送路切り換え板29Bにより通常の排紙通路から分岐し、反転搬送部29Cにおいてスイッチバックして表裏反転した後、再び画像形成部を通過し、用紙Sの裏面に画像を形成し、定着装置28を経て、排紙ローラ29Aにより装置外に排出される。
【0037】
上述の用紙搬送経路において、除電器25Bにより像担持体21から分離された用紙Sは、複数のプーリに巻架されて回動する搬送ベルト31によって搬送され、定着装置28に送り込まれる。
【0038】
搬送ベルト31の底部側には、吸収ローラ(クリーニングローラ)33が配置され、搬送ベルト31に圧接して、画像形成部において飛散して搬送ベルト31上に付着したトナーを除去して清浄化する。
【0039】
【発明の効果】
本発明の搬送ベルトクリーニング装置によって、吸収ローラが10%以下の低い水分率で湿らせているので、搬送ベルトに付着する洗浄液量が少なくなり、被記録媒体を濡らさないで搬送ベルト上のインクを完全に除去できる。また、吸収したインクを洗浄液が溜まっている容器中に拡散させることで、吸収ローラの許容可能なインク量が増し、吸収ローラの交換頻度を低減できる。さらに、吸収ローラが10%以下の低い水分率で湿らせているので、湿らせる水の交換頻度を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の被記録媒体搬送機構を示す断面図。
【図2】搬送ベルトクリーニング装置を備えた布帛染色装置の断面図。
【図3】電子写真装置の全体構成図。
【符号の説明】
1 インクジェット記録ヘッド(画像形成手段)
3 被記録媒体(記録紙、布帛等)
4,31 搬送ベルト
5A,5B,5C 搬送ローラ
6 インク
10,33 吸収ローラ(クリーニングローラ)
11 洗浄液
12 容器
13 搾り部材
17 元巻き部
19 巻き取り部
Claims (5)
- 画像形成手段によって記録される被記録媒体を保持搬送して回動する無端ベルト状の搬送ベルトと、
前記搬送ベルトに当接して清掃する回転可能な吸収ローラと、
前記吸収ローラに洗浄液を供給して前記吸収ローラの水分率を10%以下に湿らせる水分供給手段と、
を有することを特徴とする搬送ベルトクリーニング装置。 - 前記水分供給手段が、前記洗浄液を収容する容器と、前記吸収ローラに圧接して前記吸収ローラを所定の水分率に規制する搾り部材とから成ることを特徴とする請求項1に記載の搬送ベルトクリーニング装置。
- 搬送される被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、前記被記録媒体を保持搬送する搬送ベルトと、請求項1又は2に記載の搬送ベルトクリーニング装置と、を備えて成ることを特徴とする画像形成装置。
- 前記画像形成手段は、被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成手段は、被記録媒体にトナー像を形成して記録を行う電子写真装置であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
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2002
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