JP2004136734A - 小型車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電気機器27が、透明な蓋で覆われて収納室26に収納され、操向ハンドル15に、電気機器27を無線信号で遠隔操作する遠隔操作器30を保持するホルダ31が取付けられる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオ装置等の電気機器を収納する収納室を備える小型車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような小型車両、たとえばスクータ型自動二輪車において、フロントカバーの後部にオーディオ装置が配設されたものが知られている(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公平7−19975号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のものでは、オーディオ装置のスイッチが操向ハンドルに設けられているものの、スイッチおよびオーディオ装置間が有線で結ばれており、部品点数が多くなるだけでなく、配線作業が煩雑となる。しかもオーディオ装置の操作はオーディオ装置前面の操作部を直接操作する必要があり、操作部を操作するときに操向ハンドルから手を離す必要がある。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、オーディオ装置等の電気機器を操作するにあたり、部品点数の低減を図るとともに煩雑な配線作業を不要とし、しかも電気機器を容易に操作し得るようにした小型車両を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、オーディオ装置等の電気機器を収納する収納室を備える小型車両において、前記電気機器が、透明な蓋で覆われて前記収納室に収納され、操向ハンドルに、前記電気機器を無線信号で遠隔操作する遠隔操作器を保持するホルダが取付けられることを特徴とする。
【0007】
このような請求項1記載の発明の構成によれば、遠隔操作器は光信号等の無線信号で電気機器を遠隔操作するものであるので、配線コードを不要として部品点数を低減するとともに煩雑な配線作業を不要とし、コスト削減を図ることができとともに電気機器を容易に操作することができる。しかも電気機器を覆う蓋が透明であるので、その蓋を通して電気機器の状態を目視確認することができる。
【0008】
また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記蓋の外側が、前記収納室の開口部を開閉可能かつ閉鎖状態をロック可能とした不透明なカバーで覆われることを特徴とし、かかる構成によれば、電気機器を使わないときにカバーを閉鎖してロックすることで、電気機器を見えなくして防盗性を向上することができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記収納室に、前記電気機器を固定的に収納する収納ボックスが、脱着可能として収納されることを特徴とし、かかる構成によれば、収納ボックス内に収納可能なものであれば、機種を問わずに電気機器を選択することができ、汎用の電気機器を広く用いることができる。また電気機器を使用しないときには収納室から取り外しておくこともできる。
【0010】
さらに請求項4記載の発明は、上記請求項3記載の発明の構成に加えて、前記電気機器を水密に収納する前記収納ボックスの一部が前記蓋で構成されることを特徴とし、かかる構成によれば、防水性を確保することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図4は本発明の第1実施例を示すものであり、図1はスクータ型自動二輪車の側面図、図2は図1の要部拡大図、図3は図2の3矢視図、図4は図2の4−4線断面図である。
【0013】
先ず図1において、このスクータ型自動二輪車の車体は、車体フレーム11と、その車体フレーム11を覆う合成樹脂製の車体カバー12Aとから構成されるものであり、前記車体フレーム11が前端に備えるヘッドパイプ13で操向可能に支承されるフロントフォーク14の下端に前輪WFが軸支され、前記フロントフォーク14の上部にはバー状の操向ハンドル15が連結される。また車体フレーム11の前後方向中間部には、エンジンEおよび変速機Mから成るパワーユニットPが、前記車体カバー12Aで一部が覆われるようにして上下に揺動可能に支承されており、パワーユニットPの後部に後輪WRが軸支され、車体フレーム11の後部およびパワーユニットP間にリヤクッションユニット16が設けられる。
【0014】
車体カバー12Aは、前輪WFの上部を覆うフロントカバー17と、該フロントカバー17の左右両側に接合されてライダーの脚部前方を覆う左右一対のレッグシールド18…と、ライダーの足元を支持すべくレッグシールド18…に連なる左右一対の足載せ部19…と、それらの足載せ部19…間で上方に隆起したフロアトンネル部20と、前記両足載せ部19…の外縁から下方にそれぞれ垂下されるスカート部21…と、車体フレームの後部の左右両側を覆って足載せ部19…およびフロアトンネル部20に接合されるリヤカバー22とを備える。
【0015】
車体カバー11の後部すなわちリヤカバー22上には、ライダーが座るメインシート23と、同乗者を乗せるリヤシート24とが配設されており、リヤシート24は、前記メインシート23の着座面よりも高い着座面を有するようにして前記メインシート23の後方に配置される。
【0016】
図2〜図4を併せて参照して、車体カバー12Aにおけるフロントカバー17の後部には、フロアトンネル部20側に張出した張出部17aが設けられており、この張出部17aには、メインシート23上のライダー側に向けて開口した開口部25を有する収納室26が設けられる。
【0017】
この収納室26内には、電気機器としてのオーディオ装置27が収納されるものであり、オーディオ装置27の表示部27aは透明な蓋29で覆われる。しかも蓋29の外側は、開口部25を閉じる不透明なカバー32で覆われる。
【0018】
このカバー32は、たとえば図2の鎖線で示すように、張出部17aから後方側にスライドするとともに、そのスライド位置から下方に回動して張出部17aの後面に沿うように垂れ下がることを可能として前記張出部17aに取付けられるものであり、カバー32および張出部17a間には、キー孔33に挿入したキー34の操作により、カバー32をその閉鎖状態でロックする状態ならびにそのロック状態を解除したアンロック状態を切換可能なロック機構35が設けられる。すなわち収納室26の開口部25を開閉するようにして蓋29を外側から覆うカバー32は、開閉可能にかつその閉鎖状態をロックすることを可能として前記張出部17aに取付けられる。
【0019】
前記蓋29は、前記オーディオ装置27を固定的にかつ水密に収納する収納ボックス28の一部として構成されるものであり、該収納ボックス28は、収納室26内に脱着可能に収納される。
【0020】
また操向ハンドル15には、オーディオ装置27を無線信号たとえば光信号で遠隔操作する遠隔操作器30を保持するホルダ31が取付けられる。
【0021】
次にこの第1実施例の作用について説明すると、オーディオ装置27が、車体カバー12Aにおけるフロントカバー17の張出部17aに設けられる収納室26内に、透明な蓋29で覆われて収納され、光信号等の無線信号によってオーディオ装置27を遠隔操作する遠隔操作器30を保持するホルダ31が操向ハンドル15に取付けられる。したがってオーディオ装置27を遠隔操作するにあたり、配線コードを不要として部品点数を低減するとともに煩雑な配線作業を不要とし、コスト削減を図ることができ、また自動二輪車の走行中でもオーディオ装置27を容易に操作することができる。
【0022】
しかもオーディオ装置27を覆う蓋29が透明であるので、その蓋29を通してオーディオ装置27の状態を目視確認することができる。特に、この第1実施例のように、オーディオ装置27の表示部27aを覆う透明な蓋29が収納室26の開口部25に臨むように配置されていると、メインシート23上のライダーは、オーディオ装置27の表示を確認しつつ操向ハンドル15から手を離さずにオーディオ装置27を操作することができ、スクータ型自動二輪車の走行中でもオーディオ装置27を容易に操作することができる。
【0023】
また前記蓋29の外側が、収納室26の開口部25を開閉可能かつ閉鎖状態をロック可能とした不透明なカバー32で覆われるので、オーディオ装置27を使わないときにカバー32を閉鎖してロックすることで、オーディオ装置27を見えなくして防盗性を向上することができる。
【0024】
また収納室26には、オーディオ装置27を固定的に収納する収納ボックス28が、脱着可能として収納されるので、収納ボックス28内に収納可能なものであれば、機種を問わずにオーディオ装置27を選択することができ、汎用のオーディオ装置27を広く用いることができだけでなく、オーディオ装置27を使用しないときには収納室26から取り外しておくこともできる。
【0025】
さらに収納ボックス28は、オーディオ装置27を水密に収納するものであり、その収納ボックス28の一部が蓋29で構成されているので、オーディオ装置27の防水性を確保することができる。
【0026】
上記第1実施例の変形例を示す図5において、カバー32が、鎖線で示すように、その前端を支点として上方に回動するとともに、その回動位置から下方にスライドして収納室26内に収納されることを可能として張出部17aに取付けられていてもよく、この変形例によれば、カバー32がその開放状態で収納室26に収納されることになり、優れた外観性を得ることができる。
【0027】
図6〜図9は本発明の第2実施例を示すものであり、図6はスクータ型自動二輪車の側面図、図7は図6の要部拡大図、図8は図7の8矢視図、図9は図8の9−9線断面図である。
【0028】
先ず図6において、車体フレーム11を覆う合成樹脂製の車体カバー12Bは、前輪WFの上部を覆うフロントカバー17′と、該フロントカバー17′の左右両側に接合されてライダーの脚部前方を覆う左右一対のレッグシールド18…と、ライダーの足元を支持すべくレッグシールド18…に連なる左右一対の足載せ部19…と、それらの足載せ部19…間で上方に隆起したフロアトンネル部20′と、前記両足載せ部19…の外縁から下方にそれぞれ垂下されるスカート部21…と、車体フレームの後部の左右両側を覆って足載せ部19…およびフロアトンネル部20′に接合されるリヤカバー22とを備える。
【0029】
メインシート23よびリヤシート24の下方で車体カバー12B内には、メインシート23の前端よりもさらに前方のフロアトンネル部20′からリヤシート24の後端まで延びる収納室37が設けられる。
【0030】
収納室37の上端開口部は、硬質の合成樹脂から成るとともに開閉可能として車体カバー12Bに取付けられる蓋部材38で覆われるものであり、メインシート23およびリヤシート24は蓋部材38に取付けられる。
【0031】
図7〜図9を併せて参照して、車体カバー12Bにおけるフロアトンネル部20′の後部には、上方に向けて開口するとともに前記収納室37に通じる開口部39が設けられる。
【0032】
前記収納室37内の前部には、オーディオ装置27を水密にかつ固定的に収納する収納ボックス28が脱着可能に収納、固定されるものであり、この収納ボックス28は、オーディオ装置27の表示部27aを覆う透明な蓋29を有するとともに該蓋29を前記開口部39に臨ませるようにして収納室37内の前部に着脱可能に収納、固定される。
【0033】
また車体カバー12Bにおけるフロアトンネル部20′には、前記開口部39を開閉可能に覆う不透明なカバー40が、閉鎖状態をロックすることを可能として取付けられる。
【0034】
カバー40は、たとえば図7の鎖線で示すように、フロアトンネル部20′から後方側にスライドしてメインシート23の下方でリヤカバー22内に収納されることを可能としてフロアトンネル部20′に取付けられるものであり、カバー40およびフロアトンネル部20′間には、キー孔33に挿入したキー34の操作により、カバー40をその閉鎖状態でロックする状態ならびにそのロック状態を解除したアンロック状態を切換可能なロック機構35が設けられる。
【0035】
また操向ハンドル15に、オーディオ装置27を無線信号たとえば光信号で遠隔操作する遠隔操作器30を保持するホルダ31が取付けられるのは上記第1実施例と同様である。
【0036】
この第2実施例によっても上記第1実施例と同様の効果を奏することができる。すなわち配線コードを不要として部品点数を低減し、コスト削減を図ることができ、収納ボックス28内に収納可能なものであれば、機種を問わずにオーディオ装置27を選択することができ、しかも防水性を確保しつつ汎用のオーディオ装置を広く用いることができる。
【0037】
またメインシート23上のライダーは、操向ハンドル15から手を離さずにオーディオ装置27を操作することができ、スクータ型自動二輪車の走行中でもオーディオ装置27を容易に操作することができ、しかも開口部39を開閉可能に覆う不透明なカバー40の閉鎖状態をロック機構35でロックすることができるので、オーディオ装置27を使わないときにカバー40を閉鎖してロックすることで、オーディオ装置27を見えなくして防盗性を向上することができる。
【0038】
さらに収納ボックス28を脱着可能として収納室37内の前部に収納、固定しているので、オーディオ装置27を使わないときには、収納ボックス28を取り外すことで、収納室37の全容積を有効に使って収納物を収納室37に収納することができる。
【0039】
図10は上記第2実施例の変形例を示すものであり、カバー40が、鎖線で示すように、その前端を支点として前方側に回動してフロアトンネル部20′上に載置することを可能としてフロアトンネル部20′に取付けられていてもよい。
【0040】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0041】
たとえば本発明を自動三輪車に適用することも可能である。また電気機器として前記オーディオ装置27以外に、ナビゲーション装置、携帯端末および無線電話等を用いることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、配線コードを不要として部品点数を低減するとともに煩雑な配線作業を不要とし、コスト削減を図ることができるとともに電気機器を容易に操作することができ、しかも電気機器を覆う蓋が透明であるので、その蓋を通して電気機器の状態を目視確認することができる。
【0043】
また請求項2記載の発明によれば、電気機器を使わないときにカバーを閉鎖してロックすることで、電気機器を見えなくして防盗性を向上することができる。
【0044】
請求項3記載の発明によれば、収納ボックス内に収納可能なものであれば、機種を問わずに電気機器を選択することができ、汎用の電気機器を広く用いることができ、また電気機器を使用しないときには収納室から取り外しておくこともできる。
【0045】
さらに請求項4記載の発明によれば、防水性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のスクータ型自動二輪車の側面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図2の3矢視図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】第1実施例の変形例の図2に対応した側面図である。
【図6】第2実施例のスクータ型自動二輪車の側面図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【図8】図7の8矢視図である。
【図9】図8の9−9線断面図である。
【図10】第2実施例の変形例の図7に対応した側面図である。
【符号の説明】
15・・・操向ハンドル
23・・・シート
25,39・・・開口部
26,37・・・収納室
27・・・電気機器としてのオーディオ装置
28・・・収納ボックス
29・・・蓋
30・・・遠隔操作器
31・・・ホルダ
32,40・・・カバー
Claims (4)
- オーディオ装置等の電気機器(27)を収納する収納室(26,37)を備える小型車両において、前記電気機器(27)が、透明な蓋(29)で覆われて前記収納室(26,37)に収納され、操向ハンドル(15)に、前記電気機器(27)を無線信号で遠隔操作する遠隔操作器(30)を保持するホルダ(31)が取付けられることを特徴とする小型車両。
- 前記蓋(29)の外側が、前記収納室(26,37)の開口部(25,39)を開閉可能かつ閉鎖状態をロック可能とした不透明なカバー(32,40)で覆われることを特徴とする請求項1記載の小型車両。
- 前記収納室(26,37)に、前記電気機器(27)を固定的に収納する収納ボックス(28)が、脱着可能として収納されることを特徴とする請求項1記載の小型車両。
- 前記電気機器(27)を水密に収納する前記収納ボックス(28)の一部が前記蓋(29)で構成されることを特徴とする請求項3記載の小型車両。
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