JP2004135132A - 通信装置、発呼方法、位置情報登録方法、および発信方法 - Google Patents
通信装置、発呼方法、位置情報登録方法、および発信方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004135132A JP2004135132A JP2002298628A JP2002298628A JP2004135132A JP 2004135132 A JP2004135132 A JP 2004135132A JP 2002298628 A JP2002298628 A JP 2002298628A JP 2002298628 A JP2002298628 A JP 2002298628A JP 2004135132 A JP2004135132 A JP 2004135132A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- communication
- communication device
- position information
- lower layer
- base station
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
- Communication Control (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
【解決手段】通信装置は、ユーザからの発信要求を受付けると(S101でYES)、発信要求を受付けた時点で当該通信装置がドーマント状態ではなかった場合は(S103でNO)、通常最初の発呼に伴なう処理である初期処理を実行した後に(S105)、発呼する(S107)。通信装置100がドーマント状態であった場合には(S103でYES)、初期処理を実行せずに発呼を実行する(S107)。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は通信装置、発呼方法、位置情報登録方法、および発信方法に関し、特に、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアの開放および再接続を行なう通信方法における通信装置、発呼方法、位置情報登録方法、および発信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、移動通信端末を用いて高速なデータ通信を行なう規格として、回線交換を行なう回線交換システムにおける接続方法としての、上位のセッションの活性状態を維持したまま下位レイアの開放および再接続を行なう伝送制御手順を定めたドーマント(Dormant)方式がある。このような方式は、非特許文献1等で開示されている。
【0003】
上述のドーマント方式を採用すると、ユーザ側から見れば常時接続をしているように見えるにもかかわらず、データ送受信をしていない時には回線は切断されされている。
【0004】
【非特許文献1】
「MITFダイヤルアップ・ドーマント・プロトコル標準規格 ARIB STD−T78」,電波産業会,平成13年7月,1.0版
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非特許文献1等で開示されているドーマント方式での通信では、図8に示される通信装置における通信状態の流れを参照して、ユーザから発信要求を受付けると(図8において「接続要求」)、ドーマント状態であるか否かに関わらず、毎回、位置情報検索等の初期処理を行なう(図8において斜線で示される「位置情報検索」)。その後、回線が接続あるいは再接続され、通信状態となる(図8において「Active」)。その後、通信中のデータの流れが途切れると、ドーマント状態に移行し(図8において「Dormant」)、上位のセッションの活性状態を維持したまま、下位レイアを開放して回線を切断する。
【0006】
このように、従来の通信装置においては、下位レイアが開放された後に再接続を行なうごとに、通常最初の発呼に伴なって行なわれる初期処理を行なう必要がある。ドーマント方式は、物理的な回線の接続切断を何度も繰返す仮想的な常時接続であるため、通信システムにおいて通常最初の発呼に伴なう初期処理を、下位レイアの切断後再接続の度に行なうと処理時間が積重なり、多大な時間の浪費になってしまうという問題があった。
【0007】
また、非特許文献1等で開示されているドーマント方式での通信において、通信中に端末の位置情報が変化した場合、図9に示される通信装置における通信状態の流れを参照して、ドーマント方式による通信中に(図9において「Active」)通信装置の位置情報に変更があった場合(図9において「位置情報変更」)、下位レイアを開放して接続を切断した後に(図9において「切断(休止)」)、位置情報の登録処理を行なう(図9において「位置登録」)。その後、位置情報の登録処置が終了した後にドーマント状態へ移行する(図9において「Dormant」)。
【0008】
このように、従来の通信装置では、通信中に位置情報が変化した場合、その後の下位レイア開放中に基地局に対して位置登録を行なってしまい、位置登録終了するまでは仮想的な接続状態に移行することができず、仮想的な接続状態に移行する際に位置登録処理のための時間がかかるという問題もあった。
【0009】
また、非特許文献1等で開示されているドーマント方式での通信において、端末側で基地局からの情報が配信される旨の通知を受信したときに、基地局に対して自動的に発信を行なうような設定にしている場合、図10に示される通信装置における通信状態の流れを参照して、ドーマント方式で下位レイアが接続されて通信中に(図10において「Active」)、基地局から到着通知を受付けると(図10において「到着通知」)、その通知に対応して通信を終了して下位レイアを切断した後(図10において「切断(休止)」)、下位レイアを再接続して基地局に対して発信する(図10において「データ通信」)。
【0010】
このように、従来の通信装置では、基地局からの情報が配信される旨の通知を受信したときに、基地局に対して自動的に発信を行なうような設定にしている場合には、下位レイア接続中に通知があると、次に下位レイアが開放された時にその通知に応じて基地局に対して発信の処理を行なってしまい、その発信から通信切断後待受けまでの時間がかかり、その間下位レイアの再接続ができないという問題もあった。
【0011】
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであって、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアの開放および再接続を行なう通信方法において、ユーザが快適な通信の続行が可能となる通信装置、発呼方法、位置情報登録方法、および発信方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、通信装置は、当該通信装置における通信状況を検知する通信状況検知手段と、通信状況検知手段において、通信状況が、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアが開放されている仮想接続状態である旨を検知すると、初期処理を行なわずに下位レイアを再接続して発呼を行ない、上位セッションが非活性状態である非接続状態である旨を検知すると、初期処理を行なって上位セッションを活性状態にし下位レイアを接続して発呼を行なう発呼手段とを備える。
【0013】
また、上述の初期処理は、当該通信装置の位置情報を検出する位置情報検出処理を含む処理であることが望ましい。
【0014】
本発明の他の局面に従うと、通信装置は、当該通信装置の位置情報の変更を検知する位置情報検知手段と、位置情報検知手段において位置情報の変更が検知された場合に、当該通信装置の通信方法を検知する通信方法検知手段と、位置情報検知手段において位置情報の変更が検知されたときに、通信方法検知手段において上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアを開放あるいは再接続する通信方法を行なっていると検知された場合には、位置情報の基地局に対する登録を行なわず、通信方法を行なっていないと検知された場合には、通信を切断した後に位置情報の登録を行なう位置情報登録手段とを備える。
【0015】
本発明のさらに他の局面に従うと、通信装置は、基地局から、当該通信装置に対して配信する情報がある旨の通知を受信する受信手段と、通知を受信した場合に、当該通信装置が前記通知を受信することで自動的に前記基地局に対して発信する設定になっているか否かを検知する設定検知手段と、設定になっている場合に、当該通信装置の通信状況を検知する通信状況検知手段と、設定になっている場合に、通信状況検知手段において、当該通信装置の通信状態が、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアが開放されている仮想接続状態である旨を検知すると、基地局に対する発信を行なわず、下位レイアが接続されている通信状態である旨を検知すると、基地局に対する発信を行なう発信手段とを備える。
【0016】
本発明のさらに他の局面に従うと、発呼方法は、通信装置における発呼方法であって、通信装置の通信状況を検知する通信状況検知ステップと、通信装置の通信状況が、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアが開放されている仮想接続状態である旨を検知すると、初期処理を行なわずに前記下位レイアを再接続して発呼を行ない、上位セッションが非活性状態である非接続状態である旨を検知すると、初期処理を行なって上位セッションを活性状態にし下位レイアを接続して発呼を行なう発呼ステップとを備える。
【0017】
また、上述の初期処理は、通信装置の位置情報を検出する位置情報検出処理を含む処理であることが望ましい。
【0018】
本発明のさらに他の局面に従うと、位置情報登録方法は、基地局と通信を行なう通信装置における位置情報登録方法であって、通信装置の位置情報の変更を検知する位置情報検知ステップと、通信装置の位置情報の変更が検知された場合に、通信装置の通信方法を検知する通信方法検知ステップと、通信装置の位置情報の変更が検知されたときに、通信装置において上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアを開放あるいは再接続する通信方法を行なっていると検知された場合には、位置情報の基地局に対する登録を行なわず、このような通信方法を行なっていないと検知された場合には、通信を切断した後に位置情報の登録を行なう位置情報登録ステップとを備える。
【0019】
本発明のさらに他の局面に従うと、発信方法は、基地局と通信を行なう通信装置における発信方法であって、基地局から、通信装置に対して配信する情報がある旨の通知を受信する受信ステップと、通知を受信した場合に、通信装置が通知を受信することで自動的に基地局に対して発信する設定になっているか否かを検知する設定検知ステップと、設定になっている場合に、通信装置の通信状況を検知する通信状況検知ステップと、設定になっている場合に、通信装置の通信状態が、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアが開放されている仮想接続状態である旨を検知すると、基地局に対する発信を行なわず、下位レイアが接続されている通信状態である旨を検知すると、基地局に対する発信を行なう発信ステップとを備える。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態における通信装置100の構成を示す機能ブロック図である。
【0022】
図1に示す本発明の実施の形態における通信装置100は、回線交換システムにおいてドーマント(Dormant)方式による通信を行なう通信装置である。ここで、ドーマント方式とは、PHS(Personal Handyphone System)等の移動通信端末にコンピュータを接続して高速なデータ通信を行なう規格であって、回線交換を行なうシステムの接続で上位のセッションの活性状態を維持したまま、下位レイアの開放および再接続を行なう伝送制御方式である(MITFダイヤルアップ・ドーマント・プロトコル ARIB STD−T78 1.0版「電波産業会」参照)。
【0023】
図1を参照して、本発明の実施の形態における通信装置100は、通信装置100全体の制御を行なうCPU(Central Processing Unit)101と、CPU101で実行させるプログラムや各種データを記憶する記憶部102と、基地局や他の装置と通信を行なう通信部103と、データ送信を制御するデータ送信部104と、上述のドーマント状態を制御するドーマント制御部105とを含む。
【0024】
本発明の実施の形態において、上述の通信装置100は、一般的な携帯電話や通信機能を備えるパーソナルコンピュータ等であって、移動通信端末が該当する。さらに、本発明の実施の形態において、通信装置100は、通信部103において、基地局を介した無線通信を行なう。なお、通信装置100は、上述の構成に限定されず、その他の機能を備えていても構わない。
【0025】
本発明の実施の形態における通信装置100が、ドーマント制御部105を備え、上述のドーマント方式による通信を実現することで、通信端末100の通信部103において常時接続を行なっているように見えるにもかかわらず、データ送信部104においてデータ送受信をしていない時には、回線は切断されている。さらに、このように、常時接続を行なっているように見えるにもかかわらず回線が切断されている仮想的な接続状態のことを、ドーマント状態と言う。
【0026】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態においては、上述の本発明の実施の形態における通信装置100が、以下の発呼処理を行なう。図2に、第1の実施の形態における通信装置100で行なわれる発呼処理をフローチャートで示す。図2のフローチャートに示される発呼処理は、通信装置100のCPU101が、記憶部102に記憶されるプログラムを読込んで実行することによって実現される。
【0027】
図2を参照して、回線交換システムにおいて、ユーザからの発信要求を受付けると(S101でYES)、ドーマント制御部105において、発信要求を受付けた時点で、当該通信装置100がドーマント状態であるか否かをチェックする(S103)。
【0028】
当該通信装置100がドーマント状態ではなかった場合は(S103でNO)、通常最初の発呼に伴なう処理である初期処理を実行し(S105)、通信部103において発信を実行する(S107)。ステップS105において実行される初期処理としては、位置情報検索等の処理が挙げられる。位置情報検索とは、通信端末である通信装置100が、図示しない測位部において自身の位置を検索し、検索された自己の位置情報を通信部103から基地局に対して通知する処理である。
【0029】
当該通信装置100がドーマント状態であった場合には(S103でYES)、上述のステップS105での初期処理を実行せずに、通信部103において発信を実行する(S107)。
【0030】
以上で、第1の実施の形態の通信装置100における発呼処理を終了し、通信装置100においては、ユーザからの要求に応じて発信が行なわれる。
【0031】
図3に、第1の実施の形態の通信装置100において上述の発呼処理を実行した場合の通信状態の流れを示す。図3において、「Dormant」はドーマント状態であることを示し、「Active」は、下位レイアの接続を行ない通信部103において通信が行なわれている状態を示す。また、図3中の斜線を付した部分は、位置情報検索処理等の上述のステップS105に示された初期処理を行なっている状態であることを示している。
【0032】
図3を参照して、本実施の形態における通信装置100では、上位のセッションが非活性状態である回線の接続前の切断状態においてユーザから発信要求を受付けると(図3において「接続要求」)、上述のステップS103においてドーマント制御部105でドーマント状態ではないと判断してステップS105に示される位置情報検索処理等の初期処理を実行する(図3において斜線で示される「位置情報検索」)。
【0033】
その後、回線は接続されて通信状態となり(図3において「Active」)、データ送信部104においてデータ送信が終了すると、下位レイアを開放して回線が切断される(図3において「切断(休止)」)。この後、次に、接続の発信要求(図3において「再接続要求」)を受付けるまで、通信状態はドーマント状態となる(図3において「Dormant」)。
【0034】
この状態においてユーザから接続の発信要求を受付けると(図3において「再接続要求」)、上述の発呼処理が実行され、ステップS103においてはドーマント制御部105でドーマント状態であると判断してステップS105に示される位置情報検索処理等の初期処理を実行せずに回線の再接続を行なう。
【0035】
このように、第1の実施の形態における通信装置100では、ドーマント状態時の再発呼においては位置情報検索等の初期処理を省略することにより、従来、図8に示されたように、下位レイアの切断後再接続の度に位置情報検索等の初期処理を行なうことで要された処理時間を、大幅に短縮することが可能となる。このため、本実施の形態における通信装置100では、ドーマント方式による通信において頻繁に起こるであろう回線の切断および再接続の度ごとに位置情報検索等の初期処理に時間をとられないため、ドーマント状態後の再接続を素早く行なうことができる。すなわち、本実施の形態における通信装置100では、回線交換システムがドーマント状態であるときの再発呼では位置情報検索等の初期処理を行なわないで発呼するため、ドーマント状態で物理的な回線切断接続ごとの検索時間がなくなり、ユーザは、当該通信装置100を用いてスムーズに操作することができる。
【0036】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態においては、上述の本発明の実施の形態における通信装置100が、以下の位置情報変更対応処理を行なう。図4に、第2の実施の形態における通信装置100で行なわれる位置情報登録処理をフローチャートで示す。図4のフローチャートに示される位置情報登録処理もまた、通信装置100のCPU101が、記憶部102に記憶されるプログラムを読込んで実行することによって実現される。
【0037】
図4を参照して、回線交換システムにおいて、通信中に当該通信装置100の位置情報に変更があった場合(S201でYES)、ドーマント制御部105あるいは通信部103において、位置情報に変更があった時点で、当該通信装置100がドーマント方式での通信を行なっていたか否かをチェックする(S203)。ステップS201においては、図示しない測位部において自身の位置を検索して当該通信装置100の位置情報に変更があったことを検知してもよいし、通信部103において、当該通信装置100からの通信を中継している基地局より位置情報の変更通知を受取ることで位置情報に変更があったことを検知してもよい。
【0038】
当該通信装置100においてドーマント方式による通信を行なっていなかった場合は(S203でNO)、その通信を切断した後、位置登録処理を実行する(S205)。ステップS205における位置登録処理は、当該通信装置100からの通信を中継する基地局に対して自己の位置情報を登録する一般的な処理であるため、ここでの説明は行なわない。
【0039】
当該通信装置100においてドーマント方式による通信を行なっていた場合には(S203でYES)、上述のステップS205における位置登録処理を実行しない。
【0040】
以上で、第2の実施の形態の通信装置100における処理を終了し、位置情報が変更された場合の対応を終える。
【0041】
図5に、ドーマント方式での通信を行なっている第2の実施の形態の通信装置100において、位置情報が変更された場合の通信状態の流れを示す。図5においても、「Dormant」はドーマント状態であることを示し、「Active」は、下位レイアの接続を行ない通信部103において通信が行なわれている状態を示す。
【0042】
図5を参照して、本実施の形態における通信装置100では、ドーマント方式で下位レイアが接続されて通信部103において通信中に(図5において「Active」)、位置情報の変更を検出しても(図5において「位置情報変更」)、位置情報の登録処理を行なわず、データ送信部104においてデータ送信が終了するとそのまま下位レイアを開放して回線を切断し(図5において「切断(休止)」)、ドーマント状態へ移行する(図5において「Dormant」)。
【0043】
このように、第2の実施の形態における通信装置100では、ドーマント方式での通信中に当該通信装置100の位置情報が変化しても、その後の下位レイアの開放時に位置登録は行なわないため、図9に示されるような、従来下位レイア開放中ドーマント状態への移行前に位置情報の登録が行なわれることで要された処理時間を、省略することが可能となる。このため、本実施の形態における通信装置100では、ドーマント方式による通信において頻繁に起こるであろう回線の切断および再接続の際に、位置情報の登録に時間をとられないため次状態に素早く移行することができる。すなわち、本実施の形態における通信装置100では、ドーマント方式での通信中は当該通信装置100の位置情報に変更があった場合でも、その後の下位レイア開放中に位置登録の処理時間を省いてドーマント状態に素早く移行でき、その後の再接続の処理を円滑に行なうことが可能となる。しかも、ユーザ側から見れば仮想的に常時回線が接続中であるため、その間に位置情報の登録を行なわなくても不具合は生じない。
【0044】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態においては、上述の本発明の実施の形態における通信装置100が、以下の発信処理を行なう。図6に、第3の実施の形態における通信装置100で行なわれる発信処理をフローチャートで示す。図6のフローチャートに示される発信処理もまた、通信装置100のCPU101が、記憶部102に記憶されるプログラムを読込んで実行することによって実現される。
【0045】
図6を参照して、通信装置100の通信部103において、基地局側から、基地局から当該通信装置100に配信するサービス等がある旨を通知する到着通知を受信すると(S301でYES)、通信部103において、当該通信装置100が、この到着通知に対してドーマント状態において自動的に発信を行なう設定になっているか否かをチェックする(S303)。このような基地局からのサービス等の情報の到着通知に対して自動的に発信を行なう設定とは、携帯電話サービス会社等が提供している、広告の自動受信システム等における設定が該当する。
【0046】
当該通信装置100において、基地局からのサービス等の情報の到着通知に対して自動的に発信を行なう設定になっていない場合は(S303でNO)、通信部103において、当該到着通知に応答するための発信を行なわずに処理を終了する。
【0047】
当該通信装置100において、基地局からのサービス等の情報の到着通知に対して自動的に発信を行なう設定になっている場合は(S303でYES)、さらに、ドーマント制御部105において、当該通信装置100がドーマント状態であるか否かをチェックする(S305)。
【0048】
当該通信装置100がドーマント状態ではあった場合には(S305でYES)、通信部103において、当該到着通知に応答するための発信を行なわずに処理を終了する。
【0049】
当該通信装置100がドーマント状態ではなかった場合は(S305でNO)、通信部103において、当該到着通知に応答するための発信を行ない(S307)、処理を終了する。
【0050】
以上で、第3の実施の形態の通信装置100における発信処理を終了する。
図7に、基地局からのサービス等の情報の到着通知に対して、ドーマント状態で自動的に発信を行なう設定になっている第3の実施の形態の通信装置100において、上述の発信処理を実行した場合の通信状態の流れを示す。図7においても、「Dormant」はドーマント状態であることを示し、「Active」は、下位レイアの接続を行ない通信部103において通信が行なわれている状態を示す。
【0051】
図7を参照して、本実施の形態における通信装置100では、基地局から到着通知を受付けると(図7において「到着通知」)、ドーマント方式で下位レイアが接続されて通信部103において通信中には(図7において「Active」)、基地局に対して発信する。ドーマント状態である場合には(図7において「Dormant」)、基地局に対して発信を行なわない。図7においては、ドーマント状態に下位レイアを接続して通信状態にして基地局に発信を行なわないため、当該通信装置100が仮想的に常時接続状態でいることが示されている。
【0052】
ドーマント方式である従来の通信装置において、下位レイア接続中に基地局から情報の到着通知があっても、通信を切断した後に自動的に発信しない設定の場合は、そのままドーマント方式での通信を保持でき、ユーザは仮想的に常時接続状態でいることが可能である。しかし、通信中の基地局側からの到着通知に対し、通信を切断した後に、自動的に発信するような設定にしている場合、図10に示すように、従来の通信装置における発信処理では、次に下位レイアが開放された時にその通知に応じて基地局に対して発信の処理を行なってしまう。
【0053】
これに対して、第3の実施の形態における通信装置100では、ドーマント状態において、基地局からの情報通知に対して自動的に発信を行なうような設定の場合などには、通知に対して設定しておいた発信処理を行なわない。そのため、従来の通信装置で発生するような、データ通信開始からデータ通信切断後、ドーマント通信開始のための待受け処理終了まで再接続を行なうことができないという事態がなく、再接続の際の待受け時間は不必要となる。すなわち、本実施の形態における通信装置100では、通知に対してオート処理を行なうため着信に対して自動的に発信するような設定にしてある場合でも、当該通信装置100がドーマント状態にある場合には例外的にこの設定を無効にすることでドーマント状態を保持し、再接続の際に要する時間を短くできるので、ユーザは快適な通信の続行が可能となる。
【0054】
さらに、上述の第1の実施の形態における通信装置100が行なう発呼方法、第2の実施の形態における通信装置100が行なう位置情報登録方法、および第3の実施の形態における通信装置100が行なう発信方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0055】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0056】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における通信装置100の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】第1の実施の形態における通信装置100で行なわれる発呼処理を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施の形態の通信装置100において発呼処理を実行した場合の通信状態の流れを示す図である。
【図4】第2の実施の形態における通信装置100で行なわれる位置情報登録処理を示すフローチャートである。
【図5】ドーマント方式での通信を行なっている第2の実施の形態の通信装置100において、位置情報が変更された場合の通信状態の流れを示す図である。
【図6】第3の実施の形態における通信装置100で行なわれる発信処理を示すフローチャートである。
【図7】基地局からのサービス等の情報の到着通知に対して、ドーマント状態で自動的に発信を行なう設定になっている第3の実施の形態の通信装置100において、発信処理を実行した場合の通信状態の流れを示す図である。
【図8】ドーマント方式による通信を行なう従来の通信装置での発呼処理を実行した際の通信状態の流れを示す図である。
【図9】ドーマント方式による通信を行なう従来の通信装置での位置情報登録処理を実行した際の通信状態の流れを示す図である。
【図10】基地局からのサービス等の情報の到着通知に対して自動的に発信を行なう設定になっている従来の通信装置での発信処理を実行した際の通信状態の流れを示す図である。
【符号の説明】
100 通信装置、101 CPU、102 記憶部、103 通信部、104 データ送信部、105 ドーマント制御部。
Claims (8)
- 当該通信装置における通信状況を検知する通信状況検知手段と、
前記通信状況検知手段において、通信状況が、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアが開放されている仮想接続状態である旨を検知すると、初期処理を行なわずに前記下位レイアを再接続して発呼を行ない、前記上位セッションが非活性状態である非接続状態である旨を検知すると、前記初期処理を行なって前記上位セッションを活性状態にし前記下位レイアを接続して発呼を行なう発呼手段とを備える、通信装置。 - 前記初期処理は、当該通信装置の位置情報を検出する位置情報検出処理を含む処理である、請求項1に記載の通信装置。
- 当該通信装置の位置情報の変更を検知する位置情報検知手段と、
前記位置情報検知手段において位置情報の変更が検知された場合に、当該通信装置の通信方法を検知する通信方法検知手段と、
前記位置情報検知手段において位置情報の変更が検知されたときに、前記通信方法検知手段において上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアを開放あるいは再接続する通信方法を行なっていると検知された場合には、前記位置情報の前記基地局に対する登録を行なわず、前記通信方法を行なっていないと検知された場合には、前記通信を切断した後に前記位置情報の登録を行なう位置情報登録手段とを備える、通信装置。 - 基地局から、当該通信装置に対して配信する情報がある旨の通知を受信する受信手段と、
前記通知を受信した場合に、当該通信装置が前記通知を受信することで自動的に前記基地局に対して発信する設定になっているか否かを検知する設定検知手段と、
前記設定になっている場合に、当該通信装置の通信状況を検知する通信状況検知手段と、
前記設定になっている場合に、前記通信状況検知手段において、当該通信装置の通信状態が、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアが開放されている仮想接続状態である旨を検知すると、前記基地局に対する発信を行なわず、前記下位レイアが接続されている通信状態である旨を検知すると、前記基地局に対する発信を行なう発信手段とを備える、通信装置。 - 通信装置における発呼方法であって、
前記通信装置の通信状況を検知する通信状況検知ステップと、
前記通信装置の通信状況が、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアが開放されている仮想接続状態である旨を検知すると、初期処理を行なわずに前記下位レイアを再接続して発呼を行ない、前記上位セッションが非活性状態である非接続状態である旨を検知すると、前記初期処理を行なって前記上位セッションを活性状態にし前記下位レイアを接続して発呼を行なう発呼ステップとを備える、発呼方法。 - 前記初期処理は、前記通信装置の位置情報を検出する位置情報検出処理を含む処理である、請求項5に記載の発呼方法。
- 基地局と通信を行なう通信装置における位置情報登録方法であって、
前記通信装置の位置情報の変更を検知する位置情報検知ステップと、
前記通信装置の位置情報の変更が検知された場合に、前記通信装置の通信方法を検知する通信方法検知ステップと、
前記通信装置の位置情報の変更が検知されたときに、前記通信装置において上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアを開放あるいは再接続する通信方法を行なっていると検知された場合には、前記位置情報の前記基地局に対する登録を行なわず、前記通信方法を行なっていないと検知された場合には、前記通信を切断した後に前記位置情報の登録を行なう位置情報登録ステップとを備える、位置情報登録方法。 - 基地局と通信を行なう通信装置における発信方法であって、前記基地局から、前記通信装置に対して配信する情報がある旨の通知を受信する受信ステップと、
前記通知を受信した場合に、前記通信装置が前記通知を受信することで自動的に前記基地局に対して発信する設定になっているか否かを検知する設定検知ステップと、
前記設定になっている場合に、前記通信装置の通信状況を検知する通信状況検知ステップと、
前記設定になっている場合に、前記通信装置の通信状態が、上位セッションの活性状態を維持したまま下位レイアが開放されている仮想接続状態である旨を検知すると、前記基地局に対する発信を行なわず、前記下位レイアが接続されている通信状態である旨を検知すると、前記基地局に対する発信を行なう発信ステップとを備える、発信方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002298628A JP4156336B2 (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | 通信装置、位置情報登録方法、および発信方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002298628A JP4156336B2 (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | 通信装置、位置情報登録方法、および発信方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004135132A true JP2004135132A (ja) | 2004-04-30 |
JP4156336B2 JP4156336B2 (ja) | 2008-09-24 |
Family
ID=32287978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002298628A Expired - Fee Related JP4156336B2 (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | 通信装置、位置情報登録方法、および発信方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4156336B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007036655A (ja) * | 2005-07-27 | 2007-02-08 | Kyocera Corp | 通信端末装置およびその通信方法 |
JP2007206950A (ja) * | 2006-02-01 | 2007-08-16 | Quick Corp | 情報配信システム、情報配信方法及び情報配信プログラム |
JP2008092070A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Fujitsu Ltd | 携帯端末装置、携帯端末装置制御プログラム、携帯端末装置制御方法及び携帯端末装置制御回路 |
-
2002
- 2002-10-11 JP JP2002298628A patent/JP4156336B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007036655A (ja) * | 2005-07-27 | 2007-02-08 | Kyocera Corp | 通信端末装置およびその通信方法 |
JP4619225B2 (ja) * | 2005-07-27 | 2011-01-26 | 京セラ株式会社 | 通信端末装置およびその通信方法 |
JP2007206950A (ja) * | 2006-02-01 | 2007-08-16 | Quick Corp | 情報配信システム、情報配信方法及び情報配信プログラム |
JP2008092070A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Fujitsu Ltd | 携帯端末装置、携帯端末装置制御プログラム、携帯端末装置制御方法及び携帯端末装置制御回路 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4156336B2 (ja) | 2008-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100538198B1 (ko) | 무선 모뎀과 통신 장치간의 무선 링크를 자동으로설정하는 방법 | |
US7076269B2 (en) | Radio communication system for notifying incommunicable state, and device and method used for the system | |
US8620216B2 (en) | System and method for automatically switching connection of a wireless interface | |
US8495173B2 (en) | Mobile radio communication device and method of managing connectivity status for the same | |
CA2384168A1 (en) | System and method for automatically determining when to answer incoming packet data calls in a wireless communication network | |
JPH05502151A (ja) | 多重化同期/非同期データバス | |
JP4156336B2 (ja) | 通信装置、位置情報登録方法、および発信方法 | |
EP1855419B1 (en) | Method for switching communication networks | |
JP2001144815A (ja) | 高速移動通信網の接続方法 | |
JP3033536B2 (ja) | 移動無線端末位置情報転送方法と装置 | |
US20040005883A1 (en) | Fast traffic channel reconnection system and method | |
JP7286989B2 (ja) | eUICC、通信制御方法、通信制御プログラム及び通信システム | |
US7292566B2 (en) | Telephone terminal and storage medium storing terminal control program thereof | |
JP3501067B2 (ja) | 事業所用phs無線通信システム、構内交換機及びphs子機 | |
JP2001224050A (ja) | 携帯電話通信接続方式および携帯電話端末 | |
JP2001224071A (ja) | 移動通信端末機の通信制御方法およびその通信制御方法を記録した記録媒体 | |
JP5200785B2 (ja) | 通話制御装置及び方法 | |
KR100590188B1 (ko) | 블루투스 휴대폰을 이용한 메신저 서비스 시스템 및 이를이용한 메신저 서비스 방법 | |
JP6089127B1 (ja) | 通信制御装置、プログラム、及び通信システム | |
JP2938021B1 (ja) | Phsによる電話回線切替方法及び装置及び記録媒体 | |
JP2004070581A (ja) | 情報通信端末、情報通信装置、情報通信システム、情報通信方法、情報通信プログラム、及び、コンピュータ読取可能な記録媒体 | |
JP3825731B2 (ja) | 移動無線端末装置 | |
JP2002223301A (ja) | 携帯電話取り次ぎシステムとその方法 | |
JP3271940B2 (ja) | コードレス電話装置の通信制御方法 | |
JPH11275656A (ja) | 構内コードレス電話接続システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050525 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070404 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070529 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070723 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080527 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080604 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080701 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080709 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |