JP2004134184A - 二次電池用電解液およびそれを用いた二次電池 - Google Patents

二次電池用電解液およびそれを用いた二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】優れたエネルギー密度、起電力等の特性を有するとともに、保存特性、サイクル寿命、安全性に優れたリチウム二次電池を得ること。
【解決手段】非プロトン性有機溶媒に一般式(1)に示す化合物が含まれる電解液を用いる。
【化1】
Figure 2004134184

(ここで、mは、0、2または4、nは、1〜3の正数であり、(n+m)/2=3である。Mはアルカリ金属カチオンを表し、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池用電解液およびそれを用いた二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コバルトやマンガンなどの金属酸化物リチウム塩などを正極とし、炭素材料あるいはリチウム金属など負極とし、更に非水電解液用いて構成される非水電解液リチウムイオンまたはリチウム二次電池は、高いエネルギー密度を実現できることから携帯電話、ノートパソコン用などの電源として注目されている。
【0003】
この二次電池においては、非水電解液に溶解された各種のリチウム塩が電解質として用いられている。代表的なリチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiClO、LiAlCl、LiN(SO2k+1)(SO2j+1)(k,jは自然数)が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−110235号公報
【特許文献2】
特開昭58−225045号公報
【0005】
【非特許文献】
小久見 善八、池田 宏之助 著、「初めての二次電池技術」 株式会社工業調査会、2001年5月25日 頁117〜頁187)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこれらの電解質のうちイミドアニオンリチウム塩以外の電解質は水分と反応しやすく、従って容易にフッ酸を生成する。フッ酸は、リチウムイオン二次電池の正極の金属酸化物と反応し溶出させるなどの反応により電池の機能を著しく低下させることが良く知られている。
【0007】
電池の信頼性、長寿命の実現のため、フッ酸を生成しない電解質の開発が必要である。これらの課題を解決する手法として、例えば、水分と反応しない電解質(パーフルオロアルキルイミドアニオンリチウム塩(特公平1−38781など)、燐あるいは硼素のシュウ酸化合物リチウム塩(特開2002−110235など)が提案されているが、負極上のダングリングボンドに由来し、溶媒とダングリングボンドとが反応を引き起こしガスが発生するという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、非プロトン性溶媒に、一般式(1)に示す電解質の少なくとも一つが含まれる電解液を適用して二次電池を作製した場合に、得られた二次電池は寿命が良好であることを見出した。
【0009】
【化2】
Figure 2004134184
【0010】
(ここで、mは、0、2または4、nは、1〜3の正数であり、(n+m)/2=3である。Mはアルカリ金属カチオンを表し、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
一般式(1)で示される化合物はたとえば文献(D. Lindemann et al., Z. Anorg. Allg. Chem. Vol.615, p.66−p.72, 1992;B. C. Chang et al., J. Chem. Soc. D., 1971(No.18), p.1070−p.1071など)に従い合成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
アルカリ金属カチオンがリチウム,R、RがHである本発明の一般式(1)の化合物の具体例を式(2)〜(4)に例示する。
【0012】
【化3】
Figure 2004134184
【0013】
一般式において、Mとして好ましくはLi、Na、Kイオン、もっとも好ましくはLiイオンである。また、R、Rは好ましくはHまたはメチル基であり、更に好ましくはRおよびRの両方がH、またはRおよびRの一方がHで他方がメチル基である。
【0014】
一般式(1)で示される電解質の電解液に占める割合は特に限定されないが、電解液全体の1〜25重量%で含まれることが好ましい。1重量%以上で十分な効果が得られる。25重量%以下であれば電解液の粘性が高くなり抵抗が大きくなることもない。
【0015】
また、一般式(1)に示す電解質が含まれる電解液に、更に一般式(1)に示す以外の電解質を加えることも有効である。一般式(1)に示す以外の電解質としては、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiClO、LiAlCl、LiN(SO2k+1)(SO2j+1)(k,jは自然数)が好ましい。
【0016】
特に、現在のリチウムイオン二次電池に実用化されているLiPF、LiBFに一般式(1)に示す電解質を0.1〜80重量%、より好ましくは10〜50重量%の割合で混合して使用する場合、それら実用電解質の欠点を改善する効果がより顕著であり、一般式(1)の電解質の実用性が高い。
【0017】
また、一般式(1)で示される電解質を含有する電解液に、非電解質を添加する事も電池特性の更なる向上に有効である。
【0018】
例えばスルホニル基を有する化合物を加えることが有効である。スルホニル基を有する化合物を加えることにより負極炭素上の皮膜の安定性向上や溶媒分子の抑制効果が得られる事が知られている。スルホニル基を有する化合物としては、具体的には、スルホラン(特開昭60−154478号公報)、1,3−プロパンスルトンや1,4−ブタンスルトン(特開昭62−100948号公報、特開昭63−102173号公報、特開平11−339850号公報、特開2000−3724号公報)、アルカンスルホン酸無水物(特開平10−189041号公報)、1,3,2−ジオキサホスホラン−2−オキサイド誘導体(特開平10−50342号公報)、γ−スルトン化合物(特開2000−235866号公報)、スルホレン誘導体(特開2000−294278号公報)などがあげられるが、これらに限定されるものではない。特にスルトン化合物が特に好ましい。スルホニル基を有する化合物は電解液中に0.1〜10重量%で含まれることが好ましい。本発明において、より好ましくは、0.5〜5重量%の範囲である。0.1重量%以上であれば負極表面に十分な皮膜が形成される。10重量%以下であれば完全に溶解しかつ、電解液の粘性を大きくなり液抵抗が大きくなることもない。
【0019】
更に本発明によれば、前記一般式(1)の電解質を含む電解液中に、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の鎖状カーボネート等のビニレンカーボネート又はその誘導体を添加又は混合することで更にサイクル特性の改善を図ることができる。ビニレンカーボネート又はその誘導体は、例えば、特開平4−169075号公報、特開平7−122296号公報、特開平8−45545号公報、特開平5−82138号公報、特開平5−74486号公報、特開平6−52887号公報、特開平11−260401号公報、特開2000−208169号公報、特開2001−35530号公報、特開2000−138071号公報に示される化合物を適宜使用することができる。ビニレンカーボネート又はその誘導体を添加剤として使用する場合には、電解液中に0.1〜10重量%含ませることで効果が得られる。
【0020】
本発明における電解液として用いられる有機溶媒は、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1,3−プロパンスルトン、アニソール、N−メチルピロリドン、フッ素化カルボン酸エステルなどの非プロトン性有機溶媒を一種又は二種以上を混合して使用し、これらの有機溶媒に少なくとも一般式(1)で示される電解質を溶解させる。
【0021】
また、本発明によれば、リチウムを活物質とする正極、負極を備えた上記二次電池用電解液を用いた二次電池が与えられる。
【0022】
負極として、炭素材料または酸化物、リチウムと合金を形成する金属、リチウム金属自身のいずれかもしくはこれらの混合物のようなリチウムを吸蔵、放出できる材料からなる負極活物質を用いる。
【0023】
ここでリチウムを吸蔵、放出できる材料として炭素を含んだものが好ましい。
【0024】
炭素材料としては、リチウムを吸蔵する黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、カーボンナノチューブ、フラーレンなどのカーボンナノ粒子など、あるいはこれらの複合物を用いることができる。
【0025】
また、酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化リチウム、リン酸、ホウ酸のいずれか、あるいはこれらの複合物を用いてもよい。構造としてはアモルファス状態であることが好ましい。理由は、アモルファス構造が結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化を導かないためである。特に酸化シリコンは安定で他の化合物との反応を引き起こさないため、好ましい材料としてよく使われている。これら酸化膜の形成方法としては、蒸着法、CVD法、スパッタリング法などの方法を用いることができる。
【0026】
リチウム合金とは、リチウムおよびリチウムと合金形成可能な金属により構成される。例えば、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元または3元以上の合金により構成される。リチウム金属やリチウム合金としては、特にアモルファス状のものが好ましい。これは、アモルファス構造により結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化が起きにくいためである。リチウム金属またはリチウム合金は、融液冷却方式、液体急冷方式、アトマイズ方式、真空蒸着方式、スパッタリング方式、プラズマCVD方式、光CVD方式、熱CVD方式、ゾルーゲル方式、などの適宜な方式で形成することができる。
【0027】
正極としては、例えば、コバルト酸リチウム塩、ニッケル酸リチウム塩、マンガン酸リチウム塩などのリチウム含有複合酸化物があげられ、これらのリチウム含有複合酸化物の遷移金属部分を他の遷移金属元素で置き換えたものでもよい。
【0028】
また、金属リチウム対極電位で4.5V以上にプラトーを有するリチウム含有複合酸化物を用いることもできる。リチウム含有複合酸化物としては、スピネル型リチウムマンガン複合酸化物、オリビン型リチウム含有複合酸化物、逆スピネル型リチウム含有複合酸化物等が例示される。リチウム含有複合酸化物としては、例えば下記一般式(5)で表される化合物とすることができる。
【0029】
Li(MMn2−x)O        (5)
式中、0<x<2、0<a<1.2である。Mは、Ni、Co、Fe、CrおよびCuよりなる群から選ばれる少なくとも一種である。
【0030】
本発明における正極は、これらの活物質を、カーボンブラック等の導電性物質、ポリビニリデンフルオライド(以下、PVDFと略す)等の結着剤とともにN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す)等の溶剤中に分散混練し、これをアルミニウム箔等の基体上に塗布することにより得ることができる。
【0031】
【実施例】
図1に本発明に係る二次電池の一例について概略構造を示す。
【0032】
図1に示す二次電池は、正極集電体11、リチウムイオンを吸蔵・放出し得る正極活物質を含有する層12、リチウムイオンを吸蔵・放出する負極活物質を含有する層13、負極集電体14、電解液15およびこれを含む多孔質セパレータ16から構成されている。
【0033】
尚、二次電池の構造は本実施例に限定されるものでないことは明らかである。
【0034】
ここで、電解液15は、非プロトン性有機溶媒中に一般式(1)で表される電解質と、リチウムイミド塩、LiPF、LiAsF、LiAlCl、LiClO、LiBF、LiSbFなどから選ばれる少なくとも一つの電解質からなる混合電解質を用いても良い。
【0035】
本発明に係るリチウム二次電池は、乾燥空気または不活性ガス雰囲気において、負極および正極を、セパレータを介して積層、あるいは積層したものを捲回した後に電池缶に収容したり、合成樹脂と金属箔との積層体からなる可撓性フィルム等によって封口することによって電池を製造することができる。
【0036】
なお、セパレータとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、フッ素樹脂等の多孔性フィルムが用いられる。
【0037】
本発明に係る二次電池の形状としては、特に制限はないが、例えば、円筒型、角型、コイン型、ラミネート外装型などがあげられる。
【0038】
以下に本発明の電解質溶液を用いた非水電解二次電池の実施例を示す。
【0039】
(実施例1)
(電池の作製)
正極は正極集電体として厚み20μmのアルミニウム箔を用い、正極活物質としてLi1.1Mnを用いた。負極として負極集電体としての厚み10μmの銅箔を用い、ポリフッ化ビニリデンと導電付与剤と黒鉛をN−メチル−2−ピロリドン溶剤に分散混練して得たペーストを塗布、乾燥させて負極活物質を集電体上に形成した。また、電解質溶液は、溶媒としてECとDECの混合溶媒(体積比:30/70)を用い、支持電解質としてトリス(1,2−エタンジオラト−O,O’)燐酸リチウム塩(式(4)で表される化合物)を1molL−1溶解した。そして、負極と正極とをポリエチレンからなるセパレータを介して積層し、本実施例の二次電池を作製した。
【0040】
(保存試験)
実施例1で得られた二次電池を用い容量保存特性を評価した。
【0041】
まず室温に於いて充電および放電を1回ずつ行った。この時の充電電流および放電電流は一定であり、この際の充電容量を初期容量とした。尚、放電側のカットオフ電位は3.0V、充電側のカットオフ電位は4.2Vとした。その後、各電池を低電流で4.2Vまで充電し、さらに3時間の定電位充電後、50℃恒温槽中で4週間放置した。放置後に室温において再度低電流で放電操作を行い、続いて同じく定電流で充電、放電をもう一度繰り返し、そのときの放電容量を回復容量とした。
【0042】
(充放電サイクル試験)
温度20℃において、充電レート0.05C、放電レート0.1C、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0V、リチウム金属負極の利用率(放電深度)は33%とした。容量維持率(%)は400サイクル後の放電容量(mAh)を、10サイクル目の放電容量(mAh)で割った値である。サイクル試験で得られた結果を下記表4に示す。
【0043】
(実施例2)
実施例1において、トリス(1,2−エタンジオラト−O,O’)燐酸リチウム塩(式(4)で表される化合物)の代わりに、表1に示す電解質を用いる他は、実施例1と同様にして二次電池を作製した。以下、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表1に示す。
【0044】
(比較例1)
実施例1において、電解質としてLiPFを1molL−1溶解した他は、実施例1と同様にして二次電池を作製した。以下、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 2004134184
【0046】
実施例1、2に示した電池は、比較例1と比較して、保存後の残存容量が大きいことから本発明の電解質の有効性が明らかである。
【0047】
(実施例3〜4)
実施例1において、支持電解質としてトリス(1,2−エタンジオラト−O,O’)燐酸リチウム塩(化式4で表される化合物)に代えて、トリス(1,2−エタンジオラト−O,O’)燐酸リチウム塩(式(4)で表される化合物)とLiPFあるいはLiBFの混合電解質を用いた他は、実施例1と同様にして二次電池を作製した。以下、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表2に示す。
【0048】
(比較例2)
実施例1において、電解質としてLiBFを用いた他は、実施例1と同様にして二次電池を作製した。以下、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
Figure 2004134184
【0050】
実施例3〜4に示した電池は、比較例1、2と比較して、保存後の残存容量が大きいことから本発明の電解質を既存の電解質と混合することによる既存電解質の特性向上の効果が明らかである。
【0051】
(実施例5)
実施例1において、黒鉛に代えて非晶質炭素を用い、電解液の主溶媒をPC/EC/DEC(体積比:20/20/60)とする他は、実施例1と同様にして二次電池を作製した。以下、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表3に示す。
【0052】
(比較例3)
実施例5において、電解質としてLiPFを用いた他は、実施例5と同様にして二次電池を作製した。以下、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
Figure 2004134184
【0054】
実施例5に示した電池は、比較例3と比較して、保存後の残存容量が大きいことから本発明の電解質の有効性が明らかである。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、非プロトン性溶媒に、少なくとも上記一般式(1)に示す化合物が含まれる電解液を使用して二次電池を作製した場合に、得られた二次電池は優れたエネルギー密度、起電力等の特性を有するとともに、特に保存特性などに優れたリチウム二次電池を得ることができる。
【0056】
さらに、従来から使用されているリチウムイミド塩、LiPF、LiAsF、LiAlCl、LiClO、LiBF、LiSbFなどから選ばれる少なくとも一つの電解質に本発明による一般式(1)に示す電解質とを混合して用いると従来から使用されている電解質の持つ負極との反応を抑制できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二次電池の概略構成図である。
【符号の説明】
11   正極集電体
12   正極活物質を含有する層
13   負極活物質を含有する層
14   負極集電体
15   非水電解質溶液
16   多孔質セパレータ

Claims (11)

  1. 非プロトン性有機溶媒中に、下記一般式(1)で示される化学構造式よりなる電解質の少なくとも一つを含んでいる二次電池用電解液。
    Figure 2004134184
    (ここで、mは、0、2または4、nは、1〜3の正数であり、(n+m)/2=3である。Mはアルカリ金属カチオンを表し、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
  2. アルカリ金属カチオンがリチウムイオンである請求項1に記載の二次電池用電解液。
  3. 一般式(1)に示される電解質が、電解液全体の1〜25重量%で含まれる請求項1または2に記載の二次電池用電解液。
  4. 非プロトン性有機溶媒が、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類およびそれらのフッ化誘導体からなる群より選ばれたものを含む請求項1から3のいずれか1項に記載の二次電池用電解液。
  5. 前記電解質と、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiClO、LiAlCl、LiN(SO2k+1)(SO2j+1)(k,jは自然数)から選ばれた電解質の少なくとも一つとを含む請求項1から4のいずれか1項に記載の二次電池用電解液。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の二次電池用電解液を用いたことを特徴とする二次電池。
  7. 前記正極が、リチウムを吸蔵、放出できるリチウム含有複合酸化物からなる請求項6に記載の二次電池。
  8. 前記負極が、リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、リチウムと合金を形成することができる金属材料、酸化物材料のいずれかもしくは2種類以上の混合体からなる負極活物質を用いる請求項7に記載の二次電池。
  9. 前記リチウムを吸蔵、放出できる材料として炭素を含んでいる負極を用いた請求項8に記載の二次電池。
  10. 前記リチウムを吸蔵、放出できる材料が黒鉛である負極を用いた請求項9に記載の二次電池。
  11. 前記リチウムを吸蔵、放出できる材料が非晶質炭素である負極を用いた請求項9に記載の二次電池。
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