JP2004133724A - チップカード並びにその利用方法および製造方法 - Google Patents

チップカード並びにその利用方法および製造方法 Download PDF

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ウルリッヒ ロイトナー
Karl-Heinz Wendisch
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Abstract

【課題】アンテナコイルのコイルパッドとチップモジュールのチップコネクタとの接触が簡素化されるチップカードを提供する。
【解決手段】熱および圧力によって相互に結合された複数のカード層をもったチップカードの内部の支持(2)層は、その上側に、複数の条導体(7)をもったアンテナコイル(5)および条導体の両側に配置されたコイルパッド(8)を有するとともに、チップモジュール(10)を収容するための切欠(9)を有している。コイルパッド(8)は、相互に並んでのびた条導体(7)によって形成された条導体区域(15)の両側の接触領域に配置されている。切欠(9)は、条導体区域(15)に配置されている。条導体(7)は、チップモジュール(10)に直接作用させられることによって、チップモジュール(10)を含む切欠(9)に被覆させられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱および圧力によって相互に結合された複数のカード層をもったチップカードであって、内部の支持層が、その上側に、複数の条導体をもったアンテナコイルおよび条導体の両側に配置されたコイルパッドを有するとともに、チップモジュールを収容するための切欠を有しており、コイルパッドが、相互に並んでのびた条導体によって形成された条導体区域の両側の接触領域に配置されている形式のものに関する。
【0002】
さらに本発明は、アンテナコイルとチップモジュールがいずれも内蔵されている支持層の製造方法も対象としている。
【0003】
【従来の技術】
アンテナコイルを支持する支持層を備えるチップカードが公知である(例えば

【特許文献1】参照。)。この場合、アンテナコイルのコイルパッドと、離れた位置に配置されているチップモジュールのチップ接続部とを接触させるために、いわゆるリードフレームを介して導電接続が行われている。この目的のために、コイルパッドはそれぞれ貫通孔を有しており、この貫通孔を通してリードフレームの端部を挿通可能、方向転換可能であるとともに、後からコイルパッドの上へ平坦に溶接点を形成することによって電気的かつ機械的に結合可能である。
【0004】
【特許文献1】
独国特許出願公開第19640260号明細書
(DE196 40 260A1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、アンテナコイルのコイルパッドとチップモジュールのチップコネクタとの接触が簡素化されるように、チップカード、および支持層の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明に基づくチップカードは、切欠が、条導体区域に配置されており、条導体が、チップモジュールに直接作用させられることによって、チップモジュールを含む切欠に被覆させられていることを特徴としている。
【0007】
上の課題を解決するために、本発明によれば、請求項9および11に記載の製造方法が提案される。
【0008】
本発明によるチップカードないし支持層の特別な利点は、アンテナコイルのコイルパッドと、チップモジュールのチップコネクタとのダイレクトかつ直接的な接触が可能になることにある。接触をするための追加的なコンポーネントを使用したり、条導体区域の一方の側から、他のコイルパッドが配置されている条導体区域のこれと対向する側へと、コイルパッドを橋渡しするための接触ブリッジを使用することは必要ない。本発明の基本的な思想は、切欠きを条導体区域に直接形成することにあり、それによって条導体区域の条導体へのチップモジュールの直接的な当接と、コイルパッドへのチップコネクタの直接的な接触とが可能となる。
【0009】
条導体ないしコイルパッドは、支持層に装着した直後には支持層の上で露出しているのが好ましく、それによって、追加の措置なしにチップモジュールとの直接的な接触が可能になる。このとき、切欠きの上に張り渡された条導体はチップモジュールの一方の側に載るので、その位置が安定化される。条導体は均等な相互間隔で切欠きの上を延びており、コイルパッドによって覆われる切欠きの面積を考慮に入れたうえで、切欠きの総面積の50%以上が覆われており、すなわち露出していない。
【0010】
本発明の有利な実施形態では、それぞれのチップコネクタの間隔がそれぞれのコイルパッドの間隔と等しく、それにより、条導体の1つの方を向いているチップモジュールの上面に配置されたチップコネクタが、接触位置でコイルパッドに直接当接することになる。
【0011】
本発明の発展例によれば、チップモジュールが、中にチップが配置されたカプセル封入体として構成され、特にカプセル封入されたSMDコンポーネント(表面実装デバイスコンポーネント)として構成される。それにより、半導体製造の定評あるパッケージ技術を援用することができる利点がある。
【0012】
本発明の発展例によれば、チップモジュールが切欠きの中で支持層の上面および/または下面に対して同一平面上にアライメントされる。したがって、完全に同一平面上にアライメントすれば、ほぼ平坦な面をもつ支持フィルムが得られる。条導体とコイルパッドだけが、支持層ないしチップモジュールの上面から突き出る。
【0013】
本発明の発展例によれば、コイル接続部が導電性接着剤によってコイルパッドに導電的かつ機械的に接合される。それにより、アンテナコイルだけでなくチップモジュールも支持する支持フィルムが得られる。それにより、チップカードへの問題のない再加工を可能にする、簡単に製造できる半製品が得られるという利点がある。
【0014】
本発明による方法は、アンテナコイルならびにチップモジュールのための支持層の製造を、簡単なやり方で可能にするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照しながら詳しく説明する。
【0016】
3層構造のチップカード1は、実質的に、内側の支持層2(コア層)と、この支持層2の両側に続く被覆層3とで構成されている。被覆層3と支持層2は、積層化プロセスで熱と圧力を加えることによって互いに堅固に結合される。
【0017】
支持層2は、上面4に、複数の巻回を備えるアンテナコイル5を有している。アンテナコイル5の接触領域6では、実質的に円形または多角形に配置されてアンテナコイル5を形成する条導体7の端部が、広がったコイルパッド8を有している。それぞれのコイルパッド8の間には、同一平面に複数の条導体7が延びており、本実施例では4本の条導体が延びている。したがって、コイルパッド8はアンテナコイル5のもっとも広い条導体区域を区切っている。それぞれのコイルパッド8の間には、アンテナコイル5のすべての巻回が延びている。
【0018】
このように、それぞれのコイルパッド8の間に配置されている条導体区域に、支持層2は、チップモジュール10を収容するための切欠き9を有している。切欠き9の形状は、チップモジュール10の形状に対応している。条導体7の1つに付属しているチップモジュール10の上面11には、縁部側にそれぞれチップコネクタ12が構成されており、これらのチップコネクタは、チップモジュール10の予定されている接触位置でそれぞれのコイルパッド8に直接当接している。チップコネクタ12とコイルパッド8の間の導電的かつ機械的な接続は、導電性接着剤を設けることによって惹起することができる。
【0019】
切欠き9の幅は、コイルパッド8の部分領域が下面で露出してチップコネクタ12に当接するように設定されている。コイルパッド8の、外側に位置している他の部分領域は、支持層2と直接結合されている。
【0020】
本実施例では、チップモジュール10の上面11とチップモジュール10の下面13は、いずれも支持層2の上面4ないし支持層2の下面15と同一平面上にアライメントされている。切欠き9の中にチップモジュール10を挿入ないし接触させた後、支持層2は両側とも大きく隆起しないで平坦に構成されている。このようにして、チップカードへの簡単な再加工を行うことができる。図2に示す条導体7ないしコイルパッド8の隆起は、図を見やすくするために誇張して図示されている。これらの厚さは、支持層2の厚さに比べて比較的わずかである。
【0021】
チップモジュール10は、中にチップが配置されたカプセル封入体として構成されており、特にカプセル封入されたSMDコンポーネント(表面実装デバイスコンポーネント)として構成されている。チップとチップコネクタ12の間には導電接続部がある。
【0022】
次に、特に中間製品であってよい支持層2の製造について説明する。
【0023】
支持層2は、ポリエステル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、PENからなる支持フィルムとして、もしくはガラス繊維強化プラスチックとして構成されていてよい。
【0024】
製造方法の第1実施形態では、支持層2の接触領域6に切欠き9を形成する。次いで、切欠き9の中にチップモジュール10を、支持フィルム2の両側で同一平面上に終わるように挿入する。そして次のステップで支持層2の上面4にアンテナコイル5を敷設し、このとき、コイルパッド8がチップコネクタ12に対応するように位置決めする。それぞれのコイルパッド8の間に配置された条導体7は、チップモジュール10の上面11に直接当接している。支持フィルム2ないしコイルパッド8とチップコネクタ12との間の電気接触および機械的結合は、導電接着剤を用いて行う。これで支持層が半製品として完成し、公知の方法でチップカード1を製造するために再加工することができる。
【0025】
第2の製造方法では、まずアンテナコイル5を支持層2の上面4に、コイルパッド8を形成しながら装着する。この作業は、公知のエッチングプロセスを利用して、またはアンテナコイル5を巻き付けることによって行うことができる。次いで、支持層2の下面からフライス加工によって切欠き9を形成する。これは、少なくとも部分的にコイルパッド8が裏面から露出するまで行う。次いで、コイルパッド8にチップコネクタ12を直接当接させながら、下面からチップモジュール10を挿入することができる。チップコネクタ12とコイルパッド8の間の接触は、導電接着剤によって惹起するのが好ましい。これで支持層2はアンテナコイル5とチップモジュール10の支持体となったので、上に述べたやり方でチップカード1に再加工することができる。
【0026】
【発明の効果】
この発明によれば、アンテナコイルのコイルパッドとチップモジュールのチップコネクタとの接触が簡素化されるように、チップカード、および支持層の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】チップカードの接触領域を示す部分断面図である。
【図2】接触領域にアンテナコイルとチップモジュールを備える支持層を示す部分平面図である。
【符号の説明】
1  チップカード
2  支持層
6 アンテナコイル
7 条導体
8 コイルパッド
9 切欠
10 チップモジュール
15 条導体区域

Claims (12)

  1. 熱および圧力によって相互に結合された複数のカード層をもったチップカードであって、内部の支持層が、その上側に、複数の条導体をもったアンテナコイルおよび条導体の両側に配置されたコイルパッドを有するとともに、チップモジュールを収容するための切欠を有しており、コイルパッドが、相互に並んでのびた条導体によって形成された条導体区域の両側の接触領域に配置されているチップカードにおいて、切欠(9)が、条導体区域(15)に配置されており、条導体(7)が、チップモジュール(10)に直接作用させられることによって、チップモジュール(10)を含む切欠(9)に被覆させられていることを特徴とするチップカード。
  2. 条導体(7)が、チップモジュール上で露出させられるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のチップカード。
  3. 条導体(7)が、チップモジュール(10)上に直接支持された条導体区域(15)における支持層(2)に、取付られるか、巻付けられるか、エッチングされた条導体(7)として形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のチップカード。
  4. チップモジュール(10)のチップコネクタ(12)が、アンテナコイル(5)のコイルパッド(8)上に直接支持されており、それでもって、チップコネクタ(12)が、チップモジュール(10)の上面(11)と面する支持層(2)の上側(4)に、コイルパッド(8)の間隔に相当する間隔をもっで配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のチップカード。
  5. チップモジュール(10)が、カプセル封入体、とくに、SMDコンポーネント(表面実装デバイスコンポーネント)として構成されており、これの上側(11)および/または下側(13)が、支持層(2)の上側(4)または支持層(2)の下側(14)と同一面となるようにアライメントされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のチップカード。
  6. チップコネクタ(12)が、導電接着剤によって対応するコイルパッド(8)と導電的かつ機械的に結合されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のチップカード。
  7. 支持層(2)が、ポリエチレンまたはポリカーボネートまたはPVCまたはPENで製造されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のチップカード。
  8. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の支持層を利用する方法であって、アンテナコイル(5)およびチップモジュール(10)を収容するための支持フィルムとしての利用方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の支持層を製造する方法であって、チップモジュール(10)が、支持層(2)の切欠(9)内に位置させられ、そして、アンテナコイル(5)が、支持層(2)の上側(4)に設けられることを特徴とする製造方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、アンテナコイル(5)が、支持層(2)にアンテナコイルを転写することにより設けられることを特徴とする製造方法。
  11. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の支持層を製造する方法であって、最初に、アンテナコイル(5)が、支持層(2)の上側(4)に設けられ、ついで、切欠(9)が、支持層(2)の下側(14)から切削され、そして、チップモジュール(10)が、切欠(9)内における条導体区域に位置させることにより挿入されることを特徴とする製造方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、アンテナコイル(5)が、支持層(2)にエッチングされるか、巻かれたアンテナコイル(5)として設けられることを特徴とする製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013134677A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Toppan Printing Co Ltd モジュール基板の製造方法及びその製造装置
JP2017202169A (ja) * 2016-05-12 2017-11-16 旭化工株式会社 カジノ用プラーク

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