JP2004133438A - 液晶装置、その駆動方法および電子機器 - Google Patents

液晶装置、その駆動方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 引廻し配線の信頼性の低下や配線の短絡といった不具合を伴なうことなく額縁領域の狭小化を図る。
【解決手段】 引廻し配線57は背面側基板30の面上に設けられている。引廻し配線57は、シール材40と重なった端部において観察側基板20上のコモン電極21と導通するとともに、背面側基板30のうちシール材40の内周縁によって囲まれた領域内において延在して張出領域30aに至る。この液晶装置10においては、各引廻し配線57と、複数のコモン電極21のうち当該引廻し配線57と導通するコモン電極21以外のコモン電極21との交差部分に位置する液晶に印加される電圧実効値が、画素をオフ状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、デューティ比およびバイアス比が設定されている。
【選択図】      図1

Description

 本発明は、液晶装置およびその駆動方法、ならびに当該液晶装置を備えた電子機器に関する。
 携帯電話機をはじめとする各種の電子機器の表示装置として液晶装置が広く用いられている。周知のように、液晶装置は、シール材を介して貼り合わされた一対の基板の間に液晶を有する構成が一般的である。各基板のうち他方の基板と対向する面には電極が形成されている。この電極には、当該電極と導通する引廻し配線を介して、表示すべき画像に応じた電圧が印加されるようになっている。
 さらに、両基板の電極に接続される引廻し配線が、一方の基板上に集約するように形成された構成も提案されている(例えば特許文献1参照)。図17はこの種の液晶装置の構成を示す平面図である。同図に示す液晶装置80においては、背面側基板81の一部が観察側基板82の周縁から張り出しており、この張り出した領域に駆動用ICチップ83が実装されている。背面側基板81における液晶との対向面には複数のセグメント電極811がストライプ状に形成されており、各セグメント電極811は引廻し配線812を介して駆動用ICチップ83の出力端子に接続されている。一方、観察側基板82における液晶との対向面には複数のコモン電極821がストライプ状に形成されている。各コモン電極821は、シール材84に分散された導電性粒子を介して、背面側基板81に設けられた引廻し配線813と導通している。各引廻し配線813は、背面側基板81のうちシール材84の外側の領域において延在し、端部が駆動用ICチップ83の出力端子に接続されている。この構成によれば、駆動用ICチップ83を背面側基板81のみに実装すれば足りるから、双方の基板に駆動用ICチップを実装した液晶装置と比較して構成の簡素化を図ることができる。
特開2002−229050号公報(第5頁、第6頁、第1図)
 しかしながら、図17に示した構成のもとでは、引廻し配線813が配置される領域をシール材84の外側に確保する必要があるため、シール材84外側の表示に寄与しない領域(以下「額縁領域」という)を狭小化するには限界があるのが現状であった。近年における表示の高精細化の要求に応えるべく画素数の増加を図ろうとする場合には引廻し配線813の本数も増加させざるを得ないから、額縁領域の狭小化はいっそう困難となる。
 一方、図17に示した構成のもとで額縁領域の狭小化を図るために引廻し配線813のピッチを小さくすることも考えられる。しかしながら、この場合には引廻し配線813の抵抗値が増大し、これに起因して表示品位の低下を招くおそれがある。さらに、図17に示した構成にあっては引廻し配線813が外気に触れることとなるため、外気中の水分の付着などに起因して引廻し配線813の短絡や腐食などが生じるといった問題もある。
 本発明はこれらの課題を解決するためになされたものであって、引廻し配線の信頼性の低下や配線の短絡といった不具合を伴なうことなく額縁領域の狭小化を図ることができる液晶装置およびその駆動方法、ならびにこの液晶装置を備えた電子機器を提供することを目的としている。
 上記課題を解決するために、本発明は、シール材を介して対向配置された第1基板と第2基板との間に液晶を有し、前記第1基板に設けられた複数の第1電極と前記第2基板に設けられた複数の第2電極との交差に対応する画素を、前記第1電極と前記第2電極とに対する印加電圧に応じてオン状態またはオフ状態とする液晶装置において、前記第2基板に設けられて前記第1基板上の前記第1電極と導通し、前記シール材の内周縁によって囲まれた領域内において延在する部分を有する引廻し配線と、前記引廻し配線と、前記複数の第1電極のうち当該引廻し配線に導通する第1電極以外の第1電極との交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオン状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加する駆動回路とを具備する。
 この構成によれば、コモン電極と導通する引廻し配線がシール材の内周縁によって囲まれた領域内において延在するようになっているため、基板のうちシール材の外側に位置する領域に引廻し配線が設けられた従来の液晶装置と比較して額縁領域を狭めることができる。しかも、引廻し配線のうちシール材の内周縁によって囲まれた領域内に位置する部分は外気に触れることがないから、外気中の水分などの付着に起因した引廻し配線の短絡や腐食を防止して信頼性を高めることができる。
 ところで、本発明のように引廻し配線がシール材の外周縁によって囲まれた領域内において延在する構成を採った場合には、引廻し配線と、複数の第1電極のうち引廻し配線に導通する第1電極以外の第1電極とが平面的に交差することとなる。この構成のもとで、例えば複数の第1電極に対して順次に走査信号を供給すると、液晶を挟んで対向する引廻し配線と第1電極との間に電圧が印加されるため、この交差部分の液晶の配向状態が変化させられる(すなわち点灯する)。このため、本来ならば点灯すべきでない交差部分が点灯してしまうという問題が生じ得る。
 そこで、本発明においては、引廻し配線と、複数の第1電極のうち当該引廻し配線に導通する第1電極以外の第1電極との交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、画素をオン状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、引廻し配線を介して前記第1電極に電圧が印加されるようになっている。この構成によれば、引廻し配線と第1電極との上記交差部分に対して、画素をオン状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも高い電圧実効値が印加される場合と比べて、当該交差部分の点灯を目立たなくすることができる。
 ここで、交差部分への電圧実効値を上述した値に設定する方法としては、デューティ比およびバイアス比の少なくとも一方を適宜に選定することが考えられる。ここで、本発明者は、バイアス比(1/a)の逆数aを小さくするにつれて、上記交差部分への電圧実効値が小さくなるという知見を得るに至った。このことに鑑みれば、上記交差部分への電圧実効値が画素をオン状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも小さくなるように、バイアス比(1/a)の逆数aを小さくすればよい。
 また、上述した交差部分の点灯をより目立たないものにするという観点からすると、本発明においては、前記交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、画素をオン状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値と比較して、より小さいことが望ましい。具体的には、前記駆動回路は、前記交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオン状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値と前記画素をオフ状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値との中間値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加することが望ましい。さらに、交差部分の点灯を確実に回避するために、前記駆動回路は、前記交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオフ状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加することが望ましい。こうすれば、交差部分に位置する液晶の配向状態はほとんど変化しないから、この部分の点灯をほぼ完全に回避することができる。
 ここで、本発明に係る液晶装置においては、引廻し配線と、複数の第1電極のうち当該引廻し配線に導通する第1電極以外の第1電極との交差部分と重なるように第1基板および第2基板の一方に設けられた遮光層を設けてもよい。こうすれば、引廻し配線と第1電極との交差部分に印加される電圧実効値を上述した各値に設定して当該交差部分の点灯を回避するという構成と相俟って、さらに交差部分の点灯を目立たなくすることができる。
 一方、本発明に係る電子機器は、本発明に係る液晶装置を表示装置として備えたことを特徴としている。上述したように、本発明に係る液晶装置によれば額縁領域の狭小化を図ることができるから、これを電子機器の表示装置として採用すれば、当該電子機器の小型化を図ることができる。しかも、引廻し配線と、当該引廻し配線と導通する第1電極以外の第1電極とが交差する構成を採用しているにもかかわらず、この交差部分の点灯を抑えることができる。本発明を適用し得る電子機器としては、例えばパーソナルコンピュータや携帯電話機など、画像を表示する機能を備えた種々の電子機器が考えられる。
 また、本発明に係る液晶装置の駆動方法は、シール材を介して対向配置されて液晶を挟持する第1基板および第2基板と、前記第1基板に設けられた複数の第1電極と、前記第2基板に設けられた複数の第2電極と、前記第2基板に設けられて前記第1基板上の前記第1電極と導通し、前記シール材の内周縁によって囲まれた領域内において延在する部分を有する引廻し配線とを有する液晶装置において、前記第1電極と前記第2電極との交差に対応する画素を、当該第1電極と当該第2電極とに対する印加電圧に応じてオン状態またはオフ状態とする駆動方法であって、前記引廻し配線と、前記複数の第1電極のうち当該引廻し配線に導通する第1電極以外の第1電極との交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオン状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加することを特徴としている。この方法によれば、本発明に係る液晶装置について上述したのと同様の理由により、シール材の内側領域に引廻し配線を延在させて狭小化を図った液晶装置にもかかわらず、引廻し配線と第1電極との交差部分における点灯を目立たなくすることができる。
 以上説明したように、本発明によれば、引廻し配線の信頼性の低下や配線の短絡といった不具合を伴なうことなく額縁領域の狭小化を図ることができる。
 以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。もっとも、以下に示す形態は本発明の一態様を示すものに過ぎない。したがって、本発明は以下の形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。なお、以下に示す各図においては、図面が煩雑になるのを防ぐために各構成要素の寸法や比率などを実際のものとは適宜に異ならせてある。
<A:液晶装置の構成>
 まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る液晶装置の構成を説明する。同図に示すように、この液晶装置10は、観察側基板20と背面側基板30とが略長方形枠状のシール材40を介して貼り合わされるとともに、両基板とシール材40とによって囲まれた空間に液晶が封止された構成となっている。すなわち、シール材40の一部に開口した液晶注入口40aから両基板間に液晶が注入され、この後に液晶注入口40aが封止材45によって封止されている。なお、実際には、観察側基板20および背面側基板30の外側表面に、入射光を偏光させるための偏光板や干渉色を補償するための位相差板などが適宜に貼着されるが、図1および以下に示す各図においてはその図示が省略されている。
 シール材40は導通シール部41と非導通シール部42とからなる。このうち導通シール部41は、略長方形状をなすシール材40のうちy軸方向に延びる二辺(すなわち相互に対向する二つの長辺)を構成する部分である。この導通シール部41は導電性粒子が分散された部分であり、液晶を両基板間に保持する本来のシール材としての役割のほか、両基板に設けられた電極同士を導電性粒子によって上下導通させるための役割も担っている。一方、非導通シール部42は、シール材40のうちx軸方向に延びる二辺(相互に対向する二つの短辺)を構成する部分である。この非導通シール部42には導電性粒子は分散されていない。
 観察側基板20および背面側基板30は光透過性を有する板状部材であり、例えばガラスやプラスチックなどにより形成されている。このうち背面側基板30は観察側基板20よりも外形寸法が大きく、したがって背面側基板30は観察側基板20のひとつの縁辺から張り出した部分を有する。この張り出した領域(以下「張出領域」という)30aには、駆動用ICチップ50がCOG(Chip On Glass)技術によって実装されている。駆動用ICチップ50は、液晶に電圧を印加するための電極(後述するコモン電極21およびセグメント電極31)に対して表示すべき画像に応じた信号を供給するための回路を備えている。さらに、張出領域30aには、駆動用ICチップ50が実装された領域から背面側基板30の縁辺に至る複数の接続端子53が設けられている。この接続端子53は、一端が駆動用ICチップ50の入力端子に接続される一方、背面側基板30の縁辺近傍に位置する他端が、フレキシブル配線基板(図示略)を介してプリント基板などの外部機器と接続されている。
 図2は、図1におけるA−A'線からみた断面のうちシール材40によって囲まれた領域内の構成を拡大して示す断面図である。図1および図2に示すように、観察側基板20の内側(液晶47側)にはx軸方向に延在する複数のコモン電極21が設けられている。これらのコモン電極21は各々が相互に離間して形成された帯状の電極であり、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料によって形成されている。一方、背面側基板30の内側(液晶47側)表面にはコモン電極21と交差する方向、すなわち図中のy軸方向に延在する複数のセグメント電極31が設けられている。これらのセグメント電極31は各々が相互に離間して形成された帯状の電極であり、反射導電層311と、この反射導電層311の表面および幅方向の側端面を覆う透明導電層312とを有する。このうち反射導電層311は光反射性を有する導電性の薄膜であり、アルミニウムや銀などの単体金属やこれらの金属を主成分として含有する合金(例えば銀、パラジウムおよび銅の合金)などによって形成されている。一方、透明導電層312は、コモン電極21と同様にITOなどの透明導電材料によって形成されている。図1に示すように、セグメント電極31は、一端が引廻し配線55に接続されている。この引廻し配線55はy軸方向に延在して張出領域30aに至り、その端部が駆動用ICチップ50の出力端子に接続されている。この構成のもと、駆動用ICチップ50から出力されたデータ信号は、引廻し配線55を介してセグメント電極31に供給される。
 また、図2に示すように、コモン電極21およびセグメント電極31は、それぞれ配向膜23および33によって覆われている。配向膜23および33はポリイミドなどによって形成された有機薄膜であり、電圧が印加されていないときの液晶47の配向方向を規定するためのラビング処理が施されている。
 この構成のもと、観察側基板20と背面側基板30とによって挟持された液晶47は、コモン電極21とセグメント電極31との間に印加された電圧に応じてその配向方向が変化する。以下では、コモン電極21とセグメント電極31とが対向する領域、すなわち液晶47の配向方向が印加電圧に応じて変化させられる最小単位たる領域を「サブ画素」と表記する。図1からも明らかな通り、複数のサブ画素は、基板面と平行な面内でx軸方向およびy軸方向にわたってマトリクス状に配列する。
 図2に示すように、セグメント電極31を構成する反射導電層311には、各サブ画素ごとに透光部311aが設けられている。透光部311aは、液晶装置10に対して背面側から入射した光を観察側に通過させるために開口した部分である。すなわち、液晶装置10の背面側に配置されたバックライトユニット(図示略)から出射した光は、反射導電層311の透光部311aを通って観察側に出射する。この光が観察者に視認されることによって透過型表示がなされるのである。これに対し、観察側から液晶装置10に入射した室内照明光や太陽光などの外光は反射導電層311の表面において反射する。この反射光が観察側に出射して観察者に視認されることによって反射型表示が実現される。
 一方、観察側基板20の内側表面には、カラーフィルタ25、遮光層26およびオーバーコート層27が設けられている。上述したコモン電極21および配向膜23は、観察側基板20のほぼ全面を覆うオーバーコート層27の上面に設けられている。このオーバーコート層27は、カラーフィルタ25と遮光層26との段差を平坦化するための層である。
 カラーフィルタ25は各サブ画素に対応して形成された樹脂層であり、染料や顔料によって赤色(R)、緑色(G)および青色(B)のうちのいずれかに着色されている。そして、赤色、緑色および青色の3色のカラーフィルタにそれぞれ対応する3つのサブ画素によって、表示画像の最小単位であるひとつの画素(ドット)が構成される。一方、遮光層26は、マトリクス状に配列する各サブ画素の間隙部分(すなわちコモン電極21とセグメント電極31とが対向する領域以外の領域)と重なるように格子状に形成され、各サブ画素同士の隙間を遮光する役割を担っている。
 次に、図3および図4を参照してシール材近傍の構成を説明する。図3は図1において符号Dが付された円内の構成を拡大して示す図であり、図4は図1におけるA−A'線からみた断面のうちシール材40近傍の構成を拡大して示す断面図である。図3におけるB−B'線からみた断面図が図4に相当する。これらの図および図1に示すように、複数のコモン電極21は、その両端がシール材40の導通シール部41と重なるように延在している。そして、各コモン電極21は、シール材40中の導電性粒子43を介して、背面側基板30上に設けられた引廻し配線571と導通するようになっている。より具体的には、図1における上半分のコモン電極21は、図3に示すように、それぞれ右端(x軸方向の正側に位置する端部)が導電性粒子43を介して引廻し配線571と電気的に導通している。この引廻し配線571は、一端がシール材40の導通シール部41を挟んでコモン電極21の端部と対向するとともに、シール材40によって囲まれた領域内においてy軸方向に延在し、他端が張出領域30aに至るように形成されている。この張出領域30aに至った引廻し配線57の端部は、駆動用ICチップ50の出力端子に接続される。一方、図1に示す下半分のコモン電極21は、図1に示すように、それぞれ左端(x軸方向の負側に位置する端部)がシール材40の導通シール部41に分散された導電性粒子43を介して引廻し配線572と電気的に導通している。この引廻し配線572は、引廻し配線571と同様に、背面側基板30のうちシール材40によって囲まれた領域内においてy軸方向に延在して張出領域30aに至り、その端部が駆動用ICチップ50の出力端子に接続されている。図4に示すように、引廻し配線571および572は、セグメント電極31と同様に反射性を有する金属によって形成された反射導電層と透明導電材料によって形成された透明導電層とが積層された構成となっている。以上の構成のもと、駆動用ICチップ50から出力された走査信号は、引廻し配線571または572とシール材40中の導電性粒子43とを介してコモン電極21に供給される。
 以上説明した構成によれば、引廻し配線571および572がシール材40の内側を経由して張出領域30aに至るように形成されているため、引廻し配線571および572をシール材40の外側に形成した図17の構成と比較して額縁領域の狭小化を図ることができるという利点がある。すなわち、背面側基板30のうちシール材40外側に位置する周縁部分としては、たかだかシール材40の印刷時のマージン(例えば0.3mm程度)を確保すれば足り、額縁領域に相当するスペースを確保する必要はない。
 ところで、本実施形態に係る液晶装置10においては、シール材40近傍に位置する部分、より具体的にはコモン電極21と引廻し配線571または572とが平面的に交差する部分(例えば図3において符号Fで示される円で囲まれた部分。以下では単に「交差部分F」という)が、本来ならば点灯すべきではないにもかかわらず点灯するという現象が生じ得る。以下、この現象(以下「クロスライン点灯」という)について詳述する。なお、以下では、引廻し配線571と引廻し配線572とを特に区別する必要がない場合には、両者を総称して「引廻し配線57」と表記する。
 いま、図5に信号波形を示す走査信号が各コモン電極21に引廻し配線57を介して供給されるものとする。すなわち、奇数番目のフレーム(垂直走査期間)Tfにおける第n本目のコモン電極21への印加電圧は、そのフレームの第n番目の選択期間(水平走査期間)Thにおいて電圧V0となる一方、非選択期間(すなわち第n本目以外のコモン電極21の選択期間)においては電圧V4となる。他方、偶数番目のフレームTfにおいては印加電圧の極性が奇数番目のフレームにおける印加電圧に対して反転し、選択期間Thにおいて電圧V5が印加されるとともに非選択期間において電圧V1が印加される。また、セグメント電極31に供給されるデータ信号の電圧レベルは、表示すべき画像に応じて、奇数番目のフレームにおいて電圧V3および電圧V5のいずれかとなる一方、偶数番目のフレームにおいて電圧V0または電圧V2のいずれかとなる。
 ここで、図1における上から第n本目のコモン電極21に対して電圧V0が印加されているとき(すなわち第n本目のコモン電極21が選択されているとき)、第(n+1)本目以降のコモン電極21には電圧V4が印加されている。したがって、第n本目のコモン電極21に接続された引廻し配線と、第(n+1)本目以降のコモン電極21の各々との交差部分Fに位置する液晶47には|V0−V4|なる電圧が印加されることとなる。そしてこの結果、本来ならば点灯すべきではない交差部分Fにおいてクロスライン点灯が発生し得るのである。
 本実施形態においては、このクロスライン点灯の発生を防止するために、交差部分Fに位置する液晶47に対して1フレーム内に印加される電圧の実効値(以下「クロス部電圧実効値」という)Vcrossが、サブ画素をオフ状態とするときに当該サブ画素に印加される電圧実効値Voffよりも小さくなるように、デューティ比およびバイアス比が決定されている。詳述すると以下の通りである。
 いま、走査信号を図5に示した電圧波形としたとき、サブ画素をオン状態とするために当該サブ画素の液晶47に対して1フレーム内に印加される電圧実効値(以下「オン時電圧実効値」という)Von、サブ画素をオフ状態とするときに当該サブ画素の液晶47に1フレーム内に印加される電圧実効値(以下「オフ時電圧実効値」という)Voff、および上述したクロス部電圧実効値Vcrossは、以下の式によって表される。
Figure 2004133438
 これらの式において、“N”はデューティ比(1/N)の逆数(すなわちデューティ数)である。すなわち、デューティ比(1/N)は一般に、各コモン電極21の選択期間の時間長Thと1フレームの時間長Tfとの比(Th/Tf)として定義されるが、上式における“N”はこのデューティ比(1/N)の逆数を示している。一方、上式における“a”はバイアス比(1/a)の逆数である。以下では、この“a”を「バイアス数」と表記する。すなわち図6に示すように、選択期間においてサブ画素をオン状態とするときにコモン電極21に印加される走査信号の波高値の絶対値と、セグメント電極31に印加されるデータ信号の波高値の絶対値との和(液晶駆動電圧)をVopとし、非選択期間において当該サブ画素の液晶47に印加される電圧の絶対値をVxとしたときに、バイアス数a=Vop/Vxと定義される。
 ここで、図7は、デューティ数Nおよびバイアス数aをそれぞれ異なる数値としたときに上述した式(1)から式(3)によって求められたオン時電圧実効値Von、オフ時電圧実効値Voffおよびクロス部電圧実効値Vcrossの具体的な数値を示す表である。また、図8はこの表の内容に従ってオン時電圧実効値Von、オフ時電圧実効値Voffおよびクロス部電圧実効値Vcrossをプロットしたグラフである。図8においては、オン時電圧実効値Vonとオフ時電圧実効値Voffとの比(Von/Voff)が横軸とされており、電圧実効値が縦軸とされている。また、特性Aはデューティ数Nを「160」としたときの特性を、特性Bはデューティ数Nを「132」としたときの特性を、特性Cはデューティ数Nを「80」としたときの特性を、特性Dはデューティ数Nを「60」としたときの特性を、それぞれ示している。
 図7の表および図8のグラフと上述した式(3)によると、デューティ比(1/N)を一定とすればバイアス数aを小さくするにつれてクロス部電圧実効値Vcrossも小さくなり、特定のバイアス数a(またはバイアス比1/a)を採ったときにクロス部電圧実効値Vcrossがオフ時電圧実効値Voffよりも小さくなることが判る。例えば図8において特性Aとして示されるように、デューティ数Nが「160」のときにバイアス数aを「12」とすれば、クロス部電圧実効値Vcrossはオフ時電圧実効値Voffよりも小さくなる。同様に、デューティ数Nが「132」のときバイアス数aを「11」とし、デューティ数Nが「80」のときバイアス数aを「8」とし、デューティ数Nが「60」のときバイアス数aを「7」とすれば、クロス部電圧実効値Vcrossはオフ時電圧実効値Voffよりも小さくなる。
 本実施形態に係る液晶装置10においては、これらの点を考慮したうえでクロス部電圧実効値Vcrossがオフ時電圧実効値Voffよりも小さくなるように、デューティ比(またはデューティ数)およびバイアス比(またはバイアス数)が設定されているのである。この駆動方法のもとでは、交差部分Fに位置する液晶47の配向状態は、サブ画素をオフ状態とするときと同様にほとんど変化しない。したがって、本実施形態によれば、コモン電極21と引廻し配線57とが交差する構成のもとにあってもクロスライン点灯が回避されるのである。
 ところで、表示画像のコントラストを高い水準に維持するという観点のみから考えると、オン時電圧実効値Vonとオフ時電圧実効値Voffとの比(Von/Voff)を最大とすることが望ましい。そして、この実効値比(Von/Voff)を最大とするバイアス数aは、以下の式(4)によって与えられることが最適バイアス法として知られている。
Figure 2004133438
 この式によれば、図7および図8に示したそれぞれのデューティ数Nのもとで実効値比(Von/Voff)を最大とするバイアス数a0は以下の通りとなる。すなわち、デューティ数Nが「160」のとき最適バイアス数a0は「13.649」となり、デューティ数Nが「132」のとき最適バイアス数a0は「12.489」となり、デューティ数Nが「80」のとき最適バイアス数a0は「9.944」となり、デューティ数Nが「60」のとき最適バイアス数a0は「8.746」となる。しかしながら、図7および図8からも明らかな通り、バイアス数aを最適バイアス数a0としたときには、クロス部電圧実効値Vcrossがオフ時電圧実効値Voffよりも大きくなるため、クロスライン点灯を完全に回避することはできない。本実施形態においては、バイアス数aを最適バイアス数a0よりも敢えて小さくすることによって、クロス部電圧実効値Vcrossをオフ時電圧実効値Voffよりも小さくしているのである。
 しかしながら、バイアス数aを上述した最適バイアス数a0と比較してあまりに小さくすると、表示画像のコントラストの低下が看過し得ないものとなる。これらの事情を考慮すると、本実施形態におけるバイアス数aは、クロス部電圧実効値Vcrossがオフ時電圧実効値Voffよりも小さくなるときのバイアス数aの数値から、表示画像のコントラストが一定の水準以上となる(すなわち実効値比(Von/Voff)が一定以上の大きさとなる)ときのバイアス数aの数値までの範囲内において選定されることが望ましいといえる。換言すると、バイアス数aがこの範囲内の数値となるようにバイアス比(1/a)を選定することが望ましい。
<B:その他の駆動方法>
 以上の形態においては図5に示した走査信号をコモン電極21に供給する場合を例示したが(以下ではこの駆動方法を「第1の駆動方法」という)、その他の信号波形を有する走査信号をコモン電極21に供給する以下の駆動方法においても、デューティ比(1/N)またはバイアス比(1/a)を適宜に選定することによってクロス部電圧実効値Vcrossをオフ時電圧実効値よりも低くしてクロスライン点灯を回避することができる。以下、第1の駆動方法とは異なる第2および第3の駆動方法のもとでクロスライン点灯を回避する構成を説明する。なお、以下に示す第2および第3の駆動方法のいずれを採る場合であっても、液晶装置10の構成自体は図1に示したものと同様である。
<B−1:第2の駆動方法>
 図9は、液晶装置10を第2の駆動方法によって駆動するときに第n本目および第(n+1)本目のコモン電極21に供給される走査信号の信号波形を示すタイミングチャートである。同図に示すように、本駆動方法においては、各コモン電極21に対して、当該コモン電極21が選択される選択期間において電圧+V1または−V1のいずれかが印加される一方、その他の期間(すなわち他のコモン電極21が選択される期間)において電圧Vcが印加される。また、セグメント電極31には、電圧+V2または−V2のいずれかが印加されるようになっている。ここで、電圧+V1と電圧−V1との中間電位は、電圧+V2と電圧−V2との中間電位Vcと一致している。
 この駆動方法において、オン時電圧実効値Von、オフ時電圧実効値Voffおよびクロス部電圧実効値Vcrossは以下の式で与えられる。
Figure 2004133438
 図10に示すように、上記式(5)から式(7)に含まれる電圧Vopは走査信号の振幅値に相当し、電圧Vxはデータ信号の波高値に相当する。そして、この駆動方法におけるバイアス数aは、a=(Vop/2)/Vxとして定義される。換言すれば、バイアス数aは、走査信号の波高値の絶対値(Vop/2)をデータ信号の波高値(Vx)で除した値となる。また、バイアス比(1/a)がバイアス数aの逆数であることは上述した通りであるから、本駆動方法におけるバイアス比(1/a)がVx/(Vop/2)で与えられることは言うまでもない。
 この構成のもとでも、図7および図8を例にとって説明したのと同様に、バイアス数aが小さくなるにつれてクロス部電圧実効値Vcrossも小さくなる。したがって、本駆動方法を採用した場合にも、デューティ数N(またはデューティ比)およびバイアス数a(またはバイアス比)を適宜に選定することによって、クロス部電圧実効値Vcrossをオフ時電圧実効値Voffよりも小さくすることができる。そして、この条件(Vcross<Voff)を満たすように選定されたデューティ数Nおよびバイアス数aのもとでサブ画素をオン状態またはオフ状態に駆動する構成とすれば、コモン電極21と引廻し配線57との交差部分Fにおけるクロスライン点灯を回避することができる。
<B−2:第3の駆動方法>
 第3の駆動方法は、複数のコモン電極21を同時に選択する複数ライン同時選択法(MLS:Multi-Line Selection)である。この駆動方法において各コモン電極21に供給される走査信号は、例えば図11に示す信号波形となる。図11においては、1フレームを4等分した期間であるフィールドの各々において4本のコモン電極21が同時に選択される場合を想定している。このとき、データ信号の電圧レベルは、表示すべき画像に応じて電圧V1、V2、Vc、Vm1およびVm2のいずれかとなる。ここで、電圧V2は電圧V1の2倍の電圧であり、電圧Vm2は電圧Vm1の2倍の電圧であり、なおかつ電圧Vm1および電圧Vm2は、電圧Vcを基準として電圧V1および電圧V2の極性を反転させた関係にある。
 この駆動方法において、オン時電圧実効値Von、オフ時電圧実効値Voffおよびクロス部電圧実効値Vcrossは以下の式で与えられる。
Figure 2004133438
 図12に示すように、上記式(8)から式(10)に含まれる電圧Vopは走査信号の振幅値に相当し、電圧Vxは電圧V1と電圧V2との差(あるいは電圧Vm1と電圧Vm2との差)の絶対値に相当する。そして、この駆動方法におけるバイアス数aは、a=Vop/Vxとして定義される。したがって、バイアス比(1/a)はVx/Vopとして与えられる。また、デューティ数Nは、4本のコモン電極21が同時に選択される期間の時間長と1フィールドの時間長との比(1フレームにおいて4本のコモン電極21が同時に選択される期間の時間長の総和と1フレームの時間長との比と捉えても同様である)として定義される。
 この構成のもとでも、図7および図8を例にとって説明したのと同様に、バイアス数aが小さくなるにつれてクロス部電圧実効値Vcrossも小さくなる。したがって、本駆動方法を採用した場合にも、デューティ数N(またはディーティ比)およびバイアス数a(またはバイアス比)を適宜に選定することによって、クロス部電圧実効値Vcrossをオフ時電圧実効値Voffよりも小さくすることができる。そして、この条件を満たすように選定されたデューティ数Nおよびバイアス数aのもとでサブ画素をオン状態またはオフ状態に駆動する構成とすれば、コモン電極21と引廻し配線57との交差部分Fにおけるクロスライン点灯を回避することができる。
<C:変形例>
 以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまでも例示であり、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
<C−1:変形例1>
 上記実施形態においては、コモン電極21と引廻し配線57との交差部分Fの液晶47に印加されるクロス部電圧実効値Vcrossがサブ画素をオフ状態とするときに当該サブ画素に印加されるオフ時電圧実効値Voffよりも小さくする場合を想定したが、クロス部電圧実効値Vcrossをオフ時電圧実効値Voffよりも大きい値とした場合であっても、クロス部電圧実効値Vcrossがオン時電圧実効値Vonよりも小さい値であれば、クロスライン点灯を抑制することができるという効果が得られる。
 ここで、液晶47に対して電圧が印加されていない状態およびオフ状態において暗表示を行なう一方、オン状態において明表示を行なうノーマリーブラックモードが液晶装置10において採用されている場合を想定すると、液晶47に印加される電圧実効値と相対反射率(または相対透過率)との関係は図13に示すものとなる。ここで、相対反射率とは、液晶装置10に対して観察側から光を入射させたときに反射導電層311の表面において反射して観察側に出射する光量の最低値および最高値をそれぞれ0%および100%として正規化したものである。同図に示すように、液晶47の相対反射率は、オフ時電圧実効値Voffが印加されたとき0%に近い値となり、オン時電圧実効値Vonが印加されたとき100%に近い値となるように、印加される電圧実効値に応じて非線形に増加する。
 この図からも明らかなように、液晶47に対する印加電圧実効値がオフ時電圧実効値Voffよりも大きい値であったとしても、オン時電圧実効値Vonよりも小さい値であれば、このときの液晶の相対反射率は、液晶47に対してオン時電圧実効値Vonが印加されたときの相対反射率よりも小さくなる。したがって、クロス部電圧実効値Vcrossがオン時電圧実効値Vonよりも小さければ、オン時電圧実効値Vonよりも大きい電圧実効値が交差部分Fの液晶47に印加される場合と比較してクロスライン点灯を目立たなくすることができるという効果が得られる。
 このように、本発明においては、クロス部電圧実効値Vcrossがオン時電圧実効値Vonよりも小さい値であれば足り、必ずしもオフ時電圧実効値Voffよりも小さい値である必要はない。換言すれば、交差部分Fに位置する液晶の相対反射率(相対透過率)が、オン状態にあるサブ画素の相対反射率(相対透過率)よりも低くなるようにクロス部電圧実効値Vcrossが選定されていればよいのである。もっとも、クロスライン点灯を適度に抑制するためには、クロス部電圧実効値Vcrossが、オン時電圧実効値Vonとオフ時電圧実効値Voffの中間値である電圧実効値Va(図13参照)よりも小さくなるように、デューティ比(1/N)およびバイアス比(1/a)が選定されていることが望ましい。
 ところで、クロス部電圧実効値Vcrossをオフ時電圧実効値Voffよりも大きくした構成においては、クロスライン点灯の視認性を完全に排除するために、交差部分Fを覆う遮光層を観察側基板20上に設けてもよい。図14は、この遮光層の具体的な構成を示す平面図である。同図に示す遮光層29は照射光の少なくとも一部を吸収する層状部材であり、基板面と垂直な方向からみたときにコモン電極21と引廻し配線57との交差部分Fと重なるように形成されている。このような遮光層29は、例えばクロム(Cr)などの金属のほか、カーボンブラックや顔料といった黒色着色材を含む樹脂材料によって形成することができる。なお、遮光層29の形状は、図14に示した略長方形枠状に限られるものではない。すなわち、遮光層29は、引廻し配線57とコモン電極21との交差部分Fを覆うものであれば足りる。また、ここではクロス部電圧実効値Vcrossをオフ時電圧実効値Voffよりも大きくした駆動方法のもとで遮光層29を設けた場合を想定したが、クロス部電圧実効値Vcrossがオフ時電圧実効値Voffよりも小さい値とした駆動方法を採用した場合であっても、さらに遮光層29を設けることによってクロスライン点灯の確実な回避を図る構成としてもよい。
<C−2:変形例2>
 上記実施形態および変形例においては、カラーフィルタ25を備えたカラー表示可能な液晶装置10を例示したが、カラーフィルタを備えずモノクロ表示のみを行なう液晶装置にも本発明を適用可能である。上記実施形態においては、オン時電圧実効値Vonおよびオフ時電圧実効値Voffを、それぞれサブ画素をオン状態およびオフ状態とするときに当該サブ画素に印加される電圧実効値として定義したが、モノクロ表示のみを行なう液晶装置においては、コモン電極とセグメント電極との交差に対応する「画素(ドット)」をオン状態およびオフ状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値が、それぞれオン時電圧実効値Vonおよびオフ時電圧実効値Voffとして定義される。すなわち、本発明における「画素」は、液晶の配向方向が独立して変化させられる最小の単位を意味する。したがって、上記実施形態に示したようにカラー表示を行なう液晶装置においては、各色に対応する「サブ画素」が本発明における「画素」に相当する一方、モノクロ表示のみを行なう液晶装置においては電極の交差部分たる「画素」が本発明における「画素」に相当することとなる。
<C−3:変形例3>
 上記実施形態においては、観察側基板20上に設けられたコモン電極21が上下導通させられる構成を例示したが、背面側基板30上に設けられたセグメント電極31が上下導通させられる構成としてもよい。また、上記実施形態においては観察側基板20上にコモン電極21が設けられ、背面側基板30にセグメント電極31が設けられた構成としたが、これとは逆に、観察側基板20上にセグメント電極31が設けられて背面側基板30上にコモン電極21が設けられた構成としてもよい。すなわち、本発明における「第1電極」および「第2電極」は、上記実施形態に示したコモン電極21およびセグメント電極31のいずれに相当するものであってもよい。また、本発明においては、「第1基板」および「第2基板」のいずれが観察側(または背面側)に位置するものであってもよい。
<D:電子機器>
 次に、本発明に係る液晶装置を表示装置として採用した電子機器について説明する。
<D−1:モバイル型コンピュータ>
 まず、本発明に係る液晶装置を、可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)の表示部に適用した例について説明する。図15は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ91は、キーボード911を備えた本体部912と、本発明に係る液晶装置を適用した表示部913とを備えている。
<D−2:携帯電話機>
 続いて、本発明に係る液晶装置を、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図16は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機92は、複数の操作ボタン921のほか、受話口922、送話口923とともに、本発明に係る液晶装置を適用した表示部924を備える。
 なお、本発明に係る液晶装置を適用可能な電子機器としては、図15に示したパーソナルコンピュータや図16に示した携帯電話機のほかにも、液晶テレビや、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラ、あるいは本発明に係る液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタなどが挙げられる。
本発明の実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図である。 同液晶装置の構成を示す断面図である。 同液晶装置のシール材近傍の構成を拡大して示す平面図である。 同液晶装置のシール材近傍の構成を示す断面図である。 第1の駆動方法においてコモン電極に供給される走査信号の波形を示すタイミングチャートである。 同駆動方法におけるバイアス数の定義を説明するための図である。 同液晶装置におけるデューティ数Nおよびバイアス数aと、オン時電圧実効値Von、オフ時電圧実効値Voffおよびクロス部電圧実効値Vcrossとの関係を表す表である。 同液晶装置におけるデューティ数Nおよびバイアス数aと、オン時電圧実効値Von、オフ時電圧実効値Voffおよびクロス部電圧実効値Vcrossとの関係を示すグラフである。 第2の駆動方法においてコモン電極に供給される走査信号の波形を示すタイミングチャートである。 同駆動方法におけるバイアス数の定義を説明するための図である。 第3の駆動方法においてコモン電極に供給される走査信号の波形を示すタイミングチャートである。 同駆動方法におけるバイアス数の定義を説明するための図である。 液晶の電圧/反射(透過)率特性を示すグラフである。 本発明の変形例に係る液晶装置の遮光層の構成を示す平面図である。 本発明に係る液晶装置を採用した電子機器の一例たるパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 本発明に係る液晶装置を採用した電子機器の一例たる携帯電話機の構成を示す斜視図である。 従来の液晶装置の構成を示す平面図である。
符号の説明
10……液晶装置
20……観察側基板(第1基板)
21……コモン電極(第1電極)
30……背面側基板(第2基板)
31……セグメント電極(第2電極)
29……遮光層
40……シール材
47……液晶
50……駆動用ICチップ(駆動回路)
55,57(571,572)……引廻し配線

Claims (10)

  1.  シール材を介して対向配置された第1基板と第2基板との間に液晶を有し、前記第1基板に設けられた複数の第1電極と前記第2基板に設けられた複数の第2電極との交差に対応する画素を、前記第1電極と前記第2電極とに対する印加電圧に応じてオン状態またはオフ状態とする液晶装置において、
     前記第2基板に設けられて前記第1基板上の前記第1電極と導通し、前記シール材の内周縁によって囲まれた領域内において延在する部分を有する引廻し配線と、
     前記引廻し配線と、前記複数の第1電極のうち当該引廻し配線に導通する第1電極以外の第1電極との交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオン状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加する駆動回路と
     を具備することを特徴とする液晶装置。
  2.  前記交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオン状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、デューティ比およびバイアス比の少なくとも一方が決定されている
     ことを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3.  前記駆動回路は、前記交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオフ状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加する
     ことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置。
  4.  前記駆動回路は、前記交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオン状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値と前記画素をオフ状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値との中間値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加する
     ことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置。
  5.  前記引廻し配線と、前記複数の第1電極のうち当該引廻し配線に導通する第1電極以外の第1電極との交差部分と重なるように前記第1基板および前記第2基板の一方に設けられた遮光層
     を具備することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の液晶装置。
  6.  請求項1から5のいずれかに記載の液晶装置を備える電子機器。
  7.  シール材を介して対向配置されて液晶を挟持する第1基板および第2基板と、前記第1基板に設けられた複数の第1電極と、前記第2基板に設けられた複数の第2電極と、前記第2基板に設けられて前記第1基板上の前記第1電極と導通し、前記シール材の内周縁によって囲まれた領域内において延在する部分を有する引廻し配線とを有する液晶装置において、前記第1電極と前記第2電極との交差に対応する画素を、当該第1電極と当該第2電極とに対する印加電圧に応じてオン状態またはオフ状態とする駆動方法であって、
     前記引廻し配線と、前記複数の第1電極のうち当該引廻し配線に導通する第1電極以外の第1電極との交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオン状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加する
     ことを特徴とする液晶装置の駆動方法。
  8.  前記交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオン状態とするために当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように決定されたデューティ比およびバイアス比のもとで前記第1電極に電圧を印加する
     ことを特徴とする請求項7に記載の液晶装置の駆動方法。
  9.  前記交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオフ状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加する
     ことを特徴とする請求項7または8に記載の液晶装置の駆動方法。
  10.  前記交差部分に位置する液晶に与えられる電圧実効値が、前記画素をオン状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値と前記画素をオフ状態とするときに当該画素に印加される電圧実効値との中間値よりも低くなるように、前記引廻し配線を介して前記第1電極に電圧を印加する
     ことを特徴とする請求項7または8に記載の液晶装置の駆動方法。
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