JP2004132738A - 自動材料試験用恒温槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単で且つ安価な構成で、恒温槽外の空気の混入を防止して恒温槽内の所定の検査温度を保持でき、且つ直接試験片装着に人手を要さない自動試験操作を可能とすることで、試験作業の効率向上化を図る。
【解決手段】本発明の自動材料試験用恒温槽1では、恒温槽前面扉5に自動開閉窓部11を設け、さらに該恒温槽前面扉5に付設した試験片セット台12bから、開閉窓開口部11Lを挿通して上,下自動把持チャック3A,3Bへ試験片4を移送アーム12Cにより移送し、また試験終了後破断試験片4A,4Bを移送アーム12Cにより恒温槽1内に手を入れず回収、また別に設けるストッカー部16又はマガジン部14内に積み重ねた試験片4又は試験片カセット14Mを順番に取りだし、移送アーム12Cにより試験片4を移送、連続的に試験装置2に供給、破断試験片4A,4Bを移送アーム12Cにより順次吸着保持して恒温槽1外に回収、廃棄して自動試験を行う。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、材料試験を行う試験装置、詳しくはプラスチック等の試験片の恒温環境下における引張試験,曲げ試験等を目的とする自動材料試験用恒温槽に係り、恒温槽内にある試験片を把持する試験片把持部又は試験治具又は養生用待機棚へ異なるタイプの試験片を確実に移送して把持又は位置決めを行い、試験終了後破断試験片の搬出,廃棄を自動的に行い試験作業の省力化、省人化、省時間を図ることのできる自動材料試験用恒温槽に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、恒温温度下における材料強度試験を行うに際し、試験温度に対応して試験温度雰囲気を用意する恒温槽と、負荷を与える試験装置とを組み合わせて試験が行われている。
【0003】
このような従来のシステムの一例が図17に示されている。
【0004】
図17は従来の恒温槽と材料試験装置とを組み合わせて構成された恒温温度下における材料試験対応のシステム全体の構成例を示すもので、図17(a)は該システムの正面図、図17(b)は該システムの側面図である。
【0005】
図17(a)及び図17(b)に示すように、恒温温度下における材料試験対応の材料試験システムは、例えば恒温槽11Aと、試験装置(試験機本体ともいう)2とを組み合わせて構成されたもので、試験片把持具3A,3B、曲げ試験治具(図示せず)、養生が必要な試験片4を、予め温度設定された恒温槽11A内に収容して置き、各試験毎に作業者が恒温槽11Aの前面回転扉5を開き、手を使用して試験片4を試験片把持具3A,3Bへ導き、把持操作又は位置決め操作を行い、試験片把持操作完了後、扉を閉め槽内温度雰囲気が試験温度に戻り安定した事を確認してから試験機操作を行っている。
【0006】
さらに、上記構成の材料試験システムの構成及び実際の材料試験方法を詳細に説明すると、図17(a)及び図17(b)に示すように、恒温槽11Aは、通常、試験機本体2の試験テーブル6と移動クロスヘッド7との間に収容,位置決めされている。また、恒温槽11Aの上下中心部には挿通孔8A,8Bが形成されている。
【0007】
この恒温槽11A内に収容されている上把持チャック3Aは、前記上挿通孔8Aを通じて上連結棒10Aによりロードセル9に連結保持されており、また下把持チャック3Bは、前記下挿通孔8Bを通じて下連結棒10Bにより試験機テーブル6に連結支持されている。
【0008】
前記上把持チャック3Aに把持された試験片4は、前記ロードセル9を介して移動クロスヘッド7に連結されており、試験開始により移動クロスヘッド7が上昇し、したがって、前記上把持チャック3Aも恒温槽上部壁面1Aに当接するまで上昇することができ、一方、下把持チャック3Bは、試験機テーブル6に固定されているため、試験片4は移動クロスヘッド7の変移により伸長されることにより引張試験が実施されることになる。
【0009】
ところが、上記構成の材料試験システムでは、上記の試験操作を手で行う場合、例えば下記の様な不都合がある。つまり、前記恒温槽11Aの槽内温度が100℃を越える場合、素手の作業は火傷の恐れがあり作業手袋が不可欠で、操作性に問題が在る他、危険でもある。また、前面回転扉5を開けて、恒温槽11Aの槽内で操作を行う関係上、扉を短時間開放しても、槽内の雰囲気温度が大きく変わってしまうため、手早く行う必要があり、また、開閉後再び槽内が試験温度に戻り安定する迄に時間が掛かる為、その間、作業者は待機する必要があり、作業効率が悪いといった問題点もあった。
【0010】
関連技術としては、例えば特願平11−243013号公報に記載されている材料試験機や、特願平11−122677号公報に記載の恒温槽がある。
【0011】
【特許文献1】
特願平11−243013号公報(第1図)
【0012】
【特許文献2】
特願平11−122677号公報(第1図)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、従来の恒温槽と試験機とを組み合わせて構成された材料試験対応のシステムでは、恒温温度下で引張り試験操作を行う場合、試験片4装着に際し、旋回扉5全体を開閉するため、槽内雰囲気に外部空気が混ざる度合いが大きく、試験片装着後の試験温度への復帰に時間を要し、したがって、試験時間がトータルで長くなるという問題点がある。また、試験温度が高温の場合、耐熱手袋を使用せねばならず危険であるばかりか、フイルムや薄い試験片等は特に扱いが難しく、試験作業の効率向上にも障害となっている。また、試験温度が低温の場合には、多量の外気の混入は結露を起こしやすくなり、それが冷凍機の冷却フィン上に氷結して冷却能力低下の原因となってしまうといった不都合もあった。
【0014】
関連技術しての例えば特願平11−243013号公報に記載の材料試験機では、上部把持チャック部用の装着検出手段を設け、該装着検出手段を荷重計測装置の荷重値のゼロ調整自動処理回路に導結し、該装着検出手段の信号でゼロ調整自動処理回路を作動してゼロ調整を行うように構成したもので、上記問題点を解決する手段については何ら述べられてはいない。
【0015】
また、前記特願平11−122677号公報に記載の恒温槽では、一端が上側の槽壁に形成された貫通孔に近接して開口し、他端が槽壁を貫通して槽内に開口するパイプと、そのパイプの上記一端側の開口部から気体を吸引して槽内に導く吸い込みファンを備えていることにより、高温空気の流出によるロードセルの加熱を制御すると同時にヒートロスを少なくするようにしているが、その構成が煩雑であり高価になってしまう他に、開閉扉に改良を施して試験作業の効率向上を図るための技術や、また自動的に恒温槽を用いた試験作業を行う技術については何ら開示がなされておらず、問題解決には至っていないのが現状である。
【0016】
そこで、本発明は上記問題に鑑みなされたもので、簡単で且つ安価な構成で、恒温槽外の空気の混入を防止して恒温槽内の所定の検査温度を保持でき、且つ直接試験片装着に人手を要さない自動試験操作を可能とすることで、試験作業の効率向上化を図ることのできる自動材料試験用恒温槽を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、材料試験片を把持する把持部を収容して所定温度の恒温温度条件下で材料試験を行うために、少なくとも加熱手段,送気手段及び制御手段を備えるとともに、少なくとも材料試験片の着脱のために槽前面に配された前面回転扉と、該前面回転扉に設けられた覗き窓とを有して構成された恒温槽において、前記覗き窓をスライド開閉可能に構成し、開口時の開口部を挿通して試験片を槽外から槽内に移送するための移送アーム及びこの移送アームに付設する吸着口により吸着保持された試験片を挿通するための開口スペースを有する開口部と、この開口部を開閉する移動窓枠とを有するスライド式開閉窓部と、
前記前面回転扉側面に設けられ、前記移動窓枠に連結された連結棒を前記前面回転扉内部の、且つ槽前面に平行に配設された導管を挿通させて連結されたアクチュエータとを具備し、前記アクチュエータが前記スライド式開閉窓部を移動させて、前記開口部を形成し、該開口部を挿通して前記材料試験片を槽外より槽内に移送する際、槽内空気の外部への流出と外部空気の槽内への混入を最小限に押さえ、前記材料試験片を前記移送アームにより前記把持部へ自動的に移送することを特徴とするものである。
【0018】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の自動材料試験用恒温槽において、前記送気手段は、槽内前面方向に向けて送気する吹出し孔を有し、該吹出し孔を介して前記加熱手段により加熱した槽内空気を槽内前面方向へと送気するもので、前記スライド式開閉窓の前記開口部側の槽内上下位置にR形状の凹面を有する1対のガイド板を設け、これらのガイド板により前記送風手段により前記吹出し孔を介して送気された槽内空気を反射し、前記開口部近傍に空気流を生成して循環させることにより、槽内の所定温度を保持することを特徴とするものである。
【0019】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の自動材料試験用恒温槽において、前記移送アームは、試験片吸着保持用吸着口を有し、槽本体より取り外し容易な恒温槽外前扉面に配設された取付台上に取付けられ、該取付台上に設けられた試験片セット台とセット台上に置かれた前記材料試験片を吸着保持し、前記開口部を挿通して槽内の前記把持部へ材料試験片を移送するとともに、必要に応じて引張試験終了後、破断試験片を同時に又は上下別々に前記把持部から前記試験片保持用吸着口により吸着保持して槽外に移送し回収することを特徴とするものである。
【0020】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の自動材料試験用恒温槽において、前記恒温槽を取付ける取付台上に取付けられた2組の試験片収納用ストッカー側柱台と、前記取付台上に別に設けられた側柱台との間を挿通して上昇する昇降テーブルを設け、該昇降テーブル上に複数の材料試験片をストックしたストッカー部を載せた状態で該昇降テーブルを上昇させ、試験片最上部位置を検知するセンサーの検知に基づき昇降テーブルの上昇を停止させてストッカー部の1つの材料試験片を移送位置で待機させた後、前記移送アームにより吸着して槽内の前記把持部へ移送し、同時に試験片移送後、前記昇降テーブルを上昇行程に移行させて前記センサーの検知に基づき停止させ、以降、昇降テーブルを待機―上昇―停止を繰り返すことで、前記ストッカー部内の材料試験片全てが無くなるまで移送を繰り返して試験を連続して行い、また毎試験終了後、破断試験片を回収、廃棄することを特徴とするものである。
【0021】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の自動材料試験用恒温槽において、前記材料試験用試験片を搬送するための容器である試験片カセットを収納するマガジンを設け、このマガジンを取付けるためのマガジン台を前記恒温槽を取付ける取付台上に取付け、該マガジン台下部に収納されている試験片カセットを搬出する搬送アームにより、前記マガジン内より前記試験片カセットを一個づつマガジン下部から試験片移送位置へ搬出し、該試験片カセット上の材料試験片を前記移送アームにより吸着、保持して槽内の前記把持部へ移送し、空の試験片カセットを次に搬送される試験片カセットにより前方に押し出して試験片カセット回収ボックスに回収することで、連続してマガジン内の試験片を槽内へ移送、同時に試験片カセットを回収し、また試験終了後、別に設けた破断試験片除去装置により破断試験片を把持面より剥脱して廃棄する外、必要に応じて別に設けた吸引装置により回収、廃棄することを特徴とするものである。
【0022】
請求項6に係る発明は、請求項4に記載の自動材料試験用恒温槽において、前記恒温槽内に前記材料試験片養生用の養生棚を別に設け、養生時間比較的長くまた複数個の材料試験片を連続して試験を行う場合に、該材料試験片を前記把持部へ装着後、直ちに次の材料試験片を前記養生棚上に移送し、試験中に次の試験に使用する材料試験片を、前記恒温槽内の恒温温度下で同時に配置させることを特徴とするものである。
【0023】
請求項7に係る発明は、請求項4に記載の自動材料試験用恒温槽において、前記恒温槽内の前記把持部に代えて、試験片支持台と移動クロスヘッドに取付けられた曲げ治具圧子からなる圧縮曲げ治具を設けて曲げ試験可能に構成するとともに、前記スライド式開閉窓部と前記圧縮曲げ治具間の適切な位置に養生棚を配設し、前記移送アームが槽外の試験片移送位置にある試験片を吸着保持して槽内の曲げ治具支持台上に移送、養生を開始すると共に、引き続いて槽外試験片移送位置にある材料試験片を、前記移送アームにより前記養生棚に移送して養生を開始し、前記曲げ治具支持台上の試験片が予め設定された養生時間を経過した時点で曲げ試験を実施し、曲げ試験終了後、前記移送アームにより養生棚上の材料試験片を養生棚から曲げ治具支持台上に移送する際、前記移送アーム側面に設けられた押し出し金具により、曲げ治具支持台上の試験済み試験片を曲げ治具上から押し出して排除し、また別に設けたタイマーにより養生棚上にあった試験片の槽内滞留時間をカウントし不足養生時間を計算して算定、また槽外の次の試験片を養生棚上に直ちに移送することで養生を開始し、曲げ試験実施時間と次の試験片の養生時間を重複させるとともに、材料試験片の移送と排除を同時に行うことを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
第1の実施形態:
図1は本発明の自動材料試験用恒温槽の第1の実施の形態を示し、自動開閉窓部及び試験片供給装置を搭載した自動材料試験用恒温槽の構成を説明するもので、図1(a)は試験装置システム全体の正面図、図1(b)は上面図、図1(c)は側面図である。
【0026】
本発明は、恒温槽内材料試験作業において、試験片4の取り付けに作業者が外部より槽内に手を入れる事無く、移送装置12を使って試験片4を把持部3に装着、把持すると共に、試験終了後破断試験片の除去、回収を直接手で触れる事無く実施し、多数の試験片の恒温試験が連続して実現できる自動開閉窓部11及び試験片搬送装置12を備えた自動材料試験用恒温槽1として構成したことが特徴である。
【0027】
本実施の形態の自動材料試験用恒温槽1の具体的な構成及び作用について図1を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
図1(a),図1(b),図1(c)に示すように、本実施の形態の自動材料試験用恒温槽1を採用した試験装置は、該自動材料試験用恒温槽(以下、恒温槽と称す)1,試験機本体2,上,下自動把持チャック3A,3B,試験機テーブル6,移動クロスヘッド7,ロードセル9,試験片移送装置12等で主に構成されている。
【0029】
なお、図示はしないが、さらに、上記試験装置の各種動作を制御するとともに、該試験装置により得られた検査データのデータ処理や表示処理を行うパーソナルコンピュータと、検査データや試験装置の動作状態等を表示するモニタ等の表示手段と、得られた検出データ等をプリントアウトするプリンタと設けてシステム構成される。
【0030】
前記恒温槽1は、自動開閉窓部11及び試験片移送装置12を備えて構成され、試験機本体2の試験機テーブル6と移動クロスヘッド7の間に収容、位置決めされている。また、該恒温槽1の上下中心部には、挿通孔8A,8Bが形成されている。
【0031】
恒温槽1内に収容されている上自動把持チャック3Aは、前記上挿通孔8Aを通じて連結棒10Aによりロードセル9に締結保持され、前記下自動把持チャック3Bは、前記下挿通孔8Bを通じて連結棒10Bにより試験機テーブル6に締結支持されている。
【0032】
前記上,下自動把持チャック3A,3B間に把持された試験片4は、前記ロードセル9を介して移動クロスヘッド7に固定されており、移動クロスヘッド7の上昇にしたがって、上自動把持チャック3Aも恒温槽上部内壁1Aまで上昇する事ができ、その可動行程区間内で試験片4は引張られ負荷を与えられるように構成されている。
【0033】
本実施の形態の恒温槽1は、前面旋回扉部5,恒温槽自動開閉窓部11を備えて構成されている。
【0034】
前記恒温槽1の前面旋回扉部5は筐体形構造体であり、該前面旋回扉部5は恒温槽1の本体に蝶番5Aにより旋回可能に滑合支持され、該前面旋回扉部5の開放端は扉締付固定錠5Bで締結固定されている。また、前面旋回扉部5は、前記締付固定錠5Bを開放し、前記蝶番部5Aの軸5Cを抜き取ることで、該前面旋回扉部5全体の取り外しが可能であるため、恒温槽不使用の場合は該恒温槽1の本体をガイド1B上を移動させ、試験機後方に退避することができるようになっている。
【0035】
さらに、本実施の形態の特徴となる恒温槽1の構成を図2を参照しながら詳細に説明する。
【0036】
図2は前面旋回扉に恒温槽自動開閉扉を設けてなる本実施の形態の恒温槽1の構成を説明するためのもので、図2(a)は恒温槽1の正面図、図2(b)は上面図、図2(c)は側面図である。
【0037】
図2(a)に示すように、恒温槽1の前面旋回扉部5の中央部は、覗き窓部に相当する矩形型開口部が形成され、該矩形開口部は枠部材11A,11Bにより縁取りされて枠が構成されている。
【0038】
この構成された枠内部の左半分は、図2(b)に示すように、2枚のガラス板11Cを前後に配し、固定側窓ガラス支持部材11E,11Fが内側より支持,位置決めがなされており、外側はスポンジゴム11Sを接着固定の上、押さえ板11Tで押さえて、前後ガラス板間に中間スペース部11Dを設けて固定窓ガラス部11Kを形成している。
【0039】
一方、枠内部の右半分は、枠内移動開口部11Lが形成され、各要所に緩衝材及びシール材としてスポンジゴムを接着又は保持具を配して固定し(図2(c)参照)、枠内移動開口部11Lと固定窓ガラス部中間スペース部11Dとの間を、額縁フレーム11Hの側面にシリコンゴムスポンジ11Iを接着,該シリコンゴムスポンジ11Iに2枚のガラス11Jを貼り付け形成した移動ガラス窓部11Mが、移動出来るよう構成されている。
【0040】
また、該移動ガラス窓部11Mは、開時の際、スポンジゴム11Gによって固定部前後ガラス板11Kとの間にガイドされ、閉時の際はスポンジゴム11Gによりガイドされると共に、支持部材11Uに接着されたスポンジゴム11Vにガラス窓端部が当接することで他端も気密に保たれている。
【0041】
また、前記額縁フレーム11Hに2本の連結棒11Oを連結し、前面旋回扉5内部前面に平行に配設された導管11Nを挿通して前面旋回扉5側面に連結棒11Oを突出させ、該連結棒11Oを係合板11Pに係合し、係合板11Pと前面旋回扉5側面間に設けたアクチュエータ11Qの作動により、開時の際は移動ガラス窓部11Mが固定窓ガラス部中間スペース部11Dに位置し、閉時の際に開口部11Lに其々位置させることで、開時に開口部を挿通して恒温槽1外より恒温槽1内の把持装置へ試験片を移送するように構成されている。
【0042】
一方、前記恒温槽前面旋回扉5には、図1(b)に示すように、試験片4を恒温槽内に移送するための移送アーム12C及び試験片移送用試験片セット台12Bを取り付ける取付台12Aが付設されている。また、移送アーム12Cには、試験片4を吸着する2個の独立した吸着口12F,12Gが付設されている。
【0043】
この移送アーム12Cは、試験片4を吸着、自動開閉窓開口部を挿通して、試験片セット位置12Eと各把持チャック3A,3Bの把持位置間を自在に回動可能に配設されている。
【0044】
次に、上記構成の自動材料試験用恒温槽1を備えた試験装置の作用を図1及び図2を参照しながら説明する。
【0045】
上記構成の材料試験システムにおいて、いま、試験片4を、図1(b)に示すように試験片セット位置12Eに試験片を置き、図示しない制御器に試験開始信号を与えるとする。すると、移送アーム12Cが垂直位置より旋回し、試験片吸着口12F,12Gが試験片表面に当接した後、試験片4を吸着保持し、再び垂直位置に戻る。
【0046】
次に、該制御器の信号により移動ガラス窓部11Mの開閉用アクチュエータ11Qを起動して、移動ガラス窓部11Mを移動させ、開口部11Lを設けた後、移送アーム12Cは、前進、開口部11Lを挿通して試験片上,下自動把持チャック3A,3Bの把持面3C間に試験片4を垂直保持した状態で停止する。
【0047】
該制御器は、さらに上,下自動把持チャック3A,3Bに把持指示信号を送り、試験片4が該把持チャック面間3Cに把持されたことを確認後、移送アーム吸着口12F,12Gの吸着動作を停止し、試験片移送アーム12Cを恒温槽1外に後退、退避させた後、移動ガラス窓部開閉用アクチュエータ11Qを復帰動作させて開口部11Lを閉鎖する。
【0048】
制御器は、予め設定された養生時間が経過するまで待機した後、試験開始信号を試験機2に与え、試験機2の移動クロスヘッド7が移動して試験片4に引張負荷を与え、多くの場合破断させるまで移動クロスヘッド7を移動させてから停止し、試験を終了させる。
【0049】
試験終了時、ガラス窓開閉用アクチュエータ11Qを起動させて開口部11Lを設け、移送アーム12Cを直進させて下自動把持チャック3Bに把持された下部破断試験片4Aを吸着口12Fにて吸着保持した後、下自動把持チャック3Bの把持面3Cを開放して、移送アーム12Cに下部破断試験片4Aを渡し、恒温槽1外に移送させると同時に、移動クロスヘッド7を試験開始位置に戻る行程を起動し、また移送アーム12Cは、下部破断試験片4Aを恒温槽1外で着脱し、破断試験片廃棄位置19A上で落下させる。
【0050】
回収後、移送アーム12Cは、再び直進して上自動把持チャック3Aに把持された上部破断試験片4Bを吸着保持し、上自動把持チャック3Aの把持面3Cの開放を待って後退し、上部破断試験片4Bを恒温槽1外に移送して回収し、ガラス窓開閉用アクチュエータ11Qを復帰動作させ、開口部11Lを閉鎖して試験を終了する。
【0051】
なお、恒温槽1への電気の供給を停止するか、又は次の試験に備えて恒温槽1の温度をそのまま維持するかの選択は、全て上記制御器の設定、管理下で行われるようになっている。継続して試験を行う場合、試験片セット位置12Eに次の試験片4をセットし試験を再び開始すれば良い。
【0052】
ところで、以上述べた構成は、恒温槽自動開閉窓部11及び試験片移送装置12を有する自動材料試験用恒温槽1と試験装置2とを用いて、試験片4の引張り試験を行う構成及び作用について説明したが、本発明では、複数の試験片4をストッカー部14にストックすることにより、試験片4の自動恒温試験を行うことが可能である。
【0053】
図3は本実施の形態の自動材料試験用恒温槽を有する試験装置に採用された試験片ストック法及び試験片の自動取出し方法を説明するための構成図であり、図3(a)は試験装置に搭載された、複数の試験片をストックするストッカー部14及び自動搬出部近傍の正面図、図3(b)は図3(a)に示すの側面図である。また、図4は本実施の形態のストッカー部による自動試験片供給方法と恒温槽内試験治具への移送方法を説明するための構成図であり、図4(a)は前記ストッカー部と試験装置の主要部分の正面図、図4(b)は図4(a)の上面図、図4(c)は図4(a)の側面図である。なお、図4によって、ストッカー部14,自動搬送部15,試験片移送装置12,養生棚18,及び恒温槽自動開閉窓部11の各部配置が示されている。
【0054】
図3(a)に示すように、本例では、前述の試験片セット台12B上の試験片セット位置12Eに一本ずつ試験片4を手で置く代わりに、新たに取付け位置としての例えば寸法の異なる取付台12Aを設け、該取付台12Aに試験片移送装置12を取付けると共に、前記取付台12A上に図3(b)に示すようにネジ列12Iを設け、複数の試験片4を収要する容器であるストッカー部16の側柱台16Aの取付位置を変更することで、側柱間の寸法を試験片4の長さに合わせて取付台12Aに側柱台固定ボルト16Iにて固定出来るように配設している。
【0055】
また、前記側柱台16Aの端部には、図3(b)に示すように、其々ブラケット固定ボルト16Jにて固定されたブラケット16Bを対向して配し、該ブラケット16Bには其々挿通するガイドロッド16G用の一対の固定支持孔と、該固定支持孔と平行に、左右反対にネジきりされたメネジ部を持つ試験片幅調整ネジ棒16Eの平行両端部を滑合支持する一対の支持孔を配するように構成する。
【0056】
また、該ブラケット16B間には一対の左右幅調整ブロック16C,16Dが対向して配設され、且つ両調整ブロック16C,16Dのガイド孔を挿通するガイドロッド16G及び其々左ネジ,右ネジ加工されたメネジ部に螺合する一本の幅調整ネジ棒16Eが挿通するように配設されている。
【0057】
前記幅調整ネジ棒16Eの延長端部に付設した幅調整ツマミ16Fを廻すことで、該ブロック16C,16Dに取付けられている、其々左右2枚の幅調整L型ガイド板16H間の寸法を、中心位置をかえないで中心線から等分に変更することができるように構成されている。また、ストッカー部側の柱により、積み重ねた試験片4を拘束するようにしている。
【0058】
また、取付台12A上に別に設けられた昇降部17は、該取付台12A上に2本のガイドロッド17Aを支持するためのシャフトホルダー17Bを設けてガイドロッド下端を直立保持し、両ガイドロッド上端を係合する天板17Cにより、両ガイドロッド17Aが平行になるよう固定してガイド枠を構成している。
【0059】
また、取付台12Aと天板17Cとの中間に、前記ガイドロッド17Aを挿通し、且つ案内される移動板17Dを設けると共に、ガイド枠と平行にネジ棹17Eを配設している。
【0060】
ネジ棹17E上端部は、天板17Cに軸受17Fにより滑合支持されており、ネジ棹17Eのネジ部は、フランジ部17Gを有するナット部と螺合の上、移動板17Dに設けたナット取り付け孔にナット外径部17Iを挿入して、ナットフランジ部17Gを移動板17Dにフランジ固定ネジ17Jにてネジ止め固定している。ネジ棹17E下端部は、取付台12Aを挿通した軸受部17Kにより滑合支持の上、下端部に締結されたプーリー17Lは、取付台12Aの別位置に取りつけられたモータ軸17Mに締結されたプーリー17Nと連絡するベルト17Oにより伝動され、モータの回転により移動板17Dは、上下に昇降するように構成されている。
【0061】
昇降する移動板17Dと該移動板17Dに取付けられた昇降アーム17P先端に固定された昇降テーブル17Q上に積み重ねられた試験片4の最上部高さが、常に試験片移送アーム水平位置と等しくなるように、ストッカー上部に試験片レベル感知スイッチ17Rを、センサー取付けプレート17S上に取付けている。
【0062】
ストッカー下部面からストッカー側柱間を上昇、且つ下降できる昇降テーブル17Qとその駆動モータ軸17M、及びストッカー上部に設けた試験片レベル感知スイッチ17Rの協同作用により、ストッカー内試験片のスタック最上部位置が常に移送アーム12C水平位置で停止するように構成されている。
【0063】
また、ストッカー最上部の試験片4を常に恒温槽1内に移送出来る位置15Kに置き、また、最上部試験片移送後、直ちに後続する試験片4をストッカー上部から引き出せる状態に昇降テーブル17Qを上昇することで、後続する試験片4を移送位置15Kで待機させ、移送アーム12Cによる繰り返し移送操作により自動恒温試験を行うことが可能になる。
【0064】
移送アーム12Cにより複数の試験片4の移送操作を行う際(図3参照)は、少なくとも下記の異なる4動作位置で試験片移送アーム12Cの停止操作が必要であるため、試験片移送アーム12Cを駆動する回転ー直進アクチュエータ12Dの直進可動ストローク間に可動可能な4個のリミットスイッチ(試験片移送位置L1,養生棚位置L2,破断試験片廃棄位置L3,チャック把持位置L4)と、旋回方向(垂直ー水平)に2個のリミットスイッチ(L5〜L6であり図示せず)とを配設し、前記リミットスイッチによる信号で回転ー直進アクチュエータ12Dを停止し,またはその位置で垂直/水平状態を選択、各操作を組み合わせるといったプログラム化することで、連続自動恒温試験の試験片4のピックアップ、養生棚18への移送、上,下自動把持チャック3A,3Bへの移送、及び破断試験片の槽外への回収、廃棄を連続して行うことが可能になる。
【0065】
なお、恒温温度条件下で材料試験を行う場合、試験片を恒温槽内に置いて、該試験片内の温度が恒温槽内温度と等しくなるまで待機させる事を養生と言い、待機時間の長さを養生時間と言う。容積の大きい試験片又は室温に比べて温度差の大きい試験片を試験温度に到達させるためには養生時間を長く取る必要がある。このような養生時間を有する工程を養生工程としている。
【0066】
例えば、養生行程を含む自動恒温引張試験を行う操作例を以下に説明する。
【0067】
移送アーム12Cは、図4(a),図4(c)に示すように、スタート時L1の位置にあり、その姿勢を垂直状態12C1で待機している。
【0068】
試験片4が昇降テーブル17Qの上昇により試験片移送位置15Kに押し上げられると、移送アーム12Cは、水平位置12C2に姿勢を代え、吸着口12F,12Gにより試験片4を吸着保持する。
【0069】
移送アーム12Cは、試験片4の吸着後、姿勢を垂直12C1位置に戻し、恒温槽移動窓ガラス部11Mを起動して開口部11Lを設け、試験片4を保持し垂直姿勢を維持して開口部11Lを挿通して恒温槽1内に直進し、上,下自動把持チャック3A,3B内の把持位置でリミットスイッチ(L4)により停止する。
【0070】
試験片4が上,下自動把持チャック3A,3Bにより把持された後、移送アーム12Cは、恒温槽1外に戻り、リミットスイッチ(L1)により停止し、次の試験片4の吸着保持動作を行い、姿勢を垂直12C1位置に戻し、再び恒温槽1内に直進し、養生棚位置18でリミットスイッチ(L2)により停止する。
【0071】
その後、移送アーム12Cは、水平位置12C2に姿勢を代え、養生棚上で試験片4を脱着,姿勢を垂直に戻し、恒温槽1外に戻りリミットスイッチ(L1)により停止し、開口部11Lを閉鎖して把持部試験片の恒温槽1内滞留時間T分が養生時間Y分に達するまで試験機2は待機する。なお、この場合、養生時間Y分は、予め試験前に決めておく必要がある。
また、恒温槽1内に移送された試験片4については、常に機械に付属するコンピュータのタイマーにより恒温槽1内滞留時間をカウントし、恒温槽1内滞留時間が養生時間を最低限満たした時点で、引張試験又は曲げ試験が実施されるようにプログラムが構成され、実行されることになる。
【0072】
設定時間終了後、試験機2は、上,下自動把持チャック3A,3Bを介して試験片4を破断するまで引っ張り、試験片4が破断した際、移動クロスヘッド7を停止し、先ず下部破断試験片4Aの除去を行うため、移動窓ガラス部11Mを起動して開口部11Lを開けた後、移送アーム12Cを直進させ、把持位置でリミットスイッチ(L4)により停止する。
【0073】
上自動把持チャック3Aの開放と、移送アーム12Cの吸着孔12Fによる吸着を同時に行い、移送アーム12Cが下部破断試験片4Aを吸着、保持すると直ちに、制御器は移動クロスヘッド7に試験開始点に戻る指令を出し、同時に移送アーム12Cは後退して槽外破断試験片廃棄位置19Aでリミットスイッチ(L3)により停止させる。このとき、下部破断試験片4Aを脱着、廃棄する。
【0074】
廃棄後、移送アーム12Cは再び把持位置に戻り、下部破断試験片回収と同様のシークエンスで上部破断試験片4Bを恒温槽1外で廃棄し、再び恒温槽1内に戻り、養生棚位置で停止、養生棚18にある試験片4を上,下自動把持チャック3A,3Bへ移送する。
【0075】
試験片4の把持後、移送アーム12Cは、恒温槽1外に戻り、スタート点でリミットスイッチ(L1)により停止し、次の試験片4を養生棚18に移送後、恒温槽1外に開口部11Lを閉鎖して把持されている試験片4の槽内滞留時間T分と設定養生時間Y分をオンラインで比較し、槽内滞留時間Tが設定養生時間Y分を満たした時点であれば、引張試験が開始出来る状況にあるので試験が開始されることになる。
【0076】
これらの上記各操作の連続動作については、別に設けられている制御器の命令,順序,組み合わせを変えることで、様々なシークエンス、又自動操作が可能であるためその個々の具体的組み合わせについては説明を省略する。
【0077】
ところで、フィルムや薄いゴム等の試験サンプルの恒温槽1を用いた引張試験又は曲げを目的とする試験装置においては、従来、自動化で引張試験を行うことは難しく、試験を行う試験装置毎に検査作業員がついて試験操作を行っているのが現状であり、また試験操作も煩雑となっている。
【0078】
そこで、本発明では、このような試験サンプルの自動化試験に対する要望を満足するため、其々の試験サンプル形状にあわせたサンプルカセット(試験片カセットともいう)を用意し、該試験サンプルをこの試験片カセットに収納し、上記試験装置へと搬送することで、多種少量の試験サンプルの搬送処理や恒温試験などの各種試験工程の自動化が可能である。
【0079】
図5乃至図14はこのような試験片カセットによる自動恒温試験を可能にした、自動材料試験用恒温槽を有する試験装置の構成例及び作用を説明するためのもので、図5は自動材料試験用恒温槽を用いた試験装置全体の主要構成部の構成例を示し、図5(a)は前記試験装置の正面図、図5(b)は上面図、図5(c)は側面図である。また、図6は図5の試験装置に搭載された装置本体部,マガジン及び自動搬出部周辺部の具体的な構成例を示し、図6(a)は正面図、図6(b)は上面図、図6(c)は側面図である。また、図7乃至図12は該試験装置のマガジン内試験片カセットと搬送アーム爪部の各位置における動作を説明するための説明図、図13は該試験装置に採用された搬送アーム及び爪部の構成例を示し、図13(a)は搬送アーム全体の構成斜視図、図13(b)は搬送アームの分解斜視図、図13(c)は搬送アームに搭載された爪部の作用を説明する説明図である。さらに、図14は該試験装置に採用されたマガジン部の構成を示す分解斜視図である。
【0080】
本発明は、このような試験片カセットによる自動恒温試験については、試験片カセットの容器であるマガジン14内に試験片カセット14Mを縦方向に積み重ねて用意し、マガジン部14内の試験片カセット14Mを一枚づつ取り出し、恒温槽1内の上,下自動把持チャック3A,3Bへ移送するに際し、試験片カセット14Mをマガジン下部搬出口14Sより順次取り出し、及び空になった試験片カセット14Mを回収できるように構成されている。このようなマガジンから試験片セットを円滑に1つずつ取り出す移送方法及び空きになった試験片カセットの回収方法とそれらを実施するための構成例を下記に示す。
【0081】
先ず、マガジン下部搬出口14Sによりり試験片カセット14Mを取り出す移送法について図5及び図6を参照しながら説明する。
【0082】
図5及び図6に示すように、前述の取付台12Aのスペースを大きくして該取付台12A上に試験片移送装置12,装置本体部13,マガジン部14,自動搬出部15が所定の配置で取付けられている。
【0083】
搬送アーム15Dによりマガジンベース板13C上にセットされた試験片カセット収納マガジン14内から試験片カセット14Mを一個づつ自動搬出装置15により試験片移送位置15Kまで搬出し、移送位置15K上の試験片4を移送アーム12Cにて恒温槽1内の上,下自動把持チャック3A,3Bまで移送して把持する。
【0084】
試験終了後、破断試験片を恒温槽1外に移送アーム12Cにて回収、廃棄した後、再び試験片カセット収納マガジン14内位置14Nから搬送アーム15Dにより試験片カセット14Mを移送位置15Kまで搬出する際、同時に前試験片用の空試験片カセットを回収ボックスへ送出して回収、以後前記の操作を繰り返すことで複数試験片4の自動恒温試験を行うことが可能である。
【0085】
また、フイルム等の破断試験片の上,下自動把持チャック3A,3Bからの除去については、上記上,下自動把持チャック3A,3Bに破断試験片除去機能を付加した把持チャック(詳しくは、本件出願人により提案がなされた特願2002ー183146号公報に記載の破断サンプル除去機能付き自動把持チャック装置)の採用により把持面より破断試験片を剥脱、除去の上、槽内回収ボックスへの回収法も可能である。
【0086】
マガジン部14内より試験片カセット14Mを取り出す装置は、図6に示すように、装置本体部13,マガジン部14,及び自動搬出部15から構成されており、該装置本体部13にはマガジン位置決めガイドピン13F及び自動搬出部15が取り付けられている。
【0087】
マガジン部14は、図6及び図14に示すように、複数の試験片カセット14Mを収納する容器であり、容器内に試験片カセット14Mを上部から挿入して積み重ねたマガジン部14を装置本体部13に取りつけ、マガジン部14は側面下部の搬出口を挿通して搬送アーム15Dが試験片カセット14Mを載せて搬出出来る構造に形成されている。
【0088】
搬出アーム15Dは、マガジン内試験片位置14Nから試験片カセット14Mを試験片移送位置15Kまで搬出する。装置本体部13は、本体脚板13A,13Bに2枚のベース板13Cを本体脚固定ボルトにより固定して台を構成し、本体脚板13A,13Bにそれぞれねじにより固定されているカバープレート13Jを介して側柱台取付ネジ列12Iにより取付台12Aに固定されている。
【0089】
マガジン部14が着脱可能に装着するベース構造としては、図6(b)及び図14に示すように、2枚の底板14Aに係合アングル14B,14Cをねじ止めすることでベース枠を構成し、試験片カセット搬出アーム15Dが底板14A間の中央を移動できる間隔を設け、また係合アングル14B,14Cの両端部位置を試験片カセット寸法に合わせて位置を決めて固定するようにしている。
【0090】
また、該係合アングル14B,14Cにマガジン側柱板14Dをネジ止め固定してマガジン側面を形成し、該マガジン側柱板14Dにマガジン幅板14F,14Gをねじ止めすることで、試験片カセット14Mを収容する直方体形の内部空間を設けるように構成している。
【0091】
さらに、マガジン側柱板14Dとマガジン幅板14F,14Gの端部切り欠き部分14Rのスペースに移動側板14Eが挿入され、バネ押さえ板14Hと押えバネ14Kによるバネ力により常に下方向に付圧された該移動側板14Eは、側柱板14D面上に打ちこまれたガイドピン14Iと嵌合する移動側板14E上のガイド溝14Jにより案内され、かつガイドピン14Iはガイド溝14Jの低端部に当接し、その際、該移動板下端面は試験片カセット14Mの厚さより多少高い位置になるように配設されている。
【0092】
一方、試験片カセット14Mが搬出される際、爪15H先端部が押えバネ14Kに抗して移動側板14Eを上方に押し上げ、移動側板接触面14Qと試験片カセット端面14Nの当接面を毎回移動させて摩擦力を低減するように構成し、また該移動側板間寸法14Pが容器としての機能を損なわない範囲で、試験片カセット長手寸法14Oより充分長くなるように配設して、試験片カセット14Mを毎回確実にマガジンベース板14A上に落下させ、同時に多数の試験片カセット14Mを積層できるようにマガジン部14を構成している。
【0093】
自動搬出部15は、図6及び図13に示すように、端面に溝加工を施した2枚のベース板13Cの加工面を向い合せ、かつ間隔が図6(a)に示すように搬送アーム15D及びアクチュエータ係合部材15Bが挿通出来るように構成し、アクチュエータ15Aに付勢されたアクチュエータ係合部材15Bを介して搬送アーム15Dは、上記溝内を挿通してアクチュエータロッド15Fの伸縮に伴いスライド移動するように構成されている。
【0094】
また、搬送アーム15Dは、図13(a),図13(b)に示すように、端部に爪支持ピン15Gにて支持された2位置旋回式の爪15Hが付設されている。つまり、この爪15Hは、図13(b),図13(c)に示すように、先端円弧部15Ha,先端傾斜部15Hb,端面15Hc,旋回用逃げ部15Hd,底部15He,ストッパープーレート当接面15Hf,背面傾斜部15Hgとを外周上に形成することにより、2位置を旋回可能に構成し、搬送アーム15Dによる自動搬送を可能にしている。
【0095】
次に、試験片カセット14Mをマガジン内試験片位置14Nから取り出し試験片移送位置15Kまでの動作を、図7乃至図12を参照しながら詳細に説明する。
【0096】
図7は試験片カセット搬送アームのスタート時における爪部,マガジン,試験片カセットの姿勢状態を示す図、図8は搬送アームが移動し爪がマガジン部移動板を上部に動かすと共に最下段試験片カセットを押し出し始めた状態を示す図、図9は搬送アームが搬送行程の半ばを過ぎ、上部試験片カセット下面の一端がマガジンの底板上面に接した状態を示す図、図10は搬送アームが排出口側の移動板を上方に動かした後、試験片カセットを試験片移送位置へ搬出した状態を示す図、図11は搬送アームが後退行程に入り且つ爪が搬出口側移動板に当接して爪の姿勢を水平に変更中の状態を示す図、図12は搬送アームがマガジンカセット収容部から抜け出し、爪ストッパーに当接して水平姿勢から垂直姿勢に変わる直前の状態を示す図である。
【0097】
図7に示すように、試験片を充填したマガジン14を本体部13にガイドピン13Fにより位置決めして装着した状態である。つまり、アクチュエータ15Aは収縮した位置にあり、爪15Hの背面傾斜部15Hgは爪反転用ストッパープレート14Lにより旋回されて垂直状態に保たれており、またマガジン14内の試験片カセット14Mは、マガジン内試験片カセット位置14Nから順番に上方に積み重ねられ、低位の試験片カセット14Mは上部の試験片カセット14Mの総重量を支持している。
【0098】
この状態で、外部よりアクチュエータ15Aに起動命令を与えると、アクチュエータロッド15Fはスタート点より延伸し、その過程で順番に次のような動作を行う。
【0099】
アクチュエータロッド15F先端に係合されている係合部材15Bを介して、搬送アーム15Dがベース板13C間のT形溝部をガイドとして挿通し、移動始める。その際、搬送アーム15Dの先端に設けられた爪15Hの底部15Heは、搬送アーム端部上面に当接して垂直に支持されている。
【0100】
その後、移送動作が進行すると、図8に示すように、進行にしたがって爪15Hの先端傾斜部15Hbがマガジン側板14Eを押し上げ、マガジン内試験片カセット端面と側板14Eの当接面を移動させて試験片カセット14Mを滑動落下し易くする状態となる。
【0101】
その後、図9に示すように、引き続いて爪15Hの端面15Hcが試験片端面に当接して、試験片14M1をマガジン側面搬出口から押し出し始める。そして、爪15Hがマガジン中央部を過ぎると、該爪15Hの先端円弧部15Haが上部試験片カセット重量支持点となり、さらに押出しの終了時には重量バランスを失って上部試験片カセットスタック状態は図9に示すように傾斜することになる。
【0102】
そして、図10に示すように、搬送アーム15Dは移動し続け、引き続いて他方のマガジン側板14Fを上方に押し上げ、上部試験片カセット側面と側板14Fの当接面を移動させて滑動落下し易くし、搬出試験片カセットを試験片移送位置15Kに押し出し停止する。
【0103】
次に、図11に示すように、アクチュエータ反転リミットスイッチ15Jにより復帰命令を与えられると、アクチュエータ15Aは反転、収縮し始め、搬送アーム15Dも後退する。後退途中で爪15Hがマガジン側板14Fに当接すると、爪15Hは爪支持ピン15Gを中心として旋回する(図13(c)参照)。
【0104】
そして、図12に示すように、爪15Hの背面傾斜部15Hgが移動面に平行になった状態でスタート点まで後退し、爪15Hの背面傾斜部15Hgがストッパープレート14Lにより反転直立されて停止する。その後、図7に示す状態となるが図12は図7に示す状態に戻る直前の状態が示されている。
【0105】
以後、自動搬出部15は、次の起動命令を受けると、上記説明の操作を繰り返し行い、前述の移送アーム12Cが試験片移送位置15K上の試験片4を恒温槽1内の上,下自動把持チャック3A,3Bに移送し、試験終了後、破断試験片4A,4Bを別々に吸着して恒温槽1槽外に移送し、図示しない回収ボックス上の破断試験片廃棄位置で脱着、落下排除を行い、マガジン内試験片が無くなった時点で自動試験操作を停止する。
【0106】
また、本発明では上,下自動把持チェックによる引張り試験を行うだけでなく、曲げ試験治具を採用して恒温槽1内での曲げ試験を行うことも可能である。このような構成例を図15に示す。
【0107】
図15は前記上,下自動把持チャックを曲げ治具に代えて恒温槽内に配設して曲げ試験実行可能とする試験装置の構成例を示す構成図であり、図15(a)は該試験装置全体の正面図、図15(b)は上面図、図15(c)は側面図である。
【0108】
本発明では、図15に示すように、上,下自動把持チャック3A,3Bの代わりに新たに曲げ試験治具である曲げ治具圧子20A,曲げ治具支持台20Bを設けて構成されている。
【0109】
この場合、曲げ治具圧子20Aを上自動把持チャック3Aと交換するとともに、曲げ治具支持台20Bを下自動把持チャック3Bと交換して、恒温槽1内に取り付け固定し、また吸着位置を試験片中心に対して偏芯させた試験片吸着口12F,12Gを持つ試験片移送アーム12C1に具備することで、曲げ治具中心に試験片の位置決めを可能にししている。
【0110】
また、前記試験片移送アーム12Cの回転ー直進アクチュエータ12Dが吸着後、回転操作に移行する前に、昇降テーブル17Qを一定距離タイマー等の指令により下降させ、吸着試験片の旋回スペースを確保し、また、直進ストローク中間に可動可能に付設したリミットスイッチ(L1乃至L4)により、恒温槽1内の直進中間位置で試験片移送回転ー直進アクチュエータ12Dを停止させ、その旋回位置に曲げ治具養生棚18Aを設けることで、試験片を恒温槽1内に移送させる。
【0111】
その後、先ず曲げ治具養生棚18Aに試験片を置き、養生完了後、試験片移送アーム12Cは養生棚上にある養生済み試験片を、吸着保持し、そのままの姿勢で再び直進し、その際、移送アーム側面に付設された押出金具12C2により、曲げ治具上に試験済み試験片があれば、該押し出し金具12C2で曲げ治具支持台20Bより後方に押し出して除去した後、試験片を曲げ治具中央上に移送して脱着、開放する事ことで、試験片の曲げ治具支点上への移送、位置決めが可能になり、曲げ試験を連続、自動で行うことが可能となる。
【0112】
この場合、試験片養生棚の垂直高さは、曲げ治具の支点頂点より幾分高く配設されているため、試験片が曲げ治具に触れることなく移送される。したがって、前記制御器の制御命令を多少変更することで恒温槽自動開閉窓部11、マガジン内試験片取り出し装置等の位置,寸法を多少変えるか、またはそのまま使用することで、上記曲げ試験の恒温環境下試験も簡便に行うことが可能となる。
【0113】
以上説明したように、本実施の形態によれば、必ず操作する人間が必要な小ロットの恒温槽内における引張試験及び曲げ試験を、ストッカー内に試験片をセットするだけで自動で試験を行うことができ、また、作業者が恒温槽内に手を入れずに試験片の装着、廃棄が出来ることになる。さらに、複数の試験片を同温度条件下で試験する場合、後続する試験片を恒温槽内の養生棚上に置き、先行の試験片を試験片上,下自動把持チャック又は曲げ試験治具に取り付けて試験を行う間、後続の試験片も槽内の養生棚に置くことで、先行の試験片が試験中に次の試験片も養生して、次の試験片の養生時間を短縮させ、この操作を繰り返すことで全体の試験時間を短縮することができる。これにより、簡単な構成で試験作業の効率向上化を図ることができる。
【0114】
ところで、本発明の自動材料試験用恒温槽では、簡単で且つ安価な構成で恒温槽外の空気の混入を防止して恒温槽内の所定の検査温度を保持するための改良もななされている。このような実施の形態を図16に示す。
【0115】
第2の実施の形態:
図16は本発明の自動材料試験用恒温槽の第2の実施の形態を示し、改良がなされた自動材料試験用恒温槽の構成を示す断面図である。
【0116】
本実施の形態では、前記第1の実施の形態の自動材料試験用恒温槽1及びこれを用いた試験装置と略同様に構成されている他に、自動材料試験用恒温槽1に、簡単で且つ安価な構成で恒温槽外の空気の混入を防止して恒温槽内の所定の検査温度を保持するための改良を施したことが特徴である。
【0117】
具体的には、図16に示すように、自動材料試験用恒温槽1の上面の所定位置には送風モータ30及び冷却ファン31が取付けられている。この送風モータ30は、恒温槽1の上面に露出するように台座30Aに取付けられており、該送風モータ30の回転軸30aは該台座30内に挿通されている。台座30A内には、前記回転軸30aに軸支された冷却ファン31が配されており、この冷却ファン31が回転することにより、上部に介在する送風モータ30をその風力で冷却している。
【0118】
一方、恒温槽1内においては、前記送風モータ30の回転軸30aが連通孔30Bを介して恒温槽1内の上面内側まで配されており、この回転軸30aの先端にはシロッコファン32軸支されている。このファン32は、外周面に複数のはねが回転軸30aに対して鉛直方向に並設されており、回転することにより、恒温槽1内部の空気を空気吹出し孔32Aを介して、恒温槽1の前面側へと送風する役割がある。
【0119】
また、前記ファン32の下方には、温度調整室38への吸引口32Bが配設され、恒温温度化で試験を行うために恒温槽1内を加熱又は冷却するための加熱ヒーター33、又は冷却のための冷却フィン36が設けられている。
【0120】
なお、前記送風モータ30及び前記加熱ヒーター33又は冷凍機37は、恒温槽1の背面側に設けられたコネクタ32aと電気的接続されており、さらに該コネクタ32aに図示しない接続ケーブル等が接続されることにより、図示しない制御器へと電気的に接続され、該制御器からの駆動信号により、その回転及び加熱ヒーター33又は冷凍機37が制御されるようになっている。
【0121】
本実施の形態の恒温槽1では、自動開閉窓部11が介在する恒温槽1の前面部の内側上下に、R形状のガイド板34,35を設けて構成されている。このガイド板34は、恒温槽1の前面の内側上部の一角に設けられ、そのR形状の面が恒温槽1内の内側に向けるように配されている。また、他のガイド板35は、恒温槽1の前面の内側下部の一角に設けられ、そのR形状の面が恒温槽1内の内側に向けるように配されている。つまり、これらのガイド板34,35は、恒温槽1の開口部11Lの上下に対向配置するように取付けられている。
【0122】
したがって、前記ガイド板34,35を、図16に示すように設けたことにより、前記ファン32が回動することによって送風される空気を、前記ガイド板34のR形状面にて開口部11Lが介在する下方向に反射させ、その後反射された空気は開口部11Lの背面側を通過し、前記ガイド板35のR形状面にて恒温槽1内部方向へと反射させて吸引口32Bに導くことができる。その結果、恒温槽1内部の空気を連続的に温度調整室38を通して循環させることができると同時に、開口部11Lが開いている場合、この開口部11Lの背面側に空気流(エアカーテン)を生成することができる。これにより、恒温槽外の空気の混入を防止することができるとともに、恒温槽内の所定の検査温度を保持することが可能となる。
【0123】
なお、前記恒温槽1は、取付台12A上のレールを介して図中水平方向に移動が可能に装着されており、該取付台12A所定位置に設けられたストッパー12と、恒温槽1の対応する箇所に設けられた係止部21Aが当接することにより、図中に示すように試験準備位置への移動が可能となっている。
【0124】
その他の構成及び作用については、前記第1の実施の形態と同様である。
【0125】
したがって、本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と略同様の効果が得られる他に、恒温槽1内の前面の内側上下に前記2つのガイド板34,35を設けた構成とすることにより、簡単で且つ安価な構成で恒温槽外の空気の混入を防止することができ、恒温槽内の所定の検査温度を保持することが可能となる。よって、恒温温度化での試験の作業効率を向上させることができると同時に、恒温温度化での引張り試験及び曲げ試験を高精度に実行することができる。
【0126】
なお、本発明は、上記第1,第2の実施の形態に限定されるものではなく、それらの実施の形態の組み合わせや応用も本発明に適用される。
【0127】
【発明の効果】
以上、述べたように本発明によれば、簡単で且つ安価な構成で、恒温槽外の空気の混入を防止して恒温槽内の所定の検査温度を保持でき、且つ直接試験片装着に人手を要さない自動試験操作を可能とすることで、試験作業の効率向上化を図ることのできる自動材料試験用恒温槽を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動材料試験用恒温槽の第1の実施の形態を示し、自動開閉窓部及び試験片供給装置を搭載した自動材料試験用恒温槽の構成を説明する構成図。
【図2】前面旋回扉に恒温槽自動開閉扉を設けてなる本実施の形態の恒温槽1の構成を説明するための構成図。
【図3】本実施の形態の自動材料試験用恒温槽を有する試験装置に採用された試験片ストック法及び試験片の自動取出し方法を説明するための構成図。
【図4】本実施の形態のストッカー部による自動試験片供給方法と恒温槽内試験治具への移送方法を説明するための構成図。
【図5】試験片カセットによる自動恒温試験を可能にした自動材料試験用恒温槽を用いた試験装置全体の主要構成部を示す構成図。
【図6】図5の試験装置に搭載された装置本体部,マガジン及び自動搬出部周辺部の具体的な構成例を示す構成図。
【図7】試験片カセット搬送アームのスタート時における爪部,マガジン,試験片カセットの姿勢状態を示す動作説明図。
【図8】搬送アームが移動し爪がマガジン部移動板を上部に動かすと共に最下段試験片カセットを押し出し始めた状態を示す動作説明図。
【図9】搬送アームが搬送行程の半ばを過ぎ、上部試験片カセット下面の一端がマガジンの底板上面に接した状態を示す動作説明図。
【図10】搬送アームが排出口側の移動板を上方に動かした後、試験片カセットを試験片移送位置へ搬出した状態を示す動作説明図。
【図11】搬送アームが後退行程に入り且つ爪が搬出口側移動板に当接して爪の姿勢を水平に変更中の状態を示す動作説明図。
【図12】搬送アームがマガジンカセット収容部から抜け出し、爪ストッパーに当接して水平姿勢から垂直姿勢に変わる直前の状態を示す動作説明図。
【図13】試験装置に採用された搬送アーム及び爪部の構成例を示す斜視図。
【図14】試験装置に採用されたマガジン部の構成を示す分解斜視図。
【図15】上,下自動把持チャックを曲げ治具に代えて恒温槽内に配設して曲げ試験実行可能とする試験装置の構成例を示す構成図。
【図16】本発明の自動材料試験用恒温槽の第2の実施の形態を示し、改良がなされた自動材料試験用恒温槽の構成を示す断面図。
【図17】従来の恒温槽と材料試験装置とを組み合わせて構成された恒温温度下における材料試験対応のシステム全体の構成例を示す構成図。
【符号の説明】
1…恒温槽(自動材料試験用恒温槽)、
1A…恒温槽上部壁面
1B…ガイドレール
2…試験機(試験機本体)、
3A…上自動把持チャック、
3B…自動下把持チャック、
3C…把持チャック面
4…試験片
4A…下部破断試験片、
4B…上部破断試験片、
5…恒温槽前面旋回扉、
5A…旋回扉ヒンジ、
5B…旋回扉錠、
5C…旋回扉ヒンジピン、
6…試験機テーブル、
7…移動クロスヘッド、
8A…恒温槽上挿通孔、
8B…恒温槽下挿通孔、
9…ロードセル、
10A…上連結棒、
10B…下連結棒、
11…恒温槽自動開閉扉部、
11A,11B…枠部材、
11C,11J…ガラス板、
11D…固定窓ガラス中間部、
11E,11F…ガラス支持部材、
11G,11I,11R,11V…シリコンスポンジゴム、
11H…額縁フレーム、
11K…固定窓ガラス部、
11L…開口部、
11M…移動ガラス窓部、
11N…導管、
11O…連結棒、
11P…係合板、
11Q…アクチュエータ、
11T…押さえ板、
11U…支持部材、
12…試験片移送装置、
12A…取付台、
12B…試験片セット台、
12C…移送アーム、
12D…回転ー直進アクチュエータ、
12E…試験片セット位置、
12F,12G…吸着口、
12H…アクチュエータ架台、
12I…側柱台取付ネジ列、
13…装置本体部、
13A,13B…本体脚、
13C…ベース板、
13D…ガイド板、
13E…ガイド板固定ネジ、
13F…ガイドピン、
13G…ブラケット、
13H…ブラケット取付ボルト、
13I…アクチュエータナット、
13J…カバープレート、
13K…ベース脚固定ボルト、
13L…レベル調整板、
14…マガジン部、
14A…底板、
14B,14C…係合アングル、
14D…側柱板、
14E…移動側板、
14F,14G…マガジン幅板、
14H…バネ押さえ板、
14I…ガイドピン、
14J…ガイド溝、
14K…押さえバネ、
14L…爪ストッパー、
14M…試験片カセット、
14M1…マガジン内最下段試験片カセット、
14M2…最下段試験片カセットの上部カセット、
14Mn…最下段からn段上のカセット、
14S…試験片カセット搬出口、
14T…試験片カセット回収ボックス、
15…自動搬出部、
15A…試験片カセット搬出アクチュエータ、
15D…搬送アーム、
15G…爪支持ピン、
15H…爪、
15Ha…先端円弧部、
15Hb…先端傾斜部、
15Hc…端面、
15Hd…旋回用逃げ部、
15He…底部、
15Hf…ストッパープレート当接面、
15Hg…背面傾斜部、
15K…試験片移送位置、
16…ストッカー部、
17…昇降部、
18…養生棚、
18A…曲げ治具養生棚、
20…曲げ試験治具、
20A…曲げ治具圧子、
20B…曲げ治具支持台、
12C1…曲げ治具用試験片移送アーム、
12C2…試験済み試験片押し出し金具、
30…送風モータ、
31…冷却ファン、
32…シロッコファン、
32A…空気吹出し孔、
32B…吸引孔、
33…加熱ヒーター、
34,35…ガイド板、
36…冷却フィン、
37…冷凍機、
38…温度調整室、
L1…試験片移送位置、
L2…養生槽位置、
L3…破断試験片廃棄位置、
L4…チャック把持、試験片セット位置。

Claims (7)

  1. 材料試験片を把持する把持部を収容して所定温度の恒温温度条件下で材料試験を行うために、少なくとも加熱又は冷却手段,送気手段及び制御手段を備えるとともに、少なくとも材料試験片の着脱のために槽前面に配された前面回転扉と、該前面回転扉に設けられた覗き窓とを有して構成された恒温槽において、
    前記覗き窓をスライド開閉可能に構成し、開口時の開口部を挿通して試験片を槽外から槽内に移送するための移送アーム及びこの移送アームに付設する吸着口により吸着保持された試験片を挿通するための開口スペースを有する開口部と、この開口部を開閉する移動窓枠とを有するスライド式開閉窓部と、
    前記前面回転扉側面に設けられ、前記移動窓枠に連結された連結棒を前記前面回転扉内部の、且つ槽前面に平行に配設された導管を挿通させて連結されたアクチュエータとを具備し、
    前記アクチュエータが前記スライド式開閉窓部を移動させて、前記開口部を形成し、該開口部を挿通して前記材料試験片を槽外より槽内に移送する際、槽内空気の外部への流出と外部空気の槽内への混入を最小限に押さえ、前記材料試験片を前記移送アームにより前記把持部へ自動的に移送することを特徴とする自動材料試験用恒温槽。
  2. 前記送気手段は、槽内前面方向に向けて送気する吹出し孔を有し、該吹出し孔を介して前記加熱手段により加熱した槽内空気又は前記冷却手段により冷却した槽内空気を槽内前面方向へと送気するもので、前記スライド式開閉窓の前記開口部側の槽内上下位置にR形状の凹面を有する1対のガイド板を設け、これらのガイド板により前記送風手段により前記吹出し孔を介して送気された槽内空気を反射し、前記開口部近傍に空気流を生成して循環させることにより、槽内の所定温度を保持することを特徴とする請求項1に記載の自動材料試験用恒温槽。
  3. 前記移送アームは、試験片吸着保持用吸着口を有し、槽本体より取り外し容易な恒温槽外前扉面に配設された取付台上に取付けられ、該取付台上に設けられた試験片セット台とセット台上に置かれた前記材料試験片を吸着保持し、前記開口部を挿通して槽内の前記把持部へ材料試験片を移送するとともに、必要に応じて引張試験終了後、破断試験片を同時に又は上下別々に前記把持部から前記試験片保持用吸着口により吸着保持して槽外に移送し回収することを特徴とする請求項1に記載の自動材料試験用恒温槽。
  4. 前記恒温槽を取付ける取付台上に取付けられた2組の試験片収納用ストッカー側柱台と、前記取付台上に別に設けられた側柱台との間を挿通して上昇する昇降テーブルを設け、該昇降テーブル上に複数の材料試験片をストックしたストッカー部を載せた状態で該昇降テーブルを上昇させ、試験片最上部位置を検知するセンサーの検知に基づき昇降テーブルの上昇を停止させてストッカー部の1つの材料試験片を移送位置で待機させた後、前記移送アームにより吸着して槽内の前記把持部へ移送し、同時に試験片移送後、前記昇降テーブルを上昇行程に移行させて前記センサーの検知に基づき停止させ、以降、昇降テーブルを待機―上昇―停止を繰り返すことで、前記ストッカー部内の材料試験片全てが無くなるまで移送を繰り返して試験を連続して行い、また毎試験終了後、破断試験片を回収、廃棄することを特徴とする請求項1に記載の自動材料試験用恒温槽。
  5. 前記材料試験用試験片を搬送するための容器である試験片カセットを収納するマガジンを設け、このマガジンを取付けるためのマガジン台を前記恒温槽を取付ける取付台上に取付け、該マガジン台下部に収納されている試験片カセットを搬出する搬送アームにより、前記マガジン内より前記試験片カセットを一個づつマガジン下部から試験片移送位置へ搬出し、該試験片カセット上の材料試験片を前記移送アームにより吸着、保持して槽内の前記把持部へ移送し、空の試験片カセットを次に搬送される試験片カセットにより前方に押し出して試験片カセット回収ボックスに回収することで、連続してマガジン内の試験片を槽内へ移送、同時に試験片カセットを回収し、また試験終了後、別に設けた破断試験片除去装置により破断試験片を把持面より剥脱して廃棄する外、必要に応じて別に設けた吸引装置により回収、廃棄することを特徴とする請求項1に記載の自動材料試験用恒温槽。
  6. 前記恒温槽内に前記材料試験片養生用の養生棚を別に設け、養生時間比較的長くまた複数個の材料試験片を連続して試験を行う場合に、該材料試験片を前記把持部へ装着後、直ちに次の材料試験片を前記養生棚上に移送し、試験中に次の試験に使用する材料試験片を、前記恒温槽内の恒温温度下で同時に配置させることを特徴とする請求項4に記載の自動材料試験用恒温槽。
  7. 前記恒温槽内の前記把持部に代えて、試験片支持台と移動クロスヘッドに取付けられた曲げ治具圧子からなる圧縮曲げ治具を設けて曲げ試験可能に構成するとともに、前記スライド式開閉窓部と前記圧縮曲げ治具間の適切な位置に養生棚を配設し、前記移送アームが槽外の試験片移送位置にある試験片を吸着保持して槽内の曲げ治具支持台上に移送、養生を開始すると共に、引き続いて槽外試験片移送位置にある材料試験片を、前記移送アームにより前記養生棚に移送して養生を開始し、前記曲げ治具支持台上の試験片が予め設定された養生時間を経過した時点で曲げ試験を実施し、曲げ試験終了後、前記移送アームにより養生棚上の材料試験片を養生棚から曲げ治具支持台上に移送する際、前記移送アーム側面に設けられた押し出し金具により、曲げ治具支持台上の試験済み試験片を曲げ治具上から押し出して排除し、また別に設けたタイマーにより養生棚上にあった試験片の槽内滞留時間をカウントし不足養生時間を計算して算定、また槽外の次の試験片を養生棚上に直ちに移送することで養生を開始し、曲げ試験実施時間と次の試験片の養生時間を重複させるとともに、材料試験片の移送と排除を同時に行うことを特徴とする請求項4に記載の自動材料試験用恒温槽。
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