JP2004132232A - スロットル制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スロットル制御装置において、スロットルボデーに対するカバー部材の固定構造につき、カバー部材の組み付け作業性を向上でき、しかも、組み付け後には簡単に取り外すことができない技術を提供する。
【解決手段】スロットル制御装置において、カバー部材18を、スロットルボデーのカバー装着部1bに形成された取付孔13と、カバー部材18に形成されるとともに取付孔13に挿入後、孔側の係止面13cに係止して抜け止めされる係止部材15とからなるスナップフィット16を介してスロットルボデー1に固定する。また、カバー部材18とカバー装着部1bとの突き合せ面に介在されたシール部材17の反発力によって係止部材15の係止爪15bを係止面13cに押し付ける。さらに係止部材15の係止爪15bの周りには係止解除妨害用の壁1dを設けて係止爪15bの人為的な係止解除を妨害する構成とした。
【選択図】 図5
【解決手段】スロットル制御装置において、カバー部材18を、スロットルボデーのカバー装着部1bに形成された取付孔13と、カバー部材18に形成されるとともに取付孔13に挿入後、孔側の係止面13cに係止して抜け止めされる係止部材15とからなるスナップフィット16を介してスロットルボデー1に固定する。また、カバー部材18とカバー装着部1bとの突き合せ面に介在されたシール部材17の反発力によって係止部材15の係止爪15bを係止面13cに押し付ける。さらに係止部材15の係止爪15bの周りには係止解除妨害用の壁1dを設けて係止爪15bの人為的な係止解除を妨害する構成とした。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用エンジンの吸入空気量を制御するためのスロットル制御装置に関し、詳しくはスロットルボデーの外側面にカバー部材を突き合せ状に固定するための固定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の、例えば電子制御式のスロットル制御装置では、スロットルボデーの外側面に、電動モータの回転をスロットルバルブに伝達して該スロットルバルブを開閉する減速ギヤ機構やスロットルバルブの開度を検出するスロットルセンサが配置されている。そして、その減速ギヤ機構およびスロットルセンサは、スロットルボデーのカバー装着部に装着されるカバー部材によって覆われている。この場合、スロットルボデーに対するカバー部材の装着は、該カバー部材をスロットルボデーの外側面に形成された環状のカバー装着部に突き合せた状態で、その突き合せ部の複数箇所をスクリュによって固定することで行うのが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。一方、スロットルボデーに対するカバー部材の固定を、係止片と係止溝との弾性係合によって行うようにした、いわゆるスナップフィット式の固定構造もある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−132495号公報(段落番号(0009)、図2)
【特許文献2】
特開2001−303979号公報(図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前者のスクリュ式固定構造の場合、部品点数が多いことから、コストが高く付き、しかも固定のためのねじ締め作業に時間が掛かり、組み付け作業性が悪いという問題がある。一方、後者のスナップフィット式固定構造の場合、カバー部材をスロットルボデーから簡単に取り外すことができる構造であるため、電子制御式のスロットル制御装置の場合には、出荷後において、例えばユーザーが不用意にカバー部材をスロットルボデーから取り外したとき、そのことがスロットルセンサのセンサ出力異常発生を引き起こす原因となる可能性がある。
【0005】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スロットル制御装置において、スロットルボデーに対するカバー部材の固定構造につき、カバー部材の組み付け作業性を向上でき、しかも、組み付け後には簡単に取り外すことができない技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係るスロットル制御装置は、特許請求の範囲の請求項1〜4に記載の通り構成した。なお、これら各請求項の発明は、カバー部材をスロットルボデーの外側面に突き合せて固定する固定手段を備えたスロットル制御装置において、スロットルボデーに対するカバー部材の固定構造につき、カバー部材の組み付け作業性を向上でき、しかも、組み付け後には簡単に取り外すことができないようにした技術である。
【0007】
請求項1に記載のスロットル制御装置では、固定手段は、スロットルボデーまたはカバー部材のいずれか一方に形成された弾性変形可能な係止部材と、他方に形成された係止部とを有している。そして、カバー部材とスロットルボデーとの突き合せ時には突き合せ方向への相対移動に基づいて係止部材が弾性変形され、カバー部材がスロットルボデーに突き合せられた状態では係止部材の弾性復帰に伴い該係止部材が係止部に係止し、このことによりスロットルボデーにカバー部材が固定される構成である。
したがって、請求項1の発明によれば、係止部材と係止部との位置を合わせた状態で、カバー部材をスロットルボデーの外側面に突き合せるだけで、係止部材が係止部に係止されることになり、カバー部材をスロットルボデーに簡単に固定することができる。このため、スクリュによるねじ締め式の固定構造に比べて、スロットルボデーに対するカバー部材の組み付け作業が簡略化され、作業性を向上することができる。
【0008】
また、請求項1に記載の発明では、係止部側には、係止部材の係止を解除する方向に人為的に外力が付加されることを妨害する係止解除妨害部が形成されていることを特徴としている。例えば、電子制御式のスロットル制御装置の場合であれば、カバー部材内には、電動モータの回転をスロットルバルブに伝達して該スロットルバルブを開閉する減速ギヤ機構やスロットルバルブの開度を検出するスロットルセンサ等が収容されている。そのため、カバー部材を、例えばユーザーが不用意に取り外したような場合、そのことが原因となってセンサ出力異常発生を引き起こす可能性がある。しかるに、請求項1の発明によれば、上記のように、係止部材の係止解除妨害部を備えることで、カバー部材をスロットルボデーから簡単に取り外すことをできない構成としているため、これにより、上記の問題を解消することができる。
【0009】
請求項2に記載のスロットル制御装置では、カバー部材とスロットルボデーとの突き合せ面に弾性体が弾性変形された状態で介在され、該弾性体の反発力によって係止部材を係止部に押し付ける構成としたことを特徴としている。したがって、請求項2の発明によれば、弾性体によって係止部材を係止面に押し付けることで、スロットルボデーに対するカバー部材のがたつきを抑えることができる。
この場合、上記の弾性体として、例えばカバー部材とスロットルボデーとの突き合せ面の全周にわたって介在されるシール部材を利用する構成、あるいは係止部材の周りを取り囲むようなゴムリングや板ばねを用いる構成が考えられる。
【0010】
請求項3に記載のスロットル制御装置では、係止部は、突き合せ方向を軸線方向とする取付孔と、その取付孔の壁面に交差する方向の係止面とを備えた構成とされ、係止部材は、取付孔への挿入に伴い挿入方向と交差する方向に弾性変形される係止片と、係止片の先端に設けられて該係止片の弾性復帰に伴って係止面に係止される係止爪とを有する構成とされている。したがって、請求項3の発明によれば、取付孔内に係止部材を挿入しつつカバー部材をスロットルボデーに突き合せれば、係止爪が係止面に係止されることになり、これによりカバー部材がスロットルボデーに簡単に固定される。
また、請求項3に記載のスロットル制御装置では、係止解除妨害部は、係止面に係止された係止爪の周りを該係止爪に干渉しない程度の僅かなスペースを置いて覆う壁であることを特徴としている。このときの壁としては、係止爪の全周にわたって形成する形態、あるいは係止爪の周囲の一部に形成する形態が考えられる。このような構成によれば、壁が存在することで係止爪の係止を解除する方向に人為的に外力を付加することが妨害され、カバー部材をスロットルボデーから簡単に取り外すことができないくなる。
【0011】
請求項4に記載のスロットル制御装置では、係止部は、スロットルボデーの外面またはカバー部材の外面に形成された突合せ方向と交差する方向の係止溝によって構成されており、係止部材は、カバー部材とスロットルボデーとの突き合せ時には突き合せ方向への相対移動に基づいて突き合せ方向と交差する方向に弾性変形される係止片と、カバー部材がスロットルボデーに突き合せられたときに係止片の弾性復帰に伴い係止溝に外側から差し込まれて係止される係止爪とを有する構成とされている。また、係止解除妨害部は、係止溝に係止された係止爪を覆う壁によって構成されていることを特徴としている。
したがって、請求項4の発明によれば、係止部材と係止部とが対応するように位置決めした状態でカバー部材をスロットルボデーに突き合せれば、係止爪が係止溝に係止する。このため、カバー部材をスロットルボデーに簡単に固定することができる。また、カバー部材がスロットルボデーに固定された状態では、係止爪を覆う壁が存在することで、係止溝に対する係止爪の係止を解除する方向に人為的に外力を付加することが妨害され、カバー部材をスロットルボデーから簡単に取り外すことができなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る第1の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1および図2に示すように、電子制御式のスロットル制御装置は、樹脂製のスロットルボデー1を備えている。スロットルボデー1は、ボア部20とモータハウジング部24とを一体に備えている。図2に示すように、ボア部20は、上下方向(図2において上下方向)に貫通するほぼ中空円筒形状の吸気通路1aを形成している。ボア部20の上部にはエアクリーナ(図示省略)が接続され、またボア部20の下部には吸気管26が接続される。
【0013】
図1および図4に示すように、ボア部20には、吸気通路1aを径方向に横切る金属製のスロットルシャフト9が配置されており、そのスロットルシャフト9は、軸方向の両端部を左右のベアリング8,10によって回転可能に支持されている。左右のベアリング8,10は、ボア部20に一体に形成されたベアリングハウジング部21,22の収容空間内に収容されている。スロットルシャフト9には吸気通路1aを開閉する樹脂製のスロットルバルブ2がリベット3によって固定されている。スロットルバルブ2は、スロットルシャフト9と共に回動することで吸気通路1a(図2参照)を開閉し、該吸気通路1aを流れる吸入空気量を制御する。なお、スロットルバルブ2は、図2に示す状態が閉状態であり、その閉状態から図2において図示左回りに回動することにより開かれる。
【0014】
図1に示すように、スロットルシャフト9の一方(図1で左方)の端部に対応するベアリングハウジング部21には、その端部9aをボア部20内に密封するプラグ7が装着されている。また、スロットルシャフトの他方(図1で右方)の端部9bは、ベアリングハウジング部22を通して後述するギヤ収容室19側に延びている。スロットルシャフト9の他方の端部9bには、扇形ギヤからなるスロットルギヤ11が回り止めされた状態で固定されている。スロットルボデー1とスロットルギヤ11との間には、バックスプリング12が設けられている。バックスプリング12はスロットルバルブ2を常に閉じる方向に付勢している。なお、図示しないが、スロットルボデー1とスロットルギヤ11との間には、スロットルバルブ2を所定の閉止位置にて停止させるためのストッパ手段が設けられている。
【0015】
図1に示すように、スロットルボデー1のモータハウジング部24は、スロットルシャフト9の軸線9Lに平行な方向を凹み方向とするほぼ有底円筒状に形成されている。モータハウジング部24の中空部内は、ギヤ収容室19側に開口するモータ収容空間24aとなっている。モータ収容空間24a内には、例えばDCモータ等からなる電動モータ4が挿入されている。電動モータ4は、その軸線がスロットルシャフト9の軸線9Lに平行となるように配置されており、モータエンド部28aが中空部の底部側に位置され、出力回転軸4aが開口を通してギヤ収容室19内に突出されている。電動モータ4の外郭を形成するモータケーシング28は、出力回転軸4a側に取付フランジ29を有し、その取付フランジ29がモータハウジング部24に対し一対のスクリュ5によって固定されている(図3参照)。なお、モータケーシング28および該モータケーシング28よりも小径のモータエンド部28aは、モータ収容空間24aの壁面に対して所定の隙間を保有している。そして、モータエンド部28aが、モータハウジング部24の段付孔24bの内周面にOリングのような弾性支持体6を介して径方向に関して弾性支持されている(図1参照)。
【0016】
電動モータ4の出力回転軸4aには、モータピニオン32が設けられている。
また、図1に示すように、スロットルボデー1には、ボア部20とモータハウジング部24との間において、スロットルシャフト9の軸線9Lに平行なカウンタシャフト34が設けられている。カウンタシャフト34にはカウンタギヤ14が回転可能に支持されている。図1および図3に示すように、カウンタギヤ14はギヤ径の異なる2つのギヤ部14a,14bを有しており、大径側のギヤ部14aがモータピニオン32に噛み合い、また小径側のギヤ部14bがスロットルギヤ11に噛み合っている。これらモータピニオン32とカウンタギヤ14とスロットルギヤ11とによって減速ギヤ機構35が構成されている。
【0017】
上記の減速ギヤ機構35は、カバー部材18によって覆われている。カバー部材18は、スロットルボデー1のギヤ配置側の外側面との間にギヤ収容室19を形成している。カバー部材18は、その開口周縁部をスロットルボデー1の外側面に形成された環状のカバー装着部1bに突き合せた状態で固定されている。カバー部材18をスロットルボデー1に固定する固定手段としては、いわゆるスナップフィット16が用いられている。スナップフィット16は、スロットルボデー1のカバー装着部1bに形成された複数の取付孔13と、カバー部材18の突き合せ面に突設され、取付孔13に弾性変形によって挿入後、孔側に係止される複数の係止部材15とから構成されている。取付孔13に対する係止部材15の挿入方向は、カバー部材18の突き合せ方向に一致している。図3に示すように、カバー装着部1bの円周上の複数箇所(本実施形態では4箇所の場合を示す)には、平板部1cが形成され、各平板部1cに取付孔13が貫設されている(図5参照)。なお、取付孔13はスロットルボデー1を樹脂成形によって形成する際に同時に形成される。また、図4に示すように、カバー部材18の開口周縁部の突き合せ面には、各取付孔13に対応する位置に係止部材15が一体に形成されている。この係止部材15もカバー部材18を樹脂成形によって形成する際に同時に形成される。
【0018】
図5および図6にはスナップフィット16による固定構造部が拡大して示してある。取付孔13は、係止部材15の挿入側を小径孔13aとし、奥側を大径孔13bとした円形の段付き貫通孔であり、小径孔13aと大径孔13bとの段差面を係止部材15の係止面13cとしている。すなわち、取付孔13は孔内の軸方向中間位置に係止部材15の挿入方向と交差(直交)する方向の係止面13cを備えた構成である。上記の係止面13cを備えた取付孔13によって本発明でいう係止部が構成されている。
係止部材15は、カバー部材18の突き合せ面に突設された所定間隔で対向する2つの係止片15aと、各係止片15aの先端に形成され係止爪15bとを有する。各係止片15aはそれぞれ断面ほぼ半円形に形成され、そして、両係止片15aで形成されるほぼ円形の直径が取付孔13の小径孔13aの直径よりもやや小径となるように設定されている。両係止爪15bは先端に向かって先細りのテーパ−状に形成されて、取付孔13に対して挿入し易くなっている。また、両係止爪15bはその軸方向投影面形状が全体としてほぼ楕円形となるように形成されている。そして、楕円形は、その短軸方向の長さが小径孔13aの直径よりやや小さく(係止片15aの直径と同じ)、長軸方向の長さが小径孔13aの直径より大きく、かつ大径孔13bの直径よりやや小さい(壁面に干渉しない程度の大きさ)寸法に設定されている。
【0019】
上記のように形成された係止部材15を取付孔13の小径孔13aに挿入すると、該小径孔13aの壁面で両係止爪15bが押されて両係止片15aが互いに内側(対向面側)に弾性変形する。そして、係止爪15bが小径孔13aを通過すると、係止片15aが弾性復帰して係止爪15bが取付孔13の係止面13cに係止されて抜け止めされる。これにより、カバー部材18はスロットルボデー1のカバー装着部1bに固定される。
カバー部材18の固定状態において、係止部材15の係止爪15bは、取付孔13の大径孔13b内に位置する。すなわち、係止爪15bは、その周りを大径孔13bの壁1dによって該係止爪15bに干渉しない程度の僅かなスペースを置いて覆われ(囲まれ)るとともに、先端が取付孔13から突出しない。これにより、例えばドライバー(ねじ回し)等の工具を大径孔13b側から差し込んで係止爪15bに径方向の外力を加えて係止面13cに対する係止を解除する、いわゆる係止爪15bの係止解除操作が妨害されている。すなわち、本実施の形態においては、組み付け後のカバー部材18は、スロットルボデー1から簡単に取り外すことができない構成としたものであり、上記の大径孔13bを形成する壁1dが本発明でいう係止解除妨害部に対応する。
【0020】
また、ギヤ収容室19はカバー部材18とスロットルボデー1との環状の突き合せ面間に全周面にわたって配置された、例えばОリングのような環状のシール部材17によってシールされた密閉構造とされている。これによりギヤ収容室19内へ埃や水分等が侵入するのを防止している。なお、本実施の形態では、シール部材17を収容する収容溝17aをスロットルボデー1側に設けているが、カバー部材18側に設けてもよい。上記のシール部材17は、突き合せ方向から加圧されて弾性変形された状態で突き合せ面に介在されている。したがって、シール部材17の反発力が係止爪15bを係止面13cに押し付ける向きに作用する。上記のシール部材17が本発明でいう弾性体に対応する。
【0021】
また、電動モータ4の取付フランジ29から突出するモータ端子30は、カバー部材18の内面側に設けられた中継コネクタ36の中継端子(図示省略)と接続されている。また、電動モータ4は、自動車のエンジンコントロールユニット、いわゆるECU(図示省略)によってアクセルペダルの踏み込み量に関するアクセル信号やトラクション制御信号、定速走行信号、アイドルスピードコントロール信号に応じて駆動される。電動モータ4の駆動力は、減速ギヤ機構35を介してスロットルシャフト9に伝達される。
【0022】
スロットルギヤ11のボス部内周面には、互いに異なる極性を呈する一対の半円弧状の磁石を有するリング状のマグネット38が設けられている。一方、カバー部材18の内面側には、スロットルシャフト9の他方の端部9bにおける軸端面に対面する位置に回路基板40が設けられている。回路基板40には、マグネット38内に位置するホール素子41が実装されている。上記のマグネット38、回路基板40、ホール素子41等によってスロットル開度を検出するスロットルセンサ42が構成され、カバー部材18によって覆われている。すなわち、ギヤ収容室19は、減速ギヤ機構35とスロットルセンサ42とを収容している。
したがって、ギヤ収容室19は機器収容室でもある。
ホール素子41は、スロットルシャフト9と共にスロットルギヤ11が回動すると、マグネット38による磁界の変化を検知してホール電圧を発生する。ホール素子41が発生するホール電圧は、回路基板40からカバー部材18のコネクタ43(図4参照)を介してECUに入力される。なお、ECUは、マグネット38の磁気的物理量としての磁界の変化によって検出されたスロットル開度と、車速センサ(図示省略)によって検出された車速等に基づいて、燃料噴射制御、スロットルバルブ2の開度の補正制御、オートトランスミッションの変速制御等の、いわゆる制御パラメータを制御する。
【0023】
上述したスロットル制御装置において、エンジンが始動されると、ECU(図示省略)によって電動モータ4が駆動制御される。これにより、前述したように、減速ギヤ機構35を介してスロットルバルブ2が開閉され、スロットルボデー1の吸気通路1aを流れる吸入空気量が制御される。
【0024】
本実施の形態では、カバー部材18をスロットルボデー1に対して、いわゆるスナップフィット16によって固定する構成としている。したがって、カバー部材18をスロットルボデー1のカバー装着部1bに突き合せる際に、カバー部材18に設けた複数の係止部材15を、スロットルボデー1の対応する取付孔13に位置合わせ後、挿入するだけで、該カバー部材18をスロットルボデー1に簡単に固定することができる。このため、スクリュを用いたねじ締め式の固定構造に比べて、スロットルボデー1に対するカバー部材18の組み付け作業が簡略化されることになり、作業性が向上する。また、係止部材15をカバー部材18に一体に形成したので、ねじ締め式の固定構造に比べて部品点数を削減してコストを低減することができる。
【0025】
また、カバー部材18がスロットルボデー1に固定された状態において、突き合せ面に介在されるシール部材17の反発力で、係止部材15の係止爪15bを取付孔13の係止面13cに押し付ける構成としている。これにより、スロットルボデー1とカバー部材18の突き合せ面のシールと、スロットルボデー1に対するカバー部材18のがたつき防止とを1つの部品で行うことができる。
【0026】
ところで、電子制御式のスロットル制御装置においては、カバー部材18をスロットルボデー1から一旦取り外したのち、再度組み付けるといった作業を行った場合、スロットルボデー1側のマグネット38と、カバー側のホール素子41との相対位置関係に狂いが生じてスロットルセンサ42のセンサ出力異常発生を引き起こす可能性がある。
しかるに、本実施の形態によれば、前述したように、係止爪15bの周りに該係止爪15bの係止解除操作を妨害する係止解除妨害用の壁1dを設け、これにより係止爪15bの係止を解除できないようにしている。すなわち、出荷後においては、カバー部材18をスロットルボデー1から簡単に取り外すことをできない構成としたので、例えばユーザーによるカバー部材18の取り外しに起因するセンサ出力異常発生を未然に防止することができる。また、スナップフィット16による固定構造によると、スロットルボデー1に対するカバー部材18の位置決め部材を兼用することができる。
【0027】
次に、本発明に係る第2の実施形態に係るスロットル制御装置を図7〜図9に基づいて説明する。この実施の形態は、カバー部材18をスロットルボデー1のカバー装着部1bに固定する固定手段としてのスナップフィット50の別例であり、この点を除いては、前述した第1の実施形態と同様に構成される。したがって、第1の実施形態と同様の構成部材については同一の符号を付してその説明を省略する。この実施の形態に係るスナップフィット50は、カバー部材18の突き合せ面に周方向に所定間隔で形成された複数の係止部材51と、この係止部材51に対応してスロットルボデー1のカバー装着部1bに形成された複数の係止部としての係止溝53とから構成されている。
【0028】
係止部材51は、突き合せ方向に突出し、かつ突き合せ方向と交差する方向に弾性変形可能な係止片51aと、その係止片51aの先端に形成された係止爪51bとから構成されている。係止溝53は、カバー装着部1bの外周面側から内側(ギヤ収容室19)に向かって所定深さで形成され、カバー部材18側の側面が係止面53aとされている。すなわち、係止溝53は、突き合せ方向と交差(直交)しており、カバー部材18をスロットルボデー1のカバー装着部1bに突き合せたときに、係止部材51の係止爪51bが外側から差し込まれて係止面53aに係止される構成となっている。また、カバー装着部1bにはカバー部材18をスロットルボデー1に突き合せるときに、係止部材51の係止爪51bを係止溝53に案内する案内溝54が形成されている。
【0029】
したがって、カバー部材18に設けた係止部材51の係止爪51bをスロットルボデー1側の案内溝54に位置合わせ後、カバー部材18をスロットルボデー1のカバー装着部1bに向かって移動させると、係止爪51bは、係止片51aの外側への弾性変形を伴いつつ案内溝54内を摺接する。そして、係止爪51bは案内溝54を通過すると同時に、係止片51aの弾性復帰に伴い係止溝53に対して外側から差し込まれ、係止面53aに係止されて抜け止めされる。これにより、スロットルボデー1にカバー部材18が固定される。この固定状態では、係止溝53内に差し込まれた係止爪51bは、その先端が係止溝53を形成する壁53bによって僅かな隙間53cを置いて覆われる。このため、係止溝53内に差し込まれた係止爪51aは、係止解除方向に人為的に外力を加えることが困難もしくは不可能になる。このことにより、スロットルボデー1からカバー部材18を簡単に取り外すことができなくなる。すなわち、上記の壁53bが係止解除妨害用の壁であり、本発明でいう係止解除妨害部に対応する。
【0030】
上記のように、第2の実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施の形態では、係止爪51bを係止溝53に案内する案内溝54を設けたことにより、この案内溝54と係止爪51bとによってスロットルボデー1とカバー部材18の位置決め部材が構成される。しかも案内溝54は、係止片51aが嵌合した状態では、図8に示すように、カバー装着部1bの外面に対して係止片51aが面一となる深さを有している。このため、係止片51aに外側から人為的に外力を加えて係止爪51bの係止を解除することが妨げられ、係止解除の妨害効果が高められる。
【0031】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で下記の如く変更することができる。
例えば、第1の実施形態において、係止爪15bの解除操作妨害用の壁1dは、係止爪15bの全周にわたって形成する構成に変えて、図10に示すように、例えば平板部1cの縁部側を開口する形態で係止爪15bの周囲の一部に形成する構成としてもよい。また、解除操作妨害用の壁は、図11に示すように、平板部1cの裏面側に筒部1eを突出する形態で設けてもよい。また、係止爪15bを係止面13cに押し付ける弾性体としては、例えばスロットルボデー1とカバー部材18との突き合せ面に各係止部材15毎に図12に示すようなゴムリング17bあるいは金属製の板ばね等を介在してもよい。
【0032】
また、実施の形態では、複数のスナップフィット16,50の全てについて、係止解除妨害用の壁1d、53bを設定したが、この壁1d、53bは少なくとも1つのスナップフィット16,50につき、実施されていれば足りる。また、第1の実施の形態では、係止部材15として、2つの係止片15aにそれぞれ係止爪15bを有する2分割構造の場合で説明したが、この構造に限定されるものでなく、例えば3分割構造でもよい。また、スロットルボデー1は樹脂製が好ましいが、樹脂製に限定されるものではなく、例えばアルミ合金製に変更してもよい。また、スロットルバルブ2およびカバー部材18も樹脂製が好ましいが、樹脂製に限定されない。
また、第1の実施の形態では、スロットルボデー1に取付孔13を設け、カバー部材18に係止部材15を設けたが、スロットルボデー1に係止部材15を設け、カバー部材18に取付孔13を設けてもよい。同様に、第2の実施形態では、スロットルボデー1に係止溝53を設け、カバー部材18に係止部材51を設けたが、スロットルボデー1に係止部材51を設け、カバー部材18に係止溝53を設けてもよい。また、本発明は、係止部材15,51の係止爪15b,51bを係止面13c,53aに押し付けるための弾性体を有しない構成であっても成立する。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、スロットル制御装置において、スロットルボデーに対するカバー部材の固定構造につき、カバー部材の組み付け作業性を向上でき、しかも、組み付け後には簡単に取り外すことができない技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るスロットル制御装置の平断面図である。
【図2】スロットル制御装置の側断面図である。
【図3】カバー部材を取り外して示すスロットル制御装置の側面図である。
【図4】カバー部材を示す側面図である。
【図5】スナップフィットによるカバー部材の固定構造を示す断面図である。
【図6】図5のVI矢視図である。
【図7】第2の実施形態に係るスロットル制御装置の平断面図である。
【図8】スナップフィットによるカバー部材の固定構造を示す断面図である。
【図9】図8のIX矢視図である。
【図10】係止解除妨害用の壁構造の変更例を示す側面図である。
【図11】係止解除妨害用の壁構造の変更例を示す断面図である。
【図12】係止爪を係止面に押し付ける弾性体に関する変更例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…スロットルボデー
1d…壁(係止解除妨害部)
2…スロットルバルブ
4…電動モータ
9…スロットルシャフト
13…取付孔(係止部)
13c…係止面(係止部)
15…係止部材
15a…係止片
15b…係止爪
16…スナップフィット
17…シール部材
18…カバー部材
19…ギヤ収容室
35…減速ギヤ機構
42…スロットルセンサ
50…スナップフィット
51…係止部材
51a…係止片
51b…係止爪
53…係止溝(係止部)
53a…係止面(係止部)
53b…壁(係止解除妨害部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用エンジンの吸入空気量を制御するためのスロットル制御装置に関し、詳しくはスロットルボデーの外側面にカバー部材を突き合せ状に固定するための固定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の、例えば電子制御式のスロットル制御装置では、スロットルボデーの外側面に、電動モータの回転をスロットルバルブに伝達して該スロットルバルブを開閉する減速ギヤ機構やスロットルバルブの開度を検出するスロットルセンサが配置されている。そして、その減速ギヤ機構およびスロットルセンサは、スロットルボデーのカバー装着部に装着されるカバー部材によって覆われている。この場合、スロットルボデーに対するカバー部材の装着は、該カバー部材をスロットルボデーの外側面に形成された環状のカバー装着部に突き合せた状態で、その突き合せ部の複数箇所をスクリュによって固定することで行うのが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。一方、スロットルボデーに対するカバー部材の固定を、係止片と係止溝との弾性係合によって行うようにした、いわゆるスナップフィット式の固定構造もある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−132495号公報(段落番号(0009)、図2)
【特許文献2】
特開2001−303979号公報(図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前者のスクリュ式固定構造の場合、部品点数が多いことから、コストが高く付き、しかも固定のためのねじ締め作業に時間が掛かり、組み付け作業性が悪いという問題がある。一方、後者のスナップフィット式固定構造の場合、カバー部材をスロットルボデーから簡単に取り外すことができる構造であるため、電子制御式のスロットル制御装置の場合には、出荷後において、例えばユーザーが不用意にカバー部材をスロットルボデーから取り外したとき、そのことがスロットルセンサのセンサ出力異常発生を引き起こす原因となる可能性がある。
【0005】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スロットル制御装置において、スロットルボデーに対するカバー部材の固定構造につき、カバー部材の組み付け作業性を向上でき、しかも、組み付け後には簡単に取り外すことができない技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係るスロットル制御装置は、特許請求の範囲の請求項1〜4に記載の通り構成した。なお、これら各請求項の発明は、カバー部材をスロットルボデーの外側面に突き合せて固定する固定手段を備えたスロットル制御装置において、スロットルボデーに対するカバー部材の固定構造につき、カバー部材の組み付け作業性を向上でき、しかも、組み付け後には簡単に取り外すことができないようにした技術である。
【0007】
請求項1に記載のスロットル制御装置では、固定手段は、スロットルボデーまたはカバー部材のいずれか一方に形成された弾性変形可能な係止部材と、他方に形成された係止部とを有している。そして、カバー部材とスロットルボデーとの突き合せ時には突き合せ方向への相対移動に基づいて係止部材が弾性変形され、カバー部材がスロットルボデーに突き合せられた状態では係止部材の弾性復帰に伴い該係止部材が係止部に係止し、このことによりスロットルボデーにカバー部材が固定される構成である。
したがって、請求項1の発明によれば、係止部材と係止部との位置を合わせた状態で、カバー部材をスロットルボデーの外側面に突き合せるだけで、係止部材が係止部に係止されることになり、カバー部材をスロットルボデーに簡単に固定することができる。このため、スクリュによるねじ締め式の固定構造に比べて、スロットルボデーに対するカバー部材の組み付け作業が簡略化され、作業性を向上することができる。
【0008】
また、請求項1に記載の発明では、係止部側には、係止部材の係止を解除する方向に人為的に外力が付加されることを妨害する係止解除妨害部が形成されていることを特徴としている。例えば、電子制御式のスロットル制御装置の場合であれば、カバー部材内には、電動モータの回転をスロットルバルブに伝達して該スロットルバルブを開閉する減速ギヤ機構やスロットルバルブの開度を検出するスロットルセンサ等が収容されている。そのため、カバー部材を、例えばユーザーが不用意に取り外したような場合、そのことが原因となってセンサ出力異常発生を引き起こす可能性がある。しかるに、請求項1の発明によれば、上記のように、係止部材の係止解除妨害部を備えることで、カバー部材をスロットルボデーから簡単に取り外すことをできない構成としているため、これにより、上記の問題を解消することができる。
【0009】
請求項2に記載のスロットル制御装置では、カバー部材とスロットルボデーとの突き合せ面に弾性体が弾性変形された状態で介在され、該弾性体の反発力によって係止部材を係止部に押し付ける構成としたことを特徴としている。したがって、請求項2の発明によれば、弾性体によって係止部材を係止面に押し付けることで、スロットルボデーに対するカバー部材のがたつきを抑えることができる。
この場合、上記の弾性体として、例えばカバー部材とスロットルボデーとの突き合せ面の全周にわたって介在されるシール部材を利用する構成、あるいは係止部材の周りを取り囲むようなゴムリングや板ばねを用いる構成が考えられる。
【0010】
請求項3に記載のスロットル制御装置では、係止部は、突き合せ方向を軸線方向とする取付孔と、その取付孔の壁面に交差する方向の係止面とを備えた構成とされ、係止部材は、取付孔への挿入に伴い挿入方向と交差する方向に弾性変形される係止片と、係止片の先端に設けられて該係止片の弾性復帰に伴って係止面に係止される係止爪とを有する構成とされている。したがって、請求項3の発明によれば、取付孔内に係止部材を挿入しつつカバー部材をスロットルボデーに突き合せれば、係止爪が係止面に係止されることになり、これによりカバー部材がスロットルボデーに簡単に固定される。
また、請求項3に記載のスロットル制御装置では、係止解除妨害部は、係止面に係止された係止爪の周りを該係止爪に干渉しない程度の僅かなスペースを置いて覆う壁であることを特徴としている。このときの壁としては、係止爪の全周にわたって形成する形態、あるいは係止爪の周囲の一部に形成する形態が考えられる。このような構成によれば、壁が存在することで係止爪の係止を解除する方向に人為的に外力を付加することが妨害され、カバー部材をスロットルボデーから簡単に取り外すことができないくなる。
【0011】
請求項4に記載のスロットル制御装置では、係止部は、スロットルボデーの外面またはカバー部材の外面に形成された突合せ方向と交差する方向の係止溝によって構成されており、係止部材は、カバー部材とスロットルボデーとの突き合せ時には突き合せ方向への相対移動に基づいて突き合せ方向と交差する方向に弾性変形される係止片と、カバー部材がスロットルボデーに突き合せられたときに係止片の弾性復帰に伴い係止溝に外側から差し込まれて係止される係止爪とを有する構成とされている。また、係止解除妨害部は、係止溝に係止された係止爪を覆う壁によって構成されていることを特徴としている。
したがって、請求項4の発明によれば、係止部材と係止部とが対応するように位置決めした状態でカバー部材をスロットルボデーに突き合せれば、係止爪が係止溝に係止する。このため、カバー部材をスロットルボデーに簡単に固定することができる。また、カバー部材がスロットルボデーに固定された状態では、係止爪を覆う壁が存在することで、係止溝に対する係止爪の係止を解除する方向に人為的に外力を付加することが妨害され、カバー部材をスロットルボデーから簡単に取り外すことができなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る第1の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1および図2に示すように、電子制御式のスロットル制御装置は、樹脂製のスロットルボデー1を備えている。スロットルボデー1は、ボア部20とモータハウジング部24とを一体に備えている。図2に示すように、ボア部20は、上下方向(図2において上下方向)に貫通するほぼ中空円筒形状の吸気通路1aを形成している。ボア部20の上部にはエアクリーナ(図示省略)が接続され、またボア部20の下部には吸気管26が接続される。
【0013】
図1および図4に示すように、ボア部20には、吸気通路1aを径方向に横切る金属製のスロットルシャフト9が配置されており、そのスロットルシャフト9は、軸方向の両端部を左右のベアリング8,10によって回転可能に支持されている。左右のベアリング8,10は、ボア部20に一体に形成されたベアリングハウジング部21,22の収容空間内に収容されている。スロットルシャフト9には吸気通路1aを開閉する樹脂製のスロットルバルブ2がリベット3によって固定されている。スロットルバルブ2は、スロットルシャフト9と共に回動することで吸気通路1a(図2参照)を開閉し、該吸気通路1aを流れる吸入空気量を制御する。なお、スロットルバルブ2は、図2に示す状態が閉状態であり、その閉状態から図2において図示左回りに回動することにより開かれる。
【0014】
図1に示すように、スロットルシャフト9の一方(図1で左方)の端部に対応するベアリングハウジング部21には、その端部9aをボア部20内に密封するプラグ7が装着されている。また、スロットルシャフトの他方(図1で右方)の端部9bは、ベアリングハウジング部22を通して後述するギヤ収容室19側に延びている。スロットルシャフト9の他方の端部9bには、扇形ギヤからなるスロットルギヤ11が回り止めされた状態で固定されている。スロットルボデー1とスロットルギヤ11との間には、バックスプリング12が設けられている。バックスプリング12はスロットルバルブ2を常に閉じる方向に付勢している。なお、図示しないが、スロットルボデー1とスロットルギヤ11との間には、スロットルバルブ2を所定の閉止位置にて停止させるためのストッパ手段が設けられている。
【0015】
図1に示すように、スロットルボデー1のモータハウジング部24は、スロットルシャフト9の軸線9Lに平行な方向を凹み方向とするほぼ有底円筒状に形成されている。モータハウジング部24の中空部内は、ギヤ収容室19側に開口するモータ収容空間24aとなっている。モータ収容空間24a内には、例えばDCモータ等からなる電動モータ4が挿入されている。電動モータ4は、その軸線がスロットルシャフト9の軸線9Lに平行となるように配置されており、モータエンド部28aが中空部の底部側に位置され、出力回転軸4aが開口を通してギヤ収容室19内に突出されている。電動モータ4の外郭を形成するモータケーシング28は、出力回転軸4a側に取付フランジ29を有し、その取付フランジ29がモータハウジング部24に対し一対のスクリュ5によって固定されている(図3参照)。なお、モータケーシング28および該モータケーシング28よりも小径のモータエンド部28aは、モータ収容空間24aの壁面に対して所定の隙間を保有している。そして、モータエンド部28aが、モータハウジング部24の段付孔24bの内周面にOリングのような弾性支持体6を介して径方向に関して弾性支持されている(図1参照)。
【0016】
電動モータ4の出力回転軸4aには、モータピニオン32が設けられている。
また、図1に示すように、スロットルボデー1には、ボア部20とモータハウジング部24との間において、スロットルシャフト9の軸線9Lに平行なカウンタシャフト34が設けられている。カウンタシャフト34にはカウンタギヤ14が回転可能に支持されている。図1および図3に示すように、カウンタギヤ14はギヤ径の異なる2つのギヤ部14a,14bを有しており、大径側のギヤ部14aがモータピニオン32に噛み合い、また小径側のギヤ部14bがスロットルギヤ11に噛み合っている。これらモータピニオン32とカウンタギヤ14とスロットルギヤ11とによって減速ギヤ機構35が構成されている。
【0017】
上記の減速ギヤ機構35は、カバー部材18によって覆われている。カバー部材18は、スロットルボデー1のギヤ配置側の外側面との間にギヤ収容室19を形成している。カバー部材18は、その開口周縁部をスロットルボデー1の外側面に形成された環状のカバー装着部1bに突き合せた状態で固定されている。カバー部材18をスロットルボデー1に固定する固定手段としては、いわゆるスナップフィット16が用いられている。スナップフィット16は、スロットルボデー1のカバー装着部1bに形成された複数の取付孔13と、カバー部材18の突き合せ面に突設され、取付孔13に弾性変形によって挿入後、孔側に係止される複数の係止部材15とから構成されている。取付孔13に対する係止部材15の挿入方向は、カバー部材18の突き合せ方向に一致している。図3に示すように、カバー装着部1bの円周上の複数箇所(本実施形態では4箇所の場合を示す)には、平板部1cが形成され、各平板部1cに取付孔13が貫設されている(図5参照)。なお、取付孔13はスロットルボデー1を樹脂成形によって形成する際に同時に形成される。また、図4に示すように、カバー部材18の開口周縁部の突き合せ面には、各取付孔13に対応する位置に係止部材15が一体に形成されている。この係止部材15もカバー部材18を樹脂成形によって形成する際に同時に形成される。
【0018】
図5および図6にはスナップフィット16による固定構造部が拡大して示してある。取付孔13は、係止部材15の挿入側を小径孔13aとし、奥側を大径孔13bとした円形の段付き貫通孔であり、小径孔13aと大径孔13bとの段差面を係止部材15の係止面13cとしている。すなわち、取付孔13は孔内の軸方向中間位置に係止部材15の挿入方向と交差(直交)する方向の係止面13cを備えた構成である。上記の係止面13cを備えた取付孔13によって本発明でいう係止部が構成されている。
係止部材15は、カバー部材18の突き合せ面に突設された所定間隔で対向する2つの係止片15aと、各係止片15aの先端に形成され係止爪15bとを有する。各係止片15aはそれぞれ断面ほぼ半円形に形成され、そして、両係止片15aで形成されるほぼ円形の直径が取付孔13の小径孔13aの直径よりもやや小径となるように設定されている。両係止爪15bは先端に向かって先細りのテーパ−状に形成されて、取付孔13に対して挿入し易くなっている。また、両係止爪15bはその軸方向投影面形状が全体としてほぼ楕円形となるように形成されている。そして、楕円形は、その短軸方向の長さが小径孔13aの直径よりやや小さく(係止片15aの直径と同じ)、長軸方向の長さが小径孔13aの直径より大きく、かつ大径孔13bの直径よりやや小さい(壁面に干渉しない程度の大きさ)寸法に設定されている。
【0019】
上記のように形成された係止部材15を取付孔13の小径孔13aに挿入すると、該小径孔13aの壁面で両係止爪15bが押されて両係止片15aが互いに内側(対向面側)に弾性変形する。そして、係止爪15bが小径孔13aを通過すると、係止片15aが弾性復帰して係止爪15bが取付孔13の係止面13cに係止されて抜け止めされる。これにより、カバー部材18はスロットルボデー1のカバー装着部1bに固定される。
カバー部材18の固定状態において、係止部材15の係止爪15bは、取付孔13の大径孔13b内に位置する。すなわち、係止爪15bは、その周りを大径孔13bの壁1dによって該係止爪15bに干渉しない程度の僅かなスペースを置いて覆われ(囲まれ)るとともに、先端が取付孔13から突出しない。これにより、例えばドライバー(ねじ回し)等の工具を大径孔13b側から差し込んで係止爪15bに径方向の外力を加えて係止面13cに対する係止を解除する、いわゆる係止爪15bの係止解除操作が妨害されている。すなわち、本実施の形態においては、組み付け後のカバー部材18は、スロットルボデー1から簡単に取り外すことができない構成としたものであり、上記の大径孔13bを形成する壁1dが本発明でいう係止解除妨害部に対応する。
【0020】
また、ギヤ収容室19はカバー部材18とスロットルボデー1との環状の突き合せ面間に全周面にわたって配置された、例えばОリングのような環状のシール部材17によってシールされた密閉構造とされている。これによりギヤ収容室19内へ埃や水分等が侵入するのを防止している。なお、本実施の形態では、シール部材17を収容する収容溝17aをスロットルボデー1側に設けているが、カバー部材18側に設けてもよい。上記のシール部材17は、突き合せ方向から加圧されて弾性変形された状態で突き合せ面に介在されている。したがって、シール部材17の反発力が係止爪15bを係止面13cに押し付ける向きに作用する。上記のシール部材17が本発明でいう弾性体に対応する。
【0021】
また、電動モータ4の取付フランジ29から突出するモータ端子30は、カバー部材18の内面側に設けられた中継コネクタ36の中継端子(図示省略)と接続されている。また、電動モータ4は、自動車のエンジンコントロールユニット、いわゆるECU(図示省略)によってアクセルペダルの踏み込み量に関するアクセル信号やトラクション制御信号、定速走行信号、アイドルスピードコントロール信号に応じて駆動される。電動モータ4の駆動力は、減速ギヤ機構35を介してスロットルシャフト9に伝達される。
【0022】
スロットルギヤ11のボス部内周面には、互いに異なる極性を呈する一対の半円弧状の磁石を有するリング状のマグネット38が設けられている。一方、カバー部材18の内面側には、スロットルシャフト9の他方の端部9bにおける軸端面に対面する位置に回路基板40が設けられている。回路基板40には、マグネット38内に位置するホール素子41が実装されている。上記のマグネット38、回路基板40、ホール素子41等によってスロットル開度を検出するスロットルセンサ42が構成され、カバー部材18によって覆われている。すなわち、ギヤ収容室19は、減速ギヤ機構35とスロットルセンサ42とを収容している。
したがって、ギヤ収容室19は機器収容室でもある。
ホール素子41は、スロットルシャフト9と共にスロットルギヤ11が回動すると、マグネット38による磁界の変化を検知してホール電圧を発生する。ホール素子41が発生するホール電圧は、回路基板40からカバー部材18のコネクタ43(図4参照)を介してECUに入力される。なお、ECUは、マグネット38の磁気的物理量としての磁界の変化によって検出されたスロットル開度と、車速センサ(図示省略)によって検出された車速等に基づいて、燃料噴射制御、スロットルバルブ2の開度の補正制御、オートトランスミッションの変速制御等の、いわゆる制御パラメータを制御する。
【0023】
上述したスロットル制御装置において、エンジンが始動されると、ECU(図示省略)によって電動モータ4が駆動制御される。これにより、前述したように、減速ギヤ機構35を介してスロットルバルブ2が開閉され、スロットルボデー1の吸気通路1aを流れる吸入空気量が制御される。
【0024】
本実施の形態では、カバー部材18をスロットルボデー1に対して、いわゆるスナップフィット16によって固定する構成としている。したがって、カバー部材18をスロットルボデー1のカバー装着部1bに突き合せる際に、カバー部材18に設けた複数の係止部材15を、スロットルボデー1の対応する取付孔13に位置合わせ後、挿入するだけで、該カバー部材18をスロットルボデー1に簡単に固定することができる。このため、スクリュを用いたねじ締め式の固定構造に比べて、スロットルボデー1に対するカバー部材18の組み付け作業が簡略化されることになり、作業性が向上する。また、係止部材15をカバー部材18に一体に形成したので、ねじ締め式の固定構造に比べて部品点数を削減してコストを低減することができる。
【0025】
また、カバー部材18がスロットルボデー1に固定された状態において、突き合せ面に介在されるシール部材17の反発力で、係止部材15の係止爪15bを取付孔13の係止面13cに押し付ける構成としている。これにより、スロットルボデー1とカバー部材18の突き合せ面のシールと、スロットルボデー1に対するカバー部材18のがたつき防止とを1つの部品で行うことができる。
【0026】
ところで、電子制御式のスロットル制御装置においては、カバー部材18をスロットルボデー1から一旦取り外したのち、再度組み付けるといった作業を行った場合、スロットルボデー1側のマグネット38と、カバー側のホール素子41との相対位置関係に狂いが生じてスロットルセンサ42のセンサ出力異常発生を引き起こす可能性がある。
しかるに、本実施の形態によれば、前述したように、係止爪15bの周りに該係止爪15bの係止解除操作を妨害する係止解除妨害用の壁1dを設け、これにより係止爪15bの係止を解除できないようにしている。すなわち、出荷後においては、カバー部材18をスロットルボデー1から簡単に取り外すことをできない構成としたので、例えばユーザーによるカバー部材18の取り外しに起因するセンサ出力異常発生を未然に防止することができる。また、スナップフィット16による固定構造によると、スロットルボデー1に対するカバー部材18の位置決め部材を兼用することができる。
【0027】
次に、本発明に係る第2の実施形態に係るスロットル制御装置を図7〜図9に基づいて説明する。この実施の形態は、カバー部材18をスロットルボデー1のカバー装着部1bに固定する固定手段としてのスナップフィット50の別例であり、この点を除いては、前述した第1の実施形態と同様に構成される。したがって、第1の実施形態と同様の構成部材については同一の符号を付してその説明を省略する。この実施の形態に係るスナップフィット50は、カバー部材18の突き合せ面に周方向に所定間隔で形成された複数の係止部材51と、この係止部材51に対応してスロットルボデー1のカバー装着部1bに形成された複数の係止部としての係止溝53とから構成されている。
【0028】
係止部材51は、突き合せ方向に突出し、かつ突き合せ方向と交差する方向に弾性変形可能な係止片51aと、その係止片51aの先端に形成された係止爪51bとから構成されている。係止溝53は、カバー装着部1bの外周面側から内側(ギヤ収容室19)に向かって所定深さで形成され、カバー部材18側の側面が係止面53aとされている。すなわち、係止溝53は、突き合せ方向と交差(直交)しており、カバー部材18をスロットルボデー1のカバー装着部1bに突き合せたときに、係止部材51の係止爪51bが外側から差し込まれて係止面53aに係止される構成となっている。また、カバー装着部1bにはカバー部材18をスロットルボデー1に突き合せるときに、係止部材51の係止爪51bを係止溝53に案内する案内溝54が形成されている。
【0029】
したがって、カバー部材18に設けた係止部材51の係止爪51bをスロットルボデー1側の案内溝54に位置合わせ後、カバー部材18をスロットルボデー1のカバー装着部1bに向かって移動させると、係止爪51bは、係止片51aの外側への弾性変形を伴いつつ案内溝54内を摺接する。そして、係止爪51bは案内溝54を通過すると同時に、係止片51aの弾性復帰に伴い係止溝53に対して外側から差し込まれ、係止面53aに係止されて抜け止めされる。これにより、スロットルボデー1にカバー部材18が固定される。この固定状態では、係止溝53内に差し込まれた係止爪51bは、その先端が係止溝53を形成する壁53bによって僅かな隙間53cを置いて覆われる。このため、係止溝53内に差し込まれた係止爪51aは、係止解除方向に人為的に外力を加えることが困難もしくは不可能になる。このことにより、スロットルボデー1からカバー部材18を簡単に取り外すことができなくなる。すなわち、上記の壁53bが係止解除妨害用の壁であり、本発明でいう係止解除妨害部に対応する。
【0030】
上記のように、第2の実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施の形態では、係止爪51bを係止溝53に案内する案内溝54を設けたことにより、この案内溝54と係止爪51bとによってスロットルボデー1とカバー部材18の位置決め部材が構成される。しかも案内溝54は、係止片51aが嵌合した状態では、図8に示すように、カバー装着部1bの外面に対して係止片51aが面一となる深さを有している。このため、係止片51aに外側から人為的に外力を加えて係止爪51bの係止を解除することが妨げられ、係止解除の妨害効果が高められる。
【0031】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で下記の如く変更することができる。
例えば、第1の実施形態において、係止爪15bの解除操作妨害用の壁1dは、係止爪15bの全周にわたって形成する構成に変えて、図10に示すように、例えば平板部1cの縁部側を開口する形態で係止爪15bの周囲の一部に形成する構成としてもよい。また、解除操作妨害用の壁は、図11に示すように、平板部1cの裏面側に筒部1eを突出する形態で設けてもよい。また、係止爪15bを係止面13cに押し付ける弾性体としては、例えばスロットルボデー1とカバー部材18との突き合せ面に各係止部材15毎に図12に示すようなゴムリング17bあるいは金属製の板ばね等を介在してもよい。
【0032】
また、実施の形態では、複数のスナップフィット16,50の全てについて、係止解除妨害用の壁1d、53bを設定したが、この壁1d、53bは少なくとも1つのスナップフィット16,50につき、実施されていれば足りる。また、第1の実施の形態では、係止部材15として、2つの係止片15aにそれぞれ係止爪15bを有する2分割構造の場合で説明したが、この構造に限定されるものでなく、例えば3分割構造でもよい。また、スロットルボデー1は樹脂製が好ましいが、樹脂製に限定されるものではなく、例えばアルミ合金製に変更してもよい。また、スロットルバルブ2およびカバー部材18も樹脂製が好ましいが、樹脂製に限定されない。
また、第1の実施の形態では、スロットルボデー1に取付孔13を設け、カバー部材18に係止部材15を設けたが、スロットルボデー1に係止部材15を設け、カバー部材18に取付孔13を設けてもよい。同様に、第2の実施形態では、スロットルボデー1に係止溝53を設け、カバー部材18に係止部材51を設けたが、スロットルボデー1に係止部材51を設け、カバー部材18に係止溝53を設けてもよい。また、本発明は、係止部材15,51の係止爪15b,51bを係止面13c,53aに押し付けるための弾性体を有しない構成であっても成立する。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、スロットル制御装置において、スロットルボデーに対するカバー部材の固定構造につき、カバー部材の組み付け作業性を向上でき、しかも、組み付け後には簡単に取り外すことができない技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るスロットル制御装置の平断面図である。
【図2】スロットル制御装置の側断面図である。
【図3】カバー部材を取り外して示すスロットル制御装置の側面図である。
【図4】カバー部材を示す側面図である。
【図5】スナップフィットによるカバー部材の固定構造を示す断面図である。
【図6】図5のVI矢視図である。
【図7】第2の実施形態に係るスロットル制御装置の平断面図である。
【図8】スナップフィットによるカバー部材の固定構造を示す断面図である。
【図9】図8のIX矢視図である。
【図10】係止解除妨害用の壁構造の変更例を示す側面図である。
【図11】係止解除妨害用の壁構造の変更例を示す断面図である。
【図12】係止爪を係止面に押し付ける弾性体に関する変更例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…スロットルボデー
1d…壁(係止解除妨害部)
2…スロットルバルブ
4…電動モータ
9…スロットルシャフト
13…取付孔(係止部)
13c…係止面(係止部)
15…係止部材
15a…係止片
15b…係止爪
16…スナップフィット
17…シール部材
18…カバー部材
19…ギヤ収容室
35…減速ギヤ機構
42…スロットルセンサ
50…スナップフィット
51…係止部材
51a…係止片
51b…係止爪
53…係止溝(係止部)
53a…係止面(係止部)
53b…壁(係止解除妨害部)
Claims (4)
- スロットルボデーの外側面にカバー部材を突き合せ状態に固定する固定手段を有するスロットル制御装置であって、
前記固定手段は、前記スロットルボデーまたは前記カバー部材のいずれか一方に形成された弾性変形可能な係止部材と、他方に形成された係止部とを有しており、前記カバー部材と前記スロットルボデーとの突き合せ時には突き合せ方向への相対移動に基づいて前記係止部材が弾性変形され、前記カバー部材が前記スロットルボデーに突き合せられた状態では前記係止部材の弾性復帰に伴い該係止部材が前記係止部に係止して前記スロットルボデーに前記カバー部材を固定する構成であり、しかも前記係止部側には、前記係止部材の係止を解除する方向に人為的に外力が付加されることを妨害する係止解除妨害部が形成されていることを特徴とするスロットル制御装置。 - 請求項1に記載のスロットル制御装置であって、前記カバー部材と前記スロットルボデーとの突き合せ面には、弾性体が弾性変形された状態で介在され、該弾性体の反発力によって前記係止部材を前記係止部に押し付ける構成としたことを特徴とするスロットル制御装置。
- 請求項1または2に記載のスロットル制御装置であって、前記係止部は、前記突き合せ方向を軸線方向とする取付孔と、その取付孔の壁面に交差する方向の係止面とを備えた構成とされ、前記係止部材は、前記取付孔への挿入に伴い挿入方向と交差する方向に弾性変形される係止片と、前記係止片の先端に設けられて該係止片の弾性復帰に伴って前記係止面に係止される係止爪とを有する構成とされ、前記係止解除妨害部は、前記係止面に係止された前記係止爪の周りを該係止爪に干渉しない程度の僅かなスペースを置いて覆う壁であることを特徴とするスロットル制御装置。
- 請求項1または2に記載のスロットル制御装置であって、前記係止部は、前記スロットルボデーの外面または前記カバー部材の外面に形成された前記突合せ方向と交差する方向の係止溝によって構成されており、前記係止部材は、前記カバー部材と前記スロットルボデーとの突き合せ方向への相対移動に基づいて前記突き合せ方向と交差する方向に弾性変形される係止片と、前記カバー部材が前記スロットルボデーに突き合せられたときに前記係止片の弾性復帰に伴い前記係止溝に外側から差し込まれて係止される係止爪とを有する構成とされ、前記係止解除妨害部は、前記係止溝に係止された係止爪を覆う壁によって構成されていることを特徴とするスロットル制御装置。
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