JP2004131610A - 封止用樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置 - Google Patents

封止用樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置 Download PDF

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Masaji Tanaka
田中 正司
Hitoshi Yokouchi
横内 比斗志
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Abstract

【課題】パッケージの反り特性および耐リフロー性が良好で、かつ、難燃剤を使用することなく優れた難燃性を有する封止用樹脂組成物、およびそれを用いた樹脂封止型半導体装置を提供する。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)ナフタレンジオールアラルキル樹脂および下記一般式[I]で示される多官能型フェノール樹脂の少なくとも1種、(C)ナフトールアラルキル樹脂、(D)アミン系硬化促進剤、並びに(E)無機充填剤を含有する封止用樹脂組成物、およびこれを用いた樹脂封止型半導体装置である。
【化12】
Figure 2004131610

(但し、式中、R1〜R5は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。これらは同一であっても異なっていてもよい。nは0または1以上の整数を表す)
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体等の電子部品の封止材料として使用される封止用樹脂組成物、およびこれを用いた樹脂封止型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体等の電子部品を熱硬化性樹脂を用いて封止することが広く行われている。このような封止樹脂材料には、エポキシ樹脂をベースとし、これに硬化剤や硬化促進剤、さらにはシリカ粉末のような無機充填剤や顔料等を配合した組成物が、信頼性や成形性、価格の点等から一般に使用されている。
【0003】
ところで、近年、半導体集積回路の分野においては、チップの高集積化に伴い大型化および多極化が進む一方、パッケージは携帯情報通信機器を中心に小型化・薄型化の要求が強まっており、それに伴い、表面実装型のBGA(Ball Flat Package)型パッケージが注目されてきている。
【0004】
このBGA型パッケージでは、アウターリードがパッケージの下面にエリアアレイ状に配置されているため、例えばQFP(Quad Flat Package)のように、アウターリードがパッケージの周辺に配列されているタイプのものに比べ、より多極化を図ることができる。
【0005】
しかしながら、このBGA型パッケージは、上下非対称の片面封止構造であるため、パッケージの反りが発生しやすいという問題があった。
【0006】
また、BGA以外の他の既存の薄型パッケージ、例えばTSOP(Thin SmallOutline Package)、LQFP(Large Quad Flat Package)等においても、搭載素子の小型化により、パッケージの反り特性の向上が求められてきている。
【0007】
一方、この種の封止樹脂材料には、安全性の点から、UL規格により難燃性を付与することが求められている。
【0008】
従来、エポキシ樹脂組成物においては、塩素、臭素等のハロゲン元素を含むハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物(通常、三酸化アンチモン)の併用による難燃化が一般的である。しかしながら、これらのハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物は、電子部品の信頼性を低下させるという問題があった。加えて、最近では、これらの環境への影響も指摘されてきている。
【0009】
このため、ハロゲン系難燃剤およびアンチモン化合物を含有しない難燃化技術の開発が進められているが、従来のハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物の併用に比べ、長期の耐湿信頼性が低下するなどの問題がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
さらに、最近の環境に対する関心の高まりから、半導体パッケージの実装等に使用する半田から鉛を除去することが検討されている。現在、鉛を使用しない半田のうち、半導体パッケージ分野で使用可能な半田の多くは、従来の鉛を含む半田に比較して融点が高く、リフロー温度は相当高くなる。このため封止樹脂には一段と厳しい耐リフロー性が要求される。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−140277号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、封止用樹脂組成物においては、半導体パッケージの小型化・薄型化や鉛を除去した半田の使用に対応するため、パッケージの反り特性および耐リフロー性の向上が求められている。また、電子部品の信頼性や環境への配慮等から、ハロゲン系難燃剤およびアンチモン化合物の併用に代わる信頼性の高い難燃化技術の開発も要望されている。
【0013】
本発明はこのような従来の事情に鑑みてなされたもので、パッケージの反り特性および耐リフロー性が良好で、かつ、ハロゲン系難燃剤およびアンチモン化合物を使用することなく優れた難燃性を有する封止用樹脂組成物、およびそれを用いた樹脂封止型半導体装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹脂に対し特定の構造を持つ2種または3種のフェノール樹脂硬化剤とアミン系硬化促進剤とを併用することによって、パッケージ反り特性および耐リフロー性を向上させることができるとともに、難燃剤を使用することなく優れた難燃性を付与することができることを見出し、本発明を完成したものである。
【0015】
すなわち、本発明の封止用樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)ナフタレンジオールアラルキル樹脂および次の一般式[I]
【化2】
Figure 2004131610
(但し、式中、R1〜R5は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。これらは同一であっても異なっていてもよい。nは0または1以上の整数を表す)で示される多官能型フェノール樹脂の少なくとも1種、(C)ナフトールアラルキル樹脂、(D)アミン系硬化促進剤、並びに(E)無機充填剤を含有することを特徴としている。
【0016】
ここで、(B)成分と(C)成分の配合比が重量比で40:60〜30:70であってもよい。
【0017】
また、(E)成分の無機充填剤の含有量が75〜93重量%であってもよい。
【0018】
上記構成の封止用樹脂組成物においては、特定の硬化剤と特定の硬化促進剤を併用したことにより、高いガラス転移温度を示し、従来に比べパッケージの反り特性が改善されるとともに、融点の高い鉛を含まない半田の使用にも十分対応可能な優れた耐リフロー性を備えることができる。また、ハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物のような難燃剤を使用することなく優れた難燃性を備えることができる。
【0019】
本発明の封止用樹脂組成物は、上記発明の封止用樹脂組成物において、実質的に難燃剤を含有しないことを特徴としている。
【0020】
このような封止用樹脂組成物においては、実質的に難燃剤を含有しないため、難燃剤の使用に伴う耐湿信頼性の低下や環境に与える影響を低減することができる。
【0021】
また、本発明の樹脂封止型半導体装置は、本発明の封止用樹脂組成物の硬化物によって、半導体素子が封止されてなることを特徴としている。
【0022】
本発明の樹脂封止型半導体装置においては、パッケージの反り特性および耐リフロー性に優れ、かつ、難燃性を備えた封止用樹脂組成物の硬化物によって半導体素子が封止されているので、いかなる実装方式であっても信頼性の高い実装が可能となり、また、難燃性も具備したものとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の封止用樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)ナフタレンジオールアラルキル樹脂および前記一般式[I]で示される多官能型フェノール樹脂の少なくとも1種、(C)ナフトールアラルキル樹脂、(D)アミン系硬化促進剤、並びに(E)無機充填剤を必須成分とするものである。
【0024】
(A)のエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般をいい、分子構造、分子量等に制限されることなく一般に使用されているものを広く用いることができる。その具体例としては、ビスフェノール型芳香族系、シクロヘキサン誘導体等の脂環族系の他、下記一般式[II]で示されるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、下記一般式[III]で示されるビフェニル型、下記一般式[IV]で示されるジシクロペンタジエン型、下記式[V]や[VI]で示されるナフタレン型、下記一般式[VII]や[VIII]で示される多官能型等のエポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。本発明においては、なかでもビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、多官能型の使用が好ましく、特に多官能型エポキシ樹脂の使用が好ましい。
【0025】
【化3】
Figure 2004131610
(但し、式中、nは0または1以上の整数を表す)
【化4】
Figure 2004131610
(但し、式中、R1〜R4は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。これらは同一であっても異なっていてもよい。)
【化5】
Figure 2004131610
(但し、式中、nは0または1以上の整数を表す)
【化6】
Figure 2004131610
【化7】
Figure 2004131610
【化8】
Figure 2004131610
(但し、式中、R1〜R4は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。これらは同一であっても異なっていてもよい。nは0または1以上の整数を表す)
【化9】
Figure 2004131610
(但し、式中、R1〜R3は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。これらは同一であっても異なっていてもよい。)
【0026】
(B)および(C)の各成分は、いずれも硬化剤として配合されるものであり、(A)のエポキシ樹脂のエポキシ基と反応し得るフェノール性水酸基を分子中に2個以上有している。(B)のナフタレンジオールアラルキル樹脂および(C)のナフトールアラルキル樹脂の一般的構造は、それぞれ下記一般式[IX]および[X]で表される。
【0027】
【化10】
Figure 2004131610
(但し、式中、nは1以上の整数を表す)
【化11】
Figure 2004131610
(但し、式中、nは1以上の整数を表す)
【0028】
これらの(B)成分と(C)成分の配合比は、重量比で20:80〜70:30の範囲にあることが好ましく、40:60〜65:35であるとより好ましい。(B)成分の割合が前記範囲より少ないと、得られる硬化物のガラス転移温度が低くなり、寸法安定性が低下する。逆に(B)成分の割合が前記範囲より多いと、吸湿量が増大し、耐湿信頼性および耐リフロー性が低下する。
【0029】
本発明においては、必要に応じて、上記フェノール樹脂以外のフェノール樹脂硬化剤を併用することができる。併用するフェノール樹脂硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、パラキシレン変性フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン化合物、多官能型フェノール樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。このようなフェノール樹脂硬化剤を併用する場合、その配合量は、フェノール樹脂硬化剤総重量の1〜10重量%の範囲とすることが好ましく、1〜5重量%の範囲であるとより好ましい。
【0030】
(A)のエポキシ樹脂と、上記フェノール樹脂硬化剤の配合比は、それぞれの未反応成分を少なくし、成形性、耐湿信頼性、耐熱性、硬化物の電気的特性等の特性低下を抑えるという観点からは、フェノール樹脂硬化剤が有するフェノール性水酸基/(A)のエポキシ樹脂が有するエポキシ基(当量比)が0.3〜1.3となる範囲が好ましく、0.3〜1.2となる範囲であるとより好ましい。特に好ましくは0.5〜1.1となる範囲である。
【0031】
(D)のアミン系硬化促進剤としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン類、2−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−(2’ウンデシルイミダゾリル)エチル−s−トリアジン、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール・トリメリット酸塩、N,N’−{2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル}ドデカンジオイルイアミド等のイミダゾール類等が挙げられる。これらは単独または2種以上混合して使用することができる。本発明においては、なかでもイミダゾール類の使用が好ましい。
【0032】
この(D)のアミン系硬化促進剤の配合量は、組成物全体の0.01〜1重量%の範囲が好ましく、0.05〜0.8重量%の範囲であるとより好ましい。配合量が0.01重量%未満では硬化性能が不十分となり、逆に配合量が1重量%を超えると、流動性が低下する。
【0033】
(E)の無機充填剤は、硬化物の熱膨張係数、熱伝導率、吸水性、弾性率等の特性を改善、向上させる目的で配合されるものであり、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維、ガラス繊維等が挙げられる。これらは単独または2種以上混合して使用することができる。本発明においては、これらのなかでも、最大粒径が100μm以下で平均粒径が1〜50μmの粉末状のものが適しており、最大粒径が75μm以下で平均粒径が5〜25μmであるとさらに好ましい。最大粒径が100μmを越えるか、あるいは平均粒径が50μmを超えると、狭部への充填が困難になるだけでなく、分散性が低下して成形品が不均一になる。また、平均粒径が1μm未満では、粘度が上昇し、成形性が不良となる。
【0034】
この(E)の無機充填剤の配合量は、組成物全体の75〜93重量%の範囲が好ましく、83〜92重量%の範囲であるとさらに好ましい。配合量が75重量%未満では、前記の熱膨張係数等の特性を改善、向上させる効果が小さく、逆に配合量が93重量%を越えると、組成物の流動性が低下し、成形性が不良となって実用が困難になる。
【0035】
本発明の封止用樹脂組成物には、以上の各成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される、カーボンブラック、コバルトブルー等の着色剤、アミン変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ビニルシラン等のシランカップリング剤、アルキルチタネート等の表面処理剤、合成ワックス、天然ワックス等の離型剤、ハロゲントラップ剤、シリコーンゴム等の低応力化剤等を、必要に応じて配合することができる。
【0036】
本発明の封止用樹脂組成物を調製するにあたっては、上記各成分をミキサーなどによって十分に混合(ドライブレンド)した後、熱ロールやニーダ等により溶融混練し、冷却後粉砕するようにすればよい。
【0037】
本発明の樹脂封止型半導体装置は、上記の封止用樹脂組成物を用いて半導体素子を封止することにより製造することができる。適用される半導体装置としては、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード等が例示される。また、封止方法としては、低圧トランスファー法が一般的であるが、射出成形、圧縮成形、注型等による封止も可能である。封止用樹脂組成物で封止後は、加熱して硬化させ、最終的にその硬化物によって封止された樹脂封止型半導体装置が得られる。なお、後硬化させる際の加熱温度は、150℃以上とすることが好ましい。
【0038】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0039】
実施例1〜26、比較例1〜15
下記に示すエポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、硬化促進剤、並びに、無機充填剤として最大粒径75μm、平均粒径16μm、比表面積4.6m/gの溶融球状シリカ、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、離型剤としてカルナバワックス、着色剤としてカーボンブラックを用い、表1、2に示す配合割合で常法により封止用樹脂組成物を製造した。すなわち、各成分を常温で混合した後、樹脂温度70〜90℃で加熱混練し、冷却後、適当な大きさに粉砕して封止用樹脂組成物を製造した。
【0040】
エポキシ樹脂A:一般式[III]においてR1〜R4がメチル基であるエポキシ樹脂(エポキシ当量193)
エポキシ樹脂B:一般式[VII]においてR1〜R4が水素原子であるエポキシ樹脂(エポキシ当量213)
エポキシ樹脂C:式[VI]で示されるエポキシ樹脂(エポキシ当量162)
エポキシ樹脂D:一般式[VIII]で示されるエポキシ樹脂(エポキシ当量210)
フェノール樹脂硬化剤A:ナフタレンジオールアラルキル樹脂(水酸基当量105)
フェノール樹脂硬化剤B:ナフトールアラルキル樹脂(水酸基当量210)
フェノール樹脂硬化剤C:一般式[I]においてR1〜R5が水素原子である多官能型フェノール樹脂(水酸基当量97)
フェノール樹脂硬化剤D:フェノールアラルキル樹脂(水酸基当量175)
硬化促進剤A:1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール
硬化促進剤B:2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール
硬化促進剤C:トリフェニルホスフィン
【0041】
上記各実施例および各比較例で得られた封止用樹脂組成物について下記に示す方法で各種特性を評価した。
【0042】
[吸水率]
封止用樹脂組成物を175℃、90秒間の条件でトランスファー成形し、次いで175℃、8時間の後硬化を行って直径50mm、厚さ3mmの円板状の硬化物を得、これを127℃、2.5気圧の飽和水蒸気中に24時間放置して、増加した重量を求めた。
【0043】
[バーコール硬度]
封止用樹脂組成物を175℃、90秒間の条件で直径50mm、厚さ3mmの円板状にトランスファー成形し、金型を開放直後にバーコール硬度計により成形品の硬度を測定した。
【0044】
[線熱膨張係数およびガラス転移温度]
封止用樹脂組成物を175℃、120秒間の条件でトランスファー成形し、次いで175℃、8時間の後硬化を行い、得られた硬化物から試験片を作製し、熱機械分析装置により測定した。
【0045】
[パッケージ反り量]
封止用樹脂組成物を用いて175℃、2分間のトランスファー成形および175℃で8時間の後硬化によりBGAパッケージ(30mm×30mm×1.2mm、チップサイズ:10mm×10mm)を作製し、非接触式レーザ測定機により測定した。
【0046】
[耐湿信頼性]
封止用樹脂組成物を用いて、2本のアルミニウム配線を有するシリコンチップを42アロイフレームに接着し、175℃、90秒間のトランスファー成形および175℃で8時間の後硬化を行った後、得られた成形品に127℃、2.5気圧の飽和水蒸気中で耐湿性試験(PCT)を行い、アルミニウム腐蝕による50%断線不良が発生するまでの時間を測定し、100時間、200時間、400時間および1000時間後の不良発生率を調べた。
【0047】
[高温放置信頼性]
封止用樹脂組成物を用いて、2本のアルミニウム配線を有するシリコンチップを42アロイフレームに接着し、175℃、90秒間のトランスファー成形および175℃で8時間の後硬化を行った後、得られた成形品を200℃のオーブンに入れ、アルミニウム腐蝕による50%断線不良が発生するまでの時間を測定し、200時間、500時間および1000時間後の不良発生率を調べた。
【0048】
[耐リフロー性]
封止用樹脂組成物を用いて175℃、2分間のトランスファー成形および175℃で8時間の後硬化によりBGAパッケージ(30mm×30mm×1.2mm、チップサイズ:10mm×10mm)を作製し、このパッケージに、30℃、70%RH、72、96、168、210時間の吸湿処理をそれぞれ行なった後、最高温度260℃のIRリフローを3回行い、冷却後、剥離(剥離面積10%以上)の発生の有無を超音波探傷装置により観察し、その発生率を調べた。
【0049】
[難燃性]
封止用樹脂組成物を175℃、90秒間の条件でトランスファー成形し、次いで175℃、8時間の後硬化を行って120mm×12mm×0.8mmおよび120mm×12mm×3.2mmの硬化物を得、UL−94耐炎性試験規格に基づく燃焼試験を行った。
【0050】
これらの結果を表3および表4に示す。
【0051】
【表1】
Figure 2004131610
【0052】
【表2】
Figure 2004131610
【0053】
【表3】
Figure 2004131610
【0054】
【表4】
Figure 2004131610
【0055】
【表5】
Figure 2004131610
【0056】
【表6】
Figure 2004131610
【0057】
表1〜6からも明らかなように、各実施例の封止用樹脂組成物は、パッケージ反り特性、耐湿信頼性、高温放置信頼性、耐リフロー性が良好で、かつ、難燃剤を配合していないにもかかわらず難燃性にも優れていた。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パッケージの反り特性および耐リフロー性が良好で、かつ、難燃剤を使用することなく優れた難燃性を有する封止用樹脂組成物、およびそれを用いた信頼性の高い樹脂封止型半導体装置を得ることができる。

Claims (5)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)ナフタレンジオールアラルキル樹脂および次の一般式[I]
    Figure 2004131610
    (但し、式中、R1〜R5は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。これらは同一であっても異なっていてもよい。nは0または1以上の整数を表す)で示される多官能型フェノール樹脂の少なくとも1種、(C)ナフトールアラルキル樹脂、(D)アミン系硬化促進剤、並びに(E)無機充填剤を含有することを特徴とする封止用樹脂組成物。
  2. (B)成分と(C)成分の配合比が重量比で40:60〜30:70であることを特徴とする請求項1記載の封止用樹脂組成物。
  3. (E)成分の無機充填剤の含有量が75〜93重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の封止用樹脂組成物。
  4. 実質的に難燃剤を含有しないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の封止用樹脂組成物の硬化物によって、半導体素子が封止されてなることを特徴とする。
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