JP2004131227A - ワーク移載装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長尺ワークの送り方向を変更する必要がある場合でも、ワークに干渉することなく、また、送り方向の変更前と変更後における搬送速度の格差を容易に吸収し、移載エリアへのワーク投入をスムーズに行い工程バランスを容易に整えることのできるワークの移載装置を提供する。
【解決手段】第1搬送機14によって第1分割搬送ユニット16上に搬送された長尺ワーク12をアームユニット20のフォーク22は、第1分割搬送ユニット16の搬送面から上方に持ち上げ離脱させる。アームユニット20を搭載する移動台車26が第2分割搬送ユニット18側に移動した後、アームユニット20を降下させ第2分割搬送ユニット18の搬送面に長尺ワーク12を着地させる。その後、アームユニット20は第2分割搬送ユニット18の搬送面の下方に退避し第1分割搬送ユニット16の搬送面の下方に戻る。
【選択図】 図1
【解決手段】第1搬送機14によって第1分割搬送ユニット16上に搬送された長尺ワーク12をアームユニット20のフォーク22は、第1分割搬送ユニット16の搬送面から上方に持ち上げ離脱させる。アームユニット20を搭載する移動台車26が第2分割搬送ユニット18側に移動した後、アームユニット20を降下させ第2分割搬送ユニット18の搬送面に長尺ワーク12を着地させる。その後、アームユニット20は第2分割搬送ユニット18の搬送面の下方に退避し第1分割搬送ユニット16の搬送面の下方に戻る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワーク移載装置、特に、第1軸の長さが第2軸の長さより十分に長い長尺ワークを第1軸送り方向に搬送する第1搬送機から第2軸送り方向に搬送する第2搬送機に移載するワーク移載装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から製造工場において、製造効率の向上のためにベルトコンベア等を用いた流れ作業が一般的に行われている。コンベアは、一般的には作業工程に沿って直線状に延設されている。従って、作業工程数の多い場合や作業対象であるワークが大きい場合、コンベアの延設距離も長くなり、工場の建物に収まらなくなってしまう。このような場合、工程途中や別工程に移行する位置でワークの搬送方向を変化させ、搬送経路を工場の建物に適合させたり、工程全体の直線延設距離が増大することを抑制している。また、特定の工程を複数回繰り返して行う場合等も折り返しの搬送経路とすることにより、工程に必要な設備の共用やスペースの共用を図り生産性の向上を行っている。
【0003】
ところで、このようなコンベアを用いて製造する物の一つに、例えば、外壁等に用いるサイディング材がある。このサイディング材は、一般的には、基材にベース塗料の塗装を行う第1工程、その乾燥(オーブン乾燥)を行う第2工程、冷却を行う第3工程、意匠塗装を行う第4工程、意匠塗装をオーブン乾燥させる第5工程、再度冷却する第6工程等通過させることにより製造する。また、場合によっては、さらにクリアー塗装を行う第7工程、オーブン乾燥を行う第8工程、冷却を行う第9工程等を含む場合もある。
【0004】
このような繰り返し工程を経て製造されるサイディング材は、第1軸の幅(例えば縦軸)が、第2軸の幅(例えば、横軸の幅)より長い。一般的には、例えば横幅40cmに対し、縦幅が5m〜10mに及ぶものある。特に、最近では、縦幅が10mクラスの長尺ワークが増加している。従って、サイディング材の製造工程においては、上述したような別工程に移行する位置、例えば、第1工程から第2工程に移行する時に搬送方向を、90°変更する処理、つまり、第1軸送り(縦軸送り)から第2軸送り(横軸送り)に変更する処理が行われる。一般的には、ある搬送方向を有する第1コンベアから異なる搬送方向を有する第2コンベアにサイディング材を移載することによって送り方向の変更を行っている。
【0005】
図5には、送り方向の変更を実現する装置の一例が示されている。図5(a)に示すように、矢印A方向にサイディング材(ワーク)100を縦軸送り(第1軸送り)状態で搬送する第1コンベア(例えば、ベルトコンベア)102は、例えばワーク100を矢印A方向に搬送しながらベース塗料の塗装を実行させる。第1コンベア102の終点位置には、ワーク100を横軸送り(第2軸送り)状態で乾燥オーブン104中を矢印B方向に通過させる第2コンベア106へワーク100を移載する移載装置108が配置されている。この移載装置108は所定間隔を隔てて配置された複数のローラ110からなる移載エリア112と、ローラ110の間を図5(b)に示すように、支点Oを中心に揺動する揺動コンベア114とを有している。揺動コンベア114は、ワーク100が移載エリア112に完全に到達するまでは、図5(b)に示すように、傾斜した退避位置で待機し、ワーク100が移載エリア112に完全に到達したら図5(c)に示すように、シリンダ116のロッドを延出させ、揺動コンベア114の搬送面をローラ110の搬送面より高い位置に移動させ、ワーク100をローラ110から離脱させる。そして、揺動コンベア114を駆動し、ワーク100を第2コンベア106の搬送方向と同じ矢印B方向に送り出し、第2コンベア106に渡し、ワーク100の移載を完了する。その後、揺動コンベア114を図5(b)に示す退避位置に戻し、次のワーク100の受け入れに備える。
【0006】
この他、工程の切り換わり位置等で、ワークの移載を行う構成としては、第1コンベアの終点部分で移動アームによりワークを横方向にスライドさせ、隣接配置された異なる方向に移動する第2コンベアに移載するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−197166号公報(図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したような移載装置の場合、先行するワークを第2コンベア側に送り出した後、揺動コンベアや移動アームが退避位置に復帰するまで、後続のワークを移載エリアに受け入れることができない。つまり、揺動コンベアや移動アームは第1コンベアのワーク搬送経路を横切って待機位置に復帰するため、揺動コンベアや移動アームの動作とワーク投入動作が干渉してしまう。その間のワーク投入が禁止される。つまり、移載エリアへのワーク投入タイミングが移載処理時間に左右され、第1コンベアから移載エリアへの投入調整を行う必要があった。
【0009】
例えば、横幅40cm、縦幅9mのサイディング材を2枚、平行に10cm間隔で横並びに配列したものを1セット(これをワーク100とする)として、第1コンベア102におけるA方向のセット間ピッチを1mとした時に、生産タクト2.5セット/分で生産したい場合、第1コンベアにおける縦送り速度V1は、1セット長さがセット間ピッチを含めて10mなので、V1=10×2.5=25m/min=416mm/sになる。一方、第2コンベアによる横送り速度V2は、1セット幅がセット間ピッチを10cmとした場合、1セット分の幅が1mとなるので、V2=1×2.5=2.5m/min=41.6mm/sになる。第1コンベアから移載エリアへは1m間隔でワークが投入されるので、その投入間隔は、1000/416=2.4secとなる。また、移載エリアから第2コンベアへの払い出し間隔は、1000/41.6=24secになる。その結果、移載エリア112には、2.4秒後には、後続のワークが投入されるにも関わらず、揺動コンベアや移動アームの準備ができておらず、前述したように、第1コンベアから移載エリア112への投入調整が必要になり、生産効率の不均衡や投入調整のための余分なスペースの確保等が必要になってしまうという問題があった。特に、第1軸(例えば縦幅)が第2軸(横幅)より十分に大きな長尺ワークの場合、送り方向の変更前と変更後における搬送速度に大きな格差が生じている場合、投入調製時間の増大が顕著に現れ、工程バランスがとれなくなってしまうという問題が生じる。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、長尺ワークの送り方向を変更する必要がある場合でも、ワークに干渉することなく、また、送り方向の変更前と変更後における搬送速度の格差を容易に吸収し、移載エリアへのワーク投入をスムーズに行い工程バランスを容易に整えることのできるワークの移載装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明は、第1軸の長さが第2軸の長さより十分に長い長尺ワークを第1軸送り方向に搬送する第1搬送機から第2軸送り方向に搬送する第2搬送機に移載するワーク移載装置であって、前記長尺ワークを前記第1軸送り方向に搬送する第1搬送機の終点位置に設けられ、第2搬送機への移載準備位置を形成する複数の第1個別搬送機が所定間隔で配列された第1分割搬送ユニットと、前記長尺ワークを第2軸送り方向に搬送する第2搬送機の始点位置に設けられ、第2軸送り方向への移載完了位置を形成する複数の第2個別搬送機が所定間隔で配列された第2分割搬送ユニットと、前記第1分割搬送ユニットと第2分割搬送ユニットとの間を往復移動する移動台車と、前記移動台車に搭載され、前記長尺ワークを第1分割搬送ユニットの搬送面から上方に持ち上げ搬送面から離脱させると共に、第2分割搬送ユニットの搬送面に着地させた後、第2分割搬送ユニットの搬送面の下方に退避し、第1分割搬送ユニットの搬送面の下方に戻ることのできる前記第1個別搬送機の配列ピッチ間及び第2個別搬送機の配列ピッチ間に挿入可能なアームユニットと、前記アームユニットを前記移動台車上で昇降させる昇降ユニットと、を含むことを特徴とする。
【0012】
ここで、第1軸とは、例えば長尺ワークの長手方向の軸であり、第2軸とは例えば長尺ワークの短手方向の軸である。
【0013】
この構成によれば、アームユニットの動作は、長尺ワークの第1分割搬送ユニットへの経路を通過しないので、アームユニットの動作とワークの投入動作が干渉しない。その結果、ワークの投入がアームユニットの動作の影響を受けることなくスムーズに行うことが可能になり、ワーク投入調整が不要になり、移載の前後の工程バランスを容易に整えることができる。また、投入調整のための余分なスペースの削減もできる。
【0014】
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記アームユニットによって、前記長尺ワークを第1分割搬送ユニットの搬送面から離脱させた後、直ちに、後続の長尺ワークを第1分割搬送ユニットに受け入れ許可することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、長尺ワークの移載をより効率的にスムーズに行うことができる。
【0016】
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記第1個別搬送機は、前記第1軸送り方向に沿って所定間隔で、複数配置され、前記第2個別搬送機は、前記第2軸送り方向と直交する方向に所定間隔で、複数配置されていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、アームユニットは、第1個別搬送ユニットに搬送されてきた長尺ワークを第1軸に沿って、つまり長手方向に沿って支持して搬送面から持ち上げることができると共に、第2個別搬送ユニットの搬送面に着地させることができるので、長尺ワークを移載動作時に安定して支持することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。
【0019】
図1には、本実施形態のワーク移載装置(以下、単に移載装置という)10の構成概念図が示されている。図1では、先行工程(例えば、ベース塗装工程)を第1搬送機(例えば、ベルトコンベア)14によって第1軸方向(例えば縦軸に沿った長手方向)に搬送されたきた長尺ワーク12が、移載エリアの一部を構成する第1分割搬送ユニット16に投入された後、第2分割搬送ユニット18への移載が完了した状態が示されている。なお、この第2分割搬送ユニット18への移載を行っている間に後続の長尺ワーク12が第1搬送機14によって第1分割搬送ユニット16に投入されている状態も同時に示している。また、図2には、移載装置10を上方から見た上面視図が示され、図3には、移載装置10の主要構造物であるアームユニット20を中心とする斜視図が示されている。
【0020】
なお、本実施形態において、長尺ワーク12とは、第1軸の長さ、例えば長尺ワーク12の縦軸方向(長手方向)の長さが第2軸の長さ、例えば横軸方向(短手方向)の長さより十分に長いワークであり、例えば、外壁等に用いるサイディング材である。前述したようにサイディング材は、例えば横幅40cmに対し、縦幅が5m〜10mに及ぶものであり、本実施形態では、その一例として、横幅40cm、縦幅9mのものを例にとり、現実的によく行われている搬送形態として、横幅40cm、縦幅9mのボードを2枚縦軸に平行に10cm間隔で配置したものを1セットとしたものを図面上の長尺ワーク12と対応させて説明する。
【0021】
図1において、第1搬送機14は、例えば、長尺ワーク12であるサイディング材のベース塗料の塗装を行う第1工程を通過してくるコンベアであり、前述したようなセット構成の長尺ワーク12を製造タクト2.5セット/分で製造するためには、第1送り方向(矢印A方向)にV1=10×2.5=25m/min=416mm/sで、例えば図示しないモータ等により駆動している。そして、長尺ワーク12を第1搬送機14の終点位置に接続された移載準備位置に配置された第1分割搬送ユニット16に送り込んでいる。
【0022】
第1分割搬送ユニット16は、図2から明らかなように、所定間隔で複数の第1個別搬送機16a(本実施形態では、ローラ)が配置されている。各第1個別搬送機16aの一端にはスプロケットが配置されモータ16bによって駆動するチェーン16cにより速度V1で、投入された長尺ワーク12を搬送できるようになってる。なお、第1搬送機14をローラで構成した第1分割搬送ユニット16と同一構成としてもよい。つまり、第1分割搬送ユニット16と同一構成のローラコンベアを第1工程を通過する長尺ワーク12の搬送用に用い、その終点位置を移載準備位置としてもよい。
【0023】
一方、図1において、第1分割搬送ユニット16の側面位置には、第1分割搬送ユニット16に送り込まれた長尺ワーク12を、オーブン乾燥を行う第2工程に搬送する第2搬送機(不図示)へ送り込むための第2分割搬送ユニット18が配置されている。この第2分割搬送ユニット18も図2から明らかなように、所定間隔で複数の第2個別搬送機18a(本実施形態では、細幅のチェンコンベア)が配列されている。各第2個別搬送機18aは、長尺ワーク12を横軸に沿った方向に製造タクト2.5セット/分で製造するために、第2送り方向(矢印B方向)にV2=1×2.5=2.5m/min=41.6mm/sで駆動している。なお、不図示の第2搬送機は、幅広のチェンコンベア(又はベルトコンベア)でもよし、第2分割搬送ユニット18の第2個別搬送機18aと同一構成の細幅のチェンコンベアを複数本第2工程の乾燥オーブンの中まで延設して構成してもよい。この場合、細幅のチェンコンベアの始端位置が移載完了位置となる。
【0024】
本実施形態の特徴的事項は、前記長尺ワーク12を第1分割搬送ユニット16の搬送面から上方に持ち上げ離脱させると共に、第2分割搬送ユニット18の搬送面に着地させた後、第2分割搬送ユニット18の搬送面の下方に退避し第1分割搬送ユニット16の搬送面の下方に戻ることのできるアームユニットを備えた移動台車が第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18との間を任意に移動可能なところである。
【0025】
アームユニット20は、図2、図3に示すように、第1分割搬送ユニット16の第1個別搬送機(ローラ)16aの間、及び第2分割搬送ユニット18の第2個別搬送機(細幅のチェンコンベア)18aの間に挿入自在な複数のフォーク22を有している。また、各フォーク22を支持する支持フレーム24は、移動台車26上に配置された昇降ユニット(例えば、油圧シリンダ)28により、フォーク22の上面位置を、第1分割搬送ユニット16及び第2分割搬送ユニット18の搬送面より低い位置と前記搬送面より高い位置との間に位置するように昇降動作可能に構成されている。なお、移動台車26には、リニアガイド等を有する支持フレーム24のガイド支柱30が形成され、支持フレーム24の昇降動作をスムーズかつ安定的に行えるようになっている。なお、昇降ユニット28はモータやギアを用いた機構でもよい。
【0026】
支持フレーム24を搭載する移動台車26は、図1、図3に示すように、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18との間に延設されたガイドレール32上を走行可能に構成されている。本実施形態の場合、図1に示すように、モータ34によって駆動する駆動チェーン36の一部が移動台車26に固定され、所定スピードで第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18との間を往復走行するようになっている。
【0027】
上述のように構成される移載装置10の動作を図4をさらに加え説明する。初期状態で、移動台車26は、図4(a)に示すように、第1分割搬送ユニット16の搬送面下側(移載準備位置)に、支持フレーム24を下げた状態で入り込んでいる。続いて、長尺ワーク12が第1分割搬送ユニット16上に完全に移動し移載準備位置に達したことを例えば、図示しないセンサー等によって検出したら、図4(b)に示すように、昇降ユニット28を駆動し支持フレーム24を上昇させる。なお、第1分割搬送ユニット16の終端部には、図示を省略しているが長尺ワーク12が第1分割搬送ユニット16上に停止できるように、ストッパーが設けられている。もちろん、第1分割搬送ユニット16の駆動を停止させてもよいが、後述するように長尺ワーク12は連続投入されるので、第1分割搬送ユニット16は搬送駆動を継続したまま、ストッパー等で長尺ワークを一時停止させることが好ましい。また、第1分割搬送ユニット16の支持フレーム24(フォーク22)の挿入側における第1個別搬送機(ローラ)16aの支持フレームは、図1に示すように、フォーク22が第1個別搬送機16aの搬送面下側に入り、その後搬送面より上に上昇できるように、切り欠きが形成されている。
【0028】
支持フレーム24が上昇することにより、フォーク22は第1個別搬送機(ローラ)16aの間から搬送面より上に突出し、長尺ワーク12を第1分割搬送ユニット16の搬送面から離脱させる。この状態で、図4(c)に示すように、移動台車26は、第2分割搬送ユニット18側にガイドレール32に沿って走行する。この時、フォーク22は、第2分割搬送ユニット18側においても第2個別搬送機(細幅のチェンコンベア)18aの間に進入する。そして、移動台車26が第2分割搬送ユニット18側の所定位置(移載完了位置)まで移動したら、図4(d)に示すように、昇降ユニット28を駆動し支持フレーム24を降下させる。この状態で、長尺ワーク12は、第2分割搬送ユニット18の搬送面に着地し、長尺ワーク12は第2分割搬送ユニット18の第2個別搬送機18aの駆動力によって、第2搬送方向に搬送される。長尺ワーク12を第2分割搬送ユニット18の搬送面に着地させたら移動台車26は、支持フレーム24を下げた状態のまま直ちに第1分割搬送ユニット16側に戻り、図4(a)の状態に復帰する。支持フレーム24を下げた状態で移動台車26が第1分割搬送ユニット16側の初期位置に復帰した時には、後続の長尺ワーク12は、既に第1搬送機14から第1分割搬送ユニット16に搬送を完了しており、移動台車26が初期位置に復帰するのと同時に支持フレーム24を上昇させる図4(b)の動作に入り上述した動作を繰り返す。
【0029】
後続する長尺ワーク12の第1分割搬送ユニット16への投入は、先行する長尺ワーク12がフォーク22によって、第1分割搬送ユニット16の搬送面から離脱し、搬送面とフォーク22との干渉が無くなった時点から可能であり、上述したように生産を生産タクト2.5セット/分で行いたい場合、第1搬送機14における各長尺ワーク12の搬送ピッチは、2.4秒なので、例えば2秒でフォーク22の上昇動作を完了すれば、第1搬送機14の搬送速度調整を行うことなく、長尺ワーク12を第1分割搬送ユニット16上で移載準備処理を行うことができる。一方、第2分割搬送ユニット18における各長尺ワーク12の搬送ピッチは、24秒なので、第2分割搬送ユニット18上に長尺ワーク12を着地させて、第2分割搬送ユニット18の下側にフォーク22を退避させるために2秒必要とすると、移動台車26は、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18との間を片道10秒以内「(全体時間24秒−上昇時間2秒−降下時間2秒)/2」で移動すれば、第2連続搬送機18の搬送速度調整を行うことなく、長尺ワーク12を第2分割搬送ユニット18上で移載完了処理することが可能となる。
【0030】
このように、長尺ワーク12を第1分割搬送ユニット16の搬送面から上方に持ち上げ離脱させると共に、第2分割搬送ユニット18の搬送面に着地させた後、第2分割搬送ユニット18の搬送面の下方に退避し第1分割搬送ユニット16の搬送面の下方に戻るアームユニット20により長尺ワーク12を移載する動作を行うことにより、長尺ワーク12の送り方向を変更前と変更後における搬送速度に大きな格差がある場合でも、移載動作が長尺ワーク12の送り動作を阻害することなく、所望の生産タクトを実行可能とし、工程バランスの安定化を行うことができる。
【0031】
なお、本実施形態においては、第1分割搬送ユニット16側で長尺ワーク12の横幅方向にフォーク22を挿入し、第2分割搬送ユニット18に移載する例を説明したが、第1分割搬送ユニット16側で長尺ワーク12の縦幅方向にフォーク22を挿入し、第2分割搬送ユニット18に移載するようにしてもよい。この場合、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18の構成が逆になり、第1分割搬送ユニット16側が長尺ワーク12の縦軸方向に延びる細幅のチェンコンベアで構成され、第2分割搬送ユニット18が長尺ワーク12の縦軸方向に延びるローラ等で構成されることになる。
【0032】
また、本実施形態では、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18とを直交するように隣接配置し、長尺ワーク12の搬送方向を90°変更する例を説明したが、搬送方向の変更角度は任意であり、例えば、移動台車26の移動方向の選択、つまり、ガイドレール32の軌道選択により適宜選択可能である。また、第2分割搬送ユニット18に接続される第2搬送機による第2工程の後、さらに、第3工程のおいて、送り方向を変化させたい場合には、第2搬送機の終端に、第2分割搬送ユニット18と同等のものを配置し、さらにそれに隣接して第1分割搬送ユニット16と同様のものを配置する。この第1分割搬送ユニット16には、第3工程を通過する第1搬送機と同等のものを接続する。上述したように、移載装置10の部分で搬送方向を任意に変更できるので、工程レイアウトに応じて、搬送方向の選択も行うことができる。以下、同様に、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18と同様のものを交互に組み合わせ、送り方向の変更を容易に行うことができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、長尺ワークを第1分割搬送ユニットの搬送面から上方に持ち上げ離脱させると共に、第2分割搬送ユニットの搬送面に着地させた後、第2分割搬送ユニットの搬送面の下方に退避し第1分割搬送ユニットの搬送面の下方に戻るアームユニットにより長尺ワークを移載する動作を行うことで、長尺ワークの送り方向の変更前と変更後における搬送速度に大きな格差がある場合でも、移載動作が長尺ワークの送り動作を阻害することなく、所望の生産タクトを実行可能とし、工程バランスの安定化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る移載装置の概念斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る移載装置の概念上面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る移載装置の移動台車の概念斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る移載装置の動作説明図である。
【図5】従来の長尺ワークの移載装置を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 移載装置、12 長尺ワーク、14 第1搬送機、16 第1分割搬送ユニット、16a 第1個別搬送機、16b,34 モータ、16c チェーン、18 第2分割搬送ユニット、18a 第2個別搬送機、20 アームユニット、22 フォーク、24 支持フレーム、26 移動台車、28 昇降ユニット、30 ガイド支柱、32 ガイドレール、36 駆動チェーン。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワーク移載装置、特に、第1軸の長さが第2軸の長さより十分に長い長尺ワークを第1軸送り方向に搬送する第1搬送機から第2軸送り方向に搬送する第2搬送機に移載するワーク移載装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から製造工場において、製造効率の向上のためにベルトコンベア等を用いた流れ作業が一般的に行われている。コンベアは、一般的には作業工程に沿って直線状に延設されている。従って、作業工程数の多い場合や作業対象であるワークが大きい場合、コンベアの延設距離も長くなり、工場の建物に収まらなくなってしまう。このような場合、工程途中や別工程に移行する位置でワークの搬送方向を変化させ、搬送経路を工場の建物に適合させたり、工程全体の直線延設距離が増大することを抑制している。また、特定の工程を複数回繰り返して行う場合等も折り返しの搬送経路とすることにより、工程に必要な設備の共用やスペースの共用を図り生産性の向上を行っている。
【0003】
ところで、このようなコンベアを用いて製造する物の一つに、例えば、外壁等に用いるサイディング材がある。このサイディング材は、一般的には、基材にベース塗料の塗装を行う第1工程、その乾燥(オーブン乾燥)を行う第2工程、冷却を行う第3工程、意匠塗装を行う第4工程、意匠塗装をオーブン乾燥させる第5工程、再度冷却する第6工程等通過させることにより製造する。また、場合によっては、さらにクリアー塗装を行う第7工程、オーブン乾燥を行う第8工程、冷却を行う第9工程等を含む場合もある。
【0004】
このような繰り返し工程を経て製造されるサイディング材は、第1軸の幅(例えば縦軸)が、第2軸の幅(例えば、横軸の幅)より長い。一般的には、例えば横幅40cmに対し、縦幅が5m〜10mに及ぶものある。特に、最近では、縦幅が10mクラスの長尺ワークが増加している。従って、サイディング材の製造工程においては、上述したような別工程に移行する位置、例えば、第1工程から第2工程に移行する時に搬送方向を、90°変更する処理、つまり、第1軸送り(縦軸送り)から第2軸送り(横軸送り)に変更する処理が行われる。一般的には、ある搬送方向を有する第1コンベアから異なる搬送方向を有する第2コンベアにサイディング材を移載することによって送り方向の変更を行っている。
【0005】
図5には、送り方向の変更を実現する装置の一例が示されている。図5(a)に示すように、矢印A方向にサイディング材(ワーク)100を縦軸送り(第1軸送り)状態で搬送する第1コンベア(例えば、ベルトコンベア)102は、例えばワーク100を矢印A方向に搬送しながらベース塗料の塗装を実行させる。第1コンベア102の終点位置には、ワーク100を横軸送り(第2軸送り)状態で乾燥オーブン104中を矢印B方向に通過させる第2コンベア106へワーク100を移載する移載装置108が配置されている。この移載装置108は所定間隔を隔てて配置された複数のローラ110からなる移載エリア112と、ローラ110の間を図5(b)に示すように、支点Oを中心に揺動する揺動コンベア114とを有している。揺動コンベア114は、ワーク100が移載エリア112に完全に到達するまでは、図5(b)に示すように、傾斜した退避位置で待機し、ワーク100が移載エリア112に完全に到達したら図5(c)に示すように、シリンダ116のロッドを延出させ、揺動コンベア114の搬送面をローラ110の搬送面より高い位置に移動させ、ワーク100をローラ110から離脱させる。そして、揺動コンベア114を駆動し、ワーク100を第2コンベア106の搬送方向と同じ矢印B方向に送り出し、第2コンベア106に渡し、ワーク100の移載を完了する。その後、揺動コンベア114を図5(b)に示す退避位置に戻し、次のワーク100の受け入れに備える。
【0006】
この他、工程の切り換わり位置等で、ワークの移載を行う構成としては、第1コンベアの終点部分で移動アームによりワークを横方向にスライドさせ、隣接配置された異なる方向に移動する第2コンベアに移載するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−197166号公報(図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したような移載装置の場合、先行するワークを第2コンベア側に送り出した後、揺動コンベアや移動アームが退避位置に復帰するまで、後続のワークを移載エリアに受け入れることができない。つまり、揺動コンベアや移動アームは第1コンベアのワーク搬送経路を横切って待機位置に復帰するため、揺動コンベアや移動アームの動作とワーク投入動作が干渉してしまう。その間のワーク投入が禁止される。つまり、移載エリアへのワーク投入タイミングが移載処理時間に左右され、第1コンベアから移載エリアへの投入調整を行う必要があった。
【0009】
例えば、横幅40cm、縦幅9mのサイディング材を2枚、平行に10cm間隔で横並びに配列したものを1セット(これをワーク100とする)として、第1コンベア102におけるA方向のセット間ピッチを1mとした時に、生産タクト2.5セット/分で生産したい場合、第1コンベアにおける縦送り速度V1は、1セット長さがセット間ピッチを含めて10mなので、V1=10×2.5=25m/min=416mm/sになる。一方、第2コンベアによる横送り速度V2は、1セット幅がセット間ピッチを10cmとした場合、1セット分の幅が1mとなるので、V2=1×2.5=2.5m/min=41.6mm/sになる。第1コンベアから移載エリアへは1m間隔でワークが投入されるので、その投入間隔は、1000/416=2.4secとなる。また、移載エリアから第2コンベアへの払い出し間隔は、1000/41.6=24secになる。その結果、移載エリア112には、2.4秒後には、後続のワークが投入されるにも関わらず、揺動コンベアや移動アームの準備ができておらず、前述したように、第1コンベアから移載エリア112への投入調整が必要になり、生産効率の不均衡や投入調整のための余分なスペースの確保等が必要になってしまうという問題があった。特に、第1軸(例えば縦幅)が第2軸(横幅)より十分に大きな長尺ワークの場合、送り方向の変更前と変更後における搬送速度に大きな格差が生じている場合、投入調製時間の増大が顕著に現れ、工程バランスがとれなくなってしまうという問題が生じる。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、長尺ワークの送り方向を変更する必要がある場合でも、ワークに干渉することなく、また、送り方向の変更前と変更後における搬送速度の格差を容易に吸収し、移載エリアへのワーク投入をスムーズに行い工程バランスを容易に整えることのできるワークの移載装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明は、第1軸の長さが第2軸の長さより十分に長い長尺ワークを第1軸送り方向に搬送する第1搬送機から第2軸送り方向に搬送する第2搬送機に移載するワーク移載装置であって、前記長尺ワークを前記第1軸送り方向に搬送する第1搬送機の終点位置に設けられ、第2搬送機への移載準備位置を形成する複数の第1個別搬送機が所定間隔で配列された第1分割搬送ユニットと、前記長尺ワークを第2軸送り方向に搬送する第2搬送機の始点位置に設けられ、第2軸送り方向への移載完了位置を形成する複数の第2個別搬送機が所定間隔で配列された第2分割搬送ユニットと、前記第1分割搬送ユニットと第2分割搬送ユニットとの間を往復移動する移動台車と、前記移動台車に搭載され、前記長尺ワークを第1分割搬送ユニットの搬送面から上方に持ち上げ搬送面から離脱させると共に、第2分割搬送ユニットの搬送面に着地させた後、第2分割搬送ユニットの搬送面の下方に退避し、第1分割搬送ユニットの搬送面の下方に戻ることのできる前記第1個別搬送機の配列ピッチ間及び第2個別搬送機の配列ピッチ間に挿入可能なアームユニットと、前記アームユニットを前記移動台車上で昇降させる昇降ユニットと、を含むことを特徴とする。
【0012】
ここで、第1軸とは、例えば長尺ワークの長手方向の軸であり、第2軸とは例えば長尺ワークの短手方向の軸である。
【0013】
この構成によれば、アームユニットの動作は、長尺ワークの第1分割搬送ユニットへの経路を通過しないので、アームユニットの動作とワークの投入動作が干渉しない。その結果、ワークの投入がアームユニットの動作の影響を受けることなくスムーズに行うことが可能になり、ワーク投入調整が不要になり、移載の前後の工程バランスを容易に整えることができる。また、投入調整のための余分なスペースの削減もできる。
【0014】
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記アームユニットによって、前記長尺ワークを第1分割搬送ユニットの搬送面から離脱させた後、直ちに、後続の長尺ワークを第1分割搬送ユニットに受け入れ許可することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、長尺ワークの移載をより効率的にスムーズに行うことができる。
【0016】
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記第1個別搬送機は、前記第1軸送り方向に沿って所定間隔で、複数配置され、前記第2個別搬送機は、前記第2軸送り方向と直交する方向に所定間隔で、複数配置されていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、アームユニットは、第1個別搬送ユニットに搬送されてきた長尺ワークを第1軸に沿って、つまり長手方向に沿って支持して搬送面から持ち上げることができると共に、第2個別搬送ユニットの搬送面に着地させることができるので、長尺ワークを移載動作時に安定して支持することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。
【0019】
図1には、本実施形態のワーク移載装置(以下、単に移載装置という)10の構成概念図が示されている。図1では、先行工程(例えば、ベース塗装工程)を第1搬送機(例えば、ベルトコンベア)14によって第1軸方向(例えば縦軸に沿った長手方向)に搬送されたきた長尺ワーク12が、移載エリアの一部を構成する第1分割搬送ユニット16に投入された後、第2分割搬送ユニット18への移載が完了した状態が示されている。なお、この第2分割搬送ユニット18への移載を行っている間に後続の長尺ワーク12が第1搬送機14によって第1分割搬送ユニット16に投入されている状態も同時に示している。また、図2には、移載装置10を上方から見た上面視図が示され、図3には、移載装置10の主要構造物であるアームユニット20を中心とする斜視図が示されている。
【0020】
なお、本実施形態において、長尺ワーク12とは、第1軸の長さ、例えば長尺ワーク12の縦軸方向(長手方向)の長さが第2軸の長さ、例えば横軸方向(短手方向)の長さより十分に長いワークであり、例えば、外壁等に用いるサイディング材である。前述したようにサイディング材は、例えば横幅40cmに対し、縦幅が5m〜10mに及ぶものであり、本実施形態では、その一例として、横幅40cm、縦幅9mのものを例にとり、現実的によく行われている搬送形態として、横幅40cm、縦幅9mのボードを2枚縦軸に平行に10cm間隔で配置したものを1セットとしたものを図面上の長尺ワーク12と対応させて説明する。
【0021】
図1において、第1搬送機14は、例えば、長尺ワーク12であるサイディング材のベース塗料の塗装を行う第1工程を通過してくるコンベアであり、前述したようなセット構成の長尺ワーク12を製造タクト2.5セット/分で製造するためには、第1送り方向(矢印A方向)にV1=10×2.5=25m/min=416mm/sで、例えば図示しないモータ等により駆動している。そして、長尺ワーク12を第1搬送機14の終点位置に接続された移載準備位置に配置された第1分割搬送ユニット16に送り込んでいる。
【0022】
第1分割搬送ユニット16は、図2から明らかなように、所定間隔で複数の第1個別搬送機16a(本実施形態では、ローラ)が配置されている。各第1個別搬送機16aの一端にはスプロケットが配置されモータ16bによって駆動するチェーン16cにより速度V1で、投入された長尺ワーク12を搬送できるようになってる。なお、第1搬送機14をローラで構成した第1分割搬送ユニット16と同一構成としてもよい。つまり、第1分割搬送ユニット16と同一構成のローラコンベアを第1工程を通過する長尺ワーク12の搬送用に用い、その終点位置を移載準備位置としてもよい。
【0023】
一方、図1において、第1分割搬送ユニット16の側面位置には、第1分割搬送ユニット16に送り込まれた長尺ワーク12を、オーブン乾燥を行う第2工程に搬送する第2搬送機(不図示)へ送り込むための第2分割搬送ユニット18が配置されている。この第2分割搬送ユニット18も図2から明らかなように、所定間隔で複数の第2個別搬送機18a(本実施形態では、細幅のチェンコンベア)が配列されている。各第2個別搬送機18aは、長尺ワーク12を横軸に沿った方向に製造タクト2.5セット/分で製造するために、第2送り方向(矢印B方向)にV2=1×2.5=2.5m/min=41.6mm/sで駆動している。なお、不図示の第2搬送機は、幅広のチェンコンベア(又はベルトコンベア)でもよし、第2分割搬送ユニット18の第2個別搬送機18aと同一構成の細幅のチェンコンベアを複数本第2工程の乾燥オーブンの中まで延設して構成してもよい。この場合、細幅のチェンコンベアの始端位置が移載完了位置となる。
【0024】
本実施形態の特徴的事項は、前記長尺ワーク12を第1分割搬送ユニット16の搬送面から上方に持ち上げ離脱させると共に、第2分割搬送ユニット18の搬送面に着地させた後、第2分割搬送ユニット18の搬送面の下方に退避し第1分割搬送ユニット16の搬送面の下方に戻ることのできるアームユニットを備えた移動台車が第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18との間を任意に移動可能なところである。
【0025】
アームユニット20は、図2、図3に示すように、第1分割搬送ユニット16の第1個別搬送機(ローラ)16aの間、及び第2分割搬送ユニット18の第2個別搬送機(細幅のチェンコンベア)18aの間に挿入自在な複数のフォーク22を有している。また、各フォーク22を支持する支持フレーム24は、移動台車26上に配置された昇降ユニット(例えば、油圧シリンダ)28により、フォーク22の上面位置を、第1分割搬送ユニット16及び第2分割搬送ユニット18の搬送面より低い位置と前記搬送面より高い位置との間に位置するように昇降動作可能に構成されている。なお、移動台車26には、リニアガイド等を有する支持フレーム24のガイド支柱30が形成され、支持フレーム24の昇降動作をスムーズかつ安定的に行えるようになっている。なお、昇降ユニット28はモータやギアを用いた機構でもよい。
【0026】
支持フレーム24を搭載する移動台車26は、図1、図3に示すように、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18との間に延設されたガイドレール32上を走行可能に構成されている。本実施形態の場合、図1に示すように、モータ34によって駆動する駆動チェーン36の一部が移動台車26に固定され、所定スピードで第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18との間を往復走行するようになっている。
【0027】
上述のように構成される移載装置10の動作を図4をさらに加え説明する。初期状態で、移動台車26は、図4(a)に示すように、第1分割搬送ユニット16の搬送面下側(移載準備位置)に、支持フレーム24を下げた状態で入り込んでいる。続いて、長尺ワーク12が第1分割搬送ユニット16上に完全に移動し移載準備位置に達したことを例えば、図示しないセンサー等によって検出したら、図4(b)に示すように、昇降ユニット28を駆動し支持フレーム24を上昇させる。なお、第1分割搬送ユニット16の終端部には、図示を省略しているが長尺ワーク12が第1分割搬送ユニット16上に停止できるように、ストッパーが設けられている。もちろん、第1分割搬送ユニット16の駆動を停止させてもよいが、後述するように長尺ワーク12は連続投入されるので、第1分割搬送ユニット16は搬送駆動を継続したまま、ストッパー等で長尺ワークを一時停止させることが好ましい。また、第1分割搬送ユニット16の支持フレーム24(フォーク22)の挿入側における第1個別搬送機(ローラ)16aの支持フレームは、図1に示すように、フォーク22が第1個別搬送機16aの搬送面下側に入り、その後搬送面より上に上昇できるように、切り欠きが形成されている。
【0028】
支持フレーム24が上昇することにより、フォーク22は第1個別搬送機(ローラ)16aの間から搬送面より上に突出し、長尺ワーク12を第1分割搬送ユニット16の搬送面から離脱させる。この状態で、図4(c)に示すように、移動台車26は、第2分割搬送ユニット18側にガイドレール32に沿って走行する。この時、フォーク22は、第2分割搬送ユニット18側においても第2個別搬送機(細幅のチェンコンベア)18aの間に進入する。そして、移動台車26が第2分割搬送ユニット18側の所定位置(移載完了位置)まで移動したら、図4(d)に示すように、昇降ユニット28を駆動し支持フレーム24を降下させる。この状態で、長尺ワーク12は、第2分割搬送ユニット18の搬送面に着地し、長尺ワーク12は第2分割搬送ユニット18の第2個別搬送機18aの駆動力によって、第2搬送方向に搬送される。長尺ワーク12を第2分割搬送ユニット18の搬送面に着地させたら移動台車26は、支持フレーム24を下げた状態のまま直ちに第1分割搬送ユニット16側に戻り、図4(a)の状態に復帰する。支持フレーム24を下げた状態で移動台車26が第1分割搬送ユニット16側の初期位置に復帰した時には、後続の長尺ワーク12は、既に第1搬送機14から第1分割搬送ユニット16に搬送を完了しており、移動台車26が初期位置に復帰するのと同時に支持フレーム24を上昇させる図4(b)の動作に入り上述した動作を繰り返す。
【0029】
後続する長尺ワーク12の第1分割搬送ユニット16への投入は、先行する長尺ワーク12がフォーク22によって、第1分割搬送ユニット16の搬送面から離脱し、搬送面とフォーク22との干渉が無くなった時点から可能であり、上述したように生産を生産タクト2.5セット/分で行いたい場合、第1搬送機14における各長尺ワーク12の搬送ピッチは、2.4秒なので、例えば2秒でフォーク22の上昇動作を完了すれば、第1搬送機14の搬送速度調整を行うことなく、長尺ワーク12を第1分割搬送ユニット16上で移載準備処理を行うことができる。一方、第2分割搬送ユニット18における各長尺ワーク12の搬送ピッチは、24秒なので、第2分割搬送ユニット18上に長尺ワーク12を着地させて、第2分割搬送ユニット18の下側にフォーク22を退避させるために2秒必要とすると、移動台車26は、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18との間を片道10秒以内「(全体時間24秒−上昇時間2秒−降下時間2秒)/2」で移動すれば、第2連続搬送機18の搬送速度調整を行うことなく、長尺ワーク12を第2分割搬送ユニット18上で移載完了処理することが可能となる。
【0030】
このように、長尺ワーク12を第1分割搬送ユニット16の搬送面から上方に持ち上げ離脱させると共に、第2分割搬送ユニット18の搬送面に着地させた後、第2分割搬送ユニット18の搬送面の下方に退避し第1分割搬送ユニット16の搬送面の下方に戻るアームユニット20により長尺ワーク12を移載する動作を行うことにより、長尺ワーク12の送り方向を変更前と変更後における搬送速度に大きな格差がある場合でも、移載動作が長尺ワーク12の送り動作を阻害することなく、所望の生産タクトを実行可能とし、工程バランスの安定化を行うことができる。
【0031】
なお、本実施形態においては、第1分割搬送ユニット16側で長尺ワーク12の横幅方向にフォーク22を挿入し、第2分割搬送ユニット18に移載する例を説明したが、第1分割搬送ユニット16側で長尺ワーク12の縦幅方向にフォーク22を挿入し、第2分割搬送ユニット18に移載するようにしてもよい。この場合、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18の構成が逆になり、第1分割搬送ユニット16側が長尺ワーク12の縦軸方向に延びる細幅のチェンコンベアで構成され、第2分割搬送ユニット18が長尺ワーク12の縦軸方向に延びるローラ等で構成されることになる。
【0032】
また、本実施形態では、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18とを直交するように隣接配置し、長尺ワーク12の搬送方向を90°変更する例を説明したが、搬送方向の変更角度は任意であり、例えば、移動台車26の移動方向の選択、つまり、ガイドレール32の軌道選択により適宜選択可能である。また、第2分割搬送ユニット18に接続される第2搬送機による第2工程の後、さらに、第3工程のおいて、送り方向を変化させたい場合には、第2搬送機の終端に、第2分割搬送ユニット18と同等のものを配置し、さらにそれに隣接して第1分割搬送ユニット16と同様のものを配置する。この第1分割搬送ユニット16には、第3工程を通過する第1搬送機と同等のものを接続する。上述したように、移載装置10の部分で搬送方向を任意に変更できるので、工程レイアウトに応じて、搬送方向の選択も行うことができる。以下、同様に、第1分割搬送ユニット16と第2分割搬送ユニット18と同様のものを交互に組み合わせ、送り方向の変更を容易に行うことができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、長尺ワークを第1分割搬送ユニットの搬送面から上方に持ち上げ離脱させると共に、第2分割搬送ユニットの搬送面に着地させた後、第2分割搬送ユニットの搬送面の下方に退避し第1分割搬送ユニットの搬送面の下方に戻るアームユニットにより長尺ワークを移載する動作を行うことで、長尺ワークの送り方向の変更前と変更後における搬送速度に大きな格差がある場合でも、移載動作が長尺ワークの送り動作を阻害することなく、所望の生産タクトを実行可能とし、工程バランスの安定化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る移載装置の概念斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る移載装置の概念上面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る移載装置の移動台車の概念斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る移載装置の動作説明図である。
【図5】従来の長尺ワークの移載装置を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 移載装置、12 長尺ワーク、14 第1搬送機、16 第1分割搬送ユニット、16a 第1個別搬送機、16b,34 モータ、16c チェーン、18 第2分割搬送ユニット、18a 第2個別搬送機、20 アームユニット、22 フォーク、24 支持フレーム、26 移動台車、28 昇降ユニット、30 ガイド支柱、32 ガイドレール、36 駆動チェーン。
Claims (3)
- 第1軸の長さが第2軸の長さより十分に長い長尺ワークを第1軸送り方向に搬送する第1搬送機から第2軸送り方向に搬送する第2搬送機に移載するワーク移載装置であって、
前記長尺ワークを前記第1軸送り方向に搬送する第1搬送機の終点位置に設けられ、第2搬送機への移載準備位置を形成する複数の第1個別搬送機が所定間隔で配列された第1分割搬送ユニットと、
前記長尺ワークを第2軸送り方向に搬送する第2搬送機の始点位置に設けられ、第2軸送り方向への移載完了位置を形成する複数の第2個別搬送機が所定間隔で配列された第2分割搬送ユニットと、
前記第1分割搬送ユニットと第2分割搬送ユニットとの間を往復移動する移動台車と、
前記移動台車に搭載され、前記長尺ワークを第1分割搬送ユニットの搬送面から上方に持ち上げ搬送面から離脱させると共に、第2分割搬送ユニットの搬送面に着地させた後、第2分割搬送ユニットの搬送面の下方に退避し、第1分割搬送ユニットの搬送面の下方に戻ることのできる前記第1個別搬送機の配列ピッチ間及び第2個別搬送機の配列ピッチ間に挿入可能なアームユニットと、
前記アームユニットを前記移動台車上で昇降させる昇降ユニットと、
を含むことを特徴とするワーク移載装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記アームユニットによって、前記長尺ワークを第1分割搬送ユニットの搬送面から離脱させた後、直ちに、後続の長尺ワークを第1分割搬送ユニットに受け入れ許可することを特徴とするワーク移載装置。 - 請求項1または請求項2記載の装置において、
前記第1個別搬送機は、前記第1軸送り方向に沿って所定間隔で、複数配置され、前記第2個別搬送機は、前記第2軸送り方向と直交する方向に所定間隔で、複数配置されていることを特徴とするワーク移載装置。
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