JP2004131157A

JP2004131157A - 口栓、及び口栓付き収容体

Info

Publication number: JP2004131157A
Application number: JP2002299804A
Authority: JP
Inventors: Masao Igarashi; 五十嵐　正雄
Original assignee: Nihon Kim Co Ltd
Current assignee: Nihon Kim Co Ltd
Priority date: 2002-10-15
Filing date: 2002-10-15
Publication date: 2004-04-30

Abstract

【課題】容易に製造可能であり、かつリング状部材を残すことのない不正開封防止機能を有する口栓を提供する。
【解決手段】本発明に係る口栓は、収容体に装着され、収容体内に収容された収容物を注出する口部２２を備えた本体２０と、口部２２に対して回転可能に装着される蓋体３０とを有している。そして、蓋体３０の周壁には、蓋体を開封した際に、破断される破断片３０ｃが形成されており、口部２２には、蓋体３０を締付けた際に破断片３０ｃを破断せず、蓋体を開封した際に破断片３０ｃを破断する係合部２２ｃが形成されていることを特徴とする。
【選択図】　　図２

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、合成樹脂製を重ねた収容体、あるいはペットボトル、紙容器等、各種の収容体の開口部分に装着される口栓に関し、詳細には、不正開封防止機能を有する口栓、及びそのような口栓を有する収容体に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、上記したような収容体に装着される口栓には、収容体内の収容物のバージン性を確保するように、不正開封防止機能が設けられている。通常、この種の口栓に設けられる不正開封防止機能は、例えば、特許文献１に開示されているように、収容体に装着される本体と、この本体に螺合されるキャップ状の蓋体とを備え、蓋体を回転させた際、本体との間の係合作用により蓋体からリング状部材が分離されて開封状態が視認できるようになっている。
【０００３】
具体的には、蓋体の下部に、周方向に沿って切込み線を入れると共に、この切込み線を介して内側に略等間隔に形成した薄肉のリブによってリング状部材が連結されている。そして、このリング状部材には、蓋体を回動操作した際、本体に形成されたラチェットに係合するラチェットが形成されており、両者が係合することで、蓋体は前記切込み線部分でリング状部材から離脱し、蓋体のみが取外されるようになっている。
【０００４】
あるいは、一般的なペットボトルでは、その口部に、上記したような構成の蓋体を螺合しており、蓋体を開封すべく回転操作すると、口部の外周に上記したリング状部材が残った状態で蓋体が取外せるようになっている。
【０００５】
【特許文献１】
特開２０００−３４４２３５号公報。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
上記した公知技術の構成では、蓋体下部に形成された切込み線は、蓋体とリング状部材を型によって一体成形した後、細い刃物によって形成する必要があるため、製造工程が複雑となり、かつ切込み線を形成するための設備が必要となり、口栓のコストが高くなってしまう。
【０００７】
また、一般的なペットボトルの場合、蓋体を開封した後、ペットボトル側の口部に、上記したリング状部材が取り残されてしまう。近年、ペットボトルは、リサイクルされる傾向にあり、リサイクルする上では、口部に取り残されたリング状部材は、異なる材質であるため取外す必要があるものの、口部に対して強固に固着された状態になっているため、取外しづらく、リサイクルする上で問題が生じている。
【０００８】
この発明は、上記した問題に基づいて成されたものであり、容易に製造可能であり、かつリング状部材を残すことのない不正開封防止機能を有する口栓、及びそのような口栓を有する収容体を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明に係る口栓は、収容体に装着され、収容体内に収容された収容物を注出する口部を備えた本体と、前記口部に対して回転可能に装着される蓋体とを有し、前記蓋体の周壁には、蓋体を開封した際に、破断される破断片が形成されており、前記本体の口部には、蓋体を締付けた際に前記破断片を破断せず、蓋体を開封した際に前記破断片を破断する係止部が形成されていることを特徴とする。
【００１０】
また、上記した課題を解決するために、本発明に係る口栓付き収容体は、収容物を注出する口部と、この口部に対して回転可能に装着される蓋体とを有し、前記蓋体の周壁には、蓋体を開封した際に、破断される破断片が形成されており、前記口部には、蓋体を締付けた際に前記破断片を破断せず、蓋体を開封した際に前記破断片を破断する係止部が形成されていることを特徴とする。
【００１１】
上記した構成において、蓋体を口部に対して開封すると、その周壁に形成された破断片が破断されるため、開封状態が目視でき不正開封防止機能が得られる。そして、この破断片は、蓋体側に形成されていることから、開封時に蓋体とは分離されることがない。従って、蓋体開封後に、口部側には不正開封を視認するための部材が残るようなことはない。
【００１２】
【発明の実施の形態】
図１乃至図５は、本発明の一実施形態を示す図であり、図１は、口栓付き収容体を示す図、図２は、口栓部分の分解斜視図、図３（ａ）は、本体の平面図、図３（ｂ）は、本体の側面図、図４は、本体と蓋体を締付けた状態を示す部分断面図、そして、図５は、蓋体の開封状態を示す斜視図である。
【００１３】
収容物が収容される収容体１は、例えば、柔軟な合成樹脂シート２を複数枚対向配置し、斜線で示す端部領域を熱溶着することで形成されており、その上端部分のシート材間に口栓１０が熱溶着されることで、口栓付き収容体が作成されている。
【００１４】
前記口栓１０は、本体２０と、この本体に対して着脱可能に装着されるキャップ状の蓋体３０とを備えて構成されており、前記本体２０には、合成樹脂シート２が溶着される断面略楕円形状の溶着部２１と、この溶着部２１の上方、すなわち収容体１の上端から上方に突出する口部２２と、溶着部２１の下方、すなわち収容体１内に突出する収容体側延出部２３が形成されている。
【００１５】
前記本体２０、及び蓋体３０は、夫々、合成樹脂を型成形することで一体成形されており、前記本体２０には、口部２２、溶着部２１及び収容体側延出部２３に亘って、収容体１内に収容された収容物を取り出すための連通孔２５が形成されている。また、前記口部２２と蓋体３０には、夫々雄ネジ部２２ａと雌ネジ部３０ａが形成されており、蓋体３０を回転操作することで、口部２２に対して着脱自在となっている。
【００１６】
前記口部２２の外周には、雄ネジ部２２ａの下方にフランジ２２ｂが形成されており、このフランジ２２ｂの外周端面には、一対の係合部２２ｃが突出形成されている。この係合部２２ｃは、後述する蓋体３０に形成された破断片を蓋体開封時に破断するものであり、図３（ａ）に示すように、蓋体３０を封止する回転方向（時計回り方向）に回転した際、破断片を摺接させて滑らかに案内する案内部２２ｄと、蓋体３０を開封する回転方向（反時計回り方向）に回転した際、破断片に係合して破断片を破断する破断部２２ｅとを備えている。
【００１７】
前記蓋体３０の下部には、径方向に膨出するスカート部３０ｂが形成されており、このスカート部３０ｂには、所定間隔（本実施形態では１２０°間隔）おいて、前記係合部２２ｃと係合可能な破断片３０ｃが形成されている。この場合、各破断片３０ｃは、スカート部３０ｂに開口部３０ｄを形成し、この開口部の上下方向に亘って橋渡しするように形成されている。
【００１８】
また、口部２２及び蓋体３０には、夫々適所にシール部２２ｆ及び３０ｆが形成されており、相手部材に密着して、収容体内の収容物が漏れないようにシールしている。
【００１９】
上記した構成の口栓１０は、最初に蓋体３０を本体２０の口部２２に封止する場合、図２、及び図３（ａ）に示す状態において、時計回り方向に回転螺入される。この際、蓋体３０の周壁に形成された開口部３０ｄに橋渡しするように形成された破断片３０ｃは、係合部２２ｃの案内部２２ｄに弾性変形しながら摺接されるため、破断されることはなく、最終的に、図４に示すように、蓋体３０は、口部２２に対して封止状態となる。このとき、口部２２及び蓋体３０に形成されたシール部２２ｆ及び３０ｆによって、収容物はシールされている。
【００２０】
そして、蓋体３０を開封すべく、反時計回り方向に回転すると、図５に示すように、破断片３０ｃは、係合部２２ｃの破断部２２ｅに係合して破断される。すなわち、一旦蓋体３０を開封すると、蓋体の周壁に形成されている破断片３０ｃが破断されることから、その開封状態を目視することができ、不正開封防止機能が得られる。
【００２１】
以上のような形状の口栓によれば、型成形する際に、型を同一方向に離型することで形成することが可能であり、また、切込みを形成するような二次加工工程も必要ないことから、安価に製造することが可能となる。また、一旦、蓋体を開封すると、破断片３０ｃが破断されることから、不正開封を容易に識別することが可能となる。
【００２２】
図６は、口栓付き収容体の別の実施形態を示す斜視図である。
この実施形態では、収容体５がペットボトルとして構成されたものを例示している。ボトルの上端部には、上記した実施形態と同様な口部２２が一体成形されており、この口部に対して、上記した実施形態と同様な蓋体３０が螺合されるようになっている。
【００２３】
このような構成においても上記した実施形態と同様な作用効果が得られると共に、蓋体３０を開封した際、リング状の部材が分離されてボトル側に残るようなこともないため、リサイクルする上での分別が容易に行えるようになる。
【００２４】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることは無く、種々変形することが可能である。例えば、上記した破断片は、蓋体を開封した際に、口部に形成された係合部によって破断され、かつその破断状態が視認できるものであれば良く、その形状、形成位置、形成個数については適宜変形することが可能である、また、同様に、係合部についても、蓋体開封時に破断片を破断できるように構成されていれば、その形状、形成位置、形成個数についても適宜変形することが可能である。さらに、口栓が装着される収容体については、各種の形態のものを用いることが可能である。
【００２５】
【発明の効果】
本発明によれば、容易に製造可能であり、かつ開封時において、リング状部材を残すことのない不正開封防止機能を有する口栓、及びそのような口栓を有する収容体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】口栓付き収容体の一実施形態を示す図。
【図２】口栓部分の分解斜視図。
【図３】（ａ）は、本体の平面図、（ｂ）は、本体の側面図。
【図４】本体と蓋体を締付けた状態を示す部分断面図。
【図５】蓋体の開封状態を示す斜視図。
【図６】口栓付き収容体の別の実施形態を示す斜視図。
【符号の説明】
１，５　収容体
１０　口栓
２０　本体
２２　口部
２２ｃ　係合部
３０　蓋体
３０ｃ　破断片

Claims

収容体に装着され、収容体内に収容された収容物を注出する口部を備えた本体と、前記口部に対して回転可能に装着される蓋体とを有する口栓において、
前記蓋体の周壁には、蓋体を開封した際に、破断される破断片が形成されており、
前記本体の口部には、蓋体を締付けた際に前記破断片を破断せず、蓋体を開封した際に前記破断片を破断する係合部が形成されていることを特徴とする口栓。
前記蓋体には、周方向に所定間隔おいて開口部が形成されており、前記破断片は、開口部に形成されていることを特徴とする請求項１に記載の口栓。
収容物を注出する口部と、この口部に対して回転可能に装着される蓋体とを有する口栓付き収容体において、
前記蓋体の周壁には、蓋体を開封した際に、破断される破断片が形成されており、
前記口部には、蓋体を締付けた際に前記破断片を破断せず、蓋体を開封した際に前記破断片を破断する係合部が形成されていることを特徴とする口栓付き収容体。
前記蓋体には、周方向に所定間隔おいて開口部が形成されており、前記破断片は、開口部に形成されていることを特徴とする請求項３に記載の口栓付き収容体。