JP2004130440A - 象鼻状ロボット - Google Patents
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Abstract
【課題】既存の安価な材料を使用した単純な構造で、複雑な動作も可能な象鼻状ロボット。
【解決手段】ホース等の柔軟細長材1の後端部が基体9に固定され、柔軟細長材1の先端部には複数の各ワイヤ3の一端が固定され、各ワイヤ3は柔軟細長材1の長さ方向に平行にたがいに間隔をもって長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤ3の他端は基体9に配設された複数の巻取機に個別に連結され、制御装置10により各ワイヤ3の巻取り長さを調整することで柔軟細長材1の形状を制御する。柔軟細長材1を長さ方向に区分し、区分ごとに各ワイヤ3の巻取り長さを調整することもできる。
【効果】各種物品等の受取り払出し、把持運搬、狭隘域や危険域の監視、捜索、清掃、塗装など、多岐にわたる利用が可能。
【選択図】 図1
【解決手段】ホース等の柔軟細長材1の後端部が基体9に固定され、柔軟細長材1の先端部には複数の各ワイヤ3の一端が固定され、各ワイヤ3は柔軟細長材1の長さ方向に平行にたがいに間隔をもって長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤ3の他端は基体9に配設された複数の巻取機に個別に連結され、制御装置10により各ワイヤ3の巻取り長さを調整することで柔軟細長材1の形状を制御する。柔軟細長材1を長さ方向に区分し、区分ごとに各ワイヤ3の巻取り長さを調整することもできる。
【効果】各種物品等の受取り払出し、把持運搬、狭隘域や危険域の監視、捜索、清掃、塗装など、多岐にわたる利用が可能。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホース状あるいは柔軟な棒状をなす、象の鼻のようなロボット(象鼻状ロボットという)であって、既存の安価な材料を使用した単純な構造で、複雑な動作も可能なロボットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の象鼻状ロボットとしては、下記非特許文献1に連結式多自由度能動ホースが報告されている。この能動ホースは、ユニット化したホースを連結し、駆動源として空気圧を用い、駆動用の空気圧供給チューブと駆動用制御バルブが各ユニット内に配置された構造になっている。
【0003】
【非特許文献1】
北川能、外3名,「人命救助活動に用いる連結式多自由度能動ホースの駆動特性」,日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会,00講演論文集,2000.5.12〜13.熊本,1P1−06−014(1) −1P1−06−014(2)
【0004】
また、ワイヤを駆動源とする象鼻状ロボットとしては、下記非特許文献2に弾性節腱駆動アームが記載されている。このアームは、弾性要素の両端のフランジ間に複数のワイヤを張った単位節を連結し、単位節毎に複数のワイヤの長さを変えることでアーム全体の形状を制御するものである。
【0005】
【非特許文献2】
広瀬茂男著,「生物機械工学」,工業調査会,p.157−164
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の象鼻状ロボットは、いずれも多数の部品を要し、ロボット用の材料開発も必要となるなどの問題を有していた。
そこで本発明が解決しようとする課題は、既存の安価な材料を使用した単純な構造で、複雑な動作も可能な象鼻状ロボットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、柔軟細長材と複数のワイヤおよび巻取機と制御装置で構成され、柔軟細長材は後端部が基体に固定され、柔軟細長材の先端部には複数の各ワイヤの一端が固定され、各ワイヤは柔軟細長材の長さ方向に平行にたがいに間隔をもって長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤの他端は基体に配設された複数の巻取機に個別に連結され、制御装置により各ワイヤの巻取り長さを調整することで柔軟細長材の形状が制御されることを特徴とする象鼻状ロボットである。
【0008】
また、長さ方向に区分された柔軟細長材と複数のワイヤ群および巻取機と制御装置で構成され、柔軟細長材は後端部が基体に固定され、柔軟細長材の先端部および各区分の境界部にはそれぞれ1つのワイヤ群の各ワイヤの一端が固定され、各ワイヤ群の各ワイヤは柔軟細長材の長さ方向に平行にたがいに間隔をもって長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤの他端は基体に配設された各巻取機に個別に連結され、制御装置により各ワイヤの巻取り長さを調整することで柔軟細長材の形状が制御されることを特徴とする象鼻状ロボットである。
【0009】
そして、上記本発明の各ロボットにおいて、ホースを柔軟細長材とすることができ、また、柔軟細長材の長さ方向に間隔をもって固定された複数の小チューブを通してワイヤを取り付けることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明ロボットは、図1の例に示すように、象鼻状部がホース1などの柔軟細長材と複数(図1では3本)のワイヤ3で構成されている。図1における象鼻状部のA−A視断面図は、図3(b)のようになっている。柔軟細長材としては、このほか、図3(f)、(g)のように棒2を採用することもできる。以下、ホース1を柔軟細長材とした例により説明する。
【0011】
図1のように、ホース1の後端部は基体9に固定され、ホース1の先端部には複数の各ワイヤ3の一端が固定されている。各ワイヤ3は、ホース1の長さ方向に平行に、たがいに間隔をもって、長さ方向移動可能に取り付けられている。本例では、ホース1の長さ方向に、複数の小チューブ4が間隔をもって固定され、小チューブ4を通してワイヤ3がホース1に取り付けられている。ワイヤ3の一端は、ホース1の最先端側の小チューブ4の先端側に固定されている。
【0012】
基体9には、各ワイヤ1に対応して複数(本例では3個)の巻取機が配設されている。本例では巻取リール6とモーター7で巻取機が構成され、取付台8で基体9に固定されている。
この巻取リール6に各ワイヤ1の他端が個別に連結されていて、制御装置10により各ワイヤ3の巻取り長さを調整することで、ホース1の形状が制御される。
【0013】
図4の例は、ホース1に2本のワイヤ1を図3(a)のように取り付けた例を示している。この例で図示下側のワイヤ3を巻き取ると、ホース1の下側が短縮されてホース1が下方に湾曲する。このように、ホース1に取り付けた各ワイヤ3の巻取り長さを調整することにより、ホース1の湾曲形状を制御することができる。
【0014】
ホース1の形状制御は、図1のように、制御装置10からの指令で各モーター7の電流をオンオフし、あるいは電流値を変化させて、ワイヤ3の巻取り長さを調整することで行うことができる。制御装置からの指令は有線あるいは無線で行うことができ、制御装置10への入力は、ホース1を見ながら、押しボタンやジョイスティック等により手動で行うこともできる。
また、各ワイヤ3の巻取り長さによって定まるホース1の形状を制御装置10に表示させ、その表示画面を見ながら行うこともできる。さらに、決まった動作の場合は、あらかじめプログラムを入力しておき、自動的に行うこともできる。
【0015】
ホース1とワイヤ3の例を図3に示す。ワイヤ3は、2本、3本、4本などの複数本を、(a)〜(c)のようにホース1の外側に、(d)のようにホース1の内側に、それぞれ固定した小チューブ4を通して取り付けることができる。また(e)のようにホース1の肉厚内に穿設した孔5を通して取り付けることもできる。
【0016】
柔軟細長材としては、図3(f)および(g)のように、棒2を採用することもできる。図3(f)は、棒2内の外周近くに穿設した孔5を通してワイヤ3を取り付けた例、図3(g)は、棒2の外側に固定した小チューブ4を通してワイヤ3を取り付けた例である。
このほか図3(h)のように、ホース1あるいは棒2(図示せず)の外周に特殊形状のベルト11を巻き付け、外周とベルト11の間に形成される孔状の隙間を通してワイヤ3を取り付けることもできる。
【0017】
次に、本発明ロボットの象鼻状部は、図2に示す例のように、長さ方向に区分されたホース1などの柔軟細長材と複数のワイヤ群で構成することもできる。本例は、ホース1を先端から第1区分、第2区分、第3区分に区分し、各区分それぞれに2本のワイヤ3からなるワイヤ群を取り付け、区分ごとに形状を制御できる。
【0018】
ホース1の先端部および各区分の境界部には、それぞれ1つのワイヤ群の各ワイヤ3の一端が固定されている。各ワイヤ群の各ワイヤ3は、ホース1の長さ方向に平行に、たがいに間隔をもって、長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤ3の他端は基体9に配設された各巻取機の巻取リール7に個別に連結されている。そして図1の例と同様、制御装置10により各ワイヤ3の巻取り長さを調整することで、ホース1全長の形状が制御される。
【0019】
本例は、破線で示す各区分の境界部で先端側の各ワイヤ3をホース1内に挿入し、他端を3段に設けた各巻取リール7に連結している。しかし、後述のようにホース1内に流体を通す場合は、各ワイヤ3をホース1の外側を通して各巻取リール7に連結するのが望ましい。
【0020】
図2の例は、第1区分および第3区分では図示右側のワイヤ3を巻き取ることでホース1を右に湾曲させ、第2区分では図示左側のワイヤ3を巻き取ることでホース1を左側に湾曲させて、形状を制御している。このように、ホース1に取り付けた各ワイヤ3の巻取り長さを調整することにより、ホース1の湾曲形状を区分ごとに制御し、より複雑な動作も可能となる。
図2のような例においても、柔軟細長材としてホース1のほか棒2を採用することができる。またワイヤ3も、図3に示すような各種手段で取り付けることができる。
【0021】
本発明における柔軟細長材となるホース1には、プラスチック、合成ゴムなどを素材とする一般ホース、サクションホースなどの各種柔軟なものを採用することができる。棒2には、プラスチック、合成ゴムなどを素材とする柔軟なものを採用することができる。ワイヤ3には、ピアノ線などの剛弾性材を採用することができる。
【0022】
小チューブ4には、プラスチック、合成ゴム、潤滑高分子材料などの柔軟材のほか、セラミックスや金属などを採用することもできる。ワイヤ3をホース1や棒2に取り付けるに際し、図4の例のように、小チューブ4をホース1や棒2 (図示せず)に接着等により固定し、小チューブ4にワイヤ3を通すことで、既存の材料を使用して、簡単な加工で容易に取り付けることができる。
【0023】
小チューブ4の長さは、ホース1や棒2の湾曲半径が小さい場合は短くするなど、所要形状に応じて適宜定める。
いずれの素材も一般家庭等で使用される汎用材でよい。また巻取機も汎用機でよく、制御装置も特別な制御を必要とせず、ロボット全体が、比較的安価な材料で簡単な構造とすることができる。
【0024】
本発明ロボットの利用分野は多岐にわたる。象鼻状部の柔軟細長材として棒を採用する場合は、物品等の受取り払出し、先端に把持具を設けて物品等の把持運搬、先端にカメラやランプを取り付けて監視や捜索などが例示できる。
柔軟細長材としてホースを採用する場合は、このほか、気体や液体等の流体を先端から噴射あるいは吸引することで、清掃、塗装などが例示できる。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、ホース状あるいは柔軟な棒状をなし、既存の安価な材料を使用した単純な構造で、複雑な動作も可能な象鼻状ロボットであり、長短、太細、多様なサイズのものを作ることができる。これにより、各種物品等の受取り払出し、把持運搬、狭隘域や危険域の監視、捜索、清掃、塗装など、多岐にわたる利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ロボットの例を示す説明図である。
【図2】本発明ロボットの別の例を示す説明図である。
【図3】(a)〜(h)は本発明ロボットの象鼻状部の例を示す断面図である。
【図4】本発明ロボットの象鼻状部の形状例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:ホース 2:棒
3:ワイヤ 4:小チューブ
5:孔 6:巻取リール
7:モーター 8:取付台
9:基体 10:制御装置
11:ベルト
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホース状あるいは柔軟な棒状をなす、象の鼻のようなロボット(象鼻状ロボットという)であって、既存の安価な材料を使用した単純な構造で、複雑な動作も可能なロボットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の象鼻状ロボットとしては、下記非特許文献1に連結式多自由度能動ホースが報告されている。この能動ホースは、ユニット化したホースを連結し、駆動源として空気圧を用い、駆動用の空気圧供給チューブと駆動用制御バルブが各ユニット内に配置された構造になっている。
【0003】
【非特許文献1】
北川能、外3名,「人命救助活動に用いる連結式多自由度能動ホースの駆動特性」,日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会,00講演論文集,2000.5.12〜13.熊本,1P1−06−014(1) −1P1−06−014(2)
【0004】
また、ワイヤを駆動源とする象鼻状ロボットとしては、下記非特許文献2に弾性節腱駆動アームが記載されている。このアームは、弾性要素の両端のフランジ間に複数のワイヤを張った単位節を連結し、単位節毎に複数のワイヤの長さを変えることでアーム全体の形状を制御するものである。
【0005】
【非特許文献2】
広瀬茂男著,「生物機械工学」,工業調査会,p.157−164
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の象鼻状ロボットは、いずれも多数の部品を要し、ロボット用の材料開発も必要となるなどの問題を有していた。
そこで本発明が解決しようとする課題は、既存の安価な材料を使用した単純な構造で、複雑な動作も可能な象鼻状ロボットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、柔軟細長材と複数のワイヤおよび巻取機と制御装置で構成され、柔軟細長材は後端部が基体に固定され、柔軟細長材の先端部には複数の各ワイヤの一端が固定され、各ワイヤは柔軟細長材の長さ方向に平行にたがいに間隔をもって長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤの他端は基体に配設された複数の巻取機に個別に連結され、制御装置により各ワイヤの巻取り長さを調整することで柔軟細長材の形状が制御されることを特徴とする象鼻状ロボットである。
【0008】
また、長さ方向に区分された柔軟細長材と複数のワイヤ群および巻取機と制御装置で構成され、柔軟細長材は後端部が基体に固定され、柔軟細長材の先端部および各区分の境界部にはそれぞれ1つのワイヤ群の各ワイヤの一端が固定され、各ワイヤ群の各ワイヤは柔軟細長材の長さ方向に平行にたがいに間隔をもって長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤの他端は基体に配設された各巻取機に個別に連結され、制御装置により各ワイヤの巻取り長さを調整することで柔軟細長材の形状が制御されることを特徴とする象鼻状ロボットである。
【0009】
そして、上記本発明の各ロボットにおいて、ホースを柔軟細長材とすることができ、また、柔軟細長材の長さ方向に間隔をもって固定された複数の小チューブを通してワイヤを取り付けることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明ロボットは、図1の例に示すように、象鼻状部がホース1などの柔軟細長材と複数(図1では3本)のワイヤ3で構成されている。図1における象鼻状部のA−A視断面図は、図3(b)のようになっている。柔軟細長材としては、このほか、図3(f)、(g)のように棒2を採用することもできる。以下、ホース1を柔軟細長材とした例により説明する。
【0011】
図1のように、ホース1の後端部は基体9に固定され、ホース1の先端部には複数の各ワイヤ3の一端が固定されている。各ワイヤ3は、ホース1の長さ方向に平行に、たがいに間隔をもって、長さ方向移動可能に取り付けられている。本例では、ホース1の長さ方向に、複数の小チューブ4が間隔をもって固定され、小チューブ4を通してワイヤ3がホース1に取り付けられている。ワイヤ3の一端は、ホース1の最先端側の小チューブ4の先端側に固定されている。
【0012】
基体9には、各ワイヤ1に対応して複数(本例では3個)の巻取機が配設されている。本例では巻取リール6とモーター7で巻取機が構成され、取付台8で基体9に固定されている。
この巻取リール6に各ワイヤ1の他端が個別に連結されていて、制御装置10により各ワイヤ3の巻取り長さを調整することで、ホース1の形状が制御される。
【0013】
図4の例は、ホース1に2本のワイヤ1を図3(a)のように取り付けた例を示している。この例で図示下側のワイヤ3を巻き取ると、ホース1の下側が短縮されてホース1が下方に湾曲する。このように、ホース1に取り付けた各ワイヤ3の巻取り長さを調整することにより、ホース1の湾曲形状を制御することができる。
【0014】
ホース1の形状制御は、図1のように、制御装置10からの指令で各モーター7の電流をオンオフし、あるいは電流値を変化させて、ワイヤ3の巻取り長さを調整することで行うことができる。制御装置からの指令は有線あるいは無線で行うことができ、制御装置10への入力は、ホース1を見ながら、押しボタンやジョイスティック等により手動で行うこともできる。
また、各ワイヤ3の巻取り長さによって定まるホース1の形状を制御装置10に表示させ、その表示画面を見ながら行うこともできる。さらに、決まった動作の場合は、あらかじめプログラムを入力しておき、自動的に行うこともできる。
【0015】
ホース1とワイヤ3の例を図3に示す。ワイヤ3は、2本、3本、4本などの複数本を、(a)〜(c)のようにホース1の外側に、(d)のようにホース1の内側に、それぞれ固定した小チューブ4を通して取り付けることができる。また(e)のようにホース1の肉厚内に穿設した孔5を通して取り付けることもできる。
【0016】
柔軟細長材としては、図3(f)および(g)のように、棒2を採用することもできる。図3(f)は、棒2内の外周近くに穿設した孔5を通してワイヤ3を取り付けた例、図3(g)は、棒2の外側に固定した小チューブ4を通してワイヤ3を取り付けた例である。
このほか図3(h)のように、ホース1あるいは棒2(図示せず)の外周に特殊形状のベルト11を巻き付け、外周とベルト11の間に形成される孔状の隙間を通してワイヤ3を取り付けることもできる。
【0017】
次に、本発明ロボットの象鼻状部は、図2に示す例のように、長さ方向に区分されたホース1などの柔軟細長材と複数のワイヤ群で構成することもできる。本例は、ホース1を先端から第1区分、第2区分、第3区分に区分し、各区分それぞれに2本のワイヤ3からなるワイヤ群を取り付け、区分ごとに形状を制御できる。
【0018】
ホース1の先端部および各区分の境界部には、それぞれ1つのワイヤ群の各ワイヤ3の一端が固定されている。各ワイヤ群の各ワイヤ3は、ホース1の長さ方向に平行に、たがいに間隔をもって、長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤ3の他端は基体9に配設された各巻取機の巻取リール7に個別に連結されている。そして図1の例と同様、制御装置10により各ワイヤ3の巻取り長さを調整することで、ホース1全長の形状が制御される。
【0019】
本例は、破線で示す各区分の境界部で先端側の各ワイヤ3をホース1内に挿入し、他端を3段に設けた各巻取リール7に連結している。しかし、後述のようにホース1内に流体を通す場合は、各ワイヤ3をホース1の外側を通して各巻取リール7に連結するのが望ましい。
【0020】
図2の例は、第1区分および第3区分では図示右側のワイヤ3を巻き取ることでホース1を右に湾曲させ、第2区分では図示左側のワイヤ3を巻き取ることでホース1を左側に湾曲させて、形状を制御している。このように、ホース1に取り付けた各ワイヤ3の巻取り長さを調整することにより、ホース1の湾曲形状を区分ごとに制御し、より複雑な動作も可能となる。
図2のような例においても、柔軟細長材としてホース1のほか棒2を採用することができる。またワイヤ3も、図3に示すような各種手段で取り付けることができる。
【0021】
本発明における柔軟細長材となるホース1には、プラスチック、合成ゴムなどを素材とする一般ホース、サクションホースなどの各種柔軟なものを採用することができる。棒2には、プラスチック、合成ゴムなどを素材とする柔軟なものを採用することができる。ワイヤ3には、ピアノ線などの剛弾性材を採用することができる。
【0022】
小チューブ4には、プラスチック、合成ゴム、潤滑高分子材料などの柔軟材のほか、セラミックスや金属などを採用することもできる。ワイヤ3をホース1や棒2に取り付けるに際し、図4の例のように、小チューブ4をホース1や棒2 (図示せず)に接着等により固定し、小チューブ4にワイヤ3を通すことで、既存の材料を使用して、簡単な加工で容易に取り付けることができる。
【0023】
小チューブ4の長さは、ホース1や棒2の湾曲半径が小さい場合は短くするなど、所要形状に応じて適宜定める。
いずれの素材も一般家庭等で使用される汎用材でよい。また巻取機も汎用機でよく、制御装置も特別な制御を必要とせず、ロボット全体が、比較的安価な材料で簡単な構造とすることができる。
【0024】
本発明ロボットの利用分野は多岐にわたる。象鼻状部の柔軟細長材として棒を採用する場合は、物品等の受取り払出し、先端に把持具を設けて物品等の把持運搬、先端にカメラやランプを取り付けて監視や捜索などが例示できる。
柔軟細長材としてホースを採用する場合は、このほか、気体や液体等の流体を先端から噴射あるいは吸引することで、清掃、塗装などが例示できる。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、ホース状あるいは柔軟な棒状をなし、既存の安価な材料を使用した単純な構造で、複雑な動作も可能な象鼻状ロボットであり、長短、太細、多様なサイズのものを作ることができる。これにより、各種物品等の受取り払出し、把持運搬、狭隘域や危険域の監視、捜索、清掃、塗装など、多岐にわたる利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ロボットの例を示す説明図である。
【図2】本発明ロボットの別の例を示す説明図である。
【図3】(a)〜(h)は本発明ロボットの象鼻状部の例を示す断面図である。
【図4】本発明ロボットの象鼻状部の形状例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:ホース 2:棒
3:ワイヤ 4:小チューブ
5:孔 6:巻取リール
7:モーター 8:取付台
9:基体 10:制御装置
11:ベルト
Claims (4)
- 柔軟細長材と複数のワイヤおよび巻取機と制御装置で構成され、柔軟細長材は後端部が基体に固定され、柔軟細長材の先端部には複数の各ワイヤの一端が固定され、各ワイヤは柔軟細長材の長さ方向に平行にたがいに間隔をもって長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤの他端は基体に配設された複数の巻取機に個別に連結され、制御装置により各ワイヤの巻取り長さを調整することで柔軟細長材の形状が制御されることを特徴とする象鼻状ロボット。
- 長さ方向に区分された柔軟細長材と複数のワイヤ群および巻取機と制御装置で構成され、柔軟細長材は後端部が基体に固定され、柔軟細長材の先端部および各区分の境界部にはそれぞれ1つのワイヤ群の各ワイヤの一端が固定され、各ワイヤ群の各ワイヤは柔軟細長材の長さ方向に平行にたがいに間隔をもって長さ方向移動可能に取り付けられ、各ワイヤの他端は基体に配設された各巻取機に個別に連結され、制御装置により各ワイヤの巻取り長さを調整することで柔軟細長材の形状が制御されることを特徴とする象鼻状ロボット。
- ホースを柔軟細長材としたことを特徴とする請求項1または2記載の象鼻状ロボット。
- 柔軟細長材の長さ方向に間隔をもって固定された複数の小チューブを通してワイヤが取り付けられていることを特徴とする請求項1、2または3記載の象鼻状ロボット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002297529A JP2004130440A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 象鼻状ロボット |
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JP2002297529A JP2004130440A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 象鼻状ロボット |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004130440A true JP2004130440A (ja) | 2004-04-30 |
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JP (1) | JP2004130440A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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EP2868440A1 (en) * | 2013-11-05 | 2015-05-06 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Manipulator comprising a wire driving actuator |
CN106041913A (zh) * | 2016-08-16 | 2016-10-26 | 上海航天控制技术研究所 | 一种基于磁斥力的仿生柔性驱动机器人 |
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CN112621780A (zh) * | 2020-12-23 | 2021-04-09 | 中国科学院沈阳自动化研究所 | 一种机器人给氧装置 |
-
2002
- 2002-10-10 JP JP2002297529A patent/JP2004130440A/ja active Pending
Cited By (11)
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