JP2004130177A - 排ガスの精製方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】粒子充填層の圧力損失が小さく、かつ除塵効率が高い排ガスの精製方法および装置を提供すること。
【解決手段】ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製において、粒子充填層へ導入する排ガスに、該排ガス中で融解するアルカリ金属の塩化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、またはアルカリ土類金属の塩化物などの中から選ばれる除塵用助剤、又は該排ガス中の酸性ガス成分と反応して該排ガス中で融解する化合物を生成する酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどの中から選ばれる除塵用助剤を添加する。
【選択図】 図1
【解決手段】ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製において、粒子充填層へ導入する排ガスに、該排ガス中で融解するアルカリ金属の塩化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、またはアルカリ土類金属の塩化物などの中から選ばれる除塵用助剤、又は該排ガス中の酸性ガス成分と反応して該排ガス中で融解する化合物を生成する酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどの中から選ばれる除塵用助剤を添加する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス化炉、焼却炉、燃焼炉など炉から発生するダストを含む高温の排ガスを精製し、清浄なガスを得る方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、都市ごみ、廃プラスチック、廃木材、廃油などの廃棄物類は、主に焼却によって処分されてきたが、近年、廃棄物を燃焼させた際に発生する熱を回収したり、あるいは廃棄物を熱分解させ、発生させたガスを精製してガスエンジンの燃料や化学合成原料として使用する方式によるエネルギー回収技術が開発されている。
【0003】
しかし、廃棄物の燃焼や熱分解に伴って発生するガスの熱回収においては、ガス中に含まれるダスト成分が、下流に設置されている熱交換器の伝熱管の表面に付着して熱交換効率を大幅に低下させたり、あるいは酸性ガス成分とともに伝熱管の腐食を促進させたりする問題を引き起こしている。
【0004】
上記のような問題に対処した技術の一つとして、ダスト類を含むガスを固体粒子が充填された層を通過させてダスト類を捕捉する方式(粒子充填層方式)による除塵方法が検討されている。粒子充填層方式による除塵は移動層除塵あるいはグラニュラーフィルター式除塵とも呼ばれ、ダスト類を含むガスが粒子充填層を通過する際に、ダスト類の運動が充填粒子によって妨げられたり、ダスト類が充填粒子に衝突したりすることにより捕捉される除塵方式である。
【0005】
しかし、粒子充填層方式による除塵においては、粒子の隙間をすり抜けて飛散するダストがある程度発生することが本質的に避けられず、除塵効率が比較的低いと言うことが問題として挙げられている。また、除塵効率を高めるためには、ガスが通過する充填層の厚さを厚くしなければならないが、充填層を厚くすると、圧力損失が増大することが問題になる。
【0006】
上記の問題を考慮し、かつ除塵効率を高める方法としては、充填層を設ける槽の構造を変えたり、あるいは間隔を置いて複数の充填層を設け、排ガスを何度も充填層を通過させるものがある。
【0007】
充填層を設ける槽の構造に関わる技術としては、例えば、特許文献1には、その構造を変えることにより、従来技術より充填層の厚さを薄くすることができる粒子充填層方式の除塵装置が開示されているが、それでも充填層の厚さは1m、充填層の圧力損失は1400mm−aqであることが実施例に記載されている。しかし、1400mm−aqという圧力損失は、常圧付近で運転する一般の焼却炉、燃焼炉、ガス化炉においては、非常に大きい値である。このため、特許文献1の粒子充填層方式の除塵装置を設置する場合には、能力が高い誘引送風機を備えなければならず、設備全体がコスト高になる。
【0008】
また、例えば、特許文献2には、排ガスを複数の充填層を通過させる装置が開示されているが、この場合には、圧力損失が大きくなったり、あるいは装置が複雑になりすぎて設備全体がコスト高になったりすると言う問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、粒子充填層の圧力損失が小さく、かつ除塵効率が高い排ガスの精製方法を提供することを目的とする。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−129338号公報
特開平9−220434号公報
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは幾多の研究を重ねた過程において、排ガス中に含まれるダストの種類によって除塵効率が変化することを見出した。そして、組成の異なるダストと除塵効率の関係を調べたところ、除塵装置の粒子充填層へ導入される排ガスの温度において溶融状態あるいは粘着性の高い状態になる成分がダスト中に多く含まれる場合に、除塵効率が高くなることが分かった。
【0012】
そこで、粒子充填層方式の除塵装置へ導入するガス中に、融点がそのガスの温度よりも低い物質を添加する実験を行ったところ、除塵効率が大幅に向上した。この結果から、排ガス中に融点がそのガスの温度よりも低い物質を添加すれば、低融点の物質が融解して粒子充填層の粒子に付着し、その溶融物にダストが付着して捕捉され、上記低融点の物質が除塵効率を高める助剤の作用をなすものと判断された。したがって、精製処理する排ガスの温度よりも融点が低い物質は除塵用助剤として使用することができる。
【0013】
本発明は上記の実験結果に基づいてなされたものであり、次のような特徴を有する。
【0014】
請求項1に係る排ガスの精製方法は、ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製方法において、粒子充填層へ導入する排ガスに該排ガス中で融解する除塵用助剤を添加することを特徴としている。
【0015】
請求項2に係る排ガスの精製方法は、請求項1に係る排ガスの精製方法において、除塵用助剤がアルカリ金属の塩化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩、アルカリ土類金属の塩化物の中から選ばれる1種または2種以上のものであることを特徴としている。
【0016】
請求項3に係る排ガスの精製方法は、ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製方法において、粒子充填層へ導入する排ガスに該排ガス中の酸性ガス成分と反応して該排ガス中で融解する化合物を生成する除塵用助剤を添加することを特徴としている。
【0017】
請求項4に係る排ガスの精製方法は、請求項3に係る排ガスの精製方法において、除塵用助剤が、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムの中から選ばれる1種または2種以上のものであることを特徴としている。
【0018】
請求項5に係る排ガスの精製装置は、ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製装置において、粒子充填層へ導入する排ガスの導入部に該排ガス中で融解する除塵用助剤の添加手段を設けたことを特徴としている。
【0019】
請求項6に係る排ガスの精製装置は、請求項5に記載の排ガスの精製装置において、除塵用助剤がアルカリ金属の塩化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩、アルカリ土類金属の塩化物の中から選ばれる1種または2種以上のものであることを特徴としている。
【0020】
請求項7に係る排ガスの精製装置は、ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製装置において、粒子充填層へ導入する排ガスの導入部に該排ガス中の酸性ガス成分と反応して該排ガス中で融解する化合物を生成する除塵用助剤の添加手段を設けたことを特徴としている。
【0021】
本発明において使用する除塵用助剤は、精製処理する排ガスの温度よりも融点が低い物質であるが、好ましい除塵用助剤は融点が300℃以上の無機物質である。除塵用助剤は高温の排ガスに添加して融解させるものであり、高温域において安定な物質であることを要するが、低融点の物質は、一般に、高温域で気化したり、分解したりする。このため、高温域で安定な物質として、融点が300℃以上の無機物質を使用するのがよい。
【0022】
しかし、酸性ガスが含まれている排ガスを処理する場合にあっては、排ガス中に添加する無機物質の融点が排ガス温度以下であることに限定されない。酸性ガスが含まれているガスを処理する場合には、融点がガス温度よりも高い物質であっても、その物質が酸性ガスと反応して排ガス温度以下の融点を有する化合物が生成するものであれば、その物質を添加することにより、除塵効率を高めることができる。例えば、塩化水素、硫黄酸化物、硫化水素などの酸性ガスを含むガスに、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩などの物質を添加すると、その物質が上記酸性ガスと反応して、添加した物質よりも融点が遥かに低い塩化物、硫酸塩、硫化物などが生成する。そして、その生成物質が融解して粒子充填層の粒子に付着し、除塵効率を高める作用をする。このため、酸性ガスが含まれている排ガスを処理する場合には、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩などの物質を除塵用助剤として使用することができる。
【0023】
本発明により、酸性ガスが含まれている排ガスを処理する場合、除塵用助剤の選定により、ダストが除去されるとともに、塩素化合物や硫黄化合物などの酸性ガスも除去される。すなわち、排ガス中へ除塵用助剤を吹き込む操作の実施に際し、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、または酸化物のいずれかを選定すれば、それらの物質が融解して除塵効率を高める助剤の役割をなすとともに、酸性ガスの吸収剤の役割をもなす。
【0024】
【発明の実施の形態】
元来、粒子充填層除塵の原理は、ダストが充填粒子に衝突したり、充填粒子により運動が妨げられたりして、充填粒子に捕捉されることによるものである。しかし、ダストが、一旦、充填粒子に捕捉されても、ガス流れにより再び離脱してしまうものが多いため、除塵効率が低くなるものと考えられる。このため、充填粒子に捕捉されたダストの離脱、すなわち再飛散を抑えることができれば、高い除塵効率が達成される。
【0025】
本発明においては、前述のように、捕捉された粒子の再飛散を防止するために、除塵装置へ導入する排ガス中に、そのガスの温度よりも低い融点を有する無機物質または酸性ガスと反応してガス温度以下の融点を有する化合物が生成する物質(除塵用助剤)を添加し、その物質を融解させて充填層の粒子に付着させ、その粘着性を有する溶融物にダストを付着させることにより、ダストの再飛散を防止することを図っている。
【0026】
アルカリ金属化合物のアルカリ類やアルカリ金属の塩類、アルカリ土類金属の塩化物などの塩類は、比較的に融点が低く、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどの融点は700℃〜800℃程度であり、その融点の前後およびそれ以上の温度では融解して粘着性を示す。このため、700℃〜800℃以上の排ガス中に、塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどの物質を吹き込めば、それらの物質が融解して充填層の粒子に付着し、ダストの再飛散を防止する。
【0027】
そして、除塵用助剤を添加した場合、添加した除塵用助剤とダスト中の他の成分が混合されたり、複数種類の除塵用助剤を吹き込んだりして固溶体が生成した場合には、その融点はそれぞれ単独の化合物の融点よりも低くなることが多い。このため、添加する除塵用助剤の融点が、ガス温度に近接していても、あるいはそれ以下であっても、ダストの再飛散を防止することができる。
【0028】
以下、添付図面によって本発明を具体的に説明する。図1は本発明の排ガス精製装置に係る一例の説明図である。図1において、1はガス化炉、焼却炉、燃焼炉などのダストを含む高温ガスを発生する炉、2は粒子充填層式除塵装置である。7は炉1と除塵装置2を接続している排ガス煙道である。
【0029】
除塵装置2には、除塵装置本体である、ダストを捕捉する粒子が充填された除塵槽3が設けられている。4は粒子充填層である。また、除塵装置2には、付属装置として、除塵用助剤の添加装置5が設けられている。除塵用助剤の添加装置5は、その添加部が、粒子充填層4へ排ガスを導入する導入部の煙道7に設置されており、粒子充填層4へ導入する直前の排ガス中に除塵用助剤を添加することができるようなっている。除塵用助剤添加装置5は、粉体、水溶液、またはスラリーなどの形態の除塵用助剤を貯留する槽と、そられの助剤を排ガス中へ吹き込む装置からなる。
【0030】
除塵槽3の型式は粒子の移動方向とガス流れ方向との組合せにより、直交流型、向流型、並流型などがあるが、本発明においては、上記いずれの型式のものでも使用することができる。粒子充填層4の形態については、移動層、固定層のいずれかであるが、その形態は排ガス中のダスト含有量、酸性ガス濃度、除塵用助剤の種類などにより決定される。
【0031】
除塵装置2へ導入する高温ガスに添加する除塵用助剤としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属化合物、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどのアルカリ金属の塩類、または、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩類を使用することができる。
【0032】
図1の装置による除塵処理または除塵と酸性ガス除去の同時処理は、次のように行われる。除塵装置2に近接した煙道7内へ、除塵用助剤添加装置5から除塵用助剤が粉体、水溶液、またはスラリーの状態で吹き込まれる。除塵用助剤が吹き込まれたガスは粒子充填層4を通過し、浄化されて排出される。例えば、除塵装置2へ導入される排ガスの温度が300℃から900℃程度であって、除塵用助剤として、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムなどのアルカリ類を吹き込んだ場合には、除塵用助剤が融解して除塵装置内の粒子充填層4に付着し、ガス中のダストの捕捉が促進される。さらに、除塵用助剤に塩化水素や硫黄酸化物などの酸性ガス吸収され、除塵処理と酸性ガスの除去処理が同時に行われる。
【0033】
なお、図1における除塵装置の型式は向流型であり、粒子充填層4を形成する粒子は除塵装置2の上部から供給され、下部から抜き出されて更新される。
【0034】
図2は本発明の排ガス精製装置に係る他の例の説明図である。この方法は、除塵用助剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどのアルカリ金属の塩類、または塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩類を使用する場合のうち、酸性ガスの除去処理をも行う場合に適用される。
【0035】
図2において、図1で説明済みの事項については説明を省略する。また、図1と同じ構成に係る部分については、同一の符号を付し説明を省略する。図2においては、2基の除塵用助剤添加装置5,6が設けられている。一方の除塵用助剤添加装置5からは、アルカリ金属やアルカリ土類金属の塩化物などの塩類が供給され、他方の除塵用助剤添加装置6からは、酸性ガスと反応して酸性ガス除去作用をなすとともに、融点が低い物質が生成するアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩などが供給される。
【0036】
図2の装置による除塵と酸性ガス除去の処理は、次のように行われる。除塵装置2に近接した煙道7内へ、除塵用助剤供給装置5,6から上記2種類の除塵用助剤が吹き込まれる。それらの除塵用助剤が吹き込まれたガスは粒子充填層4へ導入され、融解して粒子充填層4に付着し、ダストを捕捉するとともに、塩化水素や硫黄酸化物などの酸性ガスを吸収する。
【0037】
ところで、都市ごみ焼却時などに発生する塩化水素は熱交換器などの金属類を腐食させる酸性ガスであるが、この塩化水素がダストと共存している場合には、金属の腐食が大幅に促進されることが知られている。この問題に対し、本発明によれば、上記のように、除塵と酸性ガスの除去処理を同時に行うことができるので、装置の腐食も軽減される。
【0038】
【実施例】
本発明の方法によりダストを含む高温ガスの精製処理を行った結果について説明する。都市ごみを空気で部分酸化させて可燃性ガスを発生させるガス化炉の排出ガスを粒子充填層式除塵装置へ導入して処理した。除塵装置は、粒径が2.5mmの粒子を充填し、その充填の厚さを30cmにしたものを使用した。
【0039】
上記ガス化炉から排出された約750℃のガスを除塵装置の充填層へ導入し、その導入ガス中に、水酸化ナトリウム2mass%、炭酸水素ナトリウム3mass%、塩化ナトリウム2mass%、塩化カリウム3mass%の混合水溶液を吹き込んだ。このときの水溶液の吹き込み量は上記3種類の除塵用助剤がガス中に2g/Nm3 の率で存在するようにした。除塵用助剤の水溶液を噴霧している間、充填層の温度は650℃前後に保たれた。
【0040】
そして、充填層通過前後におけるガス中のダスト濃度を測定し、除塵効率を求めた。また、充填層通過前後における塩化水素の濃度を測定し、塩化水素の除去度合いも調べた。また、充填層の入口と出口における圧力を測定し、充填層の圧力損失を求めた。これらの結果の平均値を表1に示す。
【0041】
なお、比較例として、実施例の場合と同じ除塵装置を使用し、導入するガス中に除塵用助剤を吹き込まない処理も行った。この結果は実施例の結果とともに表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1により、実施例と比較例の結果を比べると、実施例の結果は、圧力損失は比較例よりも若干高くなっているが、その値は120mm−aqにとどまっており、従来の除塵装置の圧力損失と比較すれば、極めて低い値である。そして、除塵効率については、比較例に比べて各段に向上し、また、塩化水素の濃度も大幅に低下した。
【0044】
【発明の効果】
以上述べた本発明によれば、粒子充填層の圧力損失が小さく、かつ高い除塵効率が得られる排ガスの精製処理を行うことができる。
【0045】
また、除塵と酸性ガスの除去処理を同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガス精製装置に係る一例の説明図である。
【図2】本発明の排ガス精製装置に係る他の例の説明図である。
【符号の説明】
1 炉
2 粒子充填層式除塵装置
3 除塵槽
4 粒子充填層
5 除塵用助剤の供給装置
6 酸性ガス吸収剤の供給装置
7 ガス煙道
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス化炉、焼却炉、燃焼炉など炉から発生するダストを含む高温の排ガスを精製し、清浄なガスを得る方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、都市ごみ、廃プラスチック、廃木材、廃油などの廃棄物類は、主に焼却によって処分されてきたが、近年、廃棄物を燃焼させた際に発生する熱を回収したり、あるいは廃棄物を熱分解させ、発生させたガスを精製してガスエンジンの燃料や化学合成原料として使用する方式によるエネルギー回収技術が開発されている。
【0003】
しかし、廃棄物の燃焼や熱分解に伴って発生するガスの熱回収においては、ガス中に含まれるダスト成分が、下流に設置されている熱交換器の伝熱管の表面に付着して熱交換効率を大幅に低下させたり、あるいは酸性ガス成分とともに伝熱管の腐食を促進させたりする問題を引き起こしている。
【0004】
上記のような問題に対処した技術の一つとして、ダスト類を含むガスを固体粒子が充填された層を通過させてダスト類を捕捉する方式(粒子充填層方式)による除塵方法が検討されている。粒子充填層方式による除塵は移動層除塵あるいはグラニュラーフィルター式除塵とも呼ばれ、ダスト類を含むガスが粒子充填層を通過する際に、ダスト類の運動が充填粒子によって妨げられたり、ダスト類が充填粒子に衝突したりすることにより捕捉される除塵方式である。
【0005】
しかし、粒子充填層方式による除塵においては、粒子の隙間をすり抜けて飛散するダストがある程度発生することが本質的に避けられず、除塵効率が比較的低いと言うことが問題として挙げられている。また、除塵効率を高めるためには、ガスが通過する充填層の厚さを厚くしなければならないが、充填層を厚くすると、圧力損失が増大することが問題になる。
【0006】
上記の問題を考慮し、かつ除塵効率を高める方法としては、充填層を設ける槽の構造を変えたり、あるいは間隔を置いて複数の充填層を設け、排ガスを何度も充填層を通過させるものがある。
【0007】
充填層を設ける槽の構造に関わる技術としては、例えば、特許文献1には、その構造を変えることにより、従来技術より充填層の厚さを薄くすることができる粒子充填層方式の除塵装置が開示されているが、それでも充填層の厚さは1m、充填層の圧力損失は1400mm−aqであることが実施例に記載されている。しかし、1400mm−aqという圧力損失は、常圧付近で運転する一般の焼却炉、燃焼炉、ガス化炉においては、非常に大きい値である。このため、特許文献1の粒子充填層方式の除塵装置を設置する場合には、能力が高い誘引送風機を備えなければならず、設備全体がコスト高になる。
【0008】
また、例えば、特許文献2には、排ガスを複数の充填層を通過させる装置が開示されているが、この場合には、圧力損失が大きくなったり、あるいは装置が複雑になりすぎて設備全体がコスト高になったりすると言う問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、粒子充填層の圧力損失が小さく、かつ除塵効率が高い排ガスの精製方法を提供することを目的とする。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−129338号公報
特開平9−220434号公報
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは幾多の研究を重ねた過程において、排ガス中に含まれるダストの種類によって除塵効率が変化することを見出した。そして、組成の異なるダストと除塵効率の関係を調べたところ、除塵装置の粒子充填層へ導入される排ガスの温度において溶融状態あるいは粘着性の高い状態になる成分がダスト中に多く含まれる場合に、除塵効率が高くなることが分かった。
【0012】
そこで、粒子充填層方式の除塵装置へ導入するガス中に、融点がそのガスの温度よりも低い物質を添加する実験を行ったところ、除塵効率が大幅に向上した。この結果から、排ガス中に融点がそのガスの温度よりも低い物質を添加すれば、低融点の物質が融解して粒子充填層の粒子に付着し、その溶融物にダストが付着して捕捉され、上記低融点の物質が除塵効率を高める助剤の作用をなすものと判断された。したがって、精製処理する排ガスの温度よりも融点が低い物質は除塵用助剤として使用することができる。
【0013】
本発明は上記の実験結果に基づいてなされたものであり、次のような特徴を有する。
【0014】
請求項1に係る排ガスの精製方法は、ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製方法において、粒子充填層へ導入する排ガスに該排ガス中で融解する除塵用助剤を添加することを特徴としている。
【0015】
請求項2に係る排ガスの精製方法は、請求項1に係る排ガスの精製方法において、除塵用助剤がアルカリ金属の塩化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩、アルカリ土類金属の塩化物の中から選ばれる1種または2種以上のものであることを特徴としている。
【0016】
請求項3に係る排ガスの精製方法は、ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製方法において、粒子充填層へ導入する排ガスに該排ガス中の酸性ガス成分と反応して該排ガス中で融解する化合物を生成する除塵用助剤を添加することを特徴としている。
【0017】
請求項4に係る排ガスの精製方法は、請求項3に係る排ガスの精製方法において、除塵用助剤が、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムの中から選ばれる1種または2種以上のものであることを特徴としている。
【0018】
請求項5に係る排ガスの精製装置は、ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製装置において、粒子充填層へ導入する排ガスの導入部に該排ガス中で融解する除塵用助剤の添加手段を設けたことを特徴としている。
【0019】
請求項6に係る排ガスの精製装置は、請求項5に記載の排ガスの精製装置において、除塵用助剤がアルカリ金属の塩化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩、アルカリ土類金属の塩化物の中から選ばれる1種または2種以上のものであることを特徴としている。
【0020】
請求項7に係る排ガスの精製装置は、ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製装置において、粒子充填層へ導入する排ガスの導入部に該排ガス中の酸性ガス成分と反応して該排ガス中で融解する化合物を生成する除塵用助剤の添加手段を設けたことを特徴としている。
【0021】
本発明において使用する除塵用助剤は、精製処理する排ガスの温度よりも融点が低い物質であるが、好ましい除塵用助剤は融点が300℃以上の無機物質である。除塵用助剤は高温の排ガスに添加して融解させるものであり、高温域において安定な物質であることを要するが、低融点の物質は、一般に、高温域で気化したり、分解したりする。このため、高温域で安定な物質として、融点が300℃以上の無機物質を使用するのがよい。
【0022】
しかし、酸性ガスが含まれている排ガスを処理する場合にあっては、排ガス中に添加する無機物質の融点が排ガス温度以下であることに限定されない。酸性ガスが含まれているガスを処理する場合には、融点がガス温度よりも高い物質であっても、その物質が酸性ガスと反応して排ガス温度以下の融点を有する化合物が生成するものであれば、その物質を添加することにより、除塵効率を高めることができる。例えば、塩化水素、硫黄酸化物、硫化水素などの酸性ガスを含むガスに、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩などの物質を添加すると、その物質が上記酸性ガスと反応して、添加した物質よりも融点が遥かに低い塩化物、硫酸塩、硫化物などが生成する。そして、その生成物質が融解して粒子充填層の粒子に付着し、除塵効率を高める作用をする。このため、酸性ガスが含まれている排ガスを処理する場合には、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩などの物質を除塵用助剤として使用することができる。
【0023】
本発明により、酸性ガスが含まれている排ガスを処理する場合、除塵用助剤の選定により、ダストが除去されるとともに、塩素化合物や硫黄化合物などの酸性ガスも除去される。すなわち、排ガス中へ除塵用助剤を吹き込む操作の実施に際し、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、または酸化物のいずれかを選定すれば、それらの物質が融解して除塵効率を高める助剤の役割をなすとともに、酸性ガスの吸収剤の役割をもなす。
【0024】
【発明の実施の形態】
元来、粒子充填層除塵の原理は、ダストが充填粒子に衝突したり、充填粒子により運動が妨げられたりして、充填粒子に捕捉されることによるものである。しかし、ダストが、一旦、充填粒子に捕捉されても、ガス流れにより再び離脱してしまうものが多いため、除塵効率が低くなるものと考えられる。このため、充填粒子に捕捉されたダストの離脱、すなわち再飛散を抑えることができれば、高い除塵効率が達成される。
【0025】
本発明においては、前述のように、捕捉された粒子の再飛散を防止するために、除塵装置へ導入する排ガス中に、そのガスの温度よりも低い融点を有する無機物質または酸性ガスと反応してガス温度以下の融点を有する化合物が生成する物質(除塵用助剤)を添加し、その物質を融解させて充填層の粒子に付着させ、その粘着性を有する溶融物にダストを付着させることにより、ダストの再飛散を防止することを図っている。
【0026】
アルカリ金属化合物のアルカリ類やアルカリ金属の塩類、アルカリ土類金属の塩化物などの塩類は、比較的に融点が低く、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどの融点は700℃〜800℃程度であり、その融点の前後およびそれ以上の温度では融解して粘着性を示す。このため、700℃〜800℃以上の排ガス中に、塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどの物質を吹き込めば、それらの物質が融解して充填層の粒子に付着し、ダストの再飛散を防止する。
【0027】
そして、除塵用助剤を添加した場合、添加した除塵用助剤とダスト中の他の成分が混合されたり、複数種類の除塵用助剤を吹き込んだりして固溶体が生成した場合には、その融点はそれぞれ単独の化合物の融点よりも低くなることが多い。このため、添加する除塵用助剤の融点が、ガス温度に近接していても、あるいはそれ以下であっても、ダストの再飛散を防止することができる。
【0028】
以下、添付図面によって本発明を具体的に説明する。図1は本発明の排ガス精製装置に係る一例の説明図である。図1において、1はガス化炉、焼却炉、燃焼炉などのダストを含む高温ガスを発生する炉、2は粒子充填層式除塵装置である。7は炉1と除塵装置2を接続している排ガス煙道である。
【0029】
除塵装置2には、除塵装置本体である、ダストを捕捉する粒子が充填された除塵槽3が設けられている。4は粒子充填層である。また、除塵装置2には、付属装置として、除塵用助剤の添加装置5が設けられている。除塵用助剤の添加装置5は、その添加部が、粒子充填層4へ排ガスを導入する導入部の煙道7に設置されており、粒子充填層4へ導入する直前の排ガス中に除塵用助剤を添加することができるようなっている。除塵用助剤添加装置5は、粉体、水溶液、またはスラリーなどの形態の除塵用助剤を貯留する槽と、そられの助剤を排ガス中へ吹き込む装置からなる。
【0030】
除塵槽3の型式は粒子の移動方向とガス流れ方向との組合せにより、直交流型、向流型、並流型などがあるが、本発明においては、上記いずれの型式のものでも使用することができる。粒子充填層4の形態については、移動層、固定層のいずれかであるが、その形態は排ガス中のダスト含有量、酸性ガス濃度、除塵用助剤の種類などにより決定される。
【0031】
除塵装置2へ導入する高温ガスに添加する除塵用助剤としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属化合物、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどのアルカリ金属の塩類、または、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩類を使用することができる。
【0032】
図1の装置による除塵処理または除塵と酸性ガス除去の同時処理は、次のように行われる。除塵装置2に近接した煙道7内へ、除塵用助剤添加装置5から除塵用助剤が粉体、水溶液、またはスラリーの状態で吹き込まれる。除塵用助剤が吹き込まれたガスは粒子充填層4を通過し、浄化されて排出される。例えば、除塵装置2へ導入される排ガスの温度が300℃から900℃程度であって、除塵用助剤として、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムなどのアルカリ類を吹き込んだ場合には、除塵用助剤が融解して除塵装置内の粒子充填層4に付着し、ガス中のダストの捕捉が促進される。さらに、除塵用助剤に塩化水素や硫黄酸化物などの酸性ガス吸収され、除塵処理と酸性ガスの除去処理が同時に行われる。
【0033】
なお、図1における除塵装置の型式は向流型であり、粒子充填層4を形成する粒子は除塵装置2の上部から供給され、下部から抜き出されて更新される。
【0034】
図2は本発明の排ガス精製装置に係る他の例の説明図である。この方法は、除塵用助剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどのアルカリ金属の塩類、または塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩類を使用する場合のうち、酸性ガスの除去処理をも行う場合に適用される。
【0035】
図2において、図1で説明済みの事項については説明を省略する。また、図1と同じ構成に係る部分については、同一の符号を付し説明を省略する。図2においては、2基の除塵用助剤添加装置5,6が設けられている。一方の除塵用助剤添加装置5からは、アルカリ金属やアルカリ土類金属の塩化物などの塩類が供給され、他方の除塵用助剤添加装置6からは、酸性ガスと反応して酸性ガス除去作用をなすとともに、融点が低い物質が生成するアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩などが供給される。
【0036】
図2の装置による除塵と酸性ガス除去の処理は、次のように行われる。除塵装置2に近接した煙道7内へ、除塵用助剤供給装置5,6から上記2種類の除塵用助剤が吹き込まれる。それらの除塵用助剤が吹き込まれたガスは粒子充填層4へ導入され、融解して粒子充填層4に付着し、ダストを捕捉するとともに、塩化水素や硫黄酸化物などの酸性ガスを吸収する。
【0037】
ところで、都市ごみ焼却時などに発生する塩化水素は熱交換器などの金属類を腐食させる酸性ガスであるが、この塩化水素がダストと共存している場合には、金属の腐食が大幅に促進されることが知られている。この問題に対し、本発明によれば、上記のように、除塵と酸性ガスの除去処理を同時に行うことができるので、装置の腐食も軽減される。
【0038】
【実施例】
本発明の方法によりダストを含む高温ガスの精製処理を行った結果について説明する。都市ごみを空気で部分酸化させて可燃性ガスを発生させるガス化炉の排出ガスを粒子充填層式除塵装置へ導入して処理した。除塵装置は、粒径が2.5mmの粒子を充填し、その充填の厚さを30cmにしたものを使用した。
【0039】
上記ガス化炉から排出された約750℃のガスを除塵装置の充填層へ導入し、その導入ガス中に、水酸化ナトリウム2mass%、炭酸水素ナトリウム3mass%、塩化ナトリウム2mass%、塩化カリウム3mass%の混合水溶液を吹き込んだ。このときの水溶液の吹き込み量は上記3種類の除塵用助剤がガス中に2g/Nm3 の率で存在するようにした。除塵用助剤の水溶液を噴霧している間、充填層の温度は650℃前後に保たれた。
【0040】
そして、充填層通過前後におけるガス中のダスト濃度を測定し、除塵効率を求めた。また、充填層通過前後における塩化水素の濃度を測定し、塩化水素の除去度合いも調べた。また、充填層の入口と出口における圧力を測定し、充填層の圧力損失を求めた。これらの結果の平均値を表1に示す。
【0041】
なお、比較例として、実施例の場合と同じ除塵装置を使用し、導入するガス中に除塵用助剤を吹き込まない処理も行った。この結果は実施例の結果とともに表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1により、実施例と比較例の結果を比べると、実施例の結果は、圧力損失は比較例よりも若干高くなっているが、その値は120mm−aqにとどまっており、従来の除塵装置の圧力損失と比較すれば、極めて低い値である。そして、除塵効率については、比較例に比べて各段に向上し、また、塩化水素の濃度も大幅に低下した。
【0044】
【発明の効果】
以上述べた本発明によれば、粒子充填層の圧力損失が小さく、かつ高い除塵効率が得られる排ガスの精製処理を行うことができる。
【0045】
また、除塵と酸性ガスの除去処理を同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガス精製装置に係る一例の説明図である。
【図2】本発明の排ガス精製装置に係る他の例の説明図である。
【符号の説明】
1 炉
2 粒子充填層式除塵装置
3 除塵槽
4 粒子充填層
5 除塵用助剤の供給装置
6 酸性ガス吸収剤の供給装置
7 ガス煙道
Claims (7)
- ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製方法において、粒子充填層へ導入する排ガスに該排ガス中で融解する除塵用助剤を添加することを特徴とする排ガスの精製方法。
- 除塵用助剤がアルカリ金属の塩化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩、アルカリ土類金属の塩化物の中から選ばれる1種または2種以上のものであることを特徴とする請求項1に記載の排ガスの精製方法。
- ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製方法において、粒子充填層へ導入する排ガスに該排ガス中の酸性ガス成分と反応して該排ガス中で融解する化合物を生成する除塵用助剤を添加することを特徴とする排ガスの精製方法。
- 除塵用助剤が、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムの中から選ばれる1種または2種以上のものであることを特徴とする請求項3に記載の排ガスの精製方法。
- ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製装置において、粒子充填層へ導入する排ガスの導入部に該排ガス中で融解する除塵用助剤の添加手段を設けたことを特徴とする排ガスの精製装置。
- 除塵用助剤がアルカリ金属の塩化物、水酸化物、炭酸塩、または炭酸水素塩、アルカリ土類金属の塩化物の中から選ばれる1種または2種以上のものであることを特徴とする請求項5に記載の排ガスの精製装置。
- ダストを含む高温の排ガスを粒子充填層へ導入して除塵する排ガスの精製装置において、粒子充填層へ導入する排ガスの導入部に該排ガス中の酸性ガス成分と反応して該排ガス中で融解する化合物を生成する除塵用助剤の添加手段を設けたことを特徴とする排ガスの精製装置。
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- 2002-10-09 JP JP2002295862A patent/JP2004130177A/ja active Pending
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