JP2004126249A - トナーおよびフルカラー画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速、高画質、高耐久、低環境負荷、多種メディア対応および高環境安定性を満足するトナーを提供する。
【解決手段】フルカラー画像形成方法であって、該静電荷像担持体は接触する部材によって帯電され、非磁性トナーよりなる現像剤によって現像され、該現像手段は転写残トナー回収を兼用し、該中間転写体と接触する部材によって該トナー像が該中間転写体に転写され、該転写材と接触する部材によって該フルカラー画像が該転写材に転写され、該定着手段はオイル塗布機構を具備しない定着手段である画像形成方法に用いられるトナーにおいて、該トナーは少なくとも融点が50℃〜120℃の低軟化点化合物を有し、かつ、該トナー表面にはオイル処理されたシリカ微粒子が少なくとも付着しており、該トナーの重量平均粒径(D4)が3μm〜11μmであることを特徴とする。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成された潜像に現像剤を付着させて可視化する電子写真方式や静電記録方式などの複写機、プリンタ等の画像形成装置に使用されるトナーおよび画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真によるフルカラー画像形成は、基本的にはイエロートナー、マゼンタトナーシアントナー及び必要に応じてブラックトナーとを組合せたものであり、特許文献1等に記載されている。フルカラーコピー画像は、3色あるいはブラックを含めた4色のトナーが順次転写紙上に重ね合わされる様になっており、現像特性のみならず転写特性も画像品質を決定する重要な因子である。更に、近年、フルカラー複写機やカラーレーザープリンタ等画像形成装置が広く普及するに伴い、その用途も多種多様に拡がり、その画像品質への要求も厳しくなってきている。例えば、一般の額、カタログ、地図の如き画像の複写では、微細な部分に至るまで、つぶれたり、とぎれたりすることなく、極めて微細且つ忠実に再現することが求められている。また、デジタルな画像信号を使用しているカラーレーザープリンタの如き画像形成装置では、潜像は一定電位のドットが集まって形成されており、ベタ部、ハーフトーン部及びライト部はドット面積を変えることによって表現されている。高画質とするためには、それら画像の忠実な現像および忠実な転写が求められる。それら要求に答えるべく、これまで種々の提案がなされてきた。しかし、さらなる高画質、さらなる高耐久性あるいはさらなる環境負荷低減等、高機能化への要望は止まることを知らず、それらを満足する新技術の開発が止むことはない。例えば、多様なメディアへのプリントを可能にする中間転写技術(特許文献2等)、オゾンの発生を抑制する接触帯電技術(特許文献3等)、廃棄トナーの発生を抑制するクリーナーレスシステム(特許文献4等)あるいはクリーニング回収トナーリサイクル技術(特許文献5等)、オイルやクリーニングウエッブを使用しない定着技術(特許文献6等)等、枚挙に暇がない。
【0003】
しかしながら、以上のような部分部分での技術革新が進む一方で、システムとしてそれらすべてを備え、なおかつ高画質、高耐久あるいは高安定性等、性能面でも満足する画像形成方法の開発には、未だ至っていないのが現状である。
【0004】
【特許文献1】
特公昭53−47176号公報
【特許文献2】
特開平5−61385号公報
【特許文献3】
特開平5−119580号公報
【特許文献4】
特開平5−224435号公報
【特許文献5】
特開平8−69177号公報
【特許文献6】
特開平9−292820号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記状況を鑑み、高速、高画質、高耐久、低環境負荷、多種メディア対応および高環境安定性を満足するトナーおよびフルカラー画像形成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。
【0007】
すなわち、カラートナー各色につき少なくとも静電荷像を担持するための静電荷像担持体および該静電荷像を現像する手段を有する現像器を割り当て、かつ該現像器がタンデム型に配置されている画像形成方法であり、静電荷像担持体を帯電し、帯電された静電荷像担持体に静電荷像を形成し、現像手段が有するトナーによって静電荷像を現像してトナー像を形成し、該トナー像を中間転写体に転写することでフルカラー画像を形成し、該フルカラー画像を転写材へ一括転写し、転写材上の該フルカラー画像を熱定着手段によって定着する画像形成方法であって、
該静電荷像担持体は接触する部材によって帯電され、非磁性トナーよりなる現像剤によって現像され、該現像手段は転写残トナー回収を兼用し、該中間転写体と接触する部材によって該トナー像が該中間転写体に転写され、該転写材と接触する部材によって該フルカラー画像が該転写材に転写され、該定着手段はオイル塗布機構を具備しない定着手段である画像形成方法において使用されるトナーにおいて、
該トナーは少なくとも融点が50℃〜120℃の低軟化点化合物を有し、かつ、該トナー表面には少なくともオイル処理されたシリカ微粒子が付着しており、該トナーの重量平均粒径(D4)が3μm〜11μmであることを特徴とするトナーによって、本発明が達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、カラートナー各色につき少なくとも静電荷像を担持するための静電荷像担持体および該静電荷像を現像する手段を有する現像器を割り当て、かつ該現像器がタンデム型に配置されている画像形成方法であり、静電荷像担持体を帯電し、帯電された静電荷像担持体に静電荷像を形成し、現像手段が有するトナーによって静電荷像を現像してトナー像を形成し、該トナー像を中間転写体に転写することでフルカラー画像を形成し、該フルカラー画像を転写材へ一括転写し、転写材上の該フルカラー画像を熱定着手段によって定着する画像形成方法であって、
該静電荷像担持体は接触する部材によって帯電され、非磁性トナーよりなる現像剤によって現像され、該現像手段は転写残トナー回収を兼用し、該中間転写体と接触する部材によって該トナー像が該中間転写体に転写され、該転写材と接触する部材によって該フルカラー画像が該転写材に転写され、該定着手段はオイル塗布機構を具備しない定着手段である画像形成方法において、
該トナーは少なくとも融点が50℃〜120℃の低軟化点化合物を有し、かつ、該トナー表面には少なくともオイル処理されたシリカ微粒子が付着しており、該トナーの重量平均粒径(D4)が、3μm〜11μmであることを特徴とする。このような関係を満たすことで、全ベタ部およびハイライト部を鮮やかに再現する高画質、多数枚のプリント後においても劣化の少ない高耐久性、廃トナーの発生を抑制しつつ、オゾンの発生を抑えた低環境負荷、厚紙から極薄紙までプリントできる多種メディア対応、低温低湿環境から高温高湿環境まで画像品質を保証する高環境安定性、消耗品数の削減、プリントの高速化等、優れた性能を備えたフルカラー画像形成装置を作ることができる。
【0009】
基本的には、カラートナー各色につき現像器を割り当て、ワンパスでフルカラー画像を形成することによるプリントの高速化、接触帯電および接触転写を用いることによるオゾン発生の抑制、現像手段が転写残トナー回収を兼ねることによる廃トナー発生の抑制、中間転写体を用いることによる多種メディア対応、オイルレス定着の採用による消耗品および部品点数の削減、という効果がある。しかしながら、それらを単純に組み合わせただけでは、高画質、高耐久性あるいは高環境安定性といった性能までは達成できない。例えば、現像手段が転写残トナー回収を兼ねる場合、転写残トナーは当然ながら帯電部分を通過することになり、帯電部材の汚染や静電荷像担持体への融着等が非常に起こりやすくなる。また、回収された転写残トナーは、フレッシュトナーに比べて当然ダメージを受けており、それがもう一度現像された後にさらに2度の転写を行わなければならないことは、画像品質を保つうえで障害となり易い。あるいは、オイルレス定着を達成するためには、トナーの離型性と保存性を高度に調和しなければならないが、一般的に定着性を良くしようとすると、現像性や転写性が悪化する方向である。したがって、以上の各プロセスを組み合わせて高画質を達成するためには、種々の工夫が必要である。
【0010】
具体的には、使用するトナーについて、少なくとも融点が50℃〜120℃の低軟化点化合物を含有し、かつ、表面には少なくともオイル処理されたシリカ微粒子が付着しており、かつ、該トナーの重量平均粒径(D4)が3μm〜11μmであることで、上記の各プロセスを効果的に組み合わせることが可能となる。
【0011】
低軟化点物質は、オイル塗布機構を具備しない定着手段によって定着させるために必須である。そればかりでなく、転写残トナーが接触帯電部を通過する際、低軟化点物質を含有しているトナーでは、感光ドラムへのトナー融着を効果的に防止する。低軟化点物質を含有するトナーは、トナーの製造法によりその量は変化はするが、極微量の低軟化点物質がトナー表層に必ず存在するので、それが離型効果をもたらすと考えられる。また、通常、接触帯電部では、印加高電圧や摺擦によって接触帯電部材あるいはドラム感光体が、削れたり磨耗したりするが、低軟化点物質を含有するトナーを用いることで、磨耗を抑える効果も発揮される。これも、極微量の低軟化点物質が、ドラム感光体や接触帯電部材に塗布され、効果的に磨耗を緩和すると推測される。よって、低軟化点物質を有しない転写残トナーが接触帯電部を通過すると、ダメージ緩和効果が付与されない。そればかりでなく、トナーが接触帯電部を通過する際、そのトナーが帯電部材を磨耗する弊害が起こることがある。これについては、低軟化点物質自身が持つ弾力ゆえに、トナーにかかる瞬間的な圧力や摺擦のショックが緩和されることを推測している。
【0012】
低軟化点物質の融点は、50℃〜120℃であることが必要である。50℃未満であると、トナーの保存性が悪化するのみならず、摺擦や画像形成装置本体から発生する熱により、かえって感光ドラムにトナー融着が発生する場合があり、好ましくない。また、適量以上の低軟化点物質が接触帯電部材に塗布され、帯電不良を起こす場合もある。また、120℃より高い場合、低温でのオイルレス定着を行うことが困難となるばかりでなく、トナーと感光ドラム間の離型効果が薄れる場合があるため、好ましくない。
【0013】
トナー表面には、オイル処理されたシリカ微粒子が付着していることが必要だ。その効果として、第一に、トナー及びシリカ微粒子自身の感光ドラムへの融着を防止する。第二に、低軟化点物質含有トナー特有の、転写性悪化を効果的に抑制する。第三に、現像機に回収された転写残トナーの現像性および転写性の悪化を防止する。第四に、現像性や転写性の環境変動を効果的に抑制する。トナー表面に付着させて、流動付与や帯電安定化を目的として添加される微粒子は、その細かさゆえに、各部材への付着力がトナーよりも非常に大きいものとなる。オイル処理されたシリカ微粒子がトナーに添加されていないと、トナー表面から遊離した微粒子が、接触帯電部における摺擦と圧力により、感光ドラムに強く付着して画像不良を引き起こす。ところが、オイル処理されたシリカ微粒子を添加すると、遊離微粒子の部材付着が抑制される。シリカ微粒子に含まれるオイルが、そのシリカ自身のみならず、それ以外に添加された微粒子が存在した場合でも、それら微粒子の部材への付着力を弱める効果があると考えられる。また、オイル処理シリカは、低軟化点物質含有トナーが持つ不利な転写特性を改善する効果を持つ。低軟化点物質含有トナーは、表層の微量な低軟化点物質が融着防止に効果を発揮するばかりでなく、静電気的な力によって部材からトナーを引き離すプロセスに対しては、粘性作用による剥離妨害が発生する。ところが、トナーにオイル処理シリカを添加すると、低軟化点物質を含有しないトナーと同等の転写性能となる。特に、中間転写体から転写材へ転写するプロセスである二次転写工程において、転写効率改善効果が非常に大きい。しかも、低軟化点物質含有トナーに添加することで、中間転写体の磨耗を抑え、寿命を延ばす効果もあり、それは即ち、長期にわたり画像が安定することを意味する。
【0014】
ところで、現像器に回収された転写残トナーは、接触帯電部を通過することでダメージを受ける。例えば、添化剤がトナー表層に埋没して流動性が下がり、フレッシュトナーに比べてチャージアップし易くなったり、現像器内で凝集塊になり易くなったりする。トナーの凝集塊は、現像はされるが転写されない、という弊害を起こしやすいので、その発生は極力抑えなくてはならない。しかし、オイル処理シリカ微粒子が添加されたトナーを使用することで、チャージアップが防止され、回収転写残トナーとフレッシュトナーとの物性差の広がりを抑えることができる。恐らくは、チャージアップが防止されることら、回収転写残トナーの静電凝集が抑制され、凝集塊の発生が抑止されたものと思われる。このことから、シリカ表層のオイルが、摺擦緩和作用を持つことが推測できる。また、ダメージを受けた回収転写残トナーによって、通常は現像性や転写性が環境によって大きく変動しやすなるのだが、それを防止する効果もある。オイル処理シリカを有さないトナーと比べて、特に、高温高湿環境における二次転写性の悪化を防止することが見出された。
【0015】
用いるトナーの重量平均粒径(D4)は、3μm〜11μmであることが必要である。3μmより小さいと、現像性や転写性の環境変動が大きくなり、転写設計が難しくなる。一方、11μmを超えると、画質の悪化が起こり、かつ接触転写での飛び散りが起こり易くなる。また、ドラム感光体へのトナー融着が不利になる。
【0016】
接触帯電部材は、導電性を有する弾性ローラーであることがより好ましい。帯電部材汚染の抑制効果が大きいからである。付着力が弱ければ、回転による遠心力で帯電ローラーから付着物が離れるからである。また、ローラーが回転体であることで、弱い付着物を取り除く機構を設ける(例えば、フィルム上のクリーニングシートをローラーに当接する)こともできる。本発明では、上記クリーニングシートを具備したときの清掃効果も非常に大きい。帯電ローラーの硬度としては、硬度が低過ぎると形状が安定しないために、被帯電体との接触によって永久変形して所望のローラー形状を確保できなくなり、高過ぎると被帯電体との間に均一な帯電接触部を確保できないだけでなく、被帯電体表面へのミクロな接触性が悪くなる。このため、帯電ローラーの硬度としてはアスカーC硬度(高分子計器株式会社)で25度〜50度が好ましい範囲である。帯電ローラー材質は、弾性体の材料としてEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、NBR、シリコーンゴム、IR、ウレタン等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材又はこれらを発泡させたものが用いられる。尚、特に導電性物質を分散しないで、イオン導電性の材料を用いて抵抗調整することも可能である。ローラの当接圧は、5〜500N/mが好ましい範囲である。
【0017】
接触転写部材は、導電性を有する弾性ローラーであることがより好ましい。詳しいメカニズムは今のところよくわかっていないが、低軟化点物質含有トナーを使用し、なおかつ転写残トナーを現像器で回収して再利用した場合において、特に二次転写工程における飛び散りやがさつきが有利になる。転写ローラーとしては、例えば金属の芯金を体積抵抗率が10〜10Ω・cmに調整されたEPDM,ウレタンゴム、CR,NBR等の弾性体で覆った構成を採用することができる。
【0018】
本発明は、非磁性トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤を用いることがより好ましい。転写残トナーを効率よく回収し、また、回収されたトナーを効率よく帯電させることに関して有利だからである。
【0019】
磁性キャリアとしては、鉄等の元素単独又は複合フェライト状態で構成される。磁性キャリアの形状として、球状、扁平又は不定形がある。更に磁性キャリア粒子表面状態の微細構造(たとえば表面凹凸性)をもコントロールすることが好ましい。一般的には、上記無機酸化物を焼成、造粒することにより、あらかじめ、磁性キャリアコア粒子を生成した後、樹脂にコーティングする方法が用いられている。磁性キャリアのトナーへの負荷を軽減する意味合いから、無機酸化物と樹脂を混練後、粉砕、分級して低密度分散キャリアを得る方法や、さらには、直接無機酸化物とモノマーとの混練物を水系媒体中にて懸濁重合せしめ真球状の磁性キャリアを得る方法も利用することが可能である。本発明では、マグネタイト等の磁性無機酸化物等とモノマーなどの有機化合物とを混合し、水系媒体中で重合して作られた、磁性体分散型樹脂キャリアを使用することが特に好適である。回収された転写残トナーを効率よく帯電させるのみならず、トナーにダメージを与え難い形状であるため、既にダメージを受けている回収転写残トナーに与える再ダメージも少ない。
【0020】
本発明のより好ましい形態として、粒径の異なるオイル処理されたシリカ微粒子を2種類以上併用することである。これによって、現像、部材付着、転写等の各プロセスがいっそう安定し、ドット再現性が向上する。前述したように、本発明においてオイル処理シリカは非常に重要な役割を果たすが、小粒径シリカに流動性付与と帯電保持効果を担わせ、かつ、大粒径シリカがトナー劣化防止機能の役を果たすことにより、本発明の効果がより引き立つ。
【0021】
本発明は、オイル処理されたシリカ微粒子の他に、チタニア微粒子を用いることも好適である。チタニア微粒子には、チャージアップ防止効果があり、特に、オイル処理されたシリカ微粒子と併用することで、回収転写残トナーの性能劣化を防止する効果が大きくなる。さらに、チタニア微粒子にもオイル処理を施すことで、各種部材への微粒子付着防止のマージンが広がり、より長期にわたり画像品質を保証することができる。
【0022】
トナーの形状としては、フロー式粒子像測定装置で計測される平均円形度が0.950〜1.000であり、円形度標準偏差が0.040未満であることがより好ましい。平均円形度がその範囲であると、トナーの持つその丸い形状から、トナーに対する圧力や摺擦等の負荷が軽減される。平均円形度がその範囲であると、転写残トナーが接触帯電部をより軽負荷で通過するので、トナーの部材融着がより起こりにくくなる。それは同時に、回収される転写残トナーとフレッシュトナーとの物性差を縮めることを意味し、それによって現像性や転写性の維持機能が強化される。加えて、平均円形度がその範囲であると、転写効率が良好なものとなり、より効率的なトナー消費体系を構築することが可能となる。また、円形度標準偏差が0.040未満であることは、トナーの形状分布が狭いことを意味しているので、やはり部材へのトナー融着、劣化、現像性あるいは転写性が良好となる。本発明においては、水系媒体中で製造したトナーによって形状を上記範囲に設定すると、部材付着に強いトナーとなるのでより好ましい。さらに、トナー表層に適度な低軟化点物質を持ち、部材汚染が最も効果的に防止されるため、懸濁重合によってトナーを製造することがより好ましい。
【0023】
本発明のトナーは、少なくとも縮合系化合物を含んでいることがより好ましい。それを含んでいると、ドラム感光体等の部材へのトナー融着が軽減される効果がある。極性を持つ縮合系化合物は、付着性をより軽減させる効果があるものと推測される。該縮合系化合物の数平均分子量は、適度な定着温度領域となるばかりでなく、トナー−部材間のダメージや融着がより軽減されることから、2000〜10000であることが好ましい。該分子量が2000から小さくなるに従って、該化合物の摺擦による劣化が起き始め、本発明の効果が弱まる方向である。一方、10000よりも大きくなると、機械的強度と静電気的相互作用のバランスから、トナー表層の添加微粒子が遊離しやすくなる方向で、徐々に本発明の効果が弱まっていく。
【0024】
本発明において、トナーの平均粒子径は、コールターカウンタを用いて測定を実施した。即ち測定装置としては、コールターカウンタTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布を算出した。それから本発明に関わる、個数分布から求めた5.04μm未満の割合を求めた。
【0025】
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを用いる。
【0026】
本発明におけるトナーの円相当径、円形度、及びそれらの頻度分布とは、トナー粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、本発明ではフロー式粒子像測定装置FPIA−1000型(東亜医用電子社製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出した。
【0027】
【数1】
Figure 2004126249
【0028】
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは該トナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。
【0029】
本発明における円形度はトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合には1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。
【0030】
本発明において、トナーの個数基準の粒径頻度分布の平均値を意味する円相当個数平均径D1(μm)と粒径標準偏差SDdは、粒度分布の分割点iでの粒径(中心値)をdi、頻度をfiとすると次式から算出される。
【0031】
【数2】
Figure 2004126249
【0032】
また、円形度頻度分布の平均値を意味する平均円形度Cと円形度標準偏差SDcは、粒度分布の分割点iでの円形度(中心値)をci、頻度をfciとすると、次式から算出される。
【0033】
【数3】
Figure 2004126249
【0034】
具体的な測定方法としては、容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料を0.02g加え、均一に分散させる。分散手段としては、超音波分散機UH−50型(エスエムテー社製)に振動子として5φのチタン合金チップを装着したものを用い、5分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、該分散液の温度が40℃以上にならないように適宜冷却する。
【0035】
トナー粒子の形状測定には、前記フロー式粒子像測定装置を用い、測定時のトナー粒子濃度が3000〜1万個/μlとなるように該分散液濃度を再調整し、トナー粒子を1000個以上計測する。計測後、このデータを用いてトナー粒子の円相当径や円形度頻度分布等を求める。
【0036】
縮合系化合物の重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により、用いる縮合系化合物をそのままTHF溶媒に所定量(樹脂1質量部/テトラヒドロフラン1000質量部)溶解し、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通過させて不純物等の固形分を取り除いたものを試料として測定する。
【0037】
GPCにおいては、40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定される。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、たとえば、東ソー社製あるいは、昭和電工社製の分子量が10〜10程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、たとえば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKge1G1000H(HXL),G2000H(HXL),G3000H(HXL),G4000H(HXL),G5000H(HXL),G6000H(HXL),G7000H(HXL) TSKguardcolumnの組み合わせが挙げられる。特に、カラム構成は、昭和電工社製A−801、802、803、804、805、806及び807を連結したものが好ましい。
【0038】
本発明のトナーを製造する方法は、特公昭36−10231号公報、特開昭59−53856号公報、特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合法を用いて直接トナーを生成する方法;単量体には可溶で水溶性重合開始剤の存在下で直接重合させてトナー粒子を生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法によるトナー粒子の製造などが挙げられる。また、マイクロカプセル製法のような界面重合法、in situ重合法、コアセルベーション法などの製造も挙げられる。さらに、特開昭62−106473号公報や特開昭63−186253号公報に開示されている様な、少なくとも1種以上の微粒子を凝集させ所望のトナーを得る界面会合法なども挙げられる。あるいは、粉砕法によって得られたトナーを、機械的衝撃力で球形化する方法などが挙げられる。
【0039】
中でも、小粒径のトナー粒子が容易に得られる懸濁重合方法が特に好ましい。トナー粒子の製造方法として懸濁重合を利用する場合には、以下の如き製造方法によって直接的にトナー粒子を製造することが可能である。
【0040】
単量体中に着色剤,重合開始剤,架橋剤,その他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に通常の撹拌機またはホモミキサー,ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、通常50〜90℃(好ましくは55〜85℃)の温度に設定して重合を行う。重合反応後半に昇温しても良く、必要に応じpH変更しても良い。本発明では、更に、トナーの定着時の臭いの原因となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・ろ過により収集し、乾燥する。
【0041】
以下に重合法トナーの材料に関して記載する。
【0042】
本発明のトナーを重合方法で製造する際に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。該ビニル系重合性単量体としては、主に単官能性重合性単量体を使用する。単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。
【0043】
本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独或いは、2種以上組み合わせて使用する。
【0044】
上記した重合性単量体の重合の際に用いられる重合開始剤としては、油溶性開始剤及び/又は水溶性開始剤が用いられる。例えば、油溶性開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルの如きアゾ化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、デカノニルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドの如きパーオキサイド系開始剤が挙げられる。
【0045】
水溶性開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミノジノプロパン)塩酸塩、アゾビス(イソブチルアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルスルホン酸ナトリウム、硫酸第一鉄又は過酸化水素が挙げられる。
【0046】
重合性単量体の重合度を制御する為に、連鎖移動剤,重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
【0047】
分散安定剤としては、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ,ヒドロキシアパタイト等が挙げられる。通常単量体組成物100質量部に対して水300〜3000質量部を分散媒体として使用するのが好ましい。
【0048】
有機系化合物としては例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,メチセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,デンプン等が使用される。これら分散剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜2.0質量部を使用することが好ましい。
【0049】
その他好ましく用いられる分散安定剤としては、硫酸,炭酸,燐酸,ピロ燐酸,ポリ燐酸の難水溶性金属塩があり、これらは分散媒中で高速撹拌下において酸アルカリ金属塩とハロゲン化金属塩との反応によって調製されることが好ましい。
【0050】
これら分散剤の微細化のため0.001〜0.1質量%の界面活性剤を併用しても良い。具体的には市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界面活性剤が利用できる。例えばドデシル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
【0051】
本発明において縮合系化合物を用いる場合、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、セルロースなどが挙げられる。より好ましくは材料の多様性からポリエステルが望まれる。
【0052】
該縮合系化合物の製造方法としては、例えば、酸化反応による合成法、カルボン酸及びその誘導体からの合成、マイケル付加反応に代表されるエステル基導入反応、カルボン酸化合物とアルコール化合物からの脱水縮合反応を利用する方法、酸ハロゲン化物とアルコール化合物からの反応、エステル交換反応で製造される。触媒としては、エステル化反応に使う一般の酸性、アルカリ性触媒、例えば酢酸亜鉛、チタン化合物などでよい。その後、再結晶法、蒸留法などにより高純度化させてもよい。
【0053】
該縮合系化合物の特に好ましい製造方法は、原料の多用性、反応のしやすさからカルボン酸化合物とアルコール化合物からの脱水縮合反応である。この場合、全成分中45〜55mol%がアルコール成分であり、55〜45mol%が酸成分であることが好ましい。アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、下記式(I)
【0054】
【化1】
Figure 2004126249
(式中、Rはエチレン又はプロピレン基を示し、x,yはそれぞれ1以上の整数を示し、かつx+yの平均値は2〜10を示す。)
で示されるビスフェノール誘導体、又は下記式(II)
【0055】
【化2】
Figure 2004126249
で示されるジオールの如きジオール類が挙げられる。
【0056】
2価のカルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、ジフェニル−P・P’−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸,ジフェニルメタン−P・P’−ジカルボン酸、ベンゾフェノン−4,4’−ジカルボン酸,1,2−ジフェノキシエタン−P・P’−ジカルボン酸の如きベンゼンジカルボン酸類又はその無水物;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グリタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリエチレンジカルボン酸、マロン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物、またさらに炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたこはく酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物等が挙げられる。
【0057】
特に好ましい該縮合系化合物のアルコール成分としては前記(I)式で示されるビスフェノール誘導体であり、酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はその無水物、こはく酸、n−ドデセニルコハク酸、又はその無水物、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸の如きジカルボン酸が挙げられる。
【0058】
該縮合系化合物は、2価のジカルボン酸及び2価のジオールから合成することにより得ることが可能である。場合により、3価以上のポリカルボン酸又はポリオールを本発明に悪影響を与えない範囲で少量使用しても良い。
【0059】
3価以上のポリカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカルボン酸類、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシルプロパン、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−メチレンカルボキシルプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸及びそれらの無水物が挙げられる。
【0060】
3価以上のトリオールとしては、スルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1,2,4−メタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。水系媒体中で直接的にトナー粒子を生成する場合には、重合性単量体100質量部に対して1乃至30質量部(より好ましくは、2〜25質量部)配合し、トナー粒子に含有されるのが良い。
【0061】
本発明において用いられる低軟化点物質としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロピッシュワックスの如きポリメチレンワックス、アミドワックス、ケトンワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、エステルワックス及びこれらのグラフト化合物、ブロック化合物の如き誘導体が挙げられ、これらは低分子量成分が除去されたDSC吸熱曲線の最大吸熱ピークがシャープなものが好ましい。また、これら2種類以上のブレンドでも構わない。
【0062】
好ましく用いられるワックスとしては、炭素数15乃至100個の直鎖状のアルキルアルコール、直鎖状脂肪酸、直鎖状酸アミド、直鎖状エステルあるいは、モンタン系誘導体が挙げられる。これらワックスから液状脂肪酸の如き不純物を予め除去してあるものも好ましい。
【0063】
さらに、好ましく用いられるワックスは、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒又は、その他の触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;アルキレンを重合する際に副生する低分子量アルキレンポリマーを分離精製したもの、;一酸化炭素及び水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素ポリマーの蒸留残分から、あるいは、蒸留残分を水素添加して得られる合成炭化水素から、特定の成分を抽出分別したポリメチレンワックスが挙げられる。これらワックスには酸化防止剤が添加されていてもよい。定着画像の透光性を向上させるためには、固体エステルワックスが好ましい。水系媒体中で直接的にトナー粒子を生成する場合には、重合性単量体100質量部に対して1乃至40質量部(より好ましくは、3〜30質量部)配合し、トナー粒子に含有されるのが良い。
【0064】
本発明に用いられる着色剤は、カーボンブラックあるいは以下に示したような公知のイエロー/マゼンタ/シアン着色剤が利用される。
【0065】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168、180等が好適に用いられる。
【0066】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アントラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、122、146、166、150、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
【0067】
本発明に用いられるシアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用される。これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐侯性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
【0068】
本発明のトナーは、荷電制御剤を含有しても良い。例えば、有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属化合物がある。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類などがある。さらに、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン等が挙げられる。
【0069】
あるいは、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等によるニグロシン変性物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドの如きジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジオルガノスズボレート類が挙げられる。これらを単独で或いは2種類以上組合せて用いることができる。
【0070】
本発明に使用できるトナーの添加剤としては、オイル処理されたシリカ,チタニア等の無機微粒子が好適に用いられる。その他、酸化ジルコニウム,酸化マグネシウムの如き酸化物の他に、炭化ケイ素,チッ化ケイ素,チッ化ホウ素,チッ化アルミニウム,炭酸マグネシウム,有機ケイ素化合物なども併用することが可能である。
【0071】
シリカは、出発材料あるいは温度等の酸化の条件により、ある程度任意に、一次粒子の合一をコントロールできる点で好ましい。例えば、かかるシリカは硅素ハロゲン化物やアルコキシドの蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法またはヒュームドシリカと称される乾式シリカ及びアルコキシド,水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNaO,SO 2−の如き製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム,塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含する。
【0072】
更に、上記シリカは疎水化処理されていることが、トナーの帯電量の温度や湿度の如き環境依存性を少なくするため及びトナー表面からの過剰な遊離を防止するために良い。この疎水化処理剤としては、例えばシランカップリング剤、チタンカップリング剤,アルミニウムカップリング剤の如きカップリング剤が挙げられる。特にシランカップリング剤が、無機酸化物微粒子上の残存基あるいは吸着水と反応し均一な処理が達成され、トナーの帯電の安定化,流動性付与の点で好ましい。
【0073】
シランカップリング剤は、下記一般式
RmSiYn
R:アルコキシ基
m:1〜3の整数
Y:アルキル基
ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基を含む炭化水素基
n:1〜3の整数
で表されるものであり、例えばビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラン,γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン,ビニルトリアセトキシシラン,メチルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,イソブチルトリメトキシシラン,ジメチルジメトキシシラン,ジメチルジエトキシシラン,トリメチルメトキシシラン,ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン,フェニルトリメトキシシラン,n−ヘキサデシルトリメトキシシラン,n−オクタデシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0074】
より好ましくは、
2a+1−Si(OC2b+1
a=4〜12、b=1〜3
である。ここで、一般式におけるaが4より小さいと、処理は容易となるが疎水性が十分に達成できない。またaが12より大きいと疎水性は十分になるが、粒子同士の合一が多くなり、流動性付与能が低下してしまう。
【0075】
bは3より大きいと反応性が低下して疎水化が十分に行われなくなってしまう。したがって上記一般式におけるaは4〜12、好ましくは4〜8、bは1〜3、好ましくは1〜2が良い。
【0076】
窒素元素を含むシランカップリング剤としては、反応制御のしやすさといったハンドリング性の見地から、また、帯電安定性の観点からヘキサメチルジシラザンが好ましい。
【0077】
その処理量は100質量部に対して1〜50質量部、粒子合一させずに均一に処理するためには3〜40質量部とするのが好ましい。
【0078】
シリカのオイル処理に関しては、未処理のシリカに直接オイルで処理しても構わないが、上記疎水化処理をしたシリカにさらにオイル処理をすることが、帯電安定性の観点からより好ましい。オイルとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、パラフィン、ミネラルオイル等が使用できるが、なかでも環境安定性に優れたジメチルポリシロキサンが好適である。処理に用いるオイル量は、シリカ微粒子母体100質量部に対して2質量部〜40質量部までが適量である。
【0079】
シリカ微粒子の添加量としては、トナー母体100質量部に対して、0.05質量部〜2.5質量部までの添加量が好ましい使用範囲である。
【0080】
本発明においては、チタニアも好適に利用できる。その製法としては何ら制約はないが、ハロゲン化物あるいはアルコキシドを気相下で酸化する方法、あるいは水存在下で加水分解しながら生成する方法などが使用できる。例えば、アモルファス酸化チタンあるいはアナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタンなどを用いることができる。また、それらチタニア微粒子は、シリカ同様疎水化処理やオイル処理を行うことができる。
【0081】
本発明のトナーにおいては、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばポリフッ化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末の如き研磨剤、酸化アルミニウム粉末の如きケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末の如き導電性付与剤、また、逆極性の有機微粒子及び無機微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【0082】
本発明が適用可能な画像形成方法の一例を添付図面を参照しながら以下に説明する。
【0083】
図1は本発明の適用され得る画像形成装置を表わす図面である。この画像形成装置は、像担持体である感光体ドラム上にトナー像を形成する画像形成部31Y,31M,31C,31BKと、そのトナー像を一担転写する中間転写ベルト4a及びそのベルト4a上のトナー像を記録媒体2に転写する転写手段である二次転写ローラ40、記録媒体2を中間転写ベルト4aと二次転写ローラ40間へ送り出す給紙手段及び転写手段へ記録媒体2を搬送する給送手段、定着手段、排紙手段を具備する。
【0084】
以下画像形成について説明する。
【0085】
図1に示すように画像形成装置には複数枚の記録媒体(例えば、記録紙、OHPシート、布等)2を積載収納する給紙カセット3aが着脱自在に装着されている。ピックアップローラ3bにより給紙カセット3aから給送された記録媒体2はリタードローラ対3cにより一枚ずつに分離され、搬送ローラ3d,3fによってレジストローラ対3gに搬送される。
【0086】
記録媒体2が搬送された時には、レジストローラ対3gは回転を停止しており、これのニップに突き当てられることにより記録媒体2は斜行を矯正される。
【0087】
像担持体を含むプロセスカートリッジBY,BM,BC,BBには4ドラムフルカラー方式の場合、図のごとくイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4つが並列配置されている。各々のプロセスカートリッジBY,BM,BC,BBに対し、それぞれ光学走査系が1Y,1M,1C,1BKが設けられ、画像信号により各色ごとの感光体ドラム上にトナー像が形成された後、転写ローラ4Y,4M,4C,4BKにより図示矢印方向に走行する中間転写ベルト4a上に各色トナーが重ねて転写される。
【0088】
この後、記録媒体2は所定のタイミングで、2次転写ローラ40に送り出され、中間転写ベルト4a上のトナー像が記録媒体2上へ転写され、定着器5で定着された後、排出ローラ対3h,3iにより排出され、装置本体14上のトレー6に積載される。
【0089】
上記画像形成部31Y,31M,31C,31BKは光学走査系1Y,1M,1C,1BKを除いて夫々がプロセスカートリッジBY,BM,BC,BBを構成している。プロセスカートリッジの構成は同様であるのでプロセスカートリッジBYについてのべる。
【0090】
図2に示すようにプロセスカートリッジBYは感光体ドラム7の周囲に帯電手段、露光部、現像手段、転写開口を配設したものである。この実施の形態では磁性キャリア粉を有する二成分現像剤を用いている。そこで本発明の実施の形態に用いられる感光体ドラム7としては、通常用いられている有機感光体等を用いることができる。
【0091】
帯電手段は、導電性を有する帯電ローラー8である。この帯電ローラー8は、感光体ドラムの回転に従動する。
【0092】
現像手段は本実施の形態では二成分現像剤を接触状態にして現像する方法を採用した。
【0093】
図2には本実施の形態において用いた二成分磁気ブラシ現像用の現像手段10が示されている。現像スリーブ10dは中空円筒形であって回転自在に支持されている。現像スリーブ10d内には固定のマグネット10cが配設されている。現像スリーブ10dは感光体ドラム7と同方向に回転し、周面は感光体ドラム7の周面の移動方向に対して反対方向に移動する。感光体ドラム7と現像スリーブ10dは非接触で0.2〜1.0mm程度の隙間があけられていて、現像剤が感光体ドラム7に対して接触する状態で現像できるように設定されている。
【0094】
キャリアを混合されてトナーは両端を除く長手方向の隔壁10fで仕切られたケーシング内の撹拌スクリュー10g,10hで供給される。不図示のトナー供給容器から供給されたトナーは撹拌スクリュー10gの一端側へ落下して長手方向の一方向へ送られ乍ら撹拌され他端側の隔壁10fのない部分をとおり、撹拌スクリュー10hで一端側に移動して、ついで、一端側の隔壁10fのない部分をとおり撹拌スクリュー10gで送られながら撹拌され、循環する。
【0095】
ここで感光体ドラム7に形成された静電潜像を、現像装置10を用いて二成分磁気ブラシ法により顕像化する現像工程と現像剤の循環系について以下説明する。
【0096】
まず、現像スリーブ10dの回転に伴いマグネット10cの極で汲み上げられた現像剤は、搬送される過程において、現像スリーブ10dに対して垂直に配置された規制ブレード10eによって規制され、現像スリーブ10d上に薄層形成される。ここで薄層形成された現像剤が、現像主極に搬送されてくると磁気力によって穂立ちが形成される。この穂状に形成された現像剤によって感光体ドラム7の静電潜像を現像し、その後反発磁界によって現像スリーブ10d上の現像剤は、現像容器10a内に戻される。
【0097】
現像スリーブ10dには図示しない電源から直流電圧及び交流電圧が印加される。一般に二成分現像法においては交流電圧を印加すると現像効率が増し、画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなるということも生じる。このため、通常、現像スリーブ10dに印加する直流電圧と感光体ドラム7の表面電位間に電位差を設けることによって、現像時に非画像領域にトナーが付くのを防止する。
【0098】
このトナー像は、ついで図1中の中間転写装置4により中間転写体である中間転写ベルト4aに転写される。中間転写装置4は無端状のベルト4aを駆動ローラ4b、従動ローラ4c、及び二次転写対向ローラ4dに巻掛け、図1中矢印方向に回動される。さらに転写ベルト4a内には転写ローラ4Y,4M,4C,4BKを備え、各転写ローラは、ベルト4aの内側から感光体ドラム7(7Y,7M,7C,7BK)方向に加圧力を発生しつつ、高圧電源より給電されることで、ベルト4aの裏側からトナーと逆極性の帯電を行なうことにより感光体ドラム7上のトナー像を順次中間転写ベルト4aの上面に転写する。
【0099】
中間転写ベルト4aとしてはポリイミド樹脂からなるものを用いることができる。ベルト4aの材質としてはポリイミド樹脂に限定されるものではなく、誘電体例えばポリカーボネイト樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などのプラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好適に用いることができる。
【0100】
トナー像転写後の感光体ドラム7の面には転写残トナーが残留している。この転写残トナーは、帯電ローラーを通過して、現像部の磁気ブラシに捕捉されて、現像器に回収される。
【0101】
図3は、本発明に用い得る接触一成分現像方式のプロセスカートリッジの概略図である。カートリッジ40はトナー42を収容しており、感光体1と接触して矢印方向に回転するトナー担持体4を具備する。また、感光体1は、図示しない接触帯電手段により帯電される。さらに、トナー量規制及び帯電付与のための現像ブレード43,トナー42をトナー担持体4に付着させ、かつトナー担持体4との摩擦でトナーヘの帯電付与を行うため矢印方向に回転する塗布ローラ41も備えている。転写残トナーは、現像部における感光体とトナー担持体の電位の違いによって、トナー担持体側へ回収される。
【0102】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これは、本発明を何ら限定するものではない。
【0103】
(トナーの製造例1)
下記のようにして、水系分散媒及び重合性単量体組成物を夫々調製した。
【0104】
水系分散媒の調製
内容積200リットルの容器中で、下記の成分を混合し、60℃に加温した後、高速回転剪断撹拌機を用いて回転数55s−1で撹拌した。
・水                           950質量部
・0.1モル/リットル−NaPO水溶液         450質量部
次に、容器内を窒素置換すると共に、これに1.0モル/リットルのCaCl水溶液68質量部を添加して反応させ、リン酸カルシウム塩の微粒子を含む水系分散媒を得た。
【0105】
重合性単量体組成物の調製
・スチレン                        100質量部
・n−ブチルアクリレート                  20質量部
・着色剤(C.I.ピグメントイエロー180)         6質量部
・ジ‐t−ブチルサリチル酸金属化合物             2質量部
・ポリエステル樹脂(数平均分子量3500)         15質量部
・エステル系ワックス(融点60℃)             20質量部
上記した成分のうち、ポリエステル樹脂およびエステルワックスを除いた各成分を混合し、アトライター(三井三池工業(株)製)を用い3時間分散させた後、ポリエステル樹脂およびエステルワックスを加えて60℃に加温して1時間混合し、重合性単量体組成物とした。
【0106】
上記で調製した水系分散媒が入っている高速回転剪断撹拌機の回転数を55s−1とし、この中に、上記で調製した重合性単量体組成物を投入して造粒を開始した。造粒開始3分後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部を、スチレン30質量部に溶解したものを添加し、さらに12分間造粒を続けた。15分間の造粒後、プロペラ撹拌羽根を備えた撹拌機の容器内に移し、回転数を0.83s−1回転にし、内温62℃で反応を継続させた。6時間後、反応温度を80℃に昇温し、加熱撹拌を5時間継続して重合を完了した。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、希塩酸を添加して分散剤を溶解し、固液分離、水洗、ろ過、乾燥することによりイエロートナー粒子を得た。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例1の欄に示す。
【0107】
(トナーの製造例2)
トナーの製造例1において、着色剤をC.I.ピグメントレッド150に変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてマゼンタトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例2の欄に示す。
【0108】
(トナーの製造例3)
トナーの製造例1において、着色剤をC.I.ピグメントブルー15:3に変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてシアントナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例3の欄に示す。
【0109】
(トナーの製造例4)
トナーの製造例1において、高速回転剪断撹拌機の造粒開始時の回転数を45s−1とし、着色剤をカーボンブラックに変更し、その添加量を10質量部とした以外は、トナーの製造例1と同様にしてブラックトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例4の欄に示す。
【0110】
(トナーの製造例5)
トナーの製造例1において、エステル系ワックスとして融点が110℃のものに変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてイエロートナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例5の欄に示す。
【0111】
(トナーの製造例6)
トナーの製造例2において、エステル系ワックスとして融点が110℃のものに変更した以外は、トナーの製造例2と同様にしてマゼンタトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例6の欄に示す。
【0112】
(トナーの製造例7)
トナーの製造例3において、エステル系ワックスとして融点が110℃のものに変更した以外は、トナーの製造例3と同様にしてシアントナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例7の欄に示す。
【0113】
(トナーの製造例8)
トナーの製造例4において、エステル系ワックスとして融点が110℃のものに変更した以外は、トナーの製造例4と同様にしてブラックトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例8の欄に示す。
【0114】
(トナーの製造例9)
トナーの製造例1において、縮合系化合物として数平均分子量が13000のポリエステル樹脂に変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてイエロートナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例9の欄に示す。
【0115】
(トナーの製造例10)
トナーの製造例2において、縮合系化合物として数平均分子量が13000のポリエステル樹脂に変更した以外は、トナーの製造例2と同様にしてマゼンタトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例10の欄に示す。
【0116】
(トナーの製造例11)
トナーの製造例3において、縮合系化合物として数平均分子量が13000のポリエステル樹脂に変更した以外は、トナーの製造例3と同様にしてシアントナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例11の欄に示す。
【0117】
(トナーの製造例12)
トナーの製造例4において、縮合系化合物として数平均分子量が13000のポリエステル樹脂に変更した以外は、トナーの製造例4と同様にしてブラックトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例12の欄に示す。
【0118】
(トナーの製造例13)
トナーの製造例1において、縮合系化合物として数平均分子量が1200のポリエステル樹脂に変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてイエロートナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例13の欄に示す。
【0119】
(トナーの製造例14)
トナーの製造例2において、縮合系化合物として数平均分子量が1200のポリエステル樹脂に変更した以外は、トナーの製造例2と同様にしてマゼンタトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例14の欄に示す。
【0120】
(トナーの製造例15)
トナーの製造例3において、縮合系化合物として数平均分子量が1200のポリエステル樹脂に変更した以外は、トナーの製造例3と同様にしてシアントナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例15の欄に示す。
【0121】
(トナーの製造例16)
トナーの製造例4において、縮合系化合物として数平均分子量が1200のポリエステル樹脂に変更した以外は、トナーの製造例4と同様にしてブラックトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例16の欄に示す。
【0122】
(トナーの製造例17)
・スチレン                        100質量部
・n−ブチルアクリレート                  20質量部
・ポリエステル樹脂(数平均分子量3200)         15質量部
・ドデカンチオール                      5質量部
・四臭化炭素                       1.5質量部
上記の成分を混合し、溶解したものを、非イオン性界面活性剤3.0質量部、及びアニオン性界面活性剤3.0質量部を添加したイオン交換水140質量部にフラスコ中で分散し、乳化させた。これに過硫酸アンモニウム0.1質量部を溶解したイオン交換水10質量部を投入し、窒素置換を行った後、前記フラスコ内を撹拌しながら内容物を65℃まで加熱し、5時間乳化重合をおこない、樹脂粒子分散液を調製した。
【0123】
一方、
・着色剤(C.I.ピグメントイエロー180)        25質量部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンSC) 3.5質量部
・イオン交換水                      120質量部
上記成分を混合し、ホモジナイザーを用いて分散した後、循環式超音波分散機にかけて、平均粒径が150nmの着色剤粒子分散液を調製した。
【0124】
一方、
エステル系ワックス(融点60℃)           12.5質量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンSC) 2.5質量部
イオン交換水                       60質量部
上記成分を混合し、上記着色剤粒子分散液と同様の操作をおこない、中心粒型180nmの離型剤分散液を得た。
【0125】
次に、上記で調製した
樹脂粒子分散液                      50質量部
着色剤分散液                       12質量部
離型剤分散液                       12質量部
カチオン界面活性剤                  0.35質量部
を丸型ステンレス鋼製フラスコ中でウルトラタラックスT50(IKA社製)で混合分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら50℃まで加熱した。50℃で60分保持した後、コールターカウンター(コールター社製:マルチサイザー2)で粒子サイズを測定したところ、粒径6.2μmの凝集粒子が生成していることが確認された。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて52℃で1時間保持した。
【0126】
この凝集体粒子を含む分散液に、樹脂粒子分散液12.5質量部を緩やかに添加し、更に加熱用オイルバスの温度を上げて54℃で1時間保持した。その後冷却、ろ過し、イオン交換水で5回洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させ、イエロートナー粒子を得た。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例17の欄に示す。
【0127】
(トナーの製造例18)
トナーの製造例17において、着色剤をC.I.ピグメントレッド150に変更した以外は、トナーの製造例17と同様にしてマゼンタトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例18の欄に示す。
【0128】
(トナーの製造例19)
トナーの製造例17において、着色剤をC.I.ピグメントブルー15:3に変更した以外は、トナーの製造例17と同様にしてシアントナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例19の欄に示す。
【0129】
(トナーの製造例20)
トナーの製造例17において、着色剤をカーボンブラックに変更した以外は、トナーの製造例17と同様にしてブラックトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例20の欄に示す。
【0130】
(トナーの製造例21)
トナーの製造例1において、エステル系ワックスとして融点が40℃のものに変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてイエロートナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例21の欄に示す。
【0131】
(トナーの製造例22)
トナーの製造例2において、エステル系ワックスとして融点が40℃のものに変更した以外は、トナーの製造例2と同様にしてマゼンタトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例22の欄に示す。
【0132】
(トナーの製造例23)
トナーの製造例3において、エステル系ワックスとして融点が40℃のものに変更した以外は、トナーの製造例3と同様にしてシアントナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例23の欄に示す。
【0133】
(トナーの製造例24)
トナーの製造例1において、エステル系ワックスとして融点が40℃のものに変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてブラックトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例24の欄に示す。
【0134】
(トナーの製造例25)
トナーの製造例1において、エステル系ワックスとして融点が130℃のものに変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてイエロートナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例25の欄に示す。
【0135】
(トナーの製造例26)
トナーの製造例2において、エステル系ワックスとして融点が130℃のものに変更した以外は、トナーの製造例2と同様にしてマゼンタトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例26の欄に示す。
【0136】
(トナーの製造例27)
トナーの製造例3において、エステル系ワックスとして融点が130℃のものに変更した以外は、トナーの製造例3と同様にしてシアントナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例27の欄に示す。
【0137】
(トナーの製造例28)
トナーの製造例1において、エステル系ワックスとして融点が130℃のものに変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてブラックトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例28の欄に示す。
【0138】
(トナーの製造例29)
トナーの製造例1において、0.1モル/リットル−NaPO水溶液の代わりに、0.2モル/リットル−NaPO水溶液を用いて、また、1.0モル/リットルのCaCl水溶液の添加量を136質量部に変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてイエロートナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例29の欄に示す。
【0139】
(トナーの製造例30)
トナーの製造例29において、着色剤をC.I.ピグメントレッド150に変更した以外は、トナーの製造例29と同様にしてマゼンタトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例30の欄に示す。
【0140】
(トナーの製造例31)
トナーの製造例29において、着色剤をC.I.ピグメントブルー15:3に変更した以外は、トナーの製造例29と同様にしてシアントナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例31の欄に示す。
【0141】
(トナーの製造例32)
トナーの製造例29において、着色剤をカーボンブラックに変更し、その添加量を10質量部とした以外は、トナーの製造例29と同様にしてブラックトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例32の欄に示す。
【0142】
(トナーの製造例33)
トナーの製造例1において、0.1モル/リットル−NaPO水溶液の代わりに、0.07モル/リットル−NaPO水溶液を用いて、また、1.0モル/リットルのCaCl水溶液の添加量を50質量部に変更した以外は、イエロートナーの製造例1と同様にしてトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例33の欄に示す。
【0143】
(トナーの製造例34)
トナーの製造例33において、着色剤をC.I.ピグメントレッド150に変更した以外は、トナーの製造例33と同様にしてマゼンタトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例34の欄に示す。
【0144】
(トナーの製造例35)
トナーの製造例33において、着色剤をC.I.ピグメントブルー15:3に変更した以外は、トナーの製造例33と同様にしてシアントナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例35の欄に示す。
【0145】
(トナーの製造例36)
トナーの製造例33において、着色剤をカーボンブラックに変更し、その添加量を10質量部とした以外は、トナーの製造例33と同様にしてブラックトナー粒子を製造した。得られたトナーの諸物性を、表1中トナーの製造例36の欄に示す。
【0146】
(キャリアの製造例)
・フェノール                       7.5質量部
・ホルマリン溶液                   11.25質量部
(ホルムアルデヒド約40%、メタノール約10%、残りは水)
・γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.0質量%で親油化処理した
マグネタイト微粒子                     53質量部
(平均粒径0.24μm、比抵抗5×10Ω・cm)
・γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.0質量%で親油化処理した
α−Fe微粒子                     35質量部
(平均粒径0.60μm、比抵抗2×10Ω・cm)
ここで用いたマグネタイト及びα−Feの親油化処理は、マグネタイト99質量部及びα−Fe99質量部のそれぞれに対して1.0質量部のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを加え、ヘンシェルミキサー内で100℃で30分間、予備混合撹拌することによって行なった。
【0147】
上記材料および水11質量部を40℃に保ちながら、1時間混合を行った。このスラリーに塩基性触媒として28質量%アンモニア水2.0質量部、および水11質量部をフラスコに入れ、撹拌・混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応させ、フェノール樹脂を生成し硬化させた。その後、30℃まで冷却し、100質量部の水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)に180℃で乾燥して、フェノール樹脂を結着樹脂としたマグネタイト微粒子含有球状の磁性キャリアコア粒子を得た。
【0148】
この粒子を60メッシュ及び100メッシュの篩によって、粗大粒子の除去を行ない、次いでコアンダ効果を利用した多分割風力分級機(エッポジェットラボEJ−L−3、日鉄鉱業社製)を使用して微粉除去及び粗粉除去をおこない、体積平均50%粒径35μmのキャリアコア粒子を得た。得られたキャリアコアは、比抵抗が2.2×1012Ω・cmであり、水分量が.0.15質量%であった。
【0149】
得られたキャリアコア粒子をコーター内に投入し、加湿窒素を流入させ水分量0.3質量%に調整した。その後、トルエン溶媒を用いて希釈したγ−アミノプロピルトリメトキシシラン3質量%を剪断応力を連続して印加しつつ、コア表面に処理した。またその際、40℃,100torr,乾燥窒素気流下で溶媒を揮発させながら行なった。引き続き、置換基がすべてメチル基であるストレートシリコーン樹脂0.5質量%及び、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.015質量%の混合物をトルエンを溶媒として被覆した。その際、40℃,500torr,乾燥窒素気流下で溶媒を揮発させながら行なった。
【0150】
さらに、この磁性コートキャリアを140℃で焼き付け、100メッシュの篩で、凝集した粗大粒子をカットし、次いで多分割風力分級機で微粉及び粗粉を除去して粒度分布を調整した。その後23℃,60%内で保たれたホッパー内で100時間調湿して磁性体分散型樹脂キャリアを得た。
【0151】
[実施例1]
トナーの製造例1、トナーの製造例2、トナーの製造例3およびトナーの製造例4において得られたイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックトナー粒子それぞれについて、トナー粒子100質量部に対して表2に示した外添処方1によって、ヘンシェルミキサー10B(三井三池化工機社製)において、回転数3000rpm、撹拌時間4分間の条件下で混合し、負摩擦帯電性のカラートナーを得た。
【0152】
得られたトナーは、各色ごとに400gを補給用トナーカートリッジに充填し、4色の補給用トナーカートリッジとした。なお、トナーが消費されて空になった場合は、新しいトナーカートリッジと交換した。
【0153】
また、このトナー8質量部に対し、キャリアの製造例で作製された磁性体分散型樹脂キャリア92質量部を混合して現像剤を調製し、この現像剤250gを各色ごとに図2に示した現像器に充填し、4色のプロセストナーカートリッジとした。
【0154】
以上のカートリッジを用いて、15℃/10%RHの低温低湿環境および30℃/80%RHの高温高湿環境下において、以下の評価方法に基づき、図1に示したフルカラー画像形成装置によって、プリント速度をA4横23枚/分とし、紙面積に対するプリント比率4%での、75g/mA4普通紙5万枚連続プリント試験を行った。その結果、いずれの評価においても良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
【0155】
なお、すべての実施例および比較例において、以下の評価方法に基づいたプリント初期の評価結果は、すべて良好であった。
【0156】
<評価方法>
(1)がさつき
5万枚連続プリント試験終了後、試験環境において十分調湿されたA3サイズの75g/m紙において、各色の全べた画像をプリントし、以下の基準から目視評価を行った。
A:均一な全べた画像がプリントされる
B:光にかざして見ると、ややがさついた不均一なべた画像であることが確認できる
C:ややがさついた不均一なべた画像である
D:がさついた不均一なべた画像である
【0157】
(2)感光ドラム上トナー融着
5万枚連続プリント試験終了後、使用した感光ドラムに対して、エアブローにてドラム上に残っている弱い付着物を取り除いた後、目視観察およびマイクロスコープ観察を行い、以下の基準で評価を行った。
A:目視でトナー融着観察されない。ドラム中央および画像形成領域の両端部からそれぞれ約5cmの位置において、200倍のマイクロスコープ観察を行ったとき、トナー融着が確認されない。
B:目視でトナー融着観察されない。ドラム中央および画像形成領域の両端部からそれぞれ約5cmの位置において、200倍のマイクロスコープ観察を行ったとき、3箇所以下の観察場所において、15μm未満のトナー融着が、1cm×1cmの視野で1個から2個確認される。
C:目視でトナー融着観察されない。ドラム中央および画像形成領域の両端部からそれぞれ約5cmの位置において、200倍のマイクロスコープ観察を行ったとき、1箇所以上の観察場所において、15μm未満のトナー融着が、1cm×1cmの視野で3個以上確認され、3箇所以下の観察場所において、15μm以上のトナー融着が、1cm×1cmの視野で1個から2個確認される。
D:目視でトナー融着観察される。あるいは、ドラム中央および画像形成領域の両端部からそれぞれ約5cmの位置において、200倍のマイクロスコープ観察を行ったとき、1箇所以上の観察場所において、15μm未満のトナー融着が、1cm×1cmの視野で3個以上確認され、1箇所以上の観察場所において、15μm以上のトナー融着が、1cm×1cmの視野で3個以上確認される。
【0158】
(3)帯電部材汚れ
5万枚連続プリント試験終了後、試験環境において十分調湿されたA3サイズの75g/m紙において、各色の全白画像をプリントし、以下の基準から目視評価を行った。
A:部分的なプリントが確認されない
B:部分的なプリントが確認され、使用した帯電部材を新品の帯電部材と交換すると、それが消失する
【0159】
なお、すべての実施例および比較例において、部分的なプリントが確認され、使用した帯電部材を新品の帯電部材と交換しても、それが消失しない例は無かった。
【0160】
(4)斑点状全べた画像抜け
5万枚連続プリント試験終了後、試験環境において十分調湿されたA3サイズの75g/m紙において、各色の全べた画像をプリントし、以下の基準から目視評価を行った。
A:均一な全べた画像がプリントされる
B:円形状に白く抜けた斑点が1個確認される。
C:円形状に白く抜けた斑点が2個以上確認される。
【0161】
(5)スジ状全べた画像抜け
5万枚連続プリント試験終了後、試験環境において十分調湿されたA3サイズの75g/m紙において、各色の全べた画像をプリントし、以下の基準から目視評価を行った。
A:均一な全べた画像がプリントされる
B:光にかざして見ると、ごく僅かにスジ上に白く抜けた部分がある全べた画像であることが確認できる
C:幅0.3mm以下の僅かにスジ上に白く抜けた部分がある全べた画像であることが確認できる
D:幅0.3mmよりも太いスジ上に白く抜けた部分がある全べた画像であることが確認できる
【0162】
(6)スジ状ハーフトーン画像抜け
5万枚連続プリント試験終了後、試験環境において十分調湿されたA3サイズの75g/m紙において、各色の全ハーフトーン画像をプリントし、以下の基準から目視評価を行った。
A:均一な全ハーフトーン画像がプリントされる
B:光にかざして見ると、ごく僅かにスジ上に白く抜けた部分がある全ハーフトン画像であることが確認できる
C:幅0.3mm以下の僅かにスジ上に白く抜けた部分がある全ハーフトーン画像であることが確認できる
D:幅0.3mmよりも太いスジ上に白く抜けた部分がある全ハーフトーン画像であることが確認できる
【0163】
(7)現像剤劣化
5万枚連続プリント試験終了後、現像剤中のトナーの粒度分布をコールターカウンターで測定し、重量平均粒径での16%以上の粒子割合を算出した。
【0164】
[実施例2〜5]
表1の実施例2〜5に示したトナーを用い、それぞれのトナーについて表2に示した外添処方1に従い、実施例1と同様の検討を行った。評価結果を表3に示す。
【0165】
[実施例6]
実施例1において、用いる無機微粒子を表2に示した外添処方2に変更する以外は、実施例1と同様の検討を行った。評価結果を表4に示す。
【0166】
[実施例7]
実施例1において、用いる無機微粒子を表2に示した外添処方3に変更する以外は、実施例1と同様の検討を行った。評価結果を表4に示す。
【0167】
[実施例8]
実施例1において、図1に示したフルカラー画像形成装置を、接触非磁性一成分現像方式に改造した、現像剤270gを投入したプロセスカートリッジを作製し、現像時のバイアスを直流のみとし、帯電部材として帯電ローラーを採用し、現像前後の空白時には、直流および交流成分のバイアスを印加して、感光体上の残余のトナーを回収できるような電位に制御し、プリント速度をA4横15枚/分とし、紙面積に対するプリント比率4%での、75g/mA4普通紙1万枚連続プリント試験を行った。その時点で、実施例1に示した評価項目で各種評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0168】
[実施例9]
実施例1において、一次転写ローラーを、ブレード状の接触転写部材に変更する以外は、実施例1と同様の検討を行った。評価結果を表4に示す。
【0169】
[実施例10]
実施例1において、現像剤として用いる磁性キャリアをアクリルコートされたフェライトキャリアに変更し、トナー7質量部に対してキャリア93質量部を混合して現像剤を調製した以外は、実施例1と同様の検討を行った。評価結果を表4に示す。
【0170】
[比較例1〜3]
表1の比較例1〜3に示したトナーを用い、それぞれのトナーについて表2に示した外添処方1に従い、実施例1と同様の検討を行った。その結果、表5に示したような問題が発生した。
【0171】
[比較例4]
表1の比較例4に示したトナーを用い、それぞれのトナーについて表2に示した外添処方1に従い、実施例1と同様の検討を行った。その結果、表5に示したような評価結果となったものの、プリント比率4%での、75g/mA4普通紙5万枚連続プリント試験中において、印字1000枚程度から、各色すべてにおいて飛び散りの目立つ画像となった。
【0172】
[比較例5]
実施例1において、用いる無機微粒子を表2に示した外添処方4に変更した以外は実施例1と同様に検討を行った。オイル処理シリカを含有しないトナーで評価を行ったので、表5に示したような問題が発生した。
【0173】
【表1】
Figure 2004126249
【0174】
【表2】
Figure 2004126249
【0175】
【表3】
Figure 2004126249
【0176】
【表4】
Figure 2004126249
【表5】
Figure 2004126249
【0177】
【発明の効果】
高速、高画質、高耐久、低環境負荷、多種メディア対応および高環境安定性を満足するトナーおよびフルカラー画像形成方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用される画像形成装置を表わす図である。
【図2】プロセスカートリッジの説明図である。
【図3】接触一成分現像方式のプロセスカートリッジの説明図である。

Claims (20)

  1. カラートナー各色につき少なくとも静電荷像を担持するための静電荷像担持体および該静電荷像を現像する手段を有する現像器を割り当て、かつ該現像器がタンデム型に配置されている画像形成方法であり、静電荷像担持体を帯電し、帯電された静電荷像担持体に静電荷像を形成し、現像手段が有するトナーによって静電荷像を現像してトナー像を形成し、該トナー像を中間転写体に転写することでフルカラー画像を形成し、該フルカラー画像を転写材へ一括転写し、転写材上の該フルカラー画像を熱定着手段によって定着する画像形成方法であって、
    該静電荷像担持体は接触する部材によって帯電され、非磁性トナーよりなる現像剤によって現像され、該現像手段は転写残トナー回収を兼用し、該中間転写体と接触する部材によって該トナー像が該中間転写体に転写され、該転写材と接触する部材によって該フルカラー画像が該転写材に転写され、該定着手段はオイル塗布機構を具備しない定着手段である画像形成方法に用いられるトナーにおいて、
    該トナーは少なくとも融点が50℃〜120℃の低軟化点化合物を有し、かつ、該トナー表面にはオイル処理されたシリカ微粒子が少なくとも付着しており、該トナーの重量平均粒径(D4)が3μm〜11μmであることを特徴とするトナー。
  2. 接触するローラーによって該静電荷像担持体が帯電される画像形成方法において使用されることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 接触するローラーによって該静電荷像担持体のトナー像が該中間転写体に転写される画像形成方法において使用されることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
  4. 接触するローラーによって該中間転写体のトナー像が転写材に転写される画像形成方法において使用されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  5. 該現像剤は、非磁性トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
  6. 該磁性キャリアは、磁性体分散型樹脂キャリアであることを特徴とする請求項5に記載のトナー。
  7. 少なくともオイル処理されたシリカ微粒子が2種以上添加されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナー。
  8. 少なくともオイル処理されたシリカ微粒子と、チタニア微粒子とが添加されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトナー。
  9. 該トナーのフロー式粒子像測定装置で計測される平均円形度が0.950〜1.000であり、円形度標準偏差が0.040未満であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のトナー。
  10. 該トナーは、少なくとも縮合系化合物を含有しており、かつ、該縮合系化合物の数平均分子量が2000〜10000であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のトナー。
  11. カラートナー各色につき少なくとも静電荷像を担持するための静電荷像担持体および該静電荷像を現像する手段を有する現像器を割り当て、かつ該現像器がタンデム型に配置されている画像形成方法であり、静電荷像担持体を帯電し、帯電された静電荷像担持体に静電荷像を形成し、現像手段が有するトナーによって静電荷像を現像してトナー像を形成し、該トナー像を中間転写体に転写することでフルカラー画像を形成し、該フルカラー画像を転写材へ一括転写し、転写材上の該フルカラー画像を熱定着手段によって定着する画像形成方法であって、
    該静電荷像担持体は接触する部材によって帯電され、非磁性トナーよりなる現像剤によって現像され、該現像手段は転写残トナー回収を兼用し、該中間転写体と接触する部材によって該トナー像が該中間転写体に転写され、該転写材と接触する部材によって該フルカラー画像が該転写材に転写され、該定着手段はオイル塗布機構を具備しない定着器である画像形成方法において、
    該トナーは少なくとも融点が50℃〜120℃の低軟化点化合物を有し、かつ、該トナー表面には少なくともオイル処理されたシリカ微粒子が付着しており、該トナーの重量平均粒径(D4)が3μm〜11μmであることを特徴とする画像形成方法。
  12. 接触するローラーによって該静電荷像担持体が帯電されることを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  13. 接触するローラーによって該静電荷像担持体のトナー像が該中間転写体に転写されることを特徴とする請求項11または12に記載の画像形成方法。
  14. 接触するローラーによって該中間転写体のトナー像が転写材に転写されることを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の画像形成方法。
  15. 該現像剤は、非磁性トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤であることを特徴とする請求項11乃至14のいずれかに記載の画像形成方法。
  16. 該磁性キャリアは、磁性体分散型樹脂キャリアであることを特徴とする請求項15に記載の画像形成方法。
  17. 少なくともオイル処理されたシリカ微粒子が2種以上添加されていることを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載の画像形成方法。
  18. 該トナーは、少なくともオイル処理されたシリカ微粒子とチタニア微粒子とが添加されていることを特徴とする請求項11乃至17のいずれかに記載の画像形成方法。
  19. 該トナーのフロー式粒子像測定装置で計測される平均円形度が0.950〜1.000であり、円形度標準偏差が0.040未満であることを特徴とする請求項11乃至18のいずれかに記載の画像形成方法。
  20. 該トナーは、少なくとも縮合系化合物を含有しており、かつ、該縮合系化合物の数平均分子量が2000〜10000であることを特徴とする請求項11乃至19のいずれかに記載の画像形成方法。
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