JP2004125626A - 光量測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】広いダイナミックレンジで好適に光量を測定することが可能な光量測定装置を提供する。
【解決手段】受光した被測定光の光量に応じた信号として光電子増倍管1から出力される電流信号をI−V変換器4へと入力し、光量に対応する増幅された電圧信号へと変換し、この電圧信号を分岐して、第1出力端子4a及び第2出力端子4bからの2つの電圧信号として出力する。また、直流成分測定による光量測定に用いられる第1出力端子4aからの電圧信号については、そのまま信号処理部6へと入力し、フォトンカウンティング測定による光量測定に用いられる第2出力端子4bからの電圧信号については、F−V変換部5で変換して、周波数電圧信号として信号処理部6へと入力する。
【選択図】 図1
【解決手段】受光した被測定光の光量に応じた信号として光電子増倍管1から出力される電流信号をI−V変換器4へと入力し、光量に対応する増幅された電圧信号へと変換し、この電圧信号を分岐して、第1出力端子4a及び第2出力端子4bからの2つの電圧信号として出力する。また、直流成分測定による光量測定に用いられる第1出力端子4aからの電圧信号については、そのまま信号処理部6へと入力し、フォトンカウンティング測定による光量測定に用いられる第2出力端子4bからの電圧信号については、F−V変換部5で変換して、周波数電圧信号として信号処理部6へと入力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電子増倍管が受光した光量を定量的に測定するための光量測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、受光した光量を定量的に測定する光量測定装置として、受光した光を光電子に変換して検出する光電子増倍管を用いた装置が知られている。このような光量測定装置では、光電子増倍管が被測定光を受光すると、受光した光量に応じた個数の光電子が光電陰極から放出され、多段のダイノード電極からなる電子増倍部によって増倍された後、電流信号として陽極から出力される。そして、この電流信号を用いて、光電子増倍管が受光した光量が測定される。
【0003】
光電子増倍管から出力される電流信号を用いる上記の光量測定における具体的な光量測定方法としては、電流信号での信号パルス数を計数することによって光量を測定するフォトンカウンティング測定による方法と、電流信号での直流成分によって光量を測定する直流成分測定による方法とが用いられている。
【0004】
これらの測定方法のうち、フォトンカウンティング測定は、光量が少なく、個々の光電子に対応した信号パルスの識別が容易な場合に有効な測定方法である。一方、直流成分測定は、光量が多くなって個々の信号パルスの計数が困難な場合に有効な測定方法である。
【0005】
【特許文献1】
特公平7−18757号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
光電子増倍管を用いた光量測定装置では、様々な条件での光量測定に対応するため、光量測定のダイナミックレンジを広くすることが好ましい。このようなダイナミックレンジの問題に対し、特公平7−18757号公報(特許文献1)に記載された光量測定装置が知られている。
【0007】
この光量測定装置では、光電子増倍管から出力される電流信号に対して、フォトンカウンティング測定用の回路と、直流成分測定用の回路とを併設している。そして、2つの回路の一方または双方から出力されたパルス信号を計数して光量を測定することによって、広いダイナミックレンジでの光量測定を可能としている。
【0008】
ここで、上記した光量測定装置では、光電子増倍管から出力される電流信号を2つの電流信号に分岐して、フォトンカウンティング測定用及び直流成分測定用のそれぞれの回路に入力している。しかしながら、このように分岐された電流信号を用いて光量測定を行った場合、光量測定に用いる電流信号の信号強度が分岐によって小さくなる。このため、光量測定でのS/N比が低下するなど、光量測定の精度が劣化するという問題がある。また、光電子増倍管の出力は高インピーダンスであるので、光電子増倍管から出力された電流信号を直接に分岐すると、分岐された2つの電流信号が互いに干渉してしまう。
【0009】
また、フォトンカウンティング測定用の回路では、電流信号での信号パルス数を計数するため、高い周波数特性が要求される。これに対して、光量測定のための回路に高速の素子を用いると、回路の消費電力、及び回路からの発熱が増大するという問題がある。
【0010】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、広いダイナミックレンジで好適に光量を測定することが可能な光量測定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による光量測定装置は、(1)受光した光量に応じた個数の光電子を放出する光電陰極、光電子を増倍して2次電子を発生させる電子増倍手段、及び2次電子を収集して電流信号として出力する陽極を有する光電子増倍管と、(2)光電子増倍管から出力された電流信号を電流−電圧変換し、得られた電圧信号を第1出力端子及び第2出力端子のそれぞれから出力する電流−電圧変換手段と、(3)電流−電圧変換手段の第2出力端子から出力された電圧信号を周波数−電圧変換し、得られた周波数電圧信号を出力端子から出力する周波数−電圧変換手段と、(4)電流−電圧変換手段の第1出力端子から出力された直流成分測定用の電圧信号、及び周波数−電圧変換手段の出力端子から出力されたフォトンカウンティング測定用の周波数電圧信号を入力し、光電子増倍管が受光した光量を測定するための所定の信号処理を行う信号処理手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
上記した光量測定装置においては、光電子増倍管から出力される電流信号を電流−電圧(I−V)変換手段へと入力し、光量に対応する増幅された電圧信号へと変換する。そして、このI−V変換手段で生成された電圧信号を分岐して、直流成分測定に用いられる第1出力端子からの電圧信号、及びフォトンカウンティング測定に用いられる第2出力端子からの電圧信号の2つの電圧信号として出力している。
【0013】
これにより、充分な信号強度の電圧信号を用いて光量測定を行うことができるので、良好なS/N比で精度良く光量を測定することが可能となる。また、I−V変換手段の出力は光電子増倍管の出力に比べてインピーダンスが低いので、分岐された2つの電圧信号が互いに干渉することが防止される。また、このような構成では、I−V変換手段として周波数特性が比較的低い素子を用いることが可能である。したがって、光量測定のための回路の消費電力、及び回路からの発熱を低減することができる。
【0014】
また、フォトンカウンティング測定において、I−V変換手段の第2出力端子から出力された電圧信号での信号パルス数をそのまま計数するのではなく、電圧信号での信号パルスのパルス間隔を計測する周波数−電圧(F−V)変換手段によって変換されたアナログ電圧信号である周波数電圧信号を用いて、信号パルス数を計数している。これにより、I−V変換手段からのアナログ電圧信号を用いた直流成分測定と、F−V変換手段からのアナログ電圧信号を用いたフォトンカウンティング測定とを好適に実行することができる。
【0015】
ここで、光量測定装置は、電流−電圧変換手段の第2出力端子と、周波数−電圧変換手段との間に、電圧信号に対する分周値が可変の可変分周器を備えることが好ましい。これにより、F−V変換手段へと入力される電圧信号での信号パルス数及びパルス間隔を、可変分周器での分周値の設定によって調整することができる。
【0016】
また、電流−電圧変換手段の第1出力端子と、信号処理手段との間に、電圧信号をA/D変換するA/D変換器を備えることを特徴とする。あるいは、周波数−電圧変換手段の出力端子と、信号処理手段との間に、周波数電圧信号をA/D変換するA/D変換器を備えることを特徴とする。これにより、I−V変換手段からの電圧信号、またはF−V変換手段からの周波数電圧信号を用いた光量測定を効率的に実行することができる。
【0017】
また、光電子増倍管に駆動電圧を供給する電圧供給手段での分圧器として、コッククロフト回路が設けられていることを特徴とする。これにより、分圧器からの発熱を低減して、装置をコンパクト化、低消費電力化することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による光量測定装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0019】
図1は、本発明による光量測定装置の第1実施形態の構成を概略的に示すブロック図である。本実施形態の測定装置は、被測定光を検出するための光検出器として光電子増倍管(PMT)1を用いて構成された光量測定装置である。
【0020】
図2は、図1に示した光量測定装置に用いられる光電子増倍管の一例を示す構成図である。光電子増倍管1は、図2に示すように、受光した光を光電子に変換し、受光した光量に応じた個数の光電子を放出する光電陰極11と、光電陰極11から放出された光電子を増倍して2次電子を発生させる電子増倍部と、増倍された2次電子を収集して電流信号として出力する陽極12とを有する。
【0021】
電子増倍部は、光電陰極11と陽極12との間に設けられた複数のダイノード電極131〜1310から構成されている。また、これらの光電陰極11、ダイノード電極131〜1310、及び陽極12の各電極は、それぞれ真空容器10内の所定位置に設置されている。
【0022】
この光電子増倍管1に対し、光電子増倍管1での各電極11、12、131〜1310に必要な電圧を供給するため、電圧供給部2が接続されている。電圧供給部2は、図1に示すように、所定の電圧値を有する駆動電圧を供給する高圧電源20と、高圧電源20から供給された駆動電圧を用いて光電子増倍管1での電極に対してそれぞれ所定の電圧を印加する分圧器3とを有する。なお、電圧供給部2における分圧器3の具体的な構成等については、後述する。
【0023】
光電子増倍管1が受光した光量に対応する信号として陽極12から出力された電流信号に対し、電流−電圧(I−V)変換手段であるI−V変換器4が設けられている。I−V変換器4は、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換して、アナログ電圧信号である電圧信号を生成する。本光量測定装置においては、このI−V変換器4で得られた電圧信号が光量測定に用いられる。
【0024】
I−V変換器4において生成された電圧信号は2つの電圧信号に分岐される。そして、分岐された電圧信号は、それぞれ第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力される。これらの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、直流成分測定による光量測定に用いられる。また、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、フォトンカウンティング測定による光量測定に用いられる。
【0025】
I−V変換器4の第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力された電圧信号に対し、光電子増倍管1が受光した光量を測定するための所定の信号処理を行う信号処理手段として、信号処理部6が設けられている。I−V変換器4からの2つの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、直流成分測定に用いられるアナログ電圧信号として直接に信号処理部6へと入力される。
【0026】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、周波数−電圧(F−V)変換手段であるF−V変換器を含んで構成されているF−V変換部5へと入力される。F−V変換部5は、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号での信号パルスのパルス間隔を計測することによって電圧信号をF−V変換して、パルス間隔に対応した電圧値を有するアナログ電圧信号である周波数電圧信号を生成する。F−V変換部5において生成された周波数電圧信号は出力端子5aから出力され、フォトンカウンティング測定に用いられるアナログ電圧信号として信号処理部6へと入力される。
【0027】
以上の構成において、測定試料Sからの光などの被測定光が光電子増倍管1へと入射されると、光電子増倍管1において、受光した光量に対応する電流信号が生成されて出力される。光電子増倍管1から出力された電流信号は、I−V変換器4においてI−V変換され、得られた電圧信号が第1出力端子4a及び第2出力端子4bのそれぞれから出力される。
【0028】
第1出力端子4aから出力された電圧信号は、信号処理部6へと入力されて、直流成分測定による光量測定に用いられる。この直流成分測定は、個々の信号パルスの計数が困難な光量が多い領域に対して有効な測定方法である。
【0029】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、F−V変換部5においてF−V変換され、得られた周波数電圧信号が出力端子5aから出力される。そして、出力端子5aから出力された周波数電圧信号は、信号処理部6へと入力されて、フォトンカウンティング測定による光量測定に用いられる。このフォトンカウンティング測定は、個々の光電子に対応した信号パルスの識別が容易な光量が少ない領域に対して有効な測定方法である。
【0030】
本実施形態による光量測定装置の効果について説明する。
【0031】
図1に示した光量測定装置では、光電子増倍管1から出力される電流信号をI−V変換器4へと入力し、光量に対応する増幅された電圧信号へと変換する。そして、このI−V変換器4において生成された電圧信号を分岐して、直流成分測定に用いられる第1出力端子4aからの電圧信号、及びフォトンカウンティング測定に用いられる第2出力端子4bからの電圧信号の2つの電圧信号として出力している。
【0032】
これにより、光電子増倍管1から出力された電流信号を直接に分岐して用いる場合に比べて、充分な信号強度の電圧信号を用いて光量測定を行うことができるので、良好なS/N比で精度良く光量を測定することが可能となる。また、光量が多い領域での直流成分測定による光量測定と、光量が少ない領域でのフォトンカウンティング測定による光量測定とを併用することにより、全体としての光量測定のダイナミックレンジを広くすることができる。
【0033】
また、I−V変換器4としては、例えばアナログ用のオペアンプなどが用いられるが、このようなI−V変換器4の出力は、光電子増倍管1の出力に比べてインピーダンスが低い。したがって、分岐された2つの電圧信号が互いに干渉することが防止される。
【0034】
また、このような構成においては、光電子増倍管1からの電流信号が入力されるI−V変換器4として、周波数特性が比較的低い素子を用いることが可能である。したがって、光量測定のための回路の消費電力、及び回路からの発熱が低減される。
【0035】
すなわち、例えば上述した特公平7−18757号公報に記載された光量測定装置では、光電子増倍管から出力された電流信号自体を分岐して、フォトンカウンティング測定及び直流成分測定による光量測定に用いている。このような構成では、光量が多い領域で用いられる直流成分測定において、測定可能なレンジを充分に広くすることができない。このため、光量が少ない領域におけるフォトンカウンティング測定での測定可能なレンジを、ある程度光量が多くなる領域まで広くとる必要がある。この場合、光量測定のための回路に高速の素子を用いなくてはならず、回路の消費電力、及び回路からの発熱が増大する原因となる。
【0036】
これに対して、図1に示した光量測定装置においては、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換器4で変換して電圧信号とした後に、光量測定に用いている。このような構成では、フォトンカウンティング測定に要求される測定可能なレンジが狭くなるので、I−V変換器4としては、周波数特性が比較的低い素子を用いることが可能となる。これにより、I−V変換器4を含む回路の消費電力、及び回路からの発熱を低減することができる。
【0037】
また、被測定光の検出に用いられている光電子増倍管は、熱によってその特性が変動する。特に、アナログ信号の強度等は熱の影響を受けやすく、温度が上昇することによって光電子増倍管の感度が変動し、かつ、暗電流が増大する。したがって、フォトンカウンティング測定が用いられる領域と、アナログ信号の直流成分測定が用いられる領域とを正確につなぐためには、このような光電子増倍管の温度変化による特性の変動を低く抑えることが必要である。これに対して、上述したように回路からの発熱を低減することにより、光電子増倍管の特性の変動を抑制することができる。
【0038】
また、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号を用いて行われるフォトンカウンティング測定について、第2出力端子4bから出力された電圧信号での信号パルス数をそのまま計数するのではなく、電圧信号での信号パルスのパルス間隔を計測するF−V変換器を含むF−V変換部5によって変換されたアナログ電圧信号である周波数電圧信号を用いて、信号パルス数を計数している。
【0039】
これにより、I−V変換器4の第1出力端子4aから出力されたアナログ電圧信号を用いた直流成分測定と、F−V変換部5の出力端子5aから出力されたアナログ電圧信号を用いたフォトンカウンティング測定とを好適に実行することができる。特に、フォトンカウンティング測定が用いられる領域においても、信号パルス数を一定時間計数するのではなく、パルス間隔によって周波数電圧信号を生成しているので、比較的速い計測が可能である。
【0040】
ここで、光電子増倍管1が受光した光量を測定するための信号処理を行う信号処理部6の構成については、様々な構成を用いることができる。具体的には、例えば、信号処理部6において、I−V変換器4からの電圧信号及びF−V変換部5からの周波数電圧信号を用いて光量を算出し、得られた光量値を出力する構成を用いることができる。このような場合、算出された光量値を表示するための表示装置(表示部)66を設ける構成としても良い。また、このような表示装置66では、I−V変換器4からの電圧信号、あるいはF−V変換部5からの周波数電圧信号などを表示しても良い。
【0041】
あるいは、信号処理部6において、I−V変換器4からの電圧信号及びF−V変換部5からの周波数電圧信号のうちで、所定の電圧信号を選択して出力する構成を用いることができる。このような場合、出力された電圧信号を計測するための計測装置(計測部)67を設ける構成としても良い。
【0042】
また、光電子増倍管1に駆動電圧を供給する電圧供給部2での分圧器3としては、コッククロフト回路を用いることが好ましい。コッククロフト回路を用いた分圧器3は、図2に示すように、直列に接続されたダイオードに対し、その接続点に1つおきに、各々の側にコンデンサを1つずつ直列に積み重ねた構成となっており、その一方側の各接続点に、光電陰極11と、光電陰極11及び陽極12の間に設けられたダイオード電極131〜1310とのうちの対応する電極が接続されている。また、図2の構成では、光電陰極11、ダイオード電極131、135、及び137に対して、アースとの間にそれぞれコンデンサが付加されている。このような構成により、各電極に対して、光電陰極11から陽極12へ向けて順次変化する所定の電圧が印加される。
【0043】
例えば、フォトンカウンティング測定用の回路を光量測定に用いる場合、光電子増倍管での分圧器などの駆動回路には、一般にブリーダが用いられる。この場合、ブリーダ自体が発熱源となってしまうために、装置のコンパクト化が困難となる。これに対して、分圧器3としてコッククロフト回路を用いることにより、分圧器3からの発熱を低減して、装置をコンパクト化、低消費電力化することが可能となる。
【0044】
また、このような構成において、分圧器3へと駆動電圧を供給する高圧電源20において高周波数(例えば300kHz以上)の発振周波数を設定し、光電子増倍管1から出力される信号を変調することが好ましい。これにより、信号出現点を限定させることができ、光量測定を好適に行うことができる。
【0045】
図3は、図1に示した光量測定装置の具体的な構成例を示す斜視図である。この光量測定装置9では、光電子増倍管1や信号処理部6などの装置の各構成要素が、外部からの光を遮蔽する筐体90内に設置されている。
【0046】
また、筐体90内には、光電子増倍管1に対して所定位置に設置される測定試料Sに対して、試料Sを励起するための励起用光源91、試料Sからの光を光電子増倍管1へと反射させるリフレクタ92、試料Sからの光を光電子増倍管1へと入射させるための開口を有するアパーチャ93、及びアパーチャ93での開口の開閉を制御するシャッター94等が設置されている。また、筐体90の前面には、本光量測定装置9において行われる光量測定に関して必要な情報を表示する表示部66、及び光量測定を操作する操作部68が設けられている。
【0047】
このような構成により、図1に示した光量測定装置を好適に実現することができる。また、これ以外にも、様々な構成を用いることが可能である。
【0048】
図1に示した光量測定装置の構成について、より具体的な実施形態とともにさらに説明する。
【0049】
図4は、光量測定装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態の光量測定装置は、図1に示した実施形態と同様に、光電子増倍管1、電圧供給部2、I−V変換器4、F−V変換部5、及び信号処理部6を備えて構成されている。
【0050】
I−V変換器4は、並列に接続された増幅器41及び抵抗42から構成されている。このI−V変換器4は、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換し、電圧信号を生成する。生成された電圧信号は2つの電圧信号に分岐される。そして、分岐された電圧信号は、それぞれ第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力される。
【0051】
I−V変換器4の出力端子4a、4bから出力された電圧信号に対し、信号処理部6が設けられている。本実施形態における信号処理部6は、光量測定に必要な信号処理、演算等を行うCPU60を有して構成されている。I−V変換器4からの2つの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、A/D変換器48によってデジタル信号に変換された後、信号処理部6のCPU60へと入力される。CPU60は、A/D変換器48からのデジタル信号を用いて、直流成分測定による光量測定に必要な信号処理を実行する。
【0052】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、F−V変換手段であるF−V変換器50を含むF−V変換部5へと入力される。F−V変換器50は、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号をF−V変換し、周波数電圧信号を生成する。F−V変換器50の出力端子5aから出力された周波数電圧信号は、A/D変換器58によってデジタル信号に変換された後、信号処理部6のCPU60へと入力される。CPU60は、A/D変換器58からのデジタル信号を用いて、フォトンカウンティング測定による光量測定に必要な信号処理を実行する。
【0053】
本実施形態におけるF−V変換部5は、F−V変換器50に加えて、波形整形器51、及び可変分周器52を有している。また、I−V変換器4の第2出力端子4bと、F−V変換部5の波形整形器51との間には、コンパレータ45が設けられている。
【0054】
コンパレータ45の一方の入力端子には、I−V変換器4の第2出力端子4bからの電圧信号が入力されている。また、コンパレータ45の他方の入力端子には、基準電圧供給部46から供給された基準電圧が入力されている。コンパレータ45は、I−V変換器4からの電圧信号と基準電圧とを比較し、基準電圧以上の電圧値を有する電圧信号パルスを、F−V変換部5へと通過させる。これにより、暗電流などに起因するノイズの電圧信号パルスが除去される。
【0055】
コンパレータ45を通過した電圧信号は、F−V変換部5の波形整形器51へと入力される。波形整形器51は、電圧信号を波形整形した後、可変分周器52へと出力する。可変分周器52は、電圧信号に対する分周値が可変に設定可能に構成された分周器である。可変分周器52は、波形整形器51から入力された電圧信号を設定された分周値によって分周して、F−V変換器50へと出力する。
【0056】
なお、電圧供給部2による光電子増倍管1への電圧の供給、可変分周器52での電圧信号の分周値の設定等は、信号処理部6のCPU60によって制御されている。
【0057】
本実施形態による光量測定装置においては、F−V変換器50の前段に、可変分周器52を設けている。これにより、F−V変換器50へと入力されるI−V変換器4からの電圧信号での信号パルス数及びパルス間隔を、その分周値の設定によって調整することができるので、より広いレンジでのフォトンカウンティング測定が可能となる。
【0058】
このような構成では、最も光量が小さい場合には、I−V変換器4からの電圧信号を可変分周器52で分周しない設定とする。そして、光量の大きさに対応して、可変分周器52での分周値を適宜設定する。これにより、例えば、I−V変換器4から出力される電圧信号で10kcps程度までは、測定可能となる。
【0059】
また、例えば、I−V変換器4において、フルスケールを数μA(好ましくは2〜3μAに対して出力4〜5V)に設定した場合、フォトンカウンティング測定において信号パルス数が10kcpsとなるレベルは、直流成分測定では、数10mVレベルである。このような例では、フォトンカウンティング測定、及び直流成分測定を合わせて、6桁程度のダイナミックレンジでの光量測定が可能である。
【0060】
また、I−V変換器4と信号処理部6との間、及びF−V変換器50と信号処理部6との間に、それぞれA/D変換器48、58を設けている。これにより、I−V変換器4からの電圧信号、またはF−V変換器50からの周波数電圧信号を用いた光量測定を効率的に実行することができる。
【0061】
特に、直流成分測定及びフォトンカウンティング測定による光量測定に、I−V変換器4及びF−V変換器50からのアナログ電圧信号を用い、かつ、これらのアナログ電圧信号をA/D変換器48、58によってA/D変換して、CPU60に取り込んでいる。このような構成では、電圧信号での信号パルス数をそのまま計数する構成に比べて、直流成分測定とフォトンカウンティング測定との切り換えが容易であり、光量測定のミスが生じにくい。したがって、光電子増倍管1で受光した光量の大きさ及びその変化にかかわらず、光量を精度良く確実に測定することができる。
【0062】
図5は、光量測定装置の第3実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態の光量測定装置は、図1に示した実施形態と同様に、光電子増倍管1、電圧供給部2、I−V変換器4、F−V変換部5、及び信号処理部6を備えて構成されている。
【0063】
I−V変換器4は、並列に接続された増幅器41及び抵抗42から構成されている。このI−V変換器4は、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換し、電圧信号を生成する。生成された電圧信号は2つの電圧信号に分岐される。そして、分岐された電圧信号は、それぞれ第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力される。
【0064】
I−V変換器4の出力端子4a、4bから出力された電圧信号に対し、信号処理部6が設けられている。本実施形態における信号処理部6は、光量測定に必要な信号処理、演算等を行うCPU60を有して構成されている。
【0065】
I−V変換器4からの2つの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、さらに2つの電圧信号へと分岐される。そして、分岐された一方の電圧信号は、A/D変換器48によってデジタル信号に変換された後、信号処理部6のCPU60へと入力される。また、分岐された他方の電圧信号は、増幅器47によって増幅され、A/D変換器49によってデジタル信号に変換された後、CPU60へと入力される。CPU60は、A/D変換器48、49からのデジタル信号の一方または双方を用いて、直流成分測定による光量測定に必要な信号処理を実行する。
【0066】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、F−V変換手段であるF−V変換器50を含むF−V変換部5へと入力される。F−V変換器50は、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号をF−V変換し、周波数電圧信号を生成する。
【0067】
F−V変換器50の出力端子5aから出力された周波数電圧信号は、さらに2つの周波数電圧信号へと分岐される。そして、分岐された一方の周波数電圧信号は、A/D変換器58によってデジタル信号に変換された後、信号処理部6のCPU60へと入力される。また、分岐された他方の周波数電圧信号は、増幅器57によって増幅され、A/D変換器59によってデジタル信号に変換された後、CPU60へと入力される。CPU60は、A/D変換器58、59からのデジタル信号の一方または双方を用いて、フォトンカウンティング測定による光量測定に必要な信号処理を実行する。
【0068】
本実施形態におけるF−V変換部5は、F−V変換器50に加えて、波形整形器51を有している。また、I−V変換器4の第2出力端子4bと、F−V変換部5の波形整形器51との間には、コンパレータ45が設けられている。
【0069】
コンパレータ45の一方の入力端子には、I−V変換器4の第2出力端子4bからの電圧信号が入力されている。また、コンパレータ45の他方の入力端子には、基準電圧供給部46から供給された基準電圧が入力されている。コンパレータ45は、I−V変換器4からの電圧信号と基準電圧とを比較し、基準電圧以上の電圧値を有する電圧信号パルスを、F−V変換部5へと通過させる。これにより、暗電流などに起因するノイズの電圧信号パルスが除去される。
【0070】
コンパレータ45を通過した電圧信号は、F−V変換部5の波形整形器51へと入力される。波形整形器51は、電圧信号を波形整形した後、F−V変換器50へと出力する。
【0071】
本実施形態による光量測定装置においては、I−V変換器4と信号処理部6との間、及びF−V変換器50と信号処理部6との間に、それぞれA/D変換器を設けている。これにより、I−V変換器4からの電圧信号、またはF−V変換器50からの周波数電圧信号を用いた光量測定を効率的に実行することができる。
【0072】
さらに、このI−V変換器4またはF−V変換器50と、信号処理部6のCPU60との間のA/D変換器について、2つのA/D変換器48及び49、A/D変換器58及び59をそれぞれ設置するとともに、その一方について、入力される電圧信号を増幅器47、57によって所定の増幅率で増幅している。これにより、光量測定装置によって測定可能な光量のダイナミックレンジをさらに広くすることができる。
【0073】
例えば、増幅器47、57での電圧信号の増幅率を数10倍程度とすれば、CPU60に接続されているA/D変換器が10ビットレベルの変換器でも、6桁以上のダイナミックレンジでの光量測定が可能である。このような構成を用いることにより、広いダイナミックレンジを有する光量測定装置を、比較的簡単かつ低コストに実現することができる。
【0074】
なお、本実施形態においては、F−V変換部5において可変分周器を設けない構成としている。このように、可変分周器については、他の部分の回路構成等に応じて、適宜設ければ良い。
【0075】
図6は、光量測定装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態の光量測定装置は、図1に示した実施形態と同様に、光電子増倍管1、電圧供給部2、I−V変換器4、F−V変換部5、及び信号処理部6を備えて構成されている。
【0076】
I−V変換器4は、並列に接続された増幅器41及び抵抗42から構成されている。このI−V変換器4は、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換し、電圧信号を生成する。生成された電圧信号は2つの電圧信号に分岐される。そして、分岐された電圧信号は、それぞれ第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力される。
【0077】
I−V変換器4の出力端子4a、4bから出力された電圧信号に対し、信号処理部6が設けられている。本実施形態における信号処理部6は、光量測定に用いる電圧信号を選択して出力するスイッチ7、及びスイッチ7の動作を制御する制御部75を有して構成されている。
【0078】
I−V変換器4からの2つの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、さらに2つの電圧信号へと分岐される。そして、分岐された一方の電圧信号は、スイッチ7の第1入力端子71へと入力される。また、分岐された他方の電圧信号は、増幅器47によって増幅された後、スイッチ7の第2入力端子72へと入力される。
【0079】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、F−V変換手段であるF−V変換器50を含むF−V変換部5へと入力される。F−V変換器50は、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号をF−V変換し、周波数電圧信号を生成する。
【0080】
F−V変換器50の出力端子5aから出力された周波数電圧信号は、さらに2つの周波数電圧信号へと分岐される。そして、分岐された一方の周波数電圧信号は、スイッチ7の第3入力端子73へと入力される。また、分岐された他方の周波数電圧信号は、増幅器57によって増幅された後、スイッチ7の第4入力端子74へと入力される。
【0081】
信号処理部6のスイッチ7は、入力端子71〜74のうちで、出力端子70へと接続される入力端子を切り換える。これにより、入力端子71〜74へと入力されている各電圧信号のうちで、光量に応じて選択された好適な電圧信号が外部へと出力される。
【0082】
本実施形態におけるF−V変換部5は、F−V変換器50に加えて、波形整形器51を有している。また、I−V変換器4の第2出力端子4bと、F−V変換部5の波形整形器51との間には、コンパレータ45が設けられている。
【0083】
コンパレータ45の一方の入力端子には、I−V変換器4の第2出力端子4bからの電圧信号が入力されている。また、コンパレータ45の他方の入力端子には、基準電圧供給部46から供給された基準電圧が入力されている。コンパレータ45は、I−V変換器4からの電圧信号と基準電圧とを比較し、基準電圧以上の電圧値を有する電圧信号パルスを、F−V変換部5へと通過させる。これにより、暗電流などに起因するノイズの電圧信号パルスが除去される。
【0084】
コンパレータ45を通過した電圧信号は、F−V変換部5の波形整形器51へと入力される。波形整形器51は、電圧信号を波形整形した後、F−V変換器50へと出力する。
【0085】
本実施形態による光量測定装置においては、光量測定装置内にはA/D変換器及び信号処理用のCPU等を設けず、信号処理部6のスイッチ7を介して、適宜電圧信号を選択して外部へと出力している。光量測定装置の構成としては、このように、信号処理部6では電圧信号の選択のみを行う構成としても良い。この場合、例えば、信号処理部6からの出力を別装置である計測装置に入力して、光量測定を実行することができる。
【0086】
例えば、図6に示した構成では、信号処理部6から出力される信号は、いずれの場合もアナログ電圧信号であり、電圧計でそのまま電圧値を読み取ることができる。また、電圧計の出力をレコーダ等についないで光量測定を行うことも可能である。これにより、広いダイナミックレンジでの光量測定を、比較的簡単かつ低コストに実行することができる。また、一定時間で信号パルス数を計数する構成に比べ、アナログ電圧信号の電圧値を測定する上記の構成によれば、電圧値が連続した変化量となるため、光量変化の測定を好適に行うことができる。
【0087】
本発明による光量測定装置は、上述した実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、被測定光の検出に用いられる光電子増倍管については、図2に示した構成はその一例を示すものであり、他にも様々な構成の光電子増倍管を用いることが可能である。また、例えば、各電圧信号については、必要に応じて、A/D変換器の前段に積分回路(図5及び図6参照)、ローパスフィルタ、その他の回路素子を配置しても良い。
【0088】
【発明の効果】
本発明による光量測定装置は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、光電子増倍管から出力される電流信号をI−V変換手段によって電圧信号に変換し、この電圧信号を2つに分岐して直流成分測定及びフォトンカウンティング測定に用いるとともに、フォトンカウンティング測定をF−V変換手段によって行う光量測定装置によれば、広いダイナミックレンジで好適に光量を測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光量測定装置の第1実施形態の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1に示した光量測定装置に用いられる光電子増倍管の一例を示す構成図である。
【図3】図1に示した光量測定装置の具体的な構成例を示す斜視図である。
【図4】光量測定装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。
【図5】光量測定装置の第3実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】光量測定装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…光電子増倍管(PMT)、10…真空容器、11…光電陰極、12…陽極、131〜1310…ダイノード電極、2…電圧供給部、20…高圧電源、3…分圧器、4…電流−電圧(I−V)変換器、4a…第1出力端子、4b…第2出力端子、41…増幅器、42…抵抗、45…コンパレータ、46…基準電圧供給部、47…増幅器、48、49…A/D変換器、5…周波数−電圧(F−V)変換部、5a…出力端子、50…周波数−電圧(F−V)変換器、51…波形整形器、52…可変分周器、57…増幅器、58、59…A/D変換器、6…信号処理部、60…CPU、66…表示装置(表示部)、67…計測装置(計測部)、68…操作部、7…スイッチ、70…出力端子、71〜74…入力端子、75…制御部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電子増倍管が受光した光量を定量的に測定するための光量測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、受光した光量を定量的に測定する光量測定装置として、受光した光を光電子に変換して検出する光電子増倍管を用いた装置が知られている。このような光量測定装置では、光電子増倍管が被測定光を受光すると、受光した光量に応じた個数の光電子が光電陰極から放出され、多段のダイノード電極からなる電子増倍部によって増倍された後、電流信号として陽極から出力される。そして、この電流信号を用いて、光電子増倍管が受光した光量が測定される。
【0003】
光電子増倍管から出力される電流信号を用いる上記の光量測定における具体的な光量測定方法としては、電流信号での信号パルス数を計数することによって光量を測定するフォトンカウンティング測定による方法と、電流信号での直流成分によって光量を測定する直流成分測定による方法とが用いられている。
【0004】
これらの測定方法のうち、フォトンカウンティング測定は、光量が少なく、個々の光電子に対応した信号パルスの識別が容易な場合に有効な測定方法である。一方、直流成分測定は、光量が多くなって個々の信号パルスの計数が困難な場合に有効な測定方法である。
【0005】
【特許文献1】
特公平7−18757号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
光電子増倍管を用いた光量測定装置では、様々な条件での光量測定に対応するため、光量測定のダイナミックレンジを広くすることが好ましい。このようなダイナミックレンジの問題に対し、特公平7−18757号公報(特許文献1)に記載された光量測定装置が知られている。
【0007】
この光量測定装置では、光電子増倍管から出力される電流信号に対して、フォトンカウンティング測定用の回路と、直流成分測定用の回路とを併設している。そして、2つの回路の一方または双方から出力されたパルス信号を計数して光量を測定することによって、広いダイナミックレンジでの光量測定を可能としている。
【0008】
ここで、上記した光量測定装置では、光電子増倍管から出力される電流信号を2つの電流信号に分岐して、フォトンカウンティング測定用及び直流成分測定用のそれぞれの回路に入力している。しかしながら、このように分岐された電流信号を用いて光量測定を行った場合、光量測定に用いる電流信号の信号強度が分岐によって小さくなる。このため、光量測定でのS/N比が低下するなど、光量測定の精度が劣化するという問題がある。また、光電子増倍管の出力は高インピーダンスであるので、光電子増倍管から出力された電流信号を直接に分岐すると、分岐された2つの電流信号が互いに干渉してしまう。
【0009】
また、フォトンカウンティング測定用の回路では、電流信号での信号パルス数を計数するため、高い周波数特性が要求される。これに対して、光量測定のための回路に高速の素子を用いると、回路の消費電力、及び回路からの発熱が増大するという問題がある。
【0010】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、広いダイナミックレンジで好適に光量を測定することが可能な光量測定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による光量測定装置は、(1)受光した光量に応じた個数の光電子を放出する光電陰極、光電子を増倍して2次電子を発生させる電子増倍手段、及び2次電子を収集して電流信号として出力する陽極を有する光電子増倍管と、(2)光電子増倍管から出力された電流信号を電流−電圧変換し、得られた電圧信号を第1出力端子及び第2出力端子のそれぞれから出力する電流−電圧変換手段と、(3)電流−電圧変換手段の第2出力端子から出力された電圧信号を周波数−電圧変換し、得られた周波数電圧信号を出力端子から出力する周波数−電圧変換手段と、(4)電流−電圧変換手段の第1出力端子から出力された直流成分測定用の電圧信号、及び周波数−電圧変換手段の出力端子から出力されたフォトンカウンティング測定用の周波数電圧信号を入力し、光電子増倍管が受光した光量を測定するための所定の信号処理を行う信号処理手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
上記した光量測定装置においては、光電子増倍管から出力される電流信号を電流−電圧(I−V)変換手段へと入力し、光量に対応する増幅された電圧信号へと変換する。そして、このI−V変換手段で生成された電圧信号を分岐して、直流成分測定に用いられる第1出力端子からの電圧信号、及びフォトンカウンティング測定に用いられる第2出力端子からの電圧信号の2つの電圧信号として出力している。
【0013】
これにより、充分な信号強度の電圧信号を用いて光量測定を行うことができるので、良好なS/N比で精度良く光量を測定することが可能となる。また、I−V変換手段の出力は光電子増倍管の出力に比べてインピーダンスが低いので、分岐された2つの電圧信号が互いに干渉することが防止される。また、このような構成では、I−V変換手段として周波数特性が比較的低い素子を用いることが可能である。したがって、光量測定のための回路の消費電力、及び回路からの発熱を低減することができる。
【0014】
また、フォトンカウンティング測定において、I−V変換手段の第2出力端子から出力された電圧信号での信号パルス数をそのまま計数するのではなく、電圧信号での信号パルスのパルス間隔を計測する周波数−電圧(F−V)変換手段によって変換されたアナログ電圧信号である周波数電圧信号を用いて、信号パルス数を計数している。これにより、I−V変換手段からのアナログ電圧信号を用いた直流成分測定と、F−V変換手段からのアナログ電圧信号を用いたフォトンカウンティング測定とを好適に実行することができる。
【0015】
ここで、光量測定装置は、電流−電圧変換手段の第2出力端子と、周波数−電圧変換手段との間に、電圧信号に対する分周値が可変の可変分周器を備えることが好ましい。これにより、F−V変換手段へと入力される電圧信号での信号パルス数及びパルス間隔を、可変分周器での分周値の設定によって調整することができる。
【0016】
また、電流−電圧変換手段の第1出力端子と、信号処理手段との間に、電圧信号をA/D変換するA/D変換器を備えることを特徴とする。あるいは、周波数−電圧変換手段の出力端子と、信号処理手段との間に、周波数電圧信号をA/D変換するA/D変換器を備えることを特徴とする。これにより、I−V変換手段からの電圧信号、またはF−V変換手段からの周波数電圧信号を用いた光量測定を効率的に実行することができる。
【0017】
また、光電子増倍管に駆動電圧を供給する電圧供給手段での分圧器として、コッククロフト回路が設けられていることを特徴とする。これにより、分圧器からの発熱を低減して、装置をコンパクト化、低消費電力化することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による光量測定装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0019】
図1は、本発明による光量測定装置の第1実施形態の構成を概略的に示すブロック図である。本実施形態の測定装置は、被測定光を検出するための光検出器として光電子増倍管(PMT)1を用いて構成された光量測定装置である。
【0020】
図2は、図1に示した光量測定装置に用いられる光電子増倍管の一例を示す構成図である。光電子増倍管1は、図2に示すように、受光した光を光電子に変換し、受光した光量に応じた個数の光電子を放出する光電陰極11と、光電陰極11から放出された光電子を増倍して2次電子を発生させる電子増倍部と、増倍された2次電子を収集して電流信号として出力する陽極12とを有する。
【0021】
電子増倍部は、光電陰極11と陽極12との間に設けられた複数のダイノード電極131〜1310から構成されている。また、これらの光電陰極11、ダイノード電極131〜1310、及び陽極12の各電極は、それぞれ真空容器10内の所定位置に設置されている。
【0022】
この光電子増倍管1に対し、光電子増倍管1での各電極11、12、131〜1310に必要な電圧を供給するため、電圧供給部2が接続されている。電圧供給部2は、図1に示すように、所定の電圧値を有する駆動電圧を供給する高圧電源20と、高圧電源20から供給された駆動電圧を用いて光電子増倍管1での電極に対してそれぞれ所定の電圧を印加する分圧器3とを有する。なお、電圧供給部2における分圧器3の具体的な構成等については、後述する。
【0023】
光電子増倍管1が受光した光量に対応する信号として陽極12から出力された電流信号に対し、電流−電圧(I−V)変換手段であるI−V変換器4が設けられている。I−V変換器4は、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換して、アナログ電圧信号である電圧信号を生成する。本光量測定装置においては、このI−V変換器4で得られた電圧信号が光量測定に用いられる。
【0024】
I−V変換器4において生成された電圧信号は2つの電圧信号に分岐される。そして、分岐された電圧信号は、それぞれ第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力される。これらの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、直流成分測定による光量測定に用いられる。また、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、フォトンカウンティング測定による光量測定に用いられる。
【0025】
I−V変換器4の第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力された電圧信号に対し、光電子増倍管1が受光した光量を測定するための所定の信号処理を行う信号処理手段として、信号処理部6が設けられている。I−V変換器4からの2つの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、直流成分測定に用いられるアナログ電圧信号として直接に信号処理部6へと入力される。
【0026】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、周波数−電圧(F−V)変換手段であるF−V変換器を含んで構成されているF−V変換部5へと入力される。F−V変換部5は、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号での信号パルスのパルス間隔を計測することによって電圧信号をF−V変換して、パルス間隔に対応した電圧値を有するアナログ電圧信号である周波数電圧信号を生成する。F−V変換部5において生成された周波数電圧信号は出力端子5aから出力され、フォトンカウンティング測定に用いられるアナログ電圧信号として信号処理部6へと入力される。
【0027】
以上の構成において、測定試料Sからの光などの被測定光が光電子増倍管1へと入射されると、光電子増倍管1において、受光した光量に対応する電流信号が生成されて出力される。光電子増倍管1から出力された電流信号は、I−V変換器4においてI−V変換され、得られた電圧信号が第1出力端子4a及び第2出力端子4bのそれぞれから出力される。
【0028】
第1出力端子4aから出力された電圧信号は、信号処理部6へと入力されて、直流成分測定による光量測定に用いられる。この直流成分測定は、個々の信号パルスの計数が困難な光量が多い領域に対して有効な測定方法である。
【0029】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、F−V変換部5においてF−V変換され、得られた周波数電圧信号が出力端子5aから出力される。そして、出力端子5aから出力された周波数電圧信号は、信号処理部6へと入力されて、フォトンカウンティング測定による光量測定に用いられる。このフォトンカウンティング測定は、個々の光電子に対応した信号パルスの識別が容易な光量が少ない領域に対して有効な測定方法である。
【0030】
本実施形態による光量測定装置の効果について説明する。
【0031】
図1に示した光量測定装置では、光電子増倍管1から出力される電流信号をI−V変換器4へと入力し、光量に対応する増幅された電圧信号へと変換する。そして、このI−V変換器4において生成された電圧信号を分岐して、直流成分測定に用いられる第1出力端子4aからの電圧信号、及びフォトンカウンティング測定に用いられる第2出力端子4bからの電圧信号の2つの電圧信号として出力している。
【0032】
これにより、光電子増倍管1から出力された電流信号を直接に分岐して用いる場合に比べて、充分な信号強度の電圧信号を用いて光量測定を行うことができるので、良好なS/N比で精度良く光量を測定することが可能となる。また、光量が多い領域での直流成分測定による光量測定と、光量が少ない領域でのフォトンカウンティング測定による光量測定とを併用することにより、全体としての光量測定のダイナミックレンジを広くすることができる。
【0033】
また、I−V変換器4としては、例えばアナログ用のオペアンプなどが用いられるが、このようなI−V変換器4の出力は、光電子増倍管1の出力に比べてインピーダンスが低い。したがって、分岐された2つの電圧信号が互いに干渉することが防止される。
【0034】
また、このような構成においては、光電子増倍管1からの電流信号が入力されるI−V変換器4として、周波数特性が比較的低い素子を用いることが可能である。したがって、光量測定のための回路の消費電力、及び回路からの発熱が低減される。
【0035】
すなわち、例えば上述した特公平7−18757号公報に記載された光量測定装置では、光電子増倍管から出力された電流信号自体を分岐して、フォトンカウンティング測定及び直流成分測定による光量測定に用いている。このような構成では、光量が多い領域で用いられる直流成分測定において、測定可能なレンジを充分に広くすることができない。このため、光量が少ない領域におけるフォトンカウンティング測定での測定可能なレンジを、ある程度光量が多くなる領域まで広くとる必要がある。この場合、光量測定のための回路に高速の素子を用いなくてはならず、回路の消費電力、及び回路からの発熱が増大する原因となる。
【0036】
これに対して、図1に示した光量測定装置においては、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換器4で変換して電圧信号とした後に、光量測定に用いている。このような構成では、フォトンカウンティング測定に要求される測定可能なレンジが狭くなるので、I−V変換器4としては、周波数特性が比較的低い素子を用いることが可能となる。これにより、I−V変換器4を含む回路の消費電力、及び回路からの発熱を低減することができる。
【0037】
また、被測定光の検出に用いられている光電子増倍管は、熱によってその特性が変動する。特に、アナログ信号の強度等は熱の影響を受けやすく、温度が上昇することによって光電子増倍管の感度が変動し、かつ、暗電流が増大する。したがって、フォトンカウンティング測定が用いられる領域と、アナログ信号の直流成分測定が用いられる領域とを正確につなぐためには、このような光電子増倍管の温度変化による特性の変動を低く抑えることが必要である。これに対して、上述したように回路からの発熱を低減することにより、光電子増倍管の特性の変動を抑制することができる。
【0038】
また、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号を用いて行われるフォトンカウンティング測定について、第2出力端子4bから出力された電圧信号での信号パルス数をそのまま計数するのではなく、電圧信号での信号パルスのパルス間隔を計測するF−V変換器を含むF−V変換部5によって変換されたアナログ電圧信号である周波数電圧信号を用いて、信号パルス数を計数している。
【0039】
これにより、I−V変換器4の第1出力端子4aから出力されたアナログ電圧信号を用いた直流成分測定と、F−V変換部5の出力端子5aから出力されたアナログ電圧信号を用いたフォトンカウンティング測定とを好適に実行することができる。特に、フォトンカウンティング測定が用いられる領域においても、信号パルス数を一定時間計数するのではなく、パルス間隔によって周波数電圧信号を生成しているので、比較的速い計測が可能である。
【0040】
ここで、光電子増倍管1が受光した光量を測定するための信号処理を行う信号処理部6の構成については、様々な構成を用いることができる。具体的には、例えば、信号処理部6において、I−V変換器4からの電圧信号及びF−V変換部5からの周波数電圧信号を用いて光量を算出し、得られた光量値を出力する構成を用いることができる。このような場合、算出された光量値を表示するための表示装置(表示部)66を設ける構成としても良い。また、このような表示装置66では、I−V変換器4からの電圧信号、あるいはF−V変換部5からの周波数電圧信号などを表示しても良い。
【0041】
あるいは、信号処理部6において、I−V変換器4からの電圧信号及びF−V変換部5からの周波数電圧信号のうちで、所定の電圧信号を選択して出力する構成を用いることができる。このような場合、出力された電圧信号を計測するための計測装置(計測部)67を設ける構成としても良い。
【0042】
また、光電子増倍管1に駆動電圧を供給する電圧供給部2での分圧器3としては、コッククロフト回路を用いることが好ましい。コッククロフト回路を用いた分圧器3は、図2に示すように、直列に接続されたダイオードに対し、その接続点に1つおきに、各々の側にコンデンサを1つずつ直列に積み重ねた構成となっており、その一方側の各接続点に、光電陰極11と、光電陰極11及び陽極12の間に設けられたダイオード電極131〜1310とのうちの対応する電極が接続されている。また、図2の構成では、光電陰極11、ダイオード電極131、135、及び137に対して、アースとの間にそれぞれコンデンサが付加されている。このような構成により、各電極に対して、光電陰極11から陽極12へ向けて順次変化する所定の電圧が印加される。
【0043】
例えば、フォトンカウンティング測定用の回路を光量測定に用いる場合、光電子増倍管での分圧器などの駆動回路には、一般にブリーダが用いられる。この場合、ブリーダ自体が発熱源となってしまうために、装置のコンパクト化が困難となる。これに対して、分圧器3としてコッククロフト回路を用いることにより、分圧器3からの発熱を低減して、装置をコンパクト化、低消費電力化することが可能となる。
【0044】
また、このような構成において、分圧器3へと駆動電圧を供給する高圧電源20において高周波数(例えば300kHz以上)の発振周波数を設定し、光電子増倍管1から出力される信号を変調することが好ましい。これにより、信号出現点を限定させることができ、光量測定を好適に行うことができる。
【0045】
図3は、図1に示した光量測定装置の具体的な構成例を示す斜視図である。この光量測定装置9では、光電子増倍管1や信号処理部6などの装置の各構成要素が、外部からの光を遮蔽する筐体90内に設置されている。
【0046】
また、筐体90内には、光電子増倍管1に対して所定位置に設置される測定試料Sに対して、試料Sを励起するための励起用光源91、試料Sからの光を光電子増倍管1へと反射させるリフレクタ92、試料Sからの光を光電子増倍管1へと入射させるための開口を有するアパーチャ93、及びアパーチャ93での開口の開閉を制御するシャッター94等が設置されている。また、筐体90の前面には、本光量測定装置9において行われる光量測定に関して必要な情報を表示する表示部66、及び光量測定を操作する操作部68が設けられている。
【0047】
このような構成により、図1に示した光量測定装置を好適に実現することができる。また、これ以外にも、様々な構成を用いることが可能である。
【0048】
図1に示した光量測定装置の構成について、より具体的な実施形態とともにさらに説明する。
【0049】
図4は、光量測定装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態の光量測定装置は、図1に示した実施形態と同様に、光電子増倍管1、電圧供給部2、I−V変換器4、F−V変換部5、及び信号処理部6を備えて構成されている。
【0050】
I−V変換器4は、並列に接続された増幅器41及び抵抗42から構成されている。このI−V変換器4は、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換し、電圧信号を生成する。生成された電圧信号は2つの電圧信号に分岐される。そして、分岐された電圧信号は、それぞれ第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力される。
【0051】
I−V変換器4の出力端子4a、4bから出力された電圧信号に対し、信号処理部6が設けられている。本実施形態における信号処理部6は、光量測定に必要な信号処理、演算等を行うCPU60を有して構成されている。I−V変換器4からの2つの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、A/D変換器48によってデジタル信号に変換された後、信号処理部6のCPU60へと入力される。CPU60は、A/D変換器48からのデジタル信号を用いて、直流成分測定による光量測定に必要な信号処理を実行する。
【0052】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、F−V変換手段であるF−V変換器50を含むF−V変換部5へと入力される。F−V変換器50は、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号をF−V変換し、周波数電圧信号を生成する。F−V変換器50の出力端子5aから出力された周波数電圧信号は、A/D変換器58によってデジタル信号に変換された後、信号処理部6のCPU60へと入力される。CPU60は、A/D変換器58からのデジタル信号を用いて、フォトンカウンティング測定による光量測定に必要な信号処理を実行する。
【0053】
本実施形態におけるF−V変換部5は、F−V変換器50に加えて、波形整形器51、及び可変分周器52を有している。また、I−V変換器4の第2出力端子4bと、F−V変換部5の波形整形器51との間には、コンパレータ45が設けられている。
【0054】
コンパレータ45の一方の入力端子には、I−V変換器4の第2出力端子4bからの電圧信号が入力されている。また、コンパレータ45の他方の入力端子には、基準電圧供給部46から供給された基準電圧が入力されている。コンパレータ45は、I−V変換器4からの電圧信号と基準電圧とを比較し、基準電圧以上の電圧値を有する電圧信号パルスを、F−V変換部5へと通過させる。これにより、暗電流などに起因するノイズの電圧信号パルスが除去される。
【0055】
コンパレータ45を通過した電圧信号は、F−V変換部5の波形整形器51へと入力される。波形整形器51は、電圧信号を波形整形した後、可変分周器52へと出力する。可変分周器52は、電圧信号に対する分周値が可変に設定可能に構成された分周器である。可変分周器52は、波形整形器51から入力された電圧信号を設定された分周値によって分周して、F−V変換器50へと出力する。
【0056】
なお、電圧供給部2による光電子増倍管1への電圧の供給、可変分周器52での電圧信号の分周値の設定等は、信号処理部6のCPU60によって制御されている。
【0057】
本実施形態による光量測定装置においては、F−V変換器50の前段に、可変分周器52を設けている。これにより、F−V変換器50へと入力されるI−V変換器4からの電圧信号での信号パルス数及びパルス間隔を、その分周値の設定によって調整することができるので、より広いレンジでのフォトンカウンティング測定が可能となる。
【0058】
このような構成では、最も光量が小さい場合には、I−V変換器4からの電圧信号を可変分周器52で分周しない設定とする。そして、光量の大きさに対応して、可変分周器52での分周値を適宜設定する。これにより、例えば、I−V変換器4から出力される電圧信号で10kcps程度までは、測定可能となる。
【0059】
また、例えば、I−V変換器4において、フルスケールを数μA(好ましくは2〜3μAに対して出力4〜5V)に設定した場合、フォトンカウンティング測定において信号パルス数が10kcpsとなるレベルは、直流成分測定では、数10mVレベルである。このような例では、フォトンカウンティング測定、及び直流成分測定を合わせて、6桁程度のダイナミックレンジでの光量測定が可能である。
【0060】
また、I−V変換器4と信号処理部6との間、及びF−V変換器50と信号処理部6との間に、それぞれA/D変換器48、58を設けている。これにより、I−V変換器4からの電圧信号、またはF−V変換器50からの周波数電圧信号を用いた光量測定を効率的に実行することができる。
【0061】
特に、直流成分測定及びフォトンカウンティング測定による光量測定に、I−V変換器4及びF−V変換器50からのアナログ電圧信号を用い、かつ、これらのアナログ電圧信号をA/D変換器48、58によってA/D変換して、CPU60に取り込んでいる。このような構成では、電圧信号での信号パルス数をそのまま計数する構成に比べて、直流成分測定とフォトンカウンティング測定との切り換えが容易であり、光量測定のミスが生じにくい。したがって、光電子増倍管1で受光した光量の大きさ及びその変化にかかわらず、光量を精度良く確実に測定することができる。
【0062】
図5は、光量測定装置の第3実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態の光量測定装置は、図1に示した実施形態と同様に、光電子増倍管1、電圧供給部2、I−V変換器4、F−V変換部5、及び信号処理部6を備えて構成されている。
【0063】
I−V変換器4は、並列に接続された増幅器41及び抵抗42から構成されている。このI−V変換器4は、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換し、電圧信号を生成する。生成された電圧信号は2つの電圧信号に分岐される。そして、分岐された電圧信号は、それぞれ第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力される。
【0064】
I−V変換器4の出力端子4a、4bから出力された電圧信号に対し、信号処理部6が設けられている。本実施形態における信号処理部6は、光量測定に必要な信号処理、演算等を行うCPU60を有して構成されている。
【0065】
I−V変換器4からの2つの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、さらに2つの電圧信号へと分岐される。そして、分岐された一方の電圧信号は、A/D変換器48によってデジタル信号に変換された後、信号処理部6のCPU60へと入力される。また、分岐された他方の電圧信号は、増幅器47によって増幅され、A/D変換器49によってデジタル信号に変換された後、CPU60へと入力される。CPU60は、A/D変換器48、49からのデジタル信号の一方または双方を用いて、直流成分測定による光量測定に必要な信号処理を実行する。
【0066】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、F−V変換手段であるF−V変換器50を含むF−V変換部5へと入力される。F−V変換器50は、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号をF−V変換し、周波数電圧信号を生成する。
【0067】
F−V変換器50の出力端子5aから出力された周波数電圧信号は、さらに2つの周波数電圧信号へと分岐される。そして、分岐された一方の周波数電圧信号は、A/D変換器58によってデジタル信号に変換された後、信号処理部6のCPU60へと入力される。また、分岐された他方の周波数電圧信号は、増幅器57によって増幅され、A/D変換器59によってデジタル信号に変換された後、CPU60へと入力される。CPU60は、A/D変換器58、59からのデジタル信号の一方または双方を用いて、フォトンカウンティング測定による光量測定に必要な信号処理を実行する。
【0068】
本実施形態におけるF−V変換部5は、F−V変換器50に加えて、波形整形器51を有している。また、I−V変換器4の第2出力端子4bと、F−V変換部5の波形整形器51との間には、コンパレータ45が設けられている。
【0069】
コンパレータ45の一方の入力端子には、I−V変換器4の第2出力端子4bからの電圧信号が入力されている。また、コンパレータ45の他方の入力端子には、基準電圧供給部46から供給された基準電圧が入力されている。コンパレータ45は、I−V変換器4からの電圧信号と基準電圧とを比較し、基準電圧以上の電圧値を有する電圧信号パルスを、F−V変換部5へと通過させる。これにより、暗電流などに起因するノイズの電圧信号パルスが除去される。
【0070】
コンパレータ45を通過した電圧信号は、F−V変換部5の波形整形器51へと入力される。波形整形器51は、電圧信号を波形整形した後、F−V変換器50へと出力する。
【0071】
本実施形態による光量測定装置においては、I−V変換器4と信号処理部6との間、及びF−V変換器50と信号処理部6との間に、それぞれA/D変換器を設けている。これにより、I−V変換器4からの電圧信号、またはF−V変換器50からの周波数電圧信号を用いた光量測定を効率的に実行することができる。
【0072】
さらに、このI−V変換器4またはF−V変換器50と、信号処理部6のCPU60との間のA/D変換器について、2つのA/D変換器48及び49、A/D変換器58及び59をそれぞれ設置するとともに、その一方について、入力される電圧信号を増幅器47、57によって所定の増幅率で増幅している。これにより、光量測定装置によって測定可能な光量のダイナミックレンジをさらに広くすることができる。
【0073】
例えば、増幅器47、57での電圧信号の増幅率を数10倍程度とすれば、CPU60に接続されているA/D変換器が10ビットレベルの変換器でも、6桁以上のダイナミックレンジでの光量測定が可能である。このような構成を用いることにより、広いダイナミックレンジを有する光量測定装置を、比較的簡単かつ低コストに実現することができる。
【0074】
なお、本実施形態においては、F−V変換部5において可変分周器を設けない構成としている。このように、可変分周器については、他の部分の回路構成等に応じて、適宜設ければ良い。
【0075】
図6は、光量測定装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態の光量測定装置は、図1に示した実施形態と同様に、光電子増倍管1、電圧供給部2、I−V変換器4、F−V変換部5、及び信号処理部6を備えて構成されている。
【0076】
I−V変換器4は、並列に接続された増幅器41及び抵抗42から構成されている。このI−V変換器4は、光電子増倍管1から出力された電流信号をI−V変換し、電圧信号を生成する。生成された電圧信号は2つの電圧信号に分岐される。そして、分岐された電圧信号は、それぞれ第1出力端子4a、及び第2出力端子4bから出力される。
【0077】
I−V変換器4の出力端子4a、4bから出力された電圧信号に対し、信号処理部6が設けられている。本実施形態における信号処理部6は、光量測定に用いる電圧信号を選択して出力するスイッチ7、及びスイッチ7の動作を制御する制御部75を有して構成されている。
【0078】
I−V変換器4からの2つの電圧信号のうち、第1出力端子4aから出力された電圧信号は、さらに2つの電圧信号へと分岐される。そして、分岐された一方の電圧信号は、スイッチ7の第1入力端子71へと入力される。また、分岐された他方の電圧信号は、増幅器47によって増幅された後、スイッチ7の第2入力端子72へと入力される。
【0079】
一方、第2出力端子4bから出力された電圧信号は、F−V変換手段であるF−V変換器50を含むF−V変換部5へと入力される。F−V変換器50は、I−V変換器4の第2出力端子4bから出力された電圧信号をF−V変換し、周波数電圧信号を生成する。
【0080】
F−V変換器50の出力端子5aから出力された周波数電圧信号は、さらに2つの周波数電圧信号へと分岐される。そして、分岐された一方の周波数電圧信号は、スイッチ7の第3入力端子73へと入力される。また、分岐された他方の周波数電圧信号は、増幅器57によって増幅された後、スイッチ7の第4入力端子74へと入力される。
【0081】
信号処理部6のスイッチ7は、入力端子71〜74のうちで、出力端子70へと接続される入力端子を切り換える。これにより、入力端子71〜74へと入力されている各電圧信号のうちで、光量に応じて選択された好適な電圧信号が外部へと出力される。
【0082】
本実施形態におけるF−V変換部5は、F−V変換器50に加えて、波形整形器51を有している。また、I−V変換器4の第2出力端子4bと、F−V変換部5の波形整形器51との間には、コンパレータ45が設けられている。
【0083】
コンパレータ45の一方の入力端子には、I−V変換器4の第2出力端子4bからの電圧信号が入力されている。また、コンパレータ45の他方の入力端子には、基準電圧供給部46から供給された基準電圧が入力されている。コンパレータ45は、I−V変換器4からの電圧信号と基準電圧とを比較し、基準電圧以上の電圧値を有する電圧信号パルスを、F−V変換部5へと通過させる。これにより、暗電流などに起因するノイズの電圧信号パルスが除去される。
【0084】
コンパレータ45を通過した電圧信号は、F−V変換部5の波形整形器51へと入力される。波形整形器51は、電圧信号を波形整形した後、F−V変換器50へと出力する。
【0085】
本実施形態による光量測定装置においては、光量測定装置内にはA/D変換器及び信号処理用のCPU等を設けず、信号処理部6のスイッチ7を介して、適宜電圧信号を選択して外部へと出力している。光量測定装置の構成としては、このように、信号処理部6では電圧信号の選択のみを行う構成としても良い。この場合、例えば、信号処理部6からの出力を別装置である計測装置に入力して、光量測定を実行することができる。
【0086】
例えば、図6に示した構成では、信号処理部6から出力される信号は、いずれの場合もアナログ電圧信号であり、電圧計でそのまま電圧値を読み取ることができる。また、電圧計の出力をレコーダ等についないで光量測定を行うことも可能である。これにより、広いダイナミックレンジでの光量測定を、比較的簡単かつ低コストに実行することができる。また、一定時間で信号パルス数を計数する構成に比べ、アナログ電圧信号の電圧値を測定する上記の構成によれば、電圧値が連続した変化量となるため、光量変化の測定を好適に行うことができる。
【0087】
本発明による光量測定装置は、上述した実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、被測定光の検出に用いられる光電子増倍管については、図2に示した構成はその一例を示すものであり、他にも様々な構成の光電子増倍管を用いることが可能である。また、例えば、各電圧信号については、必要に応じて、A/D変換器の前段に積分回路(図5及び図6参照)、ローパスフィルタ、その他の回路素子を配置しても良い。
【0088】
【発明の効果】
本発明による光量測定装置は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、光電子増倍管から出力される電流信号をI−V変換手段によって電圧信号に変換し、この電圧信号を2つに分岐して直流成分測定及びフォトンカウンティング測定に用いるとともに、フォトンカウンティング測定をF−V変換手段によって行う光量測定装置によれば、広いダイナミックレンジで好適に光量を測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光量測定装置の第1実施形態の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1に示した光量測定装置に用いられる光電子増倍管の一例を示す構成図である。
【図3】図1に示した光量測定装置の具体的な構成例を示す斜視図である。
【図4】光量測定装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。
【図5】光量測定装置の第3実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】光量測定装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…光電子増倍管(PMT)、10…真空容器、11…光電陰極、12…陽極、131〜1310…ダイノード電極、2…電圧供給部、20…高圧電源、3…分圧器、4…電流−電圧(I−V)変換器、4a…第1出力端子、4b…第2出力端子、41…増幅器、42…抵抗、45…コンパレータ、46…基準電圧供給部、47…増幅器、48、49…A/D変換器、5…周波数−電圧(F−V)変換部、5a…出力端子、50…周波数−電圧(F−V)変換器、51…波形整形器、52…可変分周器、57…増幅器、58、59…A/D変換器、6…信号処理部、60…CPU、66…表示装置(表示部)、67…計測装置(計測部)、68…操作部、7…スイッチ、70…出力端子、71〜74…入力端子、75…制御部。
Claims (5)
- 受光した光量に応じた個数の光電子を放出する光電陰極、前記光電子を増倍して2次電子を発生させる電子増倍手段、及び前記2次電子を収集して電流信号として出力する陽極を有する光電子増倍管と、
前記光電子増倍管から出力された前記電流信号を電流−電圧変換し、得られた電圧信号を第1出力端子及び第2出力端子のそれぞれから出力する電流−電圧変換手段と、
前記電流−電圧変換手段の前記第2出力端子から出力された前記電圧信号を周波数−電圧変換し、得られた周波数電圧信号を出力端子から出力する周波数−電圧変換手段と、
前記電流−電圧変換手段の前記第1出力端子から出力された直流成分測定用の前記電圧信号、及び前記周波数−電圧変換手段の前記出力端子から出力されたフォトンカウンティング測定用の前記周波数電圧信号を入力し、前記光電子増倍管が受光した前記光量を測定するための所定の信号処理を行う信号処理手段と
を備えることを特徴とする光量測定装置。 - 前記電流−電圧変換手段の前記第2出力端子と、前記周波数−電圧変換手段との間に、前記電圧信号に対する分周値が可変の可変分周器を備えることを特徴とする請求項1記載の光量測定装置。
- 前記電流−電圧変換手段の前記第1出力端子と、前記信号処理手段との間に、前記電圧信号をA/D変換するA/D変換器を備えることを特徴とする請求項1または2記載の光量測定装置。
- 前記周波数−電圧変換手段の前記出力端子と、前記信号処理手段との間に、前記周波数電圧信号をA/D変換するA/D変換器を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光量測定装置。
- 前記光電子増倍管に駆動電圧を供給する電圧供給手段での分圧器として、コッククロフト回路が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の光量測定装置。
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DE102009015586A1 (de) | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Perkinelmer Optoelectronics Gmbh & Co.Kg | Sensorausleseschaltung, Sensor und Verfahren zum Auslesen eines Sensorelements |
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2002
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