JP2004124848A - 近似直線機構を有する可変圧縮比内燃機関 - Google Patents

近似直線機構を有する可変圧縮比内燃機関 Download PDF

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Hiroshi Yaguchi
矢口 寛
Daisaku Sawada
澤田 大作
Hiroaki Nihei
仁平 裕昭
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Abstract

【課題】圧縮比をより容易に変更することのできる技術を提供する。
【解決手段】ピストン20とコネクティングロッド30との連結部にあるピストンピン60に、近似直線機構50が連結されている。この近似直線機構50は、ピストンピン60がシリンダ10の軸方向中心線に沿って近似直線運動するようにピストンピン60の動きを規制する。ピストンピン60は、偏心ベアリング70で保持されている。この偏心ベアリング70の偏心位置を調整することによって、圧縮比が変更される。偏心位置の調整機構の油圧経路は、近似直線機構50のリンクを通るように構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮比を変更可能な内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、圧縮比を変更可能な内燃機関が提唱されている。例えば、特開2002−54468号公報には、通常のコネクティングロッドの代わりに複リンク式可変圧縮比機構を用いることによって、圧縮比を変更する構成が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の可変圧縮比内燃機関では、複リンク式可変圧縮比機構がクランク軸と共に回転するので、圧縮比を変更するための動作を安定に制御することが困難であるという問題があった。
【0004】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、圧縮比をより容易に変更することのできる技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の内燃機関は、
シリンダと、
前記シリンダ内を往復運動するピストンと、
駆動軸を中心に回転するクランクシャフトと、
前記ピストンと前記クランクシャフトとを連結するコネクティングロッドと、
前記ピストンと前記コネクティングロッドとの連結部に連結され、前記連結部が前記シリンダの軸方向中心線に沿って近似直線運動するように前記連結部の動きを規制する近似直線機構と、
を備え、
前記ピストンと前記コネクティングロッドとの連結部に設けられた偏心ベアリングであって、偏心位置の変更に伴って、前記シリンダと前記ピストンのストロークとの相対関係を変更して圧縮比を変更する偏心ベアリングと、
前記偏心ベアリングの偏心位置を調整するための調整部と、
を備えることを特徴とする。
【0006】
この内燃機関では、偏心ベアリングが設けられた部分は、近似直線運動を行うので、回転運動を行う部分に設けられている場合に比べて偏心位置を変更するための動作を安定に制御することができる。また、ピストンとコネクティングロッドとの連結部が近似直線運動するように規制されているので、ピストンとシリンダとの間の摩擦を低減することができる。
【0007】
前記調整部は、
前記偏心ベアリングの偏心位置の調整に利用するための油圧機構と、
前記油圧機構に接続された油圧経路と、
を有し、
前記油圧経路は、前記コネクティングロッドを通らずに前記近似直線機構を通るように構成されていることが好ましい。
【0008】
近似直線機構は、コネクティングロッドに比べて加速度変動が小さいので、近似直線機構に油圧経路を設けるようにすれば、油圧をより安定的に制御することができる。この結果、偏心ベアリングの偏心位置を変更するための動作をより安定に制御することが可能である。
【0009】
なお、前記ピストンは、
前記ピストンの頂部を構成するピストンヘッド部と、
前記ピストンヘッド部と一体に形成され、前記ピストンヘッド部の下方に前記シリンダの軸方向中心線に沿って伸びるピストン支柱部と、
を有し、
前記ピストンと前記コネクティングロッドとの前記連結部は、前記ピストン支柱部の下端に設けられていることが好ましい。
【0010】
ピストンをこのように構成すれば、近似直線機構とピストンとが、ピストン支柱部の下端で連結されることになるので、近似直線機構とシリンダとの干渉の可能性を低減することができる。この結果、近似直線機構をよりコンパクトに構成することが可能である。
【0011】
前記ピストンは、さらに、前記ピストン支柱部から外側に向けて前記シリンダの内壁面近傍まで伸びる複数のサポート部を有するようにしてもよい。
【0012】
このようなサポート部を設けるようにすれば、ピストンの姿勢をより正しく保つことが可能であり、摩擦を更に低減することができる。
【0013】
前記シリンダの内壁面の下端部は、前記ピストンが下死点にある位置において前記複数のサポート部に対向する内壁面部分を構成するサポート用タブを有しているとともに、前記シリンダの内壁面の下端部において前記複数のサポート部に対向しない内壁面の少なくとも一部が削除されているものとしてもよい。
【0014】
この構成では、シリンダの内壁面の一部が削除されているので、内燃機関がより軽量化される。
【0015】
前記ピストンヘッド部の上端から前記ピストン支柱部の下端にある前記連結部までの距離は、前記ピストンのストロークの1/2倍以上で1倍未満の値に設定されていることが好ましい。
【0016】
この距離をピストンのストロークの1/2倍未満に設定するよりも1/2倍以上に設定する方が、シリンダと近似直線機構とが干渉する可能性が低い。また、この距離をピストンのストロークの1倍以上に設定するよりも1倍未満に設定する方がピストンを軽量化できる。
【0017】
前記近似直線機構は、グラスホッパの近似直線機構とすることが好ましい。
【0018】
グラスホッパの近似直線機構は、近似直線上を移動する点が機構の一方の端部近傍に偏っているので、内燃機関のピストンの運動を規制するのに特に適しており、また、コンパクトな機構で良好な直線性を得ることが可能である。
【0019】
前記ピストンヘッド部の頂部の横断面は、常温でほぼ真円となるように形成されていることが好ましい。
【0020】
ピストンがピストンヘッド部とピストン支柱部とに分かれているので、ピストンヘッド部の頂部の横断面が常温でほぼ真円となるように形成しても、高温の運転時においても充分なシール性を確保することができる。
【0021】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、ピストン・クランク機構、内燃機関、その内燃機関を備える移動体等の態様で実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.ピストン・クランク機構の概要:
B.第1実施例の具体的形状:
C.他の実施例:
D.変形例:
【0023】
A.ピストン・クランク機構の概要:
図1(A),(B)は、従来の内燃機関におけるピストン・クランク機構と本発明の一実施例の内燃機関におけるピストン・クランク機構とを比較して示す説明図である。図1(A)に示すように、従来の機構は、シリンダ110と、ピストン120と、コネクティングロッド130と、クランクシャフト140とを備えている。ピストン120とコネクティングロッド130は、ピストン120の中央部付近においてピストンピン160で互いに連結されている。コネクティングロッド130とクランクシャフト140は、クランクピン162で連結されている。ピストン120が上下に往復運動すると、クランクシャフト140がその軸142(「駆動軸」とも呼ぶ)を中心に回転する。ピストン120の下部にはスカート121が設けられている。このスカート121は、ピストン120の上死点付近において燃料が爆発したときに、ピストン120に掛かる横方向の力(スラスト)を受けるためのものである。
【0024】
図1(B)は、本発明の一実施例としてのピストン・クランク機構の概略構成を示している。この機構は、シリンダ10と、ピストン20と、コネクティングロッド30と、クランクシャフト40とを備えており、さらに、近似直線機構50と偏心ベアリング70も備えている。
【0025】
ピストン20は、略板状のピストンヘッド部22と、ピストンヘッド部22の下方に伸びるピストン支柱部24とを有している。ピストンヘッド部22とピストン支柱部24とは一体として形成されている。ピストン20とコネクティングロッド30は、ピストン支柱部24の下端においてピストンピン60で互いに連結されている。コネクティングロッド30とクランクシャフト40は、クランクピン62で連結されている。ピストン20が上下に往復運動すると、クランクシャフト40がその軸42(「駆動軸」とも呼ぶ)を中心に回転する。なお、後述するように、このピストン20にはスラストがほとんど掛からないので、従来のピストン120に設けられていたスカート121は不要である。
【0026】
ピストンピン60は、ピストン支柱部24の下端に設けられた偏心ベアリング70で保持されている。後で詳述するように、偏心ベアリング70の偏心位置を変更することによって、ピストン20のストロークとシリンダ10との相対関係が変わり、これによって内燃機関の圧縮比が変更される。
【0027】
近似直線機構50は、2つの横方向リンク52,54と、1つの縦方向リンク56とを有している。第1の横方向リンク52は、ピストンピン60の位置においてピストン支柱部24に連結されている。第2の横方向リンク54は、第1の横方向リンク52の中間の所定の位置において第1の横方向リンク52に連結されている。縦方向リンク56は、第1の横方向リンク52のピストンピン60とは反対側の端部において、第1の横方向リンク52と連結されている。
【0028】
図1(A),(B)において、黒丸で表されている連結部(駆動軸42など)は、その軸を中心に回転または回動するが、シリンダ10との相対位置が変化しない連結点(以下「支点」と呼ぶ)である。また、白丸で表されている連結部(ピストンピン60など)は、その軸を中心に回転または回動するとともに、シリンダ10との相対位置が変化する連結点(以下「移動連結点」と呼ぶ)である。ここで、「回転」とは360度以上の範囲で回ることを意味しており、「回動」とは360度未満の範囲で回ることを意味している。
【0029】
なお、本実施例の内燃機関は、通常の内燃機関と同じ種々の構成要素(バルブや吸気管、排気管等)を含んでいるが、図1(A),(B)ではピストン・クランク機構とシリンダ10以外は図示が省略されている。
【0030】
図2(A)〜(C)は、実施例のピストン・クランク機構のリンク構成を示す説明図である。図2(A)は、シリンダ10と、ピストン20と、コネクティングロッド30と、クランクシャフト40のみを示している。また、図2(B)は、近似直線機構50のみを示している。図2(C)は、図1(B)に示した機構と同じものであり、図2(A),(B)の構成を組み合わせたものである。なお、本実施例の近似直線機構50は、グラスホッパの近似直線機構、または、スコット・ラッセルの近似直線機構と呼ばれている。
【0031】
図2(A)〜(C)においては、以下のように各種の連結点が表されている。
(1)移動連結点A:ピストンピン60(図1(B))の中心軸。
(2)移動連結点B:第1の横方向リンク52の移動連結点Aと反対側の端部にある連結点。
(3)移動連結点C:コネクティングロッド30の移動連結点Aと反対側の端部にある連結点。
(4)移動連結点M:第1の横方向リンク52の中間点にある連結点。
(5)支点P:クランクシャフト40の中心軸(駆動軸)。
(6)支点Q:第2の横方向リンク54の移動連結点Mと反対側の端部にある連結点。
(7)支点R:縦方向リンク56の移動連結点Bと反対側の端部にある連結点。
【0032】
移動連結点Aはピストンピン60の中心軸であり、ピストン20の往復運動に伴って上下方向Z(図2(B))に沿って移動する。本明細書において、上下方向Zとは、シリンダ10の軸方向中心線(「軸中心」とも呼ぶ)に沿った方向を意味する。移動連結点A,Bは、第1の横方向リンク52の両端の連結点である。移動連結点Bは、縦方向リンク56が支点Rを中心に回動するのに従って、円弧状の軌跡上を移動する。また、この移動連結点Bは、第2の横方向リンク54の支点Qの上下方向位置Xとほぼ同じ上下方向位置を取るように設定されている。
【0033】
なお、仮想的に縦方向リンク56の長さを無限大に設定し、移動連結点Bが、支点Qと同一の上下方向位置X上を直線的に移動するようにすれば、移動連結点Aは上下方向Zに沿って完全な直線運動を行う。現実には、縦方向リンク56の長さは有限なので、移動連結点Aは直線運動からわずかにずれた軌跡上を移動する(これについては後述する)。完全な直線運動機構は、縦方向リンク56の代わりに、移動連結点Bを直線的に案内するガイド部を採用すれば実現可能であるが、このガイド部と移動連結点Bとの摩擦が増大する。従って、摩擦の低減の観点からは、本実施例の近似直線機構50の方が完全な直線運動機構よりも好ましい。
【0034】
第1の横方向リンク52の中間にある移動連結点Mの位置は、以下の関係を満足するように設定されている。
AM×QM=BM
【0035】
ここで、AMは連結点A,M間の距離を意味し、QMは連結点Q,M間の距離、BMは連結点B,M間の距離をそれぞれ意味している。
【0036】
図3(A)〜(D)は、ピストン20の移動に伴うピストン・クランク機構の形状変化を示している。近似直線機構50の3つの移動連結点A,B,Mのうちで、移動連結点A,Mはピストン20の移動に伴ってかなり大きく移動するが、縦方向リンク56の上端の移動連結点Bはあまり移動しないことが解る。図3(A)には、近似直線機構50の形状変化の程度を表す指標として利用できる2つの角度θ、φが示されている。第1の角度θは、横方向Xから測った第2の横方向リンク54の角度∠MQXである。また、第2の角度φは、上下方向Zからの縦方向リンク56の傾き角で∠BRZである。これらの角度θ,φの値が取る範囲は、移動連結点Aの移動範囲(すなわちピストン20のストローク)の設定と、近似直線機構50の各リンクの長さとに依存する。
【0037】
図4(A),(B)は、実施例におけるピストン・クランク機構の具体的な寸法の一例と、移動連結点Aの軌跡とを示す説明図である。図4(A)に示されている寸法は、上述した関係(AM×QM=BM )を満足していることが解る。図4(B)に示されているように、移動連結点Aの軌跡は、近似的な直線部分を含んでおり、この近似的な直線部分がピストン20のストロークの範囲として利用される。このとき、ピストン20のストロークの範囲は、上死点における直線からのズレ量が、下死点における直線からのズレ量よりも小さくなるように設定されることが好ましい。ここで、「直線からのズレ量」の「直線」とは、シリンダ10の軸方向中心線を意味している。図4(B)の例では、上死点におけるズレ量は約5μmであり、下死点におけるズレ量は約20μmである。なお、この数値は常温で測定したものである。
【0038】
上死点における移動連結点Aの直線からのズレ量が、下死点におけるズレ量よりも小さくなるように設定する理由は、上死点近傍では燃料の爆発力がピストン20に掛かるためである。すなわち、上死点におけるズレ量が小さければ、爆発力によってピストン20に掛かるスラスト(横方向の力)が小さくなるので、ピストン20とシリンダ10との摩擦を低減することができる。一方、下死点では爆発力が掛からないので、多少のズレがあっても上死点に比べて摩擦への影響は小さい。なお、移動連結点Aの軌跡における近似的直線部分は、各リンク52,54,56の長さを大きくすることによって大きくすることが可能であるが、リンクを長くすると近似直線機構50のサイズが大きくなるという問題がある。換言すれば、上死点や下死点における直線からのズレ量と、近似直線機構50のサイズとは、トレードオフの関係にある。これらの点を考慮すると、ピストン20の上死点における移動連結点Aの直線からのズレ量は、常温で測定して約10μm以下になるように近似直線機構50を構成することが好ましい。また、下死点におけるズレ量は、約20μm以下になるようすることが好ましい。
【0039】
図4(B)に示すようにピストン20のストロークの範囲を設定した場合には、横方向リンク54の角度θは、8.8°〜−17.9°の範囲の値を取る(図4(A))。角度θの最大値(8.8°)はピストン20が上死点にある場合(図3(A))に相当し、最小値(−17.9°)はピストン20が下死点にある場合(図3(C))に相当する。縦方向リンク56の角度φは、0°〜2.2°の範囲の値を取る。角度φの最小値(0°)は、連結点Q,A,M,Bがほぼ一直線上に並ぶ場合に相当し、最大値(2.2°)は、角度θの絶対値が最も大きくなる場合(この例では下死点)に相当する。なお、これらの角度θ、φの値の範囲は、近似直線機構50の各リンクの寸法と、ピストン20のストローク範囲の設定に依存する。
【0040】
B.第1実施例の具体的形状:
図5は、本実施例におけるピストン・クランク機構の具体的な形状の一例を示す要部縦断面図であり、図6はその要部横断面図である。また、図7は、偏心ベアリング70近傍の構成を示す要部縦断面図であり、図7(A)は圧縮比が小さい場合、図7(B)は圧縮比が大きい場合に相当である。
【0041】
図5に示されているように、ピストンヘッド部22は全体として皿状の形状を有しており、凹状の上面を有する略板状の上面部22aと、この上面部22aの周囲に一体として設けられたリング取り付け部22bとを有している。よく知られているように、ピストン20の頂面の形状は、単純な凹状以外の種々の形状が採用可能である。リング取り付け部22bは、略円環状の形状を有しており、その外周面にはピストンリング(図示せず)用の溝23が形成されている。このリング取り付け部22bには、従来のスカートは設けられていない。この理由は、上死点付近においてスラストがほとんど掛からないので、スラストを受けるためのスカートが無くても良いからである。
【0042】
このリング取り付け部22bは、その横断面が常温でほぼ真円となるように形成されている。本明細書において、ある物が「ほぼ真円となるように形成されている」という文言は、その物の製造誤差を含む設計値が真円を含んでいることを意味している。リング取り付け部22bの横断面をほぼ真円にできる理由は、上述したようにピストン20に掛かるスラストが小さいためである。また、ピストンピン60は、ピストン20の頂部からかなり離れた位置(ピストン支柱部24の下端)に設けられているので、ピストン20の頂部近傍が従来のピストンに比べて単純な形状を有している。従来は、ピストンが複雑な形状を有していたため、高温時の膨張に伴う複雑な変形を考慮して、常温ではピストンの横断面を楕円形状にするのが普通である。一方、本実施例のピストン20は、その頂部近傍が従来のピストンに比べて単純な形状を有しているので、温度上昇に伴う複雑な変形を考慮する必要がなく、常温においてもリング取り付け部22bの横断面をほぼ真円に設定することが可能である。リング取り付け部22bの横断面をほぼ真円にすれば、シール性が向上するので、ピストンリングの張力を従来よりも弱くすることができる。この結果、ピストンリングによる摩擦も低減することが可能である。また、リング取り付け部22bの横断面をほぼ真円にすれば、ピストン20の製造がより容易になるという利点もある。
【0043】
ピストン支柱部24の上端近傍には、ピストン支柱部24から外側に向けてサポート部26が伸びている。図6に示すように、本実施例では、4本のサポート部26がシリンダ10の内壁面近傍まで伸びている。実際にはサポート部26とシリンダ内壁との間には隙間が形成されているが、図6では隙間が省略されて描かれている。これらのサポート部26は、ピストン20が直立姿勢を保ちながらシリンダ内壁面に沿って滑らかに移動するのを案内するためのものである。但し、近似直線機構50によって、ピストンピン60(移動連結点A)の軌跡が充分直線に近いものに規制されている場合には、サポート部26を省略できる場合もある。但し、サポート部26を設けた方が、ピストン20をより円滑に移動させることができる。
【0044】
ピストン支柱部24の長さは、ピストン20の上端からピストンピン60までの長さが、ピストン20のストロークの約1/2倍以上で1倍未満の範囲の値になるように設定されていることが好ましい。この理由は、ピストン支柱部24の長さが過度に短いと、上死点において近似直線機構50がシリンダ10に衝突する可能性があるためである。また、ピストン支柱部24の長さが過度に長いと、ピストン20の重量が増加してエネルギ損失が増すためである。
【0045】
図5に示すように、シリンダ10の下部には、サポート用タブ12が設けられている。このサポート用タブ12は、ピストン20が下死点に到達したときにサポート部26に対向する位置にあるシリンダ内壁面部分である。また、サポート用タブ12以外のシリンダ内壁面部分は、不要なので切除されている。このように、本実施例の機構では、不要なシリンダの内壁面部分を切除することができるので、軽量化が可能である。このようにシリンダ10の内壁面の一部を削除しなくても良いが、軽量化の観点からは、シリンダ10の内壁面の下端部においてサポート部26に対向しない内壁面の少なくとも一部が削除されていることが好ましい。
【0046】
図6に示すように、ピストン支柱部24と、コネクティングロッド30と、水平方向リンク52,54とは、ピストン20が上下動したときにも互いに干渉しないように構成されている。具体的には、図6の例では、ピストン支柱部24はシリンダ10の軸方向中心に設けられており、ピストン支柱部24の両側が、第1の横方向リンク52の2枚の板状部材で挟まれている。なお、この2枚の板状部材52の一方とピストン支柱部24の間には、偏心ベアリング70の第1のギア72が配置されている。第1の横方向リンク52の外側には、コネクティングロッド30の2枚の板状部材が配置されている。これらの3種類の部材24,52,30は、ピストンピン60で連結されている。また、コネクティングロッド30の更に外側には、第2の横方向リンク54の2枚の板状部材が設置されている。すなわち、この例では、コネクティングロッド30と2つの横方向リンク52,54とは、それぞれ2つの板状部材に分かれており、中央のピストン支柱部24を両側から挟むような位置にそれぞれ配置されている。なお、これらの部材24,30,52,54の位置関係は、単なる一例であり、他の位置関係を取ることも可能である。
【0047】
図5に示すように、ピストンピン60は、ピストン支柱部24に設けられた偏心ベアリング70で保持されている。この偏心ベアリング70は、第1のギア72と、第1の位置決めピン74と、複数の位置決め穴76とを有している。第1のギア72は、図6および図7に示されているように、ピストン支柱部24の横に突出している。また、図5および図6に示されているように、第1のギア72は、第1の横方向リンク52の移動連結点M(図2(C)参照)の位置に設けられた扇状の第2のギア80と噛み合っている。但し、図7では、第2のギア80は省略されている。なお、ギア72,80は、偏心ベアリング70自体を回転させて、図7(A),(B)のように偏心位置を変更するために利用される。
【0048】
第1の位置決めピン74と複数の位置決め穴76は、偏心ベアリング70の回転後の位置(すなわち偏心位置)を位置決めするために利用される。図7に示すように、第1の位置決めピン74は、例えば第1のギア72の内側の部分に設けられおり、位置決め穴76はこの位置決めピン74の周囲に設けられている(図7では図示省略)。第1の位置決めピン74には、縦方向リンク56と横方向リンク52にそれぞれ設けられた油圧経路56a,52aを介して、図示しない油圧ポンプから油圧を印加することが可能である。例えば、油圧を印加しない場合には、第1の位置決めピン74は図示しないバネによって位置決め穴76を外れた位置に戻る。一方、所定値以上の油圧を印加した場合には、第1の位置決めピン74は外側に向けて押しつけられて、複数の位置決め穴76のうちの1つに挿入される。
【0049】
図5に示すように、第1の横方向リンク52に設けられた第2のギア80にも、第2の位置決めピン82と、これに係合する位置決め穴(図示省略)が設けられている。この第2の位置決めピン82には、第2の横方向リンク54に設けられた油圧経路54aを介して、図示しない油圧ポンプから油圧を印加することが可能である。
【0050】
偏心ベアリング70の偏心位置は、以下のようにして調整される。通常は、偏心ベアリング70の第1の位置決めピン74が位置決め穴76に係合しており、ピストンピン60の偏心位置は固定されている。一方、第2の位置決めピン82は、第2のギア80の位置決め穴から外れており、第2のギア82は第1の横方向リンク52の動きとは無関係に、偏心ベアリング70のギア72と噛み合った状態で回動する。偏心ベアリング70の偏心位置を変更する際には、まず、ピストン20が所定の第1の位置(例えば上死点)において第1の位置決めピン74と位置決め穴76との係合を解除し、また、第2の位置決めピン82を位置決め穴に係合させる。この結果、偏心ベアリング70は回動可能な状態となり、一方、第2のギア80は第1の横方向リンク52に固定された状態となる。この状態でピストン20が上下に運動すると、第2のギア82が第1の横方向リンク52の動きに従って動き、これに伴って偏心ベアリング70の偏心位置が変化する。そして、ピストン20が所定の第2の位置(例えば下死点)に来たときに、第1の位置決めピン74を位置決め穴76に挿入して係合させ、また、第2の位置決めピン82と位置決め穴との係合を解除する。このとき、第1の位置決めピン74が挿入される位置決め穴76は、最初の状態で挿入されていた位置決め穴76とは異なる位置にある穴である。こうして偏心ベアリング70の偏心位置が変化すると、ピストンピン60の中心からピストン20の上端までの距離が変化し、これに応じて圧縮比が変化する。
【0051】
図7(A)の状態では、ピストンピン60の中心が偏心ベアリング70の中心よりも高いところにあり、図7(B)の状態では、ピストンピン60の中心が偏心ベアリング70の中心よりも低いところにある。図7(B)の場合は、上死点において、ピストン20の頂部が燃焼室の上端により近いところに達する。従って、図7(B)では上死点における燃焼室の容積が図7(A)よりも小さくなり、圧縮比がより大きくなる。
【0052】
このように、第1実施例では、偏心ベアリング70をピストンピン60の位置に設け、また、偏心ベアリング70の偏心位置を調整するための機構72,74,76,80,82もピストンピン60近傍に設けたので、エンジンの圧縮比を容易に変更することが可能である。特に、第1実施例では、油圧経路をコネクティングロッド30を通らずに、近似直線機構50を通るようにしたので、油圧経路に過度に大きな加速度が掛かることが無く、偏心位置を安定して制御できるという利点がある。
【0053】
C.他の実施例:
図8は、第2実施例におけるピストン・クランク機構の具体的な形状の一例を示す要部縦断面図である。第1実施例との違いは、扇形のギア80の代わりにラック86を設けた点である。このラック86には、図中において左右にラック86を移動させるための図示しない移動機構が設けられている。偏心ベアリング70の偏心位置を変更する際には、ラック86をギア72に近づけて互いに係合させ、偏心位置が設定された後はラック86とギア72との係合が解除される。この第2実施例の機構によっても、第1実施例の機構と同様に、偏心位置を安定して制御することができ、エンジンの圧縮比を容易に変更することが可能である。
【0054】
図9は、第3実施例におけるピストン・クランク機構の具体的な形状の一例を示す要部縦断面図である。第1実施例との違いは、扇形のギア80の代わりに、油圧モータ90と、ウォームギア92と、これらを連結する連結軸94を設けた点である。また、位置決めピン74と位置決め穴76は図示されていないが、これらは設けておいても良い。油圧モータ90は、油圧経路56a,52aを介して印加される油圧に応じて回転する。油圧モータ90が回転すると、連結軸94が回転し、これに応じてウォームギア92も回転し、この結果、偏心ベアリング70の偏心位置を変更することができる。この第3実施例の機構によっても、第1実施例の機構と同様に、偏心位置を安定して制御することができ、エンジンの圧縮比を容易に変更することが可能である。
【0055】
上述した第1ないし第3実施例の説明から理解できるように、偏心ベアリング70の偏心位置を調整するための調整機構(「調整部」とも呼ぶ)としては、種々の構成を採用することができる。但し、偏心位置の調整を容易に行えるようにするためには、一般に、調整機構の少なくとも一部を、近似直線機構50を構成する部材上に設けることが好ましい。
【0056】
図10(A)〜(C)は、ピストン・クランク機構の変形例を示す説明図である。図10(A)の機構は、図2(A)〜(C)に示した実施例の機構の縦方向リンク56を連結点Bの上側に配置したものであり、他の構成は上記実施例と同じである。図10(A)の機構によっても、上記実施例と同一の効果が得られる。
【0057】
図10(B)の機構は、図2(A)〜(C)に示した実施例の機構の支点Qを移動連結点B側に移動して、移動連結点A(ピストンピン)と支点P(クランク軸)とを結ぶ直線上に配置したものであり、他の構成は上記実施例と同じである。図10(C)の機構は、支点Qをさらに右側に配置したものである。図10(B)、(C)の機構では、第2の横方向リンク54の長さが上記実施例よりも短くなっており、上記実施例の機構よりもコンパクトであるという利点がある。図2(C)の機構や図10(B)の機構は、図10(A),(C)の機構に比べて直線性が良いという利点がある。
【0058】
以上のように、上述した実施例やその変形例では、ピストン・クランク機構に近似直線機構50を設けることによって、ピストン20の下端がシリンダ10の軸中心に沿った近似的な直線状軌跡を移動するようにしたので、ピストン20とシリンダ10との間の摩擦を大幅に低減することが可能である。
【0059】
C.その他の変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0060】
C1.変形例1:
本発明は、グラスホッパの近似直線機構に限らず、他の任意の近似直線機構を採用することが可能であり、例えばワットの近似直線機構を採用することも可能である。この場合にも、上死点におけるシリンダ中心軸からのズレ量が下死点におけるズレ量よりも小さくなるように近似直線機構の構成が設定されることが好ましい。なお、上記実施例で説明したグラスホッパの近似直線機構は、近似直線上を移動する点(移動連結点A)が機構の一方の端部近傍に偏っているので、内燃機関のピストンの運動を規制するのに特に適しており、また、コンパクトな機構で良好な直線性を得ることが可能である。
【0061】
C2.変形例2:
上記実施例では、ピストンヘッド部22とピストン支柱部24とを有するピストン20を利用するものとしていたが、従来のピストン120(図1(A))と同様な構成のピストンを用いることも可能である。但し、ピストンヘッド部22とピストン支柱部24とを有するピストン20を利用すれば、近似直線機構50とシリンダ10との干渉を防止し易いので、近似直線機構50をよりコンパクトにできるという利点がある。
【0062】
C3.変形例3:
本発明のピストン・クランク機構は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの種々の内燃機関や、スターリングエンジンなどの外燃機関を含む任意のピストン機関に利用可能である。また、本発明は、このようなピストン機関を備える車両や移動体としても実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のピストン・クランク機構と本発明の一実施例のピストン・クランク機構とを比較して示す説明図。
【図2】実施例のピストン・クランク機構のリンク構成を示す説明図。
【図3】ピストン20の移動に伴うピストン・クランク機構の形状変化を示す説明図。
【図4】実施例におけるピストン・クランク機構の具体的な寸法の一例と、移動連結点Aの軌跡とを示す説明図。
【図5】第1実施例におけるピストン・クランク機構の具体的な形状の一例を示す要部縦断面図。
【図6】第1実施例におけるピストン・クランク機構の具体的な形状の一例を示す要部横断面図。
【図7】第1実施例の偏心ベアリング70近傍の構成を示す要部縦断面図。
【図8】第2実施例におけるピストン・クランク機構の具体的な形状の一例を示す要部縦断面図。
【図9】第3実施例におけるピストン・クランク機構の具体的な形状の一例を示す要部縦断面図。
【図10】ピストン・クランク機構の変形例を示す説明図。
【符号の説明】
10…シリンダ
12…サポート用タブ
20…ピストン
22…ピストンヘッド部
22a…上面部
22b…リング取り付け部
23…溝
24…ピストン支柱部
26…サポート部
30…コネクティングロッド
40…クランクシャフト
42…駆動軸
50…近似直線機構
52…第1の横方向リンク
52a…油圧経路
54…第2の横方向リンク
54a…油圧経路
56…縦方向リンク
56a…油圧経路
60…ピストンピン
62…クランクピン
70…偏心ベアリング
72…ギア
74…位置決めピン
76…位置決め穴
80…ギア
82…位置決めピン
86…ラック
90…油圧モータ
92…ウォームギア
94…連結軸
110…シリンダ
120…ピストン
121…スカート
130…コネクティングロッド
140…クランクシャフト
142…駆動軸
160…ピストンピン
162…クランクピン

Claims (8)

  1. 内燃機関であって、
    シリンダと、
    前記シリンダ内を往復運動するピストンと、
    駆動軸を中心に回転するクランクシャフトと、
    前記ピストンと前記クランクシャフトとを連結するコネクティングロッドと、
    前記ピストンと前記コネクティングロッドとの連結部に連結され、前記連結部が前記シリンダの軸方向中心線に沿って近似直線運動するように前記連結部の動きを規制する近似直線機構と、
    前記ピストンと前記コネクティングロッドとの連結部に設けられた偏心ベアリングであって、偏心位置の変更に伴って、前記シリンダと前記ピストンのストロークとの相対関係を変更して圧縮比を変更する偏心ベアリングと、
    前記偏心ベアリングの偏心位置を調整するための調整部と、
    を備えることを特徴とする内燃機関。
  2. 請求項1記載の内燃機関であって、
    前記調整部は、
    前記偏心ベアリングの偏心位置の調整に利用するための油圧機構と、
    前記油圧機構に接続された油圧経路と、
    を有し、
    前記油圧経路は、前記コネクティングロッドを通らずに前記近似直線機構を通るように構成されている、内燃機関。
  3. 請求項1または2記載の内燃機関であって、
    前記ピストンは、
    前記ピストンの頂部を構成するピストンヘッド部と、
    前記ピストンヘッド部と一体に形成され、前記ピストンヘッド部の下方に前記シリンダの軸方向中心線に沿って伸びるピストン支柱部と、
    を有し、
    前記ピストンと前記コネクティングロッドとの前記連結部は、前記ピストン支柱部の下端に設けられている、内燃機関。
  4. 請求項3記載の内燃機関であって、
    前記ピストンは、さらに、前記ピストン支柱部から外側に向けて前記シリンダの内壁面近傍まで伸びる複数のサポート部を有する、内燃機関。
  5. 請求項4記載の内燃機関であって、
    前記シリンダの内壁面の下端部は、前記ピストンが下死点にある位置において前記複数のサポート部に対向する内壁面部分を構成するサポート用タブを有しているとともに、前記シリンダの内壁面の下端部において前記複数のサポート部に対向しない内壁面の少なくとも一部が削除されている、内燃機関。
  6. 請求項3記載の内燃機関であって、
    前記ピストンヘッド部の上端から前記ピストン支柱部の下端にある前記連結部までの距離は、前記ピストンのストロークの1/2倍以上で1倍未満の値に設定されている、内燃機関。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の内燃機関であって、
    前記近似直線機構は、グラスホッパの近似直線機構である、内燃機関。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の内燃機関であって、
    前記ピストンヘッド部の頂部の横断面は、常温でほぼ真円となるように形成されている、内燃機関。
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