JP2004123999A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形性と耐半田性に優れた半導体封止樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、(E)構造中にアミン又は複素環窒素化合物を含むシランカップリング剤のアミン又は複素環窒素化合物の一部又はすべてがアンモニウムカチオン化されたものであるシランカップリング剤を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダイオード、トランジスタ、集積回路等の電子部品は、主にエポキシ樹脂組成物で封止されている。これらのエポキシ樹脂組成物には、低圧トランスファー成形での良好な流動性、充填性、生産性向上のための硬化性等の成形性、これらを用いて得られた半導体装置には高い耐半田性が要求されている。成形性、特にエポキシ樹脂組成物の充填性を向上させるためには、低溶融粘度の樹脂を使用して、成形時に低粘度で高流動性を維持し、また耐半田性を向上させるためには、エポキシ樹脂組成物中の無機充填剤の充填量を増加させることで低吸水化、高強度化、低熱膨張化を達成させる手法がある。
【0003】
ところがエポキシ樹脂組成物に無機充填剤を多量に配合すると成形時のエポキシ樹脂組成物の溶融粘度が高くなり、流動性が悪化し充填不良等の問題が生じるので、成形時のエポキシ樹脂組成物の溶融粘度を極力低くする必要がある。エポキシ樹脂組成物の溶融粘度の低下と硬化物の強度向上のため、用いる樹脂と無機充填剤との界面を制御する目的で、無機充填剤をシランカップリング剤で表面処理する方法が知られている。無機充填剤をシランカップリング剤で表面処理する具体的手法として、特許文献1には、平均粒径の異なる充填剤を併用し、平均粒径の大きい充填剤のみをアルコキシ基含有シラン又はその部分加水分解物で表面処理し、一方の平均粒径の小さい充填剤は表面処理せずに、両者を混合して用いることが開示されており、充填剤の凝集物及び流動性については、ある程度改良されているとしている。また特許文献2では、2級アミノシラン(「二級アミンを有するシランカップリング剤」と思われる)を使用することにより充填剤と樹脂の界面の強度が向上して耐半田性が向上するとしている。しかし、これらの方法でも成形時の溶融粘度の低下が不充分であり更なる改善が必要であった。そのため、より成形性と耐半田性に優れた特性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物が要求されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−20673号公報(第2〜4頁)
【特許文献2】
特許2560469号公報(第3〜4頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、流動性、充填性等の成形性と耐半田性の良好な半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
[1] (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、(E)構造中にアミン又は複素環窒素化合物を含むシランカップリング剤のアミン又は複素環窒素化合物の一部又はすべてがアンモニウムカチオン化されたものであるシランカップリング剤を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[2] 上記(E)のシランカップリング剤が無機充填剤表面に被覆処理されている請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[3] 構造中にアミン又は複素環窒素化合物を含むシランカップリング剤が一般式(1)又は(2)で示される化合物である第[1]又は[2]項記載の半導体封止用樹脂組成物、
【0007】
【化3】
Figure 2004123999
【0008】
[4] エポキシ樹脂が一般式(3)で示されるビフェニル構造を含有しているエポキシ樹脂である第[1]、[2]又は[3]項記載の半導体封止用樹脂組成物、
【0009】
【化4】
Figure 2004123999
【0010】
[5] 第[1]〜[4]項のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置、
である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、特に主要な構成として、構造中にアミン又は複素環窒素化合物を含むシランカップリング剤のアミン又は複素環窒素化合物の一部又はすべてがアンモニウムカチオン化されたものであるシランカップリング剤を含むことにより、流動性、充填性等の成形性と耐半田性の良好な半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置が得られるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0012】
本発明に用いるエポキシ樹脂としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造等を特に限定するものではないが、例えばビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、ナフトール型エポキシ樹脂等が挙げられ、単独でも混合して用いてもよい。特に一般式(3)に示される様なビフェニル骨格を分子構造中に含んだエポキシ樹脂は、低吸水性と高強度性に優れた特性を発現するので好適に用いられる。
【0013】
【化5】
Figure 2004123999
【0014】
この骨格構造を有したエポキシ樹脂としては、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニル又は4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと4,4’−ビフェノールや4,4’−(3,3’,5,5’−テトラメチル)ビフェノールとを反応して得られるエポキシ樹脂、更には一般式(4)で示される構造のエポキシ樹脂が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。一般式(4)で示される構造のエポキシ樹脂のなかでは、R、R、R、Rが水素である物が好適に使用される。
【0015】
【化6】
Figure 2004123999
【0016】
本発明に用いるフェノール樹脂としては、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造等を特に限定するものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、ナフトールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等が挙げられ、単独でも混合して用いてもよい。これらの配合量としては、全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂のフェノール性水酸基数の比で0.8〜1.3が好ましい。
【0017】
本発明に用いる硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させるものであればよく、一般に半導体用封止材料に使用するものを用いることができる。例えば1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリフェニルホスフィン、2−メチルイミダゾール、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、ベンゾキノンアダクト化トリフェニルホスフィン等が挙げられ、単独でも混合して用いてもよい。
【0018】
本発明に用いる無機充填剤としては、無機充填剤全般を好適に使用できるが、特に表面に活性水素を含有している無機充填剤全般を用いることが有効である。例えば溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミナ、窒化珪素等が挙げられる。多くの無機充填剤の表面は、元来化学的に活性であり大気中の水分と反応して活性水素を生成しやすく、特に溶融シリカや結晶シリカの表面にはSi−OH基が多量に存在し、アルミナ表面にはAl−OH基が存在する。これらの無機充填剤は単独でも混合して用いてもよい。これらの内では球形度の高い溶融球状シリカを全量用いるか、或いは溶融球状シリカに一部破砕シリカを併用することが好ましい。無機充填剤の平均粒径としては0.01〜40μm、最大粒径としては150μm以下が好ましく、特に平均粒径0.2〜30μm、最大粒径74μm以下がより好ましい。また粒子の大きさの異なるものを混合することによって充填量を多くすることができる。
【0019】
本発明に用いられるシランカップリング剤としては、構造中にアミン又は複素環窒素化合物を含むシランカップリング剤のアミン又は複素環窒素化合物の一部又はすべてがアンモニウムカチオン化されたものであることが必須条件である。アミン又は複素環窒素化合物では反応性が強すぎて封止樹脂の流動性が悪化する傾向があるが、アンモニウムカチオン化して各種のアニオンでキャップしてやることにより反応性は大幅に抑制でき、その結果として流動性が大幅に改善する。またエポキシ樹脂等への反応性も有しているので、樹脂/充填剤の界面強度は通常のアミノシランと比較しても大差なく良好であり、その結果として耐半田性も良好であるという特徴を有する。
【0020】
アミン又は複素環窒素化合物の一部又はすべてをアンモニウムカチオン化する方法は特に限定するものではない。例としては、アミン又は複素環窒素化合物を含有するシランカップリング剤を原料とし、それにハロゲン化炭化水素、モノカルボン酸、モノカルボン酸の炭化水素エステル等を反応させる方法や、無機酸と中和反応させる方法、ベンゾキノンと付加反応させる方法などが挙げられる。
また、アンモニウムカチオン化される前のアミンを含むシランカップリング剤については、特に限定するものではなく、一級、二級、三級アミンのいずれを含むものでも良い。例えば一級アミンを含有するシランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また二級、三級のアミンを含有するシランカップリング剤としては、一般式(1)や(2)に示すような構造の物が例として挙げられる。
【0021】
【化7】
Figure 2004123999
【0022】
また、アンモニウムカチオン化される前の複素環窒素化合物を含むシランカップリング剤についても、特に限定するものではないが、例えば一般式(5)に示すような構造の物が例として挙げられる。
【0023】
【化8】
Figure 2004123999
【0024】
またアンモニウムカチオンと対イオンとなるアニオンについても、特に限定するものではないが、ハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、その他の無機系のアニオンや、フェノール、フェノールノボラック、1−ヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシナフタレン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、トリフェノールメタン、カテコール、ヒドロキノン等から生成するフェノール系のアニオンや、酢酸、シュウ酸、安息香酸、マレイン酸、ナフトエ酸等から生成するカルボン酸系のアニオン、更にはメルカプトから発生するメルカプトアニオン等が例示される。また、ベンゾキノンをアダクトしてベタイン構造を形成することにより、アンモニウムカチオンを形成する場合があるが、これも本特許の発明に含有される。例えば一般式(6)に示すような構造である。また一般式(7)に示すような構造でも良い。
【0025】
【化9】
Figure 2004123999
【0026】
なおシランカップリング剤一分子につき複数のアミン及び/又は複素環窒素化合物を有する場合、すべてのアミン及び複素環窒素化合物がアンモニウムカチオン化されている必要はなく、最低一分子につき1個のアミン及び/又は複素環窒素化合物がカチオン化されていれば良い。
本特許におけるシランカップリング剤の添加量は、樹脂組成物100重量%に対して、0.01重量%以上、1重量%以下が望ましい。下限値を下回ると半導体パッケージにおける耐半田性が低化する恐れがある。また上限値を超えると吸水性が大きくなり、やはり耐半田性が低化する恐れがある。
【0027】
本特許におけるシランカップリング剤の材料への添加方法については、特に限定するものではなく、インテグラルブレンドでも良いが、あらかじめ無機充填剤表面に処理することが好ましい。表面処理の方法に関しても特に規定するものではないが、溶剤を用いて混合した後に溶剤を除去する方法や、直接無機充填剤とシランカップリング剤を混合する方法等がある。
【0028】
本発明では、上記の必須のシランカップリング剤の他に一般のカップリングを併用することができる。併用できるカップリング剤としては、特に限定はしないが、例えば、一級、二級、三級アミンを有するシラン化合物、エポキシシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤が挙げられる。これらを例示すると、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤などが挙げられ、中でも、硬化性の観点からはγ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等がより好ましい。
【0029】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(E)成分を必須とするが、これ以外に必要に応じてカーボンブラック等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤及びシリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤、臭素化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、トリフェニルホスフェート、フェノキシホスファゼン、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムの亜鉛固溶体、水酸化アルミニウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、等々の難燃剤を適宜配合しても差し支えない。
【0030】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(E)成分及びその他の添加剤等を混合機を用いて充分に均一に混合した後、更に混練機で溶融混練し、冷却後粉砕して得られる。なお混合機としては特に限定しないが、例えばボールミル、ヘンシェルミキサー、Vブレンダーやダブルコーンブレンダー、コンクリートミキサーやリボンブレンダー等のブレンダー類がある。また混練機も特に限定しないが、熱ロール、加熱ニーダー、一軸もしくは二軸のスクリュー型混練機等が好適に使用される。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
【0031】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合割合は重量部とする。
Figure 2004123999
【0032】
Figure 2004123999
【化10】
Figure 2004123999
【0033】
Figure 2004123999
を混合し、熱ロールを用いて、95℃で8分間混練して冷却後粉砕し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を、以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0034】
評価方法
スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用い、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間2分で測定した。スパイラルフローは、流動性のパラメータであり、数値が大きい方が流動性が良好である。単位はcm。
熱時曲げ強度・熱時曲げ弾性率:低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、硬化時間120秒、注入圧力9.8MPaで試験片(幅10mm×厚さ4mm×長さ80mm)を成形し、175℃で8時間加熱処理後、260℃での曲げ強度・曲げ弾性率をJIS K 6911に準じて測定した。単位はそれぞれN/mm
耐半田性:低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒で100ピンTQFP(パッケージサイズは14×14mm、厚み1.4mm、シリコンチップのサイズは、8.0×8.0mm、リードフレームは42アロイ製)を成形し、175℃、8時間で後硬化した。85℃、相対湿度85%の環境下で168時間加湿処理し、その後260℃の半田槽に10秒間浸漬した。顕微鏡と超音波探傷装置で観察し、外部クラックと内部剥離の発生個数(10個中)で表した。
【0035】
実施例2〜7、比較例1〜2
表1の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。ここで使用した原料について以下に示す。
エポキシ樹脂2:日本化薬(株)製NC−3000P、ビフェニル変性多官能エポキシ樹脂、エポキシ当量270、軟化点60℃(以下E−2という)
フェノール樹脂2:明和化成(株)製MEH−7851SS、ビフェニル変性多官能フェノールノボラック硬化剤、OH当量201、軟化点67℃(以下H−2という)
【0036】
シランカップリング剤2:式(9)で示されるシランカップリング剤(以下、CA−2という)
【化11】
Figure 2004123999
【0037】
シランカップリング剤3:式(10)で示されるシランカップリング剤(以下、CA−3という)
【化12】
Figure 2004123999
【0038】
シランカップリング剤4:式(11)で示されるシランカップリング剤(以下、CA−4という)
【化13】
Figure 2004123999
【0039】
カップリング剤5:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以下、CA−5という)
カップリング剤6:γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(以下、CA−6という)
無機充填剤3:無機充填剤1/カップリング剤CA−1=795/5を常温にてミキサーで攪拌/混合する。さらに常温で1週間以上放置して反応させる。その後、100ミクロンの目開きの篩で篩い分けして、粗大粒子を除去することにより被覆処理された無機充填剤を得た。
【0040】
【表1】
Figure 2004123999
【0041】
【発明の効果】
本発明に従うと、エポキシ樹脂組成物は流動性、充填性等の成形性に優れた特性を有しており、このエポキシ樹脂組成物を用いて封止した半導体装置は耐半田性に優れている。

Claims (5)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、(E)構造中にアミン又は複素環窒素化合物を含むシランカップリング剤のアミン又は複素環窒素化合物の一部又はすべてがアンモニウムカチオン化されたものであるシランカップリング剤を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 上記(E)のシランカップリング剤が無機充填剤表面に被覆処理されている請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 構造中にアミン又は複素環窒素化合物を含むシランカップリング剤が一般式(1)又は(2)で示される化合物である請求項1又は2記載の半導体封止用樹脂組成物。
    Figure 2004123999
  4. エポキシ樹脂が一般式(3)で示されるビフェニル構造を含有しているエポキシ樹脂である請求項1、2又は3記載の半導体封止用樹脂組成物。
    Figure 2004123999
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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