JP2004123495A - 紫外線赤外線吸収着色ガラス板 - Google Patents

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Abstract

【課題】高価でリサイクルが困難な原料を実質的に含まず、厚み3.5mm以下の薄板で使用する際に最適な紫外線赤外線吸収能を発揮できしかも刺激純度が低く、乗用車用窓ガラスとして好適な紫外線赤外線吸収緑色ガラスを提供する。
【解決手段】1.0〜3.5mmの厚み(tmm)を有し、重量%で表示して、着色成分として、0.96〜1.25%のFeに換算した全酸化鉄(T−Fe)、および0.0001〜0.005%のCoOを含み、FeO/T−Feが、厚みに対する関係式およびFeOに対する関係式の範囲内にある実質的にCeOを含まない紫外線赤外線吸収着色ガラス板であり、2.6mmの厚みに換算して、可視光透過率が55〜80%、全太陽エネルギー透過率が30〜55%、ISO9050に定める紫外線透過率が25%以下であり、主波長が490〜535nm、刺激純度が3.5%以下である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は紫外線赤外線吸収着色ガラス板、特に充分な可視光透過率と優れた紫外線および赤外線の吸収性能を持ち、緑色系の色調を有する自動車用窓ガラスに適した着色ガラス板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境への配慮から自動車部品の思い切った軽量化が進められている。これは窓ガラスにおいても同様で、従来厚み4mm(実厚み3.8〜3.9mm)のガラスが主に使用されてきたのに対し、近年では3.5mmあるいは3.1mm厚みが主に使用されるようになってきている。この流れは今後さらに進み、将来的には厚み2.1〜2.6mmが主に使用されるとの予想もある。
【0003】
自動車用窓ガラスは、車内内装の褪色やドライバーの日焼けを防ぐために、紫外線吸収性能が付与される。また、省エネルギーのため車内冷房負荷を軽減できるよう、赤外線吸収性能も同時に付与されることが多い。
【0004】
このうち、自動車前方の窓ガラスは運転者の視認性を確保するため、70%以上の可視光透過率を有することが義務づけられており、このようなガラスに紫外線吸収性と赤外線吸収性を付与させようとすると、紫外光の吸収端と赤外光の吸収端が可視域に裾を引くため、ガラスは緑色系の色調を帯びる。
【0005】
紫外線吸収剤としてガラス中に、チタン、セリウムといった金属のイオンを含ませる技術は、例えば、特許文献1で知られているが、一方これらの成分を用いず、主に酸化第一鉄と第二鉄の吸収によって紫外線赤外線吸収性能を付与したガラスも知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−187946号公報
【0007】
例えば、特許文献2に開示されたガラス組成物は、Feの形態で表して0.75〜1.4重量%の全鉄、FeOの形態で0.25〜0.32重量%の第一鉄を含み、3〜3.3mmの厚さにおいて、光源Aの下で少なくとも70%の総光透過率(TLA)、約46%未満の総エネルギー透過率(TE)、約25%未満の紫外線透過率を有する。
【0008】
【特許文献2】
特開平7−330371号公報
【0009】
また、特許文献3に開示された赤外線紫外線吸収ガラスは、重量百分率で表して68〜75%のSiO,10〜20%のNaO、5〜15%のCaO、0〜5%のMgO、0〜5%のAl、及び0〜5%のKOを含むベースガラス組成と、0.5%未満のCeO、0.85%以上の全鉄(Fe)、FeO/全鉄の比が0.275以下から本質的になる着色剤部分とを有し、しかも、3.9mmの基準厚さで、31%以下の紫外線透過率(300〜390nm)と少なくとも70%の視感透過率(A光源)を示す。
【0010】
【特許文献3】
特開平4−231347号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前出の特許文献2に開示されたガラス組成物はFeO量が比較的多いため、通常のガラス熔解窯では上部ガラス生地にバーナーの熱が大部分吸収されてしまい、窯底部の生地の加熱が不十分となって、生産効率が著しく低下するという不具合があった。
【0012】
また得られるガラスの色調については、特許文献2に開示されたガラス組成物は緑味の強い刺激純度の高いガラスであり、自動車用窓ガラスに用いるにはデザイン上好ましくない場合があった。
【0013】
また特許文献3に開示された赤外線紫外線吸収ガラスは3.9mmで可視光透過率70%以上となるような組成、特性を有するため、ガラス厚みを薄くしていくと、全太陽エネルギー透過率および紫外線透過率なのいずれも高くなり、特性上好ましくないという不具合があった。またこの赤外線紫外線吸収ガラスは0.275以下のFeO/T−Feを得るために、酸化剤として0.5重量%未満、例えば0.20〜0.35重量%のCeOの添加を推奨している。CeOは紫外線吸収性能を向上させるが、一方、非常に高価なためコスト増となる。
【0014】
さらに、近年では環境負荷軽減の観点から、ガラスのリサイクルが注目されるようになってきた。稀少資源であるセリウムのガラスへの添加は、価格的負担が大きいだけでなく、他のガラスでは用いられない原料なので、回収カレットを原料として用いるにはセリウムを含まないガラスカレットと分別して回収、使用する必要があり、リサイクルが困難になるという不具合があった。
【0015】
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたもので、高価でリサイクルが困難な原料であるCeOを実質的に含まず、厚み3.5mm以下の薄板で使用する際に最適な紫外線赤外線吸収能を発揮できしかも刺激純度が低く、乗用車に用いられる窓ガラスとして好適な紫外線赤外線吸収緑色ガラスを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1.0〜3.5mmの厚み(tmm)を有し、重量%で表示して、着色成分として、
0.96〜1.25%のFeに換算した全酸化鉄(T−Fe)、および0.0001〜0.005%のCoOを含み、
FeO/T−Feが、厚み(tmm)に対して、下記式1
【数3】
−0.048t+0.288≦[FeO/T−Fe]≦−0.092t+0.532  (1)
の範囲内にあり、かつ、T−Feの含有量([T−Fe]%)に対して、下記式2
【数4】
−[T−Fe]/6+0.36≦[FeO/T−Fe]≦−[T−Fe]/6+0.425   (2)
の範囲内にあり、そして2.6mmの厚みに換算して、可視光透過率(YA)が55〜80%、全太陽エネルギー透過率(TG)が30〜55%、ISO9050に定める紫外線透過率(Tuv)が25%以下であり、かつ主波長(λd)が490〜535nm、刺激純度(Pe)が3.5%以下である、実質的にCeOを含まないソーダ石灰珪酸塩ガラス組成を有する紫外線赤外線吸収着色ガラス板である。
【0017】
本発明の紫外線赤外線吸収着色ガラス組成の限定理由について説明する。但し、以下の組成は重量%で表示したものである。まず着色成分について説明する。酸化鉄は、ガラス中ではFeとFeOの状態で存在する。Feは紫外線吸収能を高める成分であり、FeOは熱線吸収能を高める成分である。紫外線吸収能および熱線吸収能を高めしかも可視光透過性能を高めるために、Feに換算した全酸化鉄(T−Fe)を0.96〜1.25%に保つ必要がある。T−Feが0.96%未満では紫外線及び赤外線の吸収効果が小さく、所望の光学特性が得られない。一方、T−Feが1.25%を超えると可視光透過率が低下してしまう。T−Feが1.0〜1.25%の範囲内にあることが好ましい。
【0018】
FeO/T−Fe重量比は、小さすぎるとFeO量が少なくなるため充分な熱線吸収能が得られない。また、ガラス溶融状態が酸化側に寄っていることから、多量の泡を発生しやすく生産時の歩留を低下させる。逆に、FeO/T−Fe比が大きすぎると、可視光透過率が低下し、色調は青味を帯び、刺激純度が高くなり、さらにガラスの欠点となる硫化ニッケル石、シリカリッチの筋、あるいはシリカスカムを発生する原因ともなるため、好ましくない。全鉄が多くなればガラス中に含まれる全鉄量(重量%)に占めるFeO量(重量%)の割合FeO/T−Feを小さくとることが好ましい。またFeO/T−Fe重量比の好ましい範囲はガラス板の厚みによって変わり、ガラス板厚みが大きくなるほど、この比率の上限および下限は低くすることが好ましい。
【0019】
すなわちFeO/T−Feは、厚み(tmm)に対して、上記式1の範囲内にあり、かつ[T−Fe]含有量に対して、上記式2の範囲内にあることがガラスの刺激純度を低く保ちながら高い紫外線吸収性能を維持するために必要である。本発明においては、FeO/T−Fe比を上記式1および2の範囲内に維持することにより、高い紫外線吸収能と熱線吸収能を有した緑色系色調のガラスを安定して得ることができる。なお、この場合のFeOの量とは、Feに換算した数値を用いる。
【0020】
FeO量(Fe2+量)が多くなれば紫外線吸収性能を高める成分であるFe3+量が減少する。したがって紫外線吸収性能維持にはFeO量を一定値以下にする必要がある。またFeO量が多すぎると溶融槽の中のガラス素地が熱線を吸収しやすくなるので溶融槽の底の温度が下がり、失透を生じる原因にもなり、ガラス素地の撹拌も阻害されやすくなる。このようにガラスの紫外線吸収性能を維持し、かつ生産性と紫外線吸収性を両立させるため、FeO量を0.26重量%以下にすることが好ましく、0.24%以下にすることがより好ましい。
【0021】
TiOおよびCeOは本質的に本組成系には含まれない。いずれも紫外線吸収能を高める成分であるが、使用すると原料コストを押し上げるばかりか、ガラスのリサイクルが困難になるため環境負荷を増大させる。ただしTiOは珪砂や高炉スラグ等の原料中不純物としてガラス中に0.1%未満の量で含まれることがあり、またCeOはリサイクルされたカレット等に含まれるためガラス中に0.010%未満の量含まれることがあるが、いずれも本発明の本質を損なうものではない。本発明において「実質的にCeOを含まない」とはCeO含有量が0.01%未満であることを意味する。
【0022】
CoOはFeと共存させることにより緑色系の色調を得、刺激純度を低減させるための成分であり、また可視光透過率をコントロールする成分でもある。CoOの含有量は0.0001〜0.005%であり、0.0004〜0.0025%の範囲が好ましい。
【0023】
前記ごく微量のCoOをガラス中に添加する場合、CoO粉体原料は溶解炉への投入や溶解炉中でのガラス素地の均質化が難しい。ガラス原料はバッチ原料およびガラスカレットからなるが、ガラス製品中のCoO必要量の少なくとも一部分、好ましくは10%以上をCoO含有ガラスカレットから供給したガラス原料を溶融、成形することが好ましい。CoO含有ガラスカレットはそのガラス中にCoOがガラス成分として含まれていてもよく、ガラスの表面にCoO含有薄膜が被覆されているものでもよい。CoO原料の少なくとも一部分としてCoO含有カレットを利用することにより、極微量な酸化コバルト粉体原料の投入によってガラス素地の均質性が妨げられるのを防ぐことができ、また産業廃棄物となるカレットが減り環境への負荷を軽減することができる。
【0024】
更に、本発明が目的とする色調及び特性を得るために、本発明の組成範囲のガラスに、着色剤としてSe,Cr,NiOからなる群のうち少なくとも一つの成分を合計で0.0002%以上加えることができる。ガラスのリサイクルのため、添加量は0.01%以下にとどめることが好ましい。また着色剤としてCuOおよびMnから成る群のうち少なくとも一つの成分を合計で0.0002%以上加えることができる。ガラスのリサイクルのため、添加量は0.2%以下にとどめることが好ましい。
【0025】
次に基礎ガラス組成であるソーダ石灰珪酸塩ガラスの各成分について説明する。
SiOはガラスの骨格を形成する主成分である。SiOが65%未満ではガラスの耐久性が低下し、80%を超えるとガラスの溶解が困難になる。
Alはガラスの耐久性を向上させる成分であり、その好ましい含有量は0〜5%である。5%を超えるとガラスの溶解が困難になる。Alの好ましい範囲は1%以上3%未満である。
【0026】
MgOはガラスの耐久性を向上させるとともに、成形時の失透温度、粘度を調整するために含有量0〜10%で用いられることが好ましい。MgOが10%を超えると失透温度が上昇する。CaOはガラスの耐久性を向上させるとともに、成形時の失透温度、粘度を調整するために含有量5〜15%で用いられる。CaOが5%未満或いは15%を超えると失透温度が上昇する。MgOとCaOの合計は5〜15%であり、5%未満ではガラスの耐久性が低下し、15%を超えると失透温度が上昇する。
【0027】
MgOとCaOの合計量を一定に維持した場合、MgO量をできるだけ少量としCaO量を多量とすることによりガラスの熱膨張率とヤング率が向上するため、風冷強化性が向上する。しかしながら、MgOが実質的に0になるまでCaOと置換した組成ではアンバーの着色を生じ易く、ガラスが好ましくない黄褐色を帯びる傾向がある。このためMgOは1.0〜1.9%とすることが好ましい。
【0028】
NaOはガラスの溶解を促進させる成分であり10〜20%含有されることが好ましい。NaOが10%未満では溶解促進効果が乏しく、NaOが20%を超えるとガラスの耐久性が低下する。KOはNaOと同様にガラスの溶解を促進させる成分であり0〜5%含有されることが好ましい。KO量が多いとコストが高くなるため、KOは5%以下に留めることが望ましい。NaOとKOとの合計量は10〜20%である。この合計量が10%未満では溶解促進効果が乏しく、20%を超えるとガラスの耐久性が低下する。NaOはガラスの熱膨張率を向上させ、強化性を向上させる成分でもある。2.5mm以下の厚みのガラス板では風冷強化の効果が小さくなるので、NaOを14%以上含むことがより好ましい。
【0029】
はガラスの耐久性向上のため、或いは溶解助剤としても使用される成分であり、紫外線の吸収を強める働きもあり、0〜5%含有されることが好ましい。Bが5%を超えると、Bの揮発等による成形時の不都合が生じる。
【0030】
本発明のガラスは、主にフロート法で成形され、通常、酸化剤かつ/または清澄剤として硫酸塩を使用する。従って硫黄成分がガラス中にSOで表して、0.1〜0.4%含まれるのが好ましい。
【0031】
より好ましい基礎ガラス組成は、
1%以上3%未満のAl
1.0〜1.9%のMgO、
5〜15%のCaO(ただし、MgOとCaOとの合計量は6〜15%)、
14〜20%のNaO、
0〜5%のKO(ただし、NaOとKOとの合計量は10〜20%)、
0.1〜0.4%のSO、及び
0〜5%のB
である。
【0032】
本発明のガラス板は、2.6mm厚みに換算して、可視光透過率(YA)が55〜80%、全太陽エネルギー透過率(TG)が30〜55%、ISO9050に定める紫外線透過率(Tuv)が25%以下であり、かつ主波長(λd)が490〜530nm、刺激純度(Pe)が3.5%以下の光学特性を持つことが好ましい。とりわけYAが60〜75%、TGが35〜55%、Tuvが5〜20%の特性を持つことが好ましい。
【0033】
本発明のガラス板の主な用途は乗用車の窓ガラスであり、フロントガラス以外の窓ガラスでは、通常、安全のため風冷強化処理を施されることが好ましい。また本発明のガラス板少なくとも1層と、樹脂少なくとも1層とを貼り合わせて、例えば本発明のガラス板2層をその間に介在させた樹脂層により貼り合わせた合わせガラスとしてフロントガラスその他の窓ガラスに用いることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[実施例1〜9、比較例1〜5]
典型的なソーダ石灰シリカガラスバッチ成分に、酸化第二鉄、酸化セリウム、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化クロム、炭素系還元剤(カーボン粉末など)及び酸化コバルトを含まないカレット、酸化コバルトを含むカレット、酸化コバルトを含む薄膜を被覆したカレットとを適宜混合し、この原料を電気炉中で1500℃に加熱、溶融した。4時間溶融した後、ステンレス板上にガラス素地を流し出し、室温まで徐冷して厚さ約6mmのガラス板を得た。次いで、このガラス板を2.6mmの厚さになるように研磨してサンプルとした。なお、各実施例および各比較例のいずれもガラス製品中に占めるカレットの重量比が25%の一定値になるようにした。そして実施例1〜7のガラスサンプル中に含有されるCoOの全量は酸化コバルトを含むカレット、酸化コバルトを含む薄膜を被覆したカレットから由来しており、実施例8および9のガラスサンプル中に含有されるCoOの全量は酸化コバルト粉体から由来していた。またFeO/T−Feは炭素系還元剤の使用量を変えることにより調節した。
【0035】
得られたサンプルの光学特性として、A光源を用いて測定した可視光透過率YA(%)、全太陽光エネルギー透過率TG(%)、ISO9050に規定した紫外線透過率Tuv(%)、C光源を用いて測定した主波長λd(nm)、刺激純度Pe(%)を測定し、また、L表色系で表した明度L、色度aおよびbを調べた。
【0036】
表1〜表3に、得られたサンプルの基礎ガラス組成と、着色剤濃度、FeO/T−Fe、前記式1と式2から計算されるFeO/T−Feの範囲および光学特性を示した。表中の組成は重量%で表示した。実施例1〜9の各サンプルについては明度L、色度aおよびbを表示した。また実施例1〜9の各サンプルについては、得られたガラスの色ムラ、脈理を目視で下記基準で3段階(A〜C)評価した。
色ムラ
A−全く色ムラなし
B−わずかに色ムラあり
C−かなり色ムラあり
脈理
A−全く脈理なし
B−わずかに脈理あり
C−かなり脈理あり
【0037】
実施例5,6のサンプルについては、上記光学特性測定用とは別に、板厚み2.6mmに研磨し、軟化点付近まで再加熱した後空気を吹き付けて冷却することで風冷強化処理を施し、強化処理後の表面圧縮応力を測定した。
【0038】
表1および表2に示すように、実施例1〜9のいずれのサンプルも、可視光透過率(YA)が55〜80%、全太陽エネルギー透過率(TG)が30〜55%、ISO9050に定める紫外線透過率(Tuv)が25%以下であり、かつ主波長(λd)が490〜535nm、刺激純度(Pe)が3.5%以下の光学特性を有する。実施例3〜9については、1.00〜1.25重量%の全酸化鉄を含むため、特に紫外線吸収性に優れた組成であることが分かる。
【0039】
風冷強化後のガラスの表面圧縮応力値は実施例5では115MPaであり実施例6では125MPaであった。実施例5はMgO含有量が多い基礎ガラス組成を有し実施例6はMgO含有量が少なくCaO、NaOが多い基礎ガラス組成を有しており、実施例6は実施例5に比して風冷強化性が改善された組成であることが分かる。
【0040】
また、CoO原料をカレットから供給した実施例1〜7は、CoO原料をバッチから供給した実施例8,9に比べて、色ムラおよび脈理がすくなく、均質性に優れたガラスであることが分かる。
【0041】
表3に示す比較例1のガラスは、T−FeおよびFeO/T−Feが本発明の範囲外であるため、所望の紫外線透過率が得られず、しかも刺激純度が高く、色味がきつい。また、比較例2のガラスは、T−FeがおよびCeOが本発明の範囲外であるため、所望の紫外線透過率が得られずしかもコスト高である。比較例3のガラスはFeO/T−Feが本発明の範囲外であるため、太陽エネルギー透過率が高く赤外線吸収能に劣り、かつ所望の紫外線透過率が得られない。比較例4のガラスは、T−FeおよびCoOが本発明の範囲よりも高いため、可視光透過率が低く、かつ刺激純度は高く色味がきつい。比較例5のガラスは、FeO/T−Feが本発明の範囲よりも高いため、所望の紫外線透過率が得られず、しかも刺激純度が高く、色味がきつい。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、高い可視光透過率と緑色系の色調、すなわちL表色系で表して、−9.0〜−6.0の色度aおよび−0.10〜+1.80の色度bを有する紫外線赤外線吸収ガラス、特に自動車用窓ガラスとして用いた場合、車両重量の軽量化に好適な紫外線赤外線吸収緑色ガラスを提供することができる。また、本発明によれば、環境へ配慮され、かつ高品質な紫外線赤外線吸収緑色ガラスを提供することができる。
【0043】
【表1】
Figure 2004123495
【0044】
【表2】
Figure 2004123495
【0045】
【表3】
Figure 2004123495

Claims (7)

  1. 1.0〜3.5mmの厚み(tmm)を有し、重量%で表示して、着色成分として、
    0.96〜1.25%のFeに換算した全酸化鉄(T−Fe)、および0.0001〜0.005%のCoOを含み、
    FeO/T−Feが、厚み(tmm)に対して、下記式1
    Figure 2004123495
    の範囲内にあり、かつ、T−Feの含有量([T−Fe]%)に対して、下記式2
    Figure 2004123495
    の範囲内にあり、そして2.6mmの厚みに換算して、可視光透過率(YA)が55〜80%、全太陽エネルギー透過率(TG)が30〜55%、ISO9050に定める紫外線透過率(Tuv)が25%以下であり、かつ主波長(λd)が490〜535nm、刺激純度(Pe)が3.5%以下である、実質的にCeOを含まないソーダ石灰珪酸塩ガラス組成を有する紫外線赤外線吸収着色ガラス板。
  2. T−Feが1.00〜1.25重量%の範囲内にある請求項1に記載の紫外線赤外線吸収着色ガラス板。
  3. 着色成分として、さらにSe,CrおよびNiOからなる群のうち少なくとも一つの成分を0.0002〜0.01%含む請求項1または2に記載の紫外線赤外線吸収着色ガラス板。
  4. 重量%で表示して、
    基礎ガラス組成が
    65〜80%のSiO
    0〜5%のAl
    0〜10%のMgO、
    5〜15%のCaO(ただし、MgOとCaOとの合計量は5〜15%)、
    10〜20%のNaO、
    0〜5%のKO(ただし、NaOとKOとの合計量は10〜20%)、
    0.1〜0.4%のSO
    及び0〜5%のBからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線赤外線吸収着色ガラス板。
  5. 重量%で表示して、
    基礎ガラス組成が
    65〜78%のSiO
    1%以上3%未満のAl
    1.0〜1.9%のMgO、
    5〜15%のCaO(ただし、MgOとCaOとの合計量は6〜15%)、
    14〜20%のNaO、
    0〜5%のKO(ただし、NaOとKOとの合計量は10〜20%)、
    0.1〜0.4%のSO
    及び0〜5%のBからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線赤外線吸収着色ガラス板。
  6. CoO含有ガラスカレットをCoO原料の少なくとも一部分として配合したガラス原料を溶融、成形してなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線赤外線吸収着色ガラス板。
  7. CoO含有薄膜を被覆したガラスカレットをCoO原料の少なくとも一部分として配合したガラス原料を溶融、成形してなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線赤外線吸収着色ガラス板。
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