JP2004123353A - シート体の重ね切断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】奇数枚の集積の際にも容易に対応できるシート体の重ね切断装置を提供すること。
【解決手段】2本のフィルム元巻部1,2と、該元巻部からフィルムウェブ100,200を別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部102,202と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブ100,200を合流させて2枚重ねにする重ね部3と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段5と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベア6と、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段7とを備えたシート体の重ね切断装置において、前記トレー内集積手段7が、前記搬送コンベア6から搬送される2枚重ねのフィルムシートをそのまま、及び又は、前記搬送コンベア6から搬送される2枚重ねのフィルムシートを1枚毎に分離した後、集積するトレー700を備えるシート体の重ね切断装置。
【選択図】 図1
【解決手段】2本のフィルム元巻部1,2と、該元巻部からフィルムウェブ100,200を別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部102,202と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブ100,200を合流させて2枚重ねにする重ね部3と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段5と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベア6と、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段7とを備えたシート体の重ね切断装置において、前記トレー内集積手段7が、前記搬送コンベア6から搬送される2枚重ねのフィルムシートをそのまま、及び又は、前記搬送コンベア6から搬送される2枚重ねのフィルムシートを1枚毎に分離した後、集積するトレー700を備えるシート体の重ね切断装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数の長尺のプラスチックフィルムを重ねて切断してシートフィルムを作成し集積するシート体の重ね切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許文献1には、長尺のプラスチックフィルムを重ねて連続的に所定長さに切断し高品質のシートフィルムを生産できるシート切断装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−233863号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1では、2枚重ねの状態で切断した後、集積ボックスに単に集積し、包装する手法を開示している。
【0005】
しかるに、集積ボックスに単に集積する手法では、集積の際の枚数が奇数枚の場合に対応できない課題が残されている。
【0006】
また、2枚のシートフィルムが同じ高品質の場合は問題ないが、一方が品質が劣る場合がある。かかる場合に、同じボックスに集積されてしまうと品質の悪いシートフィルムが集荷されるおそれがあるので、包装前に品質の不良はフィルムシートは除外されることが望ましい。
【0007】
更に集積ボックスの集積する際に、集積ボックスの壁にフィルムシートが衝突した際に、フィルムシートが折れたり、思うように集積できなかったりする場合があるので、それらの対応も望まれる。
【0008】
そこで、本発明の課題は、奇数枚の集積の際にも容易に対応できるシート体の重ね切断装置を提供することにある。
【0009】
また本発明の他の課題は、包装前に品質の劣るフィルムシートを除外できるシート体の重ね切断装置を提供することにある。
【0010】
更に本発明の他の課題は、従来の集積ボックスの集積の際の不都合を解消するシート体の重ね切断装置を提供することにある。
【0011】
また本発明の他の課題は以下の記載によって明らかとなる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0013】
(請求項1)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
前記トレー内集積手段が、前記搬送コンベアから搬送される2枚重ねのフィルムシートをそのまま、及び又は、前記搬送コンベアから搬送される2枚重ねのフィルムシートを1枚毎に分離した後、集積するトレーを備えることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0014】
(請求項2)前記トレー内集積手段が、奇数枚のフィルムシートを集積するトレー、該トレーを搬送するベルトコンベアを備え、該ベルトコンベア上に載置されたトレーを所定位置で停止させ該停止しているトレー上に1枚のフィルムシートを載置する載置手段を備え、該1枚のフィルムシートを載置してなるトレー上に前記搬送コンベアから2枚重ねのフィルムシートを供給して集積することを特徴とする請求項1記載のシート体の重ね切断装置。
【0015】
(請求項3)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
搬送コンベアにより搬送される2枚重ねのフィルムシートのうち一方が不良品である場合に、良品フィルムシートと不良品フィルムシートを分離する分離手段備えることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0016】
(請求項4)分離手段が、2枚重ねのフィルムシートの上面と下面に配置したサクションボックスを備え、該サクションボックスの両面から吸引吸着して2枚のフィルムシートを良品フィルムシートと不良品フィルムシートの1枚ずつに分離することを特徴とする請求項3記載のシート体の重ね切断装置。
【0017】
(請求項5)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する切断後搬送手段と、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルム元巻に巻かれたフィルムが感度を異にする写真用感光乳剤を塗布してなり、切断手段で切断後の2枚重ねフィルムシートを2枚重ねから1枚ずつに分離する分離手段を備え、分離したフィルムシートをそれぞれ別のトレー上に集積することを特徴とするシート体の重ね切断装置.
(請求項6)分離手段が、2枚重ねのフィルムシートの上面と下面に配置したサクションボックスを備え、該サクションボックスの両面から吸引吸着して感度を異にする写真用感光乳剤を塗布したフィルムシート毎に分離することを特徴とする請求項5記載のシート体の重ね切断装置。
【0018】
(請求項7)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
前記フィルムの一方の面に接着力の弱い写真用感光乳剤が塗布されている場合に、前記切断手段が、一対の刃物を備え、少なくとも一方の刃物の刃先の角度が20°〜40°であり、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置してなることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0019】
(請求項8)刃先の角度が20°〜40°である刃物がフィルムに対して下側に配置される場合、フィルムが刃先に対して0.6mm〜1.2mm高く位置するようにフィルムを下から支えるガイドを有することを特徴とする請求項7記載のシート体の重ね切断装置。
【0020】
(請求項9)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する刃物が、フィルムシートの4隅に丸みを付ける一対の刃物を備え、フィルムの一方の面に接着力の弱い写真用感光乳剤が塗布されている場合に、フィルムシートの4隅に丸みを付ける一対の刃物の少なくとも一方の刃物の刃先の角度が20°〜40°であり、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置されていることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0021】
(請求項10)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する刃物と同期して、フィルムシートの1辺にノッチを設ける刃物が付加されており、フィルムの一方の面に接着力の弱い写真用感光乳剤が塗布されている場合に、フィルムシートの1辺を切欠き状に切断する一対の刃物の少なくとも一方の刃物の刃先の角度が20°〜40°であり、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置されていることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0022】
(請求項11)刃先の角度が20°〜40°である刃物の材質の硬さが、1500Hv以上であることを特徴とする請求項7、8、9又は10記載のシート体の重ね切断装置。
【0023】
(請求項12)刃先の角度が20°〜40°である刃物の刃先の頂点部の幅が5μm以下であることを特徴とする請求項7、8、9又は10記載のシート体の重ね切断装置。
【0024】
(請求項13)一対の刃物が噛み合った時の隙間が、10μm〜40μmであることを特数とする請求項7、8、9又は10記載のシート体の重ね切断装置。
【0025】
(請求項14)発生したフィルム切断屑を、負圧300〜2000mmAqで吸引することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のシート体の重ね切断装置。
【0026】
(請求項15)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルムウェブを2枚重ねにして一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することと、1本のフィルムウェブだけで一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することが、切替えすることにより可能であることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0027】
(請求項16)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルムウェブを合流させる前に、それぞれのウェブの張力制御、蛇行制御、不良ラベルの検出、サイドマーク印字を別々に行なう機能が付加されており、一定長さ毎のフィルムシートに切断する直前に、2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにすることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0028】
(請求項17)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部が、2本のフィルムウェブを挟むニップローラーを備え、該ローラーのニップ力が50〜200Nであることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0029】
(請求項18)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの壁の上端をベルトコンベア出口に対して15±5mm低い位置にすることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0030】
(請求項19)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの壁にクッション材を設けることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0031】
(請求項20)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの上方から下向きにエアーを吹き付ける手段を備えることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明はこれらによって限定されない。
【0033】
(第1の態様)
図1は、第1の態様を示す概略側面図であり、同図において、1、2は2本のフィルム元巻部である。写真感光乳剤が長尺のプラスチックの両面に塗布された2本のフィルムウェブ100,200がロール状にそれぞれ元巻き軸101,201に巻かれている。
【0034】
該フィルムウェブ100、200はフィルムウェブ巻き出し部を構成する駆動ローラ102,202によって引き出される。
【0035】
引き出されたそれぞれのフィルムウェブは、重ね部3において、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにされる。重ね部3は下方の支持ロール300と上方の押圧ロール301の一対のロールによって構成され、上方の押圧ロール301は押しバネ302によって上方から下方に押圧可能に構成されることにより2本のフィルムウェブを重ねることができる。
【0036】
2枚重ねになったフィルムウェブ100,200は、コンベア4で、上下から支持しつつ搬送され、切断手段5に至る。コンベア4は2枚重ねになったフィルムウェブ100,200の上方から下方に向かって押圧支持搬送するコンベア400と下方から上方に向かって押圧支持搬送するコンベア401によって構成される。
【0037】
切断手段5は一対の上下刃(下刃500、上刃501)によって構成される切断刃を備え、一定長さ毎のフィルムシート502に切断する。一定長さ毎のフィルムシートに切断するには、フィルムシートを停止させて切断する場合には、フィルムシートの長さ分だけ離して上流側と下流側のそれぞれに一対の上下刃を備えることが好ましい。符号500、501は上流側の上下一対の切断刃であり、503、504は下流側の上下一対の切断刃である。一対の切断刃500、501と一対の切断刃503、504の間はフィルムシートの長さ分だけ隙間があるので、フィルムシートが浮いたりするおそれがあるので、図示のような支持手段を設けることが好ましい。具体的には、フィルムシート502の下方からコンベア505によって支持し、押圧ロール506によって上方から下方に向かって押圧支持する。押圧ロール506は押しばね507を備えている。なお、図示では押圧ロールを2つ設けているが個数は限定されない。
【0038】
切断後のフィルムシート502は、搬送コンベア6によってトレー内集積手段7に向かって搬送される。搬送コンベア6はフィルムシート502の下方から支持搬送するコンベア600と、上方から支持搬送するコンベア601によって構成される。搬送コンベア6はトレー内集積手段7まで適切に搬送可能なように複数設けることができる。
【0039】
集積手段7は、搬送された2枚重ねのフィルムシート502をトレー700上に集積する。
【0040】
本発明において、トレー内集積手段7は、▲1▼前記搬送コンベア6から搬送される2枚重ねのフィルムシート502をそのままトレー700に集積する態様、▲2▼前記搬送コンベア6から搬送される2枚重ねのフィルムシートを1枚毎に分離した後集積するトレー700に集積する態様、及び▲3▼上記▲1▼と▲2▼の態様を組み合わせた態様を含む。
【0041】
▲1▼の2枚重ねのフィルムシート502をそのままトレー700に集積する態様によると、1枚だけ付加すればよいので、奇数枚集積する場合に容易に集積できる。
【0042】
▲2▼の2枚重ねのフィルムシートを1枚毎に分離した後集積するトレー700に集積する態様によると、品質のよいフィルムシートと品質の悪いフィルムシートを別々のトレーに集積できる。
【0043】
▲3▼の態様によると、2枚とも品質のよいフィルムシートの場合には分離せずそのままトレーに集積し、2枚のフィルムシートが品質のよいフィルムシートと品質の悪いフィルムシートである場合、別々のトレーに集積できる。
【0044】
(第2の態様)
次に本発明の第2の態様としては、図2に示す態様が挙げられる。本態様はトレー700に奇数枚(例えば125枚)のフィルムシートを集積する例である。
【0045】
図2に示す態様では、トレー内集積手段7は、トレー700及び該トレー700を搬送するベルトコンベア701(サクションコンベア)を備えている。
【0046】
ベルトコンベア701は、両端に配置される回動ロール702、703を備えており、回動ロール702と回動ロール703の間には吸引チャンバ704が配置されており、該回動ロール702と回動ロール703に3本のベルト705、705、705が架けられている。3本のベルト705、705、705には複数の吸引孔706、706、706・・・・・・・が形成されており、該吸引孔706、706、706・・・・・・・は吸引チャンバ704と連通しており、ベルト上の搬送物を吸引しながら搬送可能に構成されている。
【0047】
図2において、707はベルトコンベア701の近傍に載積されているトレー積置部であり、708はトレー積置部707からトレーを吸引しながらベルトコンベア701上に移載するトレー移載手段である。709はベルトコンベア701の近傍に載積されているフィルムシート集積部であり、710はフィルムシート集積部709からフィルムシートを吸引しながらベルトコンベア701上に移載するフィルムシート移載手段である。このフィルムシートは2枚重ねのフィルムシートと類似のものであればよい。
【0048】
以上の装置において、トレーに奇数枚(例えば125枚)のフィルムシートを集積するには、ベルトコンベア701を所定位置で停止させ、トレー積置部707からトレー移載手段708によりトレー700をベルトコンベア701上に移載する(図面上最も左側の位置)。
【0049】
次いで、トレー載置後ベルトコンベア701を稼動する。所定位置までトレーが移動したら(図面上中間の位置)、ベルトコンベア701を停止する。停止状態でフィルムシート集積部709からフィルムシート移載手段710により1枚のフィルムシートをトレー上に移載する。
【0050】
次いで、ベルトコンベア701を稼動し、1枚のフィルムシートを載置したトレーが図面上最も右側の位置に来たら停止する。この位置で2枚重ねのフィルムシート502を搬送する搬送コンベア6から2枚重ねのフィルムシート502を1枚のフィルムシートが載置されたトレー上に移載する。
【0051】
この移載によってトレー上には3枚のフィルムシートが載置され、その位置で2枚重ねのフィルムシート502を逐次移載し、載置すると、124枚載置した段階で、合計125枚(奇数枚)が載置される。
【0052】
(第3の態様)
次に、本発明の第3の態様を図3及び図4に基づいて説明する。
【0053】
図3に示す態様は、2枚重ねのフィルムの何れか一方が不良フィルムで、他方が良品フィルムの場合に、不良フィルムと良品フィルムを別々に集積する例である。
【0054】
2枚重ねのフィルムシート502を搬送コンベア600と601により搬送した後、方向切替コンベア602に送る。
【0055】
2枚重ねのフィルムシートのうち上側が不良フィルムで、下側が良品フィルムの場合、2枚重ねのフィルムシート502は方向切替コンベア602で上側の搬送経路に送られる。
【0056】
上側の搬送経路には搬送コンベア603が配置され、搬送コンベア603を経由したフィルムシート502は、サクションコンベア604と605に送られる。
【0057】
サクションコンベア604と605の構造は、図5に示されており、同図に示すように、サクションボックス606の両端に搬送ロール607、608は設けられ、搬送ロール607と608の間に例えば3本のベルト609、609、609が架けられている。3本のベルト609、609、609には多数の吸引孔610が形成されており、サクションボックス606から吸引可能なように連通している。サクションボックス606には吸引管611が設けられ、図示ない吸引ブロワーから吸引可能に構成されている。このように構成すると、フィルムシートはベルトに吸引された状態で搬送可能である。
【0058】
二つのサクションコンベア604と605は図6に示すように配置され、その間に送られたフィルムシート502のうち、上側の不良フィルムはサクションコンベア604によって吸引搬送され、下側の良品フィルムはサクションコンベア605によって吸引搬送される。
【0059】
サクションコンベア604によって吸引搬送される不良フィルムは、コンベア612と613を介してトレー700Aに集積される。
【0060】
またサクションコンベア605によって吸引搬送される良品フィルムは、コンベア614、615、616、617を介してトレー700Bに集積される。
【0061】
一方、2枚重ねのフィルムシートのうち上側が良品フィルムで、下側が不良フィルムの場合、2枚重ねのフィルムシート502は方向切替コンベア602で下側の搬送経路に送られる。
【0062】
下側の搬送経路には搬送コンベア620が配置され、搬送コンベア620を経由したフィルムシート502は、サクションコンベア621と622に送られる。
【0063】
サクションコンベア621と622の構造及び配置は基本的にサクションコンベア604と605の構造及び配置と同じであり(図5及び図6参照)、その詳細な説明は省略する。
【0064】
サクションコンベア621によって吸引搬送される良品フィルムは、コンベア623、617を介してトレー700Bに集積される。
【0065】
またサクションコンベア622によって吸引搬送される不良フィルムは、コンベア624を介してトレー700Cに集積される。なお、コンベア搬送経路を変化させればトレーCとトレーAは共用できる。
【0066】
以上詳述したように、良品フィルムシートと不良フィルムシートを分離する分離手段として、例えば方向切替コンベア602、サクションコンベア604と605及びサクションコンベア621と622を備えると、良品フィルムと不良フィルムを簡単な構造の搬送機構で別々のトレーに集積可能である。
【0067】
また、上記の態様で、不良フィルムを集積するトレーを設けず、集積ボックスに排出する態様でもよい。この態様であれば、良品フィルムのみをトレーに集積できることになる。
【0068】
更に良品フィルムと不良フィルムを判別手段は特に限定されず、公知の手段を採用できる。
【0069】
次に、図4に基づいて、第3の態様の別の態様を説明する。
【0070】
図4に示す態様は、2枚重ねのフィルムを1枚毎に分離する段階で、何れが不良フィルム、良品フィルムであるか不明の場合に、不良フィルムと良品フィルムを別々に集積する例である。
【0071】
2枚重ねのフィルムシートを搬送コンベア6からサクションコンベア625と626の間に搬入する。
【0072】
サクションコンベア625と626の構造及び配置は基本的にサクションコンベア604と605の構造及び配置と同じであり(図5及び図6参照)、その詳細な説明は省略する。
【0073】
サクションコンベア625と626の間に搬入された2枚重ねのフィルムシートはサクションコンベア625と626によって1枚ずつに分離される。
【0074】
上側に分離されたフィルムシートは搬送コンベア627によって搬送され、方向切替コンベア628に送られる。
【0075】
方向切替コンベア628において、搬送されるフィルムシートが不良フィルムシートである場合には、集積ボックス629に集積される。
【0076】
また方向切替コンベア628において、搬送されるフィルムシートが良品フィルムシートである場合には、コンベア630とコンベア631を介してトレー700に集積される。
【0077】
一方、下側に分離されたフィルムシートは搬送コンベア632によって搬送され、方向切替コンベア633に送られる。
【0078】
方向切替コンベア633において、搬送されるフィルムシートが不良フィルムシートである場合には、集積ボックス634に集積される。
【0079】
また方向切替コンベア633において、搬送されるフィルムシートが良品フィルムシートである場合には、コンベア635とコンベア631を介してトレー700に集積される。
【0080】
なお、上記の態様で、不良フィルムシートを集積する集積ボックスは集積トレーであってもよい。
【0081】
(第4の態様)
次に、本発明の第4の態様について説明する。
【0082】
第3の態様においては、良品フィルムシートと不良フィルムシートとを分離する態様であったが、この態様は、2枚重ねのフィルムシートが感度を異にする写真用感光乳剤を塗布してなるシートを分離し、分離後に良品フィルムと不良フィルムに分離する点で異なる。また分離後に感度を異にする写真用感光乳剤を塗布してなるシートは別々のトレーに分離される。
【0083】
図7には、感度を異にする2枚のフィルムシートを1枚ずつに分離する手段が示されている。
【0084】
2枚重ねの感度を異にする写真用感光乳剤を塗布してなるフィルムシートを搬送コンベア6からサクションコンベア625と626の間に搬入する。
【0085】
サクションコンベア625と626の構造及び配置は基本的にサクションコンベア604と605の構造及び配置と同じであり(図5及び図6参照)、その詳細な説明は省略する。
【0086】
サクションコンベア625と626の間に搬入された2枚重ねの感度を異にするフィルムシートはサクションコンベア625と626によって感度を異にするフィルムシート毎に分離される。
【0087】
上側に分離されたフィルムシートは搬送コンベア627によって搬送され、方向切替コンベア628に送られる。
【0088】
方向切替コンベア628において、良品フィルムシートと不良フィルムシートに分離される。
【0089】
不良フィルムシートである場合には、集積ボックス629に集積される。良品フィルムシートである場合には、コンベア630とコンベア631を介してトレー700に集積される。
【0090】
一方、下側に分離されたフィルムシートは搬送コンベア632によって搬送され、方向切替コンベア633に送られる。方向切替コンベア633において、搬送されるフィルムシートが不良フィルムシートである場合には、集積ボックス634に集積される。
【0091】
また方向切替コンベア633において、搬送されるフィルムシートが良品フィルムシートである場合には、コンベア636を介してトレー750に集積される。
【0092】
なお、上記の態様で、不良フィルムシートを集積する集積ボックスは集積トレーであってもよい。
【0093】
(第5の態様)
次に、本発明の第5の態様を説明する。
【0094】
本態様は、図8に示すように切断手段に特徴を有するもので、切断手段が一対の刃物を備えている。図7において、500は下刃であり、501は上刃である。本態様では下刃500は刃物の刃先510の角度αが20°〜40°である。また本態様では、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面100Aを、刃先510の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置し、切断することを特徴とする。
【0095】
かかる刃先角度であると、フィルム切断時にフィルム100(200)の乳剤膜がフィルム基体から剥がれてしまうのを防止できる。
【0096】
下刃500の具体的形態は図9に示す例が挙げられる。図9において、510が刃先であり、上記の刃先角度を有している。
【0097】
次に本態様で、他の好ましい態様は、図10に示すように、刃先の角度が20°〜40°である刃物500がフィルム100に対して下側に配置される場合、フィルム100が刃先510に対して0.6mm〜1.2mm高く位置するようにフィルムを下から支えるガイド511を有することである。
【0098】
かかる構成によると、フィルムの自重により垂れ下がって刃先に接触し、フィルムにキズが付くのを防止できる。0.6mmより低いと、フィルム搬送中に刃先に接触してキズがつき、1.2mmより高いと、フィルムが刃物に対して斜めになるため、切断しずらくなる。なお。ガイドの形態は図示に限定されず、種々の形態をとり得る。
【0099】
更に本態様で、更に好ましいのは、2枚重ねのフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する刃物が、フィルムシートのコーナーに丸みを付ける刃部が形成されてなることである。具体的には、図9に示すように、刃物500の両端側にはフィルムシートの隅を丸く加工できる丸み512を有している態様が挙げられる。
【0100】
また上記のような下刃の刃先の形態に応じて、上刃の形態もフィルムシートのコーナーに丸みを付ける刃先を有していることが好ましい。
【0101】
図11には、フィルムシートの4隅を丸くする切断加工手段が示されており、同図において、ロール513によって支持搬送される2枚重ねのフィルムシート502は、進行方向の後方側に、図9に示す下刃500が配置され、上刃501も丸みを付ける加工が施された刃先を備えている。下刃500と上刃501は同期して丸み加工をしながら、フィルムシート502を所定長さに切断する。下刃500の刃先角度は前述のように20°〜40°の鋭角を成している。下刃の刃先は下刃とは別途に製造されて下刃に固着されてもよいし、あるいは一体に成形製造されてもよい。
【0102】
進行方向の前方には、フィルムシート502の下面に下刃504,504が配置され、上面に上刃503,503が配置されている。下刃504,504には、角度が20°〜40°である刃先が備えられている。そして下刃504,504と上刃503,503は共にフィルムシートの隅を丸くするために図示のような丸みが形成されている。なお、フィルムシートを所定長さに切断する刃物は図示されていないが、下刃504、504と一体に形成されてもよいし、別体に形成されてもよい。また上刃503、503と一体に形成されてもよいし、別体に形成されてもよい。いずれの場合も、所定長さに切断する刃物と丸みを付ける刃物は同期していることが好ましい(一体の場合は当然同期可能である)。
【0103】
上下一対の刃物に丸みをつけると、フィルムシートの4隅に丸みをつけることができる。かかる丸みを有すると、医者や検査技師がフィルムを手で持ったときにフィルムの角で手を傷つけるのを防止できる。また角の引っかかりがなくなりフィルムシートの搬送や集積が容易になり、また包装作業も容易になる。
【0104】
508、509はフィルムシート502の端を切り欠くための切り欠き手段で、上下一対で切り欠き可能に配置されている。図示の例では下刃508と上刃509によって丸く切り欠くことが可能である。
【0105】
かかる切り欠き手段は、上記の所定長さに切断する刃物や丸み形成刃物とは別個に設けてもよいし、一体に形成することも可能である。所定長さに切断する刃物と切り欠きを付ける刃物は同期していることが好ましい(一体の場合は当然同期可能である)。
【0106】
上記の所定長さの切断や、丸みを付ける加工の際に、下刃の刃先は角度が20°〜40°であることが好ましい。そしてフィルムシート502の写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置することが好ましい。フィルム切断時にフィルムシートの乳剤膜がフィルム基体から剥がれてしまうのを防止できるからである。
【0107】
次に、本態様における更に好ましい態様を図12に基づいて説明する。
【0108】
刃先の角度が20°〜40°である刃物の材質の硬さは、1500Hv以上であることが好ましい。刃先の角度が20°〜40°である刃物というのは、図12において、下刃の刃先510である。刃物の材質の硬さが1500Hv以上であると、刃先の磨耗を防止できるという効果がある。刃物の材質の硬さの測定は、ビッカース硬さ試験による。
【0109】
また刃先の角度が20°〜40°である刃物の刃先の頂点部の幅L1は、5μm以下であることが好ましい。幅L1が5μm以下であると、フィルム切断時にフィルムシートの乳剤膜がフィルム基体から剥がれてしまうのを防止できる効果がある。
【0110】
更に、一対の刃物が噛み合った時の隙間L2は、10μm〜40μmであることが好ましい。隙間L2が10μm〜40μmであると、フィルム切断時にフィルムシートの乳剤膜がフィルム基体から剥がれてしまうのを防止できる効果がある。
【0111】
更に、発生したフィルム切断屑は、負圧300〜2000mmAqで吸引することが好ましい。負圧300〜2000mmAqで吸引すると、フィルム切断屑を飛び散らさず回収できる効果がある。
【0112】
(第6の態様)
次に、本発明の第6の態様を説明する。
【0113】
第6の態様は、2本のフィルムウェブを2枚重ねにして一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することと、1本のフィルムウェブだけで一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することが、切替えすることにより可能であることである。
【0114】
この態様を実現するには、2本のフィルム元巻部1、2からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部を構成する駆動ローラ102と202の何れか一方のみを作動させることである。この場合、重ね部3の押しバネ302を開放にしておくことが好ましい。この態様によると、2枚重ねのフィルムシートの切断と、1枚のフィルムシートの切断を選択的に行える。
【0115】
(第7の態様)
次に、本発明の第7の態様を説明する。
【0116】
第7の態様は、2本のフィルムウェブを合流させる前に、それぞれのウェブの張力制御、蛇行制御、不良ラベルの検出、サイドマーク印字を別々に行なう機能が付加されており、一定長さ毎のフィルムシートに切断する直前に、2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにすることを特徴とする。
【0117】
図1に示す装置において、2本のフィルム元巻部1、2と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部3の間に、図13に示すように、2本のフィルム元巻部1、2からそれぞれ巻き出す過程に、ウェブの張力制御部8、9、サイドマーク印字部10、11、蛇行制御部12、13、不良ラベルの検出部14、15が設けられている。
【0118】
ウェブの張力制御部8、9はバネ弾性を利用して張力を制御する。サイドマーク印字部10、11はフィルムシートの端に情報を印字する役割を果たす。
【0119】
蛇行制御部12、13はフィルムシートの搬送中に蛇行を制御する機能を果たす。不良ラベルの検出部14、15は光検出器など用いて検出する。
【0120】
(第8の態様)
次に、本発明の第8の態様について説明する。
【0121】
本態様は、図1において、2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部3が、2本のフィルムウェブを挟むニップローラー300、301を備え、該ローラーのニップ力が50〜200Nであることを特徴とする。
【0122】
ローラーのニップ力が50〜200Nであることにより、2枚のフィルムを搬送方向にズレなく搬送することができる。
【0123】
(第9の態様)
次に、本発明の第9の態様について説明する。
【0124】
このシート体の重ね切断装置は、図1における2本のフィルム元巻部1、2と、該元巻部1、2からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部102、202と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部3と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段5と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベア6とを備える点は、上記の態様と同様であるが、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段を備えている点で異なっている。
【0125】
この態様の特徴は、2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの壁の上端をベルトコンベア出口に対して15±5mm低い位置にすることである。
【0126】
図14には、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる状態が示されており、図13において、750は集積ボックスであり、ベルトコンベア6から送られるフィルムシート502が衝突する側の壁751の上端とベルトコンベア出口の高さ位置Xの距離Yは15±5mmである。この差を設けると、フィルムシート502の集積が確実に行える効果がある。
【0127】
(第10の態様)
次に本発明の第10の態様を説明する。
【0128】
ボックス内集積手段を備えている点は第9の態様と同じであり、2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる点も同様である。
【0129】
本態様の特徴は、図15に示すように、集積ボックス750の壁751に衝撃吸収用のクッション材を設けることである。フィルムシートの先端を傷つけたり、折れることなく集積できる効果がある。
【0130】
クッション材としては、ウレタンゴムなどのゴム、布、綿などを用いることができ、また空気袋などを用いることもできる。空気袋の材質は特に限定されないが、ポリエチレン等の樹脂フィルム等が好ましい。
【0131】
また本態様において、壁751そのものをクッション性のある部材で形成してもよい。
【0132】
さらに、第9の態様と同様に、壁751の上端とベルトコンベア出口の高さ位置Xの距離Yを15±5mmになるように、壁751を形成することも好ましい。
【0133】
また、壁751と対向する壁753に、跳ね返り防止用の板754を設けることも好ましい。
【0134】
(第11の態様)
次に本発明の第11の態様を説明する。
【0135】
ボックス内集積手段を備えている点は第9の態様と同じであり、2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる点も同様である。
【0136】
本態様の特徴は、図16に示すように、集積ボックス750の上方から下向きにエアーを吹き付ける手段として、エアノズル755を設けることである。
【0137】
このエアノズル755を設けると、集積ボックス内に確実に集積できる。
【0138】
以上の第9〜11の態様は集積ボックス内に集積する場合を説明したが、集積ボックスに変えて、集積トレーに集積する場合にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様を示す概略側面図
【図2】本発明の第2の態様を示す概略図
【図3】本発明の第3の態様を示す概略図
【図4】本発明の第3の態様における別の態様を示す概略図
【図5】本発明のサクションコンベアの概略図
【図6】本発明のサクションコンベアの概略図
【図7】本発明の第4の態様を示す概略図
【図8】本発明の第5の態様に係る切断手段を示す概略図
【図9】本発明の第5の態様に係る下刃の形態を示す斜視図
【図10】本発明の第5の態様に係る他の態様の切断手段を説明する説明図
【図11】本発明の第5の態様に係る切断加工手段を示す概略図
【図12】本発明の第5の態様に係る更に別の切断手段を説明する説明図
【図13】本発明の第7の態様を示す概略図
【図14】本発明の第9の態様に係るフィルムシートを停止させる状態を説明する集積ボックスの概略図
【図15】本発明の第10の態様に係るフィルムシートを停止させる状態を説明する集積ボックスの概略図
【図16】本発明の第11の態様に係るフィルムシートを停止させる状態を説明する集積ボックスの概略図
【符号の説明】
1:フィルム元巻部
100:フィルムウェブ
101:元巻き軸
102:駆動ローラ
2:フィルム元巻部
200:フィルムウェブ
201:元巻き軸
202:駆動ローラ
3:重ね部
300:下方の支持ロール
301:上方の支持ロール
302:押しバネ
4:コンベア
400:上方から下方に向かって押圧支持搬送するコンベア
401:下方から上方に向かって押圧支持搬送するコンベア
5:切断手段
500、504:下刃(切断刃)
501、503:上刃(切断刃)
502:フィルムシート
505:コンベア
506:押圧ロール
507:押しばね
508:下刃
509:上刃
510:刃先
511:ガイド
512:丸み
513:ロール
6:搬送コンベア
600、601、603、620、627、632:搬送コンベア
602、628、633:方向切替コンベア
604、605、621、622、625、626:サクションコンベア
606:サクションボックス
607、608:搬送ロール
609:ベルト
610:吸引孔
611:吸引管
612〜617、623、624、630、631、635、636:コンベア
629、634:集積ボックス
7:トレー集積手段
700:トレー
700A〜700C:トレー
701:ベルトコンベア
702、703:回動ロール
704:吸引チャンバ
705:ベルト
706:吸引孔
707:トレー積置部
708:トレー移載手段
709:フィルムシート集積部
710:フィルムシート移載手段
750:集積ボックス
751、753:壁
754:跳ね返り防止用の板
755:エアノズル
8、9:張力制御部
10、11:サイドマーク印字部
12、13:蛇行制御部
14、15:不良ラベル検出部
【発明の属する技術分野】
本発明は複数の長尺のプラスチックフィルムを重ねて切断してシートフィルムを作成し集積するシート体の重ね切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許文献1には、長尺のプラスチックフィルムを重ねて連続的に所定長さに切断し高品質のシートフィルムを生産できるシート切断装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−233863号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1では、2枚重ねの状態で切断した後、集積ボックスに単に集積し、包装する手法を開示している。
【0005】
しかるに、集積ボックスに単に集積する手法では、集積の際の枚数が奇数枚の場合に対応できない課題が残されている。
【0006】
また、2枚のシートフィルムが同じ高品質の場合は問題ないが、一方が品質が劣る場合がある。かかる場合に、同じボックスに集積されてしまうと品質の悪いシートフィルムが集荷されるおそれがあるので、包装前に品質の不良はフィルムシートは除外されることが望ましい。
【0007】
更に集積ボックスの集積する際に、集積ボックスの壁にフィルムシートが衝突した際に、フィルムシートが折れたり、思うように集積できなかったりする場合があるので、それらの対応も望まれる。
【0008】
そこで、本発明の課題は、奇数枚の集積の際にも容易に対応できるシート体の重ね切断装置を提供することにある。
【0009】
また本発明の他の課題は、包装前に品質の劣るフィルムシートを除外できるシート体の重ね切断装置を提供することにある。
【0010】
更に本発明の他の課題は、従来の集積ボックスの集積の際の不都合を解消するシート体の重ね切断装置を提供することにある。
【0011】
また本発明の他の課題は以下の記載によって明らかとなる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0013】
(請求項1)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
前記トレー内集積手段が、前記搬送コンベアから搬送される2枚重ねのフィルムシートをそのまま、及び又は、前記搬送コンベアから搬送される2枚重ねのフィルムシートを1枚毎に分離した後、集積するトレーを備えることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0014】
(請求項2)前記トレー内集積手段が、奇数枚のフィルムシートを集積するトレー、該トレーを搬送するベルトコンベアを備え、該ベルトコンベア上に載置されたトレーを所定位置で停止させ該停止しているトレー上に1枚のフィルムシートを載置する載置手段を備え、該1枚のフィルムシートを載置してなるトレー上に前記搬送コンベアから2枚重ねのフィルムシートを供給して集積することを特徴とする請求項1記載のシート体の重ね切断装置。
【0015】
(請求項3)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
搬送コンベアにより搬送される2枚重ねのフィルムシートのうち一方が不良品である場合に、良品フィルムシートと不良品フィルムシートを分離する分離手段備えることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0016】
(請求項4)分離手段が、2枚重ねのフィルムシートの上面と下面に配置したサクションボックスを備え、該サクションボックスの両面から吸引吸着して2枚のフィルムシートを良品フィルムシートと不良品フィルムシートの1枚ずつに分離することを特徴とする請求項3記載のシート体の重ね切断装置。
【0017】
(請求項5)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する切断後搬送手段と、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルム元巻に巻かれたフィルムが感度を異にする写真用感光乳剤を塗布してなり、切断手段で切断後の2枚重ねフィルムシートを2枚重ねから1枚ずつに分離する分離手段を備え、分離したフィルムシートをそれぞれ別のトレー上に集積することを特徴とするシート体の重ね切断装置.
(請求項6)分離手段が、2枚重ねのフィルムシートの上面と下面に配置したサクションボックスを備え、該サクションボックスの両面から吸引吸着して感度を異にする写真用感光乳剤を塗布したフィルムシート毎に分離することを特徴とする請求項5記載のシート体の重ね切断装置。
【0018】
(請求項7)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
前記フィルムの一方の面に接着力の弱い写真用感光乳剤が塗布されている場合に、前記切断手段が、一対の刃物を備え、少なくとも一方の刃物の刃先の角度が20°〜40°であり、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置してなることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0019】
(請求項8)刃先の角度が20°〜40°である刃物がフィルムに対して下側に配置される場合、フィルムが刃先に対して0.6mm〜1.2mm高く位置するようにフィルムを下から支えるガイドを有することを特徴とする請求項7記載のシート体の重ね切断装置。
【0020】
(請求項9)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する刃物が、フィルムシートの4隅に丸みを付ける一対の刃物を備え、フィルムの一方の面に接着力の弱い写真用感光乳剤が塗布されている場合に、フィルムシートの4隅に丸みを付ける一対の刃物の少なくとも一方の刃物の刃先の角度が20°〜40°であり、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置されていることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0021】
(請求項10)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する刃物と同期して、フィルムシートの1辺にノッチを設ける刃物が付加されており、フィルムの一方の面に接着力の弱い写真用感光乳剤が塗布されている場合に、フィルムシートの1辺を切欠き状に切断する一対の刃物の少なくとも一方の刃物の刃先の角度が20°〜40°であり、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置されていることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0022】
(請求項11)刃先の角度が20°〜40°である刃物の材質の硬さが、1500Hv以上であることを特徴とする請求項7、8、9又は10記載のシート体の重ね切断装置。
【0023】
(請求項12)刃先の角度が20°〜40°である刃物の刃先の頂点部の幅が5μm以下であることを特徴とする請求項7、8、9又は10記載のシート体の重ね切断装置。
【0024】
(請求項13)一対の刃物が噛み合った時の隙間が、10μm〜40μmであることを特数とする請求項7、8、9又は10記載のシート体の重ね切断装置。
【0025】
(請求項14)発生したフィルム切断屑を、負圧300〜2000mmAqで吸引することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のシート体の重ね切断装置。
【0026】
(請求項15)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルムウェブを2枚重ねにして一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することと、1本のフィルムウェブだけで一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することが、切替えすることにより可能であることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0027】
(請求項16)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルムウェブを合流させる前に、それぞれのウェブの張力制御、蛇行制御、不良ラベルの検出、サイドマーク印字を別々に行なう機能が付加されており、一定長さ毎のフィルムシートに切断する直前に、2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにすることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0028】
(請求項17)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部が、2本のフィルムウェブを挟むニップローラーを備え、該ローラーのニップ力が50〜200Nであることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0029】
(請求項18)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの壁の上端をベルトコンベア出口に対して15±5mm低い位置にすることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0030】
(請求項19)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの壁にクッション材を設けることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0031】
(請求項20)2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの上方から下向きにエアーを吹き付ける手段を備えることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明はこれらによって限定されない。
【0033】
(第1の態様)
図1は、第1の態様を示す概略側面図であり、同図において、1、2は2本のフィルム元巻部である。写真感光乳剤が長尺のプラスチックの両面に塗布された2本のフィルムウェブ100,200がロール状にそれぞれ元巻き軸101,201に巻かれている。
【0034】
該フィルムウェブ100、200はフィルムウェブ巻き出し部を構成する駆動ローラ102,202によって引き出される。
【0035】
引き出されたそれぞれのフィルムウェブは、重ね部3において、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにされる。重ね部3は下方の支持ロール300と上方の押圧ロール301の一対のロールによって構成され、上方の押圧ロール301は押しバネ302によって上方から下方に押圧可能に構成されることにより2本のフィルムウェブを重ねることができる。
【0036】
2枚重ねになったフィルムウェブ100,200は、コンベア4で、上下から支持しつつ搬送され、切断手段5に至る。コンベア4は2枚重ねになったフィルムウェブ100,200の上方から下方に向かって押圧支持搬送するコンベア400と下方から上方に向かって押圧支持搬送するコンベア401によって構成される。
【0037】
切断手段5は一対の上下刃(下刃500、上刃501)によって構成される切断刃を備え、一定長さ毎のフィルムシート502に切断する。一定長さ毎のフィルムシートに切断するには、フィルムシートを停止させて切断する場合には、フィルムシートの長さ分だけ離して上流側と下流側のそれぞれに一対の上下刃を備えることが好ましい。符号500、501は上流側の上下一対の切断刃であり、503、504は下流側の上下一対の切断刃である。一対の切断刃500、501と一対の切断刃503、504の間はフィルムシートの長さ分だけ隙間があるので、フィルムシートが浮いたりするおそれがあるので、図示のような支持手段を設けることが好ましい。具体的には、フィルムシート502の下方からコンベア505によって支持し、押圧ロール506によって上方から下方に向かって押圧支持する。押圧ロール506は押しばね507を備えている。なお、図示では押圧ロールを2つ設けているが個数は限定されない。
【0038】
切断後のフィルムシート502は、搬送コンベア6によってトレー内集積手段7に向かって搬送される。搬送コンベア6はフィルムシート502の下方から支持搬送するコンベア600と、上方から支持搬送するコンベア601によって構成される。搬送コンベア6はトレー内集積手段7まで適切に搬送可能なように複数設けることができる。
【0039】
集積手段7は、搬送された2枚重ねのフィルムシート502をトレー700上に集積する。
【0040】
本発明において、トレー内集積手段7は、▲1▼前記搬送コンベア6から搬送される2枚重ねのフィルムシート502をそのままトレー700に集積する態様、▲2▼前記搬送コンベア6から搬送される2枚重ねのフィルムシートを1枚毎に分離した後集積するトレー700に集積する態様、及び▲3▼上記▲1▼と▲2▼の態様を組み合わせた態様を含む。
【0041】
▲1▼の2枚重ねのフィルムシート502をそのままトレー700に集積する態様によると、1枚だけ付加すればよいので、奇数枚集積する場合に容易に集積できる。
【0042】
▲2▼の2枚重ねのフィルムシートを1枚毎に分離した後集積するトレー700に集積する態様によると、品質のよいフィルムシートと品質の悪いフィルムシートを別々のトレーに集積できる。
【0043】
▲3▼の態様によると、2枚とも品質のよいフィルムシートの場合には分離せずそのままトレーに集積し、2枚のフィルムシートが品質のよいフィルムシートと品質の悪いフィルムシートである場合、別々のトレーに集積できる。
【0044】
(第2の態様)
次に本発明の第2の態様としては、図2に示す態様が挙げられる。本態様はトレー700に奇数枚(例えば125枚)のフィルムシートを集積する例である。
【0045】
図2に示す態様では、トレー内集積手段7は、トレー700及び該トレー700を搬送するベルトコンベア701(サクションコンベア)を備えている。
【0046】
ベルトコンベア701は、両端に配置される回動ロール702、703を備えており、回動ロール702と回動ロール703の間には吸引チャンバ704が配置されており、該回動ロール702と回動ロール703に3本のベルト705、705、705が架けられている。3本のベルト705、705、705には複数の吸引孔706、706、706・・・・・・・が形成されており、該吸引孔706、706、706・・・・・・・は吸引チャンバ704と連通しており、ベルト上の搬送物を吸引しながら搬送可能に構成されている。
【0047】
図2において、707はベルトコンベア701の近傍に載積されているトレー積置部であり、708はトレー積置部707からトレーを吸引しながらベルトコンベア701上に移載するトレー移載手段である。709はベルトコンベア701の近傍に載積されているフィルムシート集積部であり、710はフィルムシート集積部709からフィルムシートを吸引しながらベルトコンベア701上に移載するフィルムシート移載手段である。このフィルムシートは2枚重ねのフィルムシートと類似のものであればよい。
【0048】
以上の装置において、トレーに奇数枚(例えば125枚)のフィルムシートを集積するには、ベルトコンベア701を所定位置で停止させ、トレー積置部707からトレー移載手段708によりトレー700をベルトコンベア701上に移載する(図面上最も左側の位置)。
【0049】
次いで、トレー載置後ベルトコンベア701を稼動する。所定位置までトレーが移動したら(図面上中間の位置)、ベルトコンベア701を停止する。停止状態でフィルムシート集積部709からフィルムシート移載手段710により1枚のフィルムシートをトレー上に移載する。
【0050】
次いで、ベルトコンベア701を稼動し、1枚のフィルムシートを載置したトレーが図面上最も右側の位置に来たら停止する。この位置で2枚重ねのフィルムシート502を搬送する搬送コンベア6から2枚重ねのフィルムシート502を1枚のフィルムシートが載置されたトレー上に移載する。
【0051】
この移載によってトレー上には3枚のフィルムシートが載置され、その位置で2枚重ねのフィルムシート502を逐次移載し、載置すると、124枚載置した段階で、合計125枚(奇数枚)が載置される。
【0052】
(第3の態様)
次に、本発明の第3の態様を図3及び図4に基づいて説明する。
【0053】
図3に示す態様は、2枚重ねのフィルムの何れか一方が不良フィルムで、他方が良品フィルムの場合に、不良フィルムと良品フィルムを別々に集積する例である。
【0054】
2枚重ねのフィルムシート502を搬送コンベア600と601により搬送した後、方向切替コンベア602に送る。
【0055】
2枚重ねのフィルムシートのうち上側が不良フィルムで、下側が良品フィルムの場合、2枚重ねのフィルムシート502は方向切替コンベア602で上側の搬送経路に送られる。
【0056】
上側の搬送経路には搬送コンベア603が配置され、搬送コンベア603を経由したフィルムシート502は、サクションコンベア604と605に送られる。
【0057】
サクションコンベア604と605の構造は、図5に示されており、同図に示すように、サクションボックス606の両端に搬送ロール607、608は設けられ、搬送ロール607と608の間に例えば3本のベルト609、609、609が架けられている。3本のベルト609、609、609には多数の吸引孔610が形成されており、サクションボックス606から吸引可能なように連通している。サクションボックス606には吸引管611が設けられ、図示ない吸引ブロワーから吸引可能に構成されている。このように構成すると、フィルムシートはベルトに吸引された状態で搬送可能である。
【0058】
二つのサクションコンベア604と605は図6に示すように配置され、その間に送られたフィルムシート502のうち、上側の不良フィルムはサクションコンベア604によって吸引搬送され、下側の良品フィルムはサクションコンベア605によって吸引搬送される。
【0059】
サクションコンベア604によって吸引搬送される不良フィルムは、コンベア612と613を介してトレー700Aに集積される。
【0060】
またサクションコンベア605によって吸引搬送される良品フィルムは、コンベア614、615、616、617を介してトレー700Bに集積される。
【0061】
一方、2枚重ねのフィルムシートのうち上側が良品フィルムで、下側が不良フィルムの場合、2枚重ねのフィルムシート502は方向切替コンベア602で下側の搬送経路に送られる。
【0062】
下側の搬送経路には搬送コンベア620が配置され、搬送コンベア620を経由したフィルムシート502は、サクションコンベア621と622に送られる。
【0063】
サクションコンベア621と622の構造及び配置は基本的にサクションコンベア604と605の構造及び配置と同じであり(図5及び図6参照)、その詳細な説明は省略する。
【0064】
サクションコンベア621によって吸引搬送される良品フィルムは、コンベア623、617を介してトレー700Bに集積される。
【0065】
またサクションコンベア622によって吸引搬送される不良フィルムは、コンベア624を介してトレー700Cに集積される。なお、コンベア搬送経路を変化させればトレーCとトレーAは共用できる。
【0066】
以上詳述したように、良品フィルムシートと不良フィルムシートを分離する分離手段として、例えば方向切替コンベア602、サクションコンベア604と605及びサクションコンベア621と622を備えると、良品フィルムと不良フィルムを簡単な構造の搬送機構で別々のトレーに集積可能である。
【0067】
また、上記の態様で、不良フィルムを集積するトレーを設けず、集積ボックスに排出する態様でもよい。この態様であれば、良品フィルムのみをトレーに集積できることになる。
【0068】
更に良品フィルムと不良フィルムを判別手段は特に限定されず、公知の手段を採用できる。
【0069】
次に、図4に基づいて、第3の態様の別の態様を説明する。
【0070】
図4に示す態様は、2枚重ねのフィルムを1枚毎に分離する段階で、何れが不良フィルム、良品フィルムであるか不明の場合に、不良フィルムと良品フィルムを別々に集積する例である。
【0071】
2枚重ねのフィルムシートを搬送コンベア6からサクションコンベア625と626の間に搬入する。
【0072】
サクションコンベア625と626の構造及び配置は基本的にサクションコンベア604と605の構造及び配置と同じであり(図5及び図6参照)、その詳細な説明は省略する。
【0073】
サクションコンベア625と626の間に搬入された2枚重ねのフィルムシートはサクションコンベア625と626によって1枚ずつに分離される。
【0074】
上側に分離されたフィルムシートは搬送コンベア627によって搬送され、方向切替コンベア628に送られる。
【0075】
方向切替コンベア628において、搬送されるフィルムシートが不良フィルムシートである場合には、集積ボックス629に集積される。
【0076】
また方向切替コンベア628において、搬送されるフィルムシートが良品フィルムシートである場合には、コンベア630とコンベア631を介してトレー700に集積される。
【0077】
一方、下側に分離されたフィルムシートは搬送コンベア632によって搬送され、方向切替コンベア633に送られる。
【0078】
方向切替コンベア633において、搬送されるフィルムシートが不良フィルムシートである場合には、集積ボックス634に集積される。
【0079】
また方向切替コンベア633において、搬送されるフィルムシートが良品フィルムシートである場合には、コンベア635とコンベア631を介してトレー700に集積される。
【0080】
なお、上記の態様で、不良フィルムシートを集積する集積ボックスは集積トレーであってもよい。
【0081】
(第4の態様)
次に、本発明の第4の態様について説明する。
【0082】
第3の態様においては、良品フィルムシートと不良フィルムシートとを分離する態様であったが、この態様は、2枚重ねのフィルムシートが感度を異にする写真用感光乳剤を塗布してなるシートを分離し、分離後に良品フィルムと不良フィルムに分離する点で異なる。また分離後に感度を異にする写真用感光乳剤を塗布してなるシートは別々のトレーに分離される。
【0083】
図7には、感度を異にする2枚のフィルムシートを1枚ずつに分離する手段が示されている。
【0084】
2枚重ねの感度を異にする写真用感光乳剤を塗布してなるフィルムシートを搬送コンベア6からサクションコンベア625と626の間に搬入する。
【0085】
サクションコンベア625と626の構造及び配置は基本的にサクションコンベア604と605の構造及び配置と同じであり(図5及び図6参照)、その詳細な説明は省略する。
【0086】
サクションコンベア625と626の間に搬入された2枚重ねの感度を異にするフィルムシートはサクションコンベア625と626によって感度を異にするフィルムシート毎に分離される。
【0087】
上側に分離されたフィルムシートは搬送コンベア627によって搬送され、方向切替コンベア628に送られる。
【0088】
方向切替コンベア628において、良品フィルムシートと不良フィルムシートに分離される。
【0089】
不良フィルムシートである場合には、集積ボックス629に集積される。良品フィルムシートである場合には、コンベア630とコンベア631を介してトレー700に集積される。
【0090】
一方、下側に分離されたフィルムシートは搬送コンベア632によって搬送され、方向切替コンベア633に送られる。方向切替コンベア633において、搬送されるフィルムシートが不良フィルムシートである場合には、集積ボックス634に集積される。
【0091】
また方向切替コンベア633において、搬送されるフィルムシートが良品フィルムシートである場合には、コンベア636を介してトレー750に集積される。
【0092】
なお、上記の態様で、不良フィルムシートを集積する集積ボックスは集積トレーであってもよい。
【0093】
(第5の態様)
次に、本発明の第5の態様を説明する。
【0094】
本態様は、図8に示すように切断手段に特徴を有するもので、切断手段が一対の刃物を備えている。図7において、500は下刃であり、501は上刃である。本態様では下刃500は刃物の刃先510の角度αが20°〜40°である。また本態様では、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面100Aを、刃先510の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置し、切断することを特徴とする。
【0095】
かかる刃先角度であると、フィルム切断時にフィルム100(200)の乳剤膜がフィルム基体から剥がれてしまうのを防止できる。
【0096】
下刃500の具体的形態は図9に示す例が挙げられる。図9において、510が刃先であり、上記の刃先角度を有している。
【0097】
次に本態様で、他の好ましい態様は、図10に示すように、刃先の角度が20°〜40°である刃物500がフィルム100に対して下側に配置される場合、フィルム100が刃先510に対して0.6mm〜1.2mm高く位置するようにフィルムを下から支えるガイド511を有することである。
【0098】
かかる構成によると、フィルムの自重により垂れ下がって刃先に接触し、フィルムにキズが付くのを防止できる。0.6mmより低いと、フィルム搬送中に刃先に接触してキズがつき、1.2mmより高いと、フィルムが刃物に対して斜めになるため、切断しずらくなる。なお。ガイドの形態は図示に限定されず、種々の形態をとり得る。
【0099】
更に本態様で、更に好ましいのは、2枚重ねのフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する刃物が、フィルムシートのコーナーに丸みを付ける刃部が形成されてなることである。具体的には、図9に示すように、刃物500の両端側にはフィルムシートの隅を丸く加工できる丸み512を有している態様が挙げられる。
【0100】
また上記のような下刃の刃先の形態に応じて、上刃の形態もフィルムシートのコーナーに丸みを付ける刃先を有していることが好ましい。
【0101】
図11には、フィルムシートの4隅を丸くする切断加工手段が示されており、同図において、ロール513によって支持搬送される2枚重ねのフィルムシート502は、進行方向の後方側に、図9に示す下刃500が配置され、上刃501も丸みを付ける加工が施された刃先を備えている。下刃500と上刃501は同期して丸み加工をしながら、フィルムシート502を所定長さに切断する。下刃500の刃先角度は前述のように20°〜40°の鋭角を成している。下刃の刃先は下刃とは別途に製造されて下刃に固着されてもよいし、あるいは一体に成形製造されてもよい。
【0102】
進行方向の前方には、フィルムシート502の下面に下刃504,504が配置され、上面に上刃503,503が配置されている。下刃504,504には、角度が20°〜40°である刃先が備えられている。そして下刃504,504と上刃503,503は共にフィルムシートの隅を丸くするために図示のような丸みが形成されている。なお、フィルムシートを所定長さに切断する刃物は図示されていないが、下刃504、504と一体に形成されてもよいし、別体に形成されてもよい。また上刃503、503と一体に形成されてもよいし、別体に形成されてもよい。いずれの場合も、所定長さに切断する刃物と丸みを付ける刃物は同期していることが好ましい(一体の場合は当然同期可能である)。
【0103】
上下一対の刃物に丸みをつけると、フィルムシートの4隅に丸みをつけることができる。かかる丸みを有すると、医者や検査技師がフィルムを手で持ったときにフィルムの角で手を傷つけるのを防止できる。また角の引っかかりがなくなりフィルムシートの搬送や集積が容易になり、また包装作業も容易になる。
【0104】
508、509はフィルムシート502の端を切り欠くための切り欠き手段で、上下一対で切り欠き可能に配置されている。図示の例では下刃508と上刃509によって丸く切り欠くことが可能である。
【0105】
かかる切り欠き手段は、上記の所定長さに切断する刃物や丸み形成刃物とは別個に設けてもよいし、一体に形成することも可能である。所定長さに切断する刃物と切り欠きを付ける刃物は同期していることが好ましい(一体の場合は当然同期可能である)。
【0106】
上記の所定長さの切断や、丸みを付ける加工の際に、下刃の刃先は角度が20°〜40°であることが好ましい。そしてフィルムシート502の写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置することが好ましい。フィルム切断時にフィルムシートの乳剤膜がフィルム基体から剥がれてしまうのを防止できるからである。
【0107】
次に、本態様における更に好ましい態様を図12に基づいて説明する。
【0108】
刃先の角度が20°〜40°である刃物の材質の硬さは、1500Hv以上であることが好ましい。刃先の角度が20°〜40°である刃物というのは、図12において、下刃の刃先510である。刃物の材質の硬さが1500Hv以上であると、刃先の磨耗を防止できるという効果がある。刃物の材質の硬さの測定は、ビッカース硬さ試験による。
【0109】
また刃先の角度が20°〜40°である刃物の刃先の頂点部の幅L1は、5μm以下であることが好ましい。幅L1が5μm以下であると、フィルム切断時にフィルムシートの乳剤膜がフィルム基体から剥がれてしまうのを防止できる効果がある。
【0110】
更に、一対の刃物が噛み合った時の隙間L2は、10μm〜40μmであることが好ましい。隙間L2が10μm〜40μmであると、フィルム切断時にフィルムシートの乳剤膜がフィルム基体から剥がれてしまうのを防止できる効果がある。
【0111】
更に、発生したフィルム切断屑は、負圧300〜2000mmAqで吸引することが好ましい。負圧300〜2000mmAqで吸引すると、フィルム切断屑を飛び散らさず回収できる効果がある。
【0112】
(第6の態様)
次に、本発明の第6の態様を説明する。
【0113】
第6の態様は、2本のフィルムウェブを2枚重ねにして一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することと、1本のフィルムウェブだけで一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することが、切替えすることにより可能であることである。
【0114】
この態様を実現するには、2本のフィルム元巻部1、2からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部を構成する駆動ローラ102と202の何れか一方のみを作動させることである。この場合、重ね部3の押しバネ302を開放にしておくことが好ましい。この態様によると、2枚重ねのフィルムシートの切断と、1枚のフィルムシートの切断を選択的に行える。
【0115】
(第7の態様)
次に、本発明の第7の態様を説明する。
【0116】
第7の態様は、2本のフィルムウェブを合流させる前に、それぞれのウェブの張力制御、蛇行制御、不良ラベルの検出、サイドマーク印字を別々に行なう機能が付加されており、一定長さ毎のフィルムシートに切断する直前に、2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにすることを特徴とする。
【0117】
図1に示す装置において、2本のフィルム元巻部1、2と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部3の間に、図13に示すように、2本のフィルム元巻部1、2からそれぞれ巻き出す過程に、ウェブの張力制御部8、9、サイドマーク印字部10、11、蛇行制御部12、13、不良ラベルの検出部14、15が設けられている。
【0118】
ウェブの張力制御部8、9はバネ弾性を利用して張力を制御する。サイドマーク印字部10、11はフィルムシートの端に情報を印字する役割を果たす。
【0119】
蛇行制御部12、13はフィルムシートの搬送中に蛇行を制御する機能を果たす。不良ラベルの検出部14、15は光検出器など用いて検出する。
【0120】
(第8の態様)
次に、本発明の第8の態様について説明する。
【0121】
本態様は、図1において、2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部3が、2本のフィルムウェブを挟むニップローラー300、301を備え、該ローラーのニップ力が50〜200Nであることを特徴とする。
【0122】
ローラーのニップ力が50〜200Nであることにより、2枚のフィルムを搬送方向にズレなく搬送することができる。
【0123】
(第9の態様)
次に、本発明の第9の態様について説明する。
【0124】
このシート体の重ね切断装置は、図1における2本のフィルム元巻部1、2と、該元巻部1、2からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部102、202と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部3と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段5と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベア6とを備える点は、上記の態様と同様であるが、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段を備えている点で異なっている。
【0125】
この態様の特徴は、2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの壁の上端をベルトコンベア出口に対して15±5mm低い位置にすることである。
【0126】
図14には、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる状態が示されており、図13において、750は集積ボックスであり、ベルトコンベア6から送られるフィルムシート502が衝突する側の壁751の上端とベルトコンベア出口の高さ位置Xの距離Yは15±5mmである。この差を設けると、フィルムシート502の集積が確実に行える効果がある。
【0127】
(第10の態様)
次に本発明の第10の態様を説明する。
【0128】
ボックス内集積手段を備えている点は第9の態様と同じであり、2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる点も同様である。
【0129】
本態様の特徴は、図15に示すように、集積ボックス750の壁751に衝撃吸収用のクッション材を設けることである。フィルムシートの先端を傷つけたり、折れることなく集積できる効果がある。
【0130】
クッション材としては、ウレタンゴムなどのゴム、布、綿などを用いることができ、また空気袋などを用いることもできる。空気袋の材質は特に限定されないが、ポリエチレン等の樹脂フィルム等が好ましい。
【0131】
また本態様において、壁751そのものをクッション性のある部材で形成してもよい。
【0132】
さらに、第9の態様と同様に、壁751の上端とベルトコンベア出口の高さ位置Xの距離Yを15±5mmになるように、壁751を形成することも好ましい。
【0133】
また、壁751と対向する壁753に、跳ね返り防止用の板754を設けることも好ましい。
【0134】
(第11の態様)
次に本発明の第11の態様を説明する。
【0135】
ボックス内集積手段を備えている点は第9の態様と同じであり、2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる点も同様である。
【0136】
本態様の特徴は、図16に示すように、集積ボックス750の上方から下向きにエアーを吹き付ける手段として、エアノズル755を設けることである。
【0137】
このエアノズル755を設けると、集積ボックス内に確実に集積できる。
【0138】
以上の第9〜11の態様は集積ボックス内に集積する場合を説明したが、集積ボックスに変えて、集積トレーに集積する場合にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様を示す概略側面図
【図2】本発明の第2の態様を示す概略図
【図3】本発明の第3の態様を示す概略図
【図4】本発明の第3の態様における別の態様を示す概略図
【図5】本発明のサクションコンベアの概略図
【図6】本発明のサクションコンベアの概略図
【図7】本発明の第4の態様を示す概略図
【図8】本発明の第5の態様に係る切断手段を示す概略図
【図9】本発明の第5の態様に係る下刃の形態を示す斜視図
【図10】本発明の第5の態様に係る他の態様の切断手段を説明する説明図
【図11】本発明の第5の態様に係る切断加工手段を示す概略図
【図12】本発明の第5の態様に係る更に別の切断手段を説明する説明図
【図13】本発明の第7の態様を示す概略図
【図14】本発明の第9の態様に係るフィルムシートを停止させる状態を説明する集積ボックスの概略図
【図15】本発明の第10の態様に係るフィルムシートを停止させる状態を説明する集積ボックスの概略図
【図16】本発明の第11の態様に係るフィルムシートを停止させる状態を説明する集積ボックスの概略図
【符号の説明】
1:フィルム元巻部
100:フィルムウェブ
101:元巻き軸
102:駆動ローラ
2:フィルム元巻部
200:フィルムウェブ
201:元巻き軸
202:駆動ローラ
3:重ね部
300:下方の支持ロール
301:上方の支持ロール
302:押しバネ
4:コンベア
400:上方から下方に向かって押圧支持搬送するコンベア
401:下方から上方に向かって押圧支持搬送するコンベア
5:切断手段
500、504:下刃(切断刃)
501、503:上刃(切断刃)
502:フィルムシート
505:コンベア
506:押圧ロール
507:押しばね
508:下刃
509:上刃
510:刃先
511:ガイド
512:丸み
513:ロール
6:搬送コンベア
600、601、603、620、627、632:搬送コンベア
602、628、633:方向切替コンベア
604、605、621、622、625、626:サクションコンベア
606:サクションボックス
607、608:搬送ロール
609:ベルト
610:吸引孔
611:吸引管
612〜617、623、624、630、631、635、636:コンベア
629、634:集積ボックス
7:トレー集積手段
700:トレー
700A〜700C:トレー
701:ベルトコンベア
702、703:回動ロール
704:吸引チャンバ
705:ベルト
706:吸引孔
707:トレー積置部
708:トレー移載手段
709:フィルムシート集積部
710:フィルムシート移載手段
750:集積ボックス
751、753:壁
754:跳ね返り防止用の板
755:エアノズル
8、9:張力制御部
10、11:サイドマーク印字部
12、13:蛇行制御部
14、15:不良ラベル検出部
Claims (20)
- 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
前記トレー内集積手段が、前記搬送コンベアから搬送される2枚重ねのフィルムシートをそのまま、及び又は、前記搬送コンベアから搬送される2枚重ねのフィルムシートを1枚毎に分離した後、集積するトレーを備えることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 前記トレー内集積手段が、奇数枚のフィルムシートを集積するトレー、該トレーを搬送するベルトコンベアを備え、該ベルトコンベア上に載置されたトレーを所定位置で停止させ該停止しているトレー上に1枚のフィルムシートを載置する載置手段を備え、該1枚のフィルムシートを載置してなるトレー上に前記搬送コンベアから2枚重ねのフィルムシートを供給して集積することを特徴とする請求項1記載のシート体の重ね切断装置。
- 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
搬送コンベアにより搬送される2枚重ねのフィルムシートのうち一方が不良品である場合に、良品フィルムシートと不良品フィルムシートを分離する分離手段備えることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 分離手段が、2枚重ねのフィルムシートの上面と下面に配置したサクションボックスを備え、該サクションボックスの両面から吸引吸着して2枚のフィルムシートを良品フィルムシートと不良品フィルムシートの1枚ずつに分離することを特徴とする請求項3記載のシート体の重ね切断装置。
- 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する切断後搬送手段と、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルム元巻に巻かれたフィルムが感度を異にする写真用感光乳剤を塗布してなり、切断手段で切断後の2枚重ねフィルムシートを2枚重ねから1枚ずつに分離する分離手段を備え、分離したフィルムシートをそれぞれ別のトレー上に集積することを特徴とするシート体の重ね切断装置. - 分離手段が、2枚重ねのフィルムシートの上面と下面に配置したサクションボックスを備え、該サクションボックスの両面から吸引吸着して感度を異にする写真用感光乳剤を塗布したフィルムシート毎に分離することを特徴とする請求項5記載のシート体の重ね切断装置。
- 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
前記フィルムの一方の面に接着力の弱い写真用感光乳剤が塗布されている場合に、前記切断手段が、一対の刃物を備え、少なくとも一方の刃物の刃先の角度が20°〜40°であり、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置してなることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 刃先の角度が20°〜40°である刃物がフィルムに対して下側に配置される場合、フィルムが刃先に対して0.6mm〜1.2mm高く位置するようにフィルムを下から支えるガイドを有することを特徴とする請求項7記載のシート体の重ね切断装置。
- 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する刃物が、フィルムシートの4隅に丸みを付ける一対の刃物を備え、フィルムの一方の面に接着力の弱い写真用感光乳剤が塗布されている場合に、フィルムシートの4隅に丸みを付ける一対の刃物の少なくとも一方の刃物の刃先の角度が20°〜40°であり、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置されていることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する刃物と同期して、フィルムシートの1辺にノッチを設ける刃物が付加されており、フィルムの一方の面に接着力の弱い写真用感光乳剤が塗布されている場合に、フィルムシートの1辺を切欠き状に切断する一対の刃物の少なくとも一方の刃物の刃先の角度が20°〜40°であり、フィルムの写真用感光乳剤の塗布されている面を、刃先の角度が20°〜40°である刃物の側に向けて配置されていることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 刃先の角度が20°〜40°である刃物の材質の硬さが、1500Hv以上であることを特徴とする請求項7、8、9又は10記載のシート体の重ね切断装置。
- 刃先の角度が20°〜40°である刃物の刃先の頂点部の幅が5μm以下であることを特徴とする請求項7、8、9又は10記載のシート体の重ね切断装置。
- 一対の刃物が噛み合った時の隙間が、10μm〜40μmであることを特数とする請求項7、8、9又は10記載のシート体の重ね切断装置。
- 発生したフィルム切断屑を、負圧300〜2000mmAqで吸引することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のシート体の重ね切断装置。
- 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルムウェブを2枚重ねにして一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することと、1本のフィルムウェブだけで一定長さ毎のフィルムシートに切断、搬送、トレー上に集積することが、切替えすることにより可能であることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルムウェブを合流させる前に、それぞれのウェブの張力制御、蛇行制御、不良ラベルの検出、サイドマーク印字を別々に行なう機能が付加されており、一定長さ毎のフィルムシートに切断する直前に、2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにすることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートをトレー上に集積するトレー内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部が、2本のフィルムウェブを挟むニップローラーを備え、該ローラーのニップ力が50〜200Nであることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの壁の上端をベルトコンベア出口に対して15±5mm低い位置にすることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの壁にクッション材を設けることを特徴とするシート体の重ね切断装置。 - 2本のフィルム元巻部と、該元巻部からフィルムウェブを別々に巻出すフィルムウェブ巻き出し部と、ウェブ搬送の途中で2本のフィルムウェブを合流させて2枚重ねにする重ね部と、2枚重ねになったフィルムウェブを一定長さ毎のフィルムシートに切断する切断手段と、切断後のフィルムシートを搬送する搬送コンベアと、搬送された2枚重ねのフィルムシートを集積ボックス内に集積するボックス内集積手段とを備えたシート体の重ね切断装置において、
2枚重ねのフィルムシートをベルトコンベアで搬送した後、集積ボックスの壁に衝突させてフィルムシートを停止させる際に、集積ボックスの上方から下向きにエアーを吹き付ける手段を備えることを特徴とするシート体の重ね切断装置。
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-
2002
- 2002-10-04 JP JP2002292931A patent/JP2004123353A/ja active Pending
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