JP2004123053A - 鉄道車両の車体傾斜制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】台車1と車体2との間に左右対称に設けられた空気バネ3L,3Rの一方の空気バネ3Lが正常に動作しない場合に、空気バネ3Lを中立位置に復帰させ、空気バネ3Rを伸張又は縮小動作させて、正常の車体傾斜に比べて1/2の傾斜角度で車体を傾斜させる。左右の空気バネ3L,3Rは、それぞれ個別に有する傾斜制御装置10L,10Rにて伸縮量を演算制御される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気バネ等のアクチュエータを伸縮させて車体を傾斜させる鉄道車両の車体傾斜制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両が走行する曲線軌道には、曲線の内側と外側の起動に高低差、いわゆるカントが設けられ、曲線通過時に発生する車体床面での左右方向の加速度を低減している。しかし、鉄道車両の高速化に伴い、カントのみでは車体床面左右定常加速度の低減が充分ではなく、いわゆるカント不足が生じる。このため、車体を曲線内側に傾斜させて超過遠心力と重力の合力が車体床面に垂直に働くようにする車体傾斜方法が種々提案されている。
【0003】
例えば、台車に左右対称に設けられて車体を支持する空気バネをアクチュエータとして利用し、傾斜制御装置からの指令信号に基づいて、内軌側の空気バネを排気して中立位置から縮小動作させ、外軌側の空気バネを給気して中立位置から伸張動作させて車体を傾斜させる方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−227392号公報(第2頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の車体傾斜制御では、万一、傾斜機構や傾斜制御装置に故障が生じ、車体傾斜ができなくなった場合、曲線走行速度を低下させて乗り心地の悪化を防いでいるが、曲線走行時に故障が発生すると減速するまでの間は相当乗り心地が悪化する。また、車体傾斜をした場合としない場合とでは、曲線走行速度の差が大きいため、故障時には列車の遅延等の運用上の問題も発生する。
【0006】
そこで本発明は、傾斜機構や傾斜制御装置に故障が発生しても、乗り心地の悪化や走行速度の低下を緩和できる車体傾斜制御方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本発明は、傾斜制御装置からの指令信号に基づき、中立位置から伸張動作又は縮小動作を行い、前記指令信号の無いときには常に中立位置に復帰するアクチュエータを台車と車体間に左右対称に設け、内軌側のアクチュエータを縮小動作させ、外軌側のアクチュエータを伸張動作させて車体傾斜を行う鉄道車両の車体傾斜制御方法において、前記アクチュエータのいずれか一方が前記指令信号に基づく動作を行わない場合は、そのアクチュエータを中立位置に復帰させるとともに、他方のアクチュエータのみを伸張又は縮小動作させて車体傾斜を行うことを特徴としている。また、前記左右のアクチュエータは、それぞれ個別に有する傾斜制御装置にて伸縮量を演算制御される、前記両傾斜制御装置は、両傾斜制御装置間で通信を行い、一定時間相手側からの応答が無い場合は、相手側傾斜制御装置の故障と判断して、相手側傾斜制御装置への電源を遮断することが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示される各実施形態例に基づいて説明する。車体1と台車2との間には、空気バネ3L,3Rが左右に離間して配置されている。以下、数字の後の「L」は左側に、「R」は右側に配置されたものを示す。各空気バネ3L,3Rには、乗客の乗り降りによる荷重の変動及び走行中の荷重の変動により空気バネ3L,3Rの高さが変化するのに対して車高を一定にするために、各空気バネ3L,3R内の圧力空気を給排する高さ調整機構として、高さ調整棒4L,4Rと高さ制御弁5L,5Rとが設けられている。前記高さ調整棒4L,4Rの各先端は、前記高さ制御弁5L,5Rの開閉操作部である弁棒6を回動する梃子7L,7Rにそれぞれ連結されている。
【0009】
この高さ調整機構は、荷重の変動に伴う車体1と台車2の距離の変化によって、高さ調整棒4L,4Rの先端位置が変動することにより梃子7L,7Rを介して高さ制御弁5L,5Rの弁棒6を回動し、高さ制御弁5L,5Rを操作して空気バネ3L,3Rへの空気の給排を制御し、空気バネ3L,3Rの高さを調整する。
【0010】
前記高さ制御弁5L,5Rの各弁棒6には、2基直列のロータリーソレノイド8,9がそれぞれ回転方向を逆にして設けられている。このロータリーソレノイド8,9は、例えば、ロータリーソレノイド8が作動した場合は弁棒6が正回転して空気バネが伸張し、ロータリーソレノイド9が作動した場合は弁棒6が逆回転して空気バネが縮小する。
【0011】
前記車体1には、高さ制御弁5Lのロータリーソレノイド8,9を作動する傾斜制御装置10Lと、高さ制御弁5Rのロータリーソレノイド8,9を作動する傾斜制御装置10Rとが搭載されている。これら傾斜制御装置10L,10Rの指令信号により、内軌側の高さ制御弁のロータリーソレノイド9が作動して内軌側の空気バネを縮小動作し、外軌側の高さ制御弁のロータリーソレノイド8が作動して外軌側の空気バネを伸張動作して、車体1を傾斜させる。なお、ロータリーソレノイド8が作動した場合は、ロータリーソレノイド9全体が回動して弁棒6が回転する。
【0012】
前記ロータリーソレノイド8,9は同一の構成で、防水ケース11に複列円筒コロ軸受12を介して回動可能に支持されたベース13と、該ベース13に固設されたコイル14と、該コイル14の励磁によって回転するアーマチュア15と、該アーマチュア15と一体回転するシャフト16と、アーマチュア15の回転範囲を規制するボール17と、回転したアーマチュア15を初期状態に復帰させる戻しバネ18とを有している。
【0013】
ロータリーソレノイド8には、梃子7L又は梃子7Rのシャフト19が接続され、ロータリーソレノイド8のシャフト16には、ロータリーソレノイド9が接続され、ロータリーソレノイド9のシャフト16は弁棒6に接続されている。
【0014】
ロータリーソレノイド8,9のシャフト16には、弁棒6の回転位置を検出するリミットスイッチSW1,SW2を設けた回転部材21がそれぞれ固設され、各リミットスイッチSW1,SW2及び前記各コイル14には防水コネクタ22からの配線23,24がそれぞれ接続されている。
【0015】
ロータリーソレノイド8,9は、荷重の変動に伴う車体1と台車2の距離の変化によって、高さ調整棒4L,4Rの先端位置が変動し、梃子7L,7Rが回動した場合には、梃子7L又は梃子7Rの回動力がロータリーソレノイド8,9の戻しバネ18の付勢力より弱いので、ロータリーソレノイド8,9が一体に回動して弁棒6が回転する。
【0016】
前記傾斜制御装置10L,10Rは、車体1の昇降と車体1の傾斜を制御するもので、車高制御部25と、異常診断部26と、線路データ記憶部27と、地点情報検知部28とをそれぞれ有している。地点情報検知部28には、車速の検出及び走行路線の曲線部の手前に設置されたATS地上子からの地点情報信号を受信する車速・P点信号センサ29が接続されている。
【0017】
傾斜制御装置10L,10Rは、車速・P点信号センサ29が受信したATS地上子からの地点情報信号及び検出した車速と、線路データ記憶部27に記憶された線路データとを比較して、車高制御部25が曲線半径やカント量等の曲線形状情報に基づいて車体1を傾斜させる。
【0018】
以下、空気バネ3Lを縮小作動、空気バネ3Rを伸張作動させることで車体1の傾斜を説明する。各傾斜制御装置10L,10R及び各高さ制御弁5L,5Rのロータリーソレノイド8,9が正常に作動する状態であれば、曲線軌道走行時に、図3に示されるように、傾斜制御装置10Lは、指令信号を発して高さ制御弁5Lのロータリーソレノイド9を作動して空気バネ3Lを中立位置から縮小作動させ、一方、傾斜制御装置10Rは、指令信号を発して高さ制御弁5Rのロータリーソレノイド8を作動して空気バネ3Rを中立位置から伸張作動させて、車体1を左側に傾斜させる。
【0019】
走行路線の曲線部の終了に伴って車体1を水平に戻すには、曲線部終了位置の手前に設置されたATS地上子からの地点情報信号及び台車2に設けた車速・P点信号センサ29により検出される車速と、線路データ記憶部27に記憶された線路データとを比較して、傾斜制御装置10Lは、高さ制御弁5Lのロータリーソレノイド9への指令信号を断ってロータリーソレノイド9を戻しバネ18によって不作動位置に復帰させ、傾斜制御装置10Rは、高さ制御弁5Rのロータリーソレノイド8への指令信号を断ってロータリーソレノイド8を戻しバネ18によって不作動位置に復帰させる。これにより、図4に示されるように、空気バネ3L,3Rがそれぞれ中立位置に復帰して車体1を水平にする。
【0020】
この一連の車体傾斜過程において、ロータリーソレノイド8のリミットスイッチSW1,SW2は次のように作動する。先ず、図5(a)に示されるように、車体1の水平状態では、回転部材10のリミットスイッチSW1,SW2は接点30a,30bにそれぞれ近接してONしている。次に、車体1を傾斜させるために、図5(b)に示されるように、ロータリーソレノイド8が作動すると、高さ制御弁5Rの弁棒6と回転部材21とが時計方向に回転し、リミットスイッチSW1は接点30aから離れてOFFに切り替わり、リミットスイッチSW2は接点30bから離れて接点31bに近接してON→OFF→ONに切り替わる。この段階では空気バネ3Rは中立状態にあるが、弁棒6が給気方向に回転しているので、空気バネ3Rが膨らむ。空気バネ3Rが膨らむことにより、車体1の右側が台車2から上昇するが高さ調整棒4Rの先端位置は変わらないので、図5(c)に示されるように、高さ制御弁5Rが上昇して梃子7Rが下がり、ロータリーソレノイド8は反時計方向に回動してリミットスイッチSW1,SW2が接点30a,30bにそれぞれ近接し、リミットスイッチSW1はOFFからONに切り替わり、リミットスイッチSW2はON→OFF→ONに切り替わる。車体1を水平状態に戻すために、図5(d)に示されるように、ロータリーソレノイド8を不作動にすると、戻しバネ18の付勢力より弁棒6と回転部材21とが反時計方向に回転し、リミットスイッチSW1は接点30aから離れて接点31aに近接してON→OFF→ONに切り替わり、リミットスイッチSW2はONからOFFに切り替わる。この段階では空気バネ3Rはまだ膨らんでいるが弁棒6が排気方向に回転しているので、空気バネ3Rが縮み、車体1の右側が下がって梃子7Rが水平状態になる図5(a)の状態に戻る。
【0021】
一方、ロータリーソレノイド9のリミットスイッチSW1,SW2は次のように作動する。先ず、図6(a)に示されるように、車体1の水平状態では、回転部材10のリミットスイッチSW1,SW2は接点30a,30bにそれぞれ近接してONしている。次に、車体1を傾斜させるために、図6(b)に示されるように、ロータリーソレノイド9が作動すると、高さ制御弁5Lの弁棒6と回転部材21とが反時計方向に回転し、リミットスイッチSW1は接点30aから離れてOFFに切り替わり、リミットスイッチSW2は接点30bから離れて接点31bに近接してON→OFF→ONに切り替わる。この段階では空気バネ3Lは中立状態にあるが、弁棒6が排気方向に回転しているので、空気バネ3Lが縮む。空気バネ3Lが縮むことにより、車体1が下降するが高さ調整棒4Lの先端位置は変わらないので、図6(c)に示されるように、車体1の左側が下がって高さ制御弁5Lが下降して梃子7Lが上がり、ロータリーソレノイド9は時計方向に回動してリミットスイッチSW1,SW2が接点30a,30bにそれぞれ近接し、リミットスイッチSW1はOFFからONに切り替わり、リミットスイッチSW2はON→OFF→ONに切り替わる。車体1を水平状態に戻すために、図6(d)に示されるように、ロータリーソレノイド9を不作動にすると、戻しバネ18の付勢力より弁棒6と回転部材21とが時計方向に回転し、リミットスイッチSW1は接点30aから離れて接点31aに近接してON→OFF→ONに切り替わり、リミットスイッチSW2はONからOFFに切り替わる。この段階では空気バネ3Lはまだ縮んででいるが弁棒6が給気方向に回転しているので、空気バネ3Lが膨らみ、車体1の左側が上がって梃子7Rが水平状態になる図6(a)の状態に戻る。
【0022】
次に、空気バネ3L,3Rのいずれかが正常に作動しない場合について説明する。例えば、曲線路にさしかかる前に、傾斜制御装置10Lへの電源の遮断、傾斜制御装置10Lの作動不良による高さ制御弁5Lのロータリーソレノイド9の不作動、ロータリーソレノイド9の作動不良等の何らかの故障が発生した場合には、空気バネ3Lは縮小動作をせずに中立位置にある。また、車体傾斜を開始した後に上記の故障が発生した場合には、ロータリーソレノイド9が不作動位置に戻るので、空気バネ3Lは中立位置に復帰する。
【0023】
一方、右側の傾斜制御装置10R及び高さ制御弁5Rのロータリーソレノイド8が正常に作動すれば、右側の空気バネ3Rは所要の伸張動作をする。したがって、左側の空気バネ3Lが正常な縮小動作をする場合と比較して、図1に示されるように、正常の傾斜角度の1/2の傾斜角度で車体1を傾斜させることができる。なお、右側の空気バネ3Rが正常に動作しない場合は、左側の空気バネ3Lのみを縮小動作させて、正常の傾斜角度の1/2の傾斜角度で車体1を傾斜させる。
【0024】
このように、正常の傾斜角度の1/2の傾斜角度で車体1を傾斜させた場合と、正常の傾斜角度で車体1を傾斜させた場合と、車体傾斜ができずに減速した場合との比較について、曲線半径を400m、カントを105mm、正常時の車体傾斜角度を3deg、走行速度の減速度を2km/h/s、緩和曲線長を70m、曲線入口にて故障が発生し減速指令をするとの条件で、本出願人が試算した車体床面左右定常加速度及び走行速度等のデータを図8,9,10に示す。
【0025】
この試算によれば、1/2の傾斜角度で車体1を傾斜させた場合は、正常の3deg傾斜で走行した場合に比べると、走行位置0〜70m、すなわち緩和曲線部分での車体床面左右定常加速度は上回るものの、車体傾斜ができずに減速した場合に比べて、車体床面左右定常加速度は0.025G減り、走行速度は8km/h高くなる。したがって、故障発生時の乗り心地の悪化及び走行速度の低下を緩和できる。
【0026】
次に、図11に示されるように、従来1台の傾斜制御装置に、電源、CPU基板、各空気バネ駆動回路を備えて前後の台車の左側の空気バネタ及び右側の空気バネを制御していたものを、前後の台車の左側の空気バネ3L,3Lは傾斜制御装置10Lで、前後の台車の右側の空気バネ3R,3Rは傾斜制御装置10Rでそれぞれ個別に制御することにより、空気バネ及び空気バネ駆動回路の追加は無いが、電源及びCPU基板の追加が生じる。しかし、電源は容量が半分となるので、台数は追加されるが実質的な追加とはならない。また、傾斜制御装置を収納する制御箱が1台追加されるが、制御箱の体積は半分になるから、表面積が増加して放熱面積が増える。
【0027】
また、図12に示されるように、車両元電源から傾斜制御装置10Lの電源への回路40を遮断するスイッチ41を傾斜制御装置10Rに、車両元電源から傾斜制御装置10Rの電源への回路42を遮断するスイッチ43を傾斜制御装置10Lにそれぞれ設け、傾斜制御装置10Lと傾斜制御装置10R間で互いに通信を行い、一定時間相手側からの応答が無い場合は、相手側傾斜制御装置の故障と判断して、相手側傾斜制御装置への電源を遮断するよう構成することにより、相手側のロータリーソレノイド8又はロータリーソレノイド9は、戻しバネ18により不作動位置に復帰して空気バネを中立位置とし、通電されている傾斜制御装置のロータリーソレノイド8又はロータリーソレノイド9が作動して空気バネを伸張又は縮小動作するので、上記と同様に、1/2の傾斜角度で車体1を傾斜させることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車体傾斜方法は、台車と車体間に左右対称に配置したアクチュエータのいずれか一方が正常に動作しない場合に、そのアクチュエータを中立位置に復帰させ、他方のアクチュエータを伸張又は縮小動作させるから、正常の車体傾斜に比べて1/2の傾斜角度で車体を傾斜させることができ、故障発生時の乗り心地の悪化及び走行速度の低下を緩和できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】正常の1/2の角度での車体傾斜を示す概略図
【図2】ロータリーソレノイドの断面図
【図3】正常の車体傾斜を示す概略図
【図4】車体水平状態の概略図
【図5】車体傾斜時のロータリーソレノイド8のリミットスイッチの作動を示す概略図
【図6】車体傾斜時のロータリーソレノイド9のリミットスイッチの作動を示す概略図
【図7】車体傾斜指令と空気バネの変位及びリミットスイッチの作動を示すタイミング図
【図8】正常の車体傾斜と1/2の角度での車体傾斜と車体を傾斜させない場合とのそれぞれの車体床面左右定常加速度の比較を示すグラフ図
【図9】正常の車体傾斜と1/2の角度での車体傾斜と車体を傾斜させない場合とのそれぞれの走行速度の比較を示すグラフ図
【図10】正常の1/2の角度での車体傾斜における走行位置と曲率の関係を示すグラフ図
【図11】傾斜制御装置を左右個別にした状態を示す概略図
【図12】左右の傾斜制御装置の回路を示す概略図
【符号の説明】
1…車体、2…台車、3L,3R…空気バネ、4L,4R…高さ調整棒、5L,5R…高さ調整弁、7L,7R…梃子、10L,10R…傾斜制御装置、SW1,SW2…リミットスイッチ、40,42…回路、41,43…スイッチ
Claims (3)
- 傾斜制御装置からの指令信号に基づき、中立位置から伸張動作又は縮小動作を行い、前記指令信号の無いときには常に中立位置に復帰するアクチュエータを台車と車体間に左右対称に設け、内軌側のアクチュエータを縮小動作させ、外軌側のアクチュエータを伸張動作させて車体傾斜を行う鉄道車両の車体傾斜制御方法において、前記アクチュエータのいずれか一方が前記指令信号に基づく動作を行わない場合は、そのアクチュエータを中立位置に復帰させるとともに、他方のアクチュエータのみを伸張又は縮小動作させて車体傾斜を行うことを特徴とする鉄道車両の車体傾斜制御方法。
- 前記左右のアクチュエータは、それぞれ個別に有する傾斜制御装置にて伸縮量を演算制御されることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両の車体傾斜制御方法。
- 前記両傾斜制御装置は、両傾斜制御装置間で通信を行い、一定時間相手側からの応答が無い場合は、相手側傾斜制御装置の故障と判断して、相手側傾斜制御装置への電源を遮断することを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両の車体傾斜制御方法。
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