JP2004122979A - 車両の駆動装置 - Google Patents

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Daijiro Takizawa
滝沢 大二郎
Masato Fujioka
藤岡 征人
Tatsuya Fukushima
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Abstract

【課題】エンジンの停止中における補機類の駆動、エンジンの始動及びバッテリの充電を単一のモータと簡易な構造により達成させると共に車載性がよく、かつコストを削減できる車両の駆動装置を提供する。
【解決手段】プーリシャフト14と、補機駆動軸19と、サンギヤ17、ピニオンキャリア15及びリングギヤ18の内2つの要素にプーリシャフト14及び補機駆動軸19が接続されるプラネタリ機構部13と、残りの一要素と接続されるモータ12と、プラネタリ機構部13の直結クラッチ21と、補機駆動軸19のワンウェイクラッチ22と、プラネタリ機構部13を収容するギヤケース24Gと、ギヤケース24G外周部の端子ボックス62とを備え、プラネタリ機構部13、モータ12、直結クラッチ21及び補機駆動軸19が軸線C上で直列に配置され、かつギヤケース24Gのブリーザと端子ボックス62のブリーザとが連通されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃エンジンを駆動力として用いる車両の駆動装置に関するものであり、特に、車両停止時にエンジンを自動停止するアイドルストップ車、又はエンジンを停止して他の動力原により走行等を行うハイブリット車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、低負荷領域や車両停止中にはエンジンを停止し、回生電力やエンジン駆動中に発電した電力を用いてモータで走行するハイブリッド車や、車両停止中にエンジンを自動停止させるアイドルストップ車が注目されている。
これらハイブリッド車及びアイドルストップ車の中には、エンジン停止中にもエアコンのコンプレッサ等の補機類を駆動させるために、例えば専用の補助モータを備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、スタータとしても機能するモータをエンジン及び補機と連係させ、かつクランクシャフトにクラッチを設けることで、モータ及びエンジン間のトルク伝達を遮断すると共にモータによって補機を駆動できるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。ここで、前記モータの中には、プラネタリ機構及び一方向クラッチを備え、これらの組み合わせにより減速比の切り替えを行い、クランクシャフトに対するスタータとしての回転速度特性と、発電機としての回転速度特性とに対応できるものがある(例えば、特許文献3,4参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3180506号公報
【特許文献2】
特開2000−120463号公報
【特許文献3】
特許第2758642号公報
【特許文献4】
特公昭35−14402号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コンプレッサ等の補機類を駆動するだけの目的で補助モータを取り付けることは、部品点数を増加させコストを増大させてしまうという問題がある。また、スタータとしても機能するモータを補機駆動に利用する場合でも、エンジンのクランクシャフトにクラッチを設けることはエンジンのクランクシャフトに沿う方向の長さ寸法を増加させることとなり、エンジンの設置スペースに制限がある場合には大きな問題となる。
さらに、前記モータやプラネタリ機構等からなる駆動装置がクランクシャフトと略平行に配置される場合、エンジンのインテークマニホールド及びエキゾーストマニホールド等のレイアウトの関係上、駆動装置自体の小型化が強く要望されており、そのためにも各部品をより一層効率良く配置する必要がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、エンジンの停止中における補機類の駆動、エンジンの始動及びバッテリの充電を単一のモータと簡易な構造により達成させると共に車載性がよく、かつ部品点数及び製造工数を削減できる車両の駆動装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、エンジン(例えば実施の形態におけるエンジン1)のクランクシャフト(例えば実施の形態におけるクランクシャフト2)と同期回転する同期軸(例えば実施の形態におけるプーリシャフト14)と、補機(例えば実施の形態におけるコンプレッサ4)を駆動させる駆動軸(例えば実施の形態における補機駆動軸19)と、サンギヤ(例えば実施の形態におけるサンギヤ17)、ピニオンキャリア(例えば実施の形態におけるピニオンキャリア15)及びリングギヤ(例えば実施の形態におけるリングギヤ18)を有し、これらの内の任意の2つの要素に前記同期軸及び駆動軸がそれぞれ接続されるプラネタリ機構(例えば実施の形態におけるプラネタリ機構部13)と、該プラネタリ機構の残りの一要素と接続されるモータ(例えば実施の形態におけるモータ12)と、前記プラネタリ機構の2つ以上の要素を結合可能な結合手段(例えば実施の形態における直結クラッチ21)と、前記駆動軸の回転を一方向に規制可能な回転規制手段(例えば実施の形態におけるワンウェイクラッチ22)と、前記プラネタリ機構を収容するギヤケース(例えば実施の形態におけるギヤケース24G)と、前記モータから引き出される配電線に給電ケーブルの接続端部を接続する端子台を収容可能な端子ボックス(例えば実施の形態における配電線63、給電ケーブルの接続端部87、端子台62c、端子ボックス62)とを備え、前記プラネタリ機構、モータ、結合手段及び駆動軸が同一軸線上で直列に配置され、かつ、前記ギヤケースに設けられる呼吸経路(例えば実施の形態におけるブリーザ70)と、前記端子ボックスに設けられる呼吸経路(例えば実施の形態におけるブリーザ70M)とが連通されていることを特徴とする。
【0006】
上記構成によれば、結合手段によるプラネタリ機構の2つ以上の要素の結合状態を解放状態とし、駆動軸の回転方向が回転方向規制手段によって規制される方向にモータを作動させることで、モータのトルクがプラネタリ機構の要素間で変速され同期軸に伝達されて、エンジンを始動させることが可能となる。
また、結合手段によるプラネタリ機構の要素の結合状態を解放状態とし、駆動軸の回転方向が回転方向規制手段によって許容される方向にモータを作動させることで、モータのトルクがプラネタリ機構の要素間で変速され補機軸に伝達されて、補機を駆動させることが可能となる。
【0007】
さらに、結合手段を係合状態としプラネタリ機構の2つ以上の要素を結合することで、3つの要素全てが一体化されて同期軸と駆動軸とが直結状態となり、エンジンのトルクにより補機を駆動させることが可能となる。
そして、前記プラネタリ機構、モータ、結合手段及び補機の駆動軸を同一軸線上で連結することが可能となると共に、補機を同一軸線上で接続することが可能となる。また、ギヤケースの呼吸経路と、端子ボックスの呼吸経路とで、ブリーザパイプを共用することができる。ギヤケースの内部にはプラネタリ機構等を潤滑させるためのオイルが充填されるため、油面変化による圧力調整等の理由から呼吸経路が必要となる。また、端子ボックスは給電端子とモータの配電部品との接続部分を保護するよう閉塞されるため、温度変化による結露防止等の理由から呼吸経路が必要となる。そして、これら呼吸経路には、外気と連通させると共に異物の侵入を避けるチューブ等を装着するためのブリーザパイプが必要となるが、各呼吸経路を連通させることで、ブリーザパイプを共用することが可能となる。
【0008】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の車両の駆動装置であって、前記端子ボックスが前記ギアケースの外周に設けられると共に、前記給電ケーブルの接続端部が前記軸線に沿って並列に配置されていることを特徴とする。
上記構成によれば、端子ボックスが本体ケースの外周に設けられると共に前記給電ケーブルの接続端部が軸線に沿って並列に配置されるため、軸線方向と直交する方向への端子ボックスや給電ケーブルの接続端部の延出を少なくすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1に示すように、この実施の形態に係る車両の内燃エンジン1は、そのクランクシャフト2の長手方向に沿う側部に、ウォータポンプ3と、エアコン用コンプレッサ4に同軸接続される駆動装置10とを備え、これらウォータポンプ3とコンプレッサ4と駆動装置10とが、インテークマニホールドINを避けるようにクランクシャフト2と略並行に配置(サイドマウント)されている。
【0010】
クランクシャフト2の一端にはクランクプーリ5が設けられ、このクランクプーリ5と、ウォータポンプ3に設けられたウォータポンププーリ6と、駆動装置10の一端に設けられたプーリ11と、アイドラプーリ7とにベルト8が巻回されて各々連係可能とされている。駆動装置10は後述するモータ12を備え、このモータ12がエンジン1のスタータ及びジェネレータとして機能すると共に、エンジン1停止時には補機であるコンプレッサ4を駆動するようになっている。ここで、クランクプーリ5の回転方向を矢印Eで示し、駆動装置10のプーリ11の回転方向を矢印Pで示す。なお、9はベルト8のテンションプーリを示し、EXはエキゾーストマニホールドを示す。
【0011】
図2に示すように、クランクシャフト2と同期回転するプーリ11は、駆動装置10の前方(図中左側)に配置されている。その後方(図中右側)には、プーリ11と同軸駆動するモータ12が配置され、さらにモータ12の後方には、プラネタリ機構部(プラネタリ機構)13が同軸配置されている。プーリ11はプーリシャフト(同期軸)14を介してプラネタリ機構部13のピニオンキャリア15と接続され、モータ12はロータシャフト16を介してプラネタリ機構部13のサンギヤ17と接続されている。そして、プラネタリ機構部13を差動可能な状態とすることで、プーリ11とモータ12とが所定の減速比で連係されると共に、プラネタリ機構部13の後方からリングギヤ18に接続される補機駆動軸(駆動軸)19を駆動可能となっている。ここで、ロータシャフト16は中空に形成され、その内部にプーリシャフト14が回転自在に挿通されている。
【0012】
プーリ11の内周部には、プーリシャフト14とロータシャフト16とを結合可能な直結クラッチ(結合手段)21が配設され、プラネタリ機構部13を一体化状態とすることで、プーリシャフト14及びロータシャフト16と補機駆動軸19とを直結して駆動できるようになっている。補機駆動軸19の外周部には、その回転をプーリ11の正転方向(前記矢印P方向)のみに規制するワンウェイクラッチ(回転方向規制手段)22が配設されている。また、補機駆動軸19の後端部には、コンプレッサ4との間でトルクの伝達及び切断を行う補機クラッチ23が配置されている。
【0013】
ここで、モータ12、プラネタリ機構部13、補機駆動軸19及びワンウェイクラッチ22は、本体ケース24内に収容されている。本体ケース24は、前壁26を形成するケースフロント24Fと、後壁68を形成するケースリア24Rと、モータ12を収容するモータケース24Mと、プラネタリ機構部13及びワンウェイクラッチ22を収容するギヤケース24Gとに分割可能に構成され、これらが各々ボルト24Bにより結合されている。ギヤケース24Gの外周部(上部)には端子ボックス62が軸線Cに沿って並列に設けられ、この端子ボックス62内に、モータ12と接続されるターミナル(給電端子)87が取り付けられている。そして、プーリ11、モータ12、プラネタリ機構部13、補機駆動軸19、直結クラッチ21、ワンウェイクラッチ22及び補機クラッチ23が、各々軸線Cを共有するよう直列に配置されて、駆動装置10が構成されている。
【0014】
図3に示すように、プーリ11後方の本体ケース24の前壁26には、ロータシャフト16を挿通可能な円管部27が前方に突出成形され、この円管部27の外周部に設けられた複列のボールベアリング28により、プーリ11が本体ケース24に回転自在に支持されている。プーリ11の前側には、エクステンション29を介してプーリプレート31が取り付けられ、このプーリプレート31の中央部にプーリシャフト14の前端が結合されている。プーリシャフト14の外周部には、ロータシャフト16の内周部と当接するニードルベアリング32が装着され、プーリシャフト14がロータシャフト16に回転自在に支持されている。プーリプレート31とプーリ11の前壁部33との間には扁平状のロータディスク34が配設され、このロータディスク34と、プーリプレート31の近傍まで延出されたロータシャフト16の前端部とが結合されている。
【0015】
また、プーリ11は、その一辺の断面がモータ12側に向かって開口する略コの字形状に形成され、その内部には励磁コイル25がプーリ11の円周方向に沿って配置されている。ロータディスク34の後面にはアーマチュア(クラッチプレート)35が取り付けられている。このアーマチュア35は、リーフスプリング36により付勢されてロータディスク34の後面に当接し、この状態でアーマチュア35とプーリ11の前壁部33とは離間している。そして、プーリ11内の励磁コイル25に通電すると、励磁コイル25に発生する磁力によりアーマチュア35がプーリ11の前壁部33に吸着され、この状態でアーマチュア35とプーリ11の前壁部33とが係合するようになっている。したがって、プーリ11の内周部には、励磁コイル25、アーマチュア35及びプーリ11自身の前壁部33からなる電磁式の直結クラッチ21が配設されることとなり、プーリ11と直結クラッチ21とが所謂入れ子構造となっている。
【0016】
アーマチュア35は、ロータシャフト16を介してプラネタリ機構部13のサンギヤ17に接続され、プーリ11は、プーリシャフト14を介してピニオンキャリア15に接続されている。したがって、直結クラッチ21を係合状態(ON)とすることで、サンギヤ17とピニオンキャリア15とを結合しプラネタリ機構部13を一体化できるため、リングギヤ18に接続された補機駆動軸19をロータシャフト16及びプーリシャフト14と直結させ駆動させることができる。なお、アーマチュア35とプーリ11の前壁部33とが離間した状態を、直結クラッチ21の解放状態(OFF)とする。
【0017】
図4に示すように、モータ12のロータ39は、その外周部に複数のマグネット38を備え、ステータ42は、各マグネット38と径方向で対向配置され3相に結線される複数のモータコイル41を備えている。ステータ42はモータケース24Mの内壁に固定され、各モータコイル41にU相、V相、W相の励磁電流を供給することで、ロータ39を正転及び逆転駆動できるように構成されている。ロータシャフト16及びプーリシャフト14は、ロータ39のロータヨーク43を軸線Cに沿って貫通している。ロータシャフト16におけるロータヨーク43と径方向で重なる部位には、外周部にスプラインが形成され、このスプライン形成部44にロータヨーク43が圧入されることで、ロータシャフト16とロータ39とが結合されている。
【0018】
モータ12の後方のギヤケース24Gには、モータ12とプラネタリ機構部13との間に隔壁45が設けられ、モータ12は、その前後端が本体ケース24の前壁26及び隔壁45から所定の間隔を有するように配設されている。本体ケース24の前壁26には、ロータシャフト16の近傍をモータ12側に突出させてなる張り出し部46が形成され、この張り出し部46の内周部にはボールベアリング47が装着されている。また、隔壁45にも前壁26と同様、ロータシャフト16の近傍をモータ12側に突出させてなる張り出し部48が形成され、張り出し部48の内周部にはボールベアリング49が装着されている。そして、各ボールベアリング47,49により、ロータシャフト16が本体ケース24に回転自在に支持されている。ここで、隔壁45の張り出し部48の内周部であってボールベアリング49の前方には、張り出し部48の内周面とロータシャフト16の外周面との間をシールするオイルシール51が装着されている。
【0019】
ロータシャフト16のスプライン形成部44の前方には、軸線Cと略直交する段差面52を介して縮径部53が形成されている。この縮径部53には、環状のセンサガイド54が圧入され、センサガイド54の後面55の一部が段差面52に当接することで、センサガイド54の位置決めがなされている。センサガイド54には、張り出し部46を避けて前方へ延出されるアーム部56が形成されている。アーム部56の外周部にはマグネットや電磁鋼板を備えたレゾルバロータ57が装着され、また、このレゾルバロータ57と径方向で対向配置されるレゾルバステータ58が本体ケース24のケースフロント24Fの内周部に取り付けられている。これらセンサガイド54、レゾルバロータ57及びレゾルバステータ58によりレゾルバ(回転センサ)59が構成され、レゾルバロータ57がロータ39と共に回転することでステータ58に設けられているコイル(図示せず)に生ずるインダクタンス変化を検出し、ロータ39の角速度を測定できるようになっている。レゾルバ59と張り出し部46及びボールベアリング47とは径方向で並ぶように配置され、所謂入れ子構造となっている。
【0020】
ステータ42の後方には、各相のモータコイル41同士を結線する環状のバスリング61が設けられている。さらに、バスリング61の上部と、本体ケース24の上部に設けられた端子ボックス62との間には、モータ12から引き出され各相の励磁電流を供給するための配電線63が配策されている。そして、これらバスリング61及び配電線63といった配電部品60が、張り出し部48、ボールベアリング49及びオイルシール51と径方向で並ぶように配置され、所謂入れ子構造となっている。ここで、64は前記ニードルベアリング32と一対に設けられるニードルベアリングである。これらニードルベアリング32,64はシール機能を有し、各ニードルベアリング32,64の間であってロータシャフト16とプーリシャフト14との間隙にはグリスを封入できるようになっている。
【0021】
図5に示すように、ギヤケース24G内であって隔壁45の後方には、プラネタリ機構部13、補機駆動軸19及びワンウェイクラッチ22が配設されている。ロータシャフト16の後端部の外周面にはギヤが形成され、このギヤ形成部65がプラネタリ機構部13のサンギヤ17を構成している。また、プーリシャフト14の後端部はサンギヤ17の後方まで延出され、この後端部にピニオンキャリア15の嵌合部66がスプラインにて連結されて、プーリシャフト14とピニオンキャリア15とが結合されている。そして、補機駆動軸19の前端部には、プレート67を介してリングギヤ18が結合されている。ここで、図7に示すように、プラネタリ機構部13は単列のピニオンギヤ15aを有するシングルピニオンプラネタリとして構成され、各ギヤ要素の半径比は、サンギヤ17を約1とすると、ピニオンギヤ15aが約1、リングギヤ18が約3となるように構成されている。
【0022】
本体ケース24の後壁68には、補機駆動軸19の周辺部分をプラネタリ機構部13側に突出させてなる張り出し部69が形成され、この張り出し部69には環状のクラッチガイド71が固定されている。このクラッチガイド71の内周部には、図8に示すように、複数のカムパーツ72が円周方向で配列され、クラッチガイド71、カムパーツ72及び補機駆動軸19により機械式のワンウェイクラッチ22が構成されている。このワンウェイクラッチ22により、補機駆動軸19に矢印P方向(プーリの正転方向)のトルクが加わった際はその回転が許容され、矢印Pの逆方向のトルクが加わった際は、カムパーツ72の楔効果により補機駆動軸19がクラッチガイド71に係合することでその回転が規制される。クラッチガイド71の内周部であってカムパーツ72の前後には、各々ボールベアリング73,74が装着され、これらボールベアリング73,74により、補機駆動軸19が本体ケース24に回転自在に支持されている。
【0023】
ロータシャフト16の後端にはリング状のエンドパーツ75が装着され、このエンドパーツ75によりロータシャフト16の後端面76が形成されている。また、ピニオンキャリア15には、後端面76と軸線C方向で対向する接触面77が形成されている。これら後端面76と接触面77との間にはスラストベアリング78が配設され、ピニオンキャリア15とロータシャフト16との間に生じるスラスト荷重を支持できるようになっている。同様に、補機駆動軸19に形成される前端面79と、ピニオンキャリア15に形成され前端面79と軸線C方向で対向する後部接触面81との間にはスラストベアリング82が配設され、ピニオンキャリア15と補機駆動軸19との間に生じるスラスト荷重を支持できるようになっている。
【0024】
また、本体ケース24の後壁68には、補機駆動軸19を挿通させる開口83の内周部に、その内周面と補機駆動軸19の外周面との間をシールするオイルシール84が装着されている。さらに、ロータシャフト16の後端部には、その内周面とプーリシャフト14の外周面との間をシールするオイルシール85が装着されている。そして、前述したように隔壁45の張り出し部48にもオイルシール51が装着され、したがって、本体ケース24内の隔壁45と後壁68とで挟まれた空間、つまりギヤケース24Gの内部空間は、各オイルシール51,84,85によりシールされた油室86として構成されることとなる。この油室86内に潤滑用のオイルを充填することで、プラネタリ機構部13とワンウェイクラッチ22とを共通の油室86及びオイルで潤滑することが可能となっている。なお、ロータシャフト16を支持するボールベアリング49、及び補機駆動軸19を支持するボールベアリング73,74も油室86内に配置されることとなり、共通のオイルで潤滑可能となっている。
【0025】
プラネタリ機構部13の上方であってギヤケース24Gの外周部には、ギヤケース24Gと一体成形される端子ボックス62が設けられ、油室86の上方で車両の電装系とモータ12とを接続するための空間が形成されている。端子ボックス62は、その底部前側に設けられた開口部62aにより隔壁45前方の空間、つまりモータケース24M内の空間と連通され、かつ開口部62aよりモータ12の配電線63が端子ボックス62内に向かって配策されている。また、端子ボックス62の後端には嵌合孔62bが設けられ、U相、V相、W相に対応する給電ケーブルの接続端部87が、各々軸線Cに沿う方向で嵌合孔62bに装着されている。そして、配電線63の先端に設けられた各相の端子部88と各給電ケーブルの接続端部87の先端に設けられた端子部87aとを軸線Cに沿う方向で対向配置し、端子ボックス62内に設けられた端子台62cにボルト89により共締めされることで、ターミナル87とモータ12の配電部品60とが接続されている。
【0026】
モータ12から引き出された配電線63の端子部88と給電ケーブルの接続端部87の端子部87aとを接続する端子台62cを含む接続部分の上方にはカバー62dが装着され、このカバー62dにより端子ボックス62が閉塞されている。また、各給電ケーブルの接続端部87が、その胴部87bが嵌合孔62bに嵌合すると共にブラケット87cを介して端子ボックス62の後端にボルト結合されることで、端子ボックス62の嵌合孔62bが閉塞されている。
【0027】
図9に示すように、プラネタリ機構部13が収容されたギヤケース24Gは断面略円形に形成されており、その上部には上方に向かって開口する箱型の端子ボックス62が形成されてカバー62dにより閉塞されている。そして、ギヤケース24Gの側壁内部には、油室86用のブリーザ(呼吸経路)70が形成されている。ブリーザ70には、その経路途中にオイルミストをキャッチするための2つの溜まり室70a,70bと、油室86と溜まり室70aを連通する連通路70eと、2つの溜まり室70a,70bを連通する連通路70fとが形成され、かつ、上側の溜まり室70bから上方に延出され、端子ボックス61内に開口する連通路70cが形成されている。この連通路70cにより、ブリーザ70と端子ボックス62とが連通されている。尚、いずれの連通路70c,70e,70fもその流路断面積は溜まり室70a,70bの断面積より小さく形成されている。
【0028】
一方、端子ボックス62の側壁には、端子ボックス62の内部と外気とを連通させるブリーザパイプ70dが取り付けられ、このブリーザパイプ70d自体が端子ボックス62のブリーザ(呼吸経路)70Mを形成している。したがって、油室86のブリーザ70と端子ボックス62のブリーザ70Mとは、端子ボックス62内で連通されることとなり、ブリーザパイプ70dを共用して外気と連通可能となっている。ここで、端子ボックス62は、前記開口部62aを通じてモータケース24Mと連通しているため、このブリーザパイプ70dによって、モータケース24Mの内部も外気と連通されている。なお、86aはオイル給油口である。
【0029】
図6に示すように、補機駆動軸19の後端部には、補機クラッチ23のロータプレート91が装着され、ロータプレート91がエクステンション92を介してロータ部93と結合されている。コンプレッサ4の前部には円管部4aが突出形成され、この円管部4aの外周部に設けられた複列のボールベアリング95によりロータ部93と円管部4aとが回転自在とされている。
また、ロータ部93は、その一辺の断面がコンプレッサ4側に向かって開口する略コの字形状に形成され、その内部に励磁コイル94が配設されている。ロータプレート91とロータ部93の前壁部96との間には、扁平状のアーマチュアディスク97が配設され、円管部4aから前方に突出する補機軸4bの先端部と結合されている。アーマチュアディスク97の後面にはアーマチュア98が取り付けられ、リーフスプリング99により付勢されてアーマチュアディスク97の後面に当接した状態(解放状態)となっている。
【0030】
そして、励磁コイル94に通電し、アーマチュア98をロータ部93の前壁部96に吸着させることで、補機クラッチ23が係合状態(ON)となり、補機駆動軸19のトルクを補機軸4bに伝達可能となる。また、コンプレッサ4の駆動が不要なときは補機クラッチ23を解放状態(OFF)とし、トルク損失を軽減して電力及び燃料の消費を低減することができる。ここで、プーリ11及びモータ12といった動力源をプラネタリ機構部13の前方に配置し、補機であるコンプレッサ4をプラネタリ機構部13の後方、つまり動力源の反対側に配置したため、補機軸4bを中空軸とする必要がなく、例えばスクロールコンプレッサを採用することも可能である。
【0031】
次に、駆動装置10の、エンジン始動時、発電時及び補機駆動時における作動状態を説明する。
まず、モータ12によるエンジン始動時には、直結クラッチ21を解放状態とし、プラネタリ機構部13を差動可能な状態とする。そして、モータ12に電力を供給して正転方向(前記矢印P方向)のトルクを発生させ、ロータシャフト16と共にサンギヤ17を駆動させる。プーリシャフト14等を介してエンジン1と連係されるピニオンキャリア15にはエンジン1のフリクションが加わっているため、ピニオンギヤ15aを介してリングギヤ18が逆転方向(矢印Pと逆方向)に回転しようとするが、リングギヤ18に接続された補機駆動軸19はワンウェイクラッチ22により規制されているため逆転方向には回転しない。したがって、プラネタリ機構部13は、リングギヤ18が固定され、サンギヤ17とピニオンキャリア15との間で回転比が約4:1となる減速機として動作することとなり、モータ12の約4倍のトルクでプーリシャフト14を駆動させてエンジン1をクランキングすることができる。しかも、プラネタリ機構部13で減速されるため、モータ12を効率のよい高速域で駆動させることができる。
【0032】
また、エンジン停止中のモータ12による補機駆動時には、直結クラッチ21を解放状態とし、プラネタリ機構部13を差動状態とする。そして、モータ12に逆転方向のトルクを発生させ、ロータシャフト16と共にサンギヤ17を駆動させる。プーリシャフト14等を介してエンジン1と連係されるピニオンキャリア15にはエンジン1の逆転方向のフリクションが加わるため回転せず、ピニオンギヤ15aを介してリングギヤ18が正転方法に回転することとなる。したがって、プラネタリ機構部13は、ピニオンキャリア15が固定され、サンギヤ17とリングギヤ18との間で回転比が約3:1となる減速機として動作することとなり、モータ12の約3倍のトルクで補機駆動軸19を駆動させてコンプレッサ4を作動させることができる。しかも、プラネタリ機構部13により減速されるため、モータ12を効率のよい高速域で駆動させることができる。
【0033】
また、エンジンによる補機駆動時には、直結クラッチ21を係合状態とし、プーリシャフト14とロータシャフト16とを結合状態とする。つまり、サンギヤ17とピニオンキャリア15とを結合状態とする。そして、プラネタリ機構部13が一体化状態となり、プーリ11をコンプレッサ4と直結して駆動させることができる。このとき、モータ12もプーリ11と直結して駆動することとなり、この状態でモータ12を発電機として制御することで、バッテリの充電等を行うことができる。逆に、モータ12を電動機として制御することで、エンジン1とモータ12とを併用してコンプレッサ4を駆動させたり、エンジン1を駆動補助することができる。
【0034】
上記各作動状態において、油室86内のオイルの油温変化によりその油面が変化しても、ブリーザ70により油室86内の圧力変化等を防止できる。ここで、油室86からの放出ガスに含まれるオイルミストは、2つの溜まり室70a,70bにより除去されるため、端子ボックス62内を汚染することはない。また、端子ボックス62及びモータケース24M内の結露等は、ブリーザパイプ70dにより防止できる。
【0035】
次いで、この駆動装置10が組み込まれたエンジンシステムについて図10、図11に基づいて説明する。ここで、前記エンジンシステムとは、図10に示すように、エンジン1、駆動装置10、コンプレッサ4及びこれらの運転を制御するECUにより構成されたものとする。なお、前述の説明と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
ECUは、直結クラッチ21や補機クラッチ23に電気的に接続され、これらの解放状態、係合状態の切り替えを行うようになっている。また、ECUにはエンジン1から燃料噴射信号や回転数信号が入力され、エンジン自体がトルクを発生しているか否か等を判断し、例えば直結クラッチ21を係合状態(ON)、又は解放状態(OFF)とする信号を発生させる。ここで、このエンジンシステムにおいては、エンジン1のクランクシャフト2の端部に、前記ワンウェイクラッチ22と同様、機械式のワンウェイクラッチ22’が設けられている。これにより、クランクシャフト2の逆転が規制され、モータ12による補機駆動時にエンジン1のフリクションに制約されることなくコンプレッサ4を駆動させることが可能となっている。
【0037】
図11に示すように、上記エンジンシステムを搭載した車両において、エンジン停止状態であってエアコンOFF状態のときには、直結クラッチ21はOFF(解放)され、モータ12は停止している。このとき、ワンウェイクラッチ22,22’及び補機クラッチ23の状態は問わない。
また、エンジン停止状態であってエアコンON状態のときには、直結クラッチ21はOFFされ、ワンウェイクラッチ22はフリー、ワンウェイクラッチ22’はロック、補機クラッチ23はON(係合)されている。そして、モータ12は逆転して電動を行いコンプレッサ4が駆動する。
【0038】
また、エンジン始動状態のときには、直結クラッチ21はOFFされ、ワンウェイクラッチ22はロック、ワンウェイクラッチ22’はフリーとされている。そして、モータ12が正転して電動を行いエンジンがクランキングする。このとき、補機クラッチ23の状態は問わない。
さらに、エンジン運転状態であってエアコンON状態のときには、直結クラッチ21及び補機クラッチ23はONされ、ワンウェイクラッチ22,22’はフリーとされている。そして、モータ12が正転して電動又は発電を行う。
そして、エンジン運転状態であってエアコンOFF状態のときには、直結クラッチ21はON、補機クラッチ23はOFFされ、ワンウェイクラッチ22,22’はフリーとされている。そして、モータ12が正転して電動又は発電を行う。
【0039】
上述した実施の形態によれば、車両のエンジンシステムに駆動装置10を組み込み、直結クラッチ21及び補機クラッチ23の動作並びにモータ12の駆動を制御することのみで、エンジン1の始動、エンジン1が停止中のコンプレッサ4の駆動及びエンジン1によるコンプレッサ4の駆動等、様々な動作モードを実施することができる。これにより、ハイブリット車やアイドルストップ車の運転中におけるエンジン1停止時にも、モータ12によりコンプレッサ4等の補機類を駆動させることができるため、車両の快適性を維持することができる。このとき、クランクシャフト2に設けられたワンウェイクラッチ22’はロック状態であるが、ワンウェイクラッチ22’は機械式であるため、その制御をECU等で行う必要はない。同様に、エンジン始動時にはワンウェイクラッチ22がロック状態となるが、その制御を行う必要はない。
【0040】
また、エンジン1による走行中には、モータ12を電動機として作動させることで、エンジン1とモータ12とを併用してコンプレッサ4を駆動できると共に、エンジン1を駆動補助して燃費の向上を図ることができる。さらに、エアコンOFF状態のときには、補機クラッチ23をOFFしてフリクションを低減し、より一層燃費の向上を図ることができる。
【0041】
さらに、駆動装置10は、単一のモータ12で上記各動作モードを達成させるとことができるため、部品点数を抑えてコスト低減を図ることができると共に、モータ12のトルクをプラネタリ機構部13により増幅してエンジン1やコンプレッサ4に伝達しているため、モータ12の小型軽量化を図ることができる。
【0042】
そして、プーリ11、直結クラッチ21、モータ12、プラネタリ機構部13、ワンウェイクラッチ22及び補機クラッチ23が同一軸線C上に直列に配置され連結されているため、ギヤ、ベルト等の動力伝達部品を設ける必要がなく、部品点数を抑えると共に、効率的に動力を伝達することができる。さらに、駆動装置10をエンジンにサイドマウントした場合でもインテークマニホールド及びエキゾーストマニホールド等を避け易く車載し易い。
【0043】
また、プーリ11と直結クラッチ21とが入れ子構造であると共に、レゾルバ59と張り出し部46及びボールベアリング47とが入れ子構造となり、かつ配電部品60と張り出し部48、ボールベアリング49及びオイルシール51とが入れ子構造となっているため、駆動装置10の軸線C方向長さが短縮されている。しかも、端子ボックス62が本体ケース24のギヤケース24Gの外周部に設けられると共に給電ケーブルの接続端部87が軸線Cに沿う方向で並列に配置されているため、駆動装置10の外周側面から軸線C方向と直交する方向への端子ボックス62及び給電ケーブルの接続端部87の延出を少なくすることができる。このため、車載性をより一層向上できると共に、コンプレッサ4を直列に接続することが容易となりレイアウトの自由度を高めることができる。
【0044】
また、油室86のブリーザ70を端子ボックス62に連通させ、端子ボックス62に設けられたブリーザパイプ70dを共用する構造であるため、湯室86のブリーザ70と端子ボックス62のブリーザ70Mとの両方にブリーザパイプ70dを設けた場合と比較して、部品点数及び製造工数を削減することができる。さらに、駆動装置10の突出部分を減少させ小型化を図ることができる。そして、ギヤケース24Gと端子ボックス62とを一体に形成することが可能なため、部品点数及び製造工数を削減することができる。
【0045】
なお、この発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば、コンプレッサ4をサンギヤ17に、モータ12をリングギヤ18に接続する等、プラネタリ機構部13の他の要素へ接続するようにしてもよい。
また、駆動装置10は、クランクシャフト2とクランクプーリ5、ベルト8及びプーリ11を介して接続されているが、車載スペースによってはこれをクランクシャフト2と直列に接続できることはいうまでもない。同様に、駆動装置10と直列に接続されるコンプレッサ4を、プーリ及びベルト等を介して並列に接続するようにしてもよい。
さらに、エアコン用のコンプレッサ4以外にも、変速機用油圧ポンプやウォータポンプ等を、補機として駆動装置10に接続し、コンプレッサ4と同様エンジン停止時にもモータ12よって作動可能としてもよい。
【0046】
ここで、コンプレッサ4を可変容量コンプレッサとした場合、可変容量コンプレッサの仕事容量を可変させることでフリクションを低減することができるため、補機クラッチ23を不要とすることができる。また、通常のコンプレッサ4をモータ12で駆動させる場合、前記ワンウェイクラッチ22’がロックすることにより、エンジン1のフリクションに制約されずにコンプレッサ4を駆動させていたが、可変容量コンプレッサの場合には、その負荷トルクを可変させることができるため、エンジン1のフリクションの制限内となるよう、可変容量コンプレッサの負荷トルクを調整して駆動させることができる。したがって、ワンウェイクラッチ22’を不要とすることができる。
【0047】
そして、例えば図12に示すように、溜まり室70bにブリーザパイプ70dを設けると共に、端子ボックス62と溜まり室70bとの間に、ブリーザ70Mの一部を形成する連通路70Mcを設け、ブリーザ70,70Mを溜まり室70bで連通させると共にブリーザパイプ70dを共用する構成としてもよい。また、端子ボックス62とギヤケース24Gとが別体であっても、この構成が可能なことは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1に記載した発明によれば、結合手段の動作、並びにモータの駆動及び回転速度を制御することのみで、モータによるエンジンの始動及び補機の駆動、並びにエンジンによる補機の駆動等、様々な動作モードを実施することが可能となるため、ハイブリット車やアイドルストップ車の運転中におけるエンジン停止時にも車両の快適性を維持することができる。
そして、前記プラネタリ機構、モータ、結合手段及び補機の駆動軸を同一軸線上で連結することが可能となると共に、補機を同一軸線上で接続することが可能となるため、動力伝達用のギヤ、ベルト等を不要とすることができ、部品コスト及び重量を低減できる。特に、駆動装置をクランクシャフトと略並行に配置した場合、インテークマニホールド及びエキゾーストマニホールドを避け易く、車載性を向上させると共に、レイアウトの自由度を高めることができる。
また、ギヤケースの呼吸経路と、端子ボックスの呼吸経路とを連通させることができ、ブリーザパイプを共用して部品点数及び製造工数を削減できる。また、ブリーザパイプの数を削減することで、装置自体から突出する部分を少なくし、駆動装置の小型化を図ることができる。さらに、端子ボックスをギヤケースと一体形成し、部品点数及び製造工数を削減することも可能である。
【0049】
請求項2に記載した発明によれば、軸線方向と直交する方向への端子ボックスや給電ケーブルの接続端部の延出を少なくすることができ、駆動装置の小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態のエンジンの正面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】プーリ及び直結クラッチの詳細断面図である。
【図4】モータの詳細断面図である。
【図5】プラネタリ機構部及びワンウェイクラッチの詳細断面図である。
【図6】補機クラッチの詳細断面図である。
【図7】図5のB−B線に沿う断面図である。
【図8】図5のD−D線に沿う断面図である。
【図9】図5のE−E線に沿う断面図である。
【図10】駆動装置を組み込んだエンジンシステムの模式図である。
【図11】駆動装置を搭載した車両の状態説明図である。
【図12】この実施の形態の変形例を示す図9に相当する断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 クランクシャフト
4 コンプレッサ(補機)
10 駆動装置
12 モータ
13 プラネタリ機構部(プラネタリ機構)
14 プーリシャフト(同期軸)
15 ピニオンキャリア
17 サンギヤ
18 リングギヤ
19 補機駆動軸(駆動軸)
21 直結クラッチ(結合手段)
22 ワンウェイクラッチ(回転方向規制手段)
24G ギヤケース
62 端子ボックス
63 配電線
62c 端子台70,70M ブリーザ(呼吸経路)
70d ブリーザパイプ
87 給電ケ−ブルの接続端部

Claims (2)

  1. エンジンのクランクシャフトと同期回転する同期軸と、補機を駆動させる駆動軸と、サンギヤ、ピニオンキャリア及びリングギヤを有し、これらの内の任意の2つの要素に前記同期軸及び駆動軸がそれぞれ接続されるプラネタリ機構と、該プラネタリ機構の残りの一要素と接続されるモータと、前記プラネタリ機構の2つ以上の要素を結合可能な結合手段と、前記駆動軸の回転を一方向に規制可能な回転規制手段と、前記プラネタリ機構を収容するギヤケースと、前記モータから引き出される配電線に給電ケーブルの接続端部を接続する端子台を収容可能な端子ボックスとを備え、前記プラネタリ機構、モータ、結合手段及び駆動軸が同一軸線上で直列に配置され、かつ、前記ギヤケースに設けられる呼吸経路と、前記端子ボックスに設けられる呼吸経路とが連通されていることを特徴とする車両の駆動装置。
  2. 前記端子ボックスが前記ギヤケースの外周に設けられると共に、前記給電ケーブルの接続端部が前記軸線に沿って並列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動装置。
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