JP2004122383A - 画像形成方法 - Google Patents

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大岡 青日
Koichi Ishii
石井 浩一
Yoshie Imai
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Abstract

【課題】画像形成体上に複数の画像を重ねて多色画像を得る際に、画像形成の高速化を図り、且つ十分な露光々量を保持して色再現性を向上すると共に、モアレの目立ち難い高画質を得る。又現像装置内での混色を防止し現像剤を長寿命化する。
【解決手段】第1の感光体ドラム11に形成するマゼンタ(M)とブラック(BK)のスクリーン角度を同一の0°とし又両者の網点をずらす。第2の感光体ドラム21に形成するイエロー(Y)とシアン(C)のスクリーン角度を同一の15°とし両者の網点をずらす。各感光体ドラム11、21上の2色トナー画像を中間転写ローラ30、31を介し、用紙P上で重ねて4色のフルカラートナー画像を得る。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同一画像形成体上に複数色の色剤を色重ねしてカラー画像を形成する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像を得る画像形成装置にあっては、その装置の小型化、プロセス速度の高速化あるいは高精度の色重ねを達成するために、従来例えば電子写真装置にあっては1つの感光体上に、色剤であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の4色のトナーによるトナー画像を色重ねしてフルカラー画像を得る画像形成装置がある。この1つの感光体を用いる画像形成装置としては、トナーの色毎に、順次感光体に帯電工程、露光工程、現像工程を繰り返して、得られたカラートナー画像を感光体上で色重ねして、その後一括して転写体に転写するプロセス(Image on Imageプロセス、以下IOIと呼ぶ)によりフルカラー画像を得ている装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一方一般に複数色のトナー画像を色重ねする場合に、トナー画像をドット集中型のディザ、いわゆる網点を用いて形成すると、複数トナーによる干渉模様であるモアレを生じてしまう。このモアレを低減するため、従来は、ディザリング処理方法として、色毎に網点のスクリーン角度を変えて色重ねする方法がある(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特許第2860102号明細書(第4頁、第1図)
【非特許文献1】
市川 康憲 編、「イメージング Part1」日本、写真工業出版社、昭和63年1月20日発行、p35(河村 尚登 著)
しかしながら例えば(特許文献1)では、単一感光体上に複数色のトナー画像を色重ねすると、先行して感光体上に形成したトナー画像が次の現像時以降に脱落して現像器内に混入する、いわゆる混色を起こす可能性が大きいので、長期間にわたる画像出力にたえない場合が多いという問題を生じる。
【0005】
又単一感光体に色重ねすると、2色目以降のトナー画像は既に形成したトナー画像の上から帯電・露光・現像の画像形成工程を実施して、次の色のトナー画像を形成することになる。このため例えば粉体トナーを用いてカラー画像を得る画像形成装置の場合には、トナー層の光透過性が低いことから、2色目以降画像形成工程において、十分な露光々量を得られない。この露光々量の低下を解決するために、赤外領域の露光系を用いたり、露光パワーを非常に大きくしたりする必要があった。特にフルカラー4色のトナー画像を単一の感光体上で重ねる場合には、最大3色のトナー層を重ねた上から4色目の露光々を照射しなければならず、露光パワーを増大しても十分な色再現が得られないという問題を有している。
【0006】
更に液体現像剤を用いてカラー画像を得る画像形成装置の場合には、サブミクロンサイズの極めて微細なトナー粒子を用いることから、粉体トナーを用いる場合に比しトナー画像を色重ねした上からの露光々の吸収が少なく、フルカラー画像の色再現性に優位ではあるものの、既にトナー層が形成された上から露光工程を行うということは、多少の露光々量の低下は避けられず、より良好な色再現性による高画質の画像を得るには先行して形成されたトナー層が極力薄いことが望まれる。
【0007】
しかも色重ねをする場合には、既にトナー画像が形成される感光体上に行う露光・現像特性と、裸の感光体上における露光・現像特性が異なる、いわゆるカラートラッピング現象が起こり得る。これは既に感光体上にトナー画像が形成されている場合には、露光不良と共に、トナー画像上に色重ねするトナーが着き難かったりあるいは付きすぎてしまい、色再現性が著しく損なわれるという問題を有している。
【0008】
又液体現像剤を用いて得られる感光体上のトナー画像を非電界転写プロセスである、例えば圧力転写方式で被転写媒体である中間転写媒体や記録媒体に転写する場合には、トナー画像中に含まれる余剰のキャリア溶媒を転写前にほぼ完全に取り除く必要がある。この余剰のキャリア溶媒の除去に要する時間は、トナー画像の厚みに応じて増加するので単一感光体上に4色が重なったフルカラートナー画像を形成すると、余剰のキャリア溶媒の乾燥に時間を要し、高速化を妨げていた。
【0009】
さらに圧力転写方式の場合、被転写媒体とトナー画像との密着性が転写特性に影響を及ぼす場合がある。被転写媒体とトナー画像との密着性を良くして良好な転写効率を得るには、例えば、トナー層の厚みは薄い方が良く又、隣り合うトナー層間の周期は長い方が良くなる傾向にある。このため、単一感光体上に4色が重なったフルカラートナー画像を形成しトナー層が厚くなると、転写性に劣る傾向がある。
【0010】
他方、例えば(非特許文献1)では、色毎に網点のスクリーン角度を変えるようディザリング処理をしてモアレの低減を図っているが、このようにしてもモアレを解消する事は不可能であり、更に前述のカラートラッピング現象が加わると、モアレがより顕著に成ってしまい、画質を損ねるという問題を生じていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記課題を解決するものであり、画像形成体上で複数の色剤による画像を色重ねする場合の混色による色剤の劣化を防止して色剤の長寿命化を図り、電子写真装置においては既にトナー画像が形成された上からの露光々量の低下による色再現性の低下あるいは転写効率の低下を防止する。更には、画像形成体に複数の色剤による画像を色重ねする場合のカラートラッピングにより助長されるモアレを低減して、高速化を損なうことなく高画質のカラー画像を得る画像形成方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するための手段として、複数の画像形成体上に形成される画像を被転写材に多重転写して多色画像を得る画像形成方法において、同一の前記画像形成体上に形成する複数色の前記画像のスクリーン角度を同一とし、前記複数の画像形成体の、各画像形成体毎に、前記画像のスクリーン角度差を設けるものである。
【0013】
又本発明は上記課題を解決するための手段として、複数の画像形成体上に形成される画像を被転写材に多重転写して多色画像を得る画像形成方法において、前記複数の画像形成体上に形成する複数色の前記画像のスクリーン角度を同一とするものである。
【0014】
上記構成により本発明は、フルカラー画像形成時の転写性及び高速化を損なうことなく、良好な色再現性を得ると共に、カラートラッピングを原因として発生するモアレの目立ちを少なくして画質を向上し、更にはトナーの混色を防止して現像剤の長寿命化を図る画像形成方法を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
先ず本発明が解決しようとする、モアレの目立ちの原理について説明する。例えば、網点方式によるディザリング処理を実施する時に、色毎にスクリーン角度が完璧に同一であればモアレは発生しない。しかし各種装置における色重ね時に、完璧にスクリーン角度を同一に保持して重ね合わせることが難しく、微小な角度誤差により非常に目立つモアレが発生する。(ここでスクリーン角度とは、画像を形成する色剤による網点の配列方向である。)
この微小な角度誤差によるモアレを目立たないようにするため、例えば電子写真装置や印刷装置においては、従来、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(BK)の4色を形成する時は、各色は図1に示すようなスクリーン角度に設定している。即ち、図1(a)に示すようにイエロー(Y)の網点1はスクリーン角度0°とし、図1(b)に示すようにシアン(C)の網点2はスクリーン角度15°とし、図1(c)に示すようにマゼンタ(M)の網点3はスクリーン角度75°とし、図1(d)に示すようにブラック(BK)の網点4はスクリーン角度45°としていた。
【0016】
このようにスクリーン角度差を設ける理由として、第1は、モアレの安定性確保である。本来各色のスクリーン角度を同一にすればモアレは発生しない。しかし各種装置における色重ね時に、完璧にスクリーン角度を同一に保持して重ね合わせることが難しく、微小なスクリーン角度誤差により非常に目立つモアレが発生してしまう。一方、色毎に30°のスクリーン角度差を設けて重ね合わせた場合、完璧に30°のスクリーン角度差が保持された場合にモアレは発生するが、30°から微小な角度誤差を生じるとモアレの目立ち具合の変化が小さい。一般にはモアレの目立ち具合よりもモアレの安定性を重視するため、近年色毎にスクリーン角度を変えて重ね合わせるのが主流となっている。
【0017】
第2は、色再現の安定性確保である。色を重ね合わせる場合に、前述したようにスクリーン角度差の完璧な保持性の困難性のほかに、位置の保持性の困難性がある(いわゆる各色の平行移動による色ズレ)。スクリーン角度を同一にした場合、色ズレは全ての網点が重なったり、重ならなかったりすることにつながり、色再現の安定性に乏しくなる。一方スクリーン角度差を設けた場合、網点の重なりがランダムであるため、色ズレ時における網点の重なりの変化もランダムになり、色再現安定性に優れる。
【0018】
第3は、色再現性の向上である。網点が完全に重なっている場合の色再現性は加法混色的になり、色ズレにより網点が並置している場合の色再現性は減法混色的になる。スクリーン角度を変えて網点を重ねた場合、網点は重なる部分と重ならない部分が混在するため、減法混色的色再現と加法混色的色再現が混在し、色再現性に長ける。以上の結果を図2に示す。
【0019】
他方、IOIプロセスではカラートラッピング現象を生じる。カラートラッピングとは、例えば網点方式ディザリング処理法において、イエロー(Y)とシアン(C)の2色重ねIOIプロセスをスクリーン角度差を設けて行った場合に、2色の網点が重なる部位では、本来はイエロー(Y)の上に露光光量に応じた適量のシアン(C)が現像されるべきところを、シアンの現像量が少なかったり、あるいは必要以上に大量にシアンが現像されるという現像不良を生じる現象をいう。
【0020】
例えば、イエロー(Y)とシアン(C)に30°のスクリーン角度差を設け、カラートラッピングを生じない場合の画像結果とカラートラッピングを生じた場合の画像結果を図3に示す。イエロー(Y)とシアン(C)の網点が重なる周期はスクリーン線数の数倍となり、この網点の重なり部位におけるカラートラッピングによる現像不良は長周期の非常に目立ちやすいモアレの発生原因となる。カラートラッピングを起こしていない図3(a)に比べて、カラートラッピングによりイエロー(Y)の上にシアン(C)が現像されていない図3(b)はモアレの発生が顕著になっていることが分かる。
【0021】
そこで本発明は、上記各種原理に基づき為されたものである。以下に本発明を図4乃至図9に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。図4は本発明の画像形成方法を実施するための画像形成装置である湿式のフルカラー電子写真装置を示す。画像形成部10の被転写材であるシート紙Pの用紙搬送経路8に沿って第1ステーション100及び第2ステーション200が配列されている。各ステーション100、200は、第1の画像形成体である第1の感光体ドラム11と第2の画像形成体である第2の感光体ドラム21を有する。第1の感光体ドラム11及び第2の感光体ドラムは、同一構造であり、例えばアルミニウム等からなる導電性ドラム上に、10〜40μm厚の有機系もしくはアモルファスシリコン系の感光層を形成し、好ましくは更にその上にフッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等からなる保護層を形成して成っている。
【0022】
第1の感光体ドラム11周囲には、矢印s1方向の回転に沿って第1色の色剤であるマゼンタ(M)及び、マゼンタ(M)より明度が低い第2色の色剤であるブラック(BK)の液体トナーを用いて第1及び第2の画像である、マゼンタ(M)及びブラック(BK)のトナー画像の形成を行う第1及び第2の画像形成ユニット12M、12BKが配列されている。
【0023】
第2の感光体ドラム21周囲には、矢印s2方向の回転に沿って第3色の色剤であるイエロー(Y)及び、イエロー(Y)より明度が低い第4色の色剤であるシアン(C)の液体トナーを用いて第3及び第4の画像である、イエロー(Y)及びシアン(C)のトナー画像の形成を行う第3及び第4の画像形成ユニット12Y、12Cが配列されている。各画像形成ユニット12M〜12Cは、それぞれ用いる液体トナーの色が異なるものの、それ以外は基本的に同様の構成である。第1乃至第4の画像形成ユニット12M〜12Cは、第1あるいは第2の感光体ドラム11、21周囲に順次周知のコロナ帯電器もしくはスコロトロン帯電器などからなる帯電装置13M〜13C、露光装置14M〜14C、現像装置18M〜18Cを有する。
【0024】
露光装置14M〜14Cは、670nmの波長を持つレーザ光学系を使用して、画像情報に応じて変調されディザリング処理されたマゼンタ(M)〜シアン(C)の光信号に対応する光照射を第1あるいは第2の感光体ドラム11、21に選択的に行い、第1あるいは第2の感光体ドラム11、21の露光された部分の電位を減衰させ静電潜像を形成する。
【0025】
図5に、ディザリング処理を行うディザリング処理装置50の概略構成図を示す。ディザリング処理装置50チャンネル分解装置51は、adobe社製Photoshop6.0を用いた。ディザリング処理装置50の入力側には、コンピュータ端末あるいは読み取り装置等の入力装置51からの1200dpiCMYKの元画像入力情報を、色分解するチャンネル分解装置52が接続される。ディザリング処理装置50は、演算部50aにて色分解された画像情報をそれぞれハーフトーン処理する。網点形状は円を用い、スクリーン線数は150lines/inchに設定する。
【0026】
演算部50aでは画像情報の、濃度、網点面積率、スクリーン角度及び平行移動を演算処理し、出力部50bから各露光装置14Y〜14BKに出力する。元画像には、財団法人日本規格協会発行の「高精細カラーディジタル標準画像データISO/JIS−SCID」のうち、N3.TIF、S6TIF及びS8.TIFの3つを用いた。
【0027】
演算部50aは、マゼンタ(M)とブラック(BK)のスクリーン角度を同じ第1のスクリーン角度である0°になるよう制御し、イエロー(Y)とシアン(C)のスクリーン角度を同じ第2のスクリーン角度である15°になるよう制御する。又、マゼンタ(M)とブラック(BK)のトナー画像を相互に平行移動してずらすと共に、イエロー(Y)とシアン(C)のトナー画像を相互に平行移動してずらすよう制御する。マゼンタ(M)とブラック(BK)あるいはイエロー(Y)とシアン(C)のスクリーン角度を同一とし、位置をずらす場合には以下のような方法で行う。まず、ディザリング処理前の元画像において、ずらしたい色を所望量だけずらす。その後それぞれの色をハーフトーン化し、再びずらした色を元の位置に戻す。
【0028】
尚試験上、スクリーン角度が共に15°のイエロー(Y)とシアン(C)を平行移動せずに網点位置を一致させて表示した場合は、図7(a)に示す様な画像を得られ、イエロー(Y)とシアン(C)を平行移動して網点位置をずらして表示した場合は、図7(b)に示す様な画像を得られる。
【0029】
現像装置18M〜18Cは、各色の液体トナーを収容し、バイアス電圧が印加され、液体現像剤を第1あるいは第2の感光体ドラム11、12表面に供給してトナー画像を形成する現像ローラ16M〜16C及び、現像後のトナー画像のかぶり取り及び溶媒除去を同時に行うスクイーズローラ17M〜17Cを有する。現像装置18M〜18Cの、現像ローラ16M〜16Cへの液体トナー供給や現像装置18M〜18Cからの液体トナー排出は図示しないポンプおよび液循環系によって制御されている。現像ローラ16M〜16Cは、感光体ドラム11、12表面に対して約120μmのギャップを介して設けられた金属製のローラであり、クリーニングローラ19M〜19Cが接触される。
【0030】
液体トナーは、絶縁性の炭化水素系溶媒中に顔料成分を含有した体積平均粒子径0.8μmのトナー粒子を分散させたものであり、溶媒中で帯電(ここではプラス帯電とする)している。トナー粒子はアクリル系樹脂(例えばガラス転移点が45℃の熱可塑性樹脂)をバインダ樹脂としマゼンタ、イエロー、シアン、あるいはブラックの着色用顔料と帯電制御剤とをそれぞれに添加した混合物から成っている。スクイーズローラ17M〜17Cは、第1あるいは第2の感光体ドラム11、21表面に対して約50μmのギャップをもって対向する金属製のローラであり、ブレード20M〜20Cが接触される。
【0031】
第1の感光体ドラム11周囲の第1及び第2の画像形成ユニット12M、12BKの下流及び、第2の感光体ドラム21周囲の第3及び第4の画像形成ユニット12Y、12Cの下流には、現像装置18M〜18Cによる現像後、スクイーズした液体のトナー画像に接触して余剰の溶媒を吸引することによりトナー画像の乾燥を加速するための第1あるいは第2の吸引ローラ22、23が設けられる。吸引ローラ22、23下流には、空気流を供給してほぼ完全に溶媒を除去するための第1あるいは第2の乾燥装置24、26、溶媒を除去したトナー画像を用紙Pに多重転写するための転写装置27、感光体ドラム11、21上の残留トナーを回収するための感光体クリーナ46、47、及び残留電荷を除去する消去ランプ48、49が設けられている。
【0032】
吸引ローラ22、23は、中空の金属軸上に導電性のスポンジ層を設けた2層構造のローラであり、スポンジ表面から中空軸内部まで流体貫通している。乾燥装置24、26は、感光体ドラム11、21表面から1mm程度のギャップをもって設けられ、感光体ドラム11、21表面に4〜6m/min程度の空気流を供給する。
【0033】
転写装置27は、第1及び第2の感光体ドラム11、21周囲の一次転写位置に夫々接触する被転写材である第1及び第2の中間転写ローラ30、31、用紙搬送経路8を介して中間転写ローラ30、31周囲の二次転写位置に接触し中間転写ローラ30、31を夫々感光体ドラム11、21に加圧接触させる加圧ローラ32、33を有する。転写装置27は、感光体ドラム11、21上に形成されるトナー画像を、トナー粒子の粘着力、圧力及びせん断応力を利用して中間転写ローラ30、31に一次転写した後、被転写材である用紙Pに二次転写する。中間転写ローラ30、31周囲の二次転写位置下流には、用紙Pにトナー画像を転写終了後、中間転写ローラ30、31表面に残留される残留トナー等の付着物を除去する、中間転写クリーナ34、36が設けられている。
【0034】
中間転写ローラ30、31は、図6に示すようにハロゲンランプ等からなるヒータ37を内蔵する金属の中空ローラ表面に、厚み200μm程度のシリコーンゴム弾性層38を形成して成り、中間転写ローラ30、31表面は約80℃に維持される。加圧ローラ32、33は、ハロゲンランプ等からなるヒータ40を内蔵する金属の中空ローラ41からなり表面温度は120℃に維持され、感光体ドラム11、21と、中間転写ローラ30、31間にかける圧力は10Kg/cm程度となっている。
【0035】
また、感光体ドラム11、21の表面速度v1に対して中間転写ローラ30、31の表面速度v2は、v2/v1=0.98となるようわずかに遅く設定され、感光体ドラム11、21から中間転写ローラ30、31への一次転写時、トナー画像には圧力及びせん断応力が加わる。
【0036】
次に作用について述べる。画像形成工程が開始されると、先ず第1ステーション100において、第1の感光体ドラム11が矢印s1方向に回転し、これと同時に第1及び第2の画像形成ユニット12M、12BKによるトナー画像形成操作が成される。先ず第1の画像形成ユニット12Mで、帯電装置13Mによって第1の感光体ドラム11表面を+800V程度に一様に帯電する。次に露光装置14Mはディザリング処理装置50により後述するようにディザリング処理されたマゼンタ(M)の画像情報に対応する露光々を第1の感光体ドラム11に選択的に照射して画像部を+200V程度まで電位を低下させ、第1の感光体ドラム11上にマゼンタ(M)の画像情報に対応する静電潜像を形成する。
【0037】
現像装置18Mでは現像ローラ16Mが第1の感光体ドラム11と同方向にその2倍程度の移動速度で回転しており、現像ローラ16Mと第1の感光体ドラム11表面のギャップ領域には、マゼンタ(M)の液体トナーによるメニスカスが形成される。
【0038】
この時現像ローラ16Mには+600V程度の電圧が印加され、第1の感光体ドラム11と現像ローラ16Mとの間のマゼンタ(M)の液体トナーによるメニスカス領域を静電潜像が通過すると、画像部においては現像ローラ16Mから第1の感光体ドラム11表面へ向う方向に、非画像部においては第1の感光体ドラム11表面から現像ローラ16Mへ向う方向に電界が形成される。従って、プラス帯電したマゼンタ(M)の液体トナー中のトナー粒子は画像部にのみ付着する。この結果、現像ローラ16M通過後には第1の感光体ドラム11上にまず第1色目であるマゼンタ(M)のトナー画像が形成される。
【0039】
これにより、画像部の電位は+300V程度まで上昇する。次にスクイーズローラ17Mには+600V程度の電圧が印加される。液体トナー画像がスクイーズローラ17Mに接近すると、非画像部においては第1の感光体ドラム11表面からスクイーズローラ17Mへ向う方向に電界が形成され、逆に画像部においてはスクイーズローラ17Mから第1の感光体ドラム11への方向に電界が形成される。この結果、非画像部においては浮遊している帯電トナー粒子が回収され、画像部においては像を形成しているトナー粒子が第1の感光体ドラム11表面に押し付けられる。
【0040】
また、スクイーズローラ17Mは第1の感光体ドラム11の回転と逆方向にその3倍程度の速度で回転しており、流体的な絞り効果が作用して、主に液体トナー画像の上層部にある溶媒が除去される。この結果、1μm以上ある液体トナーの厚みは半分以下になる。第1の感光体ドラム11表面から回収された溶媒及び浮遊トナーはブレード20Mにより掻き取られて、図示しない回収部に回収される。
【0041】
次に第1の感光体ドラム11上には、第2色目のブラック(BK)のトナー画像形成が同様に行われ、マゼンタ(M)のトナー画像の上にブラック(BK)のトナー画像が重ね合わされる。すなわち第1の感光体ドラム11表面のマゼンタ(M)のトナー画像の上から、帯電装置13BKにより帯電が成される。その後マゼンタ(M)のトナー画像の上から、露光装置14BKにより、ブラック(BK)の画像情報に対応する露光々を第1の感光体ドラム11に選択的に照射してブラック(BK)の静電潜像を形成する。この露光装置14BKによる露光々は、ディザリング処理装置50により後述するようにディザリング処理されている。
【0042】
尚、このブラック(BK)の露光装置14BKによる露光時、マゼンタ(M)のトナー画像は波長620nm以上の領域では非常に高い透過率を示すので、この領域の波長を持つ露光々を使用すればほぼ問題なくブラック(BK)の静電潜像を得られる。本実施の形態ではブラック(BK)の露光装置14BKの光源として670nmの波長を持つレーザ光学系を使用していることから、マゼンタ(M)のトナー画像の上からであっても、ブラック(BK)の露光々は、露光量を低減されることなく良好な静電潜像を形成出来る。次いで現像装置18BKを経て、第1の感光体ドラム11上には、マゼンタ(M)、ブラック(BK)のトナー画像が、重ね合わされる。
【0043】
この後、第1の感光体ドラム11上のトナー画像は吸引ローラ22によりトナー画像中の余剰の溶媒を吸い取られる。この時、吸引ローラ22表面には約+800Vの電位を与えており、トナー画像が吸引ローラ22のスポンジ表面に移行するのを防いでいる。次いで乾燥装置24を経てトナー画像をほぼ乾燥する。この乾燥時、従来の同一感光体ドラム上に4色のトナー画像を色重ねした場合に比し、乾燥速度の短縮を得られる。
【0044】
この後、マゼンタ(M),ブラック(BK)の2色トナー画像は、加圧ローラ32により第1の感光体ドラム11側に10Kg/cm2程度の圧力で圧接され、第1の感光体ドラム11の表面速度v1に対してv2/v1=0.98となる速度v2で搬送される第1の中間転写ローラ30に、加圧力及び熱の作用に更にせん断応力を加えて一次転写される。この一次転写時、第1の感光体ドラム11及び第1の中間転写ローラ30間にせん断応力が加わることから、トナー画像の転写効率は飛躍的に向上する。次に加圧ローラ32からの圧力及び熱の作用により第1の中間転写ローラ30上のトナー画像は、矢印u方向に搬送される用紙Pに二次転写され、用紙P上にマゼンタ(M),ブラック(BK)の2色トナー画像を形成される。
【0045】
尚、第1の中間転写ローラ30へのトナー画像の一次転写終了後、第1の感光体ドラム11は感光体クリーナ46により残留トナー画像を除去され、消去ランプ48により残留電荷を消去されて一連の画像形成プロセスを終了し次の画像形成プロセスに備える。又用紙Pへの二次転写終了後、第1の中間転写ローラ30は、中間転写クリーナ34により表面の付着物を除去される。
【0046】
第2ステーション200においては、第1ステーション100における用紙Pへの2色トナー画像形成と同様にして、第3の画像形成ユニット12Yを用いて第2の感光体ドラムにイエロー(Y)のトナー画像を形成後、第4の画像形成ユニット12Cを用いてイエロー(Y)のトナー画像の上からシアン(C)のトナー画像が形成される。
【0047】
ここで第3の画像形成ユニットのイエロー(Y)の露光装置14Yは、ディザリング処理装置50により後述するようにディザリング処理されたイエロー(Y)の画像情報に対応する露光々を第2の感光体ドラム21に選択的に照射して、第2の感光体ドラム21上にイエロー(Y)の静電潜像を形成する。
【0048】
又第4の画像形成ユニットのシアン(C)の露光装置14Cは、ディザリング処理装置50により後述するようにディザリング処理されたシアン(C)の画像情報に対応する露光々をイエロー(Y)のトナー画像の上から、第2の感光体ドラム21に選択的に照射して第2の感光体ドラム21上にシアン(C)の静電潜像を形成する。このシアン(C)の露光装置14Cによる第2の感光体ドラム21の露光時、第2の感光体ドラム21表面には、イエロー(Y)のトナー画像が形成されるものの、イエロー(Y)のトナー画像は670nmの波長領域では非常に高い透過率を示すので、670nmの波長を持つレーザ光学系を使用する露光装置14Cによるシアン(C)の露光操作は、イエロー(Y)のトナー画像に露光々量を低減されることなく良好な静電潜像を得られる。
【0049】
次いで第2ステーション200の吸引ローラ23、乾燥装置26により第2の感光体ドラム21上に形成されたイエロー(Y)、シアン(C)の2色トナー画像を乾燥後、加圧力及び熱の作用に更にせん断応力を加えて2色トナー画像を第2の中間転写ローラ31に一次転写する。そして第2の中間転写ローラ31上の2色トナー画像は、加圧ローラ33の圧力及び熱の作用により、第1ステーション100側から矢印u方向に搬送され、既にマゼンタ(M),ブラック(BK)の2色トナー画像が形成されている用紙Pに重ねて二次転写して、用紙P上にフルカラーのトナー画像を完成する。
【0050】
又トナー画像の一次転写終了後、第2の感光体ドラム21は感光体クリーナ47により残留トナー画像を除去され、消去ランプ49により残留電荷を消去される。更に用紙Pへの二次転写終了後、第2の中間転写ローラ31は、中間転写クリーナ36により表面の付着物を除去される。
【0051】
この実施の形態にて、ディザリング処理装置50による、ディザリング設定値を種々変更して画像情報を作成し、画像出力試験を行い、用紙Pに出力されたフルカラーのトナー画像のモアレ、色再現安定性、階調性、圧力転写特性、総合画質を相対比較し評価したところ図8に示す試験結果を得られた。
(試験1)
マゼンタ(M)とブラック(BK)をスクリーン角度差を設けずに共にスクリーン角度0°とし、イエロー(Y)とシアン(C)をスクリーン角度差を設けずに共にスクリーン角度15°とする。これにより、マゼンタ(M)及びブラック(BK)と、イエロー(Y)及びシアン(C)とでは15°のスクリーン角度差を有する。
【0052】
又図9に示すようにマゼンタ(M)の網点60Mの間にブラック(BK)の網点61BKがほぼ均等に分散される様に、マゼンタ(M)の網点に対して、ブラック(BK)の網点を平行移動する。同様に、イエロー(Y)の網点の間にシアン(C)の網点がほぼ均等に分散される様に、イエロー(Y)の網点に対してシアン(C)の網点を平行移動する。
(試験2)
マゼンタ(M)とブラック(BK)及びイエロー(Y)とシアン(C)のスクリーン角度差は(試験1)と同じに設定する。
【0053】
又マゼンタ(M)とブラック(BK)は平行移動せずに網点位置を一致させる。同様に、イエロー(Y)とシアン(C)も平行移動せずに網点位置を一致させる。
(試験3)
マゼンタ(M)、ブラック(BK)、イエロー(Y)及びシアン(C)の全てにスクリーン角度差を設けずに共にスクリーン角度0°とする。
【0054】
又マゼンタ(M)とブラック(BK)及びイエロー(Y)とシアン(C)の平行移動は(試験1)と同じに設定する。
(試験4)
マゼンタ(M)とブラック(BK)及びイエロー(Y)とシアン(C)のスクリーン角度は(試験3)と同じに全て0°に設定する。
【0055】
又マゼンタ(M)とブラック(BK)は平行移動せずに網点位置を一致させる。同様に、イエロー(Y)とシアン(C)も平行移動せずに網点位置を一致させる。
【0056】
これに対して従来から用いられる標準的なディザリング設定を行ったものを(比較例)として、マゼンタ(M)のスクリーン角度45°、ブラック(BK)のスクリーン角度15°とし、イエロー(Y)のスクリーン角度0°、シアン(C)のスクリーン角度75°とする。本(比較例)ではマゼンタ(M)とブラック(BK)は平行移動しない。同様に、イエロー(Y)とシアン(C)も平行移動しない。
【0057】
この結果以下のことが判明した。
(モアレ)
4色全てのスクリーン角度を同一とした試験3と試験4では、モアレが全く発生せず、高解像性の画像出力が達成された。原理で述べたように、スクリーン角度を一致するように設定した場合、ほんの少しの角度誤差が目立ちやすいモアレを発生させる。しかしながら本実施の形態では第1あるいは第2の感光体ドラム11、21上でトナー画像を重ねあわせるIOIプロセスを採用しており、他の重ね合わせプロセスに比べて重ね合わせ精度を高く保持できる。この結果モアレを生じることなく高解像性(画像の粗さが少ない)を得られた。又、第1の感光体ドラム11上のトナー画像と第2の感光体ドラム21上のトナー画像とがスクリーン角度差を有する試験1及び試験2は、2次モアレを生じ試験3及び試験4に比し高解像性が低下した。尚4色全てにスクリーン角度差を設けた比較例は、4次モアレが発生し、試験1及び試験2に比べても更に高解像性が劣った。
(色再現安定性)
原理で述べたように色再現安定性は、色ズレ時に起こる網点の重なり具合の変化に起因する。この結果、試験1と試験2は良好な色再現安定性を得られた。これは、第1にマゼンタ(M)とブラック(BK)及びイエロー(Y)とシアン(C)は、それぞれ同一の感光体ドラム11、21上で重ねるIOI方式を採用しているため、色ズレが起こりにくいこと。第2に第1の感光体ドラム11上のマゼンタ(M)とブラック(BK)のトナー画像と、第2の感光体ドラム21上のイエロー(Y)とシアン(C)のトナー画像を用紙P上で重ね合わせるため、多少の色ズレが発生することがあるが、第1及び第2の感光体ドラム11、21の間ではスクリーン角度差を設けているため、色再現安定性には影響を及ぼさないことによる。尚比較例も多数枚出力時における色変化が小さく良好な色再現安定性を得られる。
(階調性)
平行移動によるズラシをしていない試験2と試験4では、とりわけ自然画の様な単色領域の少ない画像ではほとんどの網点面積率の組み合わせにおいてカラートラッピングの様子が変化しないため、滑らかな階調の画像出力が得られた。一方平行移動によるズラシを施した試験1と試験3では、同一感光体ドラム上の2色の網点は、2色ともに網点面積率が低い場合は2色の網点は全く重ならず、カラートラッピングの影響を受けないが、1色目の網点面積率が高い場合は2色目はその影響を受けることになる。よって1色目の網点面積率により2色目の現像特性が変化してしまい、結果として滑らかな階調性が失われる。例えばシアンの階調性がイエローの網点面積率に影響を受け、S6.TIFのグリーンのグラデーションパッチが不自然な画像となってしまう。
(圧力転写特性)
感光体ドラム11、21から中間転写ローラ30、31への圧力転写にあっては、中間転写ローラ30、31とトナー画像との密着性が転写特性に影響を及ぼす。従って、トナー層が薄く、隣り合うトナー層間の周期は長い方が良くなる傾向にある。ズラシを施した試験1と試験3では2色の網点が重なる確率が比較的少なく、また網点が均一に配置されている。そのため中間転写ローラ30、31とトナー画像の密着性が良好となり、感光体上の転写残りがほとんどなく転写特性の良い高画質出力が達成された。
(総合画質)
以上の各種特性をまとめて総合評価を行った。総合評価は定性的な評価であり、見た目では4つの各種特性のうち、モアレが最も大きく画質に寄与していることから、モアレの目立たないものが優先された。この結果、試験1〜試験3は良好な総合評価を得られた。又、試験4は、転写性に多少劣るものの、比較例に比べてモアレが目立たず、比較例に比し、良好な画質を得られた。
【0058】
以上の構成により、本実施の形態にあっては、第1ステーション100及び第2ステーション200にて、第1の感光体ドラム11に、マゼンタ(M)とブラック(BK)のトナー画像を又、第2の感光体ドラム21にイエロー(Y)とシアン(C)のトナー画像をIOIプロセスを用いて形成した後、用紙P上で4色を重ねて、フルカラートナー画像を得ている。従って各感光体ドラム11、21上では2色のトナー画像を重ねるのみであることから、従来の同一感光体ドラム上に4色のトナー画像を重ねる場合に比し、先に形成したトナー画像により露光々量が低減されるという影響をほとんど受けることがなく、赤外領域の露光々源を用いたり、露光パワーを非常に大きくしたりすることなく十分な露光々量による良好な静電潜像を得られ、色再現性の良い高画質のカラー画像を得られる。
【0059】
更には、各感光体ドラム11、21上では2色のトナー画像を重ねるのみであることから、各ステーション100、200での画像形成時間の短縮を得られると共に、転写前にトナー画像の乾燥に要する時間の短縮も図れ、フルカラー画像形成の高速化を図れる。
【0060】
又、各ステーション100、200での色重ねが2色づつであることから、従来の4色を色重ねする装置に比して混色による液体トナーの劣化を低減出来、液体トナーの長寿命化を得られる。更に、二次転写時の用紙P上での色重ねを、2色ずつ色重ねした状態で行うことから、従来の4連タンデム方式のように4色を別々に色重ねする場合に比し、転写時の位置ずれ補正を格段に容易に出来る。
【0061】
又、本実施の形態では各感光体ドラム11、21上で各2色のトナー画像をIOI形成する時に、少なくとも各感光体ドラム11、21上においては2色のスクリーン角度を同一とするようディザリング処理している。従って、モアレの目立ちが少ない解像性の高い高画質を得られる。
【0062】
更に必要に応じて、2色のトナー画像の網点を平行移動によりズラシ、あるいは平行移動せずに一致させるようディザリング処理している事からも、よりモアレの目立ちが少ない解像性の高い高画質を得られる。
【0063】
又、本実施の形態では液体トナーを圧力転写方式により中間転写ローラ30、31を経て用紙Pに転写するので、転写時に溶媒を残す電界転写方式に比しトナー画像の流れや拡散による画像劣化を生じることなく、良好な転写画像を得られる。
【0064】
尚本発明は上記実施の形態に限定されることなく、その趣旨を変えない範囲での変更は可能であって、例えば、現像剤は、液体現像剤で無く粉体現像剤であっても良いし、前述の実施の形態の4色の現像剤の2色ずつの組み合わせも限定されないが、後続の画像形成ユニットでの露光時に露光々量が低減されない事が望ましく、例えば実施の形態において、先行して形成されるトナー画像の透過率が高くなるよう、第1ステーションでイエロー(Y)、ブラック(BK)の順にトナー画像を形成し、第2ステーションでマゼンタ(M)、シアン(C)の順にトナー画像を形成するようにしても良い。
【0065】
又、4色のフルカラートナー画像を得る際に、図10に示す他の変形例のようにシート紙Pの用紙搬送経路71に沿って配列される第3乃至第5のステーション300、400、500を用いても良い。この変形例の第3のステーション300では、イエローとマゼンタの画像形成ユニット70Y、70Mによりイエローとマゼンタを共にスクリーン角度0°でIOI画像形成する。また第4のステーション400ではシアンの画像形成ユニット70Cによりスクリーン角度15°でシアンの単色画像形成を行い、第5のステーション500でブラックの画像形成ユニット70BKによりスクリーン角度15°でブラックの単色画像形成を行う。この後、第3乃至第5のステーション300〜500上のトナー画像を各中間転写ローラ72、73、74を経て用紙Pに二次転写しフルカラー画像を得る。この変形例においても、第3のステーション300におけるイエローとマゼンタのスクリーン角度を同一とすることからモアレの目立ちが無く、高画質を得られる。
【0066】
又同一画像形成体上にスクリーン角度が同一の3色のトナー画像を形成する等しても良い。又、ディザリング処理は、同一画像形成体上に形成される複数のトナー画像のスクリーン角度が同一であれば、そのスクリーン角度の値は限定されないが、角度誤差を生じた場合でもモアレの目立ちが少ない値がより好ましい。更に、複数のトナー画像の網点の平行移動によるズラシ量等も任意である。
【0067】
更に、画像形成装置も電子写真方式に限定されず、同一の画像形成体上に直接複数色の画像を形成してカラー画像を得るものであれば良い。
【0068】
又色剤として液体現像剤を用いた場合、各画像形成体に形成されるトナー画像の被転写材への転写方式も限定されないが、非電界転写方式であれば転写時に溶媒を残したまま中間転写媒体や記録媒体に転写する必要が無く、画像流れあるいは拡散による画質劣化を防止出来、より良好な転写画像を得られる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、フルカラー画像を得るために複数の画像形成体を用いてIOIプロセスを行い、1つの画像形成体上への画像の色重ね数を少なくしている。従って電子写真方式にあっては従来の様に同一画像形成体に4色のトナー画像を重ねる場合に比し、露光々量の低減を補うために赤外領域の露光々源を用いたり、露光パワーを非常に大きくしたりすることなく十分な露光々量による良好な静電潜像を得られ、色再現性の良い高画質のカラー画像を得られる。又、従来の4連タンデム方式のように画像形成体上に4色のトナー画像を重ねる場合に比し、各画像形成体上での画像形成に要する時間の短縮を得られると共に、トナー画像の乾燥に要する時間の短縮も図れ、フルカラー画像形成の高速化を図れる。
【0070】
更に、画像形成体にIOIプロセスを行う際に同一の画像形成体上に形成する複数色の色剤による画像のスクリーン角度を同一とし、あるいは複数の画像形成体に形成される全ての色剤による画像のスクリーン角度を同一とする様にディザリング処理をし、更に必要に応じて各色剤の網点の平行移動によるズレを制御している。これによりモアレの目立ちが少ない解像性の高い高画質を得られる。
【0071】
更に、同一の画像形成体に4色の色剤による画像を色重ねする場合に比し、色剤の混色の機会も低減出来、色剤の長寿命化を図れる。一方転写時には、従来の4連タンデム方式のように4色を別々に色重ねする場合に比し、IOIプロセスにより転写回数を低減出来、転写時の位置ずれ補正が格段に容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理の説明において用いた、従来の電子写真装置の現像剤のスクリーン角度を示し(a)はそのイエロー(Y)のスクリーン角度、(b)はそのシアン(C)のスクリーン角度、(c)はそのマゼンタ(M)のスクリーン角度、(d)はそのブラック(BK)のスクリーン角度を示す説明図。
【図2】本発明の原理にて説明した、スクリーン角度の違いによる画質の違いを示す表である。
【図3】本発明の原理で説明したカラートラッピングの画像への影響を示し、(a)はカラートラッピングを生じていない画像を示す平面図、(b)はカラートラッピングによりモアレが助長された画像を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態のフルカラー電子写真装置の画像形成部を示す概略構成図である。
【図5】本発明の実施の形態のディザリング処理装置を示す概略ブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態の中間転写ローラ及び加圧ローラを示す概略断面図である。
【図7】本発明の実施の形態のイエロー(Y)とシアン(C)の表示試験結果を示し、(a)は網点位置を一致させた画像を示す平面図、(b)は網点位置をずらした画像を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態の、ディザリング設定値を変更し画像特性試験を行った
試験結果を示す表である。
【図9】本発明の実施の形態のマゼンタ(M)とブラック(BK)の網点位置の平行移動を示す説明図である。
【図10】本発明の他の変形例の画像形成部を示す概略構成図である。
【符号の説明】
8…用紙搬送経路
10…画像形成部
11…第1の感光体ドラム
12M〜12C…画像形成ユニット
13M〜13C…帯電装置
14M〜14C…露光装置
16M〜16C…現像ローラ
17M〜17C…クイーズローラ
18M〜18C…現像装置
20Y〜20BK…スクイーズローラ
21…第2の感光体ドラム
22、23…吸引ローラ
24、26…乾燥装置
27…転写装置
30、31…中間転写ローラ
32、33…加圧ローラ
50…ディザリング処理装置
100…第1ステーション
200…第2ステーション

Claims (12)

  1. 複数の画像形成体上に形成される画像を被転写材に多重転写して多色画像を得る画像形成方法において、
    同一の前記画像形成体上に形成する複数色の前記画像のスクリーン角度を同一とし、
    前記複数の画像形成体の、各画像形成体毎に、前記画像のスクリーン角度差を設けることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記複数の画像形成体が、第1の画像形成体と第2の画像形成体からなり、
    前記第1の画像形成体上に、第1色の色剤による第1の画像と第2色の色剤による第2の画像とを第1のスクリーン角度で多重形成し、
    前記第2の画像形成体上に、第3色の色剤による第3の画像と第4色の色剤による第4の画像とを前記第1のスクリーン角度と異なる第2のスクリーン角度で多重形成することを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 前記第1の画像形成体上で、前記第1の画像と前記第2の画像の網点位置を平行移動し、前記第2の画像形成体上で、前記第3の画像と前記第4の画像の網点位置を平行移動することを特徴とする請求項2記載の画像形成方法。
  4. 前記第1の画像形成体上で、前記第1の画像と前記第2の画像の網点位置を一致させ、前記第2の画像形成体上で、前記第3の画像と前記第4の画像の網点位置を一致させることを特徴とする請求項2記載の画像形成方法。
  5. 前記複数の画像形成体上に形成される前記画像の前記被転写材への多重転写を圧力転写方式で行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  6. 前記画像形成体が静電荷保持部材からなり、前記色剤が前記静電荷保持部材に形成される静電潜像に付着する現像剤であることを特長とする請求項1記載の画像形成方法。
  7. 複数の画像形成体上に形成される画像を被転写材に多重転写して多色画像を得る画像形成方法において、
    前記複数の画像形成体上に形成する複数色の前記画像のスクリーン角度を同一とすることを特徴とする画像形成方法。
  8. 前記複数の画像形成体が、第1の画像形成体と第2の画像形成体からなり、
    前記第1の画像形成体上に、第1色の色剤による第1の画像と第2色の色剤による第2の画像とを第1のスクリーン角度で多重形成し、
    前記第2の画像形成体上に、第3色の色剤による第3の画像と第4色の色剤による第4の画像とを前記第1のスクリーン角度で多重形成することを特徴とする請求項7記載の画像形成方法。
  9. 前記第1の画像形成体上で、前記第1の画像と前記第2の画像の網点位置を平行移動し、前記第2の画像形成体上で、前記第3の画像と前記第4の画像の網点位置を平行移動することを特徴とする請求項8記載の画像形成方法。
  10. 前記第1の画像形成体上で、前記第1の画像と前記第2の画像の網点位置を一致させ、前記第2の画像形成体上で、前記第3の画像と前記第4の画像の網点位置を一致させることを特徴とする請求項8記載の画像形成方法。
  11. 前記複数の画像形成体に形成される前記画像の前記被転写材への多重転写を圧力転写方式で行うことを特徴とする請求項7記載の画像形成方法。
  12. 前記画像形成体が静電荷保持部材からなり、前記色剤が前記静電荷保持部材に形成される静電潜像に付着する現像剤であることを特長とする請求項1記載の画像形成方法。
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