JP2004122354A - Cmp装置用スラリー調製供給装置および方法 - Google Patents

Cmp装置用スラリー調製供給装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度の混合比率の良好な状態のスラリーを研磨装置へ、より簡易な方法で供給できるスラリー混合供給装置、及びスラリー混合供給方法の提供。
【解決手段】化学機械研磨装置17へとスラリーを供給するためのスラリー混合供給装置であって、各液に対応した数の吸引口3と、研磨装置へとスラリーを供給するための排出口18とを有し、各吸引口から排出口に至る各液の供給経路に、各吸引口から各液を特定量で吸引し、吸引した各液を排出口側へと吐出させるための供給用ポンプ5が夫々配置され、各供給用ポンプの吐出側供給経路にダンパ6ーと加圧弁7が併設され、これらの下流側に設けられた各供給用ポンプからの吐出量を測定するための流量計8と、該流量計からの測定値を使用して供給用ポンプの吐出流量を制御するための演算・制御回路16が設けられているスラリー混合供給装置。
【選択図】図1

Description

 本発明は、ウエハ等の基板表面を高精度に研磨し、平坦化する化学機械研磨装置(以下CMP装置という)に、少なくとも砥粒微粒子分散液と添加剤溶液とを所定の比率で混合してスラリーを調製し、供給するためのスラリー調製供給装置、及びこれを用いたスラリー調製供給方法に関する。
 近年、LSIの高集積化、高性能化に伴い、ウエハ等の基板表面を高精度に平坦化するための加工手段としての化学機械研磨(CMP)方式が注目されている。かかる方式では、シリカ、アルミナ、ジルコニア、二酸化マンガン、セリア(酸化セリウム)等の微粒子からなる研磨砥粒を、水酸化カリウムやアンモニア等のアルカリ性水溶液や界面活性剤を含む水に分散させた砥粒微粒子分散液(以下、原液スラリーと呼ぶ)に、更に、研磨対象に応じた、界面活性剤や、化学的作用を促進させるための過酸化水素水や硝酸鉄等の酸化剤や、各種添加剤を含有する添加剤溶液(以下、添加剤溶液と呼ぶ)を混合することで調製したスラリー(研磨砥粒及び添加剤の混合分散溶液であって、実際の研磨処理に用いられるもの)が使用されている。そして、該スラリー中の添加剤溶液と基板との間に生じる化学的作用と、スラリー中の研磨砥粒と基板との間の機械的作用とを複合化させることで、優れた研磨処理を実現している。
 例えば、半導体シリコン基板上の層間絶縁膜材料である二酸化珪素膜(酸化膜)を上記CMP装置によって研磨する場合には、シリカ粒子の分散性の向上と、研磨に最適な粒子の凝集状態を形成するために、シリカ粒子含有の原液スラリーにアルカリ性水溶液、例えば、水酸化カリウム水溶液を添加したスラリーが用いられる。そして、該スラリーをCMP装置に設置された半導体シリコン基板へと供給し、スラリー中のシリカ粒子と研磨装置の研磨パッドとによるCMP研磨によって、上記酸化膜を除去している。
 また、半導体シリコン基板上に形成された配線材料であるタングステン金属膜の研磨においては、アルミナ粒子含有の原液スラリーに、酸化剤として過酸化水素水を添加したアルミナスラリーが用いられている。そして、かかるスラリーをCMP装置に設置された半導体シリコン基板へと供給することで、タングステン膜表面と過酸化水素とを化学反応させて研磨が容易なタングステン酸化膜を形成させ、該反応生成膜を、研磨砥粒であるアルミナ粒子とCMP装置の研磨パッドとによる機械研磨によって研磨し、配線部以外の不要な部分を除去している。
 上記のようなCMP装置へスラリーを供給するための機構としては、従来から、適宜に選択された研磨砥粒を含有する原液スラリーと、界面活性剤や酸化剤等を含む添加剤溶液、更には必要に応じて用いられる希釈用の水とを予め所定の比率で混合し、一時的に貯蔵タンクに蓄液した後、その混合液(スラリー)をCMP装置へ供給する方式が採用されている。しかしながら、この場合に、貯蔵タンク内に蓄液されている間に生じる混合後の時間経過に伴うスラリーの研磨特性の劣化や、スラリー中における研磨微粒子の分散性の低下、或いは、スラリーを構成する成分の混合比率を変更させる場合の可変性や応用性の乏しさによって、処理に適合する良好な状態で、しかも所望する混合比率のスラリーを適確に供給することができないという問題があった。これに対して、例えば、砥粒水溶液(原液スラリー)と添加溶液とを、CMP装置の研磨定盤に噴射する直前で混合器によって混合し、上記複数の溶液をスラリーとして供給するスラリーの調製装置が提案されている(特許文献1参照)。
 しかしながら、本発明者らの検討によれば、上記特許文献1に記載されているスラリーの供給装置では、下記に挙げる課題を有することがわかった。即ち、スラリー成分の混合精度は、流量計と、それによってフィードバックを受けて開度を調節する定流量弁のみに依存しているが、各流量計においては、その精度を考慮した場合に、特に低流量域での誤差が大きく、また、各定流量弁においては、原液スラリーの閉塞が懸念され、かかる構成では、所望する処理に適合した特定の液混合比率のスラリーを適確に供給することができない場合がある。更に、上記従来の装置においては、複数の液はそれぞれポンプによって供給装置へと供給されているが、本発明者らの検討によれば、ここで用いられているポンプの脈動(圧力変動)は、定流量弁の一定流量維持に悪影響を及ぼすため、この機構によっては、スラリーの液混合精度を高精度に維持することが難しいこともわかった。また、上記従来の装置は、混合する部位に対する洗浄手段を有していないことから、混合液未使用時に、スラリー中の微粒子の沈降や凝集によって装置内配管に閉塞が生じた場合には、これらを除去することができず、特に、スラリーの供給を再開した初期段階において、その混合比率の精度維持に問題が残ることが考えられる。
特開2000−202774公報
 従って、本発明の目的は、所望する処理に適合した任意の流量で、且つ高精度の液混合比率で、劣化のない良好な状態のスラリーをCMP装置へと、適確に且つより簡易な方法で供給することが可能なスラリー調製供給装置を提供することにある。
 また、本発明の目的は、所望する処理に適合した任意の流量で、且つ高精度の液混合比率で、劣化のない良好な状態のスラリーを複数のCMP装置へと、適確に且つより簡易に供給することが可能なスラリー調製供給方法を提供することにある。
 更に、本発明の目的は、スラリーの供給を一時停止した状態から再開した場合における初期段階でも、スラリーの液混合比率を高精度に維持できるスラリー調製供給装置を提供することにある。
 上記の目的は、下記の本発明によって達成される。即ち、本発明は、化学機械研磨(CMP)装置に、少なくとも砥粒微粒子分散液と添加剤溶液とを含む各液が所望する混合比率で含まれるスラリーを供給するためのスラリー調製供給装置において、上記各液をそれぞれに吸引するための各液に対応した数の吸引口と、上記CMP装置へスラリーを供給するための排出口とを有し、上記各吸引口から排出口に至る各液の供給経路に、各吸引口から各液を上記混合比率になる特定量で吸引し、吸引した各液を上記排出口側へと吐出させるための供給用ポンプがそれぞれ配置され、それぞれの供給用ポンプの吐出側供給経路にダンパーと加圧弁が併設され、更に、これらの下流側に設けられた各供給用ポンプからの吐出量を測定するための流量計と、該流量計からの測定値を使用して上記供給用ポンプの吐出流量を制御するための演算・制御回路が設けられていることを特徴とするスラリー調製供給装置である。本発明の好ましい形態としては、特に、演算・制御回路が、前記流量計の測定値の、供給用ポンプで特定量を吐出するための所望の設定液量からの偏差を用いてのPID制御と、該設定液量の変化に追従するための制御とを行なうためのものであるスラリー調製供給装置が挙げられる。
 又、本発明の別の実施態様は、複数台の化学機械研磨(CMP)装置にそれぞれが所望する組成、流量のスラリーを供給するスラリー調製供給方法において、各CMP装置のそれぞれに上記構成を有するスラリー調製供給装置を接続し、その際に、少なくとも砥粒微粒子分散液及び添加剤溶液を含む各液が、各スラリー調製供給装置を介して並列に各CMP装置に供給されるように配置することを特徴とするスラリー調製供給方法である。本発明の別の好ましい形態としては、上記において、更に、各CMP装置から、該各装置が所望する各液の所望の設定量についての情報を前記演算・制御回路に入力し、該設定量の変化を監視し、且つ該設定量からの、前記流量計の測定値の偏差とを用いて各供給用ポンプからの吐出量の制御を行なうスラリー調製供給方法が挙げられる。
 上記したように、本発明によれば、所望する処理に適合した任意の流量で、且つ高精度の混合比率で、劣化のない良好な状態のスラリーをCMP装置へと、適確に且つより簡易な方法で供給することが可能なスラリー調製供給装置、及び方法が提供される。本発明の好ましい実施態様によれば、スラリーの供給を一時停止した状態から再開した場合における初期段階でも、スラリーの混合比率を高精度に維持できるスラリー調製供給装置、及び方法が提供される。
 本発明の好ましい実施の形態及びその変形例に基づき、本発明を詳細に説明する。本発明者らは、上記した従来技術の課題を解決すべく鋭意検討した結果、CMP装置の直前で原液スラリーと添加剤溶液とを混合させる従来のスラリー供給装置では、高精度の混合比率でこれらの溶液を混合させ安定した状態のスラリーを供給することができない場合があることに鑑み、これらの液を供給する際の供給用ポンプからの吐出流量の変動を最小限に抑制できる手段を開発し、ポンプからの吐出流量を安定化させれば、少なくとも原液スラリーと添加剤溶液とを含む各液からなるスラリーの混合比率を、高精度にコントロールできるようになると考え検討した結果、本発明に至った。
 本発明者らの検討によれば、スラリー調製供給装置内の供給用ポンプへ送液される複数の液にはそれぞれ最適圧力条件があり、供給用ポンプの吐出流量特性は、先ず、この送液される各液の圧力変動に依存する。そして、この圧力変動には、各液の送液にポンプを用いた場合等に発生する脈動によるものと、複数台のCMP装置へ各液を並列に供給する場合における他の研磨装置で液を使用することに対する影響によるものとがある。本発明者らは、これらの圧力変動を最小限とすることが、各液の供給用ポンプからの吐出流量の変動を最小限にする有力な手段となり得ることに着目して開発を行った。その結果、下記の手段が有効であり、かかる手段を用いることで、各CMP装置が所望する処理に適した任意の流量で、液が供給用ポンプから正確な吐出液量として維持された状態で供給されてくるので、高精度の液混合比率で、劣化のない良好な状態のスラリーをCMP装置へ供給することが、適確に且つより簡易な方法で達成できることを見いだした。 
 先ず、その1つは、供給用ポンプによる送液に伴う脈動を最小限とするためのものである。かかる方法を、図1に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施態様による、2液を混合してスラリーを調製し、そのスラリーをCMP装置17に供給するための2液混合型スラリー調製供給装置Kの例であるが、1は、シリカ、アルミナ、セリア等の砥粒微粒子を、界面活性剤等が含まれる水に分散させた状態の原液スラリー(以下、A液と呼ぶ)を封入したドラムであり、2は、A液と混合される界面活性剤や酸化剤等の添加剤溶液(以下、B液と呼ぶ)を封入したドラムである。4は、A及びBの各液を循環させるための循環用ポンプである。該循環用ポンプ4としては、ダイヤフラムポンプ等の一般的なポンプを用いればよいが、該循環用ポンプ4に組み合わせて、不図示の脈動低減用のダンパーをそれぞれ配置してもよい。
 図1では、ドラム1から吸引口3を介して供給されたA液と、ドラム2から吸引口3を介して供給されたB液とを混合させて、これらの液を所望する特定の液量で排出口18を介してCMP装置17へと供給する。図1に示した例では、A液及びB液はいずれも循環用ポンプ4によって循環されているが、本発明者らの検討によれば、特に、このポンプ4自体の吐出圧力や脈動によって生じる圧力変動が、供給用ポンプ5の吐出量精度に悪影響を及ぼし、この結果、供給用ポンプからの正確な吐出液量の維持を困難なものとしていることがわかった。
 これに対して、該圧力変動に対する補正機構を別途設けて、個々の供給用ポンプ5の吐出量を制御することも考えられ、かかる方法によっても良好な制御が可能であることを見いだした。しかし、上記装置Kで使用されている各供給用ポンプ5は、機器固有の吐出流量特性を有するのが通常であるため(個体差)、使用する数量にあわせてそれぞれ補正演算式を求めることが要求され、装置のセットアップや供給用ポンプ5を交換した際には再度演算式を求める必要がある等、作業が煩雑となる場合があった。又、本発明者らの検討によれば、この場合には、制御可能な条件として、スラリー調製供給装置へ受け入れる液の最大圧力が制限されるという使用上の問題もあり、改良すべき余地があった。
 そこで、更なる検討を重ねた結果、それぞれの供給用ポンプ5の吐出側供給経路に、各供給用ポンプ5からの吐出量を測定するための流量計8を配置して吐出量を測定し、より好ましくは、各供給用ポンプ5に関して予め設定して入力した所望の設定液量の変化を監視し、該設定液量の変化に供給用ポンプが充分に追従することができるようにするための出力制御と、流量計8によって得られる吐出量(現在値)の、設定流量(設定値)からの偏差を使用してのPID制御をすることのできる演算・制御回路(Programmable Logic Controller、以下PLCと略記する)16を更に設け、これらを用いて、各供給用ポンプ5からの吐出液量を制御できる構成とすれば、所望する処理に適合した任意の流量で液を正確に供給できるので、高精度の液混合比率で、劣化のない良好な状態のスラリーをCMP装置へと、適確に且つより簡易な方法で供給できることがわかった。以下、これについて、図1を参照しながら説明する。
 先ず、予めスラリー調製供給装置Kにて設定された任意の供給流量、若しくはCMP装置17よりPLC16へ伝送された任意の流量信号を目標として、PLC16は、各供給用ポンプ5のポンプコントローラ14へ必要な流量信号をそれぞれ伝送する。各ポンプコントローラ14では、流量信号を処理してポンプ駆動用電圧に変換し、対応する供給用ポンプ5を任意の吐出流量にてそれぞれ駆動させる。各供給用ポンプ5の吐出側供給経路に配置された流量計8では、各供給用ポンプ5から吐出されてくる液の実際の吐出量をそれぞれ測定する。
 そして、各流量計8による測定値を用いて対応する供給用ポンプ5からの吐出量をそれぞれ制御するが、本実施態様のスラリー調製供給装置Kでは、その前提として、下記の方法によって各供給用ポンプ5からの吐出液流を、変動のない安定なものとする。即ち、各液は、各供給用ポンプ5から吐出されてCMP装置17へと供給されるが、各供給用ポンプ5の脈動が各液に伝播すると、スラリーの安定供給に悪影響を及ぼすが、本実施態様では、かかる悪影響を低減するために、図1に示したように、供給用ポンプ5の吐出側供給経路にダンパー6と加圧弁7とを組み合わせて用いる。かかる構成とすることによって、各供給用ポンプ5の脈動が著しく低減され、CMP装置17側へと供給される各供給用ポンプ5からの各液の吐出液流を安定な状態に維持できるようになる。
 即ち、ダンパー6を配置することで、供給用ポンプ5によって生じる液の脈動を緩衝させることができ、この結果、供給用ポンプ5から吐出されてくる各液を安定した液流にて、供給・混合することが可能となる。又、ダンパー6と共に用いる加圧弁7の構造は、ダンパー6と非常に似ているため、供給用ポンプ5が発生させる液の脈動を、より緩衝する効果が期待できる。この結果、供給用ポンプ5の脈動が著しく低減され、CMP装置17側へと供給される供給用ポンプ5からの各液の吐出液流は安定に維持されるようになり、高精度な液混合比率のスラリーの供給が可能となる。
 本発明では、上記の吐出量制御機構を採用することで、供給用ポンプ5からの各液の吐出液流を安定な状態に維持しているが、更に、これらの供給用ポンプ5からの吐出液量を流量計8で常時計測し、より好ましくは、各供給用ポンプ5が所望する液量として入力される設定値の変化を常時監視し、これらを用いることで、CMP装置17へ正確な吐出液量で各液が安定して供給されるように制御する。以下、かかる制御について説明する。
 図1に示したように、流量計8で常時計測されている各供給用ポンプ5からの吐出液量値は、対応する流量計検出器15を介してPLC16へとそれぞれ入力される。そして、先ず、PLC16で、各流量計8の指示値(計測値)と、前記した予めスラリー調製供給装置Kにて設定された対応する任意の供給流量、若しくはCMP装置17よりPLC16へと伝送された任意の流量信号に基づいて得られる対応する液の供給液量(以下、これらの供給液量をまとめて設定流量と呼ぶ)との偏差が常時監視できるように構成する。更に、この偏差を用いて、各ポンプコントローラ14をフィードバック制御することによって、目標とする設定流量に近づくように、各供給用ポンプ5の吐出流量をPID制御する。これらの設定流量が常に一定である場合には、このPID制御だけでも充分であるが、所望する設定流量が随時変化するような場合においては、PID制御だけでは、この変化に充分に追随できる制御は難しく、目標とする設定流量に安定化するまでに時間がかかる場合があった。これは、供給用ポンプによっては応答速度が遅く、PID制御速度に充分に追従できていない場合があることに起因すると考えられる。従って、本発明においては、先に述べたように、供給用ポンプの出力制御と、PID制御とを併用した制御を行なうことがより好ましい。この際に用いることのできる流量計としては、超音波を用いた伝搬時間差方式のものが好ましい。このようなものとしては、例えば、東京フローメータ研究所製のUSF200S(商品名)が挙げられる。
 以上のようにして、本例のスラリー調製供給装置Kでは、各供給用ポンプ5によって対応する液を供給口を介してそれぞれ所望する量だけ吸引し、混合機12側へ吐出して供給するが、その際に、ダンパー6及び加圧弁7によって供給用ポンプ5によって生じる脈動を緩和することで、供給用ポンプ5からの各液の吐出状態を安定に維持する。更に、これと同時に、流量計8及びPLC16による吐出量制御機構を組み合わせることで、特に循環用ポンプ4を使用した場合に生じることのあった該ポンプ自体の吐出圧力や脈動による圧力変動によって生じる供給用ポンプ5の吐出量精度への悪影響を抑制し、各液が目標とする設定流量で正確に供給されるように制御する。この結果、これらの組み合わせを有する本実施態様のスラリー調製供給装置Kは、各液の混合比率を高精度に保ち、しかも劣化のないスラリーをCMP装置17へと安定供給することが可能なものとなる。上記したように、本実施態様によれば、複雑な補正機構や制御機構を設けることなく、各供給用ポンプ5の出口側に流量計8、及び該流量計8からの測定値を使用して供給用ポンプ5の吐出流量を制御するための演算・制御回路16を配置するという簡単な構成で、上記の優れた効果を達成する。
 尚、図1に示した実施態様では、A液及びB液はいずれも対応するポンプ4によって循環されているが、本発明はこれに限定されず、ポンプを用いずに圧送される場合もある。先に述べたように、本発明者らの検討によれば、特に、循環用ポンプ4を用いた場合に、該ポンプ4自体の吐出圧力や脈動によって生じる圧力変動が、供給用ポンプ5の吐出量精度に悪影響を及ぼしており、正確な吐出液量が維持されずに、スラリーの液混合比率を高精度に維持することができない傾向がみられた。よって、特に、循環用ポンプ4を用いる系との組み合わせにおいて、上記で説明した流量計8及びPLC16による吐出量制御を行なうことが有効であるが、供給用ポンプ5へと、循環用ポンプ4を用いずに液を圧送した場合であっても、勿論、上記した制御機構を設ければ、供給用ポンプ5からの正確な吐出液量の維持が達成される。
 更に、本実施態様のスラリー調製供給装置Kにおいて、図1に示したように、少なくともいずれかの吸引口3と、それに対応する供給用ポンプ5との間に分離器11を配置することが好ましい。特に、沈降性がない原液スラリーや、若しくは砥粒を含まない添加剤溶液に対して、このような構成とすることが好ましい。次に、かかる実施例について説明する。先に述べたように、特に循環用ポンプ4を使用した場合等において、供給用ポンプ5の吐出量精度への悪影響を生じることがあった。これに対して本発明者らは、循環用ポンプ4にて循環されている系(以下、循環系と呼ぶ)と、スラリーの調製供給を行う系(スラリー調製供給装置K;以下、混合系と呼ぶこともある)とを分離することができれば、上記の弊害をより抑制できるものと考え、かかる目的を達成できる装置の開発を進めた。この結果、図2に示した構造を有する分離器を用いることが有効であることを見いだした。次に、図2に基づいて分離器11の構造を説明する。
 分離器11は、外管11Aの内部に内管11Bが配置された二重管となっており、その外管11Aには、外管11A内の液位を制御するための液位検知センサーが2箇所設けられている。13Hは、高位の液位検知センサーであり、13Lは、低位の液位検知センサーである。更に、この高位の液位検知センサー13Hよりも上の位置に、大気に通じている開孔11Cが設けられている。又、外管11Aの底部には、対応する供給用ポンプ5へと通じる供給路11Dが設けられている。外管11Aの上面は密封された状態となっているが、該上面には内管11Bが貫通した状態で取り付けられている。そして、外管11A内に配置された内管11Bの開孔された下端部が、上記した低位の液位検知センサー13Lよりも下側に配置される構造となっている。
 上記の構成を有する分離器11を、図1に示したようにして、吸引口3と供給用ポンプ5との間に配置させると、該分離器11は下記のように機能して、循環系と混合系とを、具体的には供給用ポンプ5以降の側において、分離できる。この結果、循環系で使用する循環ポンプ4自体の吐出圧力や脈動によって生じる圧力変動によって生じる供給用ポンプ5の吐出量精度への悪影響を抑制することが可能となり、循環系が混合系に及ぼす影響をより低減できる。図2に従って説明する。先ず、循環ポンプ4を有するB液用循環系から吸引口3を介して供給用ポンプ5へ送られる流体は、内管11Bから外管11A内へと導入される。先に述べたように、外管11Aは、開孔11Cによって大気と通じているので、これによって、供給用ポンプ5へと送られるB液は、分離器11内で圧力を大気開放されることになる。この結果、供給用ポンプ5は、分離器11内に貯留されたゼロ圧状態のB液を吸引し、吐出することになるので、供給用ポンプ5は、一次側(特に、循環系)が及ぼす圧力変動の影響を受けることなく、吐出液量の制御が行なわれることになる。
 更に、図3に示したように、各液の循環ラインに連通したへスラリー調製供給装置Kが複数台並列に設置されて複数のCMP装置17に各液を供給する場合に、従来の循環系と混合系とが分離されていない場合には、スラリー調製供給装置Kが複数台同時に稼動した時に、どの1台のスラリー調製供給装置の稼動によっても一次側の循環液又は圧送液の流体圧力に変動が生じて、他のスラリー調製供給装置Kへの流体圧力に影響を及ぼすことが起こる。しかし、上記で説明したように、分離器11を介して各液が供給用ポンプ5に吸引される構成とすれば、循環系と混合系とを、特に供給用ポンプ5以降側において分離できるので、この場合についても対応可能である。
 前記した構造を有する分離器11の材質としては、耐薬液性に優れ、各液を汚染等するものでなければいずれのものであってもよく、例えば、フッ素樹脂であるPFA(Perfluoroalkoxyfluoroplastics)等を用いることができる。又、分離器11の液位検知センサー13H、13Lは光電式センサーを用いることが好ましい。市販品としては、(株)キーエンス製の光電式センサーがある。しかし、センサーの検知方式はこれに限定されず、光電式以外の、例えば、静電容量式等のものでもよい。
 更に、本実施態様の好ましい変形例としては、上記に加えて、原液スラリーの供給路を純水によって洗浄することのできる洗浄機構を有するスラリー調製供給装置とすることが挙げられる。このようにすれば、供給待機時における砥粒の沈降・凝集によるスラリー調製供給装置内配管の閉塞の問題を解決でき、供給を一時停止した後、再開した場合の初期におけるスラリーの液混合比率についても、高精度に維持させることが可能となる。更に、上記の純水による洗浄機構は手動操作としてもよいが、自動洗浄機構とすることもできるので、メンテナンス操作をより容易なものとすることが可能である。
 また、本実施態様のスラリー調製供給装置においては、CMP装置17に要求される任意の要求流量を、スラリー調製供給装置K本体にあるPLC16に直接入力する方式とすることも、スラリーの供給先であるCMP装置17からネットワークを使用した外部伝送によって入力する方式とすることもできる。外部伝送によって入力する方式を採用すれば、CMP装置17による化学機械研磨の状態を観察しながらスラリーの供給状態を適確にコントロールする遠隔操作が可能となる。この結果、操作性の向上、及び研磨する加工品、例えば、基板の、より完全な平坦度の達成が可能となる。
 以上の説明では、図1に示した、原液スラリーであるA液と、添加剤溶液であるB液の2液を混合・供給するための2液混合型スラリー調製供給装置を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、必要に応じた数の液を混合・供給するものとすることができる。例えば、上記のA液及びB液に、純水を供給するための系を加えて、3液を混合・供給するための3液混合型スラリー調製供給装置とすれば、A液及びB液を純水で適宜な状態に希釈・混合でき、更には、原液スラリーであるA液の配管内を純水で洗浄する場合の操作が容易になる。先に述べたように、純水による洗浄操作によって、スラリーの供給待機時における砥粒の沈降や凝集によるスラリー調製供給装置内の配管の閉塞の問題が有効に解決される。尚、図1に示した2液混合型スラリー調製供給装置を上記のような3液混合型スラリー調製供給装置に変えるためには、別途、吸引口3と対応する供給ポンプ5との間に設けたバルブ9に、A液の配管内を純水で洗浄するための洗浄用純水Wの導入口を設ければよい。
 以下、本実施態様のスラリー調製供給装置Kにおける具体的な各液の流れを説明する。先ず、A液である原液スラリーは、図1に示したように、ドラム1から循環用ポンプ4によって吸引、吐出されて再びドラム1へと戻されて、特定量の液流で循環している。スラリーの構成に使用する各液の中で、特に原液スラリーは、含有されている砥粒微粒子が沈降する恐れがあるので、図1に示した例のように、循環流とした状態から供給用ポンプ5へと送液する構成とすることが好ましい。
 図1に示した例では、PLC16からのA液用設定流量信号が対応するポンプコントローラ14にて駆動電圧に変換され、供給用ポンプ5へと伝送されると、対応する供給用ポンプ5が駆動し、特定量の液量で循環しているA液が吸引口3及びバルブ9を通過して供給用ポンプ5へ送液され、該ポンプ5から設定した任意の吐出流量にて吐出される。図1に示したように、その際、供給用ポンプ5からのA液の吐出液量に対しての、A液の循環液流の圧力変動による悪影響は、下記のようにして低減される。先ず、供給用ポンプ5からの吐出量を流量計8によってモニターし、流量計8の指示値(計測値)の、PLC16に入力されている任意の設定流量からの偏差を常時監視し、PID制御を行なう。更に好ましくは、これと同時に、各供給用ポンプ5の設定液量の変化を監視することで、PID制御に追従できない供給用ポンプ5の応答性の悪さを補完するための出力制御を行なう。そして、これらの手段によって制御された情報をポンプコントローラ14に送ることで、供給用ポンプ5の駆動電圧の出力を精密に補正する制御が行なわれ、供給用ポンプ5から吐出される液が正確な吐出液量となるように調整される。
 更に、上記のようにして供給用ポンプ5から特定液量で安定して吐出されることになるA液は、吐出側供給経路に配置されたダンパー6及び加圧弁7を介して混合機12へと送られるので、これらによって供給用ポンプ5の脈動が緩衝されて、該脈動に起因する吐出液流に対する悪影響が低減され、供給用ポンプ5からの各液の吐出液流は、安定に維持されたものとなる。この結果、CMP装置17へと、精度のよい混合比率のスラリーを安定して供給することが可能となる。
 図1に示した例では、上記A液の場合と同様の方法で、B液も、ドラム2から対応する循環ポンプ4によって吸引、吐出されて再びドラム2へと戻されて、特定液量で循環されている。しかしながら、B液である添加剤溶液は、A液である原料スラリーの場合と異なり、種類によっては沈降等の恐れがないため、必ずしも循環用ポンプ4によって循環させる必要はなく、ポンプを使用せずに圧送方式で供給用ポンプ5へと送液されるように構成してもよい。B液の循環若しくは圧送方式による液流の圧力変動による供給用ポンプ5からの吐出流量への悪影響は、上記A液の場合と同様に、対応する流量計8、PLC16及び対応するポンプコントローラ14を設け、供給用ポンプ5からの吐出流量を制御することで解決できる。更に、B液である添加剤溶液が沈降性を有さないものである場合には、図1に示したように、B液の循環系からの吸引口3と対応する供給用ポンプ5との間に分離器11を配置させる形態とすることが好ましい。このようにすれば、供給用ポンプ5からの吐出液流をより安定に維持したものとできる。
 更に、以上のようにして、供給用ポンプ5から設定流量との差が低減された正確な吐出液量が維持され、しかも、供給用ポンプ5の脈動の影響のない安定した液流が維持された状態で吐出されてくるA液及びB液は、バルブ10を介して、更に、混合器12を通過して混合されて、所望のスラリーとなってCMP装置17へと供給される。混合器12を配置することは必要に応じて行なえばよいが、複数液の混合を効率的に行うためには、設置した方が好ましい。この際に使用することのできる混合器としては、ノリタケカンパニーリミテド製の混合器等が挙げられる。
 図1に示したように、上記で説明したようにして、A液及びB液を含む各液がCMP装置17へと供給されるが、バルブ10に到達した各液は、上記で説明した構成によって、各設定液量との差が低減された正確な流量で、しかもそれぞれが供給用ポンプ5の脈動の影響のない安定した状態であるので、これらの混合液であるスラリーは、所望する液混合比率を正確に達成したものとなる。
 本発明に使用する供給用ポンプとしては、定流量ポンプが好ましい。定流量ポンプとしては、一般的に、チューブフラム式、ベローズ式、ダイヤフラム式のものが使用されているが、本発明では、チューブフラム式ポンプを用いることが好ましい。チューブフラム式ポンプは、スラリー凝集がなく、ポンプ自身の脈動が他のポンプに比べて小さいという特長を有する。チューブフラム式ポンプでは、例えば、2個のチューブフラム中に交互に特定量の液体が吸引され、交互にチューブフラムから吐出されることにより、特定流量で液体が安定して吐出される。先に述べたように、本実施態様では、各供給用ポンプ5から吐出される吐出液に対する供給用ポンプ5の脈動の影響の低減を図るために、供給用ポンプ5から吐出される液を、更にダンパー6及び加圧弁7を通過させることで、供給用ポンプ5の脈動を緩衝させている。
 本発明で使用するダンパーとしては、供給用ポンプ5の脈動を緩衝し、吐出液への悪影響を抑制することができるものであれば、いずれのものも使用できる。例えば、内部が、チューブフラム構造をしており、その内部を流体が通過し、外部から一定圧力のエアーを封入することによりチューブフラムが内部方向へ圧縮され、これにより供給用ポンプ5からの吐出時に流体が与えられた圧力変動を緩衝して脈動を低減し、所望の流量を一定に確保することが可能な構造を有するもの等を使用することができる。
 また、本発明で使用することのできる加圧弁としては、例えば、内部がチューブフラム構造を有しており、その内部を流体が通過し、外部からある圧力でエアーを封入することによりチューブフラムを内部方向へ圧縮するオリフィスの構造を有し、そのように形成されたチューブフラムポンプ一次側の流体圧力に対して絞りを行えるもの等を使用することができる。ここで、チューブフラム構造を有した方が、ダンパー効果を期待できるため、ダンパー6のみを配置した場合よりも、より供給用ポンプ5の脈動を緩衝することができるので望ましい。
 更に、特に、加圧弁7を使用することによる効果としては、このダンパー効果の他に下記のことが挙げられる。先に説明した分離器内を大気開放して、循環系と混合系とを分離したとしても、大気開放し切れなかった、循環系からのある程度の微弱な圧力変動が、供給用ポンプ5へ影響を及ぼすことが考えられる。一般的に、ポンプが吸引する一次側の流体に圧力がある場合、液の出流れという状態が生じ、その結果、吐出流量に出流れ分が加算されてしまい誤差に繋がる恐れがある。これに対して、加圧弁7を配置することで、供給用ポンプ5の一次側の流体圧力に対して絞りを行えば(背圧を与える)、この出流れを防止することができる。
 次に、本発明者らは、PLC16による流量フィードバック制御方法について検討を行なった。この結果、下記に述べるように、供給用ポンプからの吐出流量を、出力制御(設定流量値と流量計測値との差)と比例・積分・微分制御(以下PID制御という)との組合せにより補正することが特に好ましいことがわかった。以下、検討した制御方法(a)〜(c)について説明する。
(a)図4の(A)に示した各供給用ポンプからの吐出流量を出力制御のみで補正する方法
 図4の(A)に、各吐出流量を出力制御のみで補正する制御フローを示した。該方法では、下記のようにして制御を行なう。
(1)CMP装置17が所望する各液の量を設定流量値として、PLC16に入力する。
(2)PLC16は、この各設定流量値を対応するポンプコントローラ14へと流量信号として出力する。
(3)ポンプコントローラ14は、対応する供給用ポンプ5へ駆動電圧を出力する。
(4)供給用ポンプ5が実際に吐出した流体の流量を、対応する流量計8が計測する。
(5)流量計8の計測値は対応する流量計検出器15を介して、PLC16へと流量計測値として入力される。
(6)PLC16は、入力された設定流量値と流量計測値との差を求め、該差によって設定流量値に近づくように、ポンプコントローラ14を介しての供給用ポンプ5への駆動電圧の出力を補正する。
(7)(1)へと戻る。
 上記した出力制御を行なった結果、図4の(B)に示す通り、供給用ポンプ5の駆動電圧の出力のみを直接補正する制御では、設定流量値と流量計測値との間の差を充分には補正しきれない場合もあることがわかった。
(b)図5の(A)に示した各供給用ポンプからの対応する吐出流量をPID制御のみで補正する方法
 図5の(A)に、吐出流量をPID制御のみで補正する制御フローを示した。該方法では、下記のようにして制御を行なう。
(1)CMP装置17が所望する各液の量を設定流量値として、PLC16に入力する。
(2)PLC16は、この設定流量値を対応するポンプコントローラ14へと流量信号として出力する。
(3)ポンプコントローラ14は、対応する供給用ポンプ5へ駆動電圧を出力する。
(4)供給用ポンプ5が実際に吐出した流体の流量を、対応する流量計8が計測する。
(5)流量計8の計測値は対応する流量計検出器15を介して、PLC16へと流量計測値として入力される。
(6)PLC16では、入力された設定流量値と流量計測値との偏差を求め、該偏差を用いてPID制御を行いながら設定流量値に近づくように、ポンプコントローラ14を介しての供給用ポンプ5への駆動電圧の出力を補正する。
(7)(1)へと戻る。
 上記した出力制御を行なった結果、図5の(B)に示す通り、上記した供給用ポンプ5の駆動電圧の出力の補正を、PID制御のみを用いた出力補正方法で行なった場合は、目標とする設定流量値の変化に対してオーバーシュート及びアンダーシュート量が大きくなる場合もあることがわかった。即ち、流量誤差が非常に大きく、流量が安定するまでに時間を要する場合もあることがわかった。オーバーシュート及びアンダーシュート量が大きくなる原因の一つは、供給用ポンプの応答性が遅いため、大きく流量が変化した際に、PID制御速度に対してポンプ応答速度が追従していないことにあると推測された。
(c)図6の(A)に示した各供給用ポンプからの吐出流量を出力制御とPID制御との組合せにより補正する方法
 図6の(A)に、各吐出流量を、出力制御とPID制御の組み合わせで補正する制御フローを示した。該方法では、下記のようにして制御を行なう。
(1)PLC16は、目標とする設定流量値の変化と、流量計8によって得られる流量計測値の設定流量値からの偏差を、常時監視する。
(2)目標とする設定流量値の変化が単位時間当たりに5%を超えると、回路Aを使用してPLC16への入力が行なわれる。
(3)PLC16は、ポンプコントローラ14へと流量信号を出力する。
(4)ポンプコントローラ14は、供給用ポンプ5へ駆動電圧を出力する。
(5)供給用ポンプ5が実際に吐出した流体の流量を、流量計8が計測する。
(6)流量計8の計測値は流量計検出器15を介して、PLC16へと流量計測値として入力される。
(7)設定流量値と流量計測値との偏差が5%を超えている場合は、回路Aを使用する。一方、この偏差が5%以内に回復した場合には、回路Bに切り替わるようにする。
(8)回路Bに切り替わると、PLC16は、入力された目標とする設定流量値と流量計測値との偏差を求め、PID制御を行いながら、流量計測値が設定流量値に近づくように出力を補正する。
(9)(1)へと戻る。
 尚、上記の説明では回路切替のしきい値として5%を用いたが、別のしきい値、例えば、3%を用いてもよい。更に、複数のしきい値を記憶させておき、処理内容に応じて適切な1つのしきい値を作業者が選択し得るようにしてもよい。
 上記した出力制御を行なった結果、図6の(B)に示す通り、非常に安定して設定流量値を実現した吐出流量を達成できることが確認された。即ち、出力制御とPID制御の組合せによって、目標とする設定流量値に変化があった際に、先ず、供給用ポンプの駆動電圧の出力のみを直接変化させて設定流量値の5%以内まで近づけ、次に、これが達成されたことを確認した上でPID制御に切り替えて、その状態で精密な補正を行う制御方法を用いれば、流量計測値をより設定流量値に一致させることができる。この結果、各液が正確な吐出量でCMP装置に供給されてくる。従って、図6の(A)に示した補正方法によってスラリー調製供給装置は、スラリーの液混合比率を高精度に維持できる。
 次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。下記のようにして、本発明にかかる図1の構成からなる2液混合型のスラリー調製供給装置を用い、該装置の供給用ポンプ5の吐出流量を制御することによって、装置の排出口18から、液が設定した流量で排出してくるか否かについての確認試験を行った。液には純水を用い、図1に示した装置のドラム1を用いて試験した。具体的な試験方法は、供給用ポンプ5からの吐出流量を設定し、流量が、設定値となるまで安定させ、その後、安定した状態を30秒間保った。そして、その際における流量が設定値近傍で安定するまでに要した時間、安定した流量で30秒間液を流した場合における平均流量を測定した。更に、その平均流量と、所望する設定値との差を求め、その差の、所望する設定値に対する割合を%で求めて、吐出流量の設定流量に対する誤差(%)とした。吐出流量は、(株)キーエンス製データ収集システム(型式;NR−1000)を用いて計測した。
 上記で試験した供給用ポンプ5からの吐出流量の各設定値を、表1に変更後流量として示した。装置の運転は連続的に行い、連続的に設定流量を変化させて試験した。具体的には、表1に示したように、先ず、60mL/minで流れていた吐出流量を設定した150mL/minに変更させ、その流量で安定するのを待った。次に、安定した状態で30秒間運転し、その後、設定値を30mL/minの流量に変えて、上記と同様の運転をした。このような運転を繰り返して、表1に示したように、吐出流量の速度が交互に遅速となって繰り返されるように設定して、連続運転を行った。
Figure 2004122354
 表2に、図1の構成からなる2液混合型のスラリー調製供給装置を用い、上記した運転を行って、PLCを用いて出力制御のみで補正した場合に得られた試験結果を示した。この結果、本発明にかかるスラリー調製供給装置を用いれば、出力制御のみで供給用ポンプ5からの吐出液量を補正する方法の場合であっても、遅くとも20秒以内に吐出流量を安定化することができ、且つ、設定した値に近い吐出流量の液の供給がなされることが確認できた。しかしながら、例えば、試験No.2と試験No.6の場合における誤差は大きく、出力制御のみでは精度的に問題がある場合があることがわかった。
Figure 2004122354
 表3に、図1の構成からなる2液混合型のスラリー調製供給装置を用い、先に述べた運転を行って、PLCを用いて、出力制御とPID制御の組合せにより補正する方法での試験結果を示した。試験に先立ちPID制御のみで補正する方法での試験を行ったところ、PID制御は、比例帯(%)、積分時間、微分時間のパラメータを最適化しないと、一般的にハンチング(オーバー&アンダーシュート)が安定するまでにかなりの時間を要することがわかった。このように、PID制御のみで補正する方法は、この点で作業性に劣り、実用化した場合に問題となる恐れがあるので、出力制御とPID制御の組合せによって補正する場合について試験した。
Figure 2004122354
 表2及び表3から明らかなように、出力制御とPID制御とを組合せることにより、出力制御のみでの補正した表2の場合と比べて、流量安定時間が短縮され、これと同時に、設定した目標流量(変更後流量)に対する誤差を格段に低減でき、設定値により近い吐出流量の液の供給がなされることが確認できた(表3参照)。
 表3の結果において、試験No.2とNo.7における流量安定時間は、他の試験の場合と比べて多くの時間を要することが示された。このような結果となったのは、試験に使用したポンプの特性上、低流量側のコントロールが難しかったためであると考えている。しかしながら、更に詳細に検討した結果、下記に述べるように、このような場合においても、流量安定時間として10秒程度の時間をとれば、実用上、問題のない設定値と5%以内の誤差の範囲の吐出流量の液が得られることが確認できた。即ち、流量安定時間として設ける時間を表4中に示したように変化させて、各流量安定時間後の時点から30秒間における平均流量を測定し、得られた流量を用いて、先に述べたと同様にして設定流量に対する誤差(%)を求めた。この結果、試験No.2とNo.7のいずれにおいても、流量安定時間を7秒とした場合に、設定値に対して5%以内の誤差の範囲の吐出流量の液が供給されることがわかった。
Figure 2004122354
 本発明は、ウエハ等の基板表面を高精度に研磨し、平坦化するCMP装置に、少なくとも原液スラリーと添加剤溶液とを所定の比率で各液を正確に精度よく混合してスラリーを調製し、供給するスラリー調製供給装置、及び方法に活用できる。本発明は、特に、複数のCMP装置へ原液スラリーと添加剤溶液とを供給する場合に、各装置に、各装置が所望する各液を同一の比率で、或いは各液を異なる比率で、しかも、各液を正確に且つ精度のよい比率で供給することができる、スラリー調製供給装置、及び方法に活用できる。
本発明の一実施態様によるスラリー調製供給装置の概略構成図である。 図1の装置で使用されている分離器の概略断面図である。 図1の装置を複数のCMP装置に適用した場合の概略構成図である。 (A)は、図1の装置で使用できる第1の制御機構の説明図である。(B) は、(A)の制御機構により各供給ポンプを制御した場合の対応する液の吐出液量を時間の関数として示す図である。 (A)は、図1の装置で使用できる第2の制御機構の説明図である。(B) は、(A)の制御機構により各供給ポンプを制御した場合の対応する液の吐出液量を時間の関数として示す図である。 (A)は、本発明の装置で使用できる第3の制御機構の説明図である。(B)は、(A)の制御機構により各供給ポンプを制御した場合の対応する液の吐出液量を時間の関数として示す図である。
符号の説明
1、2:ドラム
3:吸引口
4:循環用ポンプ
5:供給用ポンプ
6:ダンパー
7:加圧弁
8:流量計
9、10:バルブ
11:分離器
12:混合器
13:液位検知センサー(13H:高位、13L:低位)
14:ポンプコントローラ
15:流量計検出器
16:演算・制御回路
17:化学機械研磨装置
18:排出口
K:スラリー調製供給装置

Claims (7)

  1.  化学機械研磨装置(17)に、少なくとも砥粒微粒子分散液と添加剤溶液とを含む各液が所望する混合比率で含まれるスラリーを供給するためのスラリー調製供給装置において、上記各液をそれぞれに吸引するための各液に対応した数の吸引口(3)と、上記化学機械研磨装置(17)へスラリーを供給するための排出口(18)とを有し、上記各吸引口(3)から排出口(18)に至る各液の供給経路に、各吸引口(3)から各液を上記混合比率になる特定量で吸引し、吸引した各液を上記排出口(18)側へと吐出させるための供給用ポンプ(5)がそれぞれ配置され、それぞれの供給用ポンプ(5)の吐出側供給経路にダンパー(6)と加圧弁(7)が併設され、更に、これらの下流側に設けられた各供給用ポンプ(5)からの吐出量を測定するための流量計(8)と、該流量計(8)からの測定値を使用して上記供給用ポンプ(5)の吐出流量を制御するための演算・制御回路(16)が設けられていることを特徴とするスラリー調製供給装置。
  2.  更に、少なくともいずれかの吸引口(3)とそれに対応する供給用ポンプ(5)との間に分離器(11)が配置されている請求項1に記載のスラリー調製供給装置。
  3.  前記演算・制御回路(16)が、前記流量計(8)の測定値の、供給用ポンプ(5)で特定量を吐出するための所望の設定液量からの偏差を用いてのPID制御と、該設定液量の変化に追従するための制御とを行なうためのものである請求項1に記載のスラリー調製供給装置。
  4.  更に、砥粒微粒子分散液の供給路へ純水(W)を供給するための供給路と、砥粒微粒子分散液の供給路を純水で洗浄するための手段とが設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載のスラリー調製供給装置。
  5.  更に、前記各流量計(8)から排出口(18)への供給経路に、各液の混合を行なうための混合器(12)が配置されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のスラリー調製供給装置。
  6.  複数台の化学機械研磨装置(17)にそれぞれが所望する組成、流量のスラリーを供給するスラリー調製供給方法において、各化学機械研磨装置(17)のそれぞれに請求項1〜5のいずれか1項に記載のスラリー調製供給装置(K)を接続し、その際に、少なくとも砥粒微粒子分散液及び添加剤溶液を含む各液が、各スラリー調製供給装置(K)を介して並列に各化学機械研磨装置(17)に供給されるように配置することを特徴とするスラリー調製供給方法。
  7.  更に、各化学機械研磨装置(17)から、該各装置(17)が所望する各液の所望の設定量についての情報を前記演算・制御回路(16)に入力し、該設定量の変化を監視し、且つ該設定量からの、前記流量計(8)の測定値の偏差とを用いて各供給用ポンプ(5)からの吐出量の制御を行なう請求項6に記載のスラリー調製供給方法。
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