JP4486870B2 - スラリーの供給装置及びスラリーの供給方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体基板表面の研磨装置のプロセスに用いられ、特に、凝集性のあるスラリーを供給する場合に好適なスラリーの供給装置及びスラリーの供給方法に関する。
近年、半導体基板上にトランジスタ等を形成する製造工程において、半導体デバイスの超微細化や高段差化が進み、これに伴って半導体基板の表面を高度に平坦化することが求められている。かかる要求に対し、研磨粒子として、例えば、比較的分散性のよいヒュームドシリカやコロイダルシリカ等のシリカ系の研磨粒子を用い、これらを薬液及び純水等に分散させてなるスラリーによって化学機械的研磨(Chemical Mechanical Polish:CMP)を行って、半導体基板を平坦にする処理が行われている。
そして、上記したような化学機械的研磨において望ましい研磨を行うには、一定の濃度及び流量のスラリーを化学機械的研磨装置(以下、単に研磨装置という)に安定して供給することが要求される。この場合に用いられるスラリー供給装置は、通常、原液スラリーを収納したタンクと、この原液スラリーを純水や薬液等で希釈して所定の濃度に調整する調整タンクと、この調整タンクで調整したスラリーを一時的に貯蔵する供給タンクと、供給タンクから研磨装置のスラリー供給ノズルにスラリーを供給するための供給機能と、それらに関わる配管、バルブ、モニタリング機器等を備えて構成されている。
更に、上記した供給タンクと研磨装置とをつなぐ従来のスラリー供給配管では、供給タンクから吐出したスラリーを再び供給タンクに戻す循環用の配管と、この循環用の配管から分岐して研磨装置にスラリーを供給する供給用の配管とを具備する循環ヘッダー供給方式を採用しており、研磨装置の研磨運転とアイドル中の何れの状態においても、スラリーの循環運転は、常に継続して行われている。スラリーの供給において常に循環運転が必要となる理由は、スラリーという薬液には「砥粒」が入っているため、静置させておくと、その「砥粒」がタンク底や配管下部に沈降するという特徴があるためである。即ち、この砥粒の沈降が起こった場合、研磨装置に供給されるスラリーは、本来よりも砥粒濃度が薄い状態のスラリーになってしまう可能性があり、研磨性能に重大な影響を与えてしまう。このため、スラリーの供給においては、循環ヘッダー供給方式が一般的に行われ、この砥粒の沈降を抑制することが行われている。
ここで、スラリーの移送方法としては、下記に述べるように、いくつかの方法がある。第1の方法では、容積型ポンプ、通常は、空気軌道の二重ダイヤフラムタイプ、ベローズタイプのものを使用して、スラリーの一括供給源からの吸込側入口での揚程と、出口での圧力の両方を同時に生じさせる。この方法においては、スラリーは、スラリードラムから引き上げられ、ポンプを通じて推進され、そして、使用箇所へと押し出される(以下、これをポンプ式による供給方法或いは供給方式という)。
上記ポンプ式による供給方式では、スラリーの一括供給源からの最小限の揚程を生じさせることができる。しかしながら、このポンプ式による供給方式における系では汚染の問題が満ちている。即ち、ポンプのダイヤフラムやベローズ材料[例えば、テフロン(登録商標)]の急速な伸び縮みは、機械的劣化の原因となり、その際に生じる劣化副生物(劣化副生物の多くは小さ過ぎて、現状の技術のろ過装置ではろ過することができない)は、スラリーのプロセス流に入り込む。又、更にポンプの急速な動作は、ポンプに大きな衝撃を生じさせたり、スラリー凝集を生じさせ、重大な問題となることがある。
上記によって明らかなように、このポンプ式による供給方法では、円滑なスラリーの供給を実現するために、絶え間のない保守を行わなくてはならない。
ポンプ式によるスラリーの供給方式が有する上記した問題点に鑑み、ポンプを通じてスラリーを推進することなく、真空系と加圧系とを使って、スラリーを入れる容器を交互に減圧及び昇圧することで、スラリーを供給する方法がある(以下、この供給方式をプレッシャーバキューム方式という)。この方式では、容器内を真空にすることによって、スラリーを一括供給源から、供給する容器へと抜き出すことができ、次いで、容器内を加圧することによって、スラリーを、最終使用箇所へ、或いは、昇圧することができる1又は2以上の中間容器とへ送り出すことができる。
上記プレッシャーバキューム方式では、複数のスラリーの貯蔵用の容器が使用されるが、複数の貯蔵容器を使用することで、該容器からのスラリーの供給と、供給されてスラリーの量が減少した容器へとスラリーを再充填することを同時に行うことができる。このため、プレッシャーバキューム方式では、本質的に脈動がない状態で、無制限に連続してスラリーの供給を行うことが可能である。更に、プレッシャーバキューム方式によるスラリーの供給方法は、前記した、劣化、汚染及び保守の問題に悩まされがちな、従来のポンプ式による供給方法(インラインポンプ)の代替方法として、以前より注目されている(例えば、特許文献1参照)。又、この方法は、更なる工夫によって、系内の流動を制御することが可能であり、特に、従来のポンプ式による供給方法における保守の問題を解決することを可能とする。
しかしながら、ポンプ方式に比べて一般的にプレッシャーバキューム方式は、スラリーにストレスを与え難く優れているが、スラリー種(特に、研磨粒子材料の種類)に依存するものの、下記に述べるように、多かれ少なかれ、スラリーを構成している研磨粒子の凝集の問題がある。スラリーは、流動させたり撹拌させたりする等の物理的な要因によって、その粒子径が大きくなる性質がある。従って、上述したように、循環運転によって常にスラリーを流動させておくと、スラリーの粗大粒子を増加させてしまうという問題がある。この粗大粒子が増加することによる問題としては、研磨性能、例えば、スクラッチや、研磨レートや、均一性に影響を与えてしまい、歩留りの面からみても改良する必要がある。
これに対し、上記方法のうちのポンプ式によるスラリー供給方法において、研磨装置がアイドル中はスラリーの循環を停止して、ポンプが一定間隔で交互に運転・停止する間欠運転を行うようにすることで、ポンプの圧力によって研磨剤中の研磨粒子が衝突する等の原因で粗大化することが抑制されるといった提案がある(特許文献2参照)。しかしながら、この方法では、研磨装置が停止している間はスラリーの供給装置を停止させる必要があるため、研磨装置の運転を再び開始する際に、新たに供給装置を起動させなくてはならず、スラリーの供給が可能となる安定した供給流量や圧力となるまでに時間を要するという欠点がある。
特表平6−500621号公報 特開2000−158339公報
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、スラリーを循環させた場合にみられる、スクラッチ等、研磨性能に影響を与えることのあるスラリー中の研磨粒子の粗大化を抑制し、半導体基板を平坦化するための研磨処理におけるスラリーの供給に使用した場合に、良好な研磨を、経済的に且つ安定した状態で行うことができる、スラリーの供給装置及びスラリーの供給方法を提供することにある。
上記の目的は下記の本発明によって達成される。即ち、本発明は、[1]研磨装置の運転状態に対応して該装置に研磨粒子を含む研磨剤であるスラリーを供給するためのスラリー供給装置において、所望濃度に調整されたスラリーを貯蔵するタンクと、当該タンク内のスラリーを前記研磨装置に供給するためのプレッシャーバキュームベッセルと、前記タンク内のスラリーを前記プレッシャーバキュームベッセルを用いて前記研磨装置に供給するための供給ラインと、該供給ライン内のスラリーを前記タンクに循環するとともに、当該循環を間欠的に行うため前記供給ラインに接続したバルブ機構より成り、前記バルブ機構の開閉により前記供給ライン内をスラリーが循環している状態と供給ライン内におけるスラリーの循環が停止している状態とが繰り返されて、前記供給ライン内をスラリーが間欠的に循環し、且つ、上記スラリーの循環及び前記研磨装置へのスラリーの供給が停止している状態においても、常に前記プレッシャーバキュームベッセルの駆動状態を維持することにより、前記研磨装置にスラリーを供給することができる所望の圧力がかかった、前記研磨装置の運転の開始に即応して常にスラリーが前記研磨装置に供給できる待機状態となるように構成されていることを特徴とするスラリー供給装置である。
上記本発明の好ましい形態としては、下記のものが挙げられる。[2]研磨装置に対して供給するスラリーが、フュームドシリカ或いはコロイダルシリカ等のシリカ系スラリーである上記[1]に記載のスラリー供給装置
本発明の別の実施形態としては、[]研磨装置の運転状態に対応して該装置に研磨粒子を含む研磨剤であるスラリーをタンク内に貯蔵し、該タンク内に貯蔵したスラリーを、プレッシャーバキュームベッセルによって供給ラインより供給するスラリーの供給方法において、上記研磨装置の運転状態と無関係に、前記供給ライン内のスラリーを供給ラインに接続したバルブ機構のバルブの開閉により、前記タンク内に間欠的に循環させ、且つ、常に前記プレッシャーバキュームベッセルの駆動状態を維持することにより、スラリーの循環が停止或いは循環している状態のいずれの場合においても、前記供給ライン内のスラリーを、常に前記研磨装置に供給できる所望の圧力がかかったままの状態とし、研磨装置の運転の開始に即応して研磨装置へ供給ライン内のスラリーを供給することを特徴とするスラリーの供給方法である。更に、本発明の別の実施形態としては下記のものが挙げられる。[4]研磨装置に対して供給するスラリーが、フュームドシリカ或いはコロイダルシリカ等のシリカ系スラリーである上記[3]に記載のスラリー供給方法。
本発明によれば、研磨粒子を含む研磨剤であるスラリーを研磨装置に循環させながら供給する際に、スクラッチ等、研磨性能に影響を与えることのあるスラリー中の研磨粒子の粗大化が抑制され、半導体基板を平坦化するための研磨処理等に用いた場合に、良好な研磨を経済的に且つ安定した状態で行うことが可能となるスラリーの供給装置及びスラリーの供給方法が提供される。特に、本発明によれば、スラリーの供給に、脈動がなく、無制限の連続供給が可能であり、保守の面においてもより望ましいプレッシャーバキューム方式を適用しているため、ポンプ方式によるよりも、研磨装置の運転状態により即応した状態で、良好な状態のスラリーを安定供給することができ、これと共に、制御が容易な圧力調整のみによってスラリーの循環状態を適宜にコントロールすることができるので、より経済的なスラリーの供給装置及びスラリーの供給方法の提供が可能となる。
以下、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明にかかるスラリーの供給装置及びスラリーの供給方法では、スラリーの供給に、プレッシャーバキューム方式を適用する。先ず、プレッシャーバキューム方式によるスラリーの供給方法について簡単に説明する。該方式では、プレッシャーバキュームベッセルと呼ぶ真空圧力構造の密閉容器の両端に、密閉された容器内を負圧にして液を吸引する機構と、該密閉容器内を加圧状態にして液を吐出する機構とを有し、これらの機構によって、密閉容器内を負圧にすることで液体を室内に吸引導入し、且つ加圧することで、導入された液体を室内から排出(吐出)する。プレッシャーバキューム方式では、このように密閉空間である密閉容器を主たる構成としており、吸引吐出される液(スラリー)がピストンやその他の機械的駆動装置に接触することなく、必要な部位に送られるという長所を有する。本発明のように、薬液(スラリー)を常時連続的に供給する装置に適用する場合には、上記したように動作する密閉容器を2以上組み合わせて、これらの密閉容器の負圧及び加圧を交互に行うことで、途切れることなく常時連続してスラリーを供給している。
本発明においては、上記したプレッシャーバキューム方式によって研磨装置にスラリーの供給を行うが、該方式によってスラリーを供給する供給ループ機構において、供給ライン内をスラリーが循環している状態と、供給ライン内におけるスラリーの循環が停止している状態とが繰り返されて、供給ループ内をスラリーが間欠的に循環するように構成されており、これと同時に、スラリーの循環が停止している供給ラインの状態が、スラリーを研磨装置にプレッシャーバキューム方式で供給することができる所望の圧力がかかった状態となるように構成したことを特徴とする。
以上のような構成とした結果、本発明によれば、研磨装置の運転の開始に即応して、常に、良好な状態でスラリーを供給することが可能となる。即ち、本発明で行うスラリーの供給は、基本的に、研磨装置の運転状態によることなく、換言すれば、研磨装置が運転中であるか、アイドル中であるかにかかわらず、定期的に、供給ライン内におけるスラリーの循環と、循環を停止した状態が繰り返されるため、スラリー中における研磨粒子の均一性を保つことができ、この結果、常に安定した研磨をすることが可能となる。更に、本発明においては、スラリーの循環中は勿論のこと、循環を停止している状態においても、供給ループに所望の圧力がかかったままであり、スラリーの循環を停止しつつも、スラリーを供給できる待機状態としているため、常に、研磨装置の運転に即応して、良好な状態でのスラリーの供給が可能である。
本発明者らの検討によれば、スラリーの循環を最小限に抑えることができれば、研磨粒子が粗大化することが有効に抑制され、研磨レートの適正化やスクラッチの抑制が図られる。即ち、スラリーは、流動させることで、その粒子径が大きくなる性質があるので、本発明では、研磨装置へスラリーを供給する場合において、スラリーの流動が極力起こらないようにするために、スラリーの沈降が生じない範囲で間欠的にスラリーの循環を停止して、スラリーの流動を一定間隔で停止するように構成することで、スラリー中の研磨粒子の良好な分散状態を損なうことなく、研磨粒子が粗大化することを有効に防止する。間欠的にスラリーの循環を停止する具体的なタイミングとしては、例えば、好ましくは、スラリーを研磨装置に供給する必要がない研磨装置のアイドル中における一定のタイミングで、或いは、研磨装置の運転状態と特に連動させることなく、循環を停止した場合にスラリーの沈降が生じる前の一定のタイミングで、間欠的にスラリーの循環を停止してスラリーの循環を一定間隔で停止することが挙げられる。以上のようにして、スラリーを研磨装置に供給する際に、スラリーの循環を間欠的に行って、スラリーの流動を一定期間停止することは、スラリーの研磨粒子の粗大化を抑制する有効な方法となる。
更に、本発明者らの検討によれば、上記の場合には、研磨装置が運転を再開し、アイドル状態から稼動状態に移行したときに、安定して良好な研磨が行われることが望まれるが、このためには、研磨装置の運転に合わせて、限りなく同時に、スラリーの供給が開始され、しかも、スラリーの供給が、運転を停止する前と変わることなく、良好な状態で、安定して行われるようにする必要がある。従って、スラリーの供給を停止した状態から、供給を再開する場合には、即座に良好な状態でのスラリーの供給を行うことをできるようにすることが、研磨装置へのスラリー供給技術において、最も求められる点であると言える。
つまり、研磨装置へのスラリーの供給において、スラリーを構成している研磨粒子の粗大化を抑制し、しかも、研磨装置の運転に即応して、スラリーの安定した供給を行うためには、単にスラリーの循環を停止することでは足りず、研磨装置の運転状況に即座に反応してスラリーの供給を再開することができ、且つ、供給されるスラリーが、沈降のない良好な状態のものであり、スラリーの供給が常に安定した状態で行われることが重要である。
図1を参照しながら、本発明におけるプレッシャーバキューム方式によってスラリーを研磨装置に供給する方法の実施の形態を説明する。図1は、プレッシャーバキューム方式によるスラリー供給装置の略フローである。本発明で使用するプレッシャーバキューム方式によるスラリーの供給では、研磨装置が必要とする量、時間、タイミングで即座に対応して、研磨装置にスラリーを連続して供給することができる構造となっている。具体的には、密閉空間となる容器を2個以上組み合わせて、該密閉容器内を負圧にすることでスラリーを室内に吸引導入し、且つ、加圧することで導入したスラリーを室内から排出(吐出)し、これらの動作を交互に行うことで、常時供給することを可能としている。
図1において、3は、密閉空間となる供給ベッセルと呼ばれるスラリーの供給容器(以下、供給ベッセルという)であり、1は、原液スラリータンクであるが、スラリーを研磨装置5へ供給している状態においては、片方の供給ベッセルは加圧状態におかれ、もう片方の供給ベッセルは負圧状態におかれている。研磨装置5が、スラリーの供給の必要がなくなった時点で、双方の供給ベッセル3の圧力状態を、そのままの状態で保持させる。その具体的な方法は、ディタンクと呼ばれる容器7(以下、ディタンクという)のバルブ6を閉じることである。プレッシャーバキューム方式では、このバルブ6を閉じることによって、供給時の研磨装置への圧力状態を保持したまま、スラリーの循環を止めることが可能となる。この際、圧力は、どのラインを測定しても同じ圧力であり、その圧力は循環時のものと同値である。
又、上記のようなスラリー供給装置に接続される研磨装置は、1台であってもよいが、図1に示したように、複数台の研磨装置に接続することもできる。このため、本発明にかかるスラリー供給装置は、様々な工場のラインのタイプに対応可能である。上記の場合には、スラリー供給装置に、更に、複数の研磨装置にスラリーを円滑に供給するための集中管理供給機構を設けることが好ましい。
図1を参照しながら、本発明を更に詳細に説明する。図1に示した原液スラリータンク1に入っている原液スラリーは、2の混合容器(以下、混合ベッセル2という)内にて、希釈或いはその他の薬液と任意の希釈率又は混合比率にて高精度に混合され、バッチ毎に、ディタンク7へと加圧移送される。そして、ディタンク7に貯蔵されている希釈・混合されたスラリーは、供給ベッセル3から加圧移送されて、5の研磨装置へとスラリーが供給される。更に、供給ベッセル3より研磨装置5に供給されたスラリーは、貯蔵タンクであるディタンク7へと戻り循環される。
前述した通り、本発明にかかるスラリー供給装置では、循環によって生じるスラリー粒子の凝集を抑制するため、任意設定時間毎に図1中に6で示した空気作動式バルブが閉じられて、スラリーの循環が停止されるようにする。又、研磨装置の運転の開始に応じてスラリーの循環を開始する場合には、空気作動式バルブ6が開の状態に移行する。前者の空気作動式バルブ6が閉じられている時には、スラリーの循環は停止するが、6の空気作動式バルブが閉じられた状態であり、供給ベッセル3内は加圧された状態になっているため、循環ライン中は、圧力を保持した状態、即ち、ワンパス供給の状態(即ち、注射器から液が出るような、一方通行で液が供給される状態)となっている。ここで、供給ベッセル3内の圧力は、加圧ラインのレギュレーター部にあるリリーフバルブによる方法、或いは循環ライン中に設置された圧力計8を管理し、常に、加圧圧力を調整する機構、のどちらの方法を使用してもよい。
従って、循環状態から循環停止状態に動作が切り替わっても、5の研磨装置へのスラリーの加圧状態、即ち、スラリーの供給は継続されることになる。この際、供給ライン中の圧力は循環時とほぼ同じ圧力に保たれており、スラリーの循環中は勿論、ワンパス状態の時でも、安定したスラリーの供給を保てるという特徴を持っている。本発明において使用するスラリーは、特に、沈降性が少ない分散性の高い、例えば、フュームドシリカ或いはコロイダルシリカ等のシリカ系のスラリーを供給する場合に、特に適している。反対に、一般的なセリア系或いはアルミナ系等の研磨粒子を含有するスラリーの場合は、沈降性が高いため、本発明のように、間欠的であったとしても、スラリーの循環を一次的に停止する供給方式に適用することは、あまり好ましくない。
次に、実施例と比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
<実施例1及び比較例1>
(供給方法)
本実施例では、図1に示したフローにおいて、供給ライン内のシリカ系のスラリーを10分間循環させることと、3時間のワンパス供給することを繰り返して行い、これを連続して1週間ほど処理した。そして、処理の間に生じたスラリーの凝集状態を、下記の方法で調べた。一方、比較例として、図1に示したフローで、常時スラリーを循環させる方式とした以外は、上記と同様の処理を行って、その際に生じるスラリーの凝集状態を上記と同様の方法で調べた。
(凝集状態の測定)
図1の混合ベッセル2内で、水で希釈・混合したシリカ系のスラリーを用いて1週間ほど、スラリーを上記した条件で供給ライン中を循環させた。そして、その間に、何度かディタンク7内からスラリーをサンプリングし、該サンプルについて粒度分布計にて粗大粒子の数を計測した。サンプリングは、クリーンな状態を保つため、特殊な冶具を用いサンプリング中のコンタミネーションの影響を最小限に抑えた。
上記の試験により得られた結果を、図2及び3にグラフで示した。この結果、比較例の常時循環供給方式でスラリーを供給した場合には、図2及び3のグラフから明らかなように、時間の経過に伴い粗大粒子数が増加することが確認できた。これに対して、断続的に循環とワンパス供給を繰り返した実施例の方式では、長時間の処理が行われたにもかかわらず、殆どスラリー中の粗大粒子数の増加が見られず、試験の最後まで、イニシャルのスラリー状態を維持し続けることが確認できた。
以上の結果、スラリーの循環を最小限に抑えた上記実施例によれば、循環等の物理的な作用により研磨粒子の凝集が進行するスラリーにおいて、粒子の粗大化が有効に抑制され、その特性を損なうことなく、良好な状態でスラリーの供給が可能になることが確認され、本発明のスラリー供給方式の有効性が認められた。
又、上記の試験結果は、換言すれば、ワンパス供給を行った3時間という長期に渡ってスラリーの循環が停止していたにもかかわらず、供給ライン内におけるスラリーは、イニシャルのスラリー状態が維持されたことを示している。ここで、本発明において使用するプレッシャーバキューム方式では、研磨装置へスラリーを供給するライン内の状態を、常に研磨装置にスラリーを供給することができる所望の圧力がかかった待機状態とすることができる。これらのことから、本発明の方法によれば、スラリーの循環を停止させている間に、例えば、研磨装置に対するメンテナンス等が必要となって、スラリーの供給を停止することが生じたとしても、供給ライン内におけるスラリーは、常にイニシャルのスラリー状態が維持されたものとなっているため、メンテナンス等の後に研磨装置の運転を開始した際に、開始に即応してスラリーの供給をすることが可能であることを意味している。この場合における実施形態としては、研磨装置の運転を再開する前に短期間(数分程度)のスラリーの循環を行い、その後、循環を停止してスラリーのワンパス供給を行うことがより好ましい。
上記した通り、本発明によれば、イニシャルのスラリー状態を維持し続けた状態で、長期間にわたってスラリーの供給が可能となることが確認された。この結果、本発明にかかるスラリーの供給システムを使用することで、従来の方法で生じることがあり、製品の歩留りの低下の原因となっていた半導体製造工程における化学機械研磨プロセスでの傷や膜減り等の発生が有効に防止され、高品質の精緻な化学機械研磨処理を安定して効率よく行うことが可能となることがわかった。更に、本発明を適用することで、製品の品質向上と同時に、製造コスト及び製品コストの低減を達成することができる。
本発明で使用するシステムのフロー図。 比較例のスラリーの常時循環供給方式と、実施例の断続的に循環とワンパス供給状態を繰り返すスラリーの供給方式との、スラリー粗大粒子数の比較データを示すグラフである。 比較例のスラリーの常時循環供給方式と、実施例の間欠的に循環とワンパス供給状態を繰り返すスラリーの供給方式との、スラリー粗大粒子数の比較データを示すグラフである。
符号の説明
1:原液スラリータンク
2:混合容器
3:供給ベッセル
4:供給ライン
5:化学機械研磨装置
6:空気作動式バルブ
7:ディタンク
8:圧力計

Claims (4)

  1. 研磨装置の運転状態に対応して該装置に研磨粒子を含む研磨剤であるスラリーを供給するためのスラリー供給装置において、所望濃度に調整されたスラリーを貯蔵するタンクと、当該タンク内のスラリーを前記研磨装置に供給するためのプレッシャーバキュームベッセルと、前記タンク内のスラリーを前記プレッシャーバキュームベッセルを用いて前記研磨装置に供給するための供給ラインと、該供給ライン内のスラリーを前記タンクに循環するとともに、当該循環を間欠的に行うため前記供給ラインに接続したバルブ機構より成り、前記バルブ機構の開閉により前記供給ライン内をスラリーが循環している状態と供給ライン内におけるスラリーの循環が停止している状態とが繰り返されて、前記供給ライン内をスラリーが間欠的に循環し、且つ、上記スラリーの循環及び前記研磨装置へのスラリーの供給が停止している状態においても、常に前記プレッシャーバキュームベッセルの駆動状態を維持することにより、前記研磨装置にスラリーを供給することができる所望の圧力がかかった、前記研磨装置の運転の開始に即応して常にスラリーが前記研磨装置に供給できる待機状態となるように構成されていることを特徴とするスラリー供給装置。
  2. 研磨装置に対して供給するスラリーが、シリカ系スラリーである請求項1に記載のスラリー供給装置。
  3. 研磨装置の運転状態に対応して該装置に研磨粒子を含む研磨剤であるスラリーをタンク内に貯蔵し、該タンク内に貯蔵したスラリーを、プレッシャーバキュームベッセルによって供給ラインより供給するスラリーの供給方法において、記研磨装置の運転状態と無関係に、前記供給ライン内のスラリーを供給ラインに接続したバルブ機構のバルブの開閉により、前記タンク内に間欠的に循環させ、且つ、常に前記プレッシャーバキュームベッセルの駆動状態を維持することにより、スラリーの循環が停止或いは循環している状態のいずれの場合においても、前記供給ライン内のスラリーを、常に前記研磨装置に供給できる所望の圧力がかかったままの状態とし、研磨装置の運転の開始に即応して研磨装置へ供給ライン内のスラリーを供給することを特徴とするスラリーの供給方法。
  4. 研磨装置に対して供給するスラリーが、シリカ系スラリーである請求項に記載のスラリー供給方法。
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