JP2004122164A - 鋳造型のガス抜き装置 - Google Patents

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荒井 豊
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Abstract

【課題】ガス逃がし通路からのガス排出性を向上させ得る鋳造型のガス抜き装置を提供する。
【解決手段】山3a及び谷3cを形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ鋳造型の成形キャビティ10からガス抜き方向に延設されたガス逃がし通路3が設けられている。ガス逃がし通路3の延設方向において、並列状態に複数個並設されガスを排出させる並設通路41〜46からなる並設通路群4が設けられている。並設通路群4を構成する各並設通路41〜46を開閉させる開閉作動部5が設けられている。開閉作動部5は、連通路51〜56を有する可動体58を有する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金型等の鋳造型のガス抜き装置に関する。本発明は、例えば、鋳造型の成形キャビティ内を吸引させつつダイカスト鋳造する減圧ダイカスト法におけるガス抜き装置に適用できる。
【0002】
【従来の技術】
成形キャビティに溶湯を装填する鋳造型によれば、高品質化のためには、鋳造の際に鋳造型の成形キャビティからガスを効率よく排出させることが好ましい。排出すべきガスとしては、成形キャビティ内に残留している空気、成形キャビティの型面に塗布した離型剤から発生したガス等が挙げられる。
【0003】
実開昭63−163254号公報には、山及び谷を形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ鋳造型の成形キャビティからガス抜き方向に延設されたガス逃がし通路をもつチルベンド構造が開示されている。
【0004】
このものによれば、ガス逃がし通路は、山及び谷を形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ形成されている。このため溶湯がガス逃がし通路を流れる際に溶湯の凝固が早期に進行し、鋳造型の外部に溶湯が吹き出すことが防止されている。
【0005】
また、実開昭62−109849号公報には、山及び谷を形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ鋳造型の成形キャビティからガス抜き方向に延設されたガス逃がし通路をもつチルベンド構造が開示されている。このものによれば、ガス逃がし通路に進入した溶湯により可動部材を押圧して移動させ、ガス逃がし通路の弁口を弁体で塞ぎ、ガス逃がし通路の出口から溶湯が吹き出さないようにされている。
【0006】
【特許文献1】実開昭63−163254号公報
【特許文献2】実開昭62−109849号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来技術を更に改良したものであり、ガス逃がし通路からのガス排出性を向上させ得る鋳造型のガス抜き装置を提供することを課題とするにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)第1発明に係る鋳造型のガス抜き装置は、
山及び谷を形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ鋳造型の成形キャビティからガス抜き方向に延設されたガス逃がし通路と、
ガス逃がし通路の延設方向において並列状態に複数個並設されガス逃がし通路を流れるガスを排出させる並設通路からなる並設通路群と、
並設通路群を構成する各並設通路を開閉させる開閉作動部とを具備することを特徴とするものである。
【0009】
溶湯を成形キャビティに注入する際には、開閉作動部により並設通路は開放されている。このため溶湯が成形キャビティに装填されるとき、成形キャビティのガスは、ガス逃がし通路に流入し、並列状態の並設通路を介して排出される。従って鋳造品におけるガス欠陥は抑制される。ガス逃がし通路を流れた溶湯が並設通路に到達するまでは、開閉作動部が並設通路を開放している。そして、ガス逃がし通路を流れた溶湯が鋳造型のガス放出口に到達する前に、開閉作動部が並設通路を閉鎖させる。このため溶湯が並設通路を貫通できず、従って鋳造型のガス放出口に進入できず、溶湯に起因する鋳造型のガス放出口の詰まりが抑制される。
【0010】
(2)第2発明に係る鋳造型のガス抜き装置は、
山及び谷を形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ鋳造型の成形キャビティからガス抜き方向に延設されたガス逃がし通路と、
ガス逃がし通路の延設方向において並列状態に複数個並設されガス逃がし通路を流れるガスを排出させる並設通路からなる並設通路群と、
並設通路群を構成する各並設通路を開閉させる開閉作動部とを具備しており、開閉作動部は、並設通路群を閉鎖させるとき、並設通路群のうち成形キャビティに対して相対的に離れた並設通路を、並設通路群のうち成形キャビティに対して相対的に近い並設通路よりも遅く閉鎖させることを特徴とするものである。
【0011】
溶湯を成形キャビティに注入する際には、開閉作動部により並設通路は開放されている。このため溶湯が成形キャビティに装填されるとき、成形キャビティのガスは、ガス逃がし通路に流入し、並列状態の並設通路を介して排出される。従って鋳造品におけるガス欠陥は抑制される。ガス逃がし通路を流れた溶湯が並設通路に到達するまでは、開閉作動部が並設通路を開放している。そして、ガス逃がし通路を流れた溶湯が並設通路に到達する前に、開閉作動部が並設通路を閉鎖させる。このため溶湯が鋳造型のガス放出口に進入できず、鋳造型におけるガス放出口の詰まりが抑制される。
【0012】
第2発明によれば、殊に、開閉作動部が並設通路群を閉鎖させるとき、開閉作動部は、並設通路群のうち成形キャビティに対して相対的に離れた並設通路を、成形キャビティに対して相対的に近い並設通路よりも遅く閉鎖させる。換言すると、並設通路群のうち成形キャビティに対して相対的に離れた並設通路は、成形キャビティに対して相対的に近い並設通路よりも遅くまで開放している。このため第2発明によれば、成形キャビティに対して相対的に離れた並設通路を介して、ガスを排出させることができる。従って排出するガス量が多いときであっても、できるだけ多くのガスを良好に排出させることができる。
【0013】
更に第2発明によれば、並設通路群のうち成形キャビティに対して相対的に近い並設通路は、相対的に離れた並設通路よりも早期に閉鎖されるので、相対的に近い並設通路に溶湯が進入することが抑制され、ガス放出口における詰まりが抑制される。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、次の形態の少なくとも一つを採用できる。
【0015】
・本発明によれば、好ましくは、開閉作動部は、並設通路群を閉鎖させるとき、並設通路群のうち成形キャビティから最も遠い並設通路を最も遅く閉鎖させる形態を採用することができる。即ち、成形キャビティから最も遠い並設通路は、最も遅くまで開放されている。このため成形キャビティから最も遠い並設通路から成形キャビティのガスをできるだけ多く排出させることができる。成形キャビティから最も遠い並設通路以外の他の並設通路は、最も遠い並設通路に比較して相対的に早期に閉鎖されるため、他の並設通路に溶湯が進入することが抑制され、溶湯に起因する鋳造型のガス放出口における詰まりが抑えられる。
【0016】
・本発明によれば、好ましくは、開閉作動部は、溶湯が各並設通路に到達する前に各並設通路を閉鎖させ、溶湯が各並設通路を貫通しないようにする形態を採用することができる。これによりガス放出口に溶湯が詰まることが抑制される。
【0017】
・本発明によれば、好ましくは、開閉作動部は、ガス抜き方向において並設された複数個の連通路をもつ連通路群をもつ可動体と、可動体を移動させる駆動部とを有している形態を採用することができる。駆動部としては可動体を移動させ得るものであれば良く、空気圧シリンダ装置、油圧シリンダ装置、駆動モータ装置、電磁アクチュエータ装置などを例示できる。
【0018】
・本発明によれば、好ましくは、開閉作動部の可動体は、各連通路が各並設通路にそれぞれ連通する連通位置と、各連通路が各並設通路に非連通とされる非連通位置とに切替可能とされている形態を採用することができる。連通位置とすれば、成形キャビティのガスをガス逃がし通路及び連通路を介して排出させることができる。非連通位置とすれば、連通路が閉鎖されるため、並設通路と連通路との連通性が遮断され、溶湯が連通路に進入できないため、溶湯に起因するガス放出口の詰まりが抑制される。
【0019】
・本発明によれば、鋳造型の成形キャビティ内を吸引させつつダイカスト鋳造する減圧ダイカスト法に適用することができる。場合によっては、一般的なダイカスト鋳造法に適用しても良い。本発明で用いる溶湯としては、一般的には液相状態のものを採用するが、液相と固相とが共存するものでも良い。
【0020】
【実施例】
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1及び図2を参照して具体的に説明する。本実施例によれば、鋳造型1は成形キャビティ10を有する。鋳造型1の上部にはチルベントブロック2(ブロック)が装備されている。チルベントブロック2は分離可能な金属製の第1分割ブロック21と金属製の第2分割ブロック22とで形成されている。第1分割ブロック21及び第2分割ブロック22のうちの一方が固定側とされ、他方が横方向に沿って移動できる可動側とされている。第1分割ブロック21及び第2分割ブロック22のうちの可動側が横方向(矢印X方向において)に沿って移動すると、第1分割ブロック21及び第2分割ブロック22は互いに分離可能である。
【0021】
第1分割ブロック21の割面21m及び第2分割ブロック22の割面22mは、ガス逃がし通路3を形成している。ガス逃がし通路3は、山3a及び谷3cを交互に形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ、鋳造型1の成形キャビティ10の上部から上方向(ガス抜き方向)に向けて延設されている。このガス逃がし通路3は、鋳造型1の成形キャビティ10の上方向に向けて延設されていなくても、斜め上方向、横方向等の他のガス抜き方向に向けて延設されていても良い。
【0022】
第2分割ブロック22には、ガス逃がし通路3に連通する並設通路群4が形成されている。更に第2分割ブロック22において、並設通路群4の下流側には、上下方向にのびるスライド面2x,2yをもつスライド孔2wが第2分割ブロック22に設けられている。更にスライド孔2wの下流には、ガス放出口71をもつガス放出通路72が設けられている。ガス放出通路72のガス放出口71は、真空ポンプなどの吸引手段70に繋がれている。
【0023】
並設通路群4は、ガス逃がし通路3の延設方向(上下方向,矢印Y方向)において間隔を隔てて並列状態に多段に並設された第1並設通路41、第2並設通路42、第3並設通路43、第4並設通路44、第5並設通路45、第6並設通路46で形成されている。第1並設通路41〜第6並設通路46はそれぞれ、ガス逃がし通路3を流れるガスを排出させるものである。
【0024】
開閉作動部5は、並設通路群4を構成する各並設通路41〜46を開閉させるものである。開閉作動部5は、連通路群50をもつ平盤形状の可動体58と、可動体を作動方向(上下方向)に移動させる駆動部57とを有する。可動体58はスライド孔2wに昇降可能に嵌合されており、スライド面2x,2yに沿ってスライドする。駆動部57は、空気圧シリンダ装置、油圧シリンダ装置、駆動モータ装置、電磁アクチュエータ装置などを利用して形成できる。
【0025】
図1に示すように、可動体58に形成されている連通路群50は、ガス抜き方向(矢印Y方向)において、つまり上下方向において下側から順に多段に並列状態に並設された第1連通路51、第2連通路52、第3連通路53、第4連通路54、第5連通路、第6連通路56をもつ。可動体58には、その下側から第1弁部81、第2弁部82、第3弁部83、第4弁部84、第5弁部85、第6弁部86が上下方向において多段に形成されている。
【0026】
開閉作動部5の可動体58は、各連通路51〜56が各並設通路41〜46に同位相とされてそれぞれ連通する連通位置M1(図1参照)と、各連通路51〜56と各並設通路41〜46との連通性が遮断された非連通位置M2(図2参照)とに切替可能とされている。
【0027】
上記した連通位置M1によれば、図1に示すように、第1連通路51は第1並設通路41と対面して連通する。第2連通路52は第2並設通路42と対面して連通する。第3連通路53は第3並設通路43と対面して連通する。第4連通路54は第4並設通路44と対面して連通する。第5連通路55は第5並設通路45と対面して連通する。第6連通路56は第6並設通路46と対面して連通する。
【0028】
また上記した非連通位置M2によれば、図2に示すように、第1並設通路41は第1弁部81で閉鎖され第1連通路51に非連通である。第2並設通路42は第2弁部82で閉鎖され第2連通路52に非連通である。第3並設通路43は第3弁部83で閉鎖され第3連通路53に非連通である。第4並設通路44は第4弁部84で閉鎖され第4連通路54に非連通である。 第5並設通路45は第5弁部85で閉鎖され第5連通路55に非連通である。第6並設通路46は第6弁部86で閉鎖され第6連通路56に非連通である。
【0029】
鋳造の開始時には、図1に示すように、駆動部57により可動体58を連通位置M1に設定しておく。そして鋳造の開始時には、真空ポンプなどの吸引手段70が作動する。更に、図1に示すように、第1連通路51は第1並設通路41と対面して連通する。鋳造の際には、上記したように可動体58が連通位置M1に設定された状態において、鋳造型1の成形キャビティ10に溶湯が装填される。このとき真空ポンプなどの吸引手段70により成形キャビティ10内のガスは、強制的に吸引されてガス逃がし通路3に逃げる。このようにガス逃がし通路3に逃げたガスは、各並設通路41〜46を経て各連通路51〜56に至り、ガス放出通路72のガス放出口71から鋳造型1の外方に排出される。このように成形キャビティ10のガスが成形キャビティ10の外方に良好に排出されため、鋳造品におけるガス欠陥は抑制され、鋳造品の高品質化を維持できる。
【0030】
鋳造の際には、前述したように可動体58は連通位置M1に設定されている。従って、第1連通路51は第1並設通路41と同位相とされ、互いに対面して連通する。第2連通路52は第2並設通路42と同位相とされ、互いに対面して連通する。第3連通路53は第3並設通路43と同位相とされ、互いに対面して連通する。第4連通路54は第4並設通路44と同位相とされ、互いに対面して連通する。第5連通路は第5並設通路45と同位相とされ、互いに対面して連通する。第6連通路56は第6並設通路46と同位相とされ、互いに対面して連通する。
【0031】
従って鋳造の際に、鋳造型1の成形キャビティ10のガスは、前述したように各連通路51〜56を経て鋳造型1の外方に良好に排出される。従って、溶湯が並設通路41〜46に到達するまでは、開閉作動部5は並設通路41〜46を開放させており、ガスは並設通路41〜46を介して良好に放出される。
【0032】
しかしながら鋳造型1の成形キャビティ10を流れた溶湯が並設通路41〜46に進入すると、連通路51〜56が詰まるおそれがある。即ち、溶湯はガス放出通路72に進入し、溶湯に起因するガス放出通路72及びガス放出口71の詰まりが発生するおそれがある。
【0033】
そこで本実施例によれば、鋳造型1の成形キャビティ10を流れた溶湯が並設通路41〜46に到達する前に、制御装置120により駆動部57が作動し、開閉作動部5の可動体58が上方に移動して可動体58が非連通位置M2(図2参照)に設定され、各並設通路41〜46は可動体58により同時に閉鎖される。このため溶湯はガス放出通路72に進入できず、溶湯に起因するガス放出通路72及びガス放出口71の詰まりが抑制される。
【0034】
鋳造が終了すると、鋳造型1が型開きされると共に、第1ブロック2及び第ブロック2の割面21m,22mが互いに離間して開放され、ガス逃がし通路3に装填された溶湯が凝固した凝固体は離型される。
【0035】
以上説明したように本実施例によれば、山3aおよび谷3cが交互に繰り返される蛇行状のガス逃がし通路2に対して複数個の並設通路41〜46が並列状態に設けられているため、ガス逃がしの際において並設通路41〜46の合計流路断面積を増大させることができ、ガス排出性を高めることができ、鋳造品におけるガス欠陥の防止に有利である。
【0036】
更に本実施例によれば、溶湯が可動体58の並設通路41〜46に到達する前に、開閉作動部5の可動体58を上方に移動させて非連通位置M2に設定し、複数個の並設通路41〜46を同時に閉鎖させる。このため溶湯は各連通路51〜56に進入できず、溶湯に起因するガス放出通路72及びガス放出口71の詰まりが抑制される。
【0037】
なお本実施例によれば、図1及び図2に示すように、並設通路群4は、上下方向において並設され6個の並設通路41〜46で形成されているが、並設通路の数はこれに限らず、2個でも、3個でも、4個でも、5個でも、7個でも、それ以上でも良い。可動体58に形成されている連通路群50は、6個の連通路51〜56で形成されているが、連通路の数はこれに限らず、2個でも、3個でも、4個でも、5個でも、7個でも、それ以上でも良い。連通路の数は一般的には、並設通路の数と同数個とする。
【0038】
(第2実施例)
以下、本発明の第2実施例について図3〜図5を参照して具体的に説明する。本実施例によれば、鋳造型1は成形キャビティ10を有する。鋳造型1の上部にはチルベントブロック2(ブロック)が装備されている。チルベントブロック2は第1分割ブロック21と第2分割ブロック22とで形成されている。第1分割ブロック21の割面21m及び第2分割ブロック22の割面22mは、ガス逃がし通路3Bを形成している。第1分割ブロック21及び第2分割ブロック22のうちの一方が固定側とされ、他方が可動側とされている。第1分割ブロック21及び第2分割ブロック22のうちの可動側が移動すると、第1分割ブロック21及び第2分割ブロック22の割面21m,22mは互いに分離可能である。ガス逃がし通路3Bは、山3a及び谷3cを交互に形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ、鋳造型1の成形キャビティ10から上方向(ガス抜き方向)に向けて延設されている。
【0039】
第2分割ブロック22には並設通路群4Bが形成されている。更に第2ブロック2において、並設通路群4Bの下流には、ガス放出口71をもつガス放出通路72Bが設けられている。ガス放出通路72Bのガス放出口71は、真空ポンプなどの吸引手段70に繋がれている。並設通路群4Bは、ガス逃がし通路3Bの延設方向(上下方向,矢印Y方向)において上下多段に並列状態に並設された第1並設通路41B、第2並設通路42B、第3並設通路43B、第4並設通路44B、第5並設通路45Bで形成されている。第1並設通路41B〜第5並設通路45Bはそれぞれ、ガス逃がし通路3Bを流れるガスを排出させるものである。
【0040】
開閉作動部5Bは、並設通路群4Bを構成する各並設通路41B〜45Bを開閉させるものである。開閉作動部5Bは、連通路群50Bをもつ平盤形状の可動体58と、可動体58を上下方向に移動させる駆動部57とを有する。駆動部57は、空気圧シリンダ装置、油圧シリンダ装置、駆動モータ装置、電磁アクチュエータ装置などを利用して形成できる。
【0041】
可動体58に形成されている連通路群50Bは、ガス抜き方向(矢印Y方向)において、つまり上下方向において多段に並設された第1連通路51B、第2連通路52B、第3連通路53B、第4連通路54B、第5連通路55Bをもつ。可動体58には、その下側から第1弁部81、第2弁部82、第3弁部83、第4弁部84、第5弁部85が上下方向に多段に形成されている。
【0042】
開閉作動部5Bの可動体58は、各連通路51B〜55Bが各並設通路41B〜45Bにそれぞれ連通する連通位置M1(図3参照)と、連通路55Bのみが開放される中間連通位置M3(図4参照)と、各連通路51B〜55Bが各並設通路41B〜45Bに非連通とされる非連通位置M2(図5参照)とに切替可能とされている。
【0043】
上記した連通位置M1によれば、図3に示すように、第1連通路51Bは第1並設通路41Bと対面して連通する。第2連通路52Bは第2並設通路42Bと対面して連通する。第3連通路53Bは第3並設通路43Bと対面して連通する。第4連通路54Bは第4並設通路44Bと対面して連通する。第5連通路55Bは第5並設通路45Bと対面して連通する。
【0044】
上記した中間連通位置M3によれば、図4に示すように、第1並設通路41Bは第1弁部81で閉鎖され第1連通路51Bに非連通である。第2並設通路42Bは第2弁部82で閉鎖され、第2連通路52Bに非連通である。第3並設通路43Bは第3弁部83で閉鎖され第3連通路53Bに非連通である。第4並設通路44Bは第4弁部84で閉鎖され第4連通路54Bに非連通である。しかし図4に示すように第5並設通路45Bは第5弁部85で閉鎖されず、第5並設通路45B及び第5連通路55Bは互いに連通している。
【0045】
上記した非連通位置M2によれば、図5に示すように、第1並設通路41Bは第1弁部81で閉鎖され第1連通路51Bに非連通である。第2並設通路42Bは第2弁部82で閉鎖され、第2連通路52Bに非連通である。第3並設通路43Bは第3弁部83で閉鎖され第3連通路53Bに非連通である。第4並設通路44Bは第4弁部84で閉鎖され第4連通路54Bに非連通である。第5並設通路55Bは第5弁部85で閉鎖され第5連通路55Bに非連通である。
【0046】
鋳造の開始時には、図1に示すように、駆動部57により可動体58を連通位置M1に設定しておく。従って鋳造の開始時には、真空ポンプなどの吸引手段70を作動させる。鋳造の際には、鋳造型1の成形キャビティ10に溶湯が装填される。このとき吸引手段70により成形キャビティ10内のガスは吸引されてガス逃がし通路3Bに逃げ、更に各並設通路41B〜45Bを経て各連通路51B〜55Bに至り、ガス放出通路72Bから鋳造型1の外方に排出される。このように成形キャビティ10のガスが成形キャビティ10の外方に排出されため、鋳造品におけるガス欠陥は抑制され、鋳造品の高品質化を維持できる。
【0047】
鋳造の際には、前述したように可動体58は連通位置M1に設定されている。従って、鋳造型1の成形キャビティ10のガスは、各連通路51B〜55Bを経て鋳造型1の外方に排出される。溶湯が並設通路41B〜45Bに到達するまでは、開閉作動部5Bが並設通路41B〜45Bを開放している。
【0048】
しかしながら最終的には制御装置120により駆動部57が作動し、開閉作動部5Bの可動体58が上方に移動して非連通位置M2(図5参照)に設定される。この結果、各並設通路41B〜45Bは可動体58により閉鎖される。上記した非連通位置M2によれば、図5に示すように、前述したごとく第1並設通路41Bは第1弁部81で閉鎖され第1連通路51Bに非連通である。第2並設通路42Bは第2弁部82で閉鎖され、第2連通路52Bに非連通である。第3並設通路43Bは第3弁部83で閉鎖され第3連通路53Bに非連通である。第4並設通路44Bは第4弁部84で閉鎖され第4連通路54Bに非連通である。第5並設通路55Bは第5弁部85で閉鎖され第5連通路55Bに非連通である。このため溶湯はガス放出通路72Bに進入できず、溶湯に起因するガス放出通路72B及びガス放出口71の詰まりが抑制される。
【0049】
ところで本実施例によれば、開閉作動部5Bは、並設通路群4Bを閉鎖させるとき、図4に示すように、並設通路群41B〜45Bのうち成形キャビティ10に対して相対的に離れた並設通路45Bを、成形キャビティ10に対して相対的に近い並設通路41B〜44Bよりも遅く閉鎖させることにしている。
【0050】
換言すれば、開閉作動部5Bは、並設通路群4Bを閉鎖させるとき、並設通路群41B〜45Bのうち成形キャビティ10から最も遠い第5並設通路45Bを最も遅く閉鎖させる。この結果、並設通路群4Bを閉鎖させるとき、図4に示すように、成形キャビティ10から最も遠い第5並設通路45Bは、最も遅くまで開放されている。このため最後まで開放されている最も上側の第5並設通路45Bから成形キャビティ10のガスをガス放出通路72Bに排出させることができる。
【0051】
鋳造が終了すると、鋳造型1が型開きすると共に、第1ブロック21及び第ブロック22の割面21m,22mが互いに離間して開放され、ガス逃がし通路3Bに装填された溶湯が凝固した凝固体は離型される。
【0052】
以上説明したように本実施例によれば、山3aおよび谷3cが交互に繰り返される蛇行状のガス逃がし通路3Bに対して複数個の並設通路41B〜45Bが設けられているため、ガス逃がしの際において並設通路41B〜45Bの合計流路断面積を増大させることができ、ガス排出性を高めることができ、鋳造品におけるガス欠陥の防止に有利である。
【0053】
更に本実施例によれば、溶湯が並設通路41B〜45Bに到達する前に、開閉作動部5Bの可動体58が上方に移動して非連通位置M2に設定され、複数個の並設通路41B〜45Bは閉鎖される。このため溶湯は各連通路51B〜55Bに進入できず、溶湯に起因するガス放出通路72B及びガス放出口71の詰まりが抑制される。
【0054】
更に本実施例によれば、開閉作動部5Bは、並設通路群4Bを閉鎖させるとき、並設通路群4Bのうち成形キャビティ10から最も遠い第5並設通路45Bを最も遅く閉鎖させることにしている。この結果、成形キャビティ10から最も遠い第5並設通路45Bは、最も遅くまで開放されている。このため他の並設通路41B〜44Bが閉鎖されたとしても、最後まで開放されている第5並設通路45Bから成形キャビティ10のガスをできるだけ多く排出させることができる。
【0055】
なお本実施例によれば、図3〜図5に示すように、並設通路群4Bは、上下方向において多段に並設され、合計5個の並設通路41B〜45Bで形成されているが、並設通路の数はこれに限らず、2個でも、3個でも、4個でも、6個でも、7個でも、それ以上でも良い。可動体58に形成されている連通路群50Bは、合計5個の連通路51B〜55Bで形成されているが、連通路の数はこれに限らず、2個でも、3個でも、4個でも、6個でも、7個でも、それ以上でも良い。連通路の数は一般的には、並設通路の数と同数個とする。
【0056】
(その他)
ガス逃がし通路3はチルベントブロック2に形成されているが、鋳造型1に形成しても良い。その他、本発明装置は上記した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)山及び谷を形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ鋳造型の成形キャビティからガス抜き方向に延設されたガス逃がし通路と、
前記ガス逃がし通路の延設方向において複数個並設され前記ガス逃がし通路を流れるガスを排出させる前記並設通路からなる並設通路群とを具備することを特徴とする鋳造型のガス抜き装置。
【0057】
この場合には、山および谷が繰り返される蛇行状のガス逃がし通路に対して複数個の並設通路が並列状態に並設されているため、ガス逃がしの際において並設通路の合計流路断面積を増大させることができ、ガス排出性を高めることができ、鋳造品におけるガス欠陥の防止に有利である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ガス逃がし通路からのガス排出性を向上させ得る鋳造型のガス抜き装置を提供することができる。殊に山および谷が交互に繰り返される蛇行状のガス逃がし通路に対して複数個の並設通路が並列状態に設けられているため、ガス逃がしの際において並設通路の合計流路断面積を増大させることができ、ガス排出性を高めることができ、鋳造品におけるガス欠陥の防止に有利である。更に並設通路群を構成する並設通路を開閉させる開閉作動部が設けられているため、開閉作動部により並設通路を閉鎖すれば、溶湯の進入を未然に防止でき、溶湯の進入に起因する詰まりを抑制するのに有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係り、全部の連通路が開放している状態のガス抜き装置の断面図である。
【図2】第1実施例に係り、全部の連通路が閉鎖している状態のガス抜き装置の断面図である。
【図3】第2実施例に係り、全部の連通路が開放している状態のガス抜き装置の断面図である。
【図4】第2実施例に係り、最も上側の連通路が開放している状態のガス抜き装置の断面図である。
【図5】第2実施例に係り、全部の連通路が閉鎖している状態のガス抜き装置の断面図である。
【符号の説明】
図中、1は鋳造型、10は成形キャビティ、3はガス逃がし通路、3aは山、3cは谷、4は並設通路群、41〜46は並設通路、5は開閉作動部、50は連通路群、51〜56は連通路、57は駆動部、58は可動体、70は吸引手段、72はガス放出通路を示す。

Claims (6)

  1. 山及び谷を形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ鋳造型の成形キャビティからガス抜き方向に延設されたガス逃がし通路と、
    前記ガス逃がし通路の延設方向において並列状態に複数個並設され前記ガス逃がし通路を流れるガスを排出させる前記並設通路からなる並設通路群と、
    前記並設通路群を構成する各前記並設通路を開閉させる開閉作動部とを具備することを特徴とする鋳造型のガス抜き装置。
  2. 山及び谷を形成するように蛇行状に複数回曲成されつつ鋳造型の成形キャビティからガス抜き方向に延設されたガス逃がし通路と、
    前記ガス逃がし通路の延設方向において並列状態に複数個並設され前記ガス逃がし通路を流れるガスを排出させる並設通路からなる並設通路群と、
    前記並設通路群を構成する各前記並設通路を開閉させる開閉作動部とを具備しており、
    前記開閉作動部は、
    前記並設通路群を閉鎖させるとき、前記並設通路群のうち前記成形キャビティに対して相対的に離れた並設通路を、前記並設通路群のうち成形キャビティに対して相対的に近い前記並設通路よりも遅く閉鎖させることを特徴とする鋳造型のガス抜き装置。
  3. 請求項2において、前記開閉作動部は、前記並設通路群を閉鎖させるとき、前記並設通路群のうち前記成形キャビティから最も遠い並設通路を最も遅く閉鎖させることを特徴とする鋳造型のガス抜き装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項において、前記開閉作動部は、溶湯が各前記並設通路に到達する前に各前記並設通路を閉鎖させ、溶湯が各前記並設通路を貫通しないようにすることを特徴とする鋳造型のガス抜き装置。
  5. 請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項において、前記開閉作動部は、ガス抜き方向において並設された複数個の連通路をもつ連通路群をもつ可動体と、前記可動体を移動させる駆動部とを有していることを特徴とする鋳造型のガス抜き装置。
  6. 請求項5において、前記開閉作動部の前記可動体は、各前記連通路が各前記並設通路にそれぞれ連通する連通位置と、各前記連通路が各前記並設通路に非連通とされる非連通位置とに切替可能とされていることを特徴とする鋳造型のガス抜き装置。
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