JP2004121412A - 手術用ガーゼ及びその管理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】手術用ガーゼ毎に、この手術用ガーゼを一意に特定できる手段を持たせ、リアルタイムに回収済みの各ガーゼを確認し、全てのガーゼの存在を把握することが可能な手術用ガーゼを提供する。
【解決手段】本発明の手術用ガーゼは、所定の材料で形成されたガーゼ5と、このガーゼ5に取り付けてあって、少なくとも、ICチップ、及びこのICチップが外部の読取装置と非接触で通信を行うためのアンテナを備えた非接触ICタグ1とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の手術用ガーゼは、所定の材料で形成されたガーゼ5と、このガーゼ5に取り付けてあって、少なくとも、ICチップ、及びこのICチップが外部の読取装置と非接触で通信を行うためのアンテナを備えた非接触ICタグ1とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手術用ガーゼ及びその管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
外科手術に使用される手術用ガーゼは、1回の手術に数十枚〜百枚以上も使用されるが、外科手術中に臓器間に入り込んだりした場合、血液に染まって臓器と識別することが困難になることが多く、手術終了時にガーゼの取り出し忘れるという重大なミスが発生する場合が、新聞などの報道において時々見受けられる。
【0003】
この重大なミスを防ぐため、各病院においては手術マニュアルとして、手術前に用意したガーゼの枚数と、手術に使用して回収したガーゼの枚数と未使用のガーゼの枚数を正確に数えて比較し、全てのガーゼが回収できたか否かの確認を行よう努めていた。
しかしながら、手術の緊急度による状況によっては、術中の混乱に紛れて使用枚数と回収枚数の数え間違えが起きる可能性が全くないとは言い切れない。
その結果、上述したように各種報道されているように、体内にガーゼを残したまま気づかずに手術を終了してしまうという事故が発生している。
【0004】
このような事故を防ぐため、人の手によるガーゼ枚数の確認と共に、バリウム化合物等の造影剤を含有した塩化ビニル樹脂等の柔軟なワイヤーを編み込んだ特殊なガーゼを使用することが行われている。
これにより、万が一手術後ガーゼが体内に残った場合でも、手術後の人体をX線検査することによりガーゼを検出することができ、ガーゼの摘出処置を行い、さらに重大な事故を未然に防ぐといった方法が一般的にとられている。
【0005】
また、検出可能な金属材料が取り付けられているガーゼを用いて手術後、前述の患者に放射線を浴びせるX線検査ではなく、渦電流を利用した金属探知器や盗難防止用磁性ワイヤー検知用の電子式ディテクターにより検知して、前述のX線検査同様に、人体内のガーゼの検知が行えるための方法も提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】
特開平10−277082号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した造影剤を用いてX線検査する方法は、体内にガーゼが残っていることの検知が確かに行えるが、一旦、例えば閉腹して手術終了とし、手術室を出た後のX線検査でしか、体内に放置されたガーゼの検知を行うことが出来ない欠点がある。
【0007】
このため、従来のX線検査する方法は、万が一ガーゼが残っていることが検出された場合、再度、開腹手術を行い、体内に残されているガーゼを探索し、検索された放置ガーゼを取り除かなくてはならないため、患者への身体的、精神的な負担が加わり、状況によっては再手術の患者に与える負荷が大きくなるという問題を有している。
【0008】
また、従来のX線検査する方法は、ガーゼの検出を人が目でみて判断するため、ガーゼに埋め込まれたワイヤーの角度によっては、他の臓器のX線像と区別が付きづらく見逃す可能性が全くないとは言えず、ガーゼが体内に放置される事故発生の可能性が限りなくゼロに近いとは言えない欠点がある。
【0009】
一方、検出可能な金属材料が取り付けられているガーゼを用いる方法は、手術後、X線検査のように人間の目で観察するのではなく、渦電流を利用した金属探知器や盗難防止用磁性ワイヤー検知用の電子式ディテクターにより検知することにより、閉腹前の手術終了直前に、体内のガーゼの有無を確認し、ガーゼを取り除く方法であるため、電気的検知という意味で事故防止の確立は高まる。
【0010】
しかしながら、金属材料が取り付けられたガーゼを用いる方法は、人間の体内の金属ワイヤーを遠隔で検出するため、X線造影剤ワイヤーと同様に、探知機に対する金属ワイヤの角度によっては検出感度が極端に落ちることがあり、見逃して事故に至る可能性は限りなくゼロに近いとは言い切れない。
【0011】
本発明はこのような背景の下になされたもので、手術用ガーゼ毎に、各手術用ガーゼを一意に特定できる手段を持たせ、手術中にリアルタイムに回収済みの各ガーゼを確認でき、ガーゼの回収ミスによる不測の事故の予防に効果的な手術用ガーゼとその管理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の手術用ガーゼは、所定の材料で形成されたガーゼと、該ガーゼに取り付けてあって、少なくとも、集積回路チップ、及び該集積回路チップが外部の読取装置と非接触で通信を行うためのアンテナを備えた非接触ICモジュールと、を有することを特徴とする。
本発明の手術用ガーゼは、前記集積回路チップが取り付けられているガーゼを特定する情報であるガーゼ識別情報が、該集積回路チップのメモリに記憶されてことを特徴とする。
【0013】
本発明の手術用ガーゼは、前記ガーゼが使用される手術を特定する情報である手術識別情報か、又は、該手術を受ける患者を特定する情報である患者識別情報の、少なくともいずれかを含む手術情報が、該ガーゼに取り付けてある前記集積回路チップのメモリに記憶されていることを特徴とする。
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、上記記載の手術用ガーゼに取り付けてある前記集積回路チップのメモリに記憶してある識別情報を用いて、手術に使用される手術用ガーゼの管理を行うことを特徴とする。
【0014】
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、上記記載の手術用ガーゼに取り付けてある前記集積回路チップのメモリに記憶してある情報を、非接触による通信で読みとる読取手段と、その手術用に用意してある全ての該手術用ガーゼを特定する情報である開始時ガーゼ情報と、該手術用ガーゼのうち回収された分のそれぞれの該集積回路チップから、読取手段によって読み取られた情報である回収済みガーゼ情報とを比較する比較手段とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、前記比較によって得られたデータを用いて、少なくとも、未回収となっている手術用ガーゼの、有無かまたは枚数のいずれかを見出す判定手段とを有することを特徴とする。
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、前記比較によって得られたデータを用いて、少なくとも、未回収となっている手術用ガーゼのガーゼ識別情報か、又は、集積回路チップの識別情報のいずれかを見出す判定手段とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、回収された前記手術用ガーゼの前記集積回路チップのメモリに記憶されている識別情報と、前記読取手段で読みとるたびに、前記開始時ガーゼ情報と比較すること、を特徴とする。
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、前記手術の為に用意した前記手術用ガーゼのそれぞれに取り付けてある集積回路チップのメモリに、それぞれ識別情報を書込む書込手段を有することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の手術用ガーゼは、非接触ICモジュールの代表例として、集積回路チップ(ICチップ2)と非接触通信用アンテナ(導電性材料を用いたアンテナ3)を備えた非接触ICモジュール(基板も含めてICタグ1)、もしくは、集積回路チップ(集積回路部7)と、非接触通信用アンテナ(導電性材料を用いたアンテナ8)をSi(シリコン)ウェハ基板上に作成した非接触ICモジュール(基板も含めてICタグ6)を使用し、手術用に適するガーゼ10もしくは20に取り付けたものである。
本発明では、非接触ICモジュール(ICタグ)は必ずしも限定されるものではないが、いわゆるRFIDのものが好適である。尚、手術に利用することを考慮して、使用する電波の出力や周波数は、手術用の機器や人体に影響を及ぼさない程度の範囲で適宜採用すればよい。また、外部の読取装置(読取手段)や書込装置(書込手段)は、別個のものでも、あるいは、両者が兼用される方式のものでも、いずれでもよい。
【0018】
ここで、通常の手術用ガーゼとしては、40番手の順良な綿糸を平織りし、脱脂、消毒したものが用いられる。
各手術の際には、衛生管理された容器等に、適当な数のこれらのガーゼが用意される。手術が終了した時、これらのガーゼは使用状況等によって3つに分類できる。
すなわち、[1]用意されたガーゼの内の一部か又は全部であって、本来の目的(手術の際に血液を拭う等)に使用された分、[2]結果的にその手術では使用されないまま容器等に残ってしまった分(該当数が0枚の場合もあり得る)、そして、[3]上記[1]及び[2]以外に該当するもので、手術の本来の目的には使用されず、且つ上記容器類にも残らなかった分(該当数が0枚の場合もあり得る)、である。ここで、[3]の例としては、ガーゼを取り出そうとした際に過って床に落とされてしまったガーゼの場合、等である。
つまるところ、容器等に残っておらず且つ未回収であるガーゼは、通常は、手術に使用されてその患者の体内に在るという状況か、又は、その他の状況(床に落ちたままになっている等)のいずれかであると考えられる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0019】
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態による手術用ガーゼ10の構成例を示す概念図である。
この図において、5は所定の材料、例えば30cm角の手術用ガーゼであり、1はICタグである。
このICタグ1は、30cm角のガーゼ5の一角に設置した後、カバー用ガーゼでガーゼ5とともに縫い合わせて、このガーゼ5に固定されている。
そして、ガーゼ5は、上記ICタグ1が固定された後に、脱脂、消毒されることにより手術用ガーゼ10として製造されることとなる。
【0020】
ここで、ICタグ1は、非接触ICモジュールを有しており、ICチップ2とアンテナ3を構成要素に含んでいる。
ICチップ2は、通信周波数として、周囲の手術用機器に影響を与えない微弱な出力強度による、2.45GHz周波数帯域のマイクロ波を用いた非接触データ通信用の集積回路チップである。尚、本発明で言う集積回路は、ICの他にLSI等を含む総称である。
【0021】
また、ICタグ1は、以下のプロセスで製造される。
図2に示すように、絶縁性の基板、例えば、ポリイミド基板4表面にAlを成膜し、このAl膜を所定の長さ及び幅にエッチングして導電性のアンテナ3を、ポリイミド基板4表面に得る。
そして、この導電性のアンテナ3が形成されたポリイミド基板表面4に、ICチップ2を実装接続した後、ICチップ2及び導電性のアンテナ3を含めてポリイミド基板4の実装面全体をエポキシ熱硬化性樹脂にて封止しこれをICタグ1とする。
【0022】
<第2の実施形態>
図3は本発明の第2の実施形態による手術用ガーゼ20の構成例を示す概念図である。
この図において、5は例えば30cm角の手術用ガーゼであり、6はICタグである。
このICタグ6は、30cm角のガーゼ5の一角に設置した後、表及び裏から光硬化性アクリル樹脂により封止されるとともに、ガーゼ5の綿糸に対して固定されている。
そして、ガーゼ5は、上記ICタグ6が固定された後に、脱脂、消毒されることにより手術用ガーゼ20として製造されることとなる。
【0023】
ここで、ICタグ6は、非接触ICモジュールであり、図4に示すように、半導体基板、例えばSi基板9表面に集積回路部7と共に非接触通信用の導電性のアンチナ8とが形成されている。
集積回路部7は、通信周波数として、周囲の手術用機器に影響を与えない微弱な出力強度による、2.45GHz周波数帯域のマイクロ波を用いた非接触データ通信用の集積回路である。
【0024】
次に、図1および図5,6を参照し、本発明の実施形態の動作例を説明する。
図5は、第1及び第2の実施形態による手術用ガーゼを用いた手術用ガーゼの管理装置の構成例を示すブロック図である。図6は、上記手術用ガーゼの管理装置の動作例を示すフローチャートである。
ここで、第1の実施形態の手術用ガーゼ10を用いて説明するが、第2の実施形態の手術用ガーゼにおいても同様な管理の為の検出処理を行うことができるのは言うまでもない。このため、以下の説明において、手術用ガーゼ10及び20を手術用ガーゼ10とし、ICタグ1及び5を総称してICタグ1とする。
【0025】
まず、情報書込装置101は、手術用ガーゼ10毎に識別情報(ガーゼ識別情報または集積回路チップの識別情報)、すなわち、手術用ガーゼを各々一意に識別できる情報、例えばシリアルコードを割り当て、各手術用ガーゼと1対1に対応するICチップ2のメモリにこの識別情報を書き込むと共に、記憶部103に、順次、各ICチップ2のメモリに書き込まれた識別情報を書き込み、記憶部103に対する手術用ガーゼ10の登録処理を行う(ステップS1)。
ここで、ICチップ2のメモリは、例えば、EEPROMを使用している。もし、メモリに予め固有の識別情報が記憶されている場合は、上記書込を省略し、それぞれのガーゼの固有の識別情報を手術用ガーゼの識別に用いても良い。
【0026】
書込を必要とした場合は、次に、情報書込装置101は、実際の手術が行われる前に、手術用ガーゼ10のICタグ1のメモリに、いずれの手術あるいは患者に使用されるかを示す手術情報(手術を識別する手術識別情報、又は患者を識別する患者識別情報の片方か又は両方を含む)を記録するとともに、記憶部103において登録されている手術用ガーゼ10が手術情報に使われるガーゼのID情報を登録することによって、どの手術にどのガーゼが使用されたかを記録に残す(ステップS2)。
【0027】
上述したように登録された手術用ガーゼ10が手術に使用され(ステップS3)、手術中あるいは手術後に使用した手術用ガーゼ10が回収される(ステップS4)。
そして、情報読取部100(本発明で云う外部の読取装置あるいは読取手段に対応する)は、回収した手術用ガーゼ10の識別情報及び/又は手術情報を、ICタグ1のメモリから読み取る(ステップS5)。ここで、「及び/又は」は双方またはいずれか一方の意味。
次に、比較部102は、用意した手術用ガーゼ10と、回収した手術用ガーゼ10とが一致しているか否かのチェック、すなわち、手術前に又は手術開始時に記憶部103に登録した手術用ガーゼ10の識別情報(開始時ガーゼ情報)と回収した全ての手術用ガーゼ10の各識別情報との照合をとり、さらに必要とされれば、そのガーゼ識別情報と対応して記憶されている手術情報が一致しているか否かの判定を行う(ステップS6)。
【0028】
そして、このとき、比較部102は、記憶部103に登録している識別情報に、情報読取部100の読みとった識別情報との対応が検出され、用意した手術用ガーゼ10が全て回収されたと判定した場合、処理をステップS9へ進める。
これにより、手術はほぼ終了し、手術用ガーゼ管理装置の表示画面にすべての手術用ガーゼが回収されたことが表示され、縫合作業が行われ(ステップS9)、手術が終了する(ステップS10)。
【0029】
一方、比較部102は、記憶部103に登録している識別情報のうち、情報読取部100の読みとった識別情報と対応していない、すなわち、読みとった識別情報が不足していることにより、未使用で残っている手術用ガーゼの除き、用意したと思われる手術用ガーゼ10が全て回収されたわけではないと判定した場合(手術用ガーゼ10の不足を確認)、処理をステップS7へ進める。
そして、作業者は、手術用ガーゼ10が完全に回収されていない可能性が極めて高いことを、手術用ガーゼの管理装置の画面上の表示または光/警報などのアラームによって確認すると、体内(または手術室のいずれか)に存在してはいないかと考え、存在する可能性のある箇所を念入りに探すことにより、未回収の手術用ガーゼを見つけだす処理を行う(ステップS7)。
【0030】
次に、比較部102は、再度回収した手術用ガーゼ10の識別情報及び手術情報のデータを、情報読取部100から読み取り、不足していた識別情報に対応するか否かの判定を行う(ステップS8)。
このとき、比較部102は、不足していた識別情報及び/又は手術情報が、再度読み込んだ識別情報及び/又は手術情報との一致を検出した場合、すなわち、使用したと思われる手術用ガーゼ10が全て回収された場合、処理をステップS9へすすめ、縫合作業にかかり(ステップS9)、手術が終了する(ステップS10)。
【0031】
一方、比較部102は、不足していた識別情報及び/又は手術情報が、再度読み込んだ識別情報及び/又は手術情報との一致を検出できない場合、すなわち、未だ未回収の手術用ガーゼ10が存在する可能性が極めて高いことを検出した場合、処理をステップS7へすすめ、再度、手術用ガーゼ10の未回収の分の回収作業を行う(ステップS7)。
ここで、手術に用意した手術用ガーゼ10の未回収分がある場合、すなわち手術に用意した手術用ガーゼ10が全部は回収できない場合、ステップS7からステップS8の処理が原則、繰り返される。
【0032】
本発明の手術用ガーゼ10(または20)は、非接触によりデータの記録と読み出しが可能なICチップ2及びアンテナ3を備えた非接触ICモジュールが取り付けてあり、手術に用意した手術用ガーゼ10(20)の管理を記憶部103を用いて確実に行い、手術中に又は縫合の前までに情報読取部100が読みとった識別情報と、記憶部103に記憶された手術用ガーゼ10(20)の識別情報とを比較部102が比較することにより、縫合の前までには、使用したと思われる手術用ガーゼ10(20)を全て回収されたか否かのしっかりとした判定を行えるため、万一、体内または手術室のいずれかに手術用ガーゼ10(20)が残った場合でも、手術がほぼ終了してしまう前、すなわち縫合前に回収し忘れた手術用ガーゼ10(20)を、確実に探し回収することが容易に行える効果がある。
【0033】
また、図6で説明した処理を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりプログラムの移植処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可般媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0034】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0035】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述した第1及び第2の実施形態においては、ICタグ1,6に各々、読み書きが可能なメモリを有するICチップ2,集積回路7を使用していたが、向上出荷時に、手術用ガーゼ10を識別する識別情報が書き込まれている、すなわちROMが使用されているものを使用しても良い。
この場合、手術情報を書き込むことが出来ないが、それ以外の動作は図6のフローチャートの各処理と同様に行うことが可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明の手術用ガーゼ及びその管理装置は、手術用ガーゼ毎に識別情報を付し、各々の手術用ガーゼを管理することが可能となるため、挿入した手術用ガーゼと回収した手術用ガーゼを、確実に照合ができ、その結果を用いて一対一で管理することができ、手術時に人が数を数えるという従来の管理方法と異なり機械検知して、投入した手術用ガーゼの回収が確実に行え、手術時の手術用ガーゼの回収ミスの確実な防止の為に大いに役立つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による非接触情報記録用モジュール(ICタグ1)を取り付けた手術用ガーゼの概念図である。
【図2】図1のICタグ1の構成例を説明するための概念図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による非接触情報記録用モジュール(ICタグ6)を取り付けた手術用ガーゼの概念図である。
【図4】図2のICタグ6の構成例を説明するための概念図である。
【図5】本発明による手術用ガーゼ管理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の手術用ガーゼ管理装置による手術用ガーゼの管理の動作例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1,6 ICタグ
2 ICチップ
3,8 アンテナ(導電性の非接触通信用アンテナ)
4 ポリイミド基板
5 ガーゼ
7 集積回路部
9 シリコン基板
10,20 手術用ガーゼ
【発明の属する技術分野】
本発明は、手術用ガーゼ及びその管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
外科手術に使用される手術用ガーゼは、1回の手術に数十枚〜百枚以上も使用されるが、外科手術中に臓器間に入り込んだりした場合、血液に染まって臓器と識別することが困難になることが多く、手術終了時にガーゼの取り出し忘れるという重大なミスが発生する場合が、新聞などの報道において時々見受けられる。
【0003】
この重大なミスを防ぐため、各病院においては手術マニュアルとして、手術前に用意したガーゼの枚数と、手術に使用して回収したガーゼの枚数と未使用のガーゼの枚数を正確に数えて比較し、全てのガーゼが回収できたか否かの確認を行よう努めていた。
しかしながら、手術の緊急度による状況によっては、術中の混乱に紛れて使用枚数と回収枚数の数え間違えが起きる可能性が全くないとは言い切れない。
その結果、上述したように各種報道されているように、体内にガーゼを残したまま気づかずに手術を終了してしまうという事故が発生している。
【0004】
このような事故を防ぐため、人の手によるガーゼ枚数の確認と共に、バリウム化合物等の造影剤を含有した塩化ビニル樹脂等の柔軟なワイヤーを編み込んだ特殊なガーゼを使用することが行われている。
これにより、万が一手術後ガーゼが体内に残った場合でも、手術後の人体をX線検査することによりガーゼを検出することができ、ガーゼの摘出処置を行い、さらに重大な事故を未然に防ぐといった方法が一般的にとられている。
【0005】
また、検出可能な金属材料が取り付けられているガーゼを用いて手術後、前述の患者に放射線を浴びせるX線検査ではなく、渦電流を利用した金属探知器や盗難防止用磁性ワイヤー検知用の電子式ディテクターにより検知して、前述のX線検査同様に、人体内のガーゼの検知が行えるための方法も提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】
特開平10−277082号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した造影剤を用いてX線検査する方法は、体内にガーゼが残っていることの検知が確かに行えるが、一旦、例えば閉腹して手術終了とし、手術室を出た後のX線検査でしか、体内に放置されたガーゼの検知を行うことが出来ない欠点がある。
【0007】
このため、従来のX線検査する方法は、万が一ガーゼが残っていることが検出された場合、再度、開腹手術を行い、体内に残されているガーゼを探索し、検索された放置ガーゼを取り除かなくてはならないため、患者への身体的、精神的な負担が加わり、状況によっては再手術の患者に与える負荷が大きくなるという問題を有している。
【0008】
また、従来のX線検査する方法は、ガーゼの検出を人が目でみて判断するため、ガーゼに埋め込まれたワイヤーの角度によっては、他の臓器のX線像と区別が付きづらく見逃す可能性が全くないとは言えず、ガーゼが体内に放置される事故発生の可能性が限りなくゼロに近いとは言えない欠点がある。
【0009】
一方、検出可能な金属材料が取り付けられているガーゼを用いる方法は、手術後、X線検査のように人間の目で観察するのではなく、渦電流を利用した金属探知器や盗難防止用磁性ワイヤー検知用の電子式ディテクターにより検知することにより、閉腹前の手術終了直前に、体内のガーゼの有無を確認し、ガーゼを取り除く方法であるため、電気的検知という意味で事故防止の確立は高まる。
【0010】
しかしながら、金属材料が取り付けられたガーゼを用いる方法は、人間の体内の金属ワイヤーを遠隔で検出するため、X線造影剤ワイヤーと同様に、探知機に対する金属ワイヤの角度によっては検出感度が極端に落ちることがあり、見逃して事故に至る可能性は限りなくゼロに近いとは言い切れない。
【0011】
本発明はこのような背景の下になされたもので、手術用ガーゼ毎に、各手術用ガーゼを一意に特定できる手段を持たせ、手術中にリアルタイムに回収済みの各ガーゼを確認でき、ガーゼの回収ミスによる不測の事故の予防に効果的な手術用ガーゼとその管理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の手術用ガーゼは、所定の材料で形成されたガーゼと、該ガーゼに取り付けてあって、少なくとも、集積回路チップ、及び該集積回路チップが外部の読取装置と非接触で通信を行うためのアンテナを備えた非接触ICモジュールと、を有することを特徴とする。
本発明の手術用ガーゼは、前記集積回路チップが取り付けられているガーゼを特定する情報であるガーゼ識別情報が、該集積回路チップのメモリに記憶されてことを特徴とする。
【0013】
本発明の手術用ガーゼは、前記ガーゼが使用される手術を特定する情報である手術識別情報か、又は、該手術を受ける患者を特定する情報である患者識別情報の、少なくともいずれかを含む手術情報が、該ガーゼに取り付けてある前記集積回路チップのメモリに記憶されていることを特徴とする。
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、上記記載の手術用ガーゼに取り付けてある前記集積回路チップのメモリに記憶してある識別情報を用いて、手術に使用される手術用ガーゼの管理を行うことを特徴とする。
【0014】
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、上記記載の手術用ガーゼに取り付けてある前記集積回路チップのメモリに記憶してある情報を、非接触による通信で読みとる読取手段と、その手術用に用意してある全ての該手術用ガーゼを特定する情報である開始時ガーゼ情報と、該手術用ガーゼのうち回収された分のそれぞれの該集積回路チップから、読取手段によって読み取られた情報である回収済みガーゼ情報とを比較する比較手段とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、前記比較によって得られたデータを用いて、少なくとも、未回収となっている手術用ガーゼの、有無かまたは枚数のいずれかを見出す判定手段とを有することを特徴とする。
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、前記比較によって得られたデータを用いて、少なくとも、未回収となっている手術用ガーゼのガーゼ識別情報か、又は、集積回路チップの識別情報のいずれかを見出す判定手段とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、回収された前記手術用ガーゼの前記集積回路チップのメモリに記憶されている識別情報と、前記読取手段で読みとるたびに、前記開始時ガーゼ情報と比較すること、を特徴とする。
本発明の手術用ガーゼの管理装置は、前記手術の為に用意した前記手術用ガーゼのそれぞれに取り付けてある集積回路チップのメモリに、それぞれ識別情報を書込む書込手段を有することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の手術用ガーゼは、非接触ICモジュールの代表例として、集積回路チップ(ICチップ2)と非接触通信用アンテナ(導電性材料を用いたアンテナ3)を備えた非接触ICモジュール(基板も含めてICタグ1)、もしくは、集積回路チップ(集積回路部7)と、非接触通信用アンテナ(導電性材料を用いたアンテナ8)をSi(シリコン)ウェハ基板上に作成した非接触ICモジュール(基板も含めてICタグ6)を使用し、手術用に適するガーゼ10もしくは20に取り付けたものである。
本発明では、非接触ICモジュール(ICタグ)は必ずしも限定されるものではないが、いわゆるRFIDのものが好適である。尚、手術に利用することを考慮して、使用する電波の出力や周波数は、手術用の機器や人体に影響を及ぼさない程度の範囲で適宜採用すればよい。また、外部の読取装置(読取手段)や書込装置(書込手段)は、別個のものでも、あるいは、両者が兼用される方式のものでも、いずれでもよい。
【0018】
ここで、通常の手術用ガーゼとしては、40番手の順良な綿糸を平織りし、脱脂、消毒したものが用いられる。
各手術の際には、衛生管理された容器等に、適当な数のこれらのガーゼが用意される。手術が終了した時、これらのガーゼは使用状況等によって3つに分類できる。
すなわち、[1]用意されたガーゼの内の一部か又は全部であって、本来の目的(手術の際に血液を拭う等)に使用された分、[2]結果的にその手術では使用されないまま容器等に残ってしまった分(該当数が0枚の場合もあり得る)、そして、[3]上記[1]及び[2]以外に該当するもので、手術の本来の目的には使用されず、且つ上記容器類にも残らなかった分(該当数が0枚の場合もあり得る)、である。ここで、[3]の例としては、ガーゼを取り出そうとした際に過って床に落とされてしまったガーゼの場合、等である。
つまるところ、容器等に残っておらず且つ未回収であるガーゼは、通常は、手術に使用されてその患者の体内に在るという状況か、又は、その他の状況(床に落ちたままになっている等)のいずれかであると考えられる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0019】
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態による手術用ガーゼ10の構成例を示す概念図である。
この図において、5は所定の材料、例えば30cm角の手術用ガーゼであり、1はICタグである。
このICタグ1は、30cm角のガーゼ5の一角に設置した後、カバー用ガーゼでガーゼ5とともに縫い合わせて、このガーゼ5に固定されている。
そして、ガーゼ5は、上記ICタグ1が固定された後に、脱脂、消毒されることにより手術用ガーゼ10として製造されることとなる。
【0020】
ここで、ICタグ1は、非接触ICモジュールを有しており、ICチップ2とアンテナ3を構成要素に含んでいる。
ICチップ2は、通信周波数として、周囲の手術用機器に影響を与えない微弱な出力強度による、2.45GHz周波数帯域のマイクロ波を用いた非接触データ通信用の集積回路チップである。尚、本発明で言う集積回路は、ICの他にLSI等を含む総称である。
【0021】
また、ICタグ1は、以下のプロセスで製造される。
図2に示すように、絶縁性の基板、例えば、ポリイミド基板4表面にAlを成膜し、このAl膜を所定の長さ及び幅にエッチングして導電性のアンテナ3を、ポリイミド基板4表面に得る。
そして、この導電性のアンテナ3が形成されたポリイミド基板表面4に、ICチップ2を実装接続した後、ICチップ2及び導電性のアンテナ3を含めてポリイミド基板4の実装面全体をエポキシ熱硬化性樹脂にて封止しこれをICタグ1とする。
【0022】
<第2の実施形態>
図3は本発明の第2の実施形態による手術用ガーゼ20の構成例を示す概念図である。
この図において、5は例えば30cm角の手術用ガーゼであり、6はICタグである。
このICタグ6は、30cm角のガーゼ5の一角に設置した後、表及び裏から光硬化性アクリル樹脂により封止されるとともに、ガーゼ5の綿糸に対して固定されている。
そして、ガーゼ5は、上記ICタグ6が固定された後に、脱脂、消毒されることにより手術用ガーゼ20として製造されることとなる。
【0023】
ここで、ICタグ6は、非接触ICモジュールであり、図4に示すように、半導体基板、例えばSi基板9表面に集積回路部7と共に非接触通信用の導電性のアンチナ8とが形成されている。
集積回路部7は、通信周波数として、周囲の手術用機器に影響を与えない微弱な出力強度による、2.45GHz周波数帯域のマイクロ波を用いた非接触データ通信用の集積回路である。
【0024】
次に、図1および図5,6を参照し、本発明の実施形態の動作例を説明する。
図5は、第1及び第2の実施形態による手術用ガーゼを用いた手術用ガーゼの管理装置の構成例を示すブロック図である。図6は、上記手術用ガーゼの管理装置の動作例を示すフローチャートである。
ここで、第1の実施形態の手術用ガーゼ10を用いて説明するが、第2の実施形態の手術用ガーゼにおいても同様な管理の為の検出処理を行うことができるのは言うまでもない。このため、以下の説明において、手術用ガーゼ10及び20を手術用ガーゼ10とし、ICタグ1及び5を総称してICタグ1とする。
【0025】
まず、情報書込装置101は、手術用ガーゼ10毎に識別情報(ガーゼ識別情報または集積回路チップの識別情報)、すなわち、手術用ガーゼを各々一意に識別できる情報、例えばシリアルコードを割り当て、各手術用ガーゼと1対1に対応するICチップ2のメモリにこの識別情報を書き込むと共に、記憶部103に、順次、各ICチップ2のメモリに書き込まれた識別情報を書き込み、記憶部103に対する手術用ガーゼ10の登録処理を行う(ステップS1)。
ここで、ICチップ2のメモリは、例えば、EEPROMを使用している。もし、メモリに予め固有の識別情報が記憶されている場合は、上記書込を省略し、それぞれのガーゼの固有の識別情報を手術用ガーゼの識別に用いても良い。
【0026】
書込を必要とした場合は、次に、情報書込装置101は、実際の手術が行われる前に、手術用ガーゼ10のICタグ1のメモリに、いずれの手術あるいは患者に使用されるかを示す手術情報(手術を識別する手術識別情報、又は患者を識別する患者識別情報の片方か又は両方を含む)を記録するとともに、記憶部103において登録されている手術用ガーゼ10が手術情報に使われるガーゼのID情報を登録することによって、どの手術にどのガーゼが使用されたかを記録に残す(ステップS2)。
【0027】
上述したように登録された手術用ガーゼ10が手術に使用され(ステップS3)、手術中あるいは手術後に使用した手術用ガーゼ10が回収される(ステップS4)。
そして、情報読取部100(本発明で云う外部の読取装置あるいは読取手段に対応する)は、回収した手術用ガーゼ10の識別情報及び/又は手術情報を、ICタグ1のメモリから読み取る(ステップS5)。ここで、「及び/又は」は双方またはいずれか一方の意味。
次に、比較部102は、用意した手術用ガーゼ10と、回収した手術用ガーゼ10とが一致しているか否かのチェック、すなわち、手術前に又は手術開始時に記憶部103に登録した手術用ガーゼ10の識別情報(開始時ガーゼ情報)と回収した全ての手術用ガーゼ10の各識別情報との照合をとり、さらに必要とされれば、そのガーゼ識別情報と対応して記憶されている手術情報が一致しているか否かの判定を行う(ステップS6)。
【0028】
そして、このとき、比較部102は、記憶部103に登録している識別情報に、情報読取部100の読みとった識別情報との対応が検出され、用意した手術用ガーゼ10が全て回収されたと判定した場合、処理をステップS9へ進める。
これにより、手術はほぼ終了し、手術用ガーゼ管理装置の表示画面にすべての手術用ガーゼが回収されたことが表示され、縫合作業が行われ(ステップS9)、手術が終了する(ステップS10)。
【0029】
一方、比較部102は、記憶部103に登録している識別情報のうち、情報読取部100の読みとった識別情報と対応していない、すなわち、読みとった識別情報が不足していることにより、未使用で残っている手術用ガーゼの除き、用意したと思われる手術用ガーゼ10が全て回収されたわけではないと判定した場合(手術用ガーゼ10の不足を確認)、処理をステップS7へ進める。
そして、作業者は、手術用ガーゼ10が完全に回収されていない可能性が極めて高いことを、手術用ガーゼの管理装置の画面上の表示または光/警報などのアラームによって確認すると、体内(または手術室のいずれか)に存在してはいないかと考え、存在する可能性のある箇所を念入りに探すことにより、未回収の手術用ガーゼを見つけだす処理を行う(ステップS7)。
【0030】
次に、比較部102は、再度回収した手術用ガーゼ10の識別情報及び手術情報のデータを、情報読取部100から読み取り、不足していた識別情報に対応するか否かの判定を行う(ステップS8)。
このとき、比較部102は、不足していた識別情報及び/又は手術情報が、再度読み込んだ識別情報及び/又は手術情報との一致を検出した場合、すなわち、使用したと思われる手術用ガーゼ10が全て回収された場合、処理をステップS9へすすめ、縫合作業にかかり(ステップS9)、手術が終了する(ステップS10)。
【0031】
一方、比較部102は、不足していた識別情報及び/又は手術情報が、再度読み込んだ識別情報及び/又は手術情報との一致を検出できない場合、すなわち、未だ未回収の手術用ガーゼ10が存在する可能性が極めて高いことを検出した場合、処理をステップS7へすすめ、再度、手術用ガーゼ10の未回収の分の回収作業を行う(ステップS7)。
ここで、手術に用意した手術用ガーゼ10の未回収分がある場合、すなわち手術に用意した手術用ガーゼ10が全部は回収できない場合、ステップS7からステップS8の処理が原則、繰り返される。
【0032】
本発明の手術用ガーゼ10(または20)は、非接触によりデータの記録と読み出しが可能なICチップ2及びアンテナ3を備えた非接触ICモジュールが取り付けてあり、手術に用意した手術用ガーゼ10(20)の管理を記憶部103を用いて確実に行い、手術中に又は縫合の前までに情報読取部100が読みとった識別情報と、記憶部103に記憶された手術用ガーゼ10(20)の識別情報とを比較部102が比較することにより、縫合の前までには、使用したと思われる手術用ガーゼ10(20)を全て回収されたか否かのしっかりとした判定を行えるため、万一、体内または手術室のいずれかに手術用ガーゼ10(20)が残った場合でも、手術がほぼ終了してしまう前、すなわち縫合前に回収し忘れた手術用ガーゼ10(20)を、確実に探し回収することが容易に行える効果がある。
【0033】
また、図6で説明した処理を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりプログラムの移植処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可般媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0034】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0035】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述した第1及び第2の実施形態においては、ICタグ1,6に各々、読み書きが可能なメモリを有するICチップ2,集積回路7を使用していたが、向上出荷時に、手術用ガーゼ10を識別する識別情報が書き込まれている、すなわちROMが使用されているものを使用しても良い。
この場合、手術情報を書き込むことが出来ないが、それ以外の動作は図6のフローチャートの各処理と同様に行うことが可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明の手術用ガーゼ及びその管理装置は、手術用ガーゼ毎に識別情報を付し、各々の手術用ガーゼを管理することが可能となるため、挿入した手術用ガーゼと回収した手術用ガーゼを、確実に照合ができ、その結果を用いて一対一で管理することができ、手術時に人が数を数えるという従来の管理方法と異なり機械検知して、投入した手術用ガーゼの回収が確実に行え、手術時の手術用ガーゼの回収ミスの確実な防止の為に大いに役立つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による非接触情報記録用モジュール(ICタグ1)を取り付けた手術用ガーゼの概念図である。
【図2】図1のICタグ1の構成例を説明するための概念図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による非接触情報記録用モジュール(ICタグ6)を取り付けた手術用ガーゼの概念図である。
【図4】図2のICタグ6の構成例を説明するための概念図である。
【図5】本発明による手術用ガーゼ管理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の手術用ガーゼ管理装置による手術用ガーゼの管理の動作例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1,6 ICタグ
2 ICチップ
3,8 アンテナ(導電性の非接触通信用アンテナ)
4 ポリイミド基板
5 ガーゼ
7 集積回路部
9 シリコン基板
10,20 手術用ガーゼ
Claims (9)
- 所定の材料で形成されたガーゼと、
該ガーゼに取り付けてあって、少なくとも、集積回路チップ、及び該集積回路チップが外部の読取装置と非接触で通信を行うためのアンテナを備えた非接触ICモジュールと、
を有することを特徴とする手術用ガーゼ。 - 前記集積回路チップが取り付けられているガーゼを特定する情報であるガーゼ識別情報が、該集積回路チップのメモリに記憶されてこと、を特徴とする請求項1記載の手術用ガーゼ。
- 前記ガーゼが使用される手術を特定する情報である手術識別情報か、又は、該手術を受ける患者を特定する情報である患者識別情報の、少なくともいずれかを含む手術情報が、該ガーゼに取り付けてある前記集積回路チップのメモリに記憶されていること
を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の手術用ガーゼ。 - 請求項1乃至請求項3いずれかに記載の手術用ガーゼに取り付けてある前記集積回路チップのメモリに記憶してある識別情報を用いて、手術に使用される手術用ガーゼの管理を行うことを特徴とする手術用ガーゼの管理装置。
- 請求項1乃至請求項3いずれかに記載の手術用ガーゼに取り付けてある前記集積回路チップのメモリに記憶してある情報を、非接触による通信で読みとる読取手段と、
その手術用に用意してある全ての該手術用ガーゼを特定する情報である開始時ガーゼ情報と、
該手術用ガーゼのうち回収された分のそれぞれの該集積回路チップから、読取手段によって読み取られた情報である回収済みガーゼ情報とを比較する比較手段と、
を有することを特徴とする手術用ガーゼの管理装置。 - 前記比較によって得られたデータを用いて、少なくとも、未回収となっている手術用ガーゼの、有無かまたは枚数のいずれかを見出す判定手段と、
を有することを特徴とする請求項5に記載の手術用ガーゼの管理装置。 - 前記比較によって得られたデータを用いて、少なくとも、未回収となっている手術用ガーゼのガーゼ識別情報か、又は、集積回路チップの識別情報のいずれかを見出す判定手段と、
を有することを特徴とする請求項5に記載の手術用ガーゼの管理装置。 - 回収された前記手術用ガーゼの前記集積回路チップのメモリに記憶されている識別情報と、前記読取手段で読みとるたびに、前記開始時ガーゼ情報と比較すること、
を特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の手術用ガーゼの管理装置。 - 前記手術の為に用意した前記手術用ガーゼのそれぞれに取り付けてある集積回路チップのメモリに、それぞれ識別情報を書込む書込手段を有すること、
を特徴とする請求項4乃至8のいずれかに記載の手術用ガーゼの管理装置。
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