JP2004121067A - パフの製造方法及びパフ製造用エクストルーダー - Google Patents

パフの製造方法及びパフ製造用エクストルーダー Download PDF

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Abstract

【課題】粒径が小さく食感に優れ、生産性に優れるパフの製造方法及びパフ製造用エクストルーダーを提供する。
【解決手段】このパフは、澱粉質原料を含有するパフ用原料と、水とをエクストルーダー10に供給し、前記澱粉質原料がα化するように加熱混練しながら、エクストルーダー10の先端に装着されたノズル部50の吐出孔51より押し出して切断することにより、平均粒径1.5〜2.2mmのペレットを成形するペレット成形工程と、このペレットを加熱して膨化させ、平均粒径1.8〜2.8mmのパフを得る膨化工程とを含む。吐出孔51の内径は1.0〜1.5mmであり、吐出孔51の総数は、バレル20の単位断面積当たり1.5〜4.5個/cmとなるように設けられていることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば菓子類等の製造原料となる、粒径の小さいパフの製造方法及びパフ製造用エクストルーダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
パフは、菓子類等の製造原料として広く用いられており、特に、粒径が数ミリ以下と小さい粒状のパフは、1口サイズの菓子の具材として優れた食感をもたらす原料として、例えば、チョコレート生地に混合する具材等として好ましく使用されている。
【0003】
このような粒径の小さいパフを製造する従来の方法としては、いわゆるダイレクトパフと呼ばれる、押出し成型機によって直接製造する方法が知られている。この方法は、水を加えた澱粉質原料をエクストルーダーに供給して加熱混練した後、ノズル部から高圧で吐出しながらカッティングすることにより、吐出成形と膨化を同時に行なう方法であり、生産性に優れることから膨化スナック菓子の製造方法として広く用いられている。
【0004】
また、いわゆる蒸練粉砕式と呼ばれる、ペレットという中間製品を製造する方法も知られている。この方法は、水を加えた澱粉質原料をバッチ式のニーダー等で加熱、クッキングすることによりα化し、これをシート状に圧延した後に型抜きや切断によってペレットを形成し、このペレットを短時間に高温加熱して膨化させる方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術のうち、ダイレクトパフによる方法においては、生産性に優れ、粒径の小さいパフが製造可能であるものの、エクストルーダーの吐出と同時に膨化させるために、原料の水分量を低く抑える必要があり、これによって、食感が粉っぽくなってしまい、サクサクした食感が得られないという問題があった。
【0006】
また、蒸練粉砕式においては、型抜きや切断時のカットサイズを調整することにより、小さな粒径のペレットを形成することができるものの、工程が長く、また、型抜きや切断時のカットロスがあるので、生産性が低いという問題点があった。
【0007】
したがって、本発明の目的は、食感に優れ、更に生産性にも優れる、粒径の小さいパフの製造方法及びパフ製造用エクストルーダーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のパフの製造方法は、澱粉質原料を含有するパフ用原料と、水とをエクストルーダーに供給し、前記澱粉質原料がα化するように加熱混練しながら、前記エクストルーダー先端に装着されたノズル部の吐出孔より押し出して切断することにより、平均粒径1.5〜2.2mmのペレットを成形するペレット成形工程と、前記ペレットを加熱して膨化させ、平均粒径1.8〜2.8mmのパフを得る膨化工程とを含むことを特徴とする。
【0009】
これによれば、エクストルーダーを用いて一旦ペレットを形成した後に膨化処理するので、ダイレクトパフ方式に比べて澱粉質原料に充分に加水できる。したがって、上記粒径のパフを製造でき、しかも、サクサクとした食感のパフを得ることができる。
【0010】
また、エクストルーダーの先端に装着されたノズル部の吐出孔より押し出して切断して同時にペレットを成形するので、型抜きや切断工程が不要となって、蒸気粉砕方式に比べて生産性も向上することができる。
【0011】
本発明の製造方法においては、前記ノズル部の前記吐出孔の内径は1.0〜1.5mmであり、前記吐出孔の総数は、前記エクストルーダーのバレルの単位断面積当たり1.5〜4.5個/cmとなるように設けられていることが好ましい。これによれば、吐出時の膨化を抑えて上記範囲の小さい粒径のペレットを製造でき、結果として、上記範囲の小さい粒径のパフを製造できる。
【0012】
また、本発明の製造方法においては、前記吐出孔は、軸方向に沿った断面形状がテーパー部とストレート部とからなる漏斗状に形成され、前記テーパー部が前記バレル内壁側となるように設けられていることが好ましい。これによれば、吐出孔にテーパ部とストレート部を設けたので、テーパー部によって原料の流れがスムーズになり、上記範囲の内径の吐出孔であっても原料の詰まりが生じるのを防止できる。また、ストレート部によって吐出が安定し、上記範囲の小さい粒径のペレットを製造でき、更に、吐出孔の出口をテーパー部とした場合に比べて、原料との摩擦による吐出孔のエッジ付近の磨耗を防止して、吐出孔の耐久性を高めることができる。
【0013】
更に、本発明の製造方法においては、前記吐出孔の内周表面は、金属被膜処理された上にふっ素樹脂被膜処理されていることが好ましい。これによれば、最表面にふっ素被膜を形成することにより、吐出孔の内周表面と原料との摩擦が減少するので、原料の流れがスムーズになって、上記範囲の内径の吐出孔であっても原料の詰まりが生じるのを防止できる。また、金属被膜がプライマーとなるのでふっ素被膜の密着性が向上し、ノズル部の耐久性を高めることができる。
【0014】
一方、本発明のパフ製造用エクストルーダーは、バレルと、このバレル内に配置された押出しスクリューと、前記バレル内に原料を供給する供給口と、前記バレルの先端に装着されたノズル部と、このノズル部から吐出された原料をカットするカッターとを備えたパフ製造用エクストルーダーにおいて、前記ノズル部には、内径1.0〜1.5mmの複数の吐出孔が、前記バレルの単位断面積当たり1.5〜4.5個/cmとなるように形成され、これらの吐出孔は、軸方向に沿った断面形状がテーパー部とストレート部とからなる漏斗状に形成され、前記テーパー部が前記バレル内壁側となるように形成されており、前記吐出孔の内周には、金属被膜を介してふっ素樹脂が被覆されていることを特徴とする。
【0015】
これによれば、ノズル部に上記の内径の吐出孔を、上記の数となるように形成したので、最終的に平均粒径1.8〜2.8mmのパフを得るために必要な、平均粒径1.5〜2.2mmのペレットを成形することができる。
【0016】
また、吐出孔を漏斗状に形成し、更に、吐出孔の内周表面には、金属被膜を介してふっ素樹脂が被覆されているので、上記の平均粒径のペレットを生産する際にも原料がスムーズに流れ、吐出孔に詰まりが生じないので、生産性良くパフを製造できる。
【0017】
また、本発明のパフ製造用エクストルーダーにおいては、前記ノズル部は、一端面が閉塞された円筒状部材からなり、前記円筒状部材の閉塞端面に前記吐出孔が複数形成されており、前記バレル先端にはダイが装着され、このダイに設けられた複数の取り付け孔に、前記ノズル部を構成する円筒状部材が、前記閉塞端面を外側に向けて、それぞれ装着されていることが好ましい。
【0018】
これによれば、バレル先端にはダイが装着され、このダイに複数のノズル部を装着し、更に、各ノズル部に複数の吐出孔を形成したので、原料を効率良く複数の吐出孔に分割できる。また、ノズル部のみ取り外して交換できるので、点検や洗浄等の保守が容易である。更に、ノズル部を交換するだけで、吐出孔の内径や数を自由に調整できるので、簡単にペレットの粒径を調節することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明の製造方法に用いるエクストルーダーの一実施形態を示す概略図であり、図2は図1におけるノズル部の拡大図であって、(A)は背面図、(B)は側断面図であり、図3は図2(B)における吐出孔付近の拡大図である。
【0020】
まず、本発明の製造方法に用いるエクストルーダーについて説明すると、図1に示すように、このエクストルーダー10は、円筒状のバレル20と、このバレル内に配置される押出しスクリュー30と、前記バレル20の先端に装着されるダイ40と、更にダイ40の先端に装着されるカッター60とから主に構成されている。
【0021】
バレル20は、先端にフランジ部20aを有する円筒状の本体部からなり、他端側の周面の一部には、原料を供給するための供給口21が直角に突設されている。また、バレル20の外周部には、図示しない複数の加熱ヒータが配置されており、それぞれのヒータによって、バレル20内が温度制御されるように構成されている。このようなバレル20としては、従来公知のバレルが使用可能であり特に限定されない。
【0022】
押出しスクリュー30は、バレル20内に配置され、原料を先端のフランジ部20aの方向に押し出すように回転可能に配置されている。また、押出しスクリュー30の他端は、押出しスクリュー30を軸方向に回転駆動させるための図示しないモータに連結されている。
【0023】
本発明において使用するエクストルーダーとしては、特に制限されず、例えば、この実施形態のような1軸型エクストルーダーでもよく、2軸型エクストルーダーを使用することもできるが、特に1軸型エクストルーダーを使用することが好ましい。
【0024】
バレル20のフランジ部20aには、バレル20の開口部を塞ぐように、円筒形のダイ40が装着されており、ダイ40に形成されたフランジ部40aと、バレル20のフランジ部20aとが、ボルト71とナット72によって固定されている。
【0025】
ダイ40には、ダイ40の円筒軸方向に貫通するように、複数のノズル取付孔41が設けられており、この実施形態においては、図1に示すように、ダイ40の円筒軸方向に垂直な断面内に、放射状に8ヶ所のノズル取付孔41が設けられている。そして、これによって、スクリュー30から圧送される原料が、それぞれのノズル取付孔41に分割されて向かうようにダイ40が構成されている。
【0026】
本発明においては、この実施形態のように、ダイ40に複数のノズル取付孔41が設けられていることが好ましく、6〜12個のノズル取付孔41が設けられていることがより好ましい。これによって、それぞれのノズル部50に均等に原料を分配でき、均一な粒径のペレットを同時に得ることができる。
【0027】
それぞれのノズル取付孔41内には、ノズル部50が装着されている。図2(B)に示すように、ノズル部50は、一端面55が閉塞された円筒状部材からなり、円周側面上には凸部56が形成されている。そして、閉塞された端面55を外側に向けて、ノズル部50をダイ40のフランジ40a側から装着する際に、この凸部56が抜け止めとして作用するように構成されている。
【0028】
一方、ノズル部50の端面55には、図2(A)に示すように、同心円状に複数の吐出孔51が形成されており、この実施形態においては24個の吐出孔51が形成されている。
【0029】
また、図2(B)に示すように、それぞれの吐出孔51は、軸方向に沿った断面形状がテーパー部52とストレート部53とからなる漏斗状に形成され、テーパー部52がバレル20の内壁側となるように設けられている。
【0030】
ここで、本発明においては、このノズル部50の吐出孔51の内径が1.0〜1.5mmであることが好ましい。内径が1.0mm未満であると、長時間運転時にノズルの詰まりが生じるので好ましくなく、内径が1.5mmを越えると、ペレットの径が大きくなるので好ましくない。なお、本発明における吐出孔の内径とは、上記のストレート部53における内径を意味し、吐出孔がストレート部を有しない場合には、吐出孔の端面55における径を意味する。
【0031】
また、吐出孔51の総数は、バレル20の単位断面積当たり1.5〜4.5個/cmとなるように設けられていることが好ましい。吐出孔の総数が1.5個/cm未満であると、ペレットの径が大きくなるので好ましくなく、吐出孔の総数が4.5個/cmを越えると、長時間製造時にノズルの詰まりが生じやすくなるので好ましくない。
【0032】
なお、本発明における吐出孔の総数とは、それぞれのノズル部50に形成された吐出孔の合計数(1つのノズル部50の吐出孔51の数×ノズル部50の数)を意味する。また、バレルの単位断面積とは、バレル空間内における、軸方向に垂直な方向の単位断面積を意味する。
【0033】
更に、ストレート部53の長さとしては、0.1〜5mmであることが好ましい。長さが0.1mm未満であると、ペレットの径が大きくなりやすいので好ましくなく、長さが5mmを越えると、エクストルーダ−の圧力が高すぎて製造しにくいので好ましくない。
【0034】
また、図3に示すように、吐出孔51の内周面には、コーテイング層54が形成されている。コーテイング層54としては、金属被膜処理された上にふっ素樹脂被膜処理されていることが好ましい。これによって、最表面にふっ素被膜を形成し、吐出孔51の内周表面と原料との摩擦が減少して原料の流れをスムーズにし、吐出孔51に詰まりが生じるのを防止できる。また、金属被膜がプライマーとなるので、ふっ素被膜とノズル部50との密着性が向上し、ノズル部50の耐久性を高めることができる。
【0035】
金属被膜処理としては特に限定されず、例えば、ニッケル・リン被膜等をメッキによって設ける処理等が挙げられる。また、ふっ素樹脂被膜としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましく挙げられるが、それ以外のテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)等の各種ふっ素系樹脂を用いることもできる。
【0036】
このような被膜処理としては、例えば、ニッケル・リンの多孔性被膜にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を含浸させる処理(商標名:ニダックス処理)等が挙げられる。なお、上記の処理は、図3に示すように、少なくとも吐出孔51の内周表面に行なわれていてもよく、また、ノズル部50の表面全体に行なわれていてもよい。
【0037】
ノズル部50の先端部分には、ノズル部50の円筒部分に被さるように、カッター60が装着されており、カッター60内には、図示しない回転式のカッター刃がノズル部50の端面55に沿って配置されており、吐出孔51から吐出した原料が切断可能となっている。そして、切断によって形成されたペレットが、排出口61より落下するように構成されている。カッター60としては特に限定されず、従来公知のカッター装置が使用できる。また、カッター刃の材質としても特に限定されず、公知のステンレス材料等が使用できる。
【0038】
次に、上記のエクストルーダー10を用いた、本発明のパフの製造方法について説明する。
【0039】
まず、澱粉質原料を含有するパフ用原料と、水とをエクストルーダー10の供給口21に供給する。
【0040】
澱粉質原料としては、小麦粉、米粉、トウモロコシ、アワ、ヒエ等の穀粉や、馬鈴薯澱粉、甘庶澱粉、タピオカ澱粉等を用いることができ、これらは、単独又は混合して用いることができる。また、上記のパフ用原料の粒径は、製品のパフの食感等の点から、16メッシュ以下が好ましく、24メッシュ以下が特に好ましい。
【0041】
また、パフ用原料には、上記の澱粉質原料以外にも、塩、砂糖、モルトエキス等の副原料を含有していてもよく、重曹等の膨化剤を含有していてもよい。
【0042】
パフ用原料に加える水の量は、上記のパフ用原料100質量部に対して15〜25質量部加えることが好ましい。水の量が15質量部未満であると、食感が粉っぽくなる傾向があるため好ましくなく、25質量部を越えると、カッティング時にカッターにくっついてしまう傾向があるため好ましくない。
【0043】
なお、本発明においては、上記のパフ用原料と水とをあらかじめ混合してからエクストルーダー10の供給口21に供給してもよく、パフ用原料と水とを同時にエクストルーダー10の供給口21に供給してエクストルーダー10のスクリュー30中で混合を行なうようにしてもよい。
【0044】
次に、上記の水を含むパフ用原料を、澱粉質原料がα化するように加熱混練する。加熱混練の条件としては、加熱混練部を110〜180℃に設定し、吐出圧60〜130kgf/cmで押し出すことが好ましい。そして、加熱混練後の水を含むパフ用原料を、エクストルーダー10先端に装着されたノズル部50の吐出孔51より押し出してカッター60で切断し、ペレットを形成する。
【0045】
本発明においては、ここで、平均粒径1.5〜2.2mmのペレットを成形する。ペレットの平均粒径が1.5mm未満では、小さすぎるためパフにしたときにサクサクとした食感となりにくくなる。また、2.2mmを越えると、最終的なパフの平均粒径が2.8mmを越えてしまう。
【0046】
最後に、上記のペレットを、加熱によって膨化させ、本発明の平均粒径1.8〜2.8mmのパフを得る。
【0047】
加熱膨化手段としては、従来公知の砂煎り焙煎機や熱風式オーブン等を用いることができる。砂煎り焙煎機とは、直火で加熱された岩塩等の熱媒体中にペレットを投入することによりペレットを膨化させる機械である。
【0048】
熱風式オーブンとしては、送風ファンで送られる空気をヒータで加熱し、ノズルから吹き出す構造の、公知の熱風供給装置が好ましく使用できるが、これに限定されるものではない。また、ノズルの大きさや形状も、特に限定されず、ペレットの形状、大きさ、数に応じて適宜選定可能である。
【0049】
また、膨化の条件としては、温度210〜270℃、時間5〜20秒の条件が好ましい。温度が210℃未満、又は、膨化時間が5秒未満の場合、未膨化のパフが発生し、安定してパフィングできないので好ましくなく、温度が270℃を越えるか、又は、膨化時間が20秒を越えると、パフが炭化されるものが発生するので好ましくない。
【0050】
このようにして得られた本発明のパフは、平均粒径1.8〜2.8mmであり、かつ、サクサクとして食感に優れる。しかも、本発明の製造方法により、上記のパフを効率よく製造することができ、このパフは、菓子原料等として好適に用いることができる。
【0051】
【実施例】
実施例
澱粉質原料として、小麦粉20質量部、米粉70質量部、タピオカ澱粉10質量部を混合し、これに水20質量部を加えて混合した。
【0052】
上記の混合原料を、図1に示すようなエクストルーダーに供給し、加熱混練部を135℃及び160℃に設定して、吐出圧100〜110kgf/cmの条件で押し出して切断することにより、平均粒径2.0mmのペレットを得た。
【0053】
エクストルーダーとしては、バレルの内径75mm(断面積44cm)、スクリューの長さ(L)と直径(D)との比率(L/D)が、20である1軸エクストルーダーを用いた。
【0054】
ダイとしては、図1に示すような、放射状に8ヶ所のノズル部を有するダイを使用し、更に、各ノズル部には、直径1.3mmの吐出孔を15個設け、合計8×15=120個の吐出孔を設けた(吐出孔数はバレルの単位断面積当たり2.7個/cm)。
【0055】
また、吐出孔は、図2(B)に示すような漏斗形状とし、ストレート部の長さを3.5mmとし、更に、吐出孔の内周面を含むノズル部の全周面に、ニッケル・リンの多孔性被膜にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を含浸させる処理(商標名:ニダックス処理)を行なった。
【0056】
次に、このペレットを熱風式オーブン(荒川製作所製、商品名:ジェットゾーン)を用いて、240℃、15秒間の条件で膨化処理を行ない、パフを製造した。
【0057】
その結果、得られたペレットの平均粒径は2.0mmであり、得られたパフの平均粒径は2.5mmであった。また、パフは、サクサクとした食感を得ることができた。更に、製造中にノズル部の詰まり等も生じなかった。
【0058】
比較例
実施例において、各ノズル部に、直径1.4mmの吐出孔を6個設け、合計6×8=48個の吐出孔を設けた(吐出孔数はバレルの単位断面積当たり1.1個/cm)以外は、実施例と同じ条件でパフを製造した。
【0059】
その結果、得られたペレットの平均粒径は2.7mmであり、得られたパフの平均粒径は3.5mmと実施例に比べて大きかった。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、食感に優れ、更に生産性にも優れる、平均粒径1.8〜2.8mmのパフの製造方法、及びパフ製造用エクストルーダーを提供することができる。このパフは、菓子原料等として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法に用いるエクストルーダーの一実施形態を示す概略図である。
【図2】図1におけるノズル部の拡大図であって、(A)は背面図、(B)は側断面図である。
【図3】図2(B)における吐出孔付近の拡大図である。
【符号の説明】
10 エクストルーダー
20 バレル
20a フランジ部
21 供給口
30 スクリュー
40 ダイ
40a フランジ部
41 取り付け孔
50 ノズル部
51 吐出孔
52 テーパー部
53 ストレート部
54 コーティング層
55 端面
56 凸部
60 カッター
61 排出口

Claims (6)

  1. 澱粉質原料を含有するパフ用原料と、水とをエクストルーダーに供給し、前記澱粉質原料がα化するように加熱混練しながら、前記エクストルーダー先端に装着されたノズル部の吐出孔より押し出して切断することにより、平均粒径1.5〜2.2mmのペレットを成形するペレット成形工程と、前記ペレットを加熱して膨化させ、平均粒径1.8〜2.8mmのパフを得る膨化工程とを含むことを特徴とするパフの製造方法。
  2. 前記ノズル部の前記吐出孔の内径は1.0〜1.5mmであり、前記吐出孔の総数は、前記エクストルーダーのバレルの単位断面積当たり1.5〜4.5個/cmとなるように設けられている請求項1記載のパフの製造方法。
  3. 前記吐出孔は、軸方向に沿った断面形状がテーパー部とストレート部とからなる漏斗状に形成され、前記テーパー部が前記バレル内壁側となるように設けられている請求項1又は2記載のパフの製造方法。
  4. 前記吐出孔の内周表面は、金属被膜処理された上にふっ素樹脂被膜処理されている請求項1〜3のいずれか1つに記載のパフの製造方法。
  5. バレルと、このバレル内に配置された押し出しスクリューと、前記バレル内に原料を供給する供給口と、前記バレルの先端に装着されたノズル部と、このノズル部から吐出された原料をカットするカッターとを備えたパフ製造用エクストルーダーにおいて、前記ノズル部には、内径1.0〜1.5mmの複数の吐出孔が、前記バレルの単位断面積当たり1.5〜4.5個/cmとなるように形成され、これらの吐出孔は、軸方向に沿った断面形状がテーパー部とストレート部とからなる漏斗状に形成され、前記テーパー部が前記バレル内壁側となるように形成されており、前記吐出孔の内周には、金属被膜を介してふっ素樹脂が被覆されていることを特徴とするパフ製造用エクストルーダー。
  6. 前記ノズル部は、一端面が閉塞された円筒状部材からなり、前記円筒状部材の閉塞端面に前記吐出孔が複数形成されており、前記バレル先端にはダイが装着され、このダイに設けられた複数の取り付け孔に、前記ノズル部を構成する円筒状部材が、前記閉塞端面を外側に向けて、それぞれ装着されている請求項5記載のパフ製造用エクストルーダー。
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