JP2004120481A - 圧電デバイスとそのパッケージ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】パッケージを気密封止した後であっても調整用チップ部品等の交換、追加が可能な構造で、且つ強度に優れた圧電デバイスのパッケージ構造を提供する。
【解決手段】水晶振動子12aは、セラミックパッケージ13に上部凹部14を形成し、該上部凹部14には、段差部15に設けたランド16に水晶振動素子17を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定する。一方、セラミックパッケージ13の環状枠18に対向する外部底面には、下部凹部19を形成し、下部凹部19に設けたランド20には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いて調整用チップ部品21等を接続固定する。又、上部凹部14は、水晶振動素子17が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子17を搭載後、蓋22を用いて気密封止される。
【選択図】 図1
【解決手段】水晶振動子12aは、セラミックパッケージ13に上部凹部14を形成し、該上部凹部14には、段差部15に設けたランド16に水晶振動素子17を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定する。一方、セラミックパッケージ13の環状枠18に対向する外部底面には、下部凹部19を形成し、下部凹部19に設けたランド20には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いて調整用チップ部品21等を接続固定する。又、上部凹部14は、水晶振動素子17が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子17を搭載後、蓋22を用いて気密封止される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧電デバイスとそのパッケージ構造に関し、特にセラミックパッケージの下面にチップ部品を搭載する際に、セラミックパッケージに設けた下面凹所がセラミックパッケージの強度を劣化することのない圧電デバイスとそのパッケージ構造。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機等の移動体通信機器の普及に伴う低価格化及び小型化の急激な進展により、これらの通信機器に使用される水晶振動子等の圧電デバイスに対しても低価格化、小型化の要請が高まっている。
図7は、従来の圧電デバイスの一例として水晶振動子の断面を示す外観図である。水晶振動子1は、セラミックパッケージ2に上部凹部3と下部凹部4とを形成し、上部凹部3には、段差部5に設けたランド6に水晶振動素子7を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定し、一方、下部凹部4に設けたランド9には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いてチップ部品10等を接続固定する。一方、上部凹部4は、水晶振動素子7が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子7を搭載後、蓋11を用いて気密封止される。
水晶振動素子7は、ランド6を介しセラミックパッケージ2の本体内部を貫通する導電パターンによりチップ部品10と、更に、パッケージ外部底面に設けた外線接続端子(図示していない)と導通接続されている。
【0003】
チップ部品10は、主として周波数調整用に用いられるチップコンデンサで、水晶振動素子7は、例えばATカットされた水晶基板に所定の電極を蒸着形成されるが、カット角度の誤差や水晶振動素子7の製造誤差により水晶振動子1の周波数特性にバラツキが生じるため、チップ部品10は、周波数特性を所望の特性に調整することを可能にするために使用される。図7に示したパッケージ構造によれば、調整用のチップ部品10は、セラミックパッケージ2の下部凹部4に搭載されているため、周波数特性等の調整によりチップ部品の交換、追加が必要となった際に、水晶振動子1を蓋11により気密封止した後であっても任意のチップ部品を交換、追加することが可能であることから、水晶振動子1の周波数調整を行う上で有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の圧電デバイスのパッケージ構造は、セラミックパッケージに形成した上部凹部と下部凹部とが背中合わせで配置されており、セラミックパッケージの中央部の厚みが薄くなることから、セラミックパッケージの強度が不足するという問題が生じていた。
本発明は上述したような問題を解決するためになされたものであって、パッケージを気密封止した後であっても調整用チップ部品等の交換、追加が可能な構造で、且つ強度に優れた圧電デバイスとそのパッケージ構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係わる圧電デバイスとそのパッケージ構造は、以下の構成をとる。
請求項1記載の圧電デバイスのパッケージ構造は、上面に圧電振動素子を収容するための凹部を有するセラミックベースと前記凹部の開口部を気密封止するための蓋とを備えた圧電デバイス用パッケージであって、前記凹部を包囲する環状枠に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内にチップ部品を搭載するためのランド電極が形成されるよう構成する。
【0006】
請求項2記載の圧電デバイスのパッケージ構造は、前記凹部には圧電振動素子を搭載するためのランド電極が、前記セラミックベースの下面には表面実装用のパッド電極がそれぞれ形成されており、これら電極と前記凹所内のランド電極を配線するためにセラミックベースを気密貫通する接続導体を備えるよう構成する。
【0007】
請求項3記載の圧電デバイスのパッケージ構造は、上面に圧電振動素子を収容するための凹部を有するセラミックベースと前記凹部の開口部を気密封止するための蓋とを備えた圧電デバイス用パッケージであって、前記凹部内には上面に圧電振動素子を搭載するためのランド電極を備えた段差部が設けられており、該段差部に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内にチップ部品を搭載するためのランド電極が形成されるよう構成する。
【0008】
請求項4記載の圧電デバイスのパッケージ構造は、前記凹所が前記凹所を包囲する環状枠と前記段差部に対応する位置に跨って形成されるよう構成する。
【0009】
請求項5記載の圧電デバイスは、上面に凹部を有するセラミックベースの前記凹部内に圧電振動素子を収容し、前記凹部の開口部を蓋によって気密封止した圧電デバイスであって、前記凹部を包囲する環状枠に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内に形成されたランド電極にチップ部品が搭載されるよう構成する。
【0010】
請求項6記載の圧電デバイスは、上面に凹部を有するセラミックベースの前記凹部内に圧電振動素子を収容し、前記凹部の開口部を蓋によって気密封止した圧電デバイスであって、前記凹部内に形成された段差部の上面に圧電振動素子を搭載すると共に、該段差部に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内に形成されたランド電極にチップ部品が搭載されるよう構成する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
本発明においては、チップ部品等を搭載する下部凹部を、セラミックパッケージの環状枠、又は上部凹部に設けた段差部に対向する位置に形成することにより、下部凹部がセラミックパッケージの肉厚部に設けられ、下部凹部を形成することによるセラミックパッケージの強度の不足を防止した。
【0012】
図1は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第一の実施例を示す外観図であり、(a)は、同図(b)に示したA−A’面における断面図を示し、(b)は、水晶振動子を上面より透視した底面図を示す。水晶振動子12aは、セラミックパッケージ13に上部凹部14を形成し、該上部凹部14には、段差部15に設けたランド16に水晶振動素子17を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定する。一方、セラミックパッケージ13の環状枠18に対向する外部底面には、下部凹部19(凹所)を形成し、下部凹部19に設けたランド20には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いて調整用チップ部品21等を接続固定する。又、上部凹部14の開口部は、水晶振動素子17が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子17を搭載後、蓋22を用いて気密封止される。
【0013】
水晶振動素子17は、ランド16を介しセラミックパッケージ13の本体内部を貫通する導電パターンにより調整用チップ部品21と導通接続し、更にパッケージ外部底面に設けた外線接続端子23と導通接続されている。
本実施例によれば、セラミックパッケージに形成した下部凹部は、セラミックパッケージの肉厚部である環状枠に対向する位置に設けられており、下部凹部を形成したことによるセラミックパッケージの強度の不足は解消される。
【0014】
図2は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第一の実施例の変形例を示す外観図であり、本図と図1との相違点は、図1において形成した下部凹部と同一形状の第二の下部凹部を、セラミックパッケージの外部底面の反対側短辺の環状枠に対向する位置に設けたものであり、他の構造は図1と同一である。
【0015】
図3は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第二の実施例を示す外観図であり、(a)は、同図(b)に示したA−A’面における断面図を示し、(b)は、水晶振動子を上面より透視した底面図を示す。水晶振動子24aは、セラミックパッケージ25に上部凹部14を形成し、該上部凹部14には、段差部15に設けたランド16に水晶振動素子17を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定する。一方、セラミックパッケージ25に設けた段差部15に対向する外部底面には、下部凹部26(凹所)を形成し、下部凹部26に設けたランド27には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いて調整用チップ部品28等を接続固定する。又、上部凹部14の開口部は、水晶振動素子17が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子17を搭載後、蓋22を用いて気密封止される。
【0016】
水晶振動素子17は、ランド16を介しセラミックパッケージ25の本体内部を貫通する導電パターンにより調整用チップ部品28と導通接続し、更にパッケージ外部底面に設けた外線接続端子23と導通接続されている。
本実施例によれば、セラミックパッケージに形成した下部凹部は、セラミックパッケージの肉厚部である段差部に対向する位置に設けられており、下部凹部を形成したことによるセラミックパッケージの強度の不足は解消される。
【0017】
図4は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第二の実施例の変形例を示す外観図であり、本図と図3に示した実施例との相違点は、図3において形成した下部凹部と同一形状の第二の下部凹部を、セラミックパッケージの外部底面の反対側短辺の段差部に対向する位置に設けたものであり、他の構造は図3と同一である。
【0018】
図5は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第三の実施例を示す外観図であり、(a)は、同図(b)に示したA−A’面における断面図を示し、(b)は、水晶振動子を上面より透視した底面図を示す。水晶振動子29aは、セラミックパッケージ30に上部凹部14を形成し、上部凹部14には、段差部15に設けたランド16に水晶振動素子17を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定する。一方、セラミックパッケージ30の環状枠18、及び段差部15に対向する外部底面には、下部凹部31(凹所)を形成し、下部凹部31に設けたランド32には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いて調整用チップ部品33等を接続固定する。又、上部凹部14の開口部は、水晶振動素子17が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子17を搭載後、蓋22を用いて気密封止される。
【0019】
水晶振動素子17は、ランド16を介しセラミックパッケージ30の本体内部を貫通する導電パターンにより調整用チップ部品33と導通接続し、更にパッケージ外部底面に設けた外線接続端子23と導通接続されている。
本実施例によれば、セラミックパッケージに形成した下部凹部は、セラミックパッケージの肉厚部である環状枠、及び段差部に対向する位置に設けられており、下部凹部を形成したことによるセラミックパッケージの強度の不足は解消されている。
【0020】
図6は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第三の実施例の変形例を示す外観図であり、本図と図5に示した実施例との相違点は、図5において形成した下部凹部と同一形状の第二の下部凹部を、セラミックパッケージの外部底面の反対側短辺の環状枠、及び段差部に対向する位置に設けたものであり、他の構造は図5と同一である。
以上、圧電デバイスの例として水晶振動子について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、下部凹部に発振回路用ICチップ、或いは温度補償用チップ部品等を搭載することにより、圧電発振器、温度補償圧電発振器等にも適応可能である。
【0021】
【発明の効果】
上述したように請求項1乃至6記載の発明は、セラミックパッケージの肉厚部に下部凹部を形成したため、下部凹部を形成することによるセラミックパッケージの強度不足が解消され、パッケージを気密封止した後であっても調整用チップ部品等の交換、追加が可能な構造で、且つ強度に優れた圧電デバイスのパッケージ構造が提供され、圧電デバイスを使用する上で大きな効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第一の実施例を示す外観図である。
【図2】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第一の実施例の変形例を示す外観図である。
【図3】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第二の実施例を示す外観図である。
【図4】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第二の実施例の変形例を示す外観図である。
【図5】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第三の実施例を示す外観図である。
【図6】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第三の実施例の変形例を示す外観図である。
【図7】従来の圧電デバイスの一例として水晶振動子の断面を示す外観図である。
【符号の説明】
1・・水晶振動子、 2・・セラミックパッケージ、
3・・上部凹部、 4・・下部凹部、
5・・段差部、 6・・ランド、
7・・水晶振動素子、 8・・導電性接着剤、
9・・ランド、 10・・チップ部品、
11・・蓋、 12a、12b・・水晶振動子、
13・・セラミックパッケージ、 14・・上部凹部、
15・・段差部、 16・・ランド、
17・・水晶振動素子、 18・・環状枠、
19、19a、19b・・下部凹部、20、20a、20b・・ランド、
21、21a、21b・・チップ部品、
22・・蓋、 23・・外線接続端子、
24a、24b・・水晶振動子、 25・・セラミックパッケージ、
26、26a、26b・・下部凹部、27、27a、27b・・ランド、
28、28a、28b・・チップ部品、
29a、29b・・水晶振動子、 30・・セラミックパッケージ、
31、31a、31b・・下部凹部、32、32a、32b・・ランド、
33、33a、33b・・チップ部品
【発明の属する技術分野】
本発明は圧電デバイスとそのパッケージ構造に関し、特にセラミックパッケージの下面にチップ部品を搭載する際に、セラミックパッケージに設けた下面凹所がセラミックパッケージの強度を劣化することのない圧電デバイスとそのパッケージ構造。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機等の移動体通信機器の普及に伴う低価格化及び小型化の急激な進展により、これらの通信機器に使用される水晶振動子等の圧電デバイスに対しても低価格化、小型化の要請が高まっている。
図7は、従来の圧電デバイスの一例として水晶振動子の断面を示す外観図である。水晶振動子1は、セラミックパッケージ2に上部凹部3と下部凹部4とを形成し、上部凹部3には、段差部5に設けたランド6に水晶振動素子7を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定し、一方、下部凹部4に設けたランド9には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いてチップ部品10等を接続固定する。一方、上部凹部4は、水晶振動素子7が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子7を搭載後、蓋11を用いて気密封止される。
水晶振動素子7は、ランド6を介しセラミックパッケージ2の本体内部を貫通する導電パターンによりチップ部品10と、更に、パッケージ外部底面に設けた外線接続端子(図示していない)と導通接続されている。
【0003】
チップ部品10は、主として周波数調整用に用いられるチップコンデンサで、水晶振動素子7は、例えばATカットされた水晶基板に所定の電極を蒸着形成されるが、カット角度の誤差や水晶振動素子7の製造誤差により水晶振動子1の周波数特性にバラツキが生じるため、チップ部品10は、周波数特性を所望の特性に調整することを可能にするために使用される。図7に示したパッケージ構造によれば、調整用のチップ部品10は、セラミックパッケージ2の下部凹部4に搭載されているため、周波数特性等の調整によりチップ部品の交換、追加が必要となった際に、水晶振動子1を蓋11により気密封止した後であっても任意のチップ部品を交換、追加することが可能であることから、水晶振動子1の周波数調整を行う上で有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の圧電デバイスのパッケージ構造は、セラミックパッケージに形成した上部凹部と下部凹部とが背中合わせで配置されており、セラミックパッケージの中央部の厚みが薄くなることから、セラミックパッケージの強度が不足するという問題が生じていた。
本発明は上述したような問題を解決するためになされたものであって、パッケージを気密封止した後であっても調整用チップ部品等の交換、追加が可能な構造で、且つ強度に優れた圧電デバイスとそのパッケージ構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係わる圧電デバイスとそのパッケージ構造は、以下の構成をとる。
請求項1記載の圧電デバイスのパッケージ構造は、上面に圧電振動素子を収容するための凹部を有するセラミックベースと前記凹部の開口部を気密封止するための蓋とを備えた圧電デバイス用パッケージであって、前記凹部を包囲する環状枠に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内にチップ部品を搭載するためのランド電極が形成されるよう構成する。
【0006】
請求項2記載の圧電デバイスのパッケージ構造は、前記凹部には圧電振動素子を搭載するためのランド電極が、前記セラミックベースの下面には表面実装用のパッド電極がそれぞれ形成されており、これら電極と前記凹所内のランド電極を配線するためにセラミックベースを気密貫通する接続導体を備えるよう構成する。
【0007】
請求項3記載の圧電デバイスのパッケージ構造は、上面に圧電振動素子を収容するための凹部を有するセラミックベースと前記凹部の開口部を気密封止するための蓋とを備えた圧電デバイス用パッケージであって、前記凹部内には上面に圧電振動素子を搭載するためのランド電極を備えた段差部が設けられており、該段差部に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内にチップ部品を搭載するためのランド電極が形成されるよう構成する。
【0008】
請求項4記載の圧電デバイスのパッケージ構造は、前記凹所が前記凹所を包囲する環状枠と前記段差部に対応する位置に跨って形成されるよう構成する。
【0009】
請求項5記載の圧電デバイスは、上面に凹部を有するセラミックベースの前記凹部内に圧電振動素子を収容し、前記凹部の開口部を蓋によって気密封止した圧電デバイスであって、前記凹部を包囲する環状枠に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内に形成されたランド電極にチップ部品が搭載されるよう構成する。
【0010】
請求項6記載の圧電デバイスは、上面に凹部を有するセラミックベースの前記凹部内に圧電振動素子を収容し、前記凹部の開口部を蓋によって気密封止した圧電デバイスであって、前記凹部内に形成された段差部の上面に圧電振動素子を搭載すると共に、該段差部に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内に形成されたランド電極にチップ部品が搭載されるよう構成する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
本発明においては、チップ部品等を搭載する下部凹部を、セラミックパッケージの環状枠、又は上部凹部に設けた段差部に対向する位置に形成することにより、下部凹部がセラミックパッケージの肉厚部に設けられ、下部凹部を形成することによるセラミックパッケージの強度の不足を防止した。
【0012】
図1は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第一の実施例を示す外観図であり、(a)は、同図(b)に示したA−A’面における断面図を示し、(b)は、水晶振動子を上面より透視した底面図を示す。水晶振動子12aは、セラミックパッケージ13に上部凹部14を形成し、該上部凹部14には、段差部15に設けたランド16に水晶振動素子17を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定する。一方、セラミックパッケージ13の環状枠18に対向する外部底面には、下部凹部19(凹所)を形成し、下部凹部19に設けたランド20には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いて調整用チップ部品21等を接続固定する。又、上部凹部14の開口部は、水晶振動素子17が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子17を搭載後、蓋22を用いて気密封止される。
【0013】
水晶振動素子17は、ランド16を介しセラミックパッケージ13の本体内部を貫通する導電パターンにより調整用チップ部品21と導通接続し、更にパッケージ外部底面に設けた外線接続端子23と導通接続されている。
本実施例によれば、セラミックパッケージに形成した下部凹部は、セラミックパッケージの肉厚部である環状枠に対向する位置に設けられており、下部凹部を形成したことによるセラミックパッケージの強度の不足は解消される。
【0014】
図2は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第一の実施例の変形例を示す外観図であり、本図と図1との相違点は、図1において形成した下部凹部と同一形状の第二の下部凹部を、セラミックパッケージの外部底面の反対側短辺の環状枠に対向する位置に設けたものであり、他の構造は図1と同一である。
【0015】
図3は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第二の実施例を示す外観図であり、(a)は、同図(b)に示したA−A’面における断面図を示し、(b)は、水晶振動子を上面より透視した底面図を示す。水晶振動子24aは、セラミックパッケージ25に上部凹部14を形成し、該上部凹部14には、段差部15に設けたランド16に水晶振動素子17を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定する。一方、セラミックパッケージ25に設けた段差部15に対向する外部底面には、下部凹部26(凹所)を形成し、下部凹部26に設けたランド27には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いて調整用チップ部品28等を接続固定する。又、上部凹部14の開口部は、水晶振動素子17が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子17を搭載後、蓋22を用いて気密封止される。
【0016】
水晶振動素子17は、ランド16を介しセラミックパッケージ25の本体内部を貫通する導電パターンにより調整用チップ部品28と導通接続し、更にパッケージ外部底面に設けた外線接続端子23と導通接続されている。
本実施例によれば、セラミックパッケージに形成した下部凹部は、セラミックパッケージの肉厚部である段差部に対向する位置に設けられており、下部凹部を形成したことによるセラミックパッケージの強度の不足は解消される。
【0017】
図4は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第二の実施例の変形例を示す外観図であり、本図と図3に示した実施例との相違点は、図3において形成した下部凹部と同一形状の第二の下部凹部を、セラミックパッケージの外部底面の反対側短辺の段差部に対向する位置に設けたものであり、他の構造は図3と同一である。
【0018】
図5は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第三の実施例を示す外観図であり、(a)は、同図(b)に示したA−A’面における断面図を示し、(b)は、水晶振動子を上面より透視した底面図を示す。水晶振動子29aは、セラミックパッケージ30に上部凹部14を形成し、上部凹部14には、段差部15に設けたランド16に水晶振動素子17を片持ち状態で導電性接着剤8を用いて接続固定する。一方、セラミックパッケージ30の環状枠18、及び段差部15に対向する外部底面には、下部凹部31(凹所)を形成し、下部凹部31に設けたランド32には、クリームハンダを塗布した後、ハンダリフロー等の手段を用いて調整用チップ部品33等を接続固定する。又、上部凹部14の開口部は、水晶振動素子17が外気の影響により特性劣化を引き起こさないよう水晶振動素子17を搭載後、蓋22を用いて気密封止される。
【0019】
水晶振動素子17は、ランド16を介しセラミックパッケージ30の本体内部を貫通する導電パターンにより調整用チップ部品33と導通接続し、更にパッケージ外部底面に設けた外線接続端子23と導通接続されている。
本実施例によれば、セラミックパッケージに形成した下部凹部は、セラミックパッケージの肉厚部である環状枠、及び段差部に対向する位置に設けられており、下部凹部を形成したことによるセラミックパッケージの強度の不足は解消されている。
【0020】
図6は、本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第三の実施例の変形例を示す外観図であり、本図と図5に示した実施例との相違点は、図5において形成した下部凹部と同一形状の第二の下部凹部を、セラミックパッケージの外部底面の反対側短辺の環状枠、及び段差部に対向する位置に設けたものであり、他の構造は図5と同一である。
以上、圧電デバイスの例として水晶振動子について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、下部凹部に発振回路用ICチップ、或いは温度補償用チップ部品等を搭載することにより、圧電発振器、温度補償圧電発振器等にも適応可能である。
【0021】
【発明の効果】
上述したように請求項1乃至6記載の発明は、セラミックパッケージの肉厚部に下部凹部を形成したため、下部凹部を形成することによるセラミックパッケージの強度不足が解消され、パッケージを気密封止した後であっても調整用チップ部品等の交換、追加が可能な構造で、且つ強度に優れた圧電デバイスのパッケージ構造が提供され、圧電デバイスを使用する上で大きな効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第一の実施例を示す外観図である。
【図2】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第一の実施例の変形例を示す外観図である。
【図3】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第二の実施例を示す外観図である。
【図4】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第二の実施例の変形例を示す外観図である。
【図5】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第三の実施例を示す外観図である。
【図6】本発明に係る圧電デバイスの一例である水晶振動子について、第三の実施例の変形例を示す外観図である。
【図7】従来の圧電デバイスの一例として水晶振動子の断面を示す外観図である。
【符号の説明】
1・・水晶振動子、 2・・セラミックパッケージ、
3・・上部凹部、 4・・下部凹部、
5・・段差部、 6・・ランド、
7・・水晶振動素子、 8・・導電性接着剤、
9・・ランド、 10・・チップ部品、
11・・蓋、 12a、12b・・水晶振動子、
13・・セラミックパッケージ、 14・・上部凹部、
15・・段差部、 16・・ランド、
17・・水晶振動素子、 18・・環状枠、
19、19a、19b・・下部凹部、20、20a、20b・・ランド、
21、21a、21b・・チップ部品、
22・・蓋、 23・・外線接続端子、
24a、24b・・水晶振動子、 25・・セラミックパッケージ、
26、26a、26b・・下部凹部、27、27a、27b・・ランド、
28、28a、28b・・チップ部品、
29a、29b・・水晶振動子、 30・・セラミックパッケージ、
31、31a、31b・・下部凹部、32、32a、32b・・ランド、
33、33a、33b・・チップ部品
Claims (6)
- 上面に圧電振動素子を収容するための凹部を有するセラミックベースと前記凹部の開口部を気密封止するための蓋とを備えた圧電デバイス用パッケージであって、
前記凹部を包囲する環状枠に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内にチップ部品を搭載するためのランド電極が形成されていることを特徴とする圧電デバイスのパッケージ構造。 - 前記凹部には圧電振動素子を搭載するためのランド電極が、前記セラミックベースの下面には表面実装用のパッド電極がそれぞれ形成されており、これら電極と前記凹所内のランド電極を配線するためにセラミックベースを気密貫通する接続導体を備えていることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスのパッケージ構造。
- 上面に圧電振動素子を収容するための凹部を有するセラミックベースと前記凹部の開口部を気密封止するための蓋とを備えた圧電デバイス用パッケージであって、
前記凹部内には上面に圧電振動素子を搭載するためのランド電極を備えた段差部が設けられており、該段差部に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内にチップ部品を搭載するためのランド電極が形成されていることを特徴とする圧電デバイスのパッケージ構造。 - 前記凹所が前記凹所を包囲する環状枠と前記段差部に対応する位置に跨って形成されていることを特徴とする圧電デバイスのパッケージ構造。
- 上面に凹部を有するセラミックベースの前記凹部内に圧電振動素子を収容し、前記凹部の開口部を蓋によって気密封止した圧電デバイスであって、
前記凹部を包囲する環状枠に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内に形成されたランド電極にチップ部品が搭載されていることを特徴とする圧電デバイス。 - 上面に凹部を有するセラミックベースの前記凹部内に圧電振動素子を収容し、前記凹部の開口部を蓋によって気密封止した圧電デバイスであって、
前記凹部内に形成された段差部の上面に圧電振動素子を搭載すると共に、該段差部に対応する前記セラミックベースの下面に少なくとも1つの凹所を備え、該凹所内に形成されたランド電極にチップ部品が搭載されていることを特徴とする圧電デバイス。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-09-27 JP JP2002282554A patent/JP2004120481A/ja active Pending
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