JP2004119878A - 誘電体層転写シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体フィルムの上に、誘電体層、接着層を順次積層した誘電体層転写シートにおいて、接着層の熱溶融性バインダが、テルペンフェノール樹脂、ウレタン樹脂より少なくとも1種選択されたものである誘電体層転写シート。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックグリーン積層体中の誘電体層を熱転写印刷法で形成する際に用いる誘電体層転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサの製造方法は、通常次の方法で行われる。支持体フィルムの上に、剥離層が設けられたキャリアフィルムの上に、誘電体粒子とバインダを溶剤に分散したセラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する。セラミックグリーンシート上に、内部電極パターンを導電体ペーストを用いて、スクリーン印刷することにより形成する。内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層し、所定のサイズに断裁し、生積層セラミックコンデンサができる。この生積層体を、焼成した後、外部電極ペーストを塗布、焼成して積層セラミックコンデンサが出来上がる。
【0003】
これらの工程の中で、スクリーン印刷は、新たな内部電極パターンに切り替える毎に、印刷版を作成する必要があり、迅速な切り替えができない。また、近年セラミックコンデンサの容量の増大を図るために、同じサイズにおいて、誘電体層や内部電極層の積層数が多くなってきた。積層数を多くするために、誘電体層や内部電極層の厚みは、1〜5μm程度に薄層化されてきた。スクリーン印刷は、このような薄層の内部電極層を印刷するとパターンの滲みが生じたり、印刷精度が保たれなくなる問題があった。
【0004】
これらの問題を解決するために、内部電極パターンを導電体層転写シートを用意して、熱転写印刷する方法が提案されている。
【0005】
例えば、導電体粉、熱溶融性媒体を含むペースト層を耐熱性フィルムに形成した熱転写シートに、加熱した記録棒を押し付けながら回路パターンを形成する方法が開示されている。(特許文献1参照。)また、微粒子とワックスからなるペーストを耐熱紙やフィルムの上に設けて、このペースト層をサーマルヘッドで加熱して、電気回路パターンを絶縁基板上に形成する方法が開示されている。(特許文献2、3参照。)また、セラミックグリーンシート上にサーマルヘッドと内部電極シートを用いて、所定の内部電極パターンを形成したものをセラミックグリーンシートと交互に積層した積層体を焼成し、外部電極を形成することにより積層セラミック部品を製造する方法が開示されている。(特許文献4参照。)また、ワックスを含む熱溶融性バインダ中に導電性微粒子を83〜97重量%分散させてなる熱転写性導電体層を、支持体上に形成した感熱転写型導電体形成材料を導電体パターンの形成に用いることが開示されている。(特許文献5参照。)しかし、上記従来技術は、いずれも熱転写印刷によって電気回路パターンを形成する技術に関し、電気回路パターンを印刷すべき所定の基板を別に必要とする。したがって、これらの技術によってセラミック積層体を形成するには、予め支持体フィルム上に形成したセラミックグリーンシート基板上に熱転写印刷によって回路パターンを形成し、その後、セラミックグリーンシート基板(以後、グリーンシートと呼ぶ。)を支持体フィルムから除去しながら、一枚ごとに位置合わせをしながら積層していく必要がある。このため、積層時にグリーンシートが支持体フィルムから容易に剥離して破損しないよう、グリーンシートと支持体フィルムの剥離強度を下げる必要があり、通常、支持体フィルム上に剥離層を設け、この上にグリーンシートを形成して剥離性を保持するのが一般である。一方、熱転写印刷を行う際には、熱転写性材料をグリーンシート面に密着して所定のパターンを熱転写した後で熱転写材料をグリーンシートから引き剥がす必要があり、この時点でグリーンシートが熱転写材料側に引きつけられ、破れて支持体フィルムから剥がれないようにしなければならない。このためには、グリーンシートの膜強度を高める必要がある。しかしながら、グリーンシートの膜厚が薄くなると、膜強度が低下し、熱転写時にグリーンシートの一部が破れ、支持体フィルムから剥がれる問題を生じていた。
【0006】
一方、グリーンシートが比較的厚い場合でも熱転写済みのグリーンシートを数百層にわたって損傷させずに支持体フィルムから剥離しながら積層する必要があり、生産効率の上でも問題があった。
【0007】
そこで、従来のように予め作成されたグリーンシート上に電極などのパターンを熱転写印刷するのではなく、グリーンシートの形成と電極パターンの形成を熱転写印刷によって交互に行い、効率よく積層セラミック部品等を製造することを可能とするための誘電体層転写シートが提供されていた。(特許文献6参照。)しかし、前記の誘電体層転写シートを用いて熱転写印刷しても、転写感度が不足し、熱転写された誘電体層には、転写しない箇所が発生していた。
【0008】
【特許文献1】
特開昭57−193091号公報(第1頁)
【特許文献2】
特開昭60−219790号公報(第1頁)
【特許文献3】
特開平1−129492号公報(第1頁)
【特許文献4】
特許第2655440号公報(第1頁)
【特許文献5】
特開平5−116465号公報(第2頁)
【特許文献6】
特開平11−168022号公報(第2頁、第5〜7頁)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的は、グリーンシートの形成と電極パターンの形成を熱転写印刷によって交互に行い、効率よく積層セラミック部品等を製造することを可能とするための誘電体層転写シートにおいて、転写感度が優れた誘電体層転写シートを提供して、特性のばらつきの少ない積層セラミックコンデンサを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、支持体フィルムの上に、誘電体層、接着層を順次積層した誘電体層転写シートにおいて、接着層の熱溶融性バインダが、テルペンフェノール樹脂、ウレタン樹脂より少なくとも1種選択されたものである誘電体層転写シート構成により達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の誘電体層転写シートは、セラミックグリーン積層体を構成する誘電体部を図2に示すような熱転写印刷法によって形成するために使用される。一般に熱転写印刷法では、支持体フィルム2の表面側に誘電体層4を有する誘電体層転写シートを用い、その裏面側からサーマルヘッド7で所定の部分の加熱を行う。誘電体層4は加熱によって軟化し、加熱通りに抜けて下地となる積層体8上に熱転写される。図2は、積層体8を構成する誘電体層11上に誘電体部10(積層体8の構成において、誘電体層が全域に熱転写された図2中の11を誘電体層と呼び、誘電体層が部分熱転写された図2中の10を誘電体部と呼ぶ。)が形成される状況を示したものであるが、この印刷の前に、誘電体層11が誘電体層4の熱転写によって形成され、また、内部電極部9が別の導電体層転写シートの熱転写によって形成される。内部電極部9と誘電体部10の熱転写印刷はいずれを先に行ってもよく、これらの印刷で形成される内部電極層の上に誘電体層11が全域に熱転写印刷されている。このように、支持基板12上に熱転写印刷によって、内部電極部9と誘電体部10で構成される内部電極層と誘電体層11の熱転写印刷を繰り返すことにより積層体8が形成される。
【0012】
誘電体部10と誘電体層11の形成に用いられる誘電体層4の組成はそれぞれ異なっていてもよい。誘電体部10によって、誘電体層11上に形成される内部電極部9の盛り上がりが解消され、これによって、内部電極部9と誘電体部10とで構成される内部電極層の積層面が平坦化され、均一な、盛り上がりのない積層体が得られる。
【0013】
一般に熱転写印刷の場合は、コンピュータ画面上のパターン情報に応じてサーマルヘッドを発熱させることができるので、本発明の誘電体層転写シートを使用すれば、画面上の任意の誘電体パターンを、熱転写プリンタを通じて任意の下地面上に精度よく形成することが可能になる。
【0014】
本発明の誘電体層転写シートは、支持体フィルムの上に誘電体層、接着層を順次積層したものである。支持体フィルムには、耐熱性フィルムを用いる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミドなどの樹脂からなるフィルムを要求される耐熱性などに応じて適宜選択すればよい。支持体フィルムの厚みは、通常、1〜10μmが適切である。
【0015】
誘電体層は、誘電体粒子と熱溶融性バインダからなるものであり、熱溶融性バインダとして、ケトン樹脂、ウレタン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、セルロース樹脂、ブチラール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体、イソブチルメタクリレート、エチレン−グリシジルメタクリレート−アクリル酸メチル共重合体、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン系樹脂、脂環族系炭化水素樹脂等が挙げられる。これらの樹脂より、適宜選択して用いればよい。
【0016】
また、誘電体層の転写性を上げるために、必要に応じてワックスを加えてもよい。ワックスとしては、ミツロウ、ラノリン、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、セレシンワックス、米糠ワックスなどの動植物系ワックスや、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス等が挙げられる。これらのワックスより、適宜選択して用いればよい。
【0017】
誘電体粒子は、少なくとも一般式ABO3で表されるペロブスカイト型酸化物を含むことが好ましく、例えば、BaTiO3をはじめ、BaTiO3−SrTiO3系、BaTiO3−PbTiO3系、BaTiO3−CaTiO3系、BaTiO3−YTiO3系などのチタン酸塩同士の固溶体、BaTiO3−BaSnO3系、BaTiO3−BaZrO3系、PbTiO3−PbZrO3系などのチタン酸塩と他の酸との固溶体があげられ、また、TiO2、PbNb2O6、LiNbO3、LiTaO3、(Sr,Ba)Nb2O6なども使用できる。誘電体粒子の粒径は、本発明が適用されるセラミック電子部品の種類などに応じて適宜決定すればよいが、通常、0.01〜10μmとする。誘電体粒子の粒度分布は特に限定されず、例えば、誘電体層中における充填率を向上させるために、粒度分布が2以上のピークをもつものを使用してもよい。
誘電体層中に含む誘電体粒子の量は、60〜95重量%が好ましい。誘電体粒子の量が前記範囲未満であると、熱転写印刷後のパターン中においても誘電体粒子の比率が低くなるので、セラミックグリーン積層体の焼成過程で誘電体層が途切れて内部電極が短絡するなど電気特性が悪化しやすい。一方、誘電体粒子の量が前記範囲を超えると、熱溶融性バインダ量が相対的に少なくなるので、熱転写時の誘電体のパターンの切れの悪化、下地層に対する誘電体パターンの接着性の低下などの問題が生じやすい。
【0018】
誘電体層の厚さは、0.5〜10μmであることが好ましい。誘電体層が薄すぎると、転写された誘電体層中の誘電体粒子の比率が低くなるので、セラミックグリーン積層体の焼成過程で誘電体層が途切れやすくなる。一方、誘電体層が厚すぎると、サーマルヘッドの熱が伝わりにくくなって転写性が悪化し、転写された誘電体パターンの品位が低くなってしまう。
【0019】
誘電体層の上に設ける接着層は、支持体から誘電体層の剥離性を挙げために設けられる。また、誘電体パターンの切れやグリーンシート表面に対する誘電体パターンの接着性の改善を図るために設けられる。
【0020】
接着層の熱溶融性バインダは、テルペンフェノール樹脂、ウレタン樹脂より少なくとも1種選択されたものである。これらの樹脂を使用することにより、転写感度が優れて、転写不良のない特性が得られる。
【0021】
接着層の熱溶融性バインダは、前記2種類の樹脂以外に、熱可塑性樹脂を加えることができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、セルロース樹脂、ブチラール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体、イソブチルメタクリレート、エチレン−グリシジルメタクリレート−アクリル酸メチル共重合体、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン系樹脂、脂環族系炭化水素樹脂等が挙げられる。これらの樹脂より、適宜選択して用いればよい。
【0022】
また、接着層の転写性を上げるために、必要に応じてワックスを加えてもよい。ワックスとしては、誘電体層で挙げたワックスより、適宜選択して用いればよい。
【0023】
接着層の熱溶融性バインダ中の前記2種類の樹脂より選ばれた樹脂の含有量は、50〜100重量%とする。好ましくは、70〜100重量%とする。前記範囲未満であると、転写感度が劣り、誘電体層に転写不良が発生する。
【0024】
接着層には、コンデンサの容量を上げるために誘電体粒子を含有させてもよい。誘電体粒子は、誘電体層で挙げたと同様な誘電体粒子を用いればよいが、その粒径は接着層の厚さなどに応じて適宜決定すればよく、誘電体層の誘電体粒子と同等の径とする必要はない。誘電体粒子の粒径は、本発明が適用されるセラミック電子部品の種類などに応じて適宜決定すればよいが、通常、0.01〜10μmとする。
【0025】
誘電体粒子を含有する場合、接着層中における熱可塑性バインダの含有量は、40重量%以上であることが好ましい。前記範囲未満であると、誘電体層をグリーンシートに固着する機能が低くなってしまう。
【0026】
接着層の厚さは、0.05〜1.0μmが好ましい。前記範囲未満であると、誘電体層を支持体フィルムから剥離させる機能が低下する。さらに、誘電体層をグリーンシートに固着する機能が低くなってしまう。前記範囲を超えると転写感度が不足して、転写不良をおこしてしまう。
【0027】
上述したが、本発明の誘電体層は、支持体フィルムとの離型性に優れたものであるが、熱転写機に熱転写プリンタを使って加熱容量を小さくして熱転写したい場合や、前記プリンタを使って、支持体フィルムの厚みに厚いものを使用したい場合等には、誘電体層の離型性が悪くなってくる。それらの場合には、支持体フィルムと誘電体層の間にワックスを主材とする離型層を設けてもよい。
【0028】
支持体フィルムの背面側には、サーマルヘッドと支持体フィルムとの融着を防ぐために、耐熱層を設ける。耐熱層には、シリコン系樹脂と主材として用い、これに滑剤、粒子等を加えて形成する。耐熱層の厚みは、0.05〜0.5μmが好ましい。
【0029】
誘電体層は、有機溶剤中に熱可塑性バインダと誘電体粒子を分散して塗液を調整し、これを支持体フィルムに塗布、乾燥することで形成する。塗布には、バーコーター、ドクターブレード、グラビア、フレキソ、ノズル等によるソルベントコーティング法を用いることが好ましい。接着層は、誘電体層の形成方法と同様の方法で形成することができる。
【0030】
熱転写に用いる加熱方法は、特に限定されずライン型やシリアル型等の各種サーマルヘッドのほか、例えば、レーザービームにより加熱するレーザーヘッドなども使用可能である。または、回路パターンに造形した金型と加熱して押し圧するホットプレス方法を用いてもよい。
【0031】
本発明の誘電体層転写シートを用いて、積層セラミックコンデンサを作製する方法には、上述で説明した以外に、キャリアシート上のグリーンシートに内部電極部と誘電体部の順に熱転写印刷したものを複数作製し、さらにキャリアシートより剥離して、積み重ねたものを、圧着して、焼成する方法がある。
【0032】
【実施例】厚み4.5μmのPETフィルムの背面側にシリコン系樹脂を厚み0.2μmに設けて、耐熱層を形成した他方の面に下記の誘電体層塗液を、3.0μmの厚みになるよう塗布、乾燥して誘電体層を形成した。続いて、誘電体層の上に、表1の接着層塗液を表中の厚みになるように塗布、乾燥して実施例1〜4、と比較例1〜3の誘電体層転写シートを作製した。
【0033】
【表1】
表1 重量部
【0034】
厚み4.5μmのPETフィルムの背面側にシリコン系樹脂を厚み0.2μmに設けて、耐熱層を形成した他方の面に、下記の導電体層塗液を厚み2.0μmに塗布、乾燥後、その上に接着層塗液を厚み0.2μmに塗布、乾燥して導電体層転写シートを作製した。
次に、剥離性を付与したPETフィルム上に平均粒径0.35μmのチタン酸バリウム粒子とブチラール樹脂からなる厚さ30μmの誘電体層を形成し、これを支持基板として、各誘電体層転写シートを下記の通り熱転写印刷を行った。
【0035】
まず、支持基板をサーマルヘッドを備えた熱転写印刷機の所定の位置に設置し、導電体層転写シートを用いて所定パターンの内部電極部を熱転写印刷し、ついで、誘電体層転写シートを用いて内部電極以外の部分を埋める誘電体部を熱転写印刷して平坦な内部電極層を形成した。
【0036】
さらに、この上に内部電極層全体をカバーする誘電体層を前記誘電体層転写シートを用いて熱転写印刷により形成した。 引き続き、支持基板を固定したまま、第二の内部電極部、誘電体部、誘電体層を同様に形成し、この作業を繰り返すことにより、有効誘電体層数が20層になる積層構造体を得た。
【0037】
これを、印刷機から取り出し、厚さ300μmの誘電体シート上に最後に形成した熱転写面を下になるよう載せて、プレスして支持体フィルムを除去した。さらに、この上に厚さ300μmの誘電体シートを載せてプレスした後、切断してグリーンチップ積層体とした。このグリーンチップを脱脂した後、還元性雰囲気において1260℃で焼成することによって、積層型のセラミックコンデンサが得られた。実施例1〜4で、作製した積層セラミックコンデンサは、特性上問題のないものであった。
【0038】
実施例1〜4、比較例1〜3の誘電体層転写シートの熱転写時の転写感度について、次の評価方法によって評価した。評価結果は、表2の通りであった。
評価方法
▲1▼転写感度
上述の厚さ30μmの誘電体層上に、誘電体部を10×30mmのサイズに熱転写したときの、転写感度を下記の評価基準によって、目視で評価した。
◎:転写感度が非常に優れている。
○:転写感度がに優れている。
△:わずかにカスレが発生する。
×:カスレが発生する。
【0039】
【表2】
表2 評価結果
【0040】
実施例の誘電体層転写シートは、いずれも良好な転写性を得ることができた。比較例の誘電体層転写シートは、いずれも実施例より劣る転写性となった。
【0041】
【発明の効果】本発明の誘電体転写シートを導電体層転写シートと共に用いれば、セラミックグリーンシート上に内部電極部、誘電体部及び誘電体層を熱転写印刷で形成することができる。本発明の誘電体層転写シートは、転写感度が優れて、熱転写した誘電体層に転写不良が発生しないので、特性のばらつきの少ない積層セラミックコンデンサができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体層転写シートの構成例を示す断面図である。
【図2】本発明の誘電体層転写シートを用いて熱転写印刷を行うときの様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 誘電体層転写シート
2 支持体フィルム
3 剥離層
4 誘電体層
5 接着層
6 耐熱層
7 サーマルヘッド
8 積層体
9 内部電極部
10 誘電体部
11 誘電体層
12 支持基板
13 支持基板用支持体フィルム
Claims (1)
- 支持体フィルムの上に、誘電体層、接着層を順次積層した誘電体層転写シートにおいて、接着層の熱溶融性バインダが、テルペンフェノール樹脂、ウレタン樹脂より少なくとも1種選択されたものであることを特徴とする誘電体層転写シート。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002284261A JP2004119878A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 誘電体層転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002284261A JP2004119878A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 誘電体層転写シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004119878A true JP2004119878A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32277880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002284261A Pending JP2004119878A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 誘電体層転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004119878A (ja) |
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2002
- 2002-09-27 JP JP2002284261A patent/JP2004119878A/ja active Pending
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