JP2004119874A - コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円筒形に形成されたコンデンサ素子2を、中空部14を有する外装部材(外装ケース6)に収納したコンデンサ本体62と、このコンデンサ本体62から引き出した外部端子36、38とからなるコンデンサに関し、外部端子36、38に形成された固定接続部40を中空部14に臨ませるようにしたコンデンサ及びその製造方法である。このような構成を持つコンデンサでは、外部端子までの導線の引回し距離が短く、低インダクタンスが図られ、半導体モジュール等の回路装置に実装した後にも外部端子を容易且つ強固に固定できる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パワーエレクトロニクス分野の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Isolated Gate Bipolar Transistor)等で構成する半導体モジュールに用いられるスナバコンデンサ(Snubber Capacitor )や、DCフィルタ等に用いられるフィルムコンデンサ等のコンデンサ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パワーエレクトロニクス分野ではIGBTを用いたコンバータ等が利用されているが、このコンバータ等にはIGBT等を一つのパッケージとする半導体モジュールが用いられる。
【0003】
コンバータ回路を構成するスナバコンデンサは、半導体モジュールに直付け、又は半導体モジュールの近傍に配置され、直付けに近い状態で使用される場合がある。スナバコンデンサの半導体モジュールの直付けは、スナバコンデンサを含めたコンバータ装置の小型化を図ることにある。
【0004】
また、スバナコンデンサには、低損失化や導線部分での低インダクタンス化等の特性が要求されている。半導体モジュールとスナバコンデンサとが導線によって結合されると、その導線部分でのインダクタンス成分が増加し、回路全体の電力変換効率に悪化を招くおそれがある。そこで、スナバコンデンサと半導体モジュールとを直付けすれば、両者の結合のために用いられてきた導線部分でのインダクタンス成分の削減が図られることになる。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−135547号公報
【0006】
特許文献1は、半導体モジュールに直付けするためのスナバコンデンサの例である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に記載されているスナバコンデンサは、円筒端子を巻回形蒸着フィルムコンデンサ素子の巻芯で形成されているため、スナバコンデンサの内部には少なくとも2つのコンデンサ素子が設置される。このような複数のコンデンサ素子を設置するスナバコンデンサでは、スナバコンデンサ内部でコンデンサ素子同士を結線するため、その結線がインダクタンスを上昇させる原因になり、また、スバナコンデンサの筐体内でコンデンサ素子の占める割合が低く、体積比で静電容量が小さいという問題がある。
【0008】
また、特許文献1に記載されたコンデンサでは、コンデンサ素子を単一化し、外部端子がコンデンサの外装ケースの外側に引き出されている構造が取られている。薄型で大容量のコンデンサを安価に提供するには、コンデンサ素子の単一化とともに、その平坦化が有効であるが、筐体の外側に外部端子を引き出す構造では、外部端子の引回し距離が長くなる。そのため、コンデンサのインダクタンスが高くなるおそれがある。
【0009】
そこで、この発明は、低インダクタンス化を図ったコンデンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。また、この発明の他の目的は、固定構造を簡略化したコンデンサ及びその製造方法の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明のコンデンサ及びその製造方法は次の通りである。
【0011】
この発明のコンデンサは、円筒形に形成されたコンデンサ素子2を、中空部14を有する外装部材(外装ケース6)に収納したコンデンサ本体62と、このコンデンサ本体62から引き出した外部端子36、38とからなるコンデンサであって、外部端子に形成された固定接続部40を前記中空部に臨ませてなることを特徴とする。即ち、このコンデンサでは、コンデンサ本体を環状に形成し、その中空部に外部端子の固定接続部を臨ませた構成としたので、外部端子までの導線の引回し距離が短く、低インダクタンスが図られている。また、このコンデンサを半導体モジュール等の回路装置に実装した後にも、その回路装置にコンデンサを電気的に接続するのに、コンデンサの中空部を通して作業することができる。その結果、外部端子を固定接続部で容易且つ強固に固定できるとともに、電気的な接続を最短距離で行うことができる。
【0012】
この発明のコンデンサにおいて、外装部材(外装ケース6)の周縁部に、コンデンサ本体62の固定部16を備えたことを特徴とする。即ち、このコンデンサは固定部を以て取付部材に容易に固定することができる。
【0013】
この発明のコンデンサの製造方法は、円筒形にコンデンサ素子2を形成する工程と、このコンデンサ素子2に外部端子36、38を接続する工程と、コンデンサ素子2を収納可能な収納空間4とともに中空部14を備えた外装部材(外装ケース6)を形成する工程と、外装部材(外装ケース6)にコンデンサ素子2を収納し、封止樹脂60を充填してコンデンサ本体62を形成し、コンデンサ本体62から外部端子36、38を引き出す工程とを含むことを特徴とする。即ち、このような工程を経て、低インダクタンス化を実現したコンデンサを実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1、図2及び図3は、この発明の実施の形態に係るコンデンサ及びその製造方法を示し、図1はコンデンサの縦断面図、図2はコンデンサの分解斜視図、図3はコンデンサ素子の構造である。
【0015】
この実施の形態に係るコンデンサはフィルムコンデンサである。このコンデンサには、コンデンサ素子2を収納する外装部材として、コンデンサ素子2の外観形状に対応する環状の収納空間4を持つ外装ケース6が用いられている。この外装ケース6は、この実施の形態では、例えば、耐熱性合成樹脂や金属等の外装材料で一体に形成され、環状の底面板8の周縁に一定幅の外壁部10が形成されるとともに、底面板8の中央部に形成されたほぼ半円形の開口縁部に、平坦面及び半円状の湾曲面を持つ立壁部からなる半円形筒を形成する内壁部12が形成され、この内壁部12には中空部14が形成されている。そして、外壁部10には、底面板8と一様な固定面を持つ複数の固定部16(図2)が放射状に突出形成され、各固定部16には例えば、円形の貫通孔18が形成されている。これら固定部16を用いて図示しない固定部材に固定手段であるボルト20、ナット22及びワッシャ24等を用いて外装ケース6を固定することができる。
【0016】
コンデンサ素子2は、アルミニウム等が蒸着されたプラスチックフィルムを巻回してなる巻回型素子で円筒形、即ち、環状に形成されており、即ち、その中央部には外装ケース6の内壁部12の外径より径大な中空部26が形成されている。このコンデンサ素子2の各端面を覆って形成されたメタリコン層28、30には、L字形に屈曲させた中継タブ32、34が接続されてコンデンサ素子2の中空部26側に導かれている。
【0017】
各中継タブ32、34には外部との接続の手段として外部端子36、38が設置されており、各外部端子36、38は直立部39と、この直立部39から例えば、L字形に屈曲されて水平状態にある固定接続部40とから構成されている。各外部端子36、38は、固定接続部40を中空部26に臨ませてコンデンサ素子2の中央側に向けられて配置されている。
【0018】
この場合、コンデンサ素子2側の中空部26が円形であり、外装ケース6側の中空部14が半円形状であることから、両者の内壁面間に形成される半円形状の空間部分に中継タブ32、34と外部端子36、38との接続部分42が配置される。そして、外装ケース6の中空部14に臨ませて配置された各外部端子36、38の固定接続部40には、ねじ止め等の固定に用いられる貫通孔44が形成され、外部回路等と容易且つ強固に固定されるとともに、電気的に接続される。この実施の形態では、固定手段であるとともに電気的な接続手段であるボルト46、ナット48及びワッシャ50等を用いて図示しない回路基板が固定されるとともに、その導体に各外部端子36、38が電気的に接続される。なお、この実施の形態では、コンデンサ素子2のメタリコン層28、30と外部端子36、38との間に中継タブ32、34を介在させて接続しているが、中継タブ32、34を一体化して外部端子36、38を構成し、係る外部端子36、38をメタリコン層28、30に直結して接続する構成としてもよい。また、外部端子36、38の固定接続部40には貫通孔44に代えて例えば、U字状の切欠部としてもよい。
【0019】
ところで、コンデンサ素子2には、例えば、図3に示すように、一面側に蒸着によってアルミニウム等の金属膜層52、54が一定幅で形成された合成樹脂等からなる一定幅の誘電体フィルム56、58を重ねて円筒状に巻回して形成された巻回型素子が用いられており、各金属膜層52、54の縁部で形成された素子端面には錫や鉛等の合金からなるメタリコン層28、30が形成されている。各メタリコン層28、30には、外部端子36、38が接続されている。
【0020】
そして、外部端子36、38が接続されたコンデンサ素子2は、各外部端子36、38を外装ケース6の内壁部12の平坦面側に配置して収納空間4に配置されている。外装ケース6には封止樹脂60が充填されてコンデンサ本体62が形成されている。外装ケース6に充填されて硬化した封止樹脂60は、外装ケース6を封止する封止手段であるとともに、外装ケース6の所定位置にコンデンサ素子2を固定する固定手段である。この実施の形態では、封止樹脂60の外表面部が外装ケース6の外壁部10及び内壁部12の頂縁部を結ぶ仮想面に一致し、外装ケース6の底面板8と平行な外面部を構成している。そして、コンデンサ本体62の中央側に各外部端子36、38が引き出され、各外部端子36、38の貫通孔44が外装ケース6の中空部14側に配置されている。
【0021】
このようなコンデンサによれば、薄型で大容量のコンデンサを実現することができるとともに、コンデンサ素子2と外部端子36、38との間を、例えば、幅が広く短い中継タブ32、34を用いて接続し、最短距離で連結しているので、低インダクタンス化を図ることができる。
【0022】
また、外部端子36、38には、図示しないトランジスタ等を接続して半導体モジュールを構成できる等、スナバコンデンサやDCフィルタ等の回路装置を構成でき、その回路装置の小型化に寄与することができる。
【0023】
また、コンデンサは、外装ケース6の周縁部に突設された複数の固定部16を用いて図示しない固定部材にボルト20及びナット22等の簡易な固定手段を用いて強固に固定することができる。
【0024】
そして、このコンデンサは、次の工程を経て容易に製造することができる。
【0025】
a 円筒形にコンデンサ素子2を形成する工程
b コンデンサ素子2に外部端子36、38を接続する工程
c コンデンサ素子2を収納可能な収納空間4とともに中空部14を備えた外装ケース6を形成する工程
d 外装ケース6の収納空間4にコンデンサ素子2を収納し、封止樹脂60を充填してコンデンサ本体62を形成し、そのコンデンサ本体62から外部端子36、38を引き出す工程
【0026】
係る工程を経て、図1〜図3に示すコンデンサを製造することができ、低インダクタンス化を実現することができる。
【0027】
なお、図2に示すコンデンサでは、外装ケース6に4箇所の固定部16を設けた例を示しているが、直径方向の2箇所、又は120度間隔等の3箇所、又は1箇所に固定部を設けてもよい。
【0028】
また、実施の形態では、フィルムコンデンサを例に取って説明したが、この発明は、電解コンデンサ等に適用してもよく、フィルムコンデンサに限定されるものではない。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、次の効果が得られる。
【0030】
この発明のコンデンサによれば、コンデンサ素子と外部端子との接続距離を短縮したので、コンデンサの低インダクタンス化を図ることができる。
【0031】
この発明のコンデンサによれば、外部端子と外部回路との接続をねじ止め等の簡易な固定手段で実現することができる。
【0032】
この発明のコンデンサにおいて、外装部材の周縁部に貫通孔を持つ固定部を備えれば、コンデンサをねじ止め等の固定手段によって容易かつ強固に固定部材に固定することができる。
【0033】
また、この発明のコンデンサの製造方法によれば、低インダクタンス化を図ったコンデンサを容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るコンデンサを示す縦断面図である。
【図2】この発明の実施の形態に係るコンデンサ及び固定手段を示した分解斜視図である。
【図3】コンデンサ素子の要部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
2 コンデンサ素子
4 収納空間
6 外装ケース(外装部材)
14 中空部
16 固定部
36、38 外部端子
40 固定接続部
60 封止樹脂
62 コンデンサ本体
Claims (3)
- 円筒形に形成されたコンデンサ素子を、中空部を有する外装部材に収納したコンデンサ本体と、このコンデンサ本体から引き出した外部端子とからなるコンデンサであって、
外部端子に形成された固定接続部を前記中空部に臨ませてなることを特徴とするコンデンサ。 - 外装部材の周縁部に、コンデンサ本体の固定部を備えたことを特徴とする請求項1記載のコンデンサ。
- 円筒形にコンデンサ素子を形成する工程と、
このコンデンサ素子に外部端子を接続する工程と、
コンデンサ素子を収納可能な収納空間とともに中空部を備えた外装部材を形成する工程と、
外装部材にコンデンサ素子を収納し、封止樹脂を充填してコンデンサ本体を形成し、コンデンサ本体から外部端子を引き出す工程と、
を含むことを特徴とするコンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002284247A JP2004119874A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | コンデンサ及びその製造方法 |
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JP2004119874A true JP2004119874A (ja) | 2004-04-15 |
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JP2002284247A Pending JP2004119874A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | コンデンサ及びその製造方法 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009147338A (ja) * | 2007-12-17 | 2009-07-02 | General Electric Co <Ge> | 低インダクタンスコンデンサおよびその製造方法 |
-
2002
- 2002-09-27 JP JP2002284247A patent/JP2004119874A/ja active Pending
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