JP2004119426A - 特殊雰囲気用エアガイド、ステージ装置及び露光装置 - Google Patents

特殊雰囲気用エアガイド、ステージ装置及び露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ステージが高速で移動する場合にも真空チャンバ内に気体が漏れないエアガイドを提供する。
【解決手段】スライダ13の内孔に設けられたエアパッド29は、高圧気体源51から気体供給を受け、エアパッド29の内面とガイド軸11外表面との間に空気膜を形成し、Yスライダ13をガイド軸11に沿って非接触案内する。供給される気体の露点は−30℃以下の窒素、ヘリウム又はアルゴンが使用される。ノズル53を介してエアパッド29から噴出された気体はスキマS内を外方向に進み、排気用ガードリング31からYスライダ13内を通る通路32を通って気体溜め55に送られる。そして、気体溜め55、ポンプ57を介して高圧気体源51に接続する循環経路(排気手段)50内を循環する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空や非空気雰囲気等の特殊雰囲気下で使用されるエアガイドに関する。さらに、このようなエアガイドを備えたステージ装置及び露光装置に関する。特には、気体ベアリングの作動気体による特殊雰囲気悪化を抑制できるよう改良を加えたエアガイド等に関する。なお、上記気体ベアリングの作動気体は空気に限定されるわけではない。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスのリソグラフィー等に使用される露光装置内には、ウェハやレチクル等の試料を載置するためのステージ装置が備えられている。ステージ装置は、電子線やX線を使用した露光装置の場合には真空チャンバ内に、F2レーザを使用した露光装置の場合にはHe等の特殊ガス環境のチャンバ内に設置される。このような特殊雰囲気下で使用されるステージ装置においては、ガイド部(固定部)と可動部との間に摺動式軸受や転がり軸受等を使用すると、潤滑油や磨耗物が特殊雰囲気内に飛散し、問題を生じる恐れがある。このため、ガイド部と可動部との間に、0.4MPa程度の高圧の気体を導入し、この高圧気体によって両部を非接触でガイドするエアガイドが使用されることが想定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなエアガイドを、電子線露光装置の真空チャンバのような高い真空度下で使用し、かつ、ステージ駆動速度が速い場合には、ステージが静止している間は真空チャンバ内へ気体が漏れる量が少ないが、ステージが移動している間に、特定の気体がチャンバ内で増えることが分かってきた。具体的には、ステージ静止時とステージ移動時において、真空チャンバ内の気体成分を質量分析計で測定した結果、供給した気体が空気の場合であっても、ステージ移動時には、不純物として主にHO(水分)の分圧が増加していることがわかった。この理由を考慮した結果、水分はガイド軸に吸着しやすく、ステージの高速移動によって水分が吸着したガイド軸の広い表面が真空環境下にさらされると、水分の分圧が大きく上昇することがわかった。
【0004】
真空チャンバ内にガスが漏れると、真空度が下がり、露光装置のエネルギ線の強度を減衰させる等の問題が生じる。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、ステージが高速で移動する場合にも真空チャンバ内に気体が漏れないエアガイドを提供することを目的とする。また、そのようなエアガイドを備えたステージ装置や露光装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の特殊雰囲気用エアガイドは、 ガイド軸と、 該軸に案内されてスライドするスライダと、 該スライダと前記ガイド軸との間に気体膜を形成する気体ベアリングと、 該気体ベアリングで用いる気体の排気手段と、を具備し、 真空又は非空気雰囲気下で用いられるエアガイドであって、 前記気体の露点が−30℃以下であることを特徴とする。
気体ベアリングで用いる気体の露点が−30℃以下であるため気体中の水分が少なく、気体ベアリング部においてガイド軸の摺動面に付着する水分が少なくなる。そのため、スライダが動いたときに特殊雰囲気に新たにさらされるガイド軸の表面から真空又は非空気雰囲気内へ発散する水分量が十分に少なくなり、露光装置のチャンバなどの汚染を防止できる。特に、電子線露光装置に比べて比較的真空度の低い5.0×10−4Pa以下の真空度を必要とする装置にとっては、露点を−30℃以下とする必要がある。
【0007】
本発明においては、 前記気体の露点が−45℃以下であることが好ましい。特に、電子線露光装置等の高真空を必要とする装置は、チャンバ内圧力変化を3.0×10−4Pa以下に保つ必要がある。そのために、他のアウトガスを考慮してステージ移動時のチャンバ内圧力変化は2.5×10−4Pa以下であることが好ましい。したがって、気体の露点は−45℃以下であることが好ましい。
また、 前記気体が窒素、ヘリウム又はアルゴンであることが好ましい。
【0008】
また、 前記気体中のCO、CO、CH、CH、NO及びHの含有率がいずれも0.01体積%以下であることとすれば、カーボンを主成分としたコンタミを防止できる。
【0009】
また、 前記ガイド軸の摺動面がTiC、TiN、NiP、Ni、Au等のセラミック又は金属でコートされていることとすれば、ガイド軸の摺動面への水分吸着量をさらに低減できる。
【0010】
また、 前記排気手段から排気される気体を再度前記気体ベアリングに循環供給することとすれば、気体の消費量を減らすとともに、循環中に次第に気体中の水分量が減少することが期待できる。
【0011】
本発明のステージ装置は、 対象物を載置して移動・位置決めするステージ及びその駆動機構を備えるステージ装置であって、 該ステージの非接触案内機構として上記のいずれかに記載のエアガイドを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の露光装置は、 真空又は非空気雰囲気下で感応基板にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、 前記感応基板及び/又はパターン原版(マスク、レチクル)の移動・位置決め用の請求項7記載のステージ装置を備えることを特徴とする。
なお、エネルギ線が電子線やイオンビーム等の荷電粒子線、あるいはEUVの場合は、真空雰囲気下での露光が想定されており、F2レーザの場合は窒素やヘリウム雰囲気下での露光が想定されている。また、露光の方式は限定されず、縮小投影露光及び等倍近接転写、描画式などに適用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
まず、電子線露光装置の概要を説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係る電子線露光装置の全体構成例を模式的に示す図である。
図2に示す電子線露光装置100の上部には、光学鏡筒(真空チャンバ)101が配置されている。光学鏡筒101には真空ポンプ102が接続されており、同鏡筒内を真空排気している。
【0014】
光学鏡筒101の上部には、電子銃103が配置されており、下方に向けて電子線を放射する。電子銃103の下方には、コンデンサレンズ104aや電子線偏向器104b等を含む照明光学系104、レチクルMが配置されている。
電子銃103から放射された電子線は、コンデンサレンズ104aによって収束されるとともに偏向器104bにより図の横方向に順次走査(スキャン)され、光学系104の視野内にあるレチクルMの各小領域(サブフィールド)の照明が行われる。なお、図ではコンデンサレンズ104aは一段であるが、実際の照明光学系には、数段のレンズやビーム成形開口等が設けられている。
【0015】
レチクルMは、レチクルステージ111の上部に設けられたチャック110に静電吸着等により固定されている。レチクルステージ111は、定盤116に載置されている。
【0016】
レチクルステージ111には、図の左方に示す駆動装置112が接続されている。なお、実際には、駆動装置112はステージ111に組み込まれている。駆動装置112及びステージ111の構造については後述する。駆動装置112は、ドライバ114を介して、制御装置115に接続されている。また、レチクルステージ111の側方(図の右方)にはレーザ干渉計113が設置されている。レーザ干渉計113は、制御装置115に接続されている。レーザ干渉計113で計測されたレチクルステージ111の正確な位置情報が制御装置115に入力される。レチクルステージ111の位置を目標位置とすべく、制御装置115からドライバ114に指令が送出され、駆動装置112が駆動される。
【0017】
定盤116の下方には、ウェハチャンバ(真空チャンバ)121が示されている。ウェハチャンバ121の側方(図の右側)には、真空ポンプ122が接続されており、ウェハチャンバ121内を真空排気している。
ウェハチャンバ121内(又は別途の投影光学系鏡筒内)には、コンデンサレンズ(投影レンズ)124aや偏向器124b等を含む投影光学系124、及びウェハステージ131が配置されている。
【0018】
レチクルMを通過した電子線は、コンデンサレンズ124aにより収束される。コンデンサレンズ124aを通過した電子線は、偏向器124bにより偏向され、ウェハW上の所定の位置にレチクルMの像が結像される。なお、図ではコンデンサレンズ124aは一段であるが、実際には、投影光学系中には複数段のレンズや収差補正用のレンズやコイルが設けられている。
【0019】
ウェハWは、ウェハステージ131の上部に設けられたチャック130に静電吸着等により固定されている。ウェハステージ131は、定盤136に載置されている。
ウェハステージ131には、図の左方に示す駆動装置132が接続されている。なお、実際には、駆動装置132はステージ131に組み込まれている。駆動装置132は、ドライバ134を介して、制御装置115に接続されている。また、ウェハステージ131の側方(図の右方)にはレーザ干渉計133が設置されている。レーザ干渉計133は、制御装置115に接続されている。レーザ干渉計133で計測されたウェハステージ131の正確な位置情報が制御装置115に入力される。ウェハステージ131の位置を目標位置とすべく、制御装置115からドライバ134に指令が送出され、駆動装置132が駆動される。
【0020】
図3は、図2の露光装置のレチクルステージを概略的に示す平面図である。
レチクルステージ111は、定盤116(図2参照)上に固定された、X方向に平行に延びる2本の固定ガイド151を有する。各固定ガイド151には、エアガイド(図示せず)を介して、中空のボックス状をしたXスライダ153がX方向に駆動可能に嵌合されている。
【0021】
両Xスライダ153上には、Y方向に延びる移動ガイド(ガイド軸)11が掛け渡されるように固定されている。ガイド軸11には、気体ベアリングを介して、中空のボックス状をしたYスライダ13がY方向に駆動可能に嵌合されて、エアガイド10を構成している(詳細後述)。
【0022】
Yスライダ13の側面(図の右側)には、X方向に延びる3本のピエゾアーム15a、15b、15cが図の上から下に並んで突設されている。中央のピエゾアーム15bは上下の2本に比べて短くなっている。各ピエゾアーム15a、15b、15cの先端には、Z方向に伸縮可能なピエゾ素子17がZ方向の下方に向けて固定されている。各Z方向ピエゾ素子17の下端には、XY平面に広がる四角いテーブル19が固定されている。テーブル19の側面の2箇所には、移動鏡21a、21bが固定されており、テーブル位置をレーザ干渉計113(図2参照)で測定することができる。テーブル19の一面には、レチクルMが静電吸着されるチャック110(図2参照)が配置されている。
【0023】
このような構成により、テーブル19は、XY方向へ移動するとともに、Z方向、X軸回り(θx)及びY軸回り(θy)に移動・回転させることができ、チャック110に固定されたレチクルMを位置決めできる。
【0024】
次に、本発明の実施の形態に係るエアガイド10について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るエアガイドの構造を示す図であり、図1(A)は平面断面図、図1(B)は図1(A)を一部拡大して示す図である。
エアガイド10は、上述のように、ブロック状のYスライダ13と、同スライダの貫通孔13aに嵌合された移動ガイド(ガイド軸)11から構成される。ガイド軸11とYスライダ13との間には気体ベアリング23が介装されており、Yスライダ13はガイド軸11上を非接触で摺動する。ガイド軸11の摺動面は、TiC、TiN、NiP、Ni、Au等のセラミック又は金属でコートされている。
【0025】
Yスライダ13の内孔13aの中央付近の両内側壁には、X方向に掘り込まれた深い気体室25、27が形成されている。そして、同内孔の各気体室25、27の、ガイド軸11の長手方向に沿った両外側には、多孔性の部材からなるエアパッド29が設けられている。各エアパッド29の外側には、排気用溝(ガードリング)31、低真空(Low Vacuum)溝(ガードリング)33、高真空(High Vacuum)溝(ガードリング)35が順に形成されている。
【0026】
Yスライダ13の内部には、各気体室25、27に気体を供給するための気体通路37が形成されている。各気体通路37は、Yスライダ13の側面まで延びて、気体を供給する配管39に繋がれている。
【0027】
ガイド軸11の図の左右の両側面には、XZ平面に広がる平板状の仕切り板41、43が突設されている。両仕切り板は、気体室25、27内に突出して、各気体室25、27を2つずつの気体領域25a、25b、27a、27bに分けている。ここで、各気体室の隣り合う気体領域の圧力に差をつけることにより、Yスライダ13をY方向に駆動する。
【0028】
例えば、気体を気体通路37から図の下側の気体領域25a、27aに供給して、同領域25a、27aの圧力を図の上側の気体領域25b、27bよりも高くすることにより、比較的高い圧力のかかった仕切り板41、43の図の下方(Y軸の正方向)の壁面が押される。ここで、仕切り板41、43の設けられているガイド軸11はXスライダ153(図3参照)に固定されてY方向には移動不能であるため、Yスライダ13がガイド軸11の仕切り板41、43に対して相対的に下方向に押され、同ガイド上を図の下方向(Y軸の正方向)に移動する。このように、圧力を高くする気体領域を選択して、Yスライダ13をY方向の双方に駆動することができる。なお、スライダ駆動用のアクチュエータとしては、上述のエアシリンダ式の他に、リニアモータや静圧ネジ、静電アクチュエータも用いることも当然できる。
【0029】
次に、図1(B)を参照して、エアパッド29の構成を説明する。
エアパッド29は、セラミックなどの多孔質の部材からなり、その内面とガイド軸11外表面との間に空気膜を形成し、Yスライダ13をガイド軸11に沿って非接触案内する。このエアパッド29は高圧気体源51から気体供給を受ける。高圧気体は、高圧気体源51から通路52を通り、高圧ノズル53を介してエアパッド29に供給される。高圧気体の種類については後述する。供給された気体はエアパッド29からガイド軸11とYスライダ13との間のスキマSに噴出する。スキマSの幅は1〜10μmである。そしてこの高圧気体の圧力が、ガイド軸11とYスライダ13との間の気体膜を形成して気体ベアリング23を構成する。この気体ベアリング23によって、Yスライダ13はガイド軸11上を非接触でガイドされる。なお、本実施例では多孔質のエアパッドを例にとり説明するが、オリフィスから気体を供給する等の他の形態によるエアベアリングを用いてもよい。
【0030】
各エアパッド29の外側には、排気用ガードリング31が形成されている。排気用ガードリング31は、X方向に切り込まれた浅い溝である。ノズル53を介してエアパッド29から噴出された気体はスキマS内を外方向に進み、排気用ガードリング31に向かう。そして同ガードリング31から、Yスライダ13内を通る通路32を通って気体溜め55に送られて、同部で圧力が調整される。気体溜め55の先にはポンプ57が接続されている。ポンプ57の先は高圧気体源51に接続されている。このように、高圧気体源51、エアパッド29、ガードリング31、気体溜め55及びポンプ57からなる循環経路(排気手段)50が形成される。そして、ポンプ57の運転によって高圧気体源51の高圧気体が同経路内を循環する。
【0031】
低真空ガードリング33には低真空ポンプ59が接続しており、同リング33を低真空に排気している。高真空ガードリング35には高真空ポンプ61が接続しており、同リング35を高真空に排気している。上述の高圧気体の循環経路50は一部が開放されているため、気体の一部が同経路から洩れる。そこで、排気用ガードリング31から外側に洩れた一部の気体は、低真空ガードリング33により排気され、さらに高真空ガードリング35から排気され、高真空に保たれているウェハチャンバ内に気体ができるだけ洩れ出さないようになっている。
【0032】
次に、エアパッドに供給する気体の種類について説明する。
気体としては、露点が−30℃以下、特には−45℃以下の窒素、ヘリウム又はアルゴンを使用できる。このような気体は気体中の水分が少なく、ガイド軸11の摺動面に付着する水分が少なくなるので、真空雰囲気内へ発散する水分量が少なくなる。また、気体中のCO、CO、CH、CH、NO及びHの含有率がいずれも0.01体積%以下であることとすれば、カーボンを主成分としたコンタミを防止できる。
また、エアパッド29に供給された高圧気体は、排気用ガードリング31から循環経路50内に回収されて再使用される。もし循環経路50から洩れることがあっても、ガードリング33、35から排気される。このため、気体の消費量を減らして、循環中に次第に水分量が減少することが期待できる。
【0033】
さらに、ガイド軸11の摺動面がTiC、TiN、NiP、Ni、Au等のセラミック又は金属でコートされているため、同ガイドの摺動面への水分吸着量を低減できる。
【0034】
本発明の実施例として気体に各種露点の窒素を使用した場合と、比較例として工場内ラインの圧空を使用した場合の、ステージ移動後のチャンバ内の圧力変化を表1に示す。
【表1】
Figure 2004119426
表1からわかるように、エアパッドに供給する気体が露点が−30℃以上の空気の場合に比べて、同気体の露点が−30℃以下の窒素の場合の方が、チャンバ内圧力変化が小さい。そして、露点が−45℃以下では、さらに圧力変化が小さくなっている。すなわち、気体の露点が低いほどチャンバ内に気体が洩れる量が少なくなっていることがわかる。なお、露点は低いほど好ましいが、−70℃以下にしてもチャンバ内圧力はほとんど変化しないため、実用的には−45〜−70℃の露点にすればよい。
【0035】
この例においては、ステージ装置111のガイド軸11とYスライダ13との間のエアガイドについて説明したが、同装置のXスライダ153と固定ガイド151との間のエアガイドも、本発明のエアガイド10を使用できる。さらに、露光装置100のウェハステージ131においても、本発明のエアガイドを使用したステージ装置を使用できる。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、エアパッドに供給する気体中の水分を少なくして、真空又は非空気雰囲気内へ発散する水分量を少なくすることにより、ステージが高速で移動する場合にも真空チャンバ内に水分が漏れないエアガイドを提供できる。また、そのようなエアガイドを備えたステージ装置を使用することにより、真空雰囲気内が汚染されない露光装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るエアガイドの構造を示す図であり、図1(A)は平面断面図、図1(B)は図1(A)を一部拡大して示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電子線露光装置の全体構成例を模式的に示す図である。
【図3】図2の露光装置のレチクルステージを概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
10 エアガイド          11 移動ガイド(ガイド軸)
13 Yスライダ          15 ピエゾアーム
17 ピエゾ素子          19 テーブル
21 移動鏡            23 気体ベアリング
25、27 気体室         29 エアパッド
31 排気用溝(ガードリング)   32 通路
33 低真空(Low Vacuum)溝(ガードリング)
35 高真空(High Vacuum)溝(ガードリング)
37 気体通路           39 配管
41、43 仕切り板        50 循環経路(排気手段)
51 高圧気体源          52 通路
53 高圧ノズル          55 気体溜め
57 ポンプ            59 低真空ポンプ
61 高真空ポンプ
100 電子線露光装置       101 光学鏡筒(真空チャンバ)
102 真空ポンプ         103 電子銃
104 照明光学系         110 チャック
111 レチクルステージ      112 駆動装置
113 レーザ干渉計        114 ドライバ
115 制御装置          116 定盤
121 ウェハチャンバ       122 真空ポンプ
124 投影光学系         130 チャック
131 ウェハステージ       132 駆動装置
133 レーザ干渉計        134 ドライバ
136 定盤            151 固定ガイド
153 Xスライダ

Claims (8)

  1. ガイド軸と、
    該軸に案内されてスライドするスライダと、
    該スライダと前記ガイド軸との間に気体膜を形成する気体ベアリングと、
    該気体ベアリングで用いる気体の排気手段と、
    を具備し、
    真空又は非空気雰囲気下で用いられるエアガイドであって、
    前記気体の露点が−30℃以下であることを特徴とする特殊雰囲気用エアガイド。
  2. 前記気体の露点が−45℃以下であることを特徴とする請求項1記載の特殊雰囲気用エアガイド。
  3. 前記気体が窒素、ヘリウム又はアルゴンであることを特徴とする請求項1又は2記載の特殊雰囲気用エアガイド。
  4. 前記気体中のCO、CO、CH、CH、NO及びHの含有率がいずれも0.01体積%以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の特殊雰囲気用エアガイド。
  5. 前記ガイド軸の摺動面がTiC、TiN、NiP、Ni、Au等のセラミック又は金属でコートされていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の特殊雰囲気用エアガイド。
  6. 前記排気手段から排気される気体を再度前記気体ベアリングに循環供給することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の特殊雰囲気用エアガイド。
  7. 対象物を載置して移動・位置決めするステージ及びその駆動機構を備えるステージ装置であって、
    該ステージの非接触案内機構として請求項1〜6いずれか1項に記載のエアガイドを備えることを特徴とするステージ装置。
  8. 真空又は非空気雰囲気下で感応基板にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、
    前記感応基板及び/又はパターン原版(マスク、レチクル)の移動・位置決め用の請求項7記載のステージ装置を備えることを特徴とする露光装置。
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