JP2004118532A - 食肉用の個体識別情報付与方法及び装置 - Google Patents

食肉用の個体識別情報付与方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させる。
【解決手段】消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場で使用される食肉用の個体識別情報付与装置であって、トレイ10に付与された個体識別情報を読み取るバーコードリーダ1と、ミニトレイ11に個体識別情報を付与するバーコードプリンタ2と、これに個体識別情報の付与を命令するスイッチ3とを備える。バーコードリーダ1は個体識別情報をバーコードプリンタ2へ送出し、これに基づき個体識別情報を付与する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるための食肉用の個体識別情報付与方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
食肉が消費者に提供されるまでの過程は概略次のようになっている。
生産農家−>と畜場−>食肉加工センター−>小売店−>消費者
【0003】
最近のBSE(牛海綿状脳症)問題や食肉表示偽装問題のために食品の出所に対する消費者の関心が非常に高まっていて、店頭で販売されている食肉の出所の情報を提供することが求められている。すなわち流通過程の透明性を高めることが求められている。
【0004】
これに応えるべく、生産農家やと畜場における出所データのデータベース化が検討されている。例えば、わが国の牛には1頭ごとに10桁の番号のコード(牛個体番号)が付されている。このコードを用いてデータベースを検索することにより、生産農家及びと畜場までの履歴情報を知ることができるようになる。
【0005】
ところで、と畜場では一般的に、皮、内臓、枝肉の3つの部分に分けられる。牛一頭あたり左右2つの枝肉が得られ、この枝番号も記録される。枝肉はロース、もも肉などの部位(ブロック肉)に分けられる。ブロック肉の状態で大手量販店に供給されることもあるが、多くは食肉加工センターでさらにスライスされ、ミニトレイに小分けされ、ミニトレイの状態で店頭に並ぶ。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
食肉加工センターに供給されるブロック肉にはバーコードにより牛個体番号を識別できるようになっている。しかし、従来、加工工場におけるトレースは行われていなかった。すなわち、食肉加工センターでブロック肉をスライスし、ミニトレイに盛り付ける段階でその対応関係は失われてしまい、その後、つまり消費者に提供される段階では牛個体番号を知ることができなくなってしまう。これではデータベースを用意したとしてもエンドユーザーである消費者は購入した食肉のトレースを行うことができない。消費者の要求に応え、食肉流通の信頼を取り戻すことはできない。
【0007】
本発明は、消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるためになされたもので、消費者に提供される形態において識別情報を付与することのできる食肉用の個体識別情報付与方法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場に適用される食肉用の個体識別情報付与方法であって、
食肉を収納するための第1の容器(トレイ、パイレッシュなど)を用意するステップと、
食肉を取り分けるための第2の容器(ミニトレイなど)を用意するステップと、
食肉を前記第1の容器に収納するステップと、
前記第1の容器に前記食肉に係る個体識別情報(個体番号のバーコードなど)を付与するステップと、
前記第1の容器の前記個体識別情報を読み取るステップと、
前記第1の容器に収納された食肉を前記第2の容器へ取り分けるステップと、
前記第2の容器に前記個体識別情報を付与するステップと、を備えるものである。
【0009】
前記個体識別情報は例えばバーコード又はRF−IDにより記録される。
【0010】
好ましくは、計量・仕分け作業用のラインを備える食肉加工工場に適用され、前記第2の容器は前記計量・仕分け作業用のラインに載置され、前記第1の容器は前記第2の容器に対向する位置に載置され、前記個体識別情報の読み取り装置及び前記個体識別情報の付与装置を前記第1の容器と前記計量・仕分け作業用のラインの間に設ける。
前記個体識別情報の読み取り装置及び前記個体識別情報の付与装置は、最終工程のラインの後(下段のラインの終端)に設けることもできるが、これは生産性の点で好ましくない。なぜなら、通常、ラインには同時に複数の第1の容器つまり複数の個体の肉が用意され、複数の作業者によりそれぞれ同時に作業が進行することがしばしばある。このような場合、ラインには複数の個体に係る第2の容器が混在し、その終端からこれらが順次出てくるのでどの第2の容器がどの個体に対応するのか判別は非常に難しくなるためである。
【0011】
この発明は、消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場に適用される食肉用の個体識別情報付与方法であって、
食肉を収納するための第1の容器(トレイ、パイレッシュなど)であって、予め識別情報(バーコード、パイレッシュ番号など)が付与されているものを用意するステップと、
食肉を取り分けるための第2の容器(ミニトレイなど)を用意するステップと、
個体識別に係る識別情報の入力及び出力に用いる携帯用情報端末を用意するステップと、
管理システムから前記携帯用情報端末に食肉に関する情報を含む在庫情報をダウンロードするステップと、
前記携帯用情報端末に食肉に付された情報(商品ラベルの枝番、産地、部位など)を入力するステップと、
入力した食肉に付された情報をダウンロードした前記在庫情報と照合するステップと、
食肉を前記第1の容器に収納するステップと、
前記携帯用情報端末に前記第1の容器の識別情報(バーコード、パイレッシュ番号など)を入力し、これと前記食肉に付された情報(商品ラベルの枝番、産地、部位など)を対応付けるステップと、
前記第1の容器に収納された食肉を前記第2の容器へ取り分けるときに、前記携帯用情報端末に前記第1の容器の識別情報を入力し、前記識別情報(パイレッシュ番号など。個体番号でもよい)を含むラベルを印刷し、前記ラベルを前記第2の容器に付すステップと、
前記携帯用情報端末から前記管理システムへ前記識別情報をアップロードするステップと、
前記管理システムで前記識別情報と食肉用の個体識別情報の対応関係を構築するステップと、を備えるものである。
【0012】
好ましくは、入力した食肉に付された情報をダウンロードした前記在庫情報と照合するステップにおいて、前記在庫情報に対応するものがなかったとき、前記携帯用情報端末はエラーを報知する。
【0013】
この発明は、消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場に適用される食肉用の個体識別情報付与方法であって、
食肉を収納するための第1の容器(トレイ、パイレッシュなど)を用意するステップと、
食肉を取り分けるための第2の容器(ミニトレイなど)を用意するステップと、
食肉用の個体識別情報(個体番号など)と対応する識別情報(バーコードなど)を含む作業指示書を出力するステップと、
前記作業指示書に従って食肉を前記第1の容器に収納するステップと、
収納した前記第1の容器の識別番号(パイレッシュ番号など)を管理システムへ送り、前記第1の容器の識別番号を前記作業指示書の識別情報(バーコードなど)と対応付けるステップと、
携帯用情報端末を用意するステップと、
前記管理システムから前記携帯用情報端末に食肉用の個体識別情報(個体番号など)及び前記作業指示書の識別情報(バーコードなど)を含む在庫情報をダウンロードするステップと、
食肉用の個体識別情報と対応する識別情報(バーコードなど)及び前記第1の容器の識別番号(パイレッシュ番号など)を含む作業指示書を出力するステップと、
前記作業指示書に従い、対応する前記第1の容器を取り出すステップと、
前記第1の容器に収納された食肉を前記第2の容器へ取り分けるときに、前記携帯用情報端末に前記作業指示書の識別情報(バーコードなど)を入力するステップと、
ダウンロードした前記在庫情報から前記作業指示書の識別情報(バーコードなど)に対応する食肉用の個体識別情報を検索し、これをラベルを印刷するステップと、
前記ラベルを前記第2の容器に付すステップと、を備えるものである。
【0014】
例えば、前記作業指示書の識別情報は、バーコード又は通し番号である。
【0015】
この発明は、消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場で使用される食肉用の個体識別情報付与装置であって、
食肉を収納するための第1の容器に付与された個体識別情報を読み取る識別手段と、食肉を取り分けるための第2の容器に個体識別情報を付与する識別情報付与手段と、前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令するスイッチとを備え、
前記識別手段は前記個体識別情報を前記識別情報付与手段へ送出し、これに基づき前記識別情報付与手段は個体識別情報を付与し、
前記識別手段は前記個体識別情報を読み込んだことを前記スイッチへ通知し、前記スイッチは当該通知により動作可能状態になるものである。
【0016】
ライン上に前記第2の容器が複数存在するとき、前記識別情報付与手段により個体識別情報を付与されるべき前記第2の容器がどれであるかを報知する報知手段を備えるようにしてもよい。
【0017】
好ましくは、ライン上の前記第2の容器の位置を検出する検出器を備え、前記第2の容器が所定の位置にあるときに前記識別情報付与手段が動作する。検出器としてマイクロスイッチなどの接触型センサ、光電センサなどの非接触型センサを用いることができる。
【0018】
好ましくは、前記第1の容器が複数存在するとき、複数の個体識別情報のうちの一部を指定して前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令する選択手段を備え、前記識別情報付与手段は複数の前記第1の容器の個体識別情報を受ける。
【0019】
この発明は、消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場で使用される食肉用の個体識別情報付与装置であって、
食肉を収納するための第1の容器に付与された個体識別情報を読み取る識別手段と、食肉を取り分けるための第2の容器に個体識別情報を付与する識別情報付与手段と、前記第1の容器に載置された食肉の重量を計測する第1の秤と、前記第2の容器に載置された食肉の重量を計測する第2の秤と、前記第1の秤及び第2の秤の出力信号に基づき前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令する制御装置とを備え、
前記識別手段は前記個体識別情報を前記識別情報付与手段へ送出し、これに基づき前記識別情報付与手段は個体識別情報を付与し、
前記制御装置は、前記第1の容器の食肉の重量が減少し、かつ、前記第2の容器の食肉の重量が増加したときに、前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令するものである。
【0020】
好ましくは、前記第1の容器の食肉の重量が減少してから前記第2の容器の食肉の重量が増加したときまでの時間を計測するタイマーを備え、前記制御装置は、前記タイマーの計測時間が所定時間よりも長いとき、前記命令を出力しない。
【0021】
前記第1の容器が複数存在するとき、前記第1の秤を複数備えて前記第1の容器の食肉の重量をそれぞれ計測し、前記識別情報付与手段は複数の前記第1の容器の個体識別情報を受け、前記制御装置は、重量が減少した第1の容器に対応する個体識別情報を指定して前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令するようにしてもよい。
【0022】
前記制御装置は、前記第1の容器に係る重量変化量と前記第2の容器に係る重量変化量が不一致のとき、前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令しないようにしてもよい。
【0023】
この発明は、消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場で使用される食肉用の個体識別情報付与装置であって、
食肉を収納するための第1の容器に付与された個体識別情報を読み取る識別手段と、食肉を取り分けるための第2の容器に個体識別情報を付与する識別情報付与手段と、前記第1の容器に関する作業者の動きを検出する第1の光電センサと、前記第2の容器に関する作業者の動きを検出する第2の光電センサと、前記第1の光電センサ及び第2の光電センサの出力信号に基づき前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令する制御装置とを備え、
前記識別手段は前記個体識別情報を前記識別情報付与手段へ送出し、これに基づき前記識別情報付与手段は個体識別情報を付与し、
前記制御装置は、前記第1の容器に関する作業者の動きが検出され、かつ、その後に前記第2の容器に関する作業者の動きが検出されたときに、前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令するものである。
【0024】
前記光電センサに代えてあるいはこれとともに、超音波センサ、磁気や静電容量を利用した近接センサ、又は、作業者を撮影する撮像手段及び前記作業者の画像を処理して前記作業者の動きを抽出する画像処理装置を用いることができる。
【0025】
好ましくは、前記第1の容器に関する作業者の動きが検出されてから前記第2の容器に関する作業者の動きが検出されるまでの時間を計測するタイマーを備え、前記制御装置は、前記タイマーの計測時間が所定時間よりも長いとき、前記命令を出力しない。
【0026】
好ましくは、前記第1の容器が複数存在するとき、前記第1の光電センサを複数備えて前記第1の容器に関する作業者の動きをそれぞれ検出し、前記識別情報付与手段は複数の前記第1の容器の個体識別情報を受け、前記制御装置は、作業者の動きを検出した第1の容器に対応する個体識別情報を指定して前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令する。
【0027】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
以下、この発明の一実施形態を食肉加工の場合を例にとり説明する。
図1は食肉加工センターにおける処理手順の全体を示すフローチャートである。
【0028】
S1:枝肉・ブロック肉の受け入れ
枝肉を分けたダンボール入りのブロック肉を受け取る。ブロック肉は真空パックされている。ブロック肉には牛個体番号のバーコードが付されている。
【0029】
S2:牛個体番号の読み取り
前記バーコードを読み取る。
【0030】
S3:管理システムへ牛個体番号を送信
読み取った情報(牛個体番号)を管理システムへ送信する。管理システムは食肉加工センターのバックヤードに設置され、全体の処理状況を管理するものである。
【0031】
S4:スライスしてトレイに載置
ブロック肉をスライサにかけてスライスする。スライスされた肉は比較的大きなトレイに盛り付けられる。
【0032】
S5:牛個体番号を示すバーコードを印刷し、トレイに貼り付け
バーコードはトレイの底面あるいは側面に貼り付けられる。
【0033】
S6:冷蔵庫で保管
トレイは棚ラックと呼ばれる、トレイを5段ほど重ねておけるラックに収納される。この状態で−5℃の冷蔵庫で保管され、必要に応じて取り出される。
【0034】
S7:トレイをラインに載置
作業者が冷蔵庫から必要なラックを取りだし、計量・仕分け・盛り付けのラインのところまで持ってくる。ラックに収納されているトレイには牛個体番号のバーコードが付されている(S5)。ラックからスライスされた肉のトレイを取りだして所定のラインに置く。計量・仕分け・盛り付けのラインは、トレイを置く第1のライン、店頭に並べるためのミニトレイを置く第2のライン、盛り付けが終わったミニトレイを置く第3のラインの3つからなる。最後の第3のラインの下流にはラッピングを行ったり、表示ラベルや商品バーコードを印刷・貼り付けするための装置が設けられている。
【0035】
S8:バーコードの読み取り
トレイを置く第1のラインの近傍に配置されたバーコードリーダでトレイのバーコードを読み取る。ミニトレイに仕分けされる肉の牛個体番号を知ることができる。
【0036】
S9:作業者によりトレイの肉を計量してミニトレイへ仕分け、盛り付け
作業者は所定量の肉を計量してミニトレイに載せ、これを上段の第2のラインに置く。
【0037】
S10:牛個体番号を示すバーコードを印刷し、ミニトレイに貼り付け
ひとつのミニトレイの作業を終えたとき、バーコードを印刷し、第2のラインに置かれたミニトレイの底面にこれを貼り付ける。印刷・貼り付けの手順の詳細は後述する。このためのバーコードプリンタは例えば第2のラインの下に置かれ、当該ラインに載っているミニトレイの底面に印刷されたバーコードを自動的に貼り付ける。
第2のラインの下流には別の作業者がいて、ミニトレイの肉をきれいに盛り付けるとともに、盛り付けを完了したミニトレイを下段の第3のラインに載せる。
【0038】
S11:ラッピング
S12:表示ラベル・商品バーコードを印刷、貼り付け
S13:出荷
ミニトレイは下段の第3のラインを通ってラッピングされ、表示ラベル・商品バーコードが付され、その後出荷される。
【0039】
ミニトレイに盛られている肉の牛個体番号を表示することは、作業の実際上困難であったが、上記手順により可能になった。この発明の実施の形態では、計量・仕分け・盛り付けの段階で牛個体番号のバーコードをミニトレイの下面に付すようにした。この手法は特に複数のラインをもつ、比較的規模の大きな食肉加工センターにも適用できる。
【0040】
S8及びS10の処理を行う食肉用の個体識別情報付与装置は、トレイからミニトレイへ肉を載せかえる作業者のところに配置される。通常、ラインにはこの作業者のほかにミニトレイの肉を盛り付ける作業者がいる(この方が人数は多い)が、個体識別情報付与装置は作業者の一部のところに設置すれば済み、したがって設備投資のコストが少なくて済む。
【0041】
最終工程のラインの後(下段のラインの終端)でバーコードを付すことも考えられるが、このやり方は実際的でない。なぜなら、通常、ラインには同時に複数のトレイつまり複数の個体の肉が用意され、同時に作業が進行することがしばしばある。このような場合、ラインには複数の個体に係るミニトレイが混在し、その終端からこれらが順次出てくるのでどのミニトレイがどの個体に対応するのか判別は非常に難しくなるのである。
【0042】
この困難を回避するために、ラインに1つの個体のトレイのみを用意し、ラインの終端から出てくるミニトレイが常に1つの個体に係るものであることを保証できるようにすることも考えられる。しかし、このやり方では個体の切り替えの際に一旦作業を中止してトレイを一斉に交換するとともに、個体の異なるミニトレイが混在しないようにラインを流れるミニトレイの間隔を空けなければならない。そのため作業効率が低下するとともに、ラインの使用効率が低下してしまうという問題がある。ライン数が多く規模が大きい工場では特に問題である。
【0043】
したがって、本発明の実施の形態1の方法は好ましいものである。
【0044】
図2に食肉用の個体識別情報付与装置の機能ブロック図を示す。1はトレイ10に付されたバーコードを読み取るバーコードリーダ、2はミニトレイ11に付すためのバーコードを印刷するバーコードプリンタ、3はバーコードを印刷し、これを貼り付けるための命令を出力するためのスイッチ、4は食肉センターのバックヤードに置かれて全体の管理を行うための管理システム、4aはそのデータベースである。
【0045】
図3に動作フローチャートを示す。
【0046】
S20:トレイのバーコードを読む
S21:読み取ったコードをバーコードプリンタと管理システムへ送信
【0047】
バーコードリーダ1の読み取ったデータ(牛個体番号)はバーコードプリンタ2に送られるとともに、管理システム4に送られる。管理システム4は、いつ、どのトレイの肉つまりどの牛個体番号のものがラインに載り、計量・仕分け・盛り付けされたかを管理する。他に枝肉やトレイ10、ミニトレイ11のバーコードデータも受けて、管理システム4は各データを整合し、バーコードが正しく付されているか、入庫された肉と出荷された肉の関係が正しいか(両者の間で著しい不一致がないか)などを監視する。
【0048】
S22:スイッチが操作されたか?
S23:受けたコードをバーコードに印刷
S24:バーコードをミニトレイに貼り付け
【0049】
バーコードプリンタ2は、バーコードリーダ1からデータを受けてバーコードを印刷し、ミニトレイ11の底面に貼り付ける。バーコードプリンタ2がいつ、どのバーコードを印刷するかは、スイッチ3の指示に基づく。スイッチ3はバーコードリーダ1からのバーコードを読みこんだという信号により動作可能状態になる。作業者は、トレイ10から肉をとり、所定量の肉をミニトレイ11に配置したときにスイッチ3を押す。するとバーコードプリンタ2は当該トレイ10のバーコードを印刷する。このときトレイ10のバーコードとミニトレイ11のバーコードは同じものでなければならない。なお、ライン上にミニトレイ11が複数存在する場合、バーコードプリンタ1は印刷されたバーコードがどのミニトレイ11に対応するのかを報知する手段(印刷器、ランプ、スピーカ、ブザーなど)を備えてもよい。
【0050】
作業者はひとつのミニトレイ11の取り分けが完了した時点で1回だけスイッチ3を押さなければならない。スイッチ3を押し忘れ、ミニトレイ11をラインに載せた後にスイッチ3を押すと、却ってバーコードの対応関係が混乱する。したがって、ミニトレイ11が所定の位置(バーコード貼り付け可能な位置、例えば計量器やラインの上流)にあるときのみバーコードプリンタ2は動作し、ミニトレイ11が所定の位置にないときはバーコードプリンタ2が動作しないようにプログラムしてもよい。このときエラーを報知するようにするとよい。この情報は管理システム4に通知されることが好ましい。
【0051】
トレイ10が交換され、新しいバーコードが読みこまれた場合、バーコードプリンタ2は古いデータを破棄する。これにより誤ったバーコードがミニトレイ11に付されることを防止できる。
【0052】
ところで、ライン上にトレイ10が複数存在する場合も想定される。例えば、作業者が複数いてそれぞれひとつのトレイ10を担当している場合や、ひとりの作業者が複数のトレイ10を担当し、それぞれのトレイからスライスされた肉をひとつのミニトレイ11に盛り付ける場合である。前者の場合、作業者ひとりひとりに図2の装置を備えればよい。後者の場合、ひとつのミニトレイ11に複数のバーコードを貼り付けることになり、工夫が必要である。バーコードプリンタ2は複数のバーコードデータを記憶し、スイッチ3の指示によりその一部または全部を印刷する。スイッチ3は印刷を指示するだけでなく、どのバーコードを印刷すべきかを指示するための機能(セレクタスイッチ)を備える。
【0053】
本発明の実施の形態によれば、食肉センターにおいて食肉をスライスし、取り分ける際に、当該食肉に係る牛個体番号を識別して出荷形態であるミニトレイにその情報を付すことができる。したがって、消費者に提供される形態において識別情報を付与することができ、これにより消費者は当該食肉の履歴をトレースできるのである。本発明の実施の形態の装置/方法は、消費者の要求に応えるものであり、食肉流通の信頼の回復に資すると考えられる。
【0054】
発明の実施の形態2.
上記実施の形態は、バーコードの印刷及び貼り付けのためのスイッチは作業者により操作されるものであった。これは従来の作業に付加されるものであり、作業者に負担をかけ、ひいては生産性に悪影響を与えないとも限らない。複数のトレイ10の肉をひとつのミニトレイ11に分けるとき、その操作は特に煩わしいと思われる。
【0055】
発明の実施の形態2の装置/方法はバーコードの印刷及び貼り付け動作を自動化し、作業者の負担を軽減するためのものである。
【0056】
図4に発明の実施の形態2に係る食肉用の個体識別情報付与装置の機能ブロック図を示す。同図において管理システム4関連の表示は省略している。図4はラインに2つのトレイが載っている場合を示すが、これはあくまでも例示であってトレイの数は1つ、2つ、3つ・・・いずれでもよい。
【0057】
同図において、1a及び1bはそれぞれトレイ10a、10bに付されたバーコードを読み取るバーコードリーダ(ひとつのバーコードリーダ10で複数のバーコードを読むようにしてもよい)、2はミニトレイ11に付すためのバーコードを印刷するバーコードプリンタ、5a及び5bはそれぞれトレイ10a、10bに載せられているブロック肉の重量を測定する秤、6はミニトレイ11に載せられている肉の重量を測定する秤、7は秤5a,5b,6からの情報に基づきバーコードプリンタ2にバーコードを印刷、貼り付けさせる制御装置、8はトレイ10a,10bの重量変化(減少)からミニトレイ11の重量変化(増加)までの時間を計測するタイマである。なお、ラインに複数のミニトレイ11が載せられる場合、ミニトレイ11ごとにバーコードプリンタ2及び秤6を設けてもよい。
【0058】
発明の実施の形態2は、トレイ及びミニトレイの重量変化を監視し、これに基づきバーコード印刷・貼り付けの制御を行うものである。図5に動作フローチャートを示す。
【0059】
S30:トレイのバーコードを読む。
S31:読み取ったコードをバーコードプリンタと管理システムへ送信
S32:トレイの重量(トレイの肉の重量)を測定し、その結果を制御装置と管理システムへ送信
【0060】
S30〜S32はトレイ10a,10bそれぞれについて行われる。図5においてS30a〜S32aの処理とS30b〜S32aの処理が並列に記載されているのはそのためである。これらの処理はトレイごとに独立して行われる。
【0061】
S33:重量が減少したか?
制御装置7は秤5a,5bからの信号に基づきトレイ10a,10bの重量変化を監視している。両方あるいは一方の重量が変化したとき、次のステップへ進む。
【0062】
S34:重量が減少したトレイA又は/及びトレイBの牛個体番号のバーコード印刷を準備
トレイ10の重量が減少したことは、作業者が当該トレイ10の肉を取り上げてミニトレイ11に移そうとしていることを意味するから、当該トレイの牛個体番号のバーコードの印刷準備を行う。両方のトレイの重量が同時に変化したときは、両方のバーコードの印刷を準備する。
【0063】
S35:ミニトレイの重量を測定
制御装置7は秤6からの信号に基づきトレイ11の重量変化を監視している。重量が増加したときは(S38でYES)、ミニトレイ11に肉が取り分けられたことを意味するから、バーコードプリンタ2にバーコードの印刷処理(S39)とこれをミニトレイ11に貼り付ける処理(S40)を実行させる。両方のトレイに重量変化が生じた場合、両方のバーコードを印刷・貼り付ける。
【0064】
S36:タイムアウトか?
トレイ10の重量変化から所定時間経ってもミニトレイ11の重量変化が生じない場合、タイムアウトと判定される。タイムアウトのとき準備したバーコードを破棄し(S37)、S33の処理に戻る。トレイ10からミニトレイ11への取り分けに要する時間は短時間でほぼ一定であり、この作業に長時間を要することは考えられない。トレイ10の重量変化から所定時間(例えば、作業標準時間)経ってもミニトレイ11の重量変化がない場合、通常の作業以外の原因で重量変化が生じたと考えられる。そのためこれ以降の処理を中止することが好ましいと考えられる。
【0065】
発明の実施の形態2の装置/方法によれば、バーコードの印刷及び貼り付け動作を自動化できるので、作業者の負担を軽減することができる。
【0066】
なお、制御装置7に検証機能を設けてもよい。例えば、トレイ10a,10bの重量の減少分と、トレイ11の重量の増加分は等しいはずであるから、これらを比較し、両者がほぼ一致するときはS39、S40の印刷・貼り付け処理を行い、大きく相違するときはこれらの処理を中止するとともに、エラーを報知するようにする。管理システム4で同様の検証をライン全体について行うようにしてもよい。
【0067】
発明の実施の形態3.
発明の実施の形態3の装置/方法はバーコードの印刷及び貼り付け動作を自動化し、作業者の負担を軽減するためのものである。
【0068】
図6に発明の実施の形態3に係る食肉用の個体識別情報付与装置の機能ブロック図を示す。同図において管理システム4関連の表示は省略している。図4はラインに2つのトレイが載っている場合を示すが、これはあくまでも例示であってトレイの数は1つ、2つ、3つ・・・いずれでもよい。
【0069】
同図において、1a及び1bはそれぞれトレイ10a、10bに付されたバーコードを読み取るバーコードリーダ、2はミニトレイ11に付すためのバーコードを印刷するバーコードプリンタ、9a,9bはトレイ10a,10bに関する作業者の動きを検出する光電センサ、12はミニトレイ11に関する作業者の動きを検出する光電センサ、7bは光電センサ9a,9b,12からの情報に基づきバーコードプリンタ2にバーコードを印刷、貼り付けさせる制御装置である。なお、ラインに複数のミニトレイ11が載せられる場合、ミニトレイ11ごとにバーコードプリンタ2及び秤6を設けてもよい。
【0070】
発明の実施の形態3は、トレイ及びミニトレイに関する作業者の動きを監視し、これに基づきバーコード印刷・貼り付けの制御を行うものである。つまり、作業者がトレイ10a,10bから肉を取り上げること、及び、作業者がミニトレイ11に肉を置いたことを、具体的には作業者の手の動きを光電センサ9a,9b,12により検出するものである。光電センサ9aが作業者の手を検出した後、所定時間内に光電センサ12が作業者の手を検出した場合、作業者がトレイ10aの肉をミニトレイ11に取り分けたと判定することができる。この場合、検出の有無ばかりでなく、検出の順番も重要である。光電センサ12の次に光電センサ9aが検出したことは、肉をミニトレイ11に置いたことを意味しない。
【0071】
光電センサ9a,9b,12は作業者の動きを検出するように配置される。例えば、トレイ10から肉を持ち上げるときに必ず通過する位置に光電センサ9を配置し、ミニトレイ11に肉を置くときに必ず通過する位置に光電センサ12を配置する。より正確な検出を行うために、光電センサ9a,9b,12をそれぞれ複数の光電センサで構成することが好ましい。複数の光電センサを設け、これらからの信号の時間変化を分析することにより、作業者の動きを判定することもできる。作業者の動きの経路に沿って複数の光電センサを配置することが好ましい。
【0072】
なお、光電センサに代えて超音波センサ、磁気や静電容量を利用した近接センサなどを用いることもできる。あるいは、CCDカメラで作業者を撮影し、これで得た作業者の画像を処理して作業者の動き(特に手や腕の動き)を抽出し、この信号を制御装置7bに入力してもよい。
【0073】
図7に動作フローチャートを示す。
【0074】
S41:トレイのバーコードを読む。
S42:読み取ったコードをバーコードプリンタと管理システムへ送信
【0075】
S41、S42はトレイ10a,10bそれぞれについて行われる。図7においてS41a、S42aの処理とS41b〜S42aの処理が並列に記載されているのはそのためである。これらの処理はトレイごとに独立して行われる。
【0076】
S43:光電センサにより作業者の動きを監視
光電センサ9a,9b,12の出力の変化を監視する。
【0077】
S44:トレイA又は/及びトレイBからミニトレイへの動きがあったか?
特に、光電センサ12の出力により作業者がミニトレイに関する動きをしたかどうか判定する。動きがあったとき(S44でYES)、S45〜S47の処理を行う。
【0078】
S45:作業者の動きを分析し、経路の始点及び終点を判定
光電センサ9a,9b,12からの信号のうち直近の部分を調べ、検出された動きがどのトレイからどのミニトレイへの動きであるか分析する。例えば、光電センサ9aに変化があり、次に所定時間(標準作業時間)内に光電センサ12に変化があったとき、経路の始点はトレイ10aであり、経路の終点はミニトレイ11と判定される。なお、センサの変化の間隔が所定時間より大きいときや、順番が逆であったり、光電センサ12が単独で動作したような場合はトレイ10からミニトレイ11への取り分けが行われたと考えにくいから、データを破棄してS43の監視処理へ戻るようにしてもよい。
【0079】
S46:経路の始点であるトレイA又は/トレイBの牛個体番号のバーコードを印刷
S47:経路の終点であるミニトレイにバーコードを貼り付け
【0080】
発明の実施の形態3の装置/方法によれば、バーコードの印刷及び貼り付け動作を自動化できるので、作業者の負担を軽減することができる。
【0081】
発明の実施の形態4.
本発明に係る食肉用の個体識別情報付与方法のフローチャートは、図1に示されたものに限定されない。ここでは他の例を説明する。この例ではハンディターミナルに予めデータがダウンロードされ、データ入力後に管理システムへデータが送信される、いわばバッチ処理を採用している。
【0082】
ハンディターミナルはバーコード読み取り機能、及び、管理システムやプリンタとのデータ送受信機能を備える携帯用端末である。作業者がこれを持ち歩くことにより任意の場所でデータの読み取りや管理、ラベルの印刷を行うことができる。ハンディターミナルは管理システムから作業者マスタ情報、産地マスタ情報、在庫情報をダウンロードすることができる。
【0083】
管理システム(サーバ)は、個体番号(産地番号)とパイレッシュ番号の対応付け(紐付け)を行うことによりデータ管理を行う。基本管理項目として、産地、畜種、加工日付、品質保持期限、枝番、重量、部位、個体番号がある。管理システムは例えば次の処理を行う。
・加工工場内の工程別の作業内容(時間)の把握
・加工牛を中心とする入出庫・在庫の管理
【0084】
サーバが管理する、作業者マスタ、産地マスタ情報、在庫情報をハンディターミナルへダウンロードすることにより、ハンディターミナル入力時のミスの発生を防止することができる。
【0085】
次に具体的な処理ステップについて図8を参照して説明する。
(1)入荷前のステップ(S50)
入荷前に産地の業者から入荷予定情報(例えばCSV形式)を電子メールなどで提供してもらい、そのデータを管理システムのトレースマスタ(トレーサビリティ管理データベース)へ登録するようにしてもよい。トレースマスタには、産地(加工業者)、畜種、加工日付、品質保持期限、枝番、重量、部位、個体番号のデータが含まれる。
【0086】
(2)出庫時のステップ(S55)
出庫(スライス以外を対象)するとき、産地・枝番・部位をトレースマスタへ入力して加工日の処理(次のステップと同じ処理)を行い、在庫対象外とする。事前に在庫情報をハンディーターミナルにダウンロードしておく。
【0087】
(3)スライス加工前のステップ(S51)
事前に在庫情報をハンディターミナルにダウンロードしておく。
原料肉に貼り付けてある商品ラベルを確認し、次の処理を行う
・枝番を登録する
・産地・部位を読み込む(バーコード化されている。あるいはマスタから対応するデータを選択してもよい)
・ハンディーターミナルの在庫情報とマッチングを行う。在庫として存在すれば、その産地や部位がマスタにあるはずである。マッチングがとれれば次のステップへ進む。うまくマッチングできないときは暫定的に加工日付を手動で入力する。加工日付をキーとして紐付け可能だからである。
【0088】
(4)スライス加工後のステップ(S52)
原料肉がスライスされトレイ(パイレッシュとも呼ばれる)に載せられる。同日中に同じパイレッシュの複数回の使用は禁止される。日付をチェックできなくなり、ユニークな対応付けができなくなるためである。
・パイレッシュ番号(産地コード付き)を読み取る。これとステップS51で読み込んだデータを対応付ける。産地が異なるとき、エラーが報知される。
・加工後の重量をkg単位で入力する。
【0089】
(5)仕分け盛り付け時のステップ(S53)
読み込んだパイレッシュ番号と日付をラベルに印刷する。
・盛り付け開始時にパイレッシュ番号のバーコードを読み取る。複数のパイレッシュがある場合、作業員の人数に関わらず一括で読み込みを行う。
・ハンディターミナルからプリンタへデータを転送し、読み込んだパイレッシュ番号と日付をラベルに印刷する。
・同じパイレッシュ番号で盛り付ける場合はプリンタのボタンで同じラベルの印刷を指示する。間違えた場合は再度読み込み、上記手順を繰り返す。
ラベルプリンタでJOB日付とパイレッシュ番号、及び、産地名を発行する。印刷は必ずプリンタのキー入力で行うようにする。ハンディターミナルから発行枚数を指定しない。
・バーコードを読み取れないときはパイレッシュ番号をキーで入力する。
【0090】
(6)仕分け盛り付け情報の後処理(S54)
このタイミングでパイレッシュ番号の開放を行う。この処理は仕分け盛り付けした時点(日)で実施される。ハンディターミナルが、仕分け盛り付け時に読み込んだ日付、時刻、産地、パイレッシュ番号を管理システム(サーバ)に送り、データベースに登録する。重複した情報は、日付、時刻、パイレッシュ番号の順でソーティングした後に上書きされる。この処理はバッチ処理である。すなわちハンディターミナルでの読み込み作業が一段落した時点で、記憶されたデータが全て管理システムへ送信される。
そして、管理システムでハンディターミナルのデータ(日付、時刻、産地、パイレッシュ番号)と、データベースのデータ(産地、畜種、加工日付、品質保持期限、枝番、重量、部位、個体番号)との対応関係を構築する。
【0091】
仕分け後のラベルにはパイレッシュ番号が表示されるとともに、管理システムのデータベースにはパイレッシュ番号と個体番号(産地番号)の対応関係が構築されている。したがってパイレッシュ番号をキーとして盛り付けされた食肉の情報(産地(加工業者)、畜種、加工日付、品質保持期限、枝番、重量、部位、個体番号など)を取得し、当該食肉を追跡することができる。
【0092】
本発明の実施の形態によれば、食肉センターにおいて食肉をスライスし、取り分ける際に、当該食肉の識別情報を付すことができる。したがって、消費者に提供される形態においても、当該識別情報に基づき当該食肉の履歴をトレースできるのである。本発明の実施の形態の装置/方法は、消費者の要求に応えるものであり、食肉流通の信頼の回復に資すると考えられる。
【0093】
しかも本発明の実施の形態は、前述のライン形式の工場だけでなく他の形態の工場にも適用できる。ハンディターミナルを用いているのでラインの形態に柔軟に対応できる。ハンディターミナルは必要に応じて管理システムと通信を行い、データをダウンロードしたり、アップロードしたりできる。さらに、バーコードが貼られていないトレー(枝肉)についても、ハンディターミナルのキーで必要な情報を入力することにより対応できる。
【0094】
ハンディターミナルは、管理システム(サーバ)と無線によるオンライン処理又は有線によるバッチ処理のいずれかあるいは両方が可能である。また、ハンディターミナルは、プリンタと赤外線通信、ブルートゥース(商標)、無線LANなどによる無線通信及び/又はRS232Cなどのシリアル通信、その他パラレル通信による有線通信が可能である。
【0095】
発明の実施の形態5.
発明の実施の形態5では他の例を説明する。この例(図9参照)ではスライス加工工程においてハンディターミナルを運用せず、計量・盛り付け・ラベル出力工程においてのみハンディターミナルを運用する。そのためスライス加工工程用のハンディターミナルが不要になるとともにそのためのソフトウエアの開発が不要になる。発明の実施の形態5によれば、必要最小限の投資でシステムを開発でき、投資費用を抑制することができる。
【0096】
発明の実施の形態5において、ハンディターミナルに代えて管理システムにより印刷される作業指示書(2枚複写)を用いる。作業指示書の例を図10に示す。スライス工程用と計量・盛り付け・ラベル出力担当用の2種類の作業指示書が印刷される。作業指示書には、通し番号、個体番号、産地、部位、重量、加工日、固有のバーコードが印刷される。ハンディスキャナに予め在庫情報をダウンロードしておけば、バーコードをハンディスキャナで読み取ることにより、その個体番号、産地、部位などの情報を取得できる。作業指示書の項目として、作業者、重量記入、パイレッシュ番号があるが、これらはスライス工程において作業者により書き込まれるとともに、その後管理サーバへ入力される。
【0097】
管理システム(サーバ)は、発明の実施の形態4と同様の情報とともに、図10の作業指示書の情報をデータベースで管理する。
【0098】
次に具体的な処理ステップについて図9を参照して説明する。
(1)入荷前のステップ(S50)
管理システムに食肉に関するデータベースを構築する。入荷前に産地の業者から入荷予定情報(例えばCSV形式)を電子メールなどで提供してもらい、そのデータを管理システムのトレースマスタ(トレーサビリティ管理データベース)へ登録するようにしてもよい。トレースマスタには、産地(加工業者)、畜種、加工日付、品質保持期限、枝番、重量、部位、個体番号のデータが含まれる。
【0099】
(2)スライス加工工程のステップ(S56)
・管理サーバが作業指示書(図10参照)を出力し、プリンタで印刷する。作業指示書に従い、作業者は対応する個体番号のブロック肉を取り出し、スライサにかけてスライスし、それをパイレッシュに盛り付ける。
・作業者が作業指示書の通し番号をプラスチックカードに記入し、これをパイレッシュにクリップで装着する。
・作業者が作業指示書の作業者の欄に自分の名前を記入し、実測した重量を重量記入の欄に記入し、そのパイレッシュ番号を記入する。
・スライス加工工程を終了したら、記入された作業者、重量記入、パイレッシュ番号を管理サーバへ入力する。
【0100】
(3)仕分け盛り付け時のステップ(S53)
仕分けの際にハンディターミナルで次の処理を行う。
・部位、産地、個体番号、バーコード、パイレッシュ番号及び/又は通し番号を含む在庫情報を管理システムからハンディターミナルにダウンロードする。
・盛り付け開始時に作業指示書のバーコードを読み取る。バーコードを読み取れないとき、パイレッシュ番号あるいは通し番号をキー入力する。作業指示書で指示された、読み取ったバーコードに対応するパイレッシュ番号あるいは通し番号のパイレッシュを取り出し、これにあるスライスされた食肉をミニトレイに取り分ける。
・ハンディターミナルからプリンタへデータを転送し、部位、産地、個体番号をラベルに印刷する。印字サンプルを図11に示す。そして、ラベルをミニトレイに貼りつける。
・同じパイレッシュの肉を盛り付ける場合はプリンタのボタンで同じラベルの印刷を指示する。間違えた場合は再度読み込み、上記手順を繰り返す。
【0101】
(4)仕分け盛り付け情報の後処理(S54)
ひとつのパイレッシュの食肉の全てを盛り付けたとき、このタイミングでパイレッシュ番号の開放を行う。この処理は仕分け盛り付けした時点(日)で実施される。ハンディターミナルが、仕分け盛り付け時に読み込んだ日付、時刻、バーコード(パイレッシュ番号あるいは通し番号)を管理システム(サーバ)に送り、データベースに登録する。重複した情報は、日付、時刻、バーコード(パイレッシュ番号あるいは通し番号)でソーティングした後に上書きされる。この処理はバッチ処理である。すなわちハンディターミナルでの読み込み作業が一段落した時点で、記憶されたデータが全て管理システムへ送信される。
そして、管理システムでハンディターミナルのデータ(日付、時刻、バーコード)と、データベースのデータ(産地、畜種、加工日付、品質保持期限、枝番、重量、部位、個体番号)との対応関係を構築する。
【0102】
仕分け後のラベルには個体番号が表示されるとともに、管理システムのデータベースには個体番号(産地番号)とその他の情報の対応関係が構築されている。したがって個体番号をキーとして盛り付けされた食肉の情報(産地(加工業者)、畜種、加工日付、品質保持期限、枝番、重量、部位、作業者など)を取得し、当該食肉を追跡することができる。
【0103】
本発明の実施の形態によれば、食肉センターにおいて食肉をスライスし、取り分ける際に、当該食肉の識別情報を付すことができる。したがって、消費者に提供される形態においても、当該識別情報に基づき当該食肉の履歴をトレースできるのである。本発明の実施の形態の装置/方法は、消費者の要求に応えるものであり、食肉流通の信頼の回復に資すると考えられる。
【0104】
しかも本発明の実施の形態5において、スライス加工工程用のハンディターミナルが不要になるとともにそのためのソフトウエアの開発が不要になるので、必要最小限の投資でシステムを開発でき、投資費用を抑制することができる。
【0105】
なお、上記発明の実施の形態4及び5において、トレー(パイレッシュ)又は作業指示書のバーコードをハンディターミナルで読み込んだ後、データをラベルプリンタへ送ってラベルを印刷し、例えば手作業でミニトレイの裏側に貼り付け、その後ラッピングしていたが、これに代えて、ラインに設備されている計量器に信号を飛ばし、ラッピングされた後に計量器から表示ラベルを商品の上側に貼り付けるようにしてもよい。この手法はさまざまな商品が同じラインを流れる場合には適用しにくいが、同じ商品が流れている場合には適用しやすく、ラベルプリンタが不要になるのでシステムを簡素化できるとともに、識別情報がラッピングの表面になり見やすくなる。識別情報を通常の商品の表示ラベルに一緒に表示することもできる。
具体的には、発明の実施の形態4の図8のステップS53又は発明の実施の形態5の図9のステップS53において、識別情報(バーコード)をハンディターミナルからラインに設備されている計量器に送り、計量器によりラベルを印刷するとともに、ラベルをミニトレイに自動的に貼り付ける。
【0106】
以上の発明の実施の形態1〜5の説明において、牛個体番号の識別のためにバーコードを用いたが、バーコードに代えて、RF−ID(タグ)を用いることができる。RF−IDとはアンテナと半導体ICチップを備え、半導体ICチップに識別情報を記憶させるとともに、これを非接触で読み取るものである。RF−IDを読み取るのにスキャナが用いられる。スキャナは、RF−IDに内蔵された半導体ICチップに記録された情報の読み取りを行うための送受信部と、RF−IDと交信するためのアンテナとを備える。アンテナは、例えば巻線コイルにより形成される。アンテナの軽量化・シンプル化を計るために、アンテナをメタルプリントによる印刷コイル形状にすることもできる。RF−IDとスキャナの非接触情報伝達手法として、誘導磁界結合方式とマイクロ波等の電波による結合方式によるものがある。
【0107】
なお、バーコードやRF−IDをトレイに貼り付けることに代えて、クリップ等で留めるようにしてもよい。バーコードの着脱が容易になるので容器等を洗浄する際に便利である。
【0108】
この発明において、バーコードやRF−IDを含む識別手段及び識別情報付与手段を利用することができる。識別手段とはトレイに係る個体情報を読み取るものであり、識別情報付与手段とは個体情報をミニトレイに付すものである。なお、トレイとは食肉を載置あるいは収納するための容器の総称であり、平板状のものばかりでなく、ボール状、ざる状あるいは箱状のものも含む。
【0109】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【0110】
また、本明細書において、部/手段とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各部/手段の機能が、ソフトウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つの部/手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現されても、若しくは、二つ以上の部/手段の機能が、一つの物理的手段により実現されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態に係る食肉用の個体識別情報付与方法のフローチャートである。
【図2】発明の実施の形態1に係る食肉用の個体識別情報付与装置のブロック図である。
【図3】発明の実施の形態1に係る食肉用の個体識別情報付与装置の動作フローチャートである。
【図4】発明の実施の形態2に係る食肉用の個体識別情報付与装置のブロック図である。
【図5】発明の実施の形態2に係る食肉用の個体識別情報付与装置の動作フローチャートである。
【図6】発明の実施の形態3に係る食肉用の個体識別情報付与装置のブロック図である。
【図7】発明の実施の形態3に係る食肉用の個体識別情報付与装置の動作フローチャートである。
【図8】発明の実施の形態4に係る食肉用の個体識別情報付与方法のフローチャートである。
【図9】発明の実施の形態5に係る食肉用の個体識別情報付与方法のフローチャートである。
【図10】発明の実施の形態5に係る作業指示書の例を示す。
【図11】発明の実施の形態5に係るラベルの例を示す。
【符号の説明】
1  バーコードリーダ
2  バーコードプリンタ
3  バーコード印刷・貼り付けスイッチ
4  管理システム
5a,5b,6  秤
7,7b  バーコード印刷・貼り付け制御装置
8  タイマー
9a,9b,12 光電センサ
10  トレイ
11  ミニトレイ

Claims (19)

  1. 消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場に適用される食肉用の個体識別情報付与方法であって、
    食肉を収納するための第1の容器を用意するステップと、
    食肉を取り分けるための第2の容器を用意するステップと、
    食肉を前記第1の容器に収納するステップと、
    前記第1の容器に前記食肉に係る個体識別情報を付与するステップと、
    前記第1の容器の前記個体識別情報を読み取るステップと、
    前記第1の容器に収納された食肉を前記第2の容器へ取り分けるステップと、
    前記第2の容器に前記個体識別情報を付与するステップと、を備える食肉用の個体識別情報付与方法。
  2. 前記個体識別情報はバーコード又はRF−IDにより記録されることを特徴とする請求項1記載の食肉用の個体識別情報付与方法。
  3. 計量・仕分け作業用のラインを備える食肉加工工場に適用され、前記第2の容器は前記計量・仕分け作業用のラインに載置され、前記第1の容器は前記第2の容器に対向する位置に載置され、前記個体識別情報の読み取り装置及び前記個体識別情報の付与装置を前記第1の容器と前記計量・仕分け作業用のラインの間に設けたことを特徴とする請求項1記載の食肉用の個体識別情報付与方法。
  4. 消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場に適用される食肉用の個体識別情報付与方法であって、
    食肉を収納するための第1の容器であって、予め識別情報が付与されているものを用意するステップと、
    食肉を取り分けるための第2の容器を用意するステップと、
    個体識別に係る識別情報の入力及び出力に用いる携帯用情報端末を用意するステップと、
    管理システムから前記携帯用情報端末に食肉に関する情報を含む在庫情報をダウンロードするステップと、
    前記携帯用情報端末に食肉に付された情報を入力するステップと、
    入力した食肉に付された情報をダウンロードした前記在庫情報と照合するステップと、
    食肉を前記第1の容器に収納するステップと、
    前記携帯用情報端末に前記第1の容器の識別情報を入力し、これと前記食肉に付された情報を対応付けるステップと、
    前記第1の容器に収納された食肉を前記第2の容器へ取り分けるときに、前記携帯用情報端末に前記第1の容器の識別情報を入力し、前記識別情報を含むラベルを印刷し、前記ラベルを前記第2の容器に付すステップと、
    前記携帯用情報端末から前記管理システムへ前記識別情報をアップロードするステップと、
    前記管理システムで前記識別情報と食肉用の個体識別情報の対応関係を構築するステップと、を備える食肉用の個体識別情報付与方法。
  5. 入力した食肉に付された情報をダウンロードした前記在庫情報と照合するステップにおいて、前記在庫情報に対応するものがなかったとき、前記携帯用情報端末はエラーを報知することを特徴とする請求項4記載の食肉用の個体識別情報付与方法。
  6. 消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場に適用される食肉用の個体識別情報付与方法であって、
    食肉を収納するための第1の容器を用意するステップと、
    食肉を取り分けるための第2の容器を用意するステップと、
    食肉用の個体識別情報と対応する識別情報を含む作業指示書を出力するステップと、
    前記作業指示書に従って食肉を前記第1の容器に収納するステップと、
    収納した前記第1の容器の識別番号を管理システムへ送り、前記第1の容器の識別番号を前記作業指示書の識別情報と対応付けるステップと、
    携帯用情報端末を用意するステップと、
    前記管理システムから前記携帯用情報端末に食肉用の個体識別情報及び前記作業指示書の識別情報を含む在庫情報をダウンロードするステップと、
    食肉用の個体識別情報と対応する識別情報及び前記第1の容器の識別番号を含む作業指示書を出力するステップと、
    前記作業指示書に従い、対応する前記第1の容器を取り出すステップと、
    前記第1の容器に収納された食肉を前記第2の容器へ取り分けるときに、前記携帯用情報端末に前記作業指示書の識別情報を入力するステップと、
    ダウンロードした前記在庫情報から前記作業指示書の識別情報に対応する食肉用の個体識別情報を検索し、これをラベルに印刷するステップと、
    前記ラベルを前記第2の容器に付すステップと、を備える食肉用の個体識別情報付与方法。
  7. 前記作業指示書の識別情報は、バーコード又は通し番号であることを特徴とする請求項6記載の食肉用の個体識別情報付与方法。
  8. 消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場で使用される食肉用の個体識別情報付与装置であって、
    食肉を収納するための第1の容器に付与された個体識別情報を読み取る識別手段と、食肉を取り分けるための第2の容器に個体識別情報を付与する識別情報付与手段と、前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令するスイッチとを備え、
    前記識別手段は前記個体識別情報を前記識別情報付与手段へ送出し、これに基づき前記識別情報付与手段は個体識別情報を付与し、
    前記識別手段は前記個体識別情報を読み込んだことを前記スイッチへ通知し、前記スイッチは当該通知により動作可能状態になることを特徴とする食肉用の個体識別情報付与装置。
  9. ライン上に前記第2の容器が複数存在するとき、前記識別情報付与手段により個体識別情報を付与されるべき前記第2の容器がどれであるかを報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項8記載の食肉用の個体識別情報付与装置。
  10. ライン上の前記第2の容器の位置を検出する検出器を備え、前記第2の容器が所定の位置にあるときに前記識別情報付与手段が動作することを特徴とする請求項8記載の食肉用の個体識別情報付与装置。
  11. 前記第1の容器が複数存在するとき、複数の個体識別情報のうちの一部を指定して前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令する選択手段を備え、前記識別情報付与手段は複数の前記第1の容器の個体識別情報を受けることを特徴とする請求項8記載の食肉用の個体識別情報付与装置。
  12. 消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場で使用される食肉用の個体識別情報付与装置であって、
    食肉を収納するための第1の容器に付与された個体識別情報を読み取る識別手段と、食肉を取り分けるための第2の容器に個体識別情報を付与する識別情報付与手段と、前記第1の容器に載置された食肉の重量を計測する第1の秤と、前記第2の容器に載置された食肉の重量を計測する第2の秤と、前記第1の秤及び第2の秤の出力信号に基づき前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令する制御装置とを備え、
    前記識別手段は前記個体識別情報を前記識別情報付与手段へ送出し、これに基づき前記識別情報付与手段は個体識別情報を付与し、
    前記制御装置は、前記第1の容器の食肉の重量が減少し、かつ、前記第2の容器の食肉の重量が増加したときに、前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令することを特徴とする食肉用の個体識別情報付与装置。
  13. 前記第1の容器の食肉の重量が減少してから前記第2の容器の食肉の重量が増加したときまでの時間を計測するタイマーを備え、前記制御装置は、前記タイマーの計測時間が所定時間よりも長いとき、前記命令を出力しないことを特徴とする請求項12記載の食肉用の個体識別情報付与装置。
  14. 前記第1の容器が複数存在するとき、前記第1の秤を複数備えて前記第1の容器の食肉の重量をそれぞれ計測し、前記識別情報付与手段は複数の前記第1の容器の個体識別情報を受け、前記制御装置は、重量が減少した第1の容器に対応する個体識別情報を指定して前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令することを特徴とする請求項12記載の食肉用の個体識別情報付与装置。
  15. 前記制御装置は、前記第1の容器に係る重量変化量と前記第2の容器に係る重量変化量が不一致のとき、前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令しないことを特徴とする請求項12記載の食肉用の個体識別情報付与装置。
  16. 消費者に提供される食肉のトレーサビリティを向上させるために食肉加工工場で使用される食肉用の個体識別情報付与装置であって、
    食肉を収納するための第1の容器に付与された個体識別情報を読み取る識別手段と、食肉を取り分けるための第2の容器に個体識別情報を付与する識別情報付与手段と、前記第1の容器に関する作業者の動きを検出する第1の光電センサと、前記第2の容器に関する作業者の動きを検出する第2の光電センサと、前記第1の光電センサ及び第2の光電センサの出力信号に基づき前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令する制御装置とを備え、
    前記識別手段は前記個体識別情報を前記識別情報付与手段へ送出し、これに基づき前記識別情報付与手段は個体識別情報を付与し、
    前記制御装置は、前記第1の容器に関する作業者の動きが検出され、かつ、その後に前記第2の容器に関する作業者の動きが検出されたときに、前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令することを特徴とする食肉用の個体識別情報付与装置。
  17. 前記光電センサに代えてあるいはこれとともに、超音波センサ、磁気や静電容量を利用した近接センサ、又は、作業者を撮影する撮像手段及び前記作業者の画像を処理して前記作業者の動きを抽出する画像処理装置を用いることを特徴とする請求項16記載の食肉用の個体識別情報付与装置。
  18. 前記第1の容器に関する作業者の動きが検出されてから前記第2の容器に関する作業者の動きが検出されるまでの時間を計測するタイマーを備え、前記制御装置は、前記タイマーの計測時間が所定時間よりも長いとき、前記命令を出力しないことを特徴とする請求項16記載の食肉用の個体識別情報付与装置。
  19. 前記第1の容器が複数存在するとき、前記第1の光電センサを複数備えて前記第1の容器に関する作業者の動きをそれぞれ検出し、前記識別情報付与手段は複数の前記第1の容器の個体識別情報を受け、前記制御装置は、作業者の動きを検出した第1の容器に対応する個体識別情報を指定して前記識別情報付与手段に個体識別情報の付与を命令することを特徴とする請求項16記載の食肉用の個体識別情報付与装置。
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