JP2004118375A - Sem画像における特徴量算出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】順に、(a)原画像を、各画素の輝度値をもとに、ハイライト帯部とその他の領域とに区分けして、2値化画像を得る2値化処理と、(b)得られた2値化画像をもとに、SEM画像のハイライト帯部を細線化して、細線化した画像を得る細線化処理と、(c)必要に応じ、細線化した画像を修正して、細線により閉じた細線輪郭閉図形を新たに形成する修正工程と、(d)細線輪郭閉図形に対し、図形内を塗りつぶして、塗りつぶし画像を得る塗りつぶし工程と、(e)塗りつぶし画像をもとに、面積や幅、高さなどの特徴量を算出する算出処理とを行なうものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、検査対象のSEM像(電子顕微鏡画像)に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を算出する画像処理方法に関し、特に、フォトマスクのSEM画像における欠陥部分の特徴量算出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の高機能化と軽薄短小の傾向から、ASICに代表される種々のLSlには、ますます高集積化、高機能化が求められるようになってきた。
即ち、できるだけチップサイズを小さくして、高機能を実現することがASIC等のLSIには求められている。
上記ASIC等のLSIは、機能、論理設計、回路設計、レイアウト設計等を経て、フォトマスクパタン作製用の図形データ(パタンデータとも言う)を作製し、これを用いてフォトマスクを作製した後、フォトマスクのパタンをウエハ上に縮小投影露光等により転写して、半導体素子作製のプロセスを行うという数々の工程を経て作製されるものである。
フォトマスクは、一般には、上記図形データ(パタンデータ)を用い、電子ビーム露光装置あるいはエキシマ波長等のフォト露光装置を用いて、フォトマスク用基板(フォトマスクブランクスとも言う)の遮光膜上に配設された感光性レジストに露光描画を行い、現像、エッチング工程等を経て、作製される。
即ち、ガラス基板の一面に遮光性の金属薄膜を設けたフォトマスク用基板の金属薄膜上に塗布、乾燥された感光性のレジスト上に、露光装置により電離放射線を所定の領域のみに照射して潜像を形成し、感光性のレジストを現像して、電離放射線の照射領域に対応した、所望の形状のレジストパターン得た後、更に、レジストパターンを耐エッチングレジストとして、金属薄膜をレジストパターン形状に加工して、所望の金属薄膜パターンを有するフォトマスクを得る。
尚、フォトマスクのパタンをウエハ上に縮小投影露光して、その絵柄を転写する場合は、フォトマスクをレチクルマスクとも言う。
【0003】
このように、フォトマスクのパタンをウエハ上に縮小投影露光等により転写して、ウエハ上に回路パタンが形成されるが、LSlのますますの高集積化に伴い、最近では、露光形状のサイズ(ウエハ上の露光サイズ)が更に微細化し、露光光の波長に近づく、あるいは光の波長よりも小さくなってきたため、SEM画像(電子線顕微鏡の画像)を用いたその全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量の評価も行われるようになってきた。
このような、微細なフォトマスクについては、現状では、作業者がSEM画像をみて、所定部分について、SEM画像から特徴量を評価し、許容範囲内であるかどうかを判定している。
しかし、フォトマスクはガラス基板上にクロムなどの金属パタン形成したもので、そのSEM画像は、ガラス部分が暗い領域をなし、金属部分の輪郭近辺が白いハイライトの帯領域をなし、金属部分の内部がガラス部分よりはやや明るめの暗い領域をなすという特性がある。
フォトマスクの設計データのモニター表示状態510は、図5(a)のように、絵柄部511と非絵柄部512とがその境界をハッキリ表示されるが、フォトマスク製品の対応するSEM画像の表示は、図5(b)のように、絵柄部521と非絵柄部522との境界部に沿い、ハイライト部525が発生することが知られている。
図5(b)に示すSEM画像においては、そのA1−A2位置において、絵柄部と非絵柄部との境界部の画素をA1側からA2側に向かい順にみた場合、各位置とその位置の画素の輝度値の関係は、図5(c)のようになる。
そして、複数のSEM画像どうしで明るさやコントラストが一致しないことがあり、更に、1枚のSEM画像の中でも、各領域の明るさが一様でないことがしばしばある。
そのため、上記のように、検査対象のSEM像(電子顕微鏡画像)に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を評価し、許容範囲内であるかどうかを判定しているが、評価にバラツキがあり、問題となっていた。
【0004】
また、特開2001−101414号公報では、マスク画像データから、あるいはマスク撮影データからコーナー丸みやエッジラフネス、パターンズレ等の特性を評価する方法が開示されているが、ここには、SEM画像の図5(c)に示す特性を考慮し、正確に特徴量を算出評価する方法については記載がない。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−101414号公報(第2頁の[特許請求の範囲]欄、図1等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、フォトマスクのパタンの微細化、高密度化が更に進み、検査対象のSEM像(電子顕微鏡画像)に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を評価する評価方法が採られるようになってきたが、評価にバラツキが発生するため、この対応が求められていた。
本発明は、これらに対応するもので、検査対象のSEM像(電子顕微鏡画像)に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を評価する評価方法で、評価にバラツキが発生しない方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のSEM画像における特徴量算出方法は、検査対象のSEM画像(電子顕微鏡画像)を原画像とし、原該画像に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を算出する画像処理方法であって、順に、(a)原画像を、各画素の輝度値をもとに、ハイライト帯部とその他の領域とに区分けして、2値化画像を得る2値化処理と、(b)得られた2値化画像をもとに、SEM画像のハイライト帯部を細線化して、細線化した画像を得る細線化処理と、(c)必要に応じ、細線化した画像を修正して、細線により閉じた細線輪郭閉図形を新たに形成する修正工程と、(d)細線輪郭閉図形に対し、図形内を塗りつぶして、塗りつぶし画像を得る塗りつぶし工程と、(e)塗りつぶし画像をもとに、面積や幅、高さなどの特徴量を算出する算出処理とを行なうものであることを特徴とするものである。
あるいは、本発明のSEM画像における特徴量算出方法は、検査対象のSEM画像(電子顕微鏡画像)を原画像とし、これに基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を算出する画像処理方法であって、順に、(a1)原画像を、各画素の近傍領域に基づいて平滑化して、平滑化画像を得る平滑化処理と、(b1)平滑化画像をハイライト帯部とその他の領域とに区分けして、2値化画像を得る2値化処理と、(c1)得られた2値化画像をもとに、SEM画像のハイライト帯部を細線化して、細線化した画像を得る細線化処理と、(d1)必要に応じ、細線化した画像を修正して、細線により閉じた細線輪郭閉図形を新たに形成する修正工程と、(e1)細線輪郭閉図形に対し、図形内を塗りつぶして、塗りつぶし画像を得る塗りつぶし工程と、(f1)塗りつぶし画像をもとに、面積や幅、高さなどの特徴量を算出する算出処理とを行なうものであることを特徴とするものであり、平滑化処理は、原画像の各画素に対し、それぞれ、画素の近傍領域内の全画素の輝度値の中央値を新たな画素値として、新たな画像を得るものであることを特徴とするものである。
【0008】
そして、上記において、2値化処理は、処理対象画像全体で、輝度値から画素数への対応関係を表すヒストグラムを作成し、このヒストグラムより輝度しきい値を決め、処理対象画像をそのしきい値をもって2値化するものであることを特徴とするものである。
また、上記において、2値化処理は、処理対象画像を所定のブロックに分割し、そのブロック毎に、輝度値から画素数への対応関係を表すヒストグラムを作成し、このヒストグラムより輝度しきい値を決め、処理対象画像をそのしきい値をもって2値化するものであることを特徴とするものである。
また、上記において、2値化処理は、原画像の各画素に対して、それぞれ、原画像のハイライト帯部の近くにあるかを判定し、近くにあると判定された画素については、その画素の近傍領域における全画素について、輝度値に対応した画素の数をヒストグラムで表し、この分布より輝度しきい値を決め、しきい値と対象画素の輝度値の大小関係により、しきい値以上の明るい輝度の場合は1を割り当て、しきい値より暗い輝度値の場合は0を割り当て、且つ、近くにあると判定された画素以外の画素については、0を割り当てるものであることを特徴とするものである。
また、上記において、検査対象がフォトマスクで、原画像の全体または特定部分が、欠陥部分であることを特徴とするものである。
【0009】
尚、ここでは、「画像」は画像データを意味し、処理においては、通常、メモリ内に原画像の領域、処理画像領域、処理された出力画像の領域等の領域を設けて処理を行なうものである。
【0010】
【作用】
本発明のSEM画像における特徴量算出方法は、このような構成にすることにより、検査対象のSEM像(電子顕微鏡画像)に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を評価する評価方法で、評価にバラツキが発生しない方法の提供を可能としている。
即ち、SEM画像のエッジ近傍のハイライト部を細線化処理し、細線輪郭をそのSEM画像の輪郭とすることにより、検査対象のSEM像(電子顕微鏡画像)に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量の評価を、評価にバラツキが発生しないで行なえるものとしている。
具体的には、順に、(a)原画像を、各画素の輝度値をもとに、ハイライト帯部とその他の領域とに区分けして、2値化画像を得る2値化処理と、(b)得られた2値化画像をもとに、SEM画像のハイライト帯部を細線化して、細線化した画像を得る細線化処理と、(c)必要に応じ、細線化した画像を修正して、細線により閉じた細線輪郭閉図形を新たに形成する修正工程と、(d)細線輪郭閉図形に対し、図形内を塗りつぶして、塗りつぶし画像を得る塗りつぶし工程と、(e)塗りつぶし画像をもとに、面積や幅、高さなどの特徴量を算出する算出処理とを行なうものであることにより、あるいは、順に、(a1)原画像を、各画素の近傍領域に基づいて平滑化して、平滑化画像を得る平滑化処理と、(b1)平滑化画像をハイライト帯部とその他の領域とに区分けして、2値化画像を得る2値化処理と、(c1)得られた2値化画像をもとに、SEM画像のハイライト帯部を細線化して、細線化した画像を得る細線化処理と、(d1)必要に応じ、細線化した画像を修正して、細線により閉じた細線輪郭閉図形を新たに形成する修正工程と、(e1)細線輪郭閉図形に対し、図形内を塗りつぶして、塗りつぶし画像を得る塗りつぶし工程と、(f1)塗りつぶし画像をもとに、面積や幅、高さなどの特徴量を算出する算出処理とを行なうものであることにより、これを達成している。
【0011】
そして、2値化処理方法としては、処理対象画像全体で、輝度値から画素数への対応関係を表すヒストグラムを作成し、このヒストグラムより輝度しきい値を決め、処理対象画像をそのしきい値をもって2値化する第1の2値化処理方法、処理対象画像を所定のブロックに分割し、そのブロック毎に、輝度値から画素数への対応関係を表すヒストグラムを作成し、このヒストグラムより輝度しきい値を決め、処理対象画像をそのしきい値をもって2値化する第1の2値化処理方法、原画像の各画素に対して、それぞれ、原画像のハイライト帯部の近くにあるかを判定し、近くにあると判定された画素については、その画素の近傍領域における全画素について、輝度値に対応した画素の数をヒストグラムで表し、この分布より輝度しきい値を決め、しきい値と対象画素の輝度値の大小関係により、しきい値以上の明るい輝度の場合は1を割り当て、しきい値より暗い輝度値の場合は0を割り当て、且つ、近くにあると判定された画素以外の画素については、0を割り当てる第3の2値化処理方法が挙げられるが、特に、第2の2値化処理方法、第3の2値化処理方法を採ることにより、輝度のムラに左右されることなく、原画像のハイライト帯部を表わす2値化画像を得ることを可能としている。
また、検査対象がフォトマスクで、原画像の全体または特定部分が、欠陥部分である場合には、欠陥部分の特徴量を精度良く測定でき、その良否判定を、人の主観によらず、再現性良く行なうことが可能である。
特に、フォトマスクが微細である場合に有効である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態例を、図に基づいて説明する。
図1は本発明のSEM画像における特徴量算出方法の実施の形態例の処理フロー図で、図2は平滑化処理を説明すための図で、図3は2値化におけるしきい値の決定を説明するための図で、図4(a)は2値化の1例のフロー図で、図4(b)は図4(a)における処理対象画像から2値化画像を得る処理の1例を説明するための処理フロー図である。
尚、図1中のS11〜S24、図4中のS41〜S51は処理ステップである。
本発明のSEM画像における特徴量算出方法の実施の形態の1例を、以下、図1に基づいて説明する。
本例は、フォトマスク製品のSEM画像(電子顕微鏡画像)に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を算出する画像処理方法で、簡単には、SEM画像のエッジ近傍のハイライト部を細線化処理し、細線輪郭をそのSEM画像の輪郭とするものである。
予め、SEM画像を取得し(S11)、これを原画像(S12)として得た後、原画像を、各画素の近傍領域に基づいて平滑化して(S13)、平滑化画像を得る。(S14)
ここでの平滑化の処理は、原画像の各画素に対し、それぞれ、画素の近傍領域内の全画素の輝度値のヒストグラムの中央値を新たな画素値として、新たな画像を得て、これを平滑化画像とするものである。
対象とする画素の近傍領域に含まれる画素全体について輝度のヒストグラムの中央値を取り、ノイズの影響を軽減する。
例えば、図2(a)のように、近傍領域を対象とする画素Pnを中心としてこれに隣接する5画素×5画素とし、近傍領域内の画素の輝度値に対するヒストグラムが図2(b)のように、輝度がD1〜D9に分かれて分布しているものとすると、この場合、画素Pnに対応する輝度中央値Dnは、輝度がDi以下である画素数が25*50%以上であるDiのうち最小のものである。
尚、i=1〜9とし、輝度Diに対応する画素数をfiとしている。
【0013】
次いで、平滑化処理により得られた平滑化化画像に対し、各画素毎に、その輝度を2値化する2値化処理を施して(S15)、SEM画像のハイライト帯部を表わす画像とする2値化画像を得る。(S16)
2値化処理としては、平滑化画像の全画素の輝度値に対するヒストグラムを作成し、その分布状態から、図5(c)に示すSEM画像(原画像)の特性とを照らし合せて、しきい値を決める方法が挙げられるが、これに限定はされない。
他の2値化処理としては、例えば、2値化処理は、処理対象の画像を所定のブロックに分割し、そのブロック毎に、輝度値に対応した画素の数をヒストグラムで表し、この分布より輝度しきい値を決め、SEM画像のハイライト帯部を表わす2値化画像を得る方法もある。
この方法は、特に、原画像に濃淡のバラツキがある場合には有効である。
【0014】
あるいは、処理対象画像の各画素に対して、それぞれ、SEM画像(原画像)のハイライト帯部の近くにあるかを判定し、近くにあると判定された画素については、更に、各画素毎に厳密にその輝度しきい値決めて2値化を行ない、近くにあると判定された画素以外の画素については、0を割り当てる方法もある。
この方法は、例えば、図4(a)に示すように、処理対象画像に対して、所定のしきい値で2値化してSEM画像(原画像)のハイライト帯部を含みそれよりも広い範囲の太い帯状部を表す太い帯状画像を作成しておき、この太い帯状画像を参照としながら、処理対象画像の各画素に対して、上記処理を行なう方法である。
尚、ここでは、太い帯状部の画素のみ1で、他の画素を0とする画像データを太い帯状画像と言い、SEM画像(原画像)のハイライト帯部とその近くにある画素部がこれに当たる。
また、太い帯状画像の作成としては、例えば、処理対象画像に対し、各画素について、その近傍領域内の全画素の標準偏差値を求め、これを出力画素の対応する画素の値として、得られた新たな画像に対し、更に、所定のしきい値で2値化して求められた画像を太い帯状画像とする方法が挙げられるが、これに限定はされない。
【0015】
上記の、太い帯状画像を参照としながら、処理対象画像から2値化画像を得る処理を、更に、図4(b)を基に簡単に説明しておく。
先ず、処理対象画像に対し、各画素について(S42)、太い帯状部内の画素か否かを判定し(S43)、太い帯状部内の画素であれば、即ち、
SEM画像のハイライト帯部の近くにあると判定された画素については、更に、先に説明したと同様、その近傍領域内でヒストグラムを作成し、しきい値を決定し(S44〜S46)、対象画素の輝度値がしきい値よりも明るいか否かを判断し(S47)、明るい場合は、出力画像の対応する画素に1をセットしておき(S48)、明るくない場合は、出力画像の対応する画素に0をセットしておく。(S49)。
全画素について、上記(S42〜S49)を行ない、処理を終了する。(S50〜S51)
【0016】
次いで、得られた2値化画像(S16)をもとに、SEM画像のハイライト帯部を細線化した細線化画像を得る細線化処理を施す。
細線化処理は、一般的なもので、ここでは、その説明を省く。
画像の特徴を抽出して画像認識を行う場合、画像の細線化は重要な処理技術の1つであり、特に文字認識などの場合、画像データとしてコンピュータに取り込まれた文字画像を細線化し、文字画像の端点や分岐点の数を求めることは必要不可欠である。
画像処理における細線化処理方法としては、従来より、Hilditchの手法(Turbo Pascal画像処理の実際、 工学社、 工学選書7 安居院 猛他)が知られており、特開平5−46758号公報等にも、その概要説明と、その一部改良方法も記載されている。
【0017】
次いで、塗りつぶし画像を得るため、必要に応じ、細線表示箇所を修正により閉じた細線輪郭閉図形とする修正を行なっておく。(S19)
例えば、凸状あるいは凹状の欠陥部の特徴量を算出する場合には、正規の画像から突出あるいはへこんだ部分の領域を指定する必要があり、細線の2点を指定して直線で繋いでこの部分を閉図形としておく。
【0018】
次いで、得られた細線により閉じた細線輪郭閉図形(S20)に対し、図形内を塗りつぶして(S21)、塗りつぶし画像を得た(S22)後、塗りつぶし画像をもとに、算出して(S23)、面積や幅、高さなどの特徴量を得る。(S24)
塗りつぶしは、モニターに細線輪郭閉図形データを表示し、細線輪郭閉図形内の一点を指定することにより行われる。
細線輪郭閉図形内面積の算出は、塗りつぶされた画素数をカウントすることによりできる。
全体または特定部分の幅ないし高さは、塗りつぶした領域を構成する各画素の位置のxないしyの最大値と最小値の差から求めることができる。
このようにして、フォトマスクのSEM画像の特徴量を得ることができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、上記のように、検査対象のSEM画像(電子顕微鏡画像)に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を評価する評価方法で、評価にバラツキが発生しない方法の提供を可能とした。
検査対象のSEM画像(電子顕微鏡画像)のノイズやコントラストの大小や明るさの大小や明るさムラに影響されることが少なくして、その評価を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSEM画像における特徴量算出方法の実施の形態例の処理フロー図である。
【図2】平滑化処理を説明すための図である。
【図3】2値化におけるしきい値の決定を説明するための図である。
【図4】図4(a)は2値化の1例のフロー図で、図4(b)は図4(a)における処理対象画像から2値化画像を得る処理の1例を説明するための処理フロー図である。
【図5】SEM画像の特性を説明するための図である。
【符号の説明】
510 設計データのモニター表示状態
511 絵柄部
512 非絵柄部
520 製品のSEM画像のモニター表示状態
521 絵柄部(金属層部とも言う)
522 非絵柄部(ガラス部とも言う)
525 ハイライト部
T1、T2、T3 輝度値
Claims (7)
- 検査対象のSEM画像(電子顕微鏡画像)を原画像とし、該原画像に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を算出する画像処理方法であって、順に、(a)原画像を、各画素の輝度値をもとに、ハイライト帯部とその他の領域とに区分けして、2値化画像を得る2値化処理と、(b)得られた2値化画像をもとに、SEM画像のハイライト帯部を細線化して、細線化した画像を得る細線化処理と、(c)必要に応じ、細線化した画像を修正して、細線により閉じた細線輪郭閉図形を新たに形成する修正工程と、(d)細線輪郭閉図形に対し、図形内を塗りつぶして、塗りつぶし画像を得る塗りつぶし工程と、(e)塗りつぶし画像をもとに、面積や幅、高さなどの特徴量を算出する算出処理とを行なうものであることを特徴とするSEM画像における特徴量算出方法。
- 検査対象のSEM画像(電子顕微鏡画像)を原画像とし、該原画像に基づいて、その全体または特定部分の面積や幅、高さなどの特徴量を算出する画像処理方法であって、順に、(a1)原画像を、各画素の近傍領域に基づいて平滑化して、平滑化画像を得る平滑化処理と、(b1)平滑化画像をハイライト帯部とその他の領域とに区分けして、2値化画像を得る2値化処理と、(c1)得られた2値化画像をもとに、SEM画像のハイライト帯部を細線化して、細線化した画像を得る細線化処理と、(d1)必要に応じ、細線化した画像を修正して、細線により閉じた細線輪郭閉図形を新たに形成する修正工程と、(e1)細線輪郭閉図形に対し、図形内を塗りつぶして、塗りつぶし画像を得る塗りつぶし工程と、(f1)塗りつぶし画像をもとに、面積や幅、高さなどの特徴量を算出する算出処理とを行なうものであることを特徴とするSEM画像における特徴量算出方法。
- 請求項2において、平滑化処理は、原画像の各画素に対し、それぞれ、画素の近傍領域内の全画素の輝度値の中央値を新たな画素値として、新たな画像を得るものであることを特徴とするSEM画像における特徴量算出方法。
- 請求項1ないし3において、2値化処理は、処理対象画像全体で、輝度値から画素数への対応関係を表すヒストグラムを作成し、このヒストグラムより輝度しきい値を決め、処理対象画像をそのしきい値をもって2値化するものであることを特徴とするSEM画像における特徴量算出方法。
- 請求項1ないし3において、2値化処理は、処理対象画像を所定のブロックに分割し、そのブロック毎に、輝度値から画素数への対応関係を表すヒストグラムを作成し、このヒストグラムより輝度しきい値を決め、処理対象画像をそのしきい値をもって2値化するものであることを特徴とするSEM画像における特徴量算出方法。
- 請求項1ないし3において、2値化処理は、原画像の各画素に対して、それぞれ、原画像のハイライト帯部の近くにあるかを判定し、近くにあると判定された画素については、その画素の近傍領域における全画素について、輝度値に対応した画素の数をヒストグラムで表し、この分布より輝度しきい値を決め、しきい値と対象画素の輝度値の大小関係により、しきい値以上の明るい輝度の場合は1を割り当て、しきい値より暗い輝度値の場合は0を割り当て、且つ、近くにあると判定された画素以外の画素については、0を割り当てるものであることを特徴とするSEM画像における特徴量算出方法。
- 請求項1ないし4において、検査対象がフォトマスクで、原画像の全体または特定部分が、欠陥部分であることを特徴とするSEM画像における特徴量算出方法。
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