JP2004117308A - 化学分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる試料を異なる混合比で混ぜ合わせる場合に、異なる試料の安定した均一な混合を可能にする化学分析装置を提供する。
【解決手段】化学分析装置は、図1に示すように、試料を挿入するための試料挿入孔13、数10μm〜数100μmの溝である微細流路が形成された流路基板1と、試料挿入孔13に入れられた試料を押し出す押し出し装置2と、検出流路12に対して平行に平行光31を投入する光源装置3と、平行光31を検出する検出装置4とを備える。微細流路の2つの異なる試料を混合する混合部11は、異なる試料が流入する流路のそれぞれの断面積が異なる、あるいは、それぞれの交差位置が異なる、あるいは、それぞれの角度が異なる構造を有する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微量な化学物質の反応や合成分析を行うμ−TASあるいは血液検査などに用いられる検体検査装置等の微細流路を有する化学分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子解析や血液検査などの生化学分析、あるいは化学反応を効率的に行うために、開口断面の幅、深さが数10μm〜数100μmの微細流路を有する化学分析装置を用いることがある。
【0003】
又、近年、μ−TAS(Micro Total Analysis System)と呼ばれる数cm角程度のガラスやシリコン等のチップ上に送液、混合、反応、分析等の機能部を集積化した化学・生化学分析統合システムが提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。図10はμ−TASの従来例の一つを示している。図10に示すように、μ−TASは、流路基板101内に微細流路100が形成され、微細流路100内で試料(試薬)の混合、反応、検出等を行うことにより、創薬や医療診断の予備実験等を行う。試料挿入孔113より試料を注入すると、試料は、流入流路100eを通り、混合部100aで混合される。そして、反応部100bで試料の化学反応が起こり、分離部100cで反応後の試料の分離が行われる。反応後の試料は検出部100dで検出され、不要な試料は廃液部116で回収される。
【0004】
又、混合部100aがT字型の微細流路(例えば、非特許文献2参照。)や混合部100aの合流角度を調整した微細流路(例えば、非特許文献3参照。)を備える化学分析装置もある。
【0005】
【非特許文献1】
「生産研究」52巻7号、2000年7月、P304−311
【0006】
【非特許文献2】
「新技術説明会資料 マイクロリアクタの革新技術」科学技術振興事業団主催、2002年3月4日、於:サイエンスプラザ地下1階ホール、P10
【0007】
【非特許文献3】
「化学工学会第67会要旨集資料」C201
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の混合部100aは、通常、Y字型が多く用いられており、異なる試料をほぼ等量づつ混ぜ合わせることが多いため、各々の流入流路100eの断面積は変わらない。そのため、異なる試料を異なる混合比で混ぜ合わせる場合には、各々の流路から流入する試料の速度が違うため、異なる試料の接触する界面が不安定になり、流路軸方向上に対して均一な混合の妨げになる問題があった。
【0009】
上記の問題に鑑み、本発明は、異なる試料を異なる混合比で混ぜ合わせる場合に、異なる試料の安定した均一な混合を可能にする化学分析装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の特徴は、2つの異なる試料を異なる比率で混合する溝幅10〜900μmの混合部を備えた化学分析装置において、(イ)1つの試料が流入する第1の流入流路と、(ロ)第1の流入流路と異なる断面積を有し、他の試料が流入する第2の流入流路と、(ハ)第1の流入流路と第2の流入流路から流入する2つの異なる試料の混合後の試料を流出する流出流路とを備える化学分析装置であることを要旨とする。ここで、「流入流路」とは、開口断面の幅、深さが数十μm〜数百μmの試料を通過させる溝を指す。又、第1の特徴に係る化学分析装置の流出流路は、第1の流入流路の断面積と第2の流入流路の断面積を加えたものに等しい断面積を有しても良い。
【0011】
本発明の第2の特徴は、2つの異なる試料を異なる比率で混合する溝幅10〜900μmの混合部を備えた化学分析装置において、(イ)1つの試料が流入する第1の流入流路と、(ロ)他の試料が流入する第2の流入流路と、(ハ)第1の流入流路の中心軸と第2の流入流路の中心軸と1点で交わらない中心軸を有し、2つの異なる試料の混合後の試料を流出する流出流路とを備える化学分析装置であることを要旨とする。
【0012】
本発明の第3の特徴は、2つの異なる試料を異なる比率で混合する溝幅10〜900μmの混合部を備えた化学分析装置において、(イ)1つの試料が流入する第1の流入流路と、(ロ)他の試料が流入する第2の流入流路と、(ハ)2つの異なる試料の混合後の試料を流出する流出流路とを備え、第1の流入流路の流出流路に対する角度が第2の流入流路の流出流路に対する角度と異なる化学分析装置であることを要旨とする。
【0013】
第1〜第3の特徴に係る化学分析装置によると、断面積が異なる流入流路、交差位置が異なる流入流路、角度が異なる流入流路を備えることにより、混合部で安定した混合を可能にすることができる。
【0014】
又、第1〜第3の特徴に係る化学分析装置は、試料が満たされた、第1の流入流路及び第2の流入流路に試料を流すための試料挿入孔と、試料挿入孔の上部に接着されたシートとを更に備えても良い。この化学分析装置によると、外部から試料を供給する手段が必要なく、試料を含んだ状態で流路基板の運搬や販売をすることができる。又、この化学分析装置は、シートの上部から凸状の押し出し用棒を試料挿入孔に差し込むことにより、第1の流入流路及び第2の流入流路に試料を流しても良い。この化学分析装置によると、シート越しに試料を押し出す際に、押し出し用棒に試料が付着しないという利点がある。
【0015】
又、第1〜第3の特徴に係る化学分析装置は、第1の流入流路及び第2の流入流路に試料を流すための試料挿入孔に流量を制御しながら試料を挿入する試料挿入装置とを更に備えても良い。
【0016】
更に、第1〜第3の特徴に係る化学分析装置は、混合後の試料を検出する検出流路と、検出流路の端面に設置された光学特性に優れた材質からなるカバーとを更に備えても良い。この化学分析装置によると、検出流路の端面が平行光の入射・入出の障害にならないので、平行光による色の変化等の検出が精度良く行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであることに留意すべきである。
【0018】
本発明の実施の形態に係る化学分析装置は、図1に示すように、試料を挿入するための試料挿入孔13、数10μm〜数100μmの溝である微細流路が形成された流路基板1と、試料挿入孔13に入れられた試料を押し出す押し出し装置2と、検出流路12に対して平行に平行光31を投入する光源装置3と、平行光31を検出する検出装置4とを備える。流路基板1上の微細流路は、異なる試料を混合する混合部11と、混合後の試料を流出する流出流路20と、混合後の試料を検出する検出流路12とを備える。
【0019】
流路基板1の材質としては、石英等のガラス材料やポリジメチルシロキサン(PDMS)等のシリコンゴムあるいはポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂などが考えられる。更に、ガラスエポキシ樹脂、ポリプロピレン(PP)やポリテトラフロロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、シリコン等の半導体材料、金属等でも構わない。
【0020】
本発明の実施の形態では、異なる試料として、試薬と検体と例にとり、説明を行う。ここでは、検体とは検査する対象となる試料を指し、試薬とは検体を検査するために加えられる試料を指す。試薬と検体は異なる混合比で混合することを前提とする。
【0021】
図1では、試料挿入装置として押し出し装置2を用いているが、押し出し装置2の他に、ポンプ等を用いても構わない。図1では、押し出し装置2は、試薬挿入孔13aに試薬を挿入し、検体挿入孔13bに検体を挿入する。押し出し装置2は、駆動手段として、ギアつきステッピングモータあるいは差動ソレノイドによって駆動する可動部、圧電素子などを備え、異なった試料をそれぞれ異なった流量で流すことができる。押し出し装置2によって挿入される試料は、外部から供給されても良いし、試料挿入孔13にあらかじめ挿入、封止されていても良い。試料が試料挿入孔13に封入される場合は、図3において後に詳述する。試料挿入孔13より押し出された試料は混合部11へ流れ、そこで適切な混合比に混合され、その後、流出流路20を通過し、検出流路12へと流される。光源装置3はこの検出流路12に平行光31を入射できるようその光軸などが調整されており、検出装置4は検出流路12を通った平行光31を検出する。
【0022】
次に、図2を用いて、本発明の実施の形態に係る微細流路について詳しく説明する。試薬挿入孔13aから挿入された試薬は、第1の流入流路19aを通り混合部11において、検体と混合される。一方、検体挿入孔13bから挿入された検体は、第2の流入流路19bを通り混合部11において、試薬と混合される。混合された試料は、流出流路20を通り、流路切り換え部15から検出流路12に流される。流路切り換え部15の構造については、図7において後に詳述する。検出流路12が混合された試料で満たされ、混合後の化学反応が進行する各時間帯に対して、検出流路12に平行光31を入射し、検出流路12内の混合液を通過した光を検出することにより混合液の検査を行う。1枚の流路基板1に複数の混合部11、検出流路12を設けることにより1枚の流路基板1で同様の過程により検査する複数の検査を順次、あるいは平行して行うことができる。又、図2では検出前の混合は1回のみ行っているが、試料挿入孔13を検出流路12に向かう流路中に複数配置することにより複数回の混合後に検出を行うことも可能である。
【0023】
次に、図3を用いて、押し出し装置2によって挿入される試料が、試料挿入孔13にあらかじめ挿入、封止される場合について説明する。図3(b)に示すように、流入流路19が形成された流路基板上に、流入流路19の一端に合致する位置に試料を挿入するための貫通孔である試料挿入孔13を備える流路基板を張り合わせる。試料挿入孔13に試料を挿入した後、その上面に適切な接着用部材7によりラテックスゴムなど大変形可能な部材で作られたシート6を張りつける。接着方法としては、接着用部材7による接着に限らず、機械的な押し付け、熱による融着、超音波振動などを用いても構わない。試料挿入孔13には、微細流路に流すことができる試料量が挿入されるので、その直径、深さは20mm以下である。設計上は、数mm程度が妥当である。
【0024】
シート6を張りつけると、図3(a)に示すように、シートの下面に試料挿入孔13があり、その周りを接着用部材7が取り囲む状態となる。又、試料挿入孔13の下部に流入流路11が存在する。シート6には、シートの取り外しの便宜を図るため、シート取り外し部6aを設けても構わない。又、あらかじめ試料が挿入され、その上面にシートがとりつけられた流路基板を用いても構わない。
【0025】
試料挿入孔13に試料が充填された流路基板は、押し出し装置2に備えられた凸状の押し出し用棒21の下に配置される。押し出し装置2は、押し出し用棒21の位置を制御することにより、試料挿入孔13内に封止された試料を、シート6越しに流入流路19に押し出す。押し出し装置2が押し出す力、速度を制御することにより、試料を任意の流量で流入流路19に流すことができる。押し出し用棒21の制御手段として、押し出し装置2は、ギア付きのステッピングモータや、差動ソレノイドなどにより駆動される可動部、あるいは圧電素子を備える。
【0026】
試料挿入孔13に試料を封止した流路基板によると、シート越しに試料を押し出す際に、押し出し用棒21に試料が付着しないという利点がある。又、この流路基板によると、外部から試料を供給する手段が必要なく、試料を含んだ状態で流路基板の運搬や販売をすることができる。
【0027】
次に、図4〜6を用いて、図2の混合部11について、3種類の形態を説明する。
【0028】
図4は、第1の流入流路19aと第2の流入流路19bの断面積が異なる混合部11の拡大図である。第1の流入流路19aと第2の流入流路19bの幅、深さを変えることにより、第1の流入流路19aと第2の流入流路19bの開口断面積を異なるものにすることができる。第1の流入流路19aを通して供給される試薬と第2の流入流路19bを通して供給される検体をm:nの体積比で混合する場合、第1の流入流路19aと第2の流入流路19bの断面積比を、m:nとする。図4では、断面積が正方形である場合を示しているが、断面積は、長方形や半円形、その他の形状でも構わないことは勿論である。この微細流路によると、試薬と検体の流入速度がほぼ等速になり、異なる混合比の試料を均一に混合することができる。又、左右の流入流路の断面積をm:nとせず、左右から流入する異なる試料の流入速度が違っていても、第1の流入流路19aと第2の流入流路19bの断面積を変えることにより、第1の流入流路19aと第2の流入流路19bの断面積が等しい場合よりその速度差が小さくなり、安定した流れを供給できる。
【0029】
又、第1の流入流路19a、第2の流入流路19b、流出経路20の断面積比をm:n:m+nとしても良い。つまり、流出経路20の断面積が、第1の流入流路19aと第2の流入流路19bの断面積を足し合わせたものと等しくなる。この微細流路によると、混合部で混合された試料の流れが滞ることなく、安定した流れを供給することができる。
【0030】
図5は、第1の流入流路19aの中心軸と、第2の流入流路19bの中心軸との交わる点が、流出流路20の中心軸と1点で交わらない混合部11の拡大図である。ここで、「中心軸」とは、流路幅の中心を通る軸を指す。通常の混合部11においては、図4に示すように、第1の流入流路19aの中心軸と、第2の流入流路19bの中心軸と、流出流路20の中心軸は1点で交わる。図5に示すように、第1の流入流路19aを中心軸からずらすことにより、第1の流入流路19aを流れる試料よりも、第2の流入流路19bを流れる試料を大きい体積比で混合することができる。この微細流路によると、異なる試料を異なる混合比で混ぜ合わせる場合に、異なる試料の安定した均一な混合が可能となる。
【0031】
図6は、流出流路20に対する第1の流入流路19aの角度αと流出流路20に対する第2の流入流路19bの角度βが異なる混合部11の拡大図である。この微細流路によると、異なる試料を異なる混合比で混ぜ合わせる場合に、異なる試料の安定した均一な混合が可能となる。
【0032】
次に、図7を用いて、図2の流路切り換え部15の構造の一例を説明する。検出流路12における平行光31を用いた検出を行う際に、検出流路12と流出流路20を立体的に交差させて配置する。これは、流出流路20が目標としない検出流路12と交わり、そちらの検出流路12に混合液(検出液)が流れることを防ぐためである。図7(a)では、流出流路20と検出流路12が直行して交差する例を示したが、斜め方向や同一方向で交差するように設けてもよい。ここで、多数の検出を一枚の流路基板1で行う場合、一つの流路基板1上に交差する流路を多数配置することはできないので、流出流路20と検出流路12を異なる流路基板1上に作り、それらを階層的に重ね、その間を貫通孔22で結んでも良い。図7(b)では、流出流路20を備えた第1の流路基板1aと、貫通孔22を備えた第2の流路基板1bと、検出流路12を備えた第3の流路基板1cを階層的に重ね合わせ、検出流路12と流出流路20を立体的に交差させて配置している。
【0033】
次に、図8を用いて、図2の検出流路12の端面形状について説明する。いかなる製法によっても検出流路12の端面は凹凸が残り、平行光31の入射・入出の障害になる。そのため、図8(a)に示すように、検出流路12を貫通孔として形成し、その両端には光透過性など光学特性に優れた石英などを材質とするカバー5を張り合わせる。この張り合わせ方法としては、ヒートボンディング、熱融着、オプティカルコンタクト、機械的な締め上げなどが挙げられる。この検出流路12によると、検出流路12の端面が平行光31の入射・入出の障害にならないので、平行光31による色の変化等の検出が精度良く行われる。又、検出流路12の一方の端には、試料が検出流路12の端面まで充填されるように、端面に逃げのための流路を形成しその先に試料を貯蔵するドレイン16を形成する。図8(b)に示すように、ドレイン16には空気抜き用孔23が設けられる。図8(a)では、逃げの流路及びドレインは横方向に設けているが、これに限らず、縦方向等に設けてもよい。又、このドレイン16は、検出流路12を流れてくる試料の初期部分を検出対象として用いたくない場合に、この初期部分の試料を検出流路12から除く場合にも用いることができる。更に、カバー5を取り外すことにより、検出流路12あるいはドレイン16にある試料を容易に取り出すことができる。
【0034】
次に、図9を用いて、光源装置3から平行光31を検出流路12に入射し、検出装置4で検出を行う方法について説明する。試薬を加えられた検体は、検出流路12において平行光31を投射される。検出装置4は、反応などにより変化する検体の色を測定する。通常、検出流路12において光を用いた検出を行う際は、検出光は検出流路12に対して垂直に入射される。ここでは、流路基板1上に設けられた検出流路12に対して平行な検出光31を入射することにより、検出流路12中の試料を平行光31が通過する距離が長くなり、検出のシグナル/ノイズ比(S/N比)を大幅に改善することができる。光源装置3の光源としてはレーザー、発光ダイオード、ライト、ランプ光源等を用いることも可能であり、光源の光を光ファイバーなどで絞り込んでも良い。
【0035】
本発明の実施の形態に係る化学分析装置によると、断面積が異なる流入流路、交差位置が異なる流入流路、角度が異なる流入流路を備えることにより、混合部で安定した均一な混合を可能にすることができる。特に、混合比が1:10から1:100と大きく、かつその比率の正確さの厳密さが要求される分野においては、異なる混合比に対しても混合部での流れが安定し、精度良い混合を可能にすることができる。
【0036】
(その他の実施の形態)
本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0037】
例えば、本発明の実施の形態に係る微細流路の混合部11は、図4に示す断面積が異なる流入流路、図5に示す交差位置が異なる流入流路、図6に示す角度が異なる流入流路のそれぞれの違いを組み合わせた構造を有しても構わない。例えば、第1の流入経路19aと第2の流入経路19bの断面積比を変え、なおかつ、流出流路20に対する第1の流入流路19aの角度をα、流出流路20に対する第2の流入流路19bの角度をβとすることも可能である。混合する試料の混合体積比、比重、量などにより、多数の組み合わせが考えられる。
【0038】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0039】
【発明の効果】
本発明によると、異なる試料を異なる混合比で混ぜ合わせる場合に、異なる試料の安定した均一な混合を可能にする化学分析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る化学分析装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施に形態に係る流路基板を上から見た図である。
【図3】(a)は、本発明の実施の形態に係る試薬挿入孔を上から見た図、(b)は、(a)のA−Aに沿った断面図である。
【図4】本発明の実施に形態に係る混合部の拡大図である(その1)。
【図5】本発明の実施に形態に係る混合部の拡大図である(その2)。
【図6】本発明の実施に形態に係る混合部の拡大図である(その3)。
【図7】(a)は、本発明の実施に形態に係る流路切り換え部を上から見た図、(b)は、(a)のB−Bに沿った断面図である。
【図8】(a)は、本発明の実施の形態に係るドレイン部分を上から見た図、(b)は、(a)のC−Cに沿った断面図である。
【図9】本発明の実施に形態に係る検出流路の断面図である。
【図10】従来のμ−TASの斜視図である。
【符号の説明】
1、101 流路基板
1a 第1の流路基板
1b 第2の流路基板
1c 第3の流路基板
3 光源装置
4 検出装置
5 カバー
6 シート
6a シート取り外し部
11 混合部
12 検出流路
13、113 試料挿入孔
13a 試薬挿入孔
13b 検体挿入孔
15 流路切り換え部
16 ドレイン
19 流入流路
19a 第1の流入流路
19b 第2の流入流路
20 流出経路
21 押し出し用棒
22 貫通孔
23 空気抜き用孔
31 平行光
100 微細流路
100a 混合部
100b 反応部
100c 分離部
100d 検出部
100e 流入流路
116 廃液部

Claims (8)

  1. 2つの異なる試料を異なる比率で混合する溝幅10〜900μmの混合部を備えた化学分析装置において、
    1つの試料が流入する第1の流入流路と、
    該第1の流入流路と異なる断面積を有し、他の試料が流入する第2の流入流路と、
    前記第1の流入流路と前記第2の流入流路から流入する前記2つの異なる試料の混合後の試料を流出する流出流路と
    を備えることを特徴とする化学分析装置。
  2. 前記流出流路は、前記第1の流入流路の断面積と前記第2の流入流路の断面積を加えたものに等しい断面積を有することを特徴とする請求項1に記載の化学分析装置。
  3. 2つの異なる試料を異なる比率で混合する溝幅10〜900μmの混合部を備えた化学分析装置において、
    1つの試料が流入する第1の流入流路と、
    他の試料が流入する第2の流入流路と、
    前記第1の流入流路の中心軸と前記第2の流入流路の中心軸と1点で交わらない中心軸を有し、前記2つの異なる試料の混合後の試料を流出する流出流路と
    を備えることを特徴とする化学分析装置。
  4. 2つの異なる試料を異なる比率で混合する溝幅10〜900μmの混合部を備えた化学分析装置において、
    1つの試料が流入する第1の流入流路と、
    他の試料が流入する第2の流入流路と、
    前記2つの異なる試料の混合後の試料を流出する流出流路とを備え、
    前記第1の流入流路の前記流出流路に対する角度が前記第2の流入流路の前記流出流路に対する角度と異なることを特徴とする化学分析装置。
  5. 試料が満たされた、前記第1の流入流路及び前記第2の流入流路に試料を流すための試料挿入孔と、
    該試料挿入孔の上部に接着されたシートと
    を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学分析装置。
  6. 前記シートの上部から凸状の押し出し用棒を前記試料挿入孔に差し込むことにより、前記第1の流入流路及び前記第2の流入流路に前記試料を流すことを特徴とする請求項5に記載の化学分析装置。
  7. 前記第1の流入流路及び前記第2の流入流路に試料を流すための試料挿入孔に流量を制御しながら前記試料を挿入する試料挿入装置を更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の化学分析装置。
  8. 前記混合後の試料を検出する検出流路と、
    該検出流路の端面に設置された光学特性に優れた材質からなるカバーと
    を更に備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の化学分析装置。
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JP2012185073A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Hamamatsu Photonics Kk 試料観測装置及び試料観測方法
JP2014505892A (ja) * 2011-02-18 2014-03-06 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ マイクロ流体抵抗ネットワークおよびマイクロ流体装置

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