JP2004116565A - 水素貯蔵タンク及び薄膜状水素吸蔵材料の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭素系水素吸蔵材料が高密度で内蔵された水素貯蔵タンクを提供する。
【解決手段】活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料、並びに結着材を含む厚さ1〜50μmの薄膜状水素吸蔵材料を、タンク内に複数積層して配置して水素貯蔵タンクを構成する。この薄膜状水素吸蔵材料は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1以上の材料、並びに結着材を溶媒中に分散した懸濁液を、基材上へコーティングし、さらに溶媒を留去するとともに加圧圧縮して基材上に薄膜を形成させ、前記薄膜を基材から剥離して製造されたものであることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料、並びに結着材を含む厚さ1〜50μmの薄膜状水素吸蔵材料を、タンク内に複数積層して配置して水素貯蔵タンクを構成する。この薄膜状水素吸蔵材料は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1以上の材料、並びに結着材を溶媒中に分散した懸濁液を、基材上へコーティングし、さらに溶媒を留去するとともに加圧圧縮して基材上に薄膜を形成させ、前記薄膜を基材から剥離して製造されたものであることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜状水素吸蔵材料が高密度で充填された水素貯蔵タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
水素は、燃焼しても二酸化炭素を発生しないクリーンなエネルギー源として注目されている。水素を燃料として利用するため、水素の貯蔵及び運搬方法の検討が数多く行われている。水素を貯蔵運搬する方法としては、高圧ガスボンベによるものが一般的であるが、ガスボンベは重く、またガスボンベの単位容積当たりの貯蔵効率も実用上の限界があり、大きな貯蔵効率の向上は期待できない。ガスボンベに代わる水素貯蔵方法として、例えば水素吸蔵合金を利用する方法が知られている。しかし、水素吸蔵合金はそれ自身が重いという欠点があり、水素吸蔵合金よりも軽量かつ水素貯蔵能力の高い材料の開発が求められている。近年、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバー等の炭素材料が、軽量かつ水素を吸蔵できる材料として注目され、これらを水素吸蔵材料として利用することが検討されている。
【0003】
これらの炭素材料を水素吸蔵材料として用いる場合は、水素貯蔵タンクに内蔵して用いることが考えられる。さらに、水素貯蔵タンクの単位容積あたりの水素吸蔵量を多くするためには、水素貯蔵タンク内に充填する炭素材料の充填密度を高くする必要がある。しかし、炭素材料は、その嵩密度が小さいため、水素貯蔵タンクに充填した場合は、充填密度を大きくすることができない。例えば、上記炭素材料を加圧しながら水素貯蔵タンクに充填した場合でも、水素貯蔵タンク中の炭素材料の充填密度は、活性炭の場合で0.2〜0.3g/cc、カーボンナノチューブの場合で0.1〜0.4g/ccであり、いずれの場合も0.4g/ccを超えることは困難である。
【0004】
炭素材料を内蔵した水素貯蔵装置としては、カーボンナノファイバー等からなる水素吸収層を形成した基板をケース内部に複数配置した装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、炭素繊維を合成するための触媒を多孔質セラミックスに担持させ、その触媒上で炭素繊維を合成して作成された炭素繊維集合体が、高い嵩密度を有し、かつ容器に容易に封入できること等が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかし、上記装置では、炭素材料は特に圧縮されることなく、低い嵩密度のまま使用されており、また、上記炭素繊維集合体は、多孔質セラミックス担持体を含むものであり、いずれも水素貯蔵容器の単位体積当たりに吸蔵できる水素量は充分満足できるほど高いものとはいえなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−254897号公報
【特許文献2】
特開2001−187338号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水素貯蔵タンク内に高い充填密度で充填することができる炭素材料、及びその炭素材料が充填された水素貯蔵タンクに関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の水素貯蔵タンクは、タンク内に、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料、並びに結着材を含む厚さ1〜50μmの薄膜状水素吸蔵材料が、複数積層され配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
上記薄膜状水素吸蔵材料の製造法は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1以上の材料、並びに結着材を溶媒中に分散した懸濁液を、基材上へコーティングし、さらに溶媒を留去するとともに加圧圧縮して基材上に薄膜を形成させ、前記薄膜を基材から剥離することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料を結着材(バインダー)によって固めた薄膜状水素吸蔵材料が大きな嵩密度を有し、しかも、この薄膜状水素吸蔵材料がタンク内に複数積層され充填された水素貯蔵タンクが、水素吸蔵能力に優れることを見出し完成したものである。
【0011】
本発明の薄膜状水素吸蔵材料は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料を結着材によって固めて製造できる。具体的には、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料と結着材を適当な溶媒中に分散する。この分散液を適当な基材上にコーティングし、溶媒を留去するとともに加圧圧縮して基材上に、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料と結着材とを含む薄膜を形成させる。この薄膜を基材から剥離して、本発明の水素貯蔵タンクに用いる薄膜状水素吸蔵材料が得られる。
【0012】
本発明に用いる炭素材料は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上が好ましい。活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーのいずれも、公知の材料を任意に選択して用いることができる。
【0013】
本発明に用いる活性炭は、表面積が大きく、かつ、得られる薄膜状水素吸蔵材料の厚みを薄くできることから、好ましくは、平均粒径5μm以下であることが好ましい。
【0014】
カーボンナノチューブは、アーク放電法、レーザーアブレーション法、及び触媒分解法のいずれの方法によって製造されたものでも用いることができる。また、カーボンナノチューブは、多層及び単層カーボンナノチューブから、その外径、内径、長さを任意に選択して用いることができる。
【0015】
カーボンナノファイバーは、公知の材料から任意に選択して用いることができる。
【0016】
本発明に用いる結着材は、上記炭素材料を結合して薄膜を形成でき、しかも、水素の吸蔵・放出条件において、薄膜形状を保持できる材料であればどのような材料でも用いることができる。結着材としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が例示できるが、これらに限定されない。
【0017】
炭素材料及び結着材を分散させるために用いることができる溶媒は、炭素材料及び結着材を均一に分散できる溶媒であれば、特に制限されないが、例えば結着材としてカルボキシメチルセルロース又はポリテトラフルオロエチレンを用いる場合は、水を用いることが特に好ましく、結着材としてポリフッ化ビニリデンを用いる場合は、N−メチル−2−ピロリドンを用いることが好ましい。
【0018】
上記溶媒の使用量は、炭素材料及び結着材の分散液が流動可能な範囲で、できるだけ少ない方が好ましい。
【0019】
得られる薄膜状水素吸蔵材料が適度な形状保持性を有し、かつ薄膜状水素吸蔵材料中の炭素含有量を多くすることができることから、上記炭素材料と結着材を用いる割合は、炭素材料と結着材の合計量に対して、炭素材料が80〜98質量%であり、結着材が20〜2質量%であることが好ましく、炭素材料が85〜95質量%であり、結着材が15〜5質量%であることが特に好ましい。炭素材料として、活性炭とカーボンナノファイバー及び/又はカーボンナノチューブとを混合使用する場合は、活性炭の隙間にカーボンナノファイバー等が充填され、高密度の薄膜状水素吸蔵材料が得られることから、薄膜状水素吸蔵材料中に、活性炭が42.5〜47.5質量%、カーボンナノファイバー及び/又はカーボンナノチューブが42.5〜47.5質量%、及び結着材が5〜15質量%含有されるようにすることが、特に好ましい。
【0020】
上記炭素材料及び結着材を溶媒に分散した分散液を、適当な基材上にコーティングして、加圧及び乾燥させることによって、基材上に炭素材料及び結着材からなる薄膜を形成させる。上記基材の形状は特に限定されるものではないが、例えば、金属の平面基材、又は金属ローラー等が好ましい。上記分散液の基材上へのコーティングは、ドクターブレード等の公知のコーティング法を使用することができる。
【0021】
金属の平面基材上に、上記分散液をコーティングした場合は、乾燥して溶媒を除去するとともにプレスにより加圧する。実際には、コーティングした分散液から溶媒をだいたい又は完全に除去してからプレスにより加圧し、さらに形成された薄膜状水素吸蔵材料を加熱して結着材を溶解しカーボンナノ材料を結着させる。プレスによる加圧は、カーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバーを配向させることによって嵩密度を大きくできることから、40MPa以上の圧力で行うことが好ましい。溶媒の除去は、加熱によって行うことができ、溶媒として水を用いた場合は、100〜120℃、溶媒としてN−メチルピロリドンを用いた場合は、175℃以上で乾燥することが、速く乾燥できることから好ましい。また、基材上にコーティングした材料をプレスによって加圧した後の加熱は、結着材としてポリフッ化ビニリデンを用いた場合は、150〜200℃、ポリテトラフルオロエチレンを用いた場合は、200〜300℃で行うことが好ましい。乾燥・焼成して得られた薄膜状水素吸蔵材料を基材から剥離して、水素貯蔵タンク内に充填するための水素吸蔵材料として用いる。炭素材料及び結着材を含む分散液をコーティングする金属の基材として、容易に湾曲できるステンレス製金属箔等の金属薄板を使用し、この基材上に形成させた薄膜状水素吸蔵材料を、金属の基材を湾曲等させることで容易に剥離させることも可能であり、好ましい方法である。
【0022】
上記基材として金属ローラーを使用する場合は、加圧用ローラーを配置し、金属ローラー表面に上記分散液をコーティングし、このコーティングされた分散液を乾燥するとともに、加圧ローラーによって加圧して、基材である金属ローラー表面に薄膜状水素吸蔵材料を形成させてから、かき取ることもできる。
【0023】
本発明の薄膜状水素吸蔵材料の厚さは、厚いと表面積が小さくなるため好ましくなく、薄いと形状保持が困難となることから、好ましくは1〜50μmであることが好ましい。薄膜状水素吸蔵材料が活性炭及び結着材からなる場合は、薄膜状水素吸蔵材料の厚さは5〜50μmであることが好ましく、5〜30μmであることが特に好ましい。薄膜状水素吸蔵材料がカーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノファーバーと結着材とからなる場合は、薄膜状水素吸蔵材料の厚さは1〜15μmであることが好ましく、2〜7μmであることが特に好ましい。炭素材料と結着材を含む分散液を基材上にコーティングする場合は、得られる薄膜状水素吸蔵材料が好ましい厚さになるようにコーティング量を調節することができる。
【0024】
このようにして得られた薄膜状水素吸蔵材料をタンク内に複数積層して配置し、水素貯蔵タンクとする。カーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバーを含む薄膜状水素吸蔵材料においては、上記のように薄膜状水素吸蔵材料を製造するときに加圧することによって、通常は嵩密度が低いカーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバーが配向されることにより嵩密度が高くなる。したがって、この薄膜状水素吸蔵材料をタンク内に複数、積層充填して得られる水素貯蔵タンクにおいて、タンク内の炭素材料(水素吸蔵材料)の充填密度が高くなると考えられる。また活性炭と結着材からなる薄膜状水素吸蔵材料においても、加圧成形して得られた薄膜状水素吸蔵材料を積層してタンク内に充填することにより、活性炭をそのままタンク内に充填した場合よりも、水素貯蔵タンク内の炭素材料の充填密度を高くすることができる。具体的には、活性炭、カーボンナノファイバー、又はカーボンナノチューブをそのままタンク内に充填した場合は、加圧等によって高密度に充填した場合でも、充填密度が0.4g/ccを超えることは困難であるが、本発明の薄膜状水素吸蔵材料にすることによって、0.45g/cc〜0.7g/ccにすることができる。
【0025】
以下、さらに実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
【0026】
【実施例】
[実施例1]
純水にカルボキシメチルセルロースを1質量%溶解した溶液100gに、比表面積2000m2/gの活性炭9gを分散した。得られた分散液をドクターブレードを使用して、Ni箔上に、100μmの厚みにコーティングした。80℃で1時間加熱して水分を除去し、20MPaの圧力でプレスした後、200℃で1時間、焼成して、厚さ20μmの薄膜シート(薄膜状水素吸蔵材料)を作成した。この薄膜シートを充填して得られた水素貯蔵タンクの炭素材料(水素吸蔵材料)の充填密度は、0.5g/ccだった。
【0027】
[実施例2]
実施例1と同様にして薄膜シートを作成した。但し、実施例1で用いた活性体に代えて、平均外径100nm、比表面積200m2/g、平均長さ1μmのカーボンナノファイバーを用いた。得られた薄膜シート(薄膜状水素吸蔵材料)を充填して得られた水素貯蔵タンクの炭素材料(水素吸蔵材料)の充填密度は、0.7g/ccであった。
【0028】
【発明の効果】
活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の材料、並びに結着材を溶媒中に分散した懸濁液を、基材上へコーティングし、さらに溶媒を留去するとともに加圧圧縮して基材上に薄膜を形成させ、基材から剥離して得られた薄膜状水素吸蔵材料を、タンク内に積層・充填して得られた水素貯蔵タンクは、容積当たりの炭素系水素吸蔵材料の充填密度を高くすることができ、水素貯蔵タンクとして優れる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜状水素吸蔵材料が高密度で充填された水素貯蔵タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
水素は、燃焼しても二酸化炭素を発生しないクリーンなエネルギー源として注目されている。水素を燃料として利用するため、水素の貯蔵及び運搬方法の検討が数多く行われている。水素を貯蔵運搬する方法としては、高圧ガスボンベによるものが一般的であるが、ガスボンベは重く、またガスボンベの単位容積当たりの貯蔵効率も実用上の限界があり、大きな貯蔵効率の向上は期待できない。ガスボンベに代わる水素貯蔵方法として、例えば水素吸蔵合金を利用する方法が知られている。しかし、水素吸蔵合金はそれ自身が重いという欠点があり、水素吸蔵合金よりも軽量かつ水素貯蔵能力の高い材料の開発が求められている。近年、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバー等の炭素材料が、軽量かつ水素を吸蔵できる材料として注目され、これらを水素吸蔵材料として利用することが検討されている。
【0003】
これらの炭素材料を水素吸蔵材料として用いる場合は、水素貯蔵タンクに内蔵して用いることが考えられる。さらに、水素貯蔵タンクの単位容積あたりの水素吸蔵量を多くするためには、水素貯蔵タンク内に充填する炭素材料の充填密度を高くする必要がある。しかし、炭素材料は、その嵩密度が小さいため、水素貯蔵タンクに充填した場合は、充填密度を大きくすることができない。例えば、上記炭素材料を加圧しながら水素貯蔵タンクに充填した場合でも、水素貯蔵タンク中の炭素材料の充填密度は、活性炭の場合で0.2〜0.3g/cc、カーボンナノチューブの場合で0.1〜0.4g/ccであり、いずれの場合も0.4g/ccを超えることは困難である。
【0004】
炭素材料を内蔵した水素貯蔵装置としては、カーボンナノファイバー等からなる水素吸収層を形成した基板をケース内部に複数配置した装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、炭素繊維を合成するための触媒を多孔質セラミックスに担持させ、その触媒上で炭素繊維を合成して作成された炭素繊維集合体が、高い嵩密度を有し、かつ容器に容易に封入できること等が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかし、上記装置では、炭素材料は特に圧縮されることなく、低い嵩密度のまま使用されており、また、上記炭素繊維集合体は、多孔質セラミックス担持体を含むものであり、いずれも水素貯蔵容器の単位体積当たりに吸蔵できる水素量は充分満足できるほど高いものとはいえなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−254897号公報
【特許文献2】
特開2001−187338号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水素貯蔵タンク内に高い充填密度で充填することができる炭素材料、及びその炭素材料が充填された水素貯蔵タンクに関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の水素貯蔵タンクは、タンク内に、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料、並びに結着材を含む厚さ1〜50μmの薄膜状水素吸蔵材料が、複数積層され配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
上記薄膜状水素吸蔵材料の製造法は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1以上の材料、並びに結着材を溶媒中に分散した懸濁液を、基材上へコーティングし、さらに溶媒を留去するとともに加圧圧縮して基材上に薄膜を形成させ、前記薄膜を基材から剥離することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料を結着材(バインダー)によって固めた薄膜状水素吸蔵材料が大きな嵩密度を有し、しかも、この薄膜状水素吸蔵材料がタンク内に複数積層され充填された水素貯蔵タンクが、水素吸蔵能力に優れることを見出し完成したものである。
【0011】
本発明の薄膜状水素吸蔵材料は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料を結着材によって固めて製造できる。具体的には、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料と結着材を適当な溶媒中に分散する。この分散液を適当な基材上にコーティングし、溶媒を留去するとともに加圧圧縮して基材上に、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料と結着材とを含む薄膜を形成させる。この薄膜を基材から剥離して、本発明の水素貯蔵タンクに用いる薄膜状水素吸蔵材料が得られる。
【0012】
本発明に用いる炭素材料は、活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上が好ましい。活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーのいずれも、公知の材料を任意に選択して用いることができる。
【0013】
本発明に用いる活性炭は、表面積が大きく、かつ、得られる薄膜状水素吸蔵材料の厚みを薄くできることから、好ましくは、平均粒径5μm以下であることが好ましい。
【0014】
カーボンナノチューブは、アーク放電法、レーザーアブレーション法、及び触媒分解法のいずれの方法によって製造されたものでも用いることができる。また、カーボンナノチューブは、多層及び単層カーボンナノチューブから、その外径、内径、長さを任意に選択して用いることができる。
【0015】
カーボンナノファイバーは、公知の材料から任意に選択して用いることができる。
【0016】
本発明に用いる結着材は、上記炭素材料を結合して薄膜を形成でき、しかも、水素の吸蔵・放出条件において、薄膜形状を保持できる材料であればどのような材料でも用いることができる。結着材としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が例示できるが、これらに限定されない。
【0017】
炭素材料及び結着材を分散させるために用いることができる溶媒は、炭素材料及び結着材を均一に分散できる溶媒であれば、特に制限されないが、例えば結着材としてカルボキシメチルセルロース又はポリテトラフルオロエチレンを用いる場合は、水を用いることが特に好ましく、結着材としてポリフッ化ビニリデンを用いる場合は、N−メチル−2−ピロリドンを用いることが好ましい。
【0018】
上記溶媒の使用量は、炭素材料及び結着材の分散液が流動可能な範囲で、できるだけ少ない方が好ましい。
【0019】
得られる薄膜状水素吸蔵材料が適度な形状保持性を有し、かつ薄膜状水素吸蔵材料中の炭素含有量を多くすることができることから、上記炭素材料と結着材を用いる割合は、炭素材料と結着材の合計量に対して、炭素材料が80〜98質量%であり、結着材が20〜2質量%であることが好ましく、炭素材料が85〜95質量%であり、結着材が15〜5質量%であることが特に好ましい。炭素材料として、活性炭とカーボンナノファイバー及び/又はカーボンナノチューブとを混合使用する場合は、活性炭の隙間にカーボンナノファイバー等が充填され、高密度の薄膜状水素吸蔵材料が得られることから、薄膜状水素吸蔵材料中に、活性炭が42.5〜47.5質量%、カーボンナノファイバー及び/又はカーボンナノチューブが42.5〜47.5質量%、及び結着材が5〜15質量%含有されるようにすることが、特に好ましい。
【0020】
上記炭素材料及び結着材を溶媒に分散した分散液を、適当な基材上にコーティングして、加圧及び乾燥させることによって、基材上に炭素材料及び結着材からなる薄膜を形成させる。上記基材の形状は特に限定されるものではないが、例えば、金属の平面基材、又は金属ローラー等が好ましい。上記分散液の基材上へのコーティングは、ドクターブレード等の公知のコーティング法を使用することができる。
【0021】
金属の平面基材上に、上記分散液をコーティングした場合は、乾燥して溶媒を除去するとともにプレスにより加圧する。実際には、コーティングした分散液から溶媒をだいたい又は完全に除去してからプレスにより加圧し、さらに形成された薄膜状水素吸蔵材料を加熱して結着材を溶解しカーボンナノ材料を結着させる。プレスによる加圧は、カーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバーを配向させることによって嵩密度を大きくできることから、40MPa以上の圧力で行うことが好ましい。溶媒の除去は、加熱によって行うことができ、溶媒として水を用いた場合は、100〜120℃、溶媒としてN−メチルピロリドンを用いた場合は、175℃以上で乾燥することが、速く乾燥できることから好ましい。また、基材上にコーティングした材料をプレスによって加圧した後の加熱は、結着材としてポリフッ化ビニリデンを用いた場合は、150〜200℃、ポリテトラフルオロエチレンを用いた場合は、200〜300℃で行うことが好ましい。乾燥・焼成して得られた薄膜状水素吸蔵材料を基材から剥離して、水素貯蔵タンク内に充填するための水素吸蔵材料として用いる。炭素材料及び結着材を含む分散液をコーティングする金属の基材として、容易に湾曲できるステンレス製金属箔等の金属薄板を使用し、この基材上に形成させた薄膜状水素吸蔵材料を、金属の基材を湾曲等させることで容易に剥離させることも可能であり、好ましい方法である。
【0022】
上記基材として金属ローラーを使用する場合は、加圧用ローラーを配置し、金属ローラー表面に上記分散液をコーティングし、このコーティングされた分散液を乾燥するとともに、加圧ローラーによって加圧して、基材である金属ローラー表面に薄膜状水素吸蔵材料を形成させてから、かき取ることもできる。
【0023】
本発明の薄膜状水素吸蔵材料の厚さは、厚いと表面積が小さくなるため好ましくなく、薄いと形状保持が困難となることから、好ましくは1〜50μmであることが好ましい。薄膜状水素吸蔵材料が活性炭及び結着材からなる場合は、薄膜状水素吸蔵材料の厚さは5〜50μmであることが好ましく、5〜30μmであることが特に好ましい。薄膜状水素吸蔵材料がカーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノファーバーと結着材とからなる場合は、薄膜状水素吸蔵材料の厚さは1〜15μmであることが好ましく、2〜7μmであることが特に好ましい。炭素材料と結着材を含む分散液を基材上にコーティングする場合は、得られる薄膜状水素吸蔵材料が好ましい厚さになるようにコーティング量を調節することができる。
【0024】
このようにして得られた薄膜状水素吸蔵材料をタンク内に複数積層して配置し、水素貯蔵タンクとする。カーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバーを含む薄膜状水素吸蔵材料においては、上記のように薄膜状水素吸蔵材料を製造するときに加圧することによって、通常は嵩密度が低いカーボンナノチューブ及びカーボンナノファイバーが配向されることにより嵩密度が高くなる。したがって、この薄膜状水素吸蔵材料をタンク内に複数、積層充填して得られる水素貯蔵タンクにおいて、タンク内の炭素材料(水素吸蔵材料)の充填密度が高くなると考えられる。また活性炭と結着材からなる薄膜状水素吸蔵材料においても、加圧成形して得られた薄膜状水素吸蔵材料を積層してタンク内に充填することにより、活性炭をそのままタンク内に充填した場合よりも、水素貯蔵タンク内の炭素材料の充填密度を高くすることができる。具体的には、活性炭、カーボンナノファイバー、又はカーボンナノチューブをそのままタンク内に充填した場合は、加圧等によって高密度に充填した場合でも、充填密度が0.4g/ccを超えることは困難であるが、本発明の薄膜状水素吸蔵材料にすることによって、0.45g/cc〜0.7g/ccにすることができる。
【0025】
以下、さらに実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
【0026】
【実施例】
[実施例1]
純水にカルボキシメチルセルロースを1質量%溶解した溶液100gに、比表面積2000m2/gの活性炭9gを分散した。得られた分散液をドクターブレードを使用して、Ni箔上に、100μmの厚みにコーティングした。80℃で1時間加熱して水分を除去し、20MPaの圧力でプレスした後、200℃で1時間、焼成して、厚さ20μmの薄膜シート(薄膜状水素吸蔵材料)を作成した。この薄膜シートを充填して得られた水素貯蔵タンクの炭素材料(水素吸蔵材料)の充填密度は、0.5g/ccだった。
【0027】
[実施例2]
実施例1と同様にして薄膜シートを作成した。但し、実施例1で用いた活性体に代えて、平均外径100nm、比表面積200m2/g、平均長さ1μmのカーボンナノファイバーを用いた。得られた薄膜シート(薄膜状水素吸蔵材料)を充填して得られた水素貯蔵タンクの炭素材料(水素吸蔵材料)の充填密度は、0.7g/ccであった。
【0028】
【発明の効果】
活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の材料、並びに結着材を溶媒中に分散した懸濁液を、基材上へコーティングし、さらに溶媒を留去するとともに加圧圧縮して基材上に薄膜を形成させ、基材から剥離して得られた薄膜状水素吸蔵材料を、タンク内に積層・充填して得られた水素貯蔵タンクは、容積当たりの炭素系水素吸蔵材料の充填密度を高くすることができ、水素貯蔵タンクとして優れる。
Claims (2)
- 活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の炭素材料、並びに結着材を含む厚さ1〜50μmの薄膜状水素吸蔵材料が、タンク内に複数積層され配置されていることを特徴とする水素貯蔵タンク。
- 活性炭、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノファイバーから選ばれる1種以上の材料、並びに結着材を溶媒中に分散した懸濁液を、基材上へコーティングし、さらに前記溶媒を留去するとともに加圧圧縮して前記基材上に薄膜を形成させ、前記薄膜を前記基材上から剥離することを特徴とする、請求項1に記載の薄膜状水素吸蔵材料の製造法。
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